JP2006292053A - 遊星歯車装置 - Google Patents

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JP2006292053A JP2005112752A JP2005112752A JP2006292053A JP 2006292053 A JP2006292053 A JP 2006292053A JP 2005112752 A JP2005112752 A JP 2005112752A JP 2005112752 A JP2005112752 A JP 2005112752A JP 2006292053 A JP2006292053 A JP 2006292053A
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憲弘 山村
Yuji Yasuda
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Abstract

【課題】 ピニオンとピニオンシャフトとの間のベアリングに均一な量の潤滑油を供給することができる遊星歯車装置を提供する。
【解決手段】 ピニオン74をニードルベアリング76を介して回転可能に支持するピニオンシャフト78に設けられた内周側潤滑油供給孔92aおよび外周側潤滑油供給孔92bのうち、ピニオンシャフトの中心線を通る一軸心C回りの回転軌跡Aよりも内周側に位置する内周側潤滑油供給孔92aが、その軌跡Aの外周側に位置する外周側潤滑油供給孔92bより大きい穴径を有することから、遠心力の存在下において上記外周側潤滑油供給孔92aと内周側潤滑油供給孔92bとの間での潤滑油供給量差が減少するので、潤滑油供給の不均一が解消されて均一な量の潤滑が得られるようになり、特に高速回転で作動させられる遊星歯車装置18の耐久性が得られる。
【選択図】 図2

Description

本発明は遊星歯車装置に関し、特に、潤滑油をピニオンとそのピニオンを支持するピニオンシャフトとの間に設けられたニードルベアリングに供給する潤滑構造に関する。
一般に、遊星歯車装置は、サンギヤ、リングギヤ、それらサンギヤおよびリングギヤと同軸心まわりに回転するキャリヤ、および、そのキャリヤに自転可能に支持されてそれらサンギヤおよびリングギヤに噛み合わされている複数のピニオンを有している。上記複数のピニオンには、それぞれ、その中心穴にピニオンシャフトが挿し通され、そのピニオンシャフトの端部が前記キャリヤの支持壁にそれぞれ支持されている。これによりピニオンは自転および公転可能にキャリヤに支持される。また、ピニオンシャフトとピニオンとの間には、一般的にはニードルベアリングが介挿されている。
上記ニードルベアリングを潤滑するための構造として、一般に、入力軸或いは中心軸の油孔から流出する潤滑油を、キャリヤの一方の支持壁に設けられた径方向の案内油路を介して、個々のピニオンシャフトの軸心部に設けられた油路へ導くように構成され、ピニオンシャフトの中心部に設けられた油路から径方向に貫通する複数個の潤滑油供給孔を通してピニオンとピニオンシャフトとの間のニードルベアリング或いは摺動面に潤滑油が供給されるようになっている。たとえば、特許文献1に示す遊星歯車装置がそれである。
特開平9−4700号公報
ところで、特許文献1に示されているような従来の遊星歯車装置では、ニードルベアリング或いは摺動面に潤滑油を供給するために、ピニオンシャフトの中心部に設けられた油路から径方向に貫通するように設けられた潤滑油供給孔は、相互に同じ径であるのが一般的である。しかしながら、このような従来の遊星歯車装置では、特にキャリヤが高速で回転させられる状態において遠心力が作用すると、ピニオンシャフトの中心部に設けられた油路から径方向に貫通する複数個の潤滑油供給孔のうち、そのピニオンシャフトの中心に対して遊星歯車装置の外周側に位置する潤滑油供給孔に対して、内周側に位置する潤滑油供給孔から供給される潤滑油の供給量が少なくなり、そのような潤滑油供給の不均一によって十分な量の潤滑が得られず、遊星歯車装置の耐久性が損なわれる可能性があった。
本発明は、以上の事情を背景として成されたものであり、その目的とするところは、ピニオンとピニオンシャフトとの間のベアリングに均一な量の潤滑油を供給することができる遊星歯車装置を提供することにある。
上記目的を達成するための第1発明の要旨とするところは、ニードルベアリングを介してピニオンを回転可能に支持するピニオンシャフトを有して一軸心回りに回転させられるキャリヤを有し、そのピニオンシャフトの中心部に形成された油路内の潤滑油を前記ニードルベアリングへ供給するために複数本の潤滑油供給孔が径方向に貫通して形成された遊星歯車装置であって、前記複数本の潤滑油供給孔のうち、前記ピニオンシャフトの中心線を通る前記一軸心回りの回転軌跡よりも内周側に位置する内周側潤滑油供給孔が、その軌跡の外周側に位置する外周側潤滑油供給孔より大きい穴径を有することにある。
また、前記目的を達成するための第2発明の要旨とするところは、ニードルベアリングを介してピニオンを回転可能に支持するピニオンシャフトを有して一軸心回りに回転させられるキャリヤを有し、そのピニオンシャフトの中心部に形成された油路内の潤滑油を前記ニードルベアリングへ供給するために複数本の潤滑油供給孔が径方向に貫通して形成された遊星歯車装置であって、前記複数本の潤滑油供給孔のうち、前記ピニオンシャフトの中心線を通る前記一軸心回りの回転軌跡よりも内周側に位置する内周側潤滑油供給孔が、その軌跡の外周側に位置する外周側潤滑油供給孔より小さい流通抵抗を有することにある。
第1発明によれば、ピニオンシャフトの中心部に形成された油路内の潤滑油を前記ニードルベアリングへ供給するために径方向に貫通して形成された複数本の潤滑油供給孔のうち、ピニオンシャフトの中心線を通る前記一軸心回りの回転軌跡よりも内周側に位置する内周側潤滑油供給孔が、その軌跡の外周側に位置する外周側潤滑油供給孔より大きい穴径を有することから、遠心力の存在下において上記外周側潤滑油供給孔と内周側潤滑油供給孔との間での潤滑油供給量差が減少するので、潤滑油供給の不均一が解消されて均一な量の潤滑が得られるようになり、特に高速回転で作動させられる遊星歯車装置の耐久性が得られる。
また、第2発明によれば、ピニオンシャフトの中心部に形成された油路内の潤滑油を前記ニードルベアリングへ供給するために径方向に貫通して形成された複数本の潤滑油供給孔のうち、ピニオンシャフトの中心線を通る前記一軸心回りの回転軌跡よりも内周側に位置する内周側潤滑油供給孔が、その軌跡の外周側に位置する外周側潤滑油供給孔より小さい流通抵抗を有することから、遠心力の存在下において上記外周側潤滑油供給孔と内周側潤滑油供給孔との間での潤滑油供給量差が減少するので、潤滑油供給の不均一が解消されて均一な量の潤滑が得られるようになり、特に高速回転で作動させられる遊星歯車装置の耐久性が得られる。
ここで、好適には、前記ピニオンシャフトの中心部に形成された油路内の潤滑油を前記ニードルベアリングへ供給するために径方向に貫通して形成された外周側潤滑油供給孔および内周側潤滑油供給孔は、ピニオンシャフトの中心線に対して必ずしも直交する方向に形成されたものでなくてもよいし、遊星歯車装置の軸心を通る径方向に沿った方向に対して形成されたものでなくてもよい。すなわち、外周側潤滑油供給孔および内周側潤滑油供給孔は、ピニオンシャフトの中心線或いは遊星歯車装置の径方向に対して傾斜した方向に形成されたものであってもよい。
また、好適には、前記ピニオンシャフトの中心部に形成された油路内の潤滑油を前記ニードルベアリングへ供給するために径方向に貫通して形成された外周側潤滑油供給孔と内周側潤滑油供給孔とは、共通の1直線上に位置するものである。外周側潤滑油供給孔とそれよりも大径の内周側潤滑油供給孔とが共通の1直線上に位置する場合では、小径切削部と大径切削部とを軸方向に備えた段付ドリルによって、同時に切削できるので穴あけ加工が容易となる。
また、好適には、前記外周側潤滑油供給孔および内周側潤滑油供給孔は、その径を異ならしめることによって流通抵抗が相違するように構成される。しかし、内周側潤滑油供給孔と外周側潤滑油供給孔とが同径、或いは内周側潤滑油供給孔が外周側潤滑油供給孔よりも小径であっても、外周側潤滑油供給孔を斜めに形成して孔長を大きくしたり、オリフィスなどのような孔内に流通抵抗を発生させる部材を外周側潤滑油供給孔内に設けたり、或いは内周側潤滑油供給孔の本数を外周側潤滑油供給孔より多くすることにより、外周側潤滑油供給孔の流通抵抗が内周側潤滑油供給孔に対して相対的に高められてもよい。
以下、本発明の一実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本発明が適用された遊星歯車装置18を含む自動変速機10の一部を示す断面図である。
本実施例の遊星歯車装置18は所謂ラビニヨ型であり、シングルピニオン型の第1遊星歯車装置20およびダブルピニオン型の第2遊星歯車装置70の2つの遊星歯車装置が互いに隣接し、且つ、キャリヤ同士、リングギヤ同士が互いに連結されて共用化されて1つの遊星歯車装置とされている。
第1遊星歯車装置20は、エンジン等の走行用駆動源によって回転駆動されるトルクコンバータのタービン軸である入力軸12の回りに相対回転可能に、その入力軸12の外周側に嵌合された第1サンギヤ22と、その第1サンギヤ22と噛み合う複数個(本実施例では3個)のロングピニオン24と、そのロングピニオン24と噛み合うリングギヤ26と、そのロングピニオン24を自転および公転可能に支持するキャリヤ28とを備えている。そして、上記ロングピニオン24内には、3組のニードルベアリング30を介してロングピニオン24を回転可能に支持するロングピニオンシャフト32が挿し通されている。
上記キャリヤ28は、円筒状の軸部34と、その軸部34の一端に形成されたフランジ状の支持部36と、その支持部36に周方向に一定の間隔で固定された複数本のロングピニオンシャフト32およびショートピニオンシャフト78とから構成されている。上記軸部34が、ベアリング38を介して自動変速機10のケース40に支持されることにより、キャリヤ28はケース40に対して軸心Cまわりに相対回転可能に設けられている。これにより、ロングピニオンシャフト32およびショートピニオンシャフト78は、自動変速機10の軸心Cと平行とされている。上記キャリヤ28の支持部36の軸方向両端には、軸部34に対して垂直な円盤状の第1および第2支持壁42、44が形成されている。
上記第1および第2支持壁42、44には、ロングピニオン24および後述するショートピニオン74の数に対応する数の貫通穴46が形成されており、ロングピニオンシャフト32は、第1および第2支持壁42、44にそれぞれ形成された貫通穴46に挿し通されることにより、一方の端部が第1支持壁42に、他方の端部が第2支持壁44にそれぞれ支持されている。
上記第2支持壁44には、外周面から径方向内側に向かい、前記貫通穴46と連通する外側径方向穴48、および、その外側径方向穴48と同一軸線上であって、内周面から径方向外側に向かい、前記貫通穴46と連通する内側径方向穴50とが、ロングピニオン24の数に対応して形成されている。
前記ロングピニオンシャフト32には、その軸方向の一方の端部に、第2支持壁44に形成された外側径方向穴48および内側径方向穴50に連通する第1径方向穴52が形成されている。また、その軸心に、その軸方向に平行に延び、一方の端が上記第1径方向穴52に連通し、他方の端がロングピニオンシャフト32の他方の端面に開口する軸方向穴54が形成されている。そして、その軸方向穴54を軸方向に略三等分する位置すなわち3組のニードルベアリング30の間の位置に、管状のロングピニオンシャフト32を径方向に貫通することにより一端がその軸方向穴54に連通し他端がロングピニオンシャフト32の外周面に開口する内周側潤滑油供給孔55aおよび外周側潤滑油供給孔55bが形成されている。
そして、ピン56が、第2支持壁44の外側径方向穴48を貫通し、ロングピニオンシャフト32の第1径方向穴52の中央付近まで差し込まれることにより、ロングピニオンシャフト32はキャリヤ28に固定される。また、ロングピニオンシャフト32の軸方向穴54の第1径方向穴52とは反対側の端部には、潤滑油の流出を防ぐための蓋60が嵌め入れられている。
また、第1支持壁42および第2支持壁44のロングピニオン24に対向する側の側面と、ロングピニオン24の側面との間には、ワッシャ62が設けられている。なお、そのワッシャ62に代えてスラストベアリングが設けられてもよいし、そのワッシャ62の厚みが厚くされてもよい。
前記第2遊星歯車装置70は、前記第1サンギヤ22に隣接する位置において、入力軸12に対して相対回転可能にその入力軸12の外周側に嵌合された第2サンギヤ72と、その第2サンギヤ72と噛み合うとともに、前記ロングピニオン24とも噛み合う複数個(本実施例では3個)のショートピニオン74とを備えており、それら第2サンギヤ72およびショートピニオン74と、前記ロングピニオン24、キャリヤ28、リングギヤ26などにより、第2遊星歯車装置70が構成される。そして、上記ショートピニオン74内には、2組のニードルベアリング76を介してショートピニオン74をキャリヤ28に回転可能に支持するためのショートピニオンシャフト78が挿し通されている。
前記キャリヤ28の支持部36には、軸方向の中央付近に、前記第1および第2支持壁42、44と平行な第3支持壁80が形成されている。この第3支持壁80には、ショートピニオンシャフト78の一端が嵌め入れられる貫通穴82が形成されており、ショートピニオンシャフト78の他端が第1支持壁42の貫通穴46に挿し通されることにより、ショートピニオンシャフト78の両端は、支持壁42、80に支持される。
第2支持壁44と同様に、第1支持壁42にも、外周面から径方向内側に向かい、前記貫通穴46と連通する外側径方向穴84、および、その外側径方向穴84と同一軸線上であって、内周面から軸方向外側に向かい、前記貫通穴46と連通する内側径方向穴86とが、ショートピニオン74の数に対応して形成され、また、ショートピニオンシャフト78の第1支持壁42側の端には、両端がそれぞれ外側径方向穴84および内側径方向穴86と連通する第1径方向穴88が形成されている。さらに、ショートピニオンシャフト78には、その軸心に、その軸方向に平行に延び、一方の端が上記径方向穴88に連通し、他方の端がショートピニオンシャフト78の他方の端面に開口する軸方向穴90が形成されているとともに、軸心方向の中央部付近すなわち一対のベアリング76の間となる位置に、管状のショートピニオンシャフト78を径方向に貫通することによりその軸方向穴90と連通し且つ外周面に開口する内周側潤滑油供給孔92aと外周側潤滑油供給孔92bが形成されている。
また、軸方向穴90の第1径方向穴88とは反対側の端部には、蓋94が嵌め入れられている。そして、ピン96が、第1支持壁42の外側径方向穴84を貫通し、ショートピニオンシャフト78の第1径方向穴88の中央付近まで差し込まれることにより、ショートピニオンシャフト78はキャリヤ28に固定される。また、第1支持壁42および第3支持壁80のショートピニオン74に対向する側の側面と、ショートピニオン74の側面との間には、ワッシャ98が設けられている。なお、このワッシャ98に代えて、スラストベアリングが用いられてもよい。
前記第1遊星歯車装置20において、ロングピニオンシャフト32に形成された内周側潤滑油供給孔55aおよび外周側潤滑油供給孔55bは、ロングピニオンシャフト32の軸心に直交する直線に沿って形成されているとともに、自動変速機10の軸心Cと直交する自動変速機10の径方向の直線に沿って形成されている。そして、内周側潤滑油供給孔55aは、外周側潤滑油供給孔55bよりも大径とされ、ニードルベアリング30側への潤滑油の流通抵抗がその外周側潤滑油供給孔55bよりも小さくされている。また、第2遊星歯車装置70において、前記ショートピニオンシャフト78に形成された内周側潤滑油供給孔92aおよび外周側潤滑油供給孔92bは、上記同様に、ショートピニオンシャフト78の軸心に直交する直線に沿って形成されているとともに、自動変速機10の軸心Cと直交する自動変速機10の径方向の直線に沿って形成されている。そして、内周側潤滑油供給孔92aは、外周側潤滑油供給孔92bよりも大径とされ、ニードルベアリング76側への潤滑油の流通抵抗がその外周側潤滑油供給孔92bよりも小さくされている。
図2は、上記各潤滑油供給孔の構成を第2遊星歯車装置70のショートピニオンシャフト78に形成された内周側潤滑油供給孔92aおよび外周側潤滑油供給孔92bに代表させて示す断面図である。内周側潤滑油供給孔92aはショートピニオンシャフト78の軸心を通る軸心C回りの回転軌跡Aの内側に位置し、外周側潤滑油供給孔92bはその回転軌跡Aの外側に位置している。図示しないが、第1遊星歯車装置20においても同様に、内周側潤滑油供給孔55aはロングピニオンシャフト32の軸心の回転軌跡の内側に位置し、外周側潤滑油供給孔55bはロングピニオンシャフト32の軸心の回転軌跡の外側に位置している。
図3は、前記内周側潤滑油供給孔55aおよび外周側潤滑油供給孔55b、或いは上記内周側潤滑油供給孔92aおよび外周側潤滑油供給孔92bを、一挙に穴あけ加工するためのドリル110を示している。このドリル110は、外周側潤滑油供給孔55bまたは92bを穿孔するためにその孔径に対応する外径を備えた小径加工部112と、内周側潤滑油供給孔55aまたは92aを穿孔するためにその孔径に対応する外径を備えた大径加工部114と、シャンク部116とを、その先端部から順に備えている。
以上のように構成された自動変速機10においては、入力軸12の第1油孔100からその径方向外側に流出する潤滑油が、第2サンギヤ72の油孔102を経由して第1支持壁42に形成された内側径方向穴86に導かれる一方、入力軸12の第2油孔104から流出する潤滑油が第1サンギヤ22に形成された油孔106を経由して第2支持壁44に形成された内側径方向穴50に導かれる。
第1支持壁42の内側径方向穴86に導かれた潤滑油は、図2において、内側径方向穴86からショートピニオンシャフト78に形成された第1径方向穴88を経由して軸方向穴90へと流れる。次いで、潤滑油は、その軸方向穴90から内周側潤滑油供給孔92aおよび外周側潤滑油供給孔92bを通してショートピニオンシャフト78の外側に設けられたニードルベアリング76へ供給される。第2支持壁44の内側径方向穴50に導かれた潤滑油も、これと同様にして、ロングピニオンシャフト32に形成された第1径方向穴52を経由して軸方向穴54へと流れる。次いで、潤滑油は、その軸方向穴54から内周側潤滑油供給孔55aおよび外周側潤滑油供給孔55bを通してロングピニオンシャフト32の外側に設けられたニードルベアリング30へ供給される。
車両の走行中では、上記のような潤滑油の供給が行われるが、キャリヤ28が比較的高速回転させられることにより発生する遠心力により、内周側潤滑油供給孔55aおよび92aよりも外周側潤滑油供給孔55bおよび92bからの潤滑油流量が相対的に増加する傾向となる。このため、従来において、特に高速回転中では、内周側潤滑油供給孔55aおよび92aからの潤滑油の供給量が少なくなって潤滑油供給の不均一が発生して十分な量の潤滑が得られず、第1遊星歯車装置20および第2遊星歯車装置70の耐久性が損なわれる可能性があった。
しかし、本実施例では、前記のように、内周側潤滑油供給孔55aおよび92aは、その径が外周側潤滑油供給孔55bおよび92bよりも大径とされて、流通抵抗が相対的に小さくされているので、高速回転下であっても、内周側潤滑油供給孔55aおよび92aからの潤滑油の供給量が少なくならず、外周側潤滑油供給孔55bおよび92bからの潤滑油の供給量との相対差が抑制されて潤滑油の供給が均一となるため、十分な量の潤滑が得られ、第1遊星歯車装置20および第2遊星歯車装置70の耐久性が損なわれることがない。
また、本実施例によれば、ピニオンシャフト32、78へ潤滑油を導くための内側径方向穴50、86が、2つの支持壁42、44にそれぞれ設けられていることから、入力軸12の軸方向の異なる2箇所において入力軸12からそれぞれ供給される潤滑油をニードルベアリング30、76の潤滑に用いることができるので、ニードルベアリング30、76に十分な量の潤滑油を供給することができる。すなわち、本実施例によれば、第1支持壁42の内側径方向穴86から導入される潤滑油はショートピニオンシャフト78に分配され、第2支持壁44の内側径方向穴50から導入される潤滑油はロングピニオンシャフト32のみに分配されるので、それらのピニオンシャフト78、32の外側に配置されたニードルベアリング30、76に十分な量の潤滑油を供給できる。
次に、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の説明において前述の実施例と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図4は、本発明の他の実施例におけるショートピニオンシャフト78を示す断面図である。このショートピニオンシャフト78に形成されている内周側潤滑油供給孔92aおよび外周側潤滑油供給孔92bは相互に同じ径を備えているが、外周側潤滑油供給孔92b内に細穴118を有するオリフィス部材120が圧入によって固定されていることにより、内周側潤滑油供給孔92aにおける潤滑油の流通抵抗が外周側潤滑油供給孔92bのそれよりも小さくされているので、前述の実施例と同様の効果が得られる。
図5も、本発明の他の実施例におけるショートピニオンシャフト78を示す断面図である。このショートピニオンシャフト78には、1本の外周側潤滑油供給孔92bに対して、それよりも多い本数(本実施例では2本)の内周側潤滑油供給孔92aが設けられている。本実施例においても、2本の内周側潤滑油供給孔92aは、その流通断面積が外周側潤滑油供給孔92bよりも相対的に大きくされ、内周側潤滑油供給孔92aにおける潤滑油の流通抵抗が外周側潤滑油供給孔92bのそれよりも小さくされているので、前述の実施例と同様の効果が得られる。本実施例では、流通断面積が外周側潤滑油供給孔92bよりも相対的に大きくされている条件下では、内周側潤滑油供給孔92aの径は、外周側潤滑油供給孔92bと同じであってもよいし、外周側潤滑油供給孔92bよりも小径であってもよい。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
たとえば、前述の実施例では、遊星歯車装置18は所謂ラビニヨ型であったが、本発明は、ラビニヨ型以外の遊星歯車装置、たとえば、単独のシングルまたはダブルピニオン型の遊星歯車装置など、種々の遊星歯車装置にも適用できる。
また、前述の実施例の遊星歯車装置18は、入力軸12上に配置されていたが、カウンタ軸を有し、そのカウンタ軸上に遊星歯車装置が配置される場合には、そのカウンタ軸上に配置された遊星歯車装置に本発明が適用されてもよい。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
本発明が適用された遊星歯車装置を含む自動変速機の一部を示す断面図である。 図1の実施例の第2遊星歯車装置におけるショートピニオンおよびそれを回転可能に支持するショートピニオンシャフトなどを示す断面図である。 図1の実施例のショートピニオンシャフトに形成された内周側潤滑油供給孔および外周側潤滑油供給孔を加工するための工具であるドリルの一例を示す図である。 本発明の他の実施例のショートピニオンシャフトおよびそれに形成された内周側潤滑油供給孔および外周側潤滑油供給孔を示す断面図である。 本発明の他の実施例のショートピニオンシャフトおよびそれに形成された内周側潤滑油供給孔および外周側潤滑油供給孔を示す断面図である。
符号の説明
18:遊星歯車装置
24:ロングピニオン(ピニオン)
28:キャリヤ
30:ニードルベアリング
32:ロングピニオンシャフト(ピニオンシャフト)
74:ショートピニオン(ピニオン)
76:ニードルベアリング
78:ショートピニオンシャフト(ピニオンシャフト)

Claims (2)

  1. ニードルベアリングを介してピニオンを回転可能に支持するピニオンシャフトを有して一軸心回りに回転させられるキャリヤを有し、該ピニオンシャフトの中心部に形成された油路内の潤滑油を前記ニードルベアリングへ供給するために複数本の潤滑油供給孔が径方向に貫通して形成された遊星歯車装置であって、
    前記複数本の潤滑油供給孔のうち、前記ピニオンシャフトの中心線を通る前記一軸心回りの回転軌跡よりも内周側に位置する内周側潤滑油供給孔が、該軌跡の外周側に位置する外周側潤滑油供給孔より大きい穴径を有することを特徴とする遊星歯車装置。
  2. ニードルベアリングを介してピニオンを回転可能に支持するピニオンシャフトを有して一軸心回りに回転させられるキャリヤを有し、該ピニオンシャフトの中心部に形成された油路内の潤滑油を前記ニードルベアリングへ供給するために複数本の潤滑油供給孔が径方向に貫通して形成された遊星歯車装置であって、
    前記複数本の潤滑油供給孔のうち、前記ピニオンシャフトの中心線を通る前記一軸心回りの回転軌跡よりも内周側に位置する内周側潤滑油供給孔が、該軌跡の外周側に位置する外周側潤滑油供給孔より小さい流通抵抗を有することを特徴とする遊星歯車装置。

JP2005112752A 2005-04-08 2005-04-08 遊星歯車装置 Pending JP2006292053A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007046693A (ja) * 2005-08-09 2007-02-22 Aisin Aw Co Ltd 自動変速機の潤滑装置
KR100908168B1 (ko) 2007-11-22 2009-07-16 현대자동차주식회사 하이브리드 차량용 변속기의 베어링 윤활유공급장치
JP2015132297A (ja) * 2014-01-10 2015-07-23 日本精工株式会社 回転部材用支持軸

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