JP2015127402A - 太陽電池封止材用樹脂組成物、並びにそれを用いた太陽電池封止材及び太陽電池モジュール - Google Patents

太陽電池封止材用樹脂組成物、並びにそれを用いた太陽電池封止材及び太陽電池モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】 エチレン・α−オレフィン共重合体と有機過酸化物などを含有し、架橋特性、耐熱性のよい太陽電池封止材用樹脂組成物、それを用いた太陽電池封止材、太陽電池モジュールの提供。【解決手段】 下記の成分(A)及び成分(B)を含有することを特徴とする太陽電池封止材用樹脂組成物の提供。成分(A):下記(a1)〜(a4)の特性を有するエチレン・α−オレフィン共重合体(a1)MFR(190℃、21.18N荷重)が0.1〜100g/10分(a2)密度が0.860〜0.920g/cm3(a3)エチレン・α−オレフィン共重合体中のビニル、ビニリデンの二重結合の合計数が、0.50(個/total 1000C)以上である(a4)エチレン・α−オレフィン共重合体中のビニル、ビニリデンの二重結合の合計数が、二重結合全体の合計数の55%以上である成分(B):有機過酸化物【選択図】なし

Description

本発明は、太陽電池封止材用樹脂組成物、並びにそれを用いた太陽電池封止材及び太陽電池モジュールに関し、より詳しくは、エチレン・α−オレフィン共重合体と有機過酸化物などを含有し、架橋特性、耐熱性、透明性に優れた太陽電池封止材用樹脂組成物、並びにそれを用いた太陽電池封止材及び太陽電池モジュールに関するものである。
二酸化炭素の増加など地球環境問題がクローズアップされる中で、水力、風力、地熱などの有効利用とともに太陽光発電が再び注目されるようになった。
太陽光発電は、一般にシリコン、ガリウム−砒素、銅−インジウム−セレンなどの太陽電池素子を上部透明保護材と下部基板保護材とで保護し、太陽電池素子と保護材とを樹脂製の封止材で固定し、パッケージ化した太陽電池モジュールを用いるものであり、水力、風力などと比べて規模は小さいものの、電力が必要な場所に分散して配置できることから、発電効率等の性能向上と価格の低下を目指した研究開発が推進されている。また、国や自治体で住宅用太陽光発電システム導入促進事業として設置費用を補助する施策が採られることで、徐々にその普及が進みつつある。しかしながら、更なる普及には一層の低コスト化が必要であり、そのため従来型のシリコンやガリウム−砒素などに代わる新たな素材を用いた太陽電池素子の開発だけでなく、太陽電池モジュールの製造コストをより一層低減する努力も地道に続けられている。
太陽電池モジュールを構成する太陽電池封止材の条件としては、太陽電池の発電効率を低下しないように、太陽光の入射量を確保するため、透明性が良好なことが求められている。また、太陽電池モジュールは通常、屋外に設置されるから長期間太陽光に晒され温度上昇する。それにより樹脂製の封止材が流動し、モジュールが変形したりするトラブルを避けるために、耐熱性を有するものでなければならない。
例えば太陽電池モジュールでは、従来から価格、加工性、耐湿性等の観点から、封止材として、酢酸ビニル含量の高いエチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)に有機過酸化物を配合して架橋構造を付与した組成物が採用されている(たとえば、特許文献1参照)。ところが、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)系樹脂は、長期にわたって使用されると黄変、亀裂入り、発泡等の劣化・変質により耐湿性が低下して、太陽電池セルの腐食等による発電量の低下を招いていた。これらはEVA系樹脂が加水分解性の高いエステル構造を有しているために、太陽光や水分の影響を受け易いものと考えられている。
そのため、太陽電池モジュールの封止材では、結晶化度が40%以下の非晶性又は低結晶性のα−オレフィン系共重合体からなるものが提案されている(特許文献2参照)。この特許文献2には、低結晶性のエチレン・ブテン共重合体に、有機過酸化物を混合し、異形押出機を用いて加工温度100℃でシートを作製することが例示されているが、加工温度が低いため、生産性が高められないという問題がある。
また、太陽電池モジュールの封止材として、(a)約0.90g/cc未満の密度、(b)ASTM D−882−02により測定して約150メガパスカル(mPa)未満の2%割線係数、(c)約95℃未満の融点、(d)ポリマーの重量に基づいて少なくとも約15および約50重量%未満のα−オレフィン含量、(e)約−35℃未満のTg、ならびに(f)少なくとも約50のSCBDI、の1以上の条件を満たすポリオレフィンコポリマーを含むポリマー材料が提案されている(特許文献3参照)。
しかしながら、一般的に従来のエチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)と比較し、コモノマーに1−ブテンや1−ヘキセン、1−オクテンを使用した一般的なエチレン・α−オレフィン共重合体は有機過酸化物での架橋が容易ではなく、短時間の加熱で高いゲル分率を得にくい問題があった。これはエチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)ではコモノマーである酢酸ビニル部分が容易にラジカル架橋点となりうるのに対し、一般的なエチレン・α−オレフィン共重合体で用いられるα−オレフィンコモノマー自体はラジカル架橋点にならないためである。
太陽電池モジュールの生産効率アップのため、封止材の架橋工程も短時間化する傾向がある。その際、オレフィン共重合樹脂系の太陽電池封止材は、短時間での架橋が困難でありモジュールの生産効率アップがはかれないことが問題となっていた。
このように従来の技術では、架橋性、耐熱性、透明性、柔軟性に優れるオレフィン共重合体樹脂系の太陽電池封止材用樹脂組成物は得られていなかった。
特開昭58−023870号公報 特開2006−210906号公報 特表2010−504647号公報 特開2012−009688号公報 特開2012−009691号公報
本発明の目的は、かかる従来技術の問題点に鑑み、エチレン・α−オレフィン共重合体と有機過酸化物などを含有し、架橋特性、耐熱性、透明性に優れる太陽電池封止材用樹脂組成物、並びにそれを用いた太陽電池封止材及び太陽電池モジュールを提供することにある。
本発明者らは、上記問題を解決すべく鋭意検討した結果、樹脂成分としてメタロセン触媒などを用いて重合された特定の密度、分子量分布、不飽和結合数などの特性を有するエチレン・α−オレフィン共重合体を選択し、これに有機過酸化物を配合することにより、架橋性、耐熱性、透明性、柔軟性に優れる太陽電池封止材用樹脂組成物が得られ、これを用いることで太陽電池モジュールの生産性が大幅に向上するとの知見を得て、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の第1の発明によれば、下記の成分(A)及び成分(B)を含有することを特徴とする太陽電池封止材用樹脂組成物が提供される。
成分(A):下記(a1)〜(a4)の特性を有するエチレン・α−オレフィン共重合体
(a1)MFR(190℃、21.18N荷重)が0.1〜100g/10分である
(a2)密度が0.860〜0.920g/cmである
(a3)エチレン・α−オレフィン共重合体中のビニル、ビニリデンの二重結合の合計数が、0.50(個/total 1000C)以上である(ただし、ビニル、ビニリデンの個数は、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの数である)
(a4)エチレン・α−オレフィン共重合体中のビニル、ビニリデンの二重結合の合計数が、二重結合全体(ビニル、ビニリデン、シス−ビニレン、トランス−ビニレン、三置換オレフィン)の合計数の55%以上である(ただし、ビニル、ビニリデン、シス−ビニレン、トランス−ビニレン、三置換オレフィンの個数は、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの数である)
成分(B):有機過酸化物
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、成分(A)が、さらに下記(a5)の特性を有するエチレン・α−オレフィン共重合体であることを特徴とする太陽電池封止材用樹脂組成物が提供される。
(a5)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求めたZ平均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)との比(Mz/Mn)が8.0以下である
また、本発明の第3の発明によれば、第1または2の発明において、前記エチレン・α−オレフィン共重合体がメタロセン触媒により製造されることを特徴とする太陽電池封止材用樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、成分(B)の含有量が、成分(A)100重量部に対して、0.2〜5重量部であることを特徴とする太陽電池封止材用樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第1〜4のいずれかの発明において、さらに、下記の成分(C)を含有することを特徴とする太陽電池封止材用樹脂組成物が提供される。
成分(C):ヒンダードアミン系光安定化剤
また、本発明の第6の発明によれば、第1〜5のいずれかの発明において、成分(C)の含有量が、成分(A)100重量部に対して、0.01〜2.5重量部であることを特徴とする太陽電池封止材用樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、第1〜6のいずれかの発明において、前記エチレン・α−オレフィン共重合体がコモノマーとしてプロピレンを10〜30モル%含むことを特徴とする太陽電池封止材用樹脂組成物が提供される。
一方、本発明の第8の発明によれば、第1〜7のいずれかの発明に係る太陽電池封止材用樹脂組成物からなる太陽電池封止材が提供される。
また、本発明の第9の発明によれば、第8の発明に係る太陽電池封止材を用いた太陽電池モジュールが提供される。
本発明の太陽電池封止材用樹脂組成物は、特定の密度、不飽和結合数などの特性を有するエチレン・α−オレフィン共重合体を主成分とし、これに有機過酸化物を配合することで、この樹脂組成物をシート化する際に、エチレン・α−オレフィン共重合体が比較的短時間で架橋でき、太陽電池封止材としてモジュールの形成が容易であり、製造コストを低減することができる。また、得られた太陽電池モジュールは、耐熱性、透明性、耐候性に優れるものとなり、長期間安定した変換効率を維持することが期待できる。
本発明は、樹脂成分として特定のエチレン・α−オレフィン共重合体及び有機過酸化物を含有してなる新規な太陽電池封止材用樹脂組成物、並びにそれを用いた太陽電池封止材及び太陽電池モジュールに係るものである。
以下、本発明において用いられる各成分、得られる太陽電池封止材用樹脂組成物、それを用いた太陽電池封止材、太陽電池モジュール等について詳細に説明する。
I.太陽電池封止材用樹脂組成物
本発明の太陽電池封止材用樹脂組成物(以下、単に「樹脂組成物」ともいう。)は、下記の成分(A)であるエチレン・α−オレフィン共重合体及び成分(B)である有機過酸化物を含有することを特徴とする。
1.成分(A)
本発明に用いる成分(A)は、下記(a1)〜(a4)の特性を満たし、さらに、好ましくは、(a5)の特性を満たすエチレン・α−オレフィン共重合体である。
(a1)MFR(190℃、21.18N荷重)が0.1〜100g/10分である
(a2)密度が0.860〜0.920g/cmである
(a3)エチレン・α−オレフィン共重合体中のビニル、ビニリデンの二重結合の合計数が0.50(個/total 1000C)以上である(ただし、ビニル、ビニリデンの個数は、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの数である)
(a4)エチレン・α−オレフィン共重合体中のビニル、ビニリデンの二重結合の合計数が、二重結合全体(ビニル、ビニリデン、シス−ビニレン、トランス−ビニレン、三置換オレフィン)の合計数の55%以上である(ただし、ビニル、ビニリデン、シス−ビニレン、トランス−ビニレン、三置換オレフィンの個数は、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの数である)
(a5)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求めたZ平均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)との比(Mz/Mn)が8.0以下である
従来、太陽電池封止材として良好な架橋特性を得るためには、樹脂組成物として使用されるエチレン・α−オレフィン共重合体中に含まれる分岐数が多い、あるいは、二重結合数が多いことが必要であることは知られていた(特許文献4、5参照)。
しかし、オレフィン共重合体に含まれる種々の二重結合(ビニル、ビニリデン、シス−ビニレン、トランス−ビニレン、三置換オレフィン)の全てが良好な橋特性発現に同程度関与するか否か、又は、分岐数、二重結合数はオレフィン共重合体において独立に決まるものであるが、架橋特性発現のためには、この2つの一方だけ満たせばいいのか否かについては言及されていない。
本発明は、1)エチレン・α−オレフィン共重合体中に含まれる分岐数よりも、二重結合数が多いことが架橋特性に与える効果が大きいこと、2)エチレン・α−オレフィン共重合体に含まれる二重結合のうち、特にビニル基、ビニリデン基が架橋特性の発現に重要であることを見出し、完成させたものであり、上記特性の中でも、特に(a3)、(a4)の特性を満たすことに大きな特徴がある。
(2)各特性
(a1)MFR
本発明で用いるエチレン・α−オレフィン共重合体は、MFRが0.1〜100g/10分であり、好ましくは1〜50g/10分、さらに好ましくは2〜40g/10分である。エチレン・α−オレフィン共重合体のMFRが0.1g/10分未満では、分子量が高すぎて混練時に押出しが困難になり、MFRが100g/10分を超えると溶融粘度が低くなりすぎて、取り扱い性に欠けるものとなる。
ポリマーのMFRを調節するには、例えば、重合温度、触媒量、分子量調節剤としての水素の供給量などを適宜調整する方法がとられる。エチレン・α−オレフィン共重合体のMFRは、JIS−K6922−2:1997附属書(190℃、21.18N荷重)に準拠して測定する。
(a2)密度
本発明で用いるエチレン・α−オレフィン共重合体は、密度が0.860〜0.920g/cmであり、好ましくは0.865〜0.910g/cm、さらに好ましくは0.870〜0.900g/cmである。エチレン・α−オレフィン共重合体の密度が0.860g/cm未満では、加工後のシートがブロッキングしてしまい、密度が0.920g/cmを超えると加工後のシートの透明性が悪化し好ましくない。
ポリマーの密度を調節するには、コモノマーであるα−オレフィンの含有量、重合温度、触媒量など適宜調節する方法がとられる。なお、エチレン・α−オレフィン共重合体の密度は、JIS−K6922−2:1997附属書(低密度ポリエチレンの場合)に準拠して測定する(23℃)。
(a3)ビニル、ビニリデンの合計数
本発明で用いるエチレン・α−オレフィン共重合体は、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数当たりのビニル、ビニリデンの二重結合の合計数が0.50(個/total 1000C)以上であり、好ましくは0.50〜5.0(個/total 1000C)であり、より好ましくは0.60〜4.5(個/total 1000C)であり、さらに好ましくは0.70〜4.0(個/total 1000C)であり、最も好ましくは、0.80〜4.0(個/total 1000C)である。
ビニル、ビニリデンの合計数が上記範囲であると、架橋速度に優れた封止材となり、0.50個未満であると、架橋速度が十分なものとならない。ビニル、ビニリデンの合計数は、適当なメタロセン触媒の選択、重合温度、コモノマーの種類を適宜調節することにより、上記範囲に制御することができる。
なお、これら二重結合の数は、主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの数であり、H−NMRスペクトル及び13C−NMRスペクトルの特性ピークの積分強度を用いて算出した。
(a4)二重結合の種類とその比
本発明で用いるエチレン・α−オレフィン共重合体中のビニル、ビニリデンの合計数は、エチレン・α−オレフィン共重合体中の全ての二重結合(ビニル、ビニリデン、シス−ビニレン、トランス−ビニレン、三置換オレフィン)の合計数の55%以上、好ましくは60%以上、さらに好ましくは65%以上、最も好ましくは70%以上を占める。ビニル、ビニリデンの合計数が二重結合の合計数の55%以上であると、架橋速度に優れた封止材となり、少ないと、架橋速度が十分なものとならない。
また、本発明で用いるエチレン・α−オレフィン共重合体は、架橋速度の観点より、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数当たりの二重結合(ビニル、ビニリデン、シス−ビニレン、トランス−ビニレン、三置換オレフィン)の個数が1.0(個/total 1000C)以上であり、好ましくは1.0〜5.0(個/total 1000C)であり、より好ましくは1.1〜4.5(個/total 1000C)であり、さらに好ましくは1.2〜4.0(個/total 1000C)である。
二重結合の合計数を調整する方法としては適当なメタロセン触媒の選択、重合温度、コモノマーの種類を適宜調節する方法などが挙げられる。
なお、これら二重結合の数は、上記(a3)と同様に、H−NMRスペクトル及び13C−NMRスペクトルの特性ピークの積分強度を用いて算出した。
(a5)Z平均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)との比(Mz/Mn)
本発明で用いるエチレン・α−オレフィン共重合体は、さらに、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求めたZ平均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)との比(Mz/Mn)が8.0以下であることが好ましく、5.0以下であることがより好ましい。Mz/Mnが8.0を超えると透明性が悪化する。Mz/Mnを所定の範囲に調整する方法としては適当なメタロセン触媒を選択する方法などが挙げられる。
なお、Mz、Mnの値は、GPCにより測定される値であるが、詳細な測定条件は、後述の実施例の項に記載のとおりである。
(3)成分(A)のモノマー構成
本発明に使用されるエチレン・α−オレフィン共重合体は、エチレンから誘導される構成単位を主成分としたエチレンとα−オレフィンのランダム共重合体である。
コモノマーとして用いられるα−オレフィンは、好ましくは炭素数3〜12のα−オレフィンである。具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ヘプテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ペンテン等を挙げることができる。かかるエチレン・α−オレフィン共重合体の具体例としては、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体等が挙げられる。
本発明で使用されるエチレン・α−オレフィン共重合体は、そのα−オレフィンの含有量が5〜40モル%であることが好ましく、10〜35モル%がより好ましく、特に10〜30モル%が好ましい。この範囲であれば、フィルムなどの柔軟性と透明性が良好であり架橋速度も良好になる。α−オレフィンの含有量が5モル%を下回ると、樹脂の透明性や柔軟性が悪化することがある。一方、40モル%を超えると、エチレン・α−オレフィン共重合体の軟化点が下がりすぎるため、得られた封止材シートのブロッキングが悪くなり取り扱いに欠けるものとなる。
本発明において、エチレン・α−オレフィン共重合体のコモノマーとして用いられるα−オレフィンとしては、特にプロピレンであることが好ましい。これはプロピレンをコモノマーとし、後に記載するメタロセン触媒を用いた高圧イオン重合法を採用した場合、特異的にビニル、ビニリデンの合計数が多いエチレン・α−オレフィン共重合体が得られるからである。1−ヘキセン、1−オクテンといったα−オレフィンをコモノマー主成分として重合した場合、この効果は得られない。
プロピレンを用いた場合、ビニル、ビニリデンの合計数が多いエチレン・α−オレフィン共重合が得られる詳細な原因はわからないが、以下、ビニリデンが多くなっている原因について考えられるメカニズムを下記式に示す。
Figure 2015127402
上記式の上側では、重合反応中のポリマー鎖(P)に、1−ヘキセン、1−オクテンといったα−オレフィンが挿入し、引き続き錯体金属(M)のβ位の水素を引抜くことで中間体1が生じる。この中間体1においては、(a)又は(b)の水素からの脱離反応が考えられるが、立体的、電子的要因により(a)の水素が優先的に脱離して、中間体2が生じる。さらに中間体2から次のモノマーの挿入位置によって、3置換オレフィン又はビニリデンが生じるが、ビニリデンが生じるルートは立体的に錯体金属(M)と2級炭素との間に次のモノマーが挿入するのが困難である。従って、中間体2からは錯体金属(M)と1級炭素との挿入を経た3置換オレフィン体が優先的に生成する。
一方、上記式の下側では、重合反応中のポリマー鎖(P)に、プロピレンが挿入し、引き続き錯体金属(M)のβ位の水素を引抜かれると中間体3が生じる。この中間体3においても、(a)又は(b)の水素からの脱離反応が考えられるが、立体的、電子的要因に理由により(b)の水素が優先的に脱離して、中間体4が生じる。さらに中間体4から次のモノマーがいずれに挿入してもビニリデンが生じる。
上記の理由から、プロピレン挿入後は、1−ヘキセン、1−オクテンといったα−オレフィン挿入後と対比して、優先的にビニリデンが生じると考えられる。なお、本発明において、ビニリデン等の二重結合の発生のメカニズムは、上記メカニズムに限定されるものではない。
プロピレンをコモノマーとして用いる場合、エチレン・α−オレフィン共重合体中のプロピレン由来のコモノマーの含量は、10モル%以上であることが好ましく、10〜30モル%がより好ましく、15〜25モル%がさらに好ましい。プロピレンの含有量が10モル%を下回ると、分岐数の減少により架橋速度が低下することがある。
また、コモノマーとして用いられるα−オレフィンは(a1)〜(a4)を充足する範囲で1種または2種以上の組み合わせでもよい。2種のα−オレフィンを組み合わせて三元共重合体とする場合は、エチレン・プロピレン・1−ブテン三元共重合体、エチレン・プロピレン・1−ヘキセン三元共重合体、エチレン・プロピレン・1−オクテン三元共重合体、等が挙げられる。
コモノマーとして、1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエン、及び1,9−デカジエン等のジエン化合物を、α−オレフィンに少量配合してもよい。これらのジエン化合物を配合すると、長鎖分岐ができるので、エチレン・α−オレフィン共重合体の結晶性を低下させ、透明性、柔軟性、接着性等が良くなるとともに、長鎖分岐の末端基は不飽和基となるため、有機過酸化物による架橋反応や、酸無水物基含有化合物若しくはエポキシ基含有化合物との共重合反応やグラフト反応を容易におこすことができる。またエチレン・α−オレフィン共重合体に少量配合されるジエン化合物として、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネンのような環状ジエンも使用できる。
このようなコモノマーとしてのジエン化合物の含量は、柔軟性と架橋特性の観点から、好ましくは0.01〜5.00mol%であり、より好ましくは0.02〜1.00mol%、さらに好ましくは0.05〜0.50mol%である。
(4)成分(A)の重合触媒及び重合方法
本発明で使用されるエチレン・α−オレフィン共重合体の製造に用いられる触媒としては、特に限定されず、従来公知のチーグラー触媒、バナジウム触媒又はメタロセン触媒等を用いることができるが、好ましくはバナジウム触媒又はメタロセン触媒、より好ましくはメタロセン触媒を用いる。
メタロセン触媒としては、特に限定されるわけではないが、シクロペンタジエニル骨格を有する基等が配位したジルコニウム化合物などのメタロセン化合物と助触媒とを触媒成分とする触媒が挙げられる。特に、シクロペンタジエニル骨格を有する基等が配位したジルコニウム化合物などのメタロセン化合物を使用するのが好ましい。
製造法としては、特に限定されず、高圧イオン重合法、気相法、溶液法、スラリー法等を用いることができるが、本発明に係る二重結合を調整したエチレン・オレフィン共重合体を得るためには150〜330℃の高温で重合を行うことが望ましいため、高圧イオン重合法利用するのが好ましい(「ポリエチレン技術読本」第4章、松浦一雄・三上尚孝 編著、2001年)。
なお、本発明における成分(A)はラジカルによる架橋特性に優れるため、架橋オレフィン系ゴム(EPDM)の代替品としても用いることができる。つまり、1)架橋剤として有機過酸化物あるいは硫黄を用いることで架橋をする、2)他の熱可塑性樹脂と組み合わせて動的架橋型熱可塑性エラストマーとする、といったEPDMの利用方法をそのまま用い、架橋構造を有した材料を製造することができる。これらの方法で得られた材料は、長期耐久性をもち、耐光性、耐熱性に優れるため自動車部品、電線・ケーブル等用途に用いられる。
2.成分(B)
本発明における成分(B)の有機過酸化物は、主に成分(A)を架橋するために用いられる。
有機過酸化物としては、分解温度(半減期が1時間である温度)が70〜180℃、とくに90〜160℃の有機過酸化物を用いることができる。このような有機過酸化物として、例えば、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルカーボネート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、メチルエチルケトンパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ジパーオキシベンゾエート、t−ブチルハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロルベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、ヒドロキシヘプチルパーオキサイド、ジクロヘキサノンパーオキサイドなどが挙げられる。
成分(B)の配合割合は、成分(A)を100重量部としたときに、好ましくは、0.2〜5重量部であり、より好ましくは、0.5〜3重量部、さらに好ましくは、1〜2重量部である。成分(B)の配合割合が上記範囲よりも少ないと、架橋しないかまたは架橋に時間がかかる。また、上記範囲よりも大きいと、分散が不十分となり架橋度が不均一になりやすい。
3.成分(C)
本発明の樹脂組成物には成分(C)としてヒンダードアミン系光安定化剤を配合することが好ましい。ヒンダードアミン系光安定化剤は、ポリマーに対して有害なラジカル種を補足し、新たなラジカルを発生しないようにするものである。ヒンダードアミン系光安定化剤には、低分子量のものから高分子量のものまで多くの種類の化合物があるが、従来公知のものであれば特に制限されずに用いることができる。
低分子量のヒンダードアミン系光安定化剤としては、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステル、1,1−ジメチルエチルヒドロパーオキサイド及びオクタンの反応生成物(分子量737)70重量%とポリプロピレン30重量%からなるもの;ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート(分子量685);ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート及びメチル−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート混合物(分子量509);ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(分子量481);テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(分子量791);テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート(分子量847);2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートとトリデシル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートの混合物(分子量900);1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートとトリデシル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートの混合物(分子量900)などが挙げられる。
高分子量のヒンダードアミン系光安定化剤としては、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}](分子量2,000〜3,100);コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物(分子量3,100〜4,000);N,N’,N”,N”’−テトラキス−(4,6−ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン(分子量2,286)と上記コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物の混合物;ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物(分子量2,600〜3,400)、並びに、4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−1−エチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−1−プロピル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−1−ブチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルペリジン、4−メタクリロイルオキシ−1−エチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−1−ブチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−1−プロピル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等の環状アミノビニル化合物とエチレンとの共重合体などが挙げられる。上述したヒンダードアミン系光安定化剤は、一種単独で用いられてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。
これらの中でも、ヒンダードアミン系光安定化剤としては、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}](分子量2,000〜3,100);コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物(分子量3,100〜4,000);N,N’,N”,N”’−テトラキス−(4,6−ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン(分子量2,286)と上記コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物の混合物;ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物(分子量2,600〜3,400)環状アミノビニル化合物とエチレンとの共重合体を用いるのが好ましい。製品使用時に経時でのヒンダードアミン系光安定剤のブリードアウトが妨げられるからである。また、ヒンダードアミン系光安定化剤は、融点が、60℃以上であるものを用いるのが、組成物の作製しやすさの観点から好ましい。
本発明において、ヒンダードアミン系光安定化剤の含有量は、成分(A)100重量部に対して、0.01〜2.5重量部とすることが好ましく、より好ましくは0.01〜1.0重量部、より好ましくは0.01〜0.5重量部、さらに好ましくは0.01〜0.2重量部、最も好ましくは0.03〜0.1重量部とするのがよい。
前記含有量を0.01重量部以上とすることにより安定化への効果が十分に得られ、2.5重量部以下とすることによりヒンダードアミン系光安定化剤の過剰な添加による樹脂の変色を抑えることができる。
また、本発明において、成分(B)と成分(C)との重量比(B:C)を、好ましくは1:0.01〜1:10とし、より好ましくは1:0.02〜1:6.5とする。これにより、樹脂の黄変を顕著に抑制することが可能となる。
4.その他の添加成分
本発明の樹脂組成物には、上記成分(A)〜(C)以外に、本発明の目的を著しく損なわない範囲で、任意成分を配合することができる。以下に用いることのできる任意成分の具体例について説明する。
(1)架橋助剤
本発明の樹脂組成物には架橋助剤を配合することができる。架橋助剤は、架橋反応を促進させ、エチレン・α−オレフィン共重合体の架橋度を高めるのに有効であり、その具体例としては、ポリアリル化合物やポリ(メタ)アクリロキシ化合物のような多不飽和化合物を例示することができる。
より具体的には、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ジアリルフタレート、ジアリルフマレート、ジアリルマレエートのようなポリアリル化合物、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレートのようなポリ(メタ)アクリロキシ化合物、ジビニルベンゼンなどを挙げることができる。架橋助剤は、成分(A)100重量部に対し、0〜5重量部程度の割合で配合することができる。
(2)紫外線吸収剤
本発明の樹脂組成物には、紫外線吸収剤を配合することができる。紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、サリチル酸エステル系など各種タイプのものを挙げることができる。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクタデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−クロロベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンなどを挙げることができる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、ヒドロキシフェニル置換ベンゾトリアゾール化合物であって、例えば、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−メチル−5−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、などを挙げることができる。またトリアジン系紫外線吸収剤としては、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−(オクチルオキシ)フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−(ヘキシルオキシ)フェノールなどを挙げることができる。サリチル酸エステル系としては、フェニルサリチレート、p−オクチルフェニルサリチレートなどを挙げることができる。
これら紫外線吸収剤は、エチレン・α−オレフィン共重合体100重量部に対し、0〜2.0重量部配合し、好ましくは0.05〜2.0重量部、より好ましくは0.1〜1.0重量部、さらに好ましくは0.1〜0.5重量部、最も好ましくは0.2〜0.4重量部配合するのがよい。
(3)シランカップリング剤
本発明の樹脂組成物には、主に太陽電池の上部保護材や太陽電池素子との接着力を向上させる目的でシランカップリング剤を用いることができる。
本発明におけるシランカップリング剤としては、例えばγ−クロロプロピルトリメトキシシラン;ビニルトリクロルシラン;ビニルトリエトキシシラン;ビニルトリメトキシシラン;ビニル−トリス−(β−メトキシエトキシ)シラン;γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン;β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン;ビニルトリアセトキシシラン;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン;γ−アミノプロピルトリメトキシシラン;N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。好ましくは、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランである。
これらのシランカップリング剤は、エチレン・α‐オレフィン共重合体100重量部に対して0〜5重量部使用し、好ましくは0.01〜4重量部、より好ましくは0.01〜2重量部、さらに好ましくは、0.05〜1重量部で使用される。
(4)その他
本発明の樹脂組成物に、配合することができる任意成分としては、上記以外に通常のポリオレフィン系樹脂材料に使用される酸化防止剤、結晶核剤、透明化剤、滑剤、着色剤、分散剤、充填剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、光安定剤等を挙げることができる。
また、本発明の樹脂組成物には、柔軟性等を付与するため、本発明の目的を損なわない範囲で、チーグラー系又はメタロセン系触媒によって重合された結晶性のエチレン・α−オレフィン共重合体及び/又はEBR、EPR等のエチレン・プロピレンエラストマー若しくはSEBS、水添スチレンブロック共重合体等のスチレン系エラストマー等のゴム系化合物を3〜75重量部配合することもできる。さらに、溶融張力等を付与するため、高圧法低密度ポリエチレンを3〜75重量部配合することもできる。
II.太陽電池封止材および太陽電池モジュール
本発明の太陽電池封止材(以下、単に「封止材」ともいう。)は、上記樹脂組成物をペレット化し、あるいはシート化したものである。
この太陽電池封止材を用いれば、太陽電池素子を上下の保護材とともに固定することにより太陽電池モジュールを製作することができる。このような太陽電池モジュールとしては、種々のタイプのものを例示することができる。例えば上部透明保護材/封止材/太陽電池素子/封止材/下部保護材のように太陽電池素子の両側から封止材で挟む構成のもの、下部基板保護材の内周面上に形成させた太陽電池素子上に封止材と上部透明保護材を形成させるような構成のもの、上部透明保護材の内周面上に形成させた太陽電池素子、例えばフッ素樹脂系透明保護材上にアモルファス太陽電池素子をスパッタリング等で作成したものの上に封止材と下部保護材を形成させるような構成のものなどを挙げることができる。
太陽電池素子としては、特に制限されず、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコンなどのシリコン系、ガリウム−砒素、銅−インジウム−セレン、カドミウム−テルルなどのIII−V族やII−VI族化合物半導体系等の各種太陽電池素子を用いることができる。本発明においては、基板としてガラスを用いたものが好ましい。
太陽電池モジュールを構成する上部保護材としては、ガラス、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル、フッ素含有樹脂などを例示することができる。
また、下部保護材としては、金属や各種熱可塑性樹脂フィルムなどの単体もしくは多層のシートであり、例えば、錫、アルミ、ステンレススチールなどの金属、ガラス等の無機材料、ポリエステル、無機物蒸着ポリエステル、フッ素含有樹脂、ポリオレフィンなどの1層もしくは多層の保護材を例示することができる。このような上部及び/又は下部の保護材には、封止材との接着性を高めるためにプライマー処理を施すことができる。本発明においては、上部保護材としてガラスが好ましい。
本発明の太陽電池封止材は、ペレットとして使用してもよいが、通常、0.1〜1mm程度の厚みのシート状に成形して使用される。0.1mmよりも薄いと強度が小さく、接着が不十分となり、1mmよりも厚いと透明性が低下して問題になる場合がある。好ましい厚さは、0.1〜0.8mmである。
シート状太陽電池封止材は、T−ダイ押出機、カレンダー成形機などを使用する公知のシート成形法によって製造することができる。例えばエチレン・α‐オレフィン共重合体に、架橋剤を添加し、必要に応じて、ヒンダードアミン系光安定化剤、さらには架橋助剤、シランカップリング剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤等の添加剤を予めドライブレンドしてT−ダイ押出機のホッパーから供給し、80〜150℃の押出温度において、シート状に押出成形することによって得ることができる。これらドライブレンドに際して、一部又は全部の添加剤は、マスターバッチの形で使用することができる。またT−ダイ押出やカレンダー成形において、予め非晶性プロピレン系共重合体に一部又は全部の添加剤を、一軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダーなどを用いて溶融混合して得た樹脂組成物を使用することもできる。
T−ダイ押出機により製造する場合、エチレン・α−オレフィン共重合体のMFRは、好ましくは10〜50g/10分であり、より好ましくは12〜45g/10分、さらに好ましくは15〜40g/10分である。エチレン・α−オレフィン共重合体のMFRが10g/10分未満では、分子量が高すぎて混練時に押出しが困難になり、MFRが50g/10分を超えると溶融粘度が低くなりすぎて、取り扱い性に欠けるものとなる。
カレンダー成形により製造する場合、エチレン・α−オレフィン共重合体のMFRは、好ましくは1〜10g/10分であり、より好ましくは1.5〜8.5g/10分、さらに好ましくは2〜7g/10分である。エチレン・α−オレフィン共重合体のMFRが1g/10分未満では、分子量が高すぎて混練時に剪断発熱し未架橋のシートの作成が困難になり、MFRが10g/10分を超えると溶融粘度が低くなりすぎて、カレンダー成形での取り扱い性に欠けるものとなる。
成形されたシートは、容易に保管および輸送するために紙管に巻き取られるが、このときにシート同士が密着(ブロッキングが発生)することがある。ブロッキングが発生してしまうと、次の工程でシートを繰り出して使用する際に、安定して繰り出すことができず、生産性が低下してしまう。
シート同士のブロッキングを回避するため、従来公知の方法により、シート表面をマット・シボ状の形状となるようにシート成形を行ってもよい。具体的には、T−ダイ押出やカレンダーでのシート成形では、溶融状態のシートをマット・エンボス形状に表面加工された冷却ロールと押し付けロールに挟み込むようにして冷却することでシート表面にマット・エンボス形状を転写することができる。
本発明の太陽電池モジュールを製造するに当たっては、本発明の封止材のシートを予め作っておき、封止材の樹脂組成物が溶融する温度、例えば150〜200℃で圧着するという方法によって、前記のような構成のモジュールを形成することができる。また本発明の封止材を押出コーティングすることによって太陽電池素子や上部保護材あるいは下部保護材と積層する方法を採用することもできる。この方法においては、わざわざシート成形することなく一段階で太陽電池モジュールを製造することが可能であり、モジュールの生産性を格段に改良することができる。
一方、本発明の太陽電池モジュールを製造する際、有機過酸化物が実質的に分解せず、かつ本発明の封止材料が溶融するような温度で、太陽電池素子や保護材に該封止材を仮接着し、次いで昇温して充分な接着とエチレン・α−オレフィン共重合体の架橋を行うこともできる。この場合は、耐熱性が良好な太陽電池モジュールを得るために、封止材層におけるゲル分率(試料1gをキシレン100mlに浸漬し、110℃、24時間加熱した後、20メッシュ金網で濾過し未溶融分の質量分率を測定)が50〜98%、好ましくは60〜95%程度になるように架橋するのがよい。
太陽電池素子の封止作業では、太陽電池素子を本発明の太陽電池封止材でカバーした後、有機過酸化物が分解しない程度の温度に数分から10分程度加熱して仮接着し、次に、オーブン内において有機過酸化物が分解する150〜200℃程度の高温で5分から30分間加熱処理して接着させる等の方法がある。
以下、本発明を実施例によって、具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、実施例、比較例で用いた評価方法及び使用樹脂は、以下の通りである。
1.樹脂物性の評価方法
(1)メルトフローレート(MFR):エチレン・α−オレフィン共重合体のMFRは、JIS−K6922−2:1997附属書(190℃、21.18N荷重)に準拠して測定した。
(2)密度:エチレン・α−オレフィン共重合体の密度は、JIS−K6922−2:1997附属書(23℃、低密度ポリエチレンの場合)に準拠して測定した。
(3)分岐数、二重結合数、コモノマー数:ポリマー中の分岐数は、13C−NMRにより、末端ビニル、ビニリデン、ビニレン(シス−ビニレン及びトランス−ビニレンを含む)、三置換オレフィンの数は、H−NMR及び13C−NMRにより、次の条件で測定し、コモノマー量は、主鎖及び側鎖の合計1000個の炭素あたりの個数で求めた。
装置 :ブルカー・バイオスピン(株) AVANCEIII cryo−400MHz
溶媒 :o−ジクロロベンゼン/重化ブロモベンゼン = 8/2混合溶液
<試料量>
460mg/2.3ml
13C−NMR>
Hデカップル、NOEあり
・積算回数:256scan
・フリップ角:90°
・パルス間隔20秒
・AQ(取り込み時間)=5.45s D1(待ち時間)=14.55s
H−NMR>
・積算回数:1400scan
・フリップ角:1.03°
・AQ(取り込み時間)=1.8s D1(待ち時間)=0.01s
(3)Mz/Mn:GPCにより測定した。
装置:ウオーターズ社製GPC 150C型
検出器:MIRAN社製 1A赤外分光光度計(測定波長、3.42μm)
カラム:昭和電工製AD806M/S 3本(カラムの較正は、東ソー製単分散ポリスチレン(A500,A2500,F1,F2,F4,F10,F20,F40,F288の各0.5mg/ml溶液)の測定を行い、溶出体積と分子量の対数値を2次式で近似した。また、試料の分子量は、ポリスチレンとポリエチレンの粘度式を用いてポリエチレンに換算した。ここでポリスチレンの粘度式の係数は、α=0.723、logK=−3.967であり、ポリエチレンはα=0.733、logK=−3.407である。)
測定温度:140℃
濃度:10mg/10mL
注入量:0.2ml
溶媒:オルソジクロロベンゼン
流速:1.0ml/分
2.押出成形物(シート)の評価方法
(1)HAZE
厚み0.7mmのプレスシートを用いて、JIS−K7136−2000に準拠して測定した。流動パラフィン(関東化学製)で満たしたセルにプレスシート片をセットし測定した。プレスシートは、150℃の条件で熱プレス機に30分間保管し、架橋させ準備した。HAZE値は、小さいほど良い。
(2)光線透過率
厚み0.7mmのプレスシートを用いて、JIS−K7361−1−1997に準拠して測定した。流動パラフィン(関東化学製)で満たしたセルにプレスシート片をセットし測定した。プレスシートは、150℃の条件で熱プレス機に30分間保管し、架橋させ準備した。
光線透過率は、80%以上であり、好ましくは、85%以上、さらに好ましくは90%以上である。
(3)150℃ゲル分率(耐熱性)
150℃で4,7,10、30分の時間でそれぞれ架橋したシートのゲル分率で評価した。ゲル分率が高いほど架橋が進行しており、耐熱性が高いと評価できる。ゲル分率は、当該シートを、約1gを切り取り精秤して、キシレン100ccに浸漬し110℃で24時間処理し、ろ過後残渣を乾燥し精秤して、処理前の重量で割りゲル分率を算出する。
3.使用原料
(1)成分(A) エチレン・α−オレフィン共重合体
下記、製造方法により製造したエチレン・α−オレフィン共重合体(α1〜α8)を用いた。物性を表1に示す。
<エチレン・α−オレフィン共重合体(α1〜α8)の製造方法>
(i)触媒の調製
特開平10−218921号 公報に記載された方法で調製した錯体「rac−ジメチルシリレンビスインデニルハフニウムジメチル」0.05モルに、等モルの「N,Nジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート」を加え、トルエンで50リットルに希釈して触媒溶液を調製した。
(ii)α1〜α8の重合方法
内容積5.0リットルの撹拌式オートクレーブ型連続反応器を用い、反応器内の圧力を80MPaに保ち、エチレン、プロピレン、1−ヘキセンを適宜調整しながら、40kg/時の割合で原料ガスを連続的に供給した。また、上記「(i)触媒の調整」の項に記載の触媒溶液を連続的に供給し、重合温度は150〜220℃の範囲内で適宜調整することでα1〜α8のエチレン・α−オレフィン共重合体を得た。
(2)成分(B) 有機過酸化物:t−ブチルパーオキシ−2−エチルへキシルカーボネイト(アルケマ吉富社製、TBEC)
(3)成分(C) ヒンダードアミン系光安定化剤:コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物(BASF社製、TINUVIN 622LD)
(4)紫外線吸収剤:2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン(サンケミカル社製、CYTEC UV531)
(5)シランカップリング剤:γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、KBM503)
(6)酸化防止剤:n−オクダデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(BASF社製 IRGANOX(登録商標)1076)
(実施例1)
エチレン・α−オレフィン共重合体(α1)100重量部に対して、有機過酸化物として、t−ブチルパーオキシ−2−エチルへキシルカーボネイト(アルケマ吉富社製、TBEC)を1.0重量部、ヒンダードアミン系光安定化剤として、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物(BASF社製、TINUVIN 622LD)0.05重量部、紫外線吸収剤として、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン(サンケミカル社製 CYTEC UV531)0.3重量部、シランカップリング剤として、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、KBM503)0.3重量部、酸化防止剤として、n−オクダデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(BASF社製 IRGANOX(登録商標)1076)0.025重量部を配合した。これを十分に混合し、40mmφ単軸押出機を用いて設定温度100℃、押出量(17kg/時)の条件でペレット化した。
得られたペレットを、150℃−0kg/cmの条件で、3分予熱した後、150℃−100kg/cmの条件で27分加圧(150℃で30分間プレス成形)し、その後、30℃に設定された冷却プレスに100kg/cmの加圧の条件で、10分間冷却することで、厚み0.7mmのシートを作製した。シートのHAZE、光線透過率、引張弾性率、耐熱性、ブロッキング性を測定、評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1において、α1に替えて、α2を用いた以外は、実施例1と同様にシートを作製した。評価結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1において、α1に替えて、α3を用いた以外は、実施例1と同様にシートを作製した。評価結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1において、α1に替えて、α4を用いた以外は、実施例1と同様にシートを作製した。評価結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例1において、α1に替えて、α5を用いた以外は、実施例1と同様にシートを作製した。評価結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1において、α1に替えて、α6を用いた以外は、実施例1と同様にシートを作製した。評価結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1において、α1に替えて、α7を用いた以外は、実施例1と同様にシートを作製した。評価結果を表1に示す。
(比較例3)
実施例1において、α1に替えて、EG8407(デュポン・ダウ社製、エチレン・オクテン共重合体)を用いた以外は、実施例1と同様にシートを作製した。評価結果を表1に示す。
(比較例4)
実施例1において、α7に替えて、タフマーA35070S(三井化学社製、エチレン・1−ブテン共重合体)を用いた以外は、実施例1と同様にシートを作製した。評価結果を表1に示す。
Figure 2015127402
(評価)
この結果、表1から明らかなように、150℃で30分架橋したシートのゲル分率について、実施例1〜5は比較例1〜4よりも高い値を示している。よって、実施例のシートは比較例のものと比較して、架橋特性が良く高い耐熱性を有していることがわかる。
HAZEについては、比較例4は10.0%であり比較的高い値であるが、実施例1〜5はいずれも1.0%以下であり良好である。一方、光線透過率については、実施例、比較例いずれも90%以上を示している。従って、実施例で示される本発明から得られるシートは透明性に優れていることがわかる。
本発明の太陽電池封止材用樹脂組成物は、架橋特性が良く高い耐熱性をもち、しかも透明性、耐衝撃性等に優れた太陽電池封止材として好ましく利用される。

Claims (9)

  1. 下記の成分(A)及び成分(B)を含有することを特徴とする太陽電池封止材用樹脂組成物。
    成分(A):下記(a1)〜(a4)の特性を有するエチレン・α−オレフィン共重合体
    (a1)MFR(190℃、21.18N荷重)が0.1〜100g/10分である
    (a2)密度が0.860〜0.920g/cmである
    (a3)エチレン・α−オレフィン共重合体中のビニル、ビニリデンの二重結合の合計数が0.50(個/total 1000C)以上である(ただし、ビニル、ビニリデンの個数は、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの数である)
    (a4)エチレン・α−オレフィン共重合体中のビニル、ビニリデンの二重結合の合計数が、二重結合全体(ビニル、ビニリデン、シス−ビニレン、トランス−ビニレン、三置換オレフィン)の合計数の55%以上である(ただし、ビニル、ビニリデン、シス−ビニレン、トランス−ビニレン、三置換オレフィンの個数は、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの数である)
    成分(B):有機過酸化物
  2. 成分(A)が、さらに下記(a5)の特性を有するエチレン・α−オレフィン共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池封止材用樹脂組成物。
    (a5)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求めたZ平均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)との比(Mz/Mn)が8.0以下である
  3. 前記エチレン・α−オレフィン共重合体がメタロセン触媒により製造されることを特徴とする請求項1又は2に記載の太陽電池封止材用樹脂組成物。
  4. 成分(B)の含有量が、成分(A)100重量部に対して、0.2〜5重量部であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の太陽電池封止材用樹脂組成物。
  5. さらに、下記の成分(C)を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の太陽電池封止材用樹脂組成物。
    成分(C):ヒンダードアミン系光安定化剤
  6. 成分(C)の含有量が、成分(A)100重量部に対して、0.01〜2.5重量部であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の太陽電池封止材用樹脂組成物。
  7. 前記エチレン・α−オレフィン共重合体がコモノマーとしてプロピレンを10〜30モル%含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の太陽電池封止材用樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の太陽電池封止材用樹脂組成物からなる太陽電池封止材
  9. 請求項8に記載の太陽電池封止材を用いた太陽電池モジュール。
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