JP5555554B2 - 太陽電池封止材用樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、太陽電池封止材用樹脂組成物に関し、より詳しくは、エチレン・α−オレフィン共重合体、有機過酸化物、ヒンダードアミン系光安定化剤及びベンゾフェノン系紫外線吸収剤を含有し、生産性が良く、黄変の発生や紫外線による劣化を抑制でき、しかも耐熱性、透明性、柔軟性、及びガラス基板への接着性に優れる太陽電池封止材用樹脂組成物に関するものである。
二酸化炭素の増加など地球環境問題がクローズアップされる中で、水力、風力、地熱などの有効利用とともに太陽光発電が再び注目されるようになった。
太陽光発電は、一般にシリコン、ガリウム−砒素、銅−インジウム−セレンなどの太陽電池素子を上部透明保護材と下部基板保護材とで保護し、太陽電池素子と保護材とを樹脂製の封止材で固定し、パッケージ化した太陽電池モジュールを用いるものであり、水力、風力などと比べて規模は小さいものの、電力が必要な場所に分散して配置できることから、発電効率等の性能向上と価格の低下を目指した研究開発が推進されている。また、国や自治体で住宅用太陽光発電システム導入促進事業として設置費用を補助する施策が採られることで、徐々にその普及が進みつつある。しかしながら、更なる普及には一層の低コスト化が必要であり、そのため従来型のシリコンやガリウム−砒素などに代わる新たな素材を用いた太陽電池素子の開発だけでなく、太陽電池モジュールの製造コストをより一層低減する努力も地道に続けられている。
太陽電池モジュールを構成する太陽電池封止材の条件としては、太陽電池の発電効率が低下しないように、太陽光の入射量を確保するため、透明性が良好なことが求められている。また、太陽電池モジュールは通常、屋外に設置されるから長期間太陽光に晒され温度上昇する。それにより樹脂製の封止材が流動し、モジュールが変形したりするトラブルを避けるために、耐熱性を有するものでなければならない。また年々、太陽電池素子の材料コストを削減するために薄肉化が進んでおり、一層柔軟性に優れた封止材も求められている。
また、太陽電池モジュールは、前記のとおり、長期間太陽光に晒されると温度が上昇し、それによりガラス基板と樹脂製封止材との接着力が低下して、ガラス基板から樹脂製封止材が分離し、その空間に空気や水分が入って、モジュールが変形したりするので、これを防止するため、接着性に優れた封止材が求められている。
現在、太陽電池モジュールにおける太陽電池素子の封止材では、柔軟性、透明性等の観点から、酢酸ビニル含量の高いエチレン・酢酸ビニル共重合体が樹脂成分として採用されている。特許文献1のように、この樹脂成分には一般に有機過酸化物が配合されており、架橋することで太陽電池モジュールが製造されている。
最近では、太陽電池モジュールの製造コストを抑えるために、封止作業に要する時間のさらなる短縮が求められており、特許文献2では、封止材の樹脂成分であるエチレン・酢酸ビニル共重合体に代わり、結晶化度が40%以下の非晶性又は低結晶性のα−オレフィン系共重合体からなる太陽電池封止材が提案されている。この特許文献2には、非晶質又は低結晶性のエチレン・1−ブテン共重合体に、有機過酸化物を混合し、異型押出機を用いて加工温度100℃でシートを作製することが例示されているが、加工温度が低いため十分な生産性は得られない。
一方、太陽電池封止材として、エチレン・酢酸ビニル共重合体を使用する場合、光や熱の影響による黄変が懸念されている。太陽電池封止材が黄変すると光透過性が低下して太陽電池セルの変換効率が低下する等の不具合が生じるためである。
そのため、エチレン・酢酸ビニル共重合体に、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定化剤を配合すること(特許文献3参照)が提案されている。ここには、紫外線吸収剤およびヒンダードアミン系光安定化剤を用いるとともに、架橋剤として用いられている有機過酸化物の含有量を、最適化することにより、封止膜における黄変の発生を顕著に抑制できると記載されている。
しかしながら、エチレン・酢酸ビニル共重合体を使用するために、前記のとおり生産性を向上させることができない。しかも、水蒸気透過度が大きくなるために、封止膜から水が浸入して電極を腐蝕させて耐久性が低下するという問題があった。
また、太陽電池モジュールの封止材として、(a)約0.90g/cc未満の密度、(b)ASTM D−882−02により測定して約150メガパスカル(mPa)未満の2%割線係数、(c)約95℃未満の融点、(d)ポリマーの重量に基づいて少なくとも約15および約50重量%未満のα−オレフィン含量、(e)約−35℃未満のTg、ならびに(f)少なくとも約50のSCBDI、の1以上の条件を満たすポリオレフィンコポリマーを含むポリマー材料が提案されている(特許文献4参照)。
太陽電池モジュールでは、太陽電池素子の薄膜化に伴い、太陽電池封止材も薄膜化する傾向がある。その際、太陽電池の上部保護材側または下部保護材側から衝撃が加わると、配線が断線しやすいことが問題となっていた。それを改良するため、封止材の剛性を高くすることが求められるが、特許文献4のポリマー材料では剛性を高くすると、架橋効率が悪くなることが問題となっていた。
このように従来の技術では、太陽電池モジュールの生産性が高められ、黄変の発生や紫外線による劣化を抑制でき、しかも耐熱性、透明性、柔軟性、耐久性及びガラス基板への接着性に優れる太陽電池封止材用樹脂組成物は得られていなかった。
特開平9−116182号公報 特開2006−210906号公報 特開2008−159856号公報 特表2010−504647号公報
本発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑み、生産性が良く、黄変の発生や紫外線による劣化を抑制でき、しかも耐熱性、透明性、柔軟性、及びガラス基板への接着性に優れる太陽電池封止材用樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記問題を解決すべく鋭意検討した結果、樹脂成分として特定の性状を有するエチレン・α−オレフィン共重合体を選択し、これに有機過酸化物、高分子量型ヒンダードアミン系光安定化剤及びベンゾフェノン系紫外線吸収剤を配合することにより、黄変の発生や紫外線による劣化を抑制でき、耐熱性、透明性、柔軟性、耐久性及びガラス基板への接着性に優れる太陽電池封止材用樹脂組成物が得られ、これを用いれば太陽電池モジュールの生産性が大幅に向上するとの知見を得て、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の第1の発明によれば、下記の成分(A)、成分(B)、成分(C)、及び成分(D)を含有することを特徴とする太陽電池封止材用樹脂組成物が提供される。
成分(A):メタロセン触媒を用いて重合され、下記(a1)および(a3)〜(a5)の特性を有するエチレン・α−オレフィン共重合体
(a1)密度が0.860〜0.920g/cm
(a3)100℃で測定した、せん断速度が2.43×10s −1 での溶融粘度(η )が9.0×10 poise以下
(a4)100℃で測定した、せん断速度が2.43×10 −1 での溶融粘度(η )が1.8×10 poise以下
(a5)ポリマー中のコモノマーによる分岐数(N)が下記式(a)を満たす。
式(a): N ≧ −0.67×E+53
( ただし、Nは、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの分岐数であり、Eは、ISO1184−1983に準拠して測定した、シートの引張弾性率である。)
成分(B):有機過酸化物
成分(C):高分子量型ヒンダードアミン系光安定化剤
成分(D):ベンゾフェノン系紫外線吸収剤
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、成分(A)は、さらに下記(a2)の特性を有するエチレン・α−オレフィン共重合体であることを特徴とする太陽電池封止材用樹脂組成物が提供される。
(a2)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求めたZ平均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)との比(Mz/Mn)が8.0以下
また、本発明の第3の発明によれば、第の発明において、成分(A)は、溶融粘度(η )と溶融粘度(η )との比(η /η )が4.5以下であることを特徴とする太陽電池封止材用樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第の発明によれば、第の発明において、(a5)ポリマー中のコモノマーによる分岐数(N)が、下記式(a’)を満たすことを特徴とする太陽電池封止材用樹脂組成物が提供される。
式(a’): −0.67×E+80 ≧ N ≧ −0.67×E+53
( ただし、Nは、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの分岐数であり、Eは、ISO1184−1983に準拠して測定した、シートの引張弾性率である。)
また、本発明の第の発明によれば、第1〜4のいずれかの発明において、エチレン・α−オレフィン共重合体(A)が、下記(a6)の特性を有することを特徴とする太陽電池封止材用樹脂組成物が提供される。
(a6)フローレシオ(FR):190℃における10kg荷重でのMFR測定値であるI10と、190℃における2.16kg荷重でのMFR測定値であるI2.16との比(I10/I2.16)が7.0未満。
また、本発明の第の発明によれば、第の発明において、さらに、特性(a6)のフローレシオ(FR)が、5.0〜6.2であることを特徴とする太陽電池封止材用樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第の発明によれば、第1〜のいずれかの発明において、成分(B)、成分(C)、及び成分(D)の含有量は、成分(A)100重量部に対して、成分(B)が0.2〜5重量部、成分(C)が0.05〜0.3重量部、成分(D)が0.1〜0.3重量部であることを特徴とする太陽電池封止材用樹脂組成物が提供される。
さらに、本発明の第の発明によれば、第1〜のいずれかの発明において、さらに、下記の成分(E)を含有し、その含有量が成分(A)100重量部に対して、0.01〜5重量部であることを特徴とする太陽電池封止材用樹脂組成物が提供される。
成分(E):シランカップリング剤
また、本発明の第の発明によれば、第1〜のいずれかの発明において、成分(C)は、分子量が1200以上のヒンダードアミン系光安定化剤であることを特徴とする太陽電池封止材用樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第10の発明によれば、第1〜のいずれかの発明において、成分(A)は、エチレン・1−ブテン共重合体又はエチレン・1−ヘキセン共重合体であることを特徴とする太陽電池封止材用樹脂組成物が提供される。
さらに、本発明の第11の発明によれば、第1〜10のいずれかの発明において、下記(I)〜(III)の特性を有することを特徴とする太陽電池封止材用樹脂組成物を用いて作製した太陽電池封止材が提供される。
(I)引張弾性率(ISO1184−1983の条件で測定)が30MPa以下
(II)光線透過率(JIS−K7361−1−1997の条件で測定)が80%以上
(III)水蒸気透過度(JIS K7129−2008の附属書B 赤外線センサ法で測定)が20g/(m・24h)以下
本発明の太陽電池封止材用樹脂組成物は、特定の密度、分子量分布、溶融粘度特性を有するエチレン・α−オレフィン共重合体を主成分としているので、耐熱性、透明性、柔軟性、耐久性等に優れている。また、有機過酸化物が配合されているので、この樹脂組成物をシート化する際には、エチレン・α−オレフィン共重合体が比較的短時間で架橋して十分な接着力を有し、太陽電池封止材としてモジュールの形成が容易であり生産性に優れ、製造コストを低減することができる。また、ヒンダードアミン系光安定化剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤が配合されているので、太陽電池封止材の黄変が抑制され、この樹脂組成物を用いて得られた太陽電池モジュールは、透明性、柔軟性、耐候性等に優れるものとなり、長期間安定した変換効率を維持することができる。
1.太陽電池封止材用樹脂組成物
本発明の太陽電池封止材用樹脂組成物(以下、単に樹脂組成物ともいう)は、下記のエチレン・α−オレフィン共重合体成分(A)、有機過酸化物(B)、ヒンダードアミン系光安定化剤(C)、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(D)を含有することを特徴とする。
(1)成分(A):エチレン・α−オレフィン共重合体
本発明に用いる成分(A)は、メタロセン触媒を用いて重合され、下記(a1)および(a3)〜(a5)の特性を有するエチレン・α−オレフィン共重合体であり、さらに(a2)及び/又は(a6)の特性を有するものが好ましい。
(a1)密度が0.860〜0.920g/cm
(a2)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求めたZ平均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)との比(Mz/Mn)が8.0以下
(a3)100℃で測定した、せん断速度が2.43×10s−1での溶融粘度が9.0×10poise以下
(a4)100℃で測定した、せん断速度が2.43×10−1での溶融粘度が1.8×10poise以下
(a5)ポリマー中のコモノマーによる分岐数(N)が下記式(a)を満たす。
式(a): N ≧ −0.67×E+53
( ただし、Nは、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの個数であり、Eは、ISO1184−1983に準拠して測定した、シートの引張弾性率である。)
(a6)フローレシオ(FR):190℃における10kg荷重でのMFR測定値であるI10と、190℃における2.16kg荷重でのMFR測定値であるI2.16との比(I10/I2.16)が7.0未満
(i)成分(A)のモノマー構成
本発明に使用されるエチレン・α−オレフィン共重合体は、エチレンから誘導される構成単位を主成分としたエチレンとα−オレフィンのランダム共重合体である。
コモノマーとして用いられるα−オレフィンは、好ましくは炭素数3〜12のα−オレフィンである。具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ヘプテン、4−メチル−ペンテン−1、4−メチル−ヘキセン−1、4,4−ジメチルペンテン−1等を挙げることができる。
かかるエチレン・α−オレフィン共重合体の具体例としては、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体、エチレン・4−メチル−ペンテン−1共重合体等が挙げられる。なかでも、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体が好ましい。
コモノマーとして、1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエン、及び1,9−デカジエン等のジエン化合物を、α−オレフィンに少量配合してもよい。これらのジエン化合物を配合すると、長鎖分岐ができるので、エチレン・α−オレフィン共重合体の結晶性を低下させ、透明性、柔軟性、接着性等が良くなり、分子間の架橋剤ともなるので、機械的強度が増加する。また長鎖分岐の末端基は、不飽和基であるから、有機過酸化物による架橋反応や、酸無水物基含有化合物若しくはエポキシ基含有化合物との共重合反応やグラフト反応を容易におこすことができる。
本発明で用いるエチレン・α−オレフィン共重合体は、そのα−オレフィンの含有量が5〜40重量%であり、好ましくは10〜35重量%、より好ましくは15〜30重量%である。この範囲であれば柔軟性と耐熱性が良好である。
ここでα−オレフィンの含有量は、下記の条件の13C−NMR法によって計測される値である。
装置:日本電子製 JEOL−GSX270
濃度:300mg/2mL
溶媒:オルソジクロロベンゼン
(ii)成分(A)の重合触媒及び重合法
本発明で用いるエチレン・α−オレフィン共重合体は、チーグラー触媒、バナジウム触媒又はメタロセン触媒等、好ましくはバナジウム触媒又はメタロセン触媒、より好ましくはメタロセン触媒を使用して製造することができる。製造法としては、高圧イオン重合法、気相法、溶液法、スラリー法等が挙げられる
メタロセン触媒としては、特に限定されるわけではないが、シクロペンタジエニル骨格を有する基等が配位したジルコニウム化合物などのメタロセン化合物と助触媒とを触媒成分とする触媒が挙げられる。
エチレン・α−オレフィン共重合体の市販品としては、日本ポリエチレン社製のハーモレックス(登録商標)シリーズ、カーネル(登録商標)シリーズ、プライムポリマー社製のエボリュー(登録商標)シリーズ、住友化学社製のエクセレン(登録商標)GMHシリーズ、エクセレン(登録商標)FXシリーズが挙げられる。バナジウム触媒としては、可溶性バナジウム化合物と有機アルミニウムハライドとを触媒成分とする触媒が挙げられる。
(iii)成分(A)の特性
(a1)密度
本発明で用いるエチレン・α−オレフィン共重合体は、密度が0.860〜0.920g/cmでなければならない。好ましい密度は0.865〜0.915g/cm、さらに好ましくは0.870〜0.910g/cmであり、特に好ましいのは0.870〜0.900g/cmの超低密度エチレン・α−オレフィン共重合体共重合体である。密度がこの範囲であれば、加工後のシートが接着してしまわず、しかも加工後のシート剛性が高すぎないので、取り扱い性がよい。
ポリマーの密度を調節するには、例えばα−オレフィン含有量、重合温度、触媒量などを適宜調節する方法がとられる。
なお、エチレン・α−オレフィン共重合体の密度は、JIS−K6922−2:1997附属書(低密度ポリエチレンの場合)に準拠して、23℃で測定する。
(a2)Z平均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)との比(Mz/Mn)
本発明で用いるエチレン・α−オレフィン共重合体は、ゲルパーミエーションクロマグラフィー(GPC)により求めたZ平均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)との比(Mz/Mn)が8.0以下であり、好ましくは5.0以下、より好ましくは4.0以下である。また、Mz/Mnは、2.0以上、好ましくは2.5以上、より好ましくは3.0以上である。ただし、Mz/Mnが8.0を超えると透明性が悪化する。Mz/Mnを所定の範囲に調整するには、適当な触媒系を選択する方法等によることができる。
なお、(Mz/Mn)の測定は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で行い、測定条件は次のとおりである。
装置:ウオーターズ社製GPC 150C型
検出器:MIRAN社製 1A赤外分光光度計(測定波長、3.42μm)
カラム:昭和電工製AD806M/S 3本(カラムの較正は、東ソー製 単分散ポリスチレン(A500,A2500,F1,F2,F4,F10,F20,F40,F288の各0.5mg/ml溶液)の測定を行い、溶出体積と分子量の対数値を2次式で近似した。また、試料の分子量は、ポリスチレンとポリエチレンの粘度式を用いてポリエチレンに換算した。ここでポリスチレンの粘度式の係数は、α=0.723、logK=−3.967であり、ポリエチレンはα=0.733、logK=−3.407である。)
測定温度:140℃
濃度:20mg/10mL
注入量:0.2ml
溶媒:オルソジクロロベンゼン
流速:1.0ml/分
なお、Z平均分子量(Mz)は、高分子量成分の平均分子量への寄与が大きいので、Mz/Mnは、Mw/Mnに比べて高分子量成分の存在を確認しやすい。高分子量成分は、透明性に影響を与える要因であり、高分子量成分が多いと透明性は悪化する。また、架橋効率も悪化する傾向が見られる。よって、Mz/Mnは小さい方が好ましい。
(a3)(a4)溶融粘度
本発明で用いるエチレン・α−オレフィン共重合体は、100℃で測定した、せん断速度が特定の範囲を有するものである。100℃で測定した、せん断速度に着目するのは、当該温度での組成物を製品化する際の製品への影響を推定するためである。
すなわち、(a3)の溶融粘度については、100℃で測定した、せん断速度2.43×10s−1での溶融粘度(η )が9.0×10poise以下、好ましくは8.0×10poise以下、より好ましくは7.0×10poise以下、さらに好ましくは5.5×10poise以下、さらにまた好ましくは5.0×10poise以下、特に好ましくは3.0×10poise以下、最も好ましくは2.5×10poise以下である。溶融粘度(η )は、1.0×10poise以上、さらには1.5×10poise以上であることが好ましい。溶融粘度(η )がこの範囲にあれば低温で低速成形時の生産性がよく、製品への加工に問題が生じない。
溶融粘度(η )は、エチレン・α−オレフィン共重合体のメルトフローレート(MFR)や分子量分布などにより調整可能である。メルトフローレートの値を高めると溶融粘度(η )は小さくなる傾向がある。分子量分布など他の性状が異なれば、大小関係が逆転することもありうるが、たとえば、MFR(JIS−K6922−2:1997附属書(190℃、21.18N荷重))が好ましくは5〜50g/10分であり、より好ましくは10〜40g/10分、さらに好ましくは15〜35g/10分、最も好ましくは25〜35g/10分とすることで、溶融粘度(η )を所定の範囲に収めやすい。
さらに、本発明で用いるエチレン・α−オレフィン共重合体の溶融粘度(a4)については、100℃で測定した、せん断速度2.43×10−1での溶融粘度(η )が、1.8×10poise以下、好ましくは1.7×10poise以下、より好ましくは1.5×10poise以下、さらに好ましくは1.4×10poise以下、最も好ましくは1.3×10poise以下である。溶融粘度(η )は、5.0×10poise以上、さらには8.0×10poise以上であることが好ましい。溶融粘度(η )がこの範囲にあれば低温で高速成形時の生産性がよく、製品への加工に問題が生じない。
ここで、溶融粘度(η )、(η )は、径1.0mm、L/D=10のキャピラリーを有するキャピラリーレオメーターを用いて得られる測定値である。
2種類のせん断速度を設けるのは、低速成形時、高速成形時の製品の表面への影響が小さく、それぞれの成形速度領域で同様の製品が得られるようにするためである。
また、本発明で用いるエチレン・α−オレフィン共重合体は、η とη との比(η /η )が、好ましくは4.5以下、より好ましくは4.0以下、さらに好ましくは4.0以下、さらにまた好ましくは3.0以下である。η とη との比(η /η )は、1.1以上が好ましく、さらには1.5以上であることが好ましい。(η /η )が上記範囲であれば、低速成形時、高速成形時のシート表面への影響が少なく好ましい。
(a5)ポリマー中のコモノマーによる分岐数(N)
本発明で用いるエチレン・α−オレフィン共重合体は、ポリマー中のコモノマーによる分岐数(N)と、引張弾性率(E)が下記式(a)を満たしている。
式(a): N ≧ −0.67×E+53
( ただし、Nは、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの分岐数であり、Eは、ISO1184−1983に準拠して測定した、シートの引張弾性率である。)
ここで、ポリマー中のコモノマーによる分岐数(N)は、例えばE. W. Hansen, R. Blom, and O. M. Bade, Polymer, 36巻 4295頁(1997年)を参考にC−NMRスペクトルから算出することができる。
太陽電池モジュールでは、太陽電池素子の薄膜化に伴い、太陽電池封止材も薄膜化する傾向がある。薄膜化した太陽電池封止材では、上部保護材または下部保護材から衝撃が加わると、配線が断線しやすいため、封止材の剛性を高くすることが求められる。剛性を高くすると、架橋効率が悪くなるので、高分子鎖の分岐度がある程度高い共重合体を用いて、架橋前の共重合体の流動性を向上させ、成形性に優れた材料として使用する必要がある。本発明では、エチレン・α−オレフィン共重合体のコモノマーによる分岐数(N)が式(a)を満たすポリマー構造となっているので、剛性と架橋効率のバランスが良好である。
本発明に係るエチレン・α−オレフィン共重合体は、上述した様に、触媒を用いた共重合反応により製造できるが、共重合させる原料単量体の組成比や使用する触媒の種類を選択することにより、その高分子鎖中の分岐度を容易に調整することが可能である。本発明で用いるエチレン・α−オレフィン共重合体が式(a)を満たすためには、エチレン・α−オレフィン共重合体中のコモノマーは、プロピレン、1−ブテン、又は1−ヘキセンから選択するのが好ましい。また、気相法、高圧法を用いて製造するのが好ましく、特に、高圧法を選択するのがより好ましい。
より具体的にはEを固定してNを増減させるためには、主にエチレンと共重合させるコモノマーの炭素数を変更する方法によることができる。エチレンに対して1−ブテン又は1−ヘキセンの量が60〜80wt%となるように混合し、メタロセン触媒を使用して、重合温度130〜200℃で反応させエチレン・α−オレフィン共重合体を製造することが好ましい。これにより、エチレン・α−オレフィン共重合体の分岐数Nが適度に調整でき、得られるシートの引張弾性率Eが、40MPa以下となって、式(a)が示す範囲のエチレン・α−オレフィン共重合体を得ることができる。
本発明では、特性(a5)の関係式が、下記式(a’)で示されることが好ましい。また、特性(a5)の関係式は、下記式(a’’)であることがより好ましい。
式(a’): −0.67×E+80 ≧ N ≧ −0.67×E+53
式(a’’): −0.67×E+75 ≧ N ≧ −0.67×E+54
(a6)フローレシオ(FR)
本発明で用いるエチレン・α−オレフィン共重合体のフローレシオ(FR)、すなわち190℃における10kg荷重でのMFR測定値であるI10と、190℃における2.16kg荷重でのMFR測定値であるI2.16との比(I10/I2.16)は、7.0未満であることが好ましい。なお、メルトフローレート(MFR)は、JIS−K7210−1999に準拠して測定した値である。
FRは、エチレン・α−オレフィン共重合体の分子量分布、長鎖分岐の量と相関が深いことが知られている。本発明では、上記(a1)〜(a4)の条件を満たすポリマーの中でも、190℃における10kg荷重でのMFR測定値(I10)と、190℃における2.16kg荷重でのMFR測定値(I2.16)との比(I10/I2.16)が7.0未満であるものを使用することが好ましい。この値を満たすことにより、剛性と架橋効率のバランスが良好なものとなる。これに対して、FRが7.0以上であると、太陽電池封止材として架橋する際の架橋効率が悪くなる傾向にある。
本発明で用いるエチレン・α−オレフィン共重合体のFRは、7.0未満であることが好ましく、より好ましくは6.5未満、さらに好ましくは6.3未満である。ただし、FRが5.0未満であると、太陽電池封止材として十分な剛性が得られにくくなることがある。特性(a6)のフローレシオ(FR)は、5.0〜6.2であることが最も好ましい。
(2)成分(B):有機過酸化物
本発明の樹脂組成物に用いる有機過酸化物は、主に成分(A)を架橋するために用いられる。
有機過酸化物としては、分解温度(半減期が1時間である温度)が70〜180℃、特に90〜160℃の有機過酸化物を用いることができる。このような有機過酸化物として、例えば、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルカーボネート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、メチルエチルケトンパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ジパーオキシベンゾエート、t−ブチルハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロルベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、ヒドロキシヘプチルパーオキサイド、ジクロヘキサノンパーオキサイドなどが挙げられる。
(3)成分(B)の配合割合
本発明において、成分(B)の配合割合は、成分(A)100重量部に対して、好ましくは0.2〜5重量部とする。より好ましい配合割合は、0.5〜3重量部であり、さらに好ましくは、1〜2重量部である。成分(B)の配合割合が上記範囲よりも少ないと、架橋しないかまたは架橋に時間がかかる。また、上記範囲よりも大きいと、分散が不十分となり架橋度が不均一になりやすい。
(4)成分(C):ヒンダードアミン系光安定化剤
本発明において、樹脂組成物には必須成分として高分子量型ヒンダードアミン系光安定化剤を配合する。ポリマーに対して有害なラジカル種を補足し、新たなラジカルを発生しないようにするためである。
ヒンダードアミン系光安定化剤には、低分子量のものから高分子量のものまで多くの種類の化合物が知られている。本発明では、このうち高分子量のヒンダードアミン系光安定化剤を使用する。分子量は、1200以上であり、1500以上が好ましく、2000以上がより好ましい。低分子量のもの、すなわち分子量が1200未満のものを用いるとブリードアウトする可能性があり、光線透過率が小さくなり透明性が低下する。
高分子量のヒンダードアミン系光安定化剤としては、例えば、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}](分子量2,000〜3,100);コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物(分子量3,100〜4,000);N,N’,N”,N”‘−テトラキス−(4,6−ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン(分子量2,286)と上記コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物の混合物;ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物(分子量2,600〜3,400)、並びに、4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−1−エチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−1−プロピル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−1−ブチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルペリジン、4−メタクリロイルオキシ−1−エチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−1−ブチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−1−プロピル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等の環状アミノビニル化合物とエチレンとの共重合体(エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体)(分子量1200以上)などが挙げられる。
上述したヒンダードアミン系光安定化剤は、一種単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。
これらを用いれば、製品使用時に経時でのヒンダードアミン系光安定剤のブリードアウトを妨げることができる。また、ヒンダードアミン系光安定化剤は、融点が60℃以上であるものを用いるのが、組成物の作製しやすさの観点から好ましい。
本発明において、ヒンダードアミン系光安定化剤の含有量は、前記エチレン・α−オレフィン共重合体100重量部に対して、0.01〜1重量部とし、好ましくは0.01〜0.5重量部、より好ましくは0.01〜0.2重量部、さらに好ましくは0.03〜0.1重量部とするのがよい。前記含有量を0.01重量部以上とすることにより安定化への効果が十分に得られ、1重量部以下とすることによりヒンダードアミン系光安定化剤の過剰な添加による樹脂の変色を抑えることができる。
また、本発明において、前記有機過酸化物(B)と前記ヒンダードアミン系光安定化剤(C)との重量比(B:C)は、1:0.01〜1:10とし、好ましくは1:0.02〜1:6.5とする。これにより、樹脂の黄変を顕著に抑制することが可能となる。
(5)成分(D):ベンゾフェノン系紫外線吸収剤
本発明の樹脂組成物には必須成分としてベンゾフェノン系紫外線吸収剤を配合する。
紫外線吸収剤には、ベンゾフェノン系のほかに、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、サリチル酸エステル系など各種タイプのものを挙げることができる。本発明においては、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤を配合することが好ましい。ベンゾフェノン系紫外線吸収剤が必須であり、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、サリチル酸エステル系などを併用することもできる。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクタデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−クロロベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンなどを挙げることができる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、ヒドロキシフェニル置換ベンゾトリアゾール化合物であって、例えば、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−メチル−5−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、などを挙げることができる。
トリアジン系紫外線吸収剤としては、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−(オクチルオキシ)フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−(ヘキシルオキシ)フェノールなどを挙げることができる。サリチル酸エステル系としては、フェニルサリチレート、p−オクチルフェニルサリチレートなどを挙げることができる。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤は、エチレン・α−オレフィン共重合体100重量部に対し、0.05〜2.0重量部、好ましくは0.05〜1.5重量部、より好ましくは0.1〜1.0、さらに好ましくは0.1〜0.5重量部、最も好ましくは0.2〜0.4重量部配合する。
(6)成分E:シランカップリング剤
本発明の樹脂組成物には、主に太陽電池の上部保護材や太陽電池素子との接着力を向上させる目的で、シランカップリング剤を配合することができる。シランカップリング剤は必須ではないが、ガラス基板を用いた太陽電池の場合、接着力を向上させるために配合することが望ましい。
シランカップリング剤としては、例えばγ−クロロプロピルトリメトキシシラン;ビニルトリクロルシラン;ビニルトリエトキシシラン;ビニルトリメトキシシラン;ビニル−トリス−(β−メトキシエトキシ)シラン;γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン;β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン;ビニルトリアセトキシシラン;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン;γ−アミノプロピルトリメトキシシラン;N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。好ましくは、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランである。
これらのシランカップリング剤は、エチレン・α−オレフィン共重合体100重量部に対して0〜5重量部使用し、好ましくは0.01〜4重量部、より好ましくは0.01〜2重量部、さらに好ましくは0.05〜1重量部で使用される。
(7)架橋助剤
また、本発明の樹脂組成物には架橋助剤を配合することができる。架橋助剤は、架橋反応を促進させ、エチレン・α−オレフィン共重合体の架橋度を高めるのに有効であり、その具体例としては、ポリアリル化合物やポリ(メタ)アクリロキシ化合物のような多不飽和化合物を例示することができる。
より具体的には、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ジアリルフタレート、ジアリルフマレート、ジアリルマレエートのようなポリアリル化合物、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレートのようなポリ(メタ)アクリロキシ化合物、ジビニルベンゼンなどを挙げることができる。架橋助剤は、成分(A)100重量部に対し、0〜5重量部程度の割合で配合することができる。
(8)他の添加成分
本発明の樹脂組成物には、本発明の効果を著しく損なわない範囲で、他の付加的任意成分を配合することができる。このような任意成分としては、通常のポリオレフィン系樹脂材料に使用される酸化防止剤、結晶核剤、透明化剤、滑剤、着色剤、分散剤、充填剤、蛍光増白剤等を挙げることができる。
また、本発明の効果を損なわない範囲で、柔軟性等を付与するため、チーグラー系又はメタロセン系触媒によって重合された結晶性のエチレン・α−オレフィン共重合体及び/又はEBR、EPR等のエチレン・α−オレフィンエラストマー若しくはSEBS、水添スチレンブロック共重合体等のスチレン系エラストマー等のゴム系化合物を配合することもできる。さらに、溶融張力等を付与するため、高圧法低密度ポリエチレンを配合することもできる。これらゴム系化合物や高圧法低密度ポリエチレンの配合量は、エチレン・α−オレフィン共重合体100重量部に対し、0〜75重量部とすることが好ましい。
(9)太陽電池封止材用樹脂組成物の特性
本発明の太陽電池封止材用樹脂組成物からなる太陽電池封止材は、下記(I)〜(III)の特性を有している。
(I)引張弾性率が30MPa以下
(II)光線透過率が80%以上
(III)水蒸気透過度が20g/(m・24h)以下
(I)引張弾性率
太陽電池封止材の引張弾性率は、150℃で30分架橋した厚み0.7mmのプレスシートを用いて、ISO1184−1983に準拠して測定する。尚、引張速度1mm/min、試験片幅10mm、つかみ具間を100mmとし、伸び率1%のときの引張弾性率を求める。この値が小さい程、柔軟性に優れていることを示す。
この引張弾性率の値が小さい程、柔軟性に優れており、フレキシブルな基板へも好ましく適用できる。引張弾性率は、30MPa以下であり、好ましくは25MPa以下、より好ましくは20MPa以下である。
(II)光線透過率
光線透過率は、厚み0.7mmのプレスシートを用いて、JIS−K7361−1−1997に準拠して測定する。プレスシート片を関東化学製特級流動パラフィンを入れたガラス製セルにセットし評価する。プレスシートは、150℃の条件で熱プレス機に30分間保管し、架橋させ準備する。
光線透過率は、80%以上であり、好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上である。光線透過率が80%以上であると、太陽電池モジュールとしたときに、太陽電池セルに太陽光線が十分に届くので好ましい。
(III)水蒸気透過度
水蒸気透過度は、150℃の条件で30分保管し、架橋した100μm厚のプレスシートを、JIS−K7129−2008(附属書B 赤外線センサ法)に準拠して測定する。水蒸気透過度が100μm厚のシートで20g/(m・24hr)以下であると、太陽電池の電極腐食が防止できる。
本発明の太陽電池封止材用樹脂組成物は、さらに下記(IV)〜(VII)の特性を有することが望ましい。
(IV)ガラスとの接着強度
縦7.6cm×横2.6cm×厚み1mmのスライドガラスを用いた。樹脂組成物とスライドガラスを接触させ、150℃で30分の条件でプレス機を用いて加熱を行い、スライドガラス上に厚み1mmのシートを形成させた。23℃雰囲気下に、24時間放置後、ガラスから樹脂を手で剥がせる場合を「×」、剥がせない場合を「○」として評価を行った。
(V)耐熱性
耐熱性は、160で30分架橋したシート及び150℃で30分架橋したシートのゲル分率で評価する。ゲル分率は、当該シートを約1g切り取り精秤して、キシレン100ccに浸漬し110℃で24時間処理し、ろ過後残渣を乾燥し精秤して、処理前の重量で割りゲル分率を算出する。ゲル分率が高いほど架橋が進行しており、耐熱性が高い。ゲル分率が70wt%以上であれば、耐熱性があるといえる。
(VI)黄変(紫外線照射)
150℃で30分架橋した厚み0.7mmのシートを用いて評価する。調製直後のシートの黄変を、JIS−K7105−1981に準拠して測定する。引き続き、それに紫外線を200時間照射して、同様に測定し、その差:Δを求める。差:Δが小さいほど、黄変が抑制できると評価され、5.0以下であればよく、4.0以下が好ましい。
尚、紫外線照射の条件は次の通りである。
紫外線照射条件
デューパネル光コントロールウエザーメーター(スガ試験機製)
波長270〜700nm (ピーク波長313nm)
放射照度 30 w/m
サイクル 照射8hr (ブラックパネル温度63℃、湿度50%)
結露4hr (槽内温度40℃、湿度90%)
(VII)強度保持率(紫外線照射)
150℃で30分架橋した厚み0.7mmのシートを用いて評価する。調製直後のシートの引張破壊応力をJIS K7127に準拠して測定する。引き続き、それに紫外線を200時間照射して、同様に測定し、引張破壊応力の変化率を求める。変化率は、80%以上であることが好ましい。
2.太陽電池封止材
本発明の樹脂組成物をシート化して、太陽電池封止材(以下、封止材ともいう)として用い、太陽電池素子を上下の保護材で固定することにより太陽電池モジュールを製作することができる。
このような太陽電池モジュールとしては、種々のタイプのものを例示することができる。例えば上部透明保護材/封止材/太陽電池素子/封止材/下部保護材のように太陽電池素子の両側から封止材で挟む構成のもの、下部基板保護材の内周面上に形成させた太陽電池素子上に封止材と上部透明保護材を形成させるような構成のもの、上部透明保護材の内周面上に形成させた太陽電池素子(例えばフッ素樹脂系透明保護材上にアモルファス太陽電池素子をスパッタリング等で作成したもの)の下に封止材と下部保護材を形成させるような構成のものなどを挙げることができる。
太陽電池素子としては、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコンなどのシリコン系、ガリウム−砒素、銅−インジウム−セレン、カドミウム−テルルなどのIII−V族やII−VI族化合物半導体系等の各種太陽電池素子を用いることができる。
太陽電池モジュールを構成する上部保護材としては、ガラス、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル、フッ素含有樹脂などを例示することができる。下部保護材としては、金属や各種熱可塑性樹脂フィルムなどの単体もしくは多層のシートであり、例えば、錫、アルミ、ステンレススチールなどの金属、ガラス等の無機材料、ポリエステル、無機物蒸着ポリエステル、フッ素含有樹脂、ポリオレフィンなどの1層もしくは多層の保護材を例示することができる。このような上部及び/又は下部の保護材には、封止材との接着性を高めるためにプライマー処理を施すことができる。
本発明における樹脂組成物は、柔軟性があるのでフレキシブルな保護材に適用できるが、シランカップリング剤を含む場合は、上部保護材として、ガラスを用いることが好ましい。
本発明に係る太陽電池封止材は、通常、0.1〜1mm程度の厚みのシート状で使用される。シート状太陽電池封止材は、T−ダイ押出機、カレンダー成形機などを使用する公知のシート成形法によって製造することができる。例えばエチレン・α−オレフィン共重合体に、有機過酸化物(架橋剤)、ヒンダードアミン系光安定化剤、紫外線吸収剤と、必要に応じて、シランカップリング剤、架橋助剤、酸化防止剤等の添加剤を予めドライブレンドしてT−ダイ押出機のホッパーから供給し、シート状に押出成形することによって得ることができる。勿論、これらドライブレンドに際して、一部又は全部の添加剤は、マスターバッチの形で使用することができる。また、T−ダイ押出やカレンダー成形において、予めエチレン・α−オレフィン系共重合体に有機過酸化物(架橋剤)など一部又は全部の添加剤を配合し、一軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダーなどを用いて溶融混合して得た樹脂組成物を使用することもできる。
太陽電池モジュールの製造に当たっては、本発明に係る封止材のシートを予め作っておき、封止材が溶融する温度で圧着するという方法によって、すでに述べたような構成のモジュールを形成することができる。また、本発明に係る封止材を押出コーティングすることによって、太陽電池素子や上部保護材あるいは下部保護材と積層する方法を採用すれば、わざわざシート成形することなく一段階で太陽電池モジュールを製造することが可能である。したがって、本発明に係る封止材を使用すれば、モジュールの生産性を格段に改良することができる。
本発明では、封止材に有機過酸化物(架橋剤)を配合しているので、まず有機過酸化物が実質的に分解せず、かつ本発明の封止材が溶融するような温度で、太陽電池素子や保護材に該封止材を仮接着し、次いで昇温して充分な接着とエチレン・α−オレフィン共重合体の架橋を行えばよい。この場合は、封止材層の融点(DSC法)が85℃以上、150℃の貯蔵弾性率が10Pa以上の耐熱性良好な太陽電池モジュールを得るために、封止材層におけるゲル分率(試料1gをキシレン100mlに浸漬し、110℃、24時間加熱した後、20メッシュ金網で濾過し未溶融分の質量分率を測定)が50〜98%、好ましくは70〜95%程度になるように架橋するのがよい。
なお、前記特許文献2では、非晶質又は低結晶性エチレン・ブテン共重合体100重量部に、有機過酸化物として2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンを1.5重量部、および架橋助剤としてトリアリルイソシアヌレートを2重量部混合した混合物を、異型押出機を用いて加工温度100℃で厚み0.5mmのシートを作製している(実施例3)。しかしながら、このような組成物の選択では、加工温度が低いため十分な生産性が得られず、黄変を抑制することもできない。
以下、本発明を実施例によって、具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。なお、実施例、比較例で用いた評価方法及び使用樹脂は、以下の通りである。
1.樹脂物性の評価方法
(1)メルトフローレート(MFR):エチレン・α−オレフィン共重合体のMFRは、JIS−K6922−2:1997附属書(190℃、21.18N荷重)に準拠して測定した。
(2)密度:前述の通り、エチレン・α−オレフィン共重合体の密度は、JIS−K6922−2:1997附属書(23℃、低密度ポリエチレンの場合)に準拠して測定した。
(3)Mz/Mn:前述の通り、GPCにより測定した。
(4)溶融粘度:JIS−K−7199−1999に準拠して、東洋精機製作所製キャピログラフ1−Bを用い、設定温度:100℃、D=1mm、L/D=10のキャピラリーを用いて、せん断速度2.43×10s−1での溶融粘度(η )、せん断速度2.43×10−1での溶融粘度(η )を測定した。
2.シートの評価方法
(1)光線透過率
光線透過率は、厚み0.7mmのプレスシートを用いて、JIS−K7361−1−1997に準拠して測定した。プレスシート片を関東化学製特級流動パラフィンを入れたガラス製セルにセットし測定した。
光線透過率は、80%以上であり、好ましくは、85%以上、さらに好ましくは90%以上である。
(2)黄変(紫外線照射)
150℃で30分架橋した、厚み0.7mmのプレスシートを用いて評価した。調製直後のシートのYI値を、JIS−K7105−1981に準拠して測定した。引き続き、それに紫外線を200時間照射して、同様に測定し、その差:Δを求めた。差:Δが小さいほど、黄変が抑制できると評価され、5.0以下であればよく、4.0以下が好ましい。
(3)引張弾性率
太陽電池封止材の引張弾性率は、150℃で30分架橋した厚み0.7mmのプレスシートを用いて、ISO1184−1983に準拠して測定した。尚、引張速度1mm/min、試験片幅10mm、つかみ具間を100mmとし、伸び率1%のときの引張弾性率を求めた。この値が小さい程、柔軟性に優れていることを示す。
この引張弾性率の値が小さい程、柔軟性に優れていることを示す。引張弾性率は、30MPa以下であり、好ましくは25MPa以下、より好ましくは20MPa以下である。
(4)耐熱性
シートの耐熱性は、160℃で30分架橋したシート及び150℃で30分架橋したシートのゲル分率で評価した。ゲル分率は、当該シートを約1g切り取り精秤して、キシレン100ccに浸漬し110℃で24時間処理し、ろ過後、残渣を乾燥し精秤して、処理前の重量で割りゲル分率を算出する。ゲル分率が高いほど架橋が進行しており、耐熱性が高いと評価できる。ゲル分率が70重量%以上のものを、耐熱性評価「○」とした。
(5)ガラスとの接着性
縦7.6cm×横2.6cm×厚み1mmのスライドガラスを用いた。樹脂組成物とスライドガラスを接触させ、150℃で30分の条件でプレス機を用いて加熱を行い、スライドガラス上に厚み1mmのシートを形成させた。23℃雰囲気下に、24時間放置後、ガラスから樹脂を手で剥がせる場合を「×」、剥がせない場合を「○」として評価を行った。
(6)水蒸気透過度
水蒸気透過度は、150℃の条件で30分保管し、架橋した100μm厚のプレスシートを、JIS K7129−2008(附属書B 赤外線センサ法)に準拠して測定する。水蒸気透過度が100μm厚のシートで、20g/(m・24hr)以下であると、太陽電池の電極腐食が防止できる。
(7)黄変(150℃保管)
150℃で30分架橋した、厚み0.7mmのプレスシートを用いて評価した。プレスシートを150℃のオーブンに100時間保管した。その後、JIS−K7105−1981に準拠し、YI値の測定を行った。YI値は30以下であればよく、好ましくは25以下、より好ましくは15以下、さらに好ましくは10以下である。
4.使用原料
(1) エチレン・α−オレフィン共重合体
下記の<製造例1>で重合したエチレンと1−ヘキセンの共重合体(PE−1)、<製造例2>で重合したエチレンと1−ブテンの共重合体(PE−2)、及び市販のエチレン・α−オレフィン共重合体(PE−3)を用いた。物性を表1に示す。
(2) 有機過酸化物
アルケマ吉富社製、ルペロックス(登録商標)TBEC(t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルカーボネート)
(3) ヒンダードアミン系光安定化剤
高分子量タイプ(ヒンダードアミン系光安定化剤I):BASF社製、CHIMASSORB(登録商標) 2020FDL(ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物)(C−1)(分子量 2600〜3400)
高分子量タイプ(ヒンダードアミン系光安定化剤II):BASF社製、TINUVIN(登録商標) 622LD(コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物)(C−2)(分子量 3100〜4000)
低分子量タイプ:ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(C−3)(分子量481)
(4)紫外線吸収剤
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤: サンケミカル社製 CYTEC(登録商標) UV531(2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン)
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤: BASF社製 TINUVIN(登録商標) 326(2−[5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル]−4−メチル−6−(t−ブチル)フェノール)
(5)シランカップリング剤
信越化学工業社製、KBM503(γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)
<製造例1>
(i)触媒の調製
触媒は、特表平7−508545号公報に記載された方法で調製した。即ち、2.0mモルの錯体ジメチルシリレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ハフニウムジメチルに対して、トリペンタフルオロフェニルホウ素を等モル加え、トルエンで10リットルに希釈して触媒溶液を調製した。
(ii)重合
内容積1.5リットルの撹拌式オートクレーブ型連続反応器を用い、反応器内の圧力を130MPaに保ち、エチレンと1−ヘキセンとの混合物を1−ヘキセンの組成が75重量%となるように、40kg/時の割合で原料ガスを連続的に供給した。また、上記触媒溶液を連続的に供給し、重合温度が150℃を維持するように、その供給量を調整した。1時間あたりのポリマー生産量は、約4.3kgであった。反応終了後、1−ヘキセン含有量=24重量%、MFR=35g/10分、密度=0.880g/cm、Mz/Mn=3.7であるエチレン・1−ヘキセン共重合体(PE−1)を得た。
また、PE−1を160℃−0kg/cmの条件で、3分予熱後、160℃−100kg/cm加圧の条件で、5分加圧、その後、30℃に設定された冷却プレスに100kg/cm加圧の条件で、10分間冷却することで、厚み0.7mmのプレスシートを得た。その引張弾性率を、ISO1184−1983に準拠し、測定を行った結果、17MPaであった。
このエチレン・1−ヘキセン共重合体(PE−1)の特性を表1に示す。
<製造例2>
表1に示す組成、密度、および溶融粘度となるように、製造例1における重合時のモノマー組成、重合温度を変更して重合を行った。反応終了後、1−ブテン含有量=35重量%、MFR=33g/10分、密度=0.870g/cm、Mz/Mn=3.5であるエチレン・1−ブテン共重合体(PE−2)を得た。製造例1と同様に引張弾性率測定を行った結果、8MPaであった。このエチレン・1−ブテン共重合体(PE−2)の特性を表1に示す。
Figure 0005555554
(実施例1)
エチレンと1−ヘキセンの共重合体(PE−1)100重量部に対して、有機過酸化物として、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルカーボネート(アルケマ吉富社製、ルペロックス(登録商標)TBEC)を1.5重量部と、高分子量のヒンダードアミン系光安定化剤Iとして、ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物(BASF社製、CHIMASSORB(登録商標) 2020FDL)0.05重量部、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤として、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン(サンケミカル社製 CYTEC UV531) 0.3重量部、及びシランカップリング剤として、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、KBM503)0.1重量部を配合した。これを十分に混合し、40mmφ単軸押出機を用いて設定温度100℃、押出量(17kg/時)の条件でペレット化した。
得られたペレットを、150℃−0kg/cmの条件で、3分予熱した後、150℃−100kg/cmの条件で27分加圧(150℃で30分間プレス成形)し、その後、30℃に設定された冷却プレスに100kg/cmの加圧の条件で、10分間冷却することで、厚み0.7mmのシートを作製した。シートの光線透過率、紫外線200時間照射前後の黄変変化(ΔYI)、強度保持率、150℃保管後の黄変(YI)、引張弾性率、耐熱性、接着性を評価した。
また、水蒸気透過度は、別途厚み100μmのシートを作製し、評価した。
さらに、別に耐熱性評価用に、160℃−0kg/cmの条件で、3分予熱した後、160℃−100kg/cmの条件で27分加圧(160℃で30分間プレス成形)し、その後、30℃に設定された冷却プレスに100kg/cmの加圧の条件で、10分間冷却することで、厚み0.7mmのシートを準備した。
評価結果を表2に示す。
(実施例2)
実施例1において、エチレンと1−ヘキセンの共重合体(PE−1)に替えて、エチレンと1−ブテンの共重合体(PE−2)を用いた以外は、実施例1と同様にシートを作製した。シートの光線透過率、紫外線200時間照射前後の黄変変化(ΔYI)、強度保持率、150℃保管後の黄変(YI)、引張弾性率、耐熱性、接着性、水蒸気透過度を評価した。評価結果を表2に示す。
(実施例3)
実施例1において、高分子量のヒンダードアミン系光安定化剤Iの配合割合を、0.1重量部に変更した以外は、実施例1と同様にシートを作製した。シートの光線透過率、紫外線200時間照射前後の黄変変化(ΔYI)、強度保持率、150℃保管後の黄変(YI)、引張弾性率、耐熱性、接着性、水蒸気透過度を評価した。評価結果を表2に示す。
(実施例4)
実施例1において、高分子量のヒンダードアミン系光安定化剤Iの配合割合を、0.2重量部に変更した以外は、実施例1と同様にシートを作製した。シートの光線透過率、紫外線200時間照射前後の黄変変化(ΔYI)、強度保持率、150℃保管後の黄変(YI)、引張弾性率、耐熱性、接着性、水蒸気透過度を評価した。評価結果を表2に示す。
(実施例5)
実施例1において、高分子量のヒンダードアミン系光安定化剤Iの代わりに、高分子量のヒンダードアミン系光安定化剤IIとして、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物(BASF社製、TINUVIN(登録商標) 622LD)を用いた以外は、実施例1と同様にシートを作製した。シートの光線透過率、紫外線200時間照射前後の黄変変化(ΔYI)、強度保持率、150℃保管後の黄変(YI)、引張弾性率、耐熱性、接着性、水蒸気透過度を評価した。評価結果を表2に示す。
(実施例6)
実施例5において、高分子量のヒンダードアミン系光安定化剤Iの配合割合を、0.1重量部に変更した以外は、実施例1と同様にシートを作製した。シートの光線透過率、紫外線200時間照射前後の黄変変化(ΔYI)、強度保持率、150℃保管後の黄変(YI)、引張弾性率、耐熱性、接着性、水蒸気透過度を評価した。評価結果を表2に示す。
(実施例7)
実施例1において、エチレンと1−ヘキセンの共重合体(PE−1)の代わりに、PE−3(エチレン・1−オクテン共重合体、ダウ・ケミカル社製)を用いた以外は、実施例1と同様にシートを作製した。
耐熱性の評価において、このものは、150℃の条件で十分な架橋が得られなかったが、160℃では十分架橋することができた。
そこで、シートの光線透過率、紫外線200時間照射前後の黄変変化(ΔYI)、強度保持率、150℃保管後の黄変(YI)、引張弾性率、接着性の評価は、160℃で30分の条件で行った。評価結果を表2に示す。なお、この実施例7は、参考例である。
(比較例1)
実施例4において、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤の代わりにベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤として2−[5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル]−4−メチル−6−(t−ブチル)フェノール(BASF製 TINUVIN(登録商標) 326)を用いたこと以外は、実施例4と同様にシートを作製した。シートの光線透過率、紫外線200時間照射前後の黄変変化(ΔYI)、強度保持率、150℃保管後の黄変(YI)、引張弾性率、耐熱性、接着性、水蒸気透過度を評価した。評価結果を表2に示す。紫外線照射前後で著しいYI変化が見られた。
(比較例2)
実施例4において、高分子量のヒンダードアミン系光安定化剤の代わりに、低分子量のヒンダードアミン系光安定化剤としてビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(BASF製 TINUVIN 770DF)を用いたこと以外は、実施例4と同様にシートを作製した。シートの光線透過率、紫外線200時間照射前後の黄変変化(ΔYI)、強度保持率、150℃保管後の黄変(YI)、引張弾性率、耐熱性、接着性、水蒸気透過度を評価した。評価結果を表2に示す。光線透過率が悪い結果となった。
(比較例3)
実施例4において、エチレンと1−ヘキセンの共重合体(PE−1)の代わりに、エチレン−酢酸ビニル共重合体(日本ポリエチレン社製 ノバテック(登録商標)EVA LV780)を用いた以外は、実施例4と同様にシートを作製した。シートの光線透過率、紫外線200時間照射前後の黄変変化(ΔYI)、強度保持率、150℃保管後の黄変(YI)、引張弾性率、耐熱性、接着性、水蒸気透過度を評価した。評価結果を表2に示す。水蒸気透過度が悪い結果となった。
(比較例4)
実施例1において、ヒンダードアミン系光安定化剤及び紫外線吸収剤を用いなかったこと以外は、実施例1と同様にシートを作製した。シートの光線透過率、紫外線200時間照射前後の黄変変化(ΔYI)、強度保持率、150℃保管後の黄変(YI)、引張弾性率、耐熱性、接着性、水蒸気透過度を評価した。評価結果を表2に示す。強度保持率が悪い結果となった。
Figure 0005555554
「評価」
この結果、表2から明らかなように、実施例1〜6では、本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体(A)、有機過酸化物(B)、ヒンダードアミン系光安定化剤(C)、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(D)及びシランカップリング剤(E)からなる樹脂組成物を用いているために、これを押出成形して得られたシートは、光線透過率が大きく透明性に優れ、紫外線照射前後の黄変が小さくなり、柔軟性に優れ、耐熱性、ガラスに対する接着性、耐候性も優れており、生産性も優れている。特に実施例5〜6では、特定の高分子量のヒンダードアミン系光安定化剤(C)を特定量配合した樹脂組成物を用いているために、これを押出成形して得られたシートは、さらに150℃保管後のYI値が小さく優れている。
実施例7(ただし、参考例)では、150℃で30分架橋したシートの耐熱性が劣る結果となっているが、光線透過率が大きく透明性に優れ、紫外線照射前後の黄変が小さく、柔軟性に優れ、ガラスに対する接着性、耐候性、生産性は良好であり、実用上問題ない。
これに対して、本発明とは異なり、比較例1では、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(D)を用いていないので、紫外線照射前後のΔYIが大きく、不適であった。比較例2では、高分子量のヒンダードアミン系光安定化剤(C)の代わりに、低分子量のヒンダードアミン系光安定化剤を用いたので、光線透過率が悪い結果となった。比較例3では、実施例4において、エチレン・αオレフィン共重合体の代わりに、エチレン酢酸ビニル共重合体を用いたので、水蒸気透過度が大きく、悪い結果となった。比較例4では、高分子量のヒンダードアミン系光安定化剤(C)及びベンゾフェノン系紫外線吸収剤(B)を用いなかったので、紫外線照射前後の強度保持率が問題となった。
本発明の太陽電池封止材用樹脂組成物は、黄変や紫外線による劣化が抑制され、透明性、柔軟性、耐熱性、耐候性等が要求される太陽電池の封止材として利用される。特に、柔軟性が高いことから、基板としてフレキシブルなフィルムを用いた太陽電池の封止材として有用である。

Claims (11)

  1. 下記の成分(A)、成分(B)、成分(C)、及び成分(D)を含有することを特徴とする太陽電池封止材用樹脂組成物。
    成分(A):メタロセン触媒を用いて重合され、下記(a1)および(a3)〜(a5)の特性を有するエチレン・α−オレフィン共重合体
    (a1)密度が0.860〜0.920g/cm
    (a3)100℃で測定した、せん断速度が2.43×10s −1 での溶融粘度(η )が9.0×10 poise以下
    (a4)100℃で測定した、せん断速度が2.43×10 −1 での溶融粘度(η )が1.8×10 poise以下
    (a5)ポリマー中のコモノマーによる分岐数(N)が下記式(a)を満たす。
    式(a): N ≧ −0.67×E+53
    ( ただし、Nは、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの分岐数であり、Eは、ISO1184−1983に準拠して測定した、シートの引張弾性率である。)
    成分(B):有機過酸化物
    成分(C):高分子量型ヒンダードアミン系光安定化剤
    成分(D):ベンゾフェノン系紫外線吸収剤
  2. 成分(A)が下記(a2)の特性を有するエチレン・α−オレフィン共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池封止材用樹脂組成物
    (a2)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求めたZ平均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)との比(Mz/Mn)が8.0以下
  3. 成分(A)は、溶融粘度(η )と溶融粘度(η )との比、(η /η )が4.5以下であることを特徴とする請求項に記載の太陽電池封止材用樹脂組成物。
  4. (a5)ポリマー中のコモノマーによる分岐数(N)が、下記式(a’)を満たすことを特徴とする請求項に記載の押出成形用樹脂組成物。
    式(a’): −0.67×E+80 ≧ N ≧ −0.67×E+53
    ( ただし、Nは、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの分岐数であり、Eは、ISO1184−1983に準拠して測定した、シートの引張弾性率である。)
  5. エチレン・α−オレフィン共重合体(A)が、下記(a6)の特性を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の太陽電池封止材用樹脂組成物。
    (a6)フローレシオ(FR):190℃における10kg荷重でのMFR測定値であるI10と、190℃における2.16kg荷重でのMFR測定値であるI2.16との比(I10/I2.16)が7.0未満。
  6. エチレン・α−オレフィン共重合体(A)の特性(a6):フローレシオ(FR)が、5.0〜6.2であることを特徴とする請求項に記載の押出成形用樹脂組成物。
  7. 成分(B)、成分(C)、及び成分(D)の含有量は、成分(A)100重量部に対して、成分(B)が0.2〜5重量部、成分(C)が0.05〜0.3重量部、成分(D)が0.1〜0.3重量部であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の太陽電池封止材用樹脂組成物。
  8. さらに、下記の成分(E)を含有し、その含有量が成分(A)100重量部に対して、0.01〜5重量部であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の太陽電池封止材用樹脂組成物。
    成分(E):シランカップリング剤
  9. 成分(C)は、分子量が1200以上のヒンダードアミン系光安定化剤であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の太陽電池封止材用樹脂組成物。
  10. 成分(A)は、エチレン・1−ブテン共重合体又はエチレン・1−ヘキセン共重合体であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の太陽電池封止材用樹脂組成物。
  11. 下記(I)〜(III)の特性を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の太陽電池封止材用樹脂組成物を用いて作製した太陽電池封止材。
    (I)引張弾性率(ISO1184−1983)が30MPa以下
    (II)光線透過率(JIS−K7361−1−1997の条件で測定)が80%以上
    (III)水蒸気透過度(JIS K7129−2008の附属書B 赤外線センサ法で測定)が20g/(m・24h)以下
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