JP2013139558A - 太陽電池封止材用樹脂組成物、及びそれを用いた太陽電池封止材、太陽電池モジュール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記の(a1)〜(a2)の特性を有するエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体成分(A)、及び有機過酸化物成分(B)を含有することを特徴とする太陽電池封止材用樹脂組成物などによって提供。
(a1)密度が0.860〜0.920g/cm3
(a2)エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体中の末端ビニル量が0.4(個/total1000C)以上
(ただし、末端ビニルの個数は、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの数である。)
【選択図】なし
Description
太陽光発電は、一般にシリコン、ガリウム−砒素、銅−インジウム−セレンなどの太陽電池素子を上部透明保護材と下部基板保護材とで保護し、太陽電池素子と保護材とを樹脂製の封止材で固定し、パッケージ化した太陽電池モジュールを用いるものであり、水力、風力などと比べて規模は小さいものの、電力が必要な場所に分散して配置できることから、発電効率等の性能向上と価格の低下を目指した研究開発が推進されている。また、国や自治体で住宅用太陽光発電システム導入促進事業として設置費用を補助する施策が採られることで、徐々にその普及が進みつつある。しかしながら、更なる普及には一層の低コス
ト化が必要であり、そのため従来型のシリコンやガリウム−砒素などに代わる新たな素材を用いた太陽電池素子の開発だけでなく、太陽電池モジュールの製造コストをより一層低減する努力も地道に続けられている。
例えば太陽電池モジュールでは、従来から価格、加工性、耐湿性等の観点から、封止材として、酢酸ビニル含量の高いエチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)に有機過酸化物を配合して架橋構造を付与した組成物が採用されている(たとえば、特許文献1参照)。
ところが、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)系樹脂は、長期にわたって使用されると黄変、亀裂入り、発泡等の劣化・変質により耐湿性が低下して、太陽電池セルの腐食等による発電量の低下を招いていた。これらはEVA系樹脂が加水分解性の高いエステル構造を有しているために、太陽光や水分の影響を受け易いものと考えられている。
太陽電池モジュールでは、太陽電池素子の薄膜化に伴い、太陽電池封止材も薄膜化する傾向がある。その際、太陽電池封止材の上部または下部保護材側から衝撃が加わると、配線が断線しやすいことが問題となっていた。それを改良するため、封止材の剛性を高くすることが求められるが、特許文献3のポリマー材料では剛性を高くすると、架橋効率が悪くなることが問題となっていた。
及びそれを用いた太陽電池封止材、太陽電池モジュールを提供することにある。
成分(A):下記(a1)〜(a2)の特性を有するエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体
(a1)密度が0.860〜0.920g/cm3
(a2)エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体中の末端ビニル量が0.4(個/total1000C)以上
(ただし、末端ビニルの個数は、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの数である。)
成分(B):有機過酸化物
(a3)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求めたZ平均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)との比(Mz/Mn)が8.0以下
また、本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、さらに、下記の成分(C)を含有することを特徴とする太陽電池封止材用樹脂組成物が提供される。
成分(C):ヒンダードアミン系光安定化剤
また、本発明の第6の発明によれば、第1〜5のいずれかの発明において、 成分(A)が、エチレンおよびα−オレフィンとしてプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンから選択される少なくとも一種以上、およびジエンとして1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5−(4−シクロペンテニル)−2−ノルボルネン及び5−シクロヘキシリデン−2−ノルボルネン、4−ビニル−1−シクロヘキセンから選択される少なくとも一種以上からなる共重合体であることを特徴とする太陽電池封止材用樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第8の発明によれば、第7の発明に係り、太陽電池封止材を用いた太陽電池モジュールが提供される。
本発明の太陽電池封止材用樹脂組成物(以下、単に樹脂組成物ともいう)は、下記のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体成分(A)及び有機過酸化物(B)を含有することを特徴とする。
本発明に用いる成分(A)は、下記(a1)〜(a2)の特性を有したエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体である。この成分(A)は、さらに下記(a3)の特性を有したエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体であることが好ましい。
(a1)密度が0.860〜0.920g/cm3
(a2)エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体中の末端ビニル量が0.4(個/total1000C)以上
(ただし、末端ビニルの個数は、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの数である。)
(a3)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求めたZ平均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)との比(Mz/Mn)が8.0以下
本発明に使用されるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体は、エチレンから誘導される構成単位を主成分としたエチレンとα−オレフィンと非共役ポリエンとのランダム共重合体である。
具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ヘプテン、4−メチル−ペンテン−1、4−メチル−ヘキセン−1、4,4−ジメチルペンテン−1、シクロブテン、シクロペンテン、ノルボルネン(5位及び6位がC1〜C20ヒドロカルビル基により置換されるノルボルネンを含む)等を挙げることができる。また、α−オレフィンは1種または2種以上の組み合わせでもよい。α−オレフィンの共重合性より、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、ノルボルネンが好ましく、プロピレン、1−ヘキセン、ノルボルネンがより好ましい。
特に、α−オレフィンとして1−ヘキセンを用いると、成形後のシートにおいて互着性が改善され、工業生産過程において取扱いが容易になる。ポリエチレン樹脂の密度が低い領域では、軟化点がα−オレフィンの種類によって大きく影響するためだと考えられる。
ジエンの混合異性体などの分岐鎖炭化水素ジエン、あるいは5−メチレン−2−ノルボルネン(MNB)、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−プロペニル−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5−(4−シクロペンテニル)−2−ノルボルネン、5−シクロヘキシリデン−2−ノルボルネン、4−ビニル−1−シクロヘキセンといった環式炭化水素ジエン化合物が挙げられる。好ましくは1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン、より好ましくは1,7−オクタジエン、5−ビニル−2−ノルボルネンが挙げられる。
これらのコモノマーは、分子間の架橋剤ともなるので、封止材シートに加工したとき機械的強度や耐熱性が増加する。またコモノマーの末端基は、不飽和基であるから、有機過酸化物による架橋反応や、酸無水物基含有化合物若しくはエポキシ基含有化合物との共重合反応やグラフト反応を容易におこすことができる。
装置:日本電子製 JEOL−GSX270
濃度:300mg/2mL
溶媒:オルソジクロロベンゼン
本発明で用いるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体は、チーグラー触媒、バナジウム触媒、メタロセン触媒、又は3−10族の遷移金属錯体(いわゆるポストメタロセン触媒)等、好ましくはバナジウム触媒又はメタロセン触媒、より好ましくはメタロセン触媒を使用して製造することができる。
製造法としては、高圧イオン重合法、気相法、溶液法、スラリー法等が挙げられる。特に、高圧イオン重合法を用いる方法が好ましい。均一系の重合条件にすることで、重合温度、重合圧力、重合時間などの条件は、装置の種類、原料の供給量などによって変わるので一概に規定できないが、例えば、重合温度130℃〜250℃、重合圧力20MPa〜200MPaとすることができる。
(a1)密度
本発明で用いるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体は、密度が0.860〜0.920g/cm3であり、好ましくは0.870〜0.915g/cm3、さらに好ましくは0.875〜0.910g/cm3である。エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体の密度が0.860g/cm3未満では、加工後のシートがブロッキングしてしまい、密度が0.920g/cm3を超えると加工後のシートの剛性が高すぎて、取り扱い性に欠けるものとなる。
本発明で用いるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体は、末端ビニル量が特定の範囲でなければならない。ここで、末端ビニルの個数は、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの数である。
すなわち、本発明においては、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体中の末端ビニル量が0.4(個/total 1000C)以上のものを使用する。末端ビニル量は、1.5以上が好ましく、2.0以上がより好ましい。
ポリマー中の末端ビニル数は、H−NMRにより測定し、主鎖及び側鎖合計1000個の炭素あたりの個数で求める。
具体的には、化学シフト0.4〜2.8ppmの間に現れる飽和アルキル鎖由来のピーク面積と4.9ppm付近のビニリデン由来のピーク面積の比から、炭素数1000個当たりの末端ビニル数を算出する。
本発明で用いるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体は、ゲルパーミエーションクロマグラフィー(GPC)により求めたZ平均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)との比(Mz/Mn)の上限が8.0以下であり、好ましくは5.0以下、より好ましくは4.0以下である。また、Mz/Mnの下限は、2.0以上、好ましくは2.5以上、より好ましくは3.0以上である。ただし、Mz/Mnが8.0を超えると透明性が悪化し、2.0未満であると、製造が困難であるばかりか高分子量成分が不足することによる架橋効率の低下を招く場合がある。Mz/Mnを所定の範囲に調整するには、適当な触媒系を選択する方法等によることができる。
装置:ウオーターズ社製GPC 150C型
検出器:MIRAN社製 1A赤外分光光度計(測定波長、3.42μm)
カラム:昭和電工製AD806M/S 3本(カラムの較正は、東ソー製単分散ポリスチレン(A500,A2500,F1,F2,F4,F10,F20,F40,F288の各0.5mg/ml溶液)の測定を行い、溶出体積と分子量の対数値を2次式で近似した。また、試料の分子量は、ポリスチレンとポリエチレンの粘度式を用いてポリエチレンに換算した。ここでポリスチレンの粘度式の係数は、α=0.723、logK=−3.967であり、ポリエチレンはα=0.733、logK=−3.407である。)
測定温度:140℃
濃度:20mg/10mL
注入量:0.2ml
溶媒:オルソジクロロベンゼン
流速:1.0ml/分
本発明では、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体の末端ビニル数が0.4(個/total1000C)以上のポリマー構造となっているので、架橋性が大きく良好である。
製造方法としては、高圧イオン重合法、気相法、溶液法、スラリー法等が挙げられるが、本発明に係るエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体は、密度が0.860〜0.920g/cm3の低い領域であるから、均一系の重合方法であることが好ましく、高圧イオン重合法、又は、溶液法であることが好ましい。
本発明における成分(B)の有機過酸化物は、主に成分(A)を架橋するために用いられる。
有機過酸化物としては、分解温度(半減期が1時間である温度)が70〜180℃、とくに90〜160℃の有機過酸化物を用いることができる。このような有機過酸化物として、例えば、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルカーボネート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、メチルエチルケトンパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ジパーオキシベンゾエート、t−ブチルハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロルベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、ヒドロキシヘプチルパーオキサイド、ジクロヘキサノンパーオキサイドなどが挙げられる。
成分(B)の有機過酸化物の配合割合は、成分(A)を100重量部としたときに、好ましくは、0.2〜5重量部であり、より好ましくは、0.5〜3重量部、さらに好ましくは、1〜2重量部である。成分(B)の配合割合が上記範囲よりも少ないと、架橋しないかまたは架橋に時間がかかる。また、上記範囲よりも大きいと、分散が不十分となり架橋度が不均一になりやすい。
本発明において、樹脂組成物にはヒンダードアミン系光安定化剤を配合することが好ましい。ヒンダードアミン系光安定化剤は、ポリマーに対して有害なラジカル種を補足し、新たなラジカルを発生しないようにするものである。ヒンダードアミン系光安定化剤には、低分子量のものから高分子量のものまで多くの種類の化合物があるが、従来公知のものであれば特に制限されずに用いることができる。
,6−ペンタメチル−4−ピペリジル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートとトリデシル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレートの混合物(分子量900)などが挙げられる。
,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−1−プロピル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−1−ブチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルペリジン、4−メタクリロイルオキシ−1−エチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−1−ブチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−1−プロピル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等の環状アミノビニル化合物とエチレンとの共重合体などが挙げられる。上述したヒンダードアミン系光安定化剤は、一種単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。
製品使用時に経時でのヒンダードアミン系光安定剤のブリードアウトが妨げられるからである。また、ヒンダードアミン系光安定化剤は、融点が、60℃以上であるものを用いるのが、組成物の作製しやすさの観点から好ましい。
前記含有量を0.01重量部以上とすることにより安定化への効果が十分に得られ、2.5重量部以下とすることによりヒンダードアミン系光安定化剤の過剰な添加による樹脂の変色を抑えることができる
また、本発明において、前記有機過酸化物(B)と前記ヒンダードアミン系光安定化剤(C)との重量比(B:C)を、1:0.01〜1:10とし、好ましくは1:0.02〜1:6.5とする。これにより、樹脂の黄変を顕著に抑制することが可能となる。
また、本発明の樹脂組成物には架橋助剤を配合することができる。架橋助剤は、架橋反応を促進させ、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体の架橋度を高めるのに有効であり、その具体例としては、ポリアリル化合物やポリ(メタ)アクリロキシ化合物のような多不飽和化合物を例示することができる。
より具体的には、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ジアリルフタレート、ジアリルフマレート、ジアリルマレエートのようなポリアリル化合物、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレートのようなポリ(メタ)アクリロキシ化合物、ジビニルベンゼンなどを挙げることができる。架橋助剤は、成分(A)100重量部に対し、0〜5重量部程度の割合で配合することができる。
本発明の樹脂組成物には、紫外線吸収剤を配合することができる。紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、サリチル酸エステル系など各種タイプのものを挙げることができる。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクタデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−クロロベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンなどを挙げることができる。
ル)ベンゾトリアゾール、などを挙げることができる。
またトリアジン系紫外線吸収剤としては、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−(オクチルオキシ)フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−(ヘキシルオキシ)フェノールなどを挙げることができる。サリチル酸エステル系としては、フェニルサリチレート、p−オクチルフェニルサリチレートなどを挙げることができる。
これら紫外線吸収剤は、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体100重量部に対し0〜2.0重量部配合することができる。好ましい配合量は0.05〜2.0重量部であり、より好ましくは0.1〜1.0重量部、さらに好ましくは0.1〜0.5重量部、最も好ましくは0.2〜0.4重量部配合するのがよい。
本発明におけるシランカップリング剤としては、例えばγ−クロロプロピルトリメトキシシラン;ビニルトリクロルシラン;ビニルトリエトキシシラン;ビニルトリメトキシシラン;ビニル−トリス−(β−メトキシエトキシ)シラン;γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン;β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン;ビニルトリアセトキシシラン;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン;γ−アミノプロピルトリメトキシシラン;N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。好ましくは、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランである。
これらのシランカップリング剤は、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体100重量部に対して0〜5重量部使用することができる。好ましい使用量は0.01〜5重量部、より好ましくは0.01〜2重量部、さらに好ましくは、0.05〜1重量部である。
本発明の樹脂組成物には、本発明の目的を著しく損なわない範囲で、他の付加的任意成分を配合することができる。このような任意成分としては、通常のポリオレフィン系樹脂材料に使用される酸化防止剤、結晶核剤、透明化剤、滑剤、着色剤、分散剤、充填剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、光安定剤等を挙げることができる。
本発明の太陽電池封止材(以下、単に封止材ともいう)は、上記樹脂組成物をペレット化し、あるいはシート化したものである。
この太陽電池封止材を用いれば、太陽電池素子を上下の保護材とともに固定することにより太陽電池モジュールを製作することができる。このような太陽電池モジュールとしては、種々のタイプのものを例示することができる。例えば上部透明保護材/封止材/太陽電池素子/封止材/下部保護材のように太陽電池素子の両側から封止材で挟む構成のもの、下部基板保護材の内周面上に形成させた太陽電池素子上に封止材と上部透明保護材を形成させるような構成のもの、上部透明保護材の内周面上に形成させた太陽電池素子、例えばフッ素樹脂系透明保護材上にアモルファス太陽電池素子をスパッタリング等で作成したものの上に封止材と下部保護材を形成させるような構成のものなどを挙げることができる。
また、下部保護材としては、金属や各種熱可塑性樹脂フィルムなどの単体もしくは多層のシートであり、例えば、錫、アルミ、ステンレススチールなどの金属、ガラス等の無機材料、ポリエステル、無機物蒸着ポリエステル、フッ素含有樹脂、ポリオレフィンなどの1層もしくは多層の保護材を例示することができる。このような上部及び/又は下部の保護材には、封止材との接着性を高めるためにプライマー処理を施すことができる。本発明においては、上部保護材としてガラスを用いたものが好ましい。
きる。またT−ダイ押出やカレンダー成形において、予め非晶性α−オレフィン系共重合体に一部又は全部の添加剤を、一軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダーなどを用いて溶融混合して得た樹脂組成物を使用することもできる。
(1)メルトフローレート(MFR):エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体のMFRは、JIS−K6922−2:1997附属書(190℃、21.18N荷重)に準拠して測定した。
(2)密度:前述の通り、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体の密度は、JIS−K6922−2:1997附属書(23℃、低密度ポリエチレンの場合)に準拠して測定した。
(3)Mz/Mn:前述の通り、GPCにより測定した。
(4)溶融粘度:JIS−K−7199−1999に準拠して、東洋精機製作所製キャピログラフ1−Bを用い、設定温度:100℃、D=1mm、L/D=10のキャピラリーを用いて、せん断速度2.43×10sec−1での溶融粘度(η* 1)、せん断速度2.43×102sec−1での溶融粘度(η* 2)の測定を行う。
具体的には化学シフト0.4〜2.8ppmの間に現れる飽和アルキル鎖由来のピーク面積と4.9ppm付近のビニル由来のピーク面積の比から炭素数1000個当たりのビニリデン数を算出した。
装置:ブルカー・バイオスピン(株) AVANCE III cryo−400MHz
溶媒:o−ジクロロベンゼン/重化ブロモベンゼン = 8/2混合溶液
10mmφのNMR試料管を使用し、濃度は460mg/2.3mlとした。
<H−NMR測定条件>
積算回数:1400scan
フリップ角:1.03°
AQ(取り込み時間)=1.8s D1(待ち時間)=0.01s
(1)HAZE
厚み0.7mmのプレスシートを用いて、JIS−K7136−2000に準拠して測定した。プレスシート片を関東化学製特級流動パラフィンを入れたガラス製セルにセットし測定した。プレスシートは、150℃の条件で熱プレス機に30分間保管し、架橋させ準備した。HAZE値は、小さいほど良い。
厚み0.7mmのプレスシートを用いて、JIS−K7361−1−1997に準拠して測定した。プレスシート片を関東化学製特級流動パラフィンを入れたガラス製セルにセットし測定した。プレスシートは、150℃の条件で熱プレス機に30分間保管し、架橋させ準備した。
光線透過率は、80%以上であり、好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上である。
150℃で30分架橋した厚み0.7mmのプレスシートを用いて、ISO1184−1983に準拠して測定した。尚、引張速度1mm/min、試験片幅10mm、つかみ具間を100mmとし、伸び率1%のときの引張弾性率を求めた。この値が小さい程、柔軟性に優れていることを示す。
150℃で所定時間(4、7、10、16、30分間)架橋したプレスシートのゲル分率で比較評価した。短時間でゲル分率が高いほど架橋が効率よく進行しており、架橋特性が良いと評価できる。
所定時間架橋させたプレスシートは、メタノールで未反応の有機過酸化物を除去し、ゲル分率測定用のサンプルとした。
尚、ゲル分率は精秤した試料約0.5gを200メッシュ金網に入れ、キシレン溶媒にて12時間ソクスレー抽出した後に真空乾燥後精秤し、金網中の未溶融分の質量分率算出することで測定した。
150℃で30分架橋した厚み0.7mmのプレスシートを2枚重ね合わせ、40℃のオーブンで24時間保持した後、シート同士の互着程度を確認した。完全に互着すれば×、部分的に互着し剥がすのに手間がかかれば△、全く互着せず容易に剥がせれば○とした。
150℃で30分架橋したシートのゲル分率で評価した。ゲル分率が高いほど架橋が進行しており、耐熱性が高いと評価できる。ゲル分率が50wt%以上のものを、耐熱性評価「○」とした。
(1)成分(A): エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体
下記の<製造例1>で重合したエチレンと1−ヘキセンと5−ビニル−2−ノルボルネンの共重合体(PE−1)、<製造例2>および<製造例3>で重合したエチレンと1−ヘキセンと1,7−オクタジエンの共重合体(PE−2)(PE―3)、<製造例4>および<製造例5>で重合したエチレンと1−ヘキセンの共重合体(PE−4)、(PE−5)を用いた。物性を表1に示す。
(i)触媒の調製
特開平10−218921号公報に記載された方法で調製した錯体「rac−ジメチルシリレンビスインデニルハフニウムジメチル」0.05モルに、等モルの「トリチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート」を加え、トルエンで50リットルに希釈して触媒溶液を調製した。
(ii)重合
内容積5.0リットルの撹拌式オートクレーブ型連続反応器を用い、反応器内の圧力を80MPaに保ち、エチレンと1−ヘキセンと5−ビニル−2−ノルボルネンの混合物を1−ヘキセンの組成が51重量%、5−ビニル−2−ノルボルネンの組成が9重量%となるように40kg/時の割合で原料ガスを連続的に供給した。また、上記触媒溶液を連続的に供給し、重合温度が220℃を維持するようにその供給量を調整した。
1時間あたりのポリマー生産量は約3.3kgであった。反応終了後、1−ヘキセン含有量が16重量%、5−ビニル−2−ノルボルネン含有量が3重量%、MFRが90g/10分、密度が0.900g/cm3、Mz/Mnが3.7であるエチレン・1−ヘキセン・5−ビニル−2−ノルボルネン共重合体(PE−1)を得た。
また、PE−1を160℃−0kg/cm3で3分予熱、160℃−100kg/cm3で5分加圧、その後、30℃に設定された冷却プレスに100kg/cm3の条件で、10分間冷却することで、厚み0.7mmのプレスシートを得た。その引張弾性率を、ISO1184−1983に準拠し、測定を行った結果、60MPaであった。
このエチレン・1−ヘキセン・5−ビニル−2−ノルボルネン共重合体(PE−1)の特性を表1に示す。
(i)触媒の調製
米国特許5264405号公報のEXAMPLE−UT方法で調製した錯体「ジメチルシリル(シクロドデシルアミド)テトラメチルシクロペンタジエニルチタニウムジメチル」0.05モルに、等モルの「トリチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート」を加え、トルエンで50リットルに希釈して触媒溶液を調製した。
(ii)重合
製造例1において、重合時の1−ヘキセンの組成を43重量%に、1,7−オクタジエンの組成を7重量%にし、重合温度を165℃に変えた以外は製造例1と同様の製法で重合を行った。
1時間あたりのポリマー生産量は約3.5kgであった。反応終了後、1−ヘキセン含有量=21重量%、1,7−オクタジエン含有量=7重量%、MFR=2.5g/10分、密度=0.885g/cm3、Mz/Mn=3.7であるエチレン・1−ヘキセン・1,7−オクタジエン共重合体(PE−2)を得た。製造例1と同様に引張弾性率測定を行った結果、23MPaであった。このエチレン・1−ヘキセン・1,7−オクタジエン共重合体(PE−2)の特性を表1に示す。
製造例2において、重合時の1−ヘキセンの組成を47重量%に、1,7−オクタジエンの組成を7重量%にし、重合温度を190℃に変えた以外は製造例2と同様の製法でサンプルの製造を行った。
1時間あたりのポリマー生産量は約3.2kgであった。反応終了後、1−ヘキセン含有量=23重量%、1,7−オクタジエン含有量=8重量%、MFR=30g/10分、密度=0.880g/cm3、Mz/Mn=3.7であるエチレン・1−ヘキセン・1,7−オクタジエン共重合体(PE−3)を得た。製造例1と同様に引張弾性率測定を行った結果、23MPaであった。このエチレン・1−ヘキセン・1,7−オクタジエン共重合体(PE−3)の特性を表1に示す。
製造例1において、重合時の1−ヘキセンの組成65重量%にし、非共役ジエンを用いず、重合温度を205℃に変えた以外は製造例1と同様の製法でサンプルの製造を行った。
1時間あたりのポリマー生産量は約5.0kgであった。反応終了後、1−ヘキセン含有量=23重量%、MFR=80g/10分、密度=0.889g/cm3、Mz/Mn=3.7であるエチレン・1−ヘキセン共重合体(PE−4)を得た。製造例1と同様に引張弾性率測定を行った結果、60MPaであった。このエチレン・1−ヘキセン共重合体(PE−4)の特性を表1に示す。
製造例1において、重合時の1−ヘキセンの組成65重量%にし、非共役ジエンを用いず、重合温度を153℃に変えた以外は製造例1と同様の製法でサンプルの製造を行った。
1時間あたりのポリマー生産量は約4.0kgであった。反応終了後、1−ヘキセン含有量=29重量%、MFR=2.2g/10分、密度=0.880g/cm3、Mz/Mn=3.7であるエチレン・1−ヘキセン共重合体(PE−5)を得た。製造例1と同様に引張弾性率測定を行った結果、25MPaであった。このエチレン・1−ヘキセン共重合体(PE−5)の特性を表1に示す。
(i)触媒の調製
製造例1において「トリチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート」に変えて「N,Nジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート」を用い、トルエンで50リットルに希釈して触媒溶液を調製した。
(ii)重合
製造例1と同様に、内容積5.0リットルの撹拌式オートクレーブ型連続反応器を用い、反応器内の圧力を80MPaに保ち、製造例1とは異なり、エチレンを40.8重量%、プロピレンを51.8重量%、5−ビニル−2−ノルボルネンを7.4重量%となるように40kg/時の割合で原料ガスを連続的に供給した。また、上記触媒溶液を連続的に供給し、重合温度が211℃を維持するようにその供給量を調整した。1時間あたりのポリマー生産量は約3.1kgであった。反応終了後、プロピレン含有量が20.2重量%、5−ビニル−2−ノルボルネン含有量が1.1重量%、MFRが31g/10分、密度が0.881g/cm3、Mz/Mnが3.7であるエチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボルネン共重合体(PE−6)を得た。
製造例1と同様に引張弾性率測定を行った結果、23MPaであった。このエチレン・プロピレン・5−ビニル−2−ノルボルネン共重合体(PE−6)の特性を表1に示す。
(i)触媒の調製
製造例6と同様の触媒溶液を調製した。
(ii)重合
製造例1と同様に、内容積5.0リットルの撹拌式オートクレーブ型連続反応器を用い、反応器内の圧力を80MPaに保ち、製造例1とは異なり、エチレンを31.6重量%、プロピレンを25.3重量%、1−ヘキセンを36.8重量%、5−ビニル−2−ノルボルネンを6.3重量%となるように40kg/時の割合で原料ガスを連続的に供給した。また、上記触媒溶液を連続的に供給し、重合温度が213℃を維持するようにその供給量を調整した。1時間あたりのポリマー生産量は約3.2kgであった。反応終了後、プロピレン含有量が12.3重量%、1−ヘキセン含有量が12.0重量%、5−ビニル−2−ノルボルネン含有量が1.1重量%、MFRが31g/10分、密度が0.879g/cm3、Mz/Mnが3.7であるエチレン・プロピレン・1−ヘキセン・5−ビニル−2−ノルボルネン共重合体(PE−7)を得た。
製造例1と同様に引張弾性率測定を行った結果、23MPaであった。このエチレン・プロピレン・1−ヘキセン・5−ビニル−2−ノルボルネン共重合体(PE−7)の特性を表1に示す。
(i)触媒の調製
製造例6と同様の触媒溶液を調製した。
(ii)重合
製造例1と同様に、内容積5.0リットルの撹拌式オートクレーブ型連続反応器を用い、反応器内の圧力を80MPaに保ち、製造例1とは異なり、エチレンを26.4重量%、1−ヘキセンを68.7重量%、5−ビニル−2−ノルボルネンを4.9重量%となるように40kg/時の割合で原料ガスを連続的に供給した。また、上記触媒溶液を連続的に供給し、重合温度が213℃を維持するようにその供給量を調整した。1時間あたりのポリマー生産量は約3.2kgであった。反応終了後、1−ヘキセン含有量が27.2重量%、5−ビニル−2−ノルボルネン含有量が1.0重量%、MFRが31g/10分、密度が0.879g/cm3、Mz/Mnが3.7であるエチレン・1−ヘキセン・5−ビニル−2−ノルボルネン共重合体(PE−8)を得た。
製造例1と同様に引張弾性率測定を行った結果、23MPaであった。このエチレン・1−ヘキセン・5−ビニル−2−ノルボルネン共重合体(PE−8)の特性を表1に示す。
エチレンと1−ヘキセンと5−ビニル−2−ノルボルネンの共重合体(PE−1)100重量部に対して、有機過酸化物として、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルカーボネート(アルケマ吉富社製、ルペロックスTBEC)を1.5重量部と、ヒンダードアミン系光安定化剤として、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物(BASF社製、TINUVIN 622LD)0.05重量部配合した。これを十分に混合し、40mmφ単軸押出機を用いて設定温度100℃、押出量(17kg/時)の条件でペレット化した。
得られたペレットを、100℃−100kg/cm2の条件で5分加圧し、その後、30℃に設定された冷却プレスに100kg/cm2の加圧の条件で、10分間冷却することで、厚み0.7mmの未架橋シートを作製した。
得られたシートを150℃−100kg/cm2の条件で所定時間(4、7、10、16,30分間)加熱し、その後、30℃に設定された冷却プレスに100kg/cm2の加圧の条件で、10分間冷却することで、厚み0.7mmの架橋シートを作製した。
シートのHAZE、光線透過率、引張弾性率、ゲル分率、互着を測定、評価した。評価結果を表2、図1に示す。
実施例1において、PE−1に替えて、PE−2を用いた以外は、実施例1と同様にシートを作製した。シートのHAZE、光線透過率、引張弾性率、ゲル分率性、互着を測定、評価した。評価結果を表2、図2に示す。
実施例1において、PE−1に替えて、PE−3を用いた以外は、実施例1と同様にシートを作製した。シートのHAZE、光線透過率、引張弾性率、ゲル分率性、互着を測定、評価した。評価結果を表2に示す。
実施例3において、さらに、紫外線吸収剤として、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン(サンケミカル社製 CYTEC UV531)0.3部を添加した以外は、実施例1と同様にシートを作製した。シートのHAZE、光線透過率、引張弾性率、ゲル分率、互着を測定、評価を行った。評価結果を表2に示す。
実施例4において、PE−3に替えて、PE−6を用いた以外は、実施例4と同様にシートを作製した。シートのHAZE、光線透過率、引張弾性率、ゲル分率性、互着を測定、評価した。評価結果を表2に示す。
実施例4において、PE−3に替えて、PE−7を用いた以外は、実施例4と同様にシートを作製した。シートのHAZE、光線透過率、引張弾性率、ゲル分率性、互着を測定、評価した。評価結果を表2に示す。
実施例4において、PE−3に替えて、PE−8を用いた以外は、実施例4と同様にシートを作製した。シートのHAZE、光線透過率、引張弾性率、ゲル分率性、互着を測定、評価した。評価結果を表2に示す。
実施例1において(PE−1)の代わりに、同等のMFR及び密度を有するPE−4(エチレン・1−ヘキセン共重合体)を用いた以外は、実施例1と同様にシートを作製した。シートのHAZE、光線透過率、引張弾性率、ゲル分率、互着を測定、評価を行った。評価結
果を表2、図1に示す。
実施例2において(PE−2)の代わりに、同等のMFR及び密度を有するPE−5(エチレン・1−ヘキセン共重合体)を用いた以外は、実施例1と同様にシートを作製した。シートのHAZE、光線透過率、引張弾性率、ゲル分率、互着を測定、評価を行った。評価結果を表2、図2に示す。
この結果、表2から明らかなように、本発明のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体を含む樹脂組成物を用いているために、これを押出成形して得られたシートは、架橋特性が良く、HAZEが小さく、光線透過率が大きく、封止材としての性能に優れている。特に実施例1−4、6、7では、コモノマーのα−オレフィンとして1−ヘキセンを含むため封止材シート同士が全く互着していない。また、実施例5では、コモノマーのα−オレフィンとしてプロピレンを含み1−ヘキセンを含まないため封止材シート同士が部分的に互着したが、実用上問題がない。
比較例1では、本発明とは異なり、末端ビニル量が0.4未満のエチレン・1−ヘキセン共重合体を含む樹脂組成物を用いているために、MFRがほぼ同一である実施例1と比較し架橋効率が悪く、得られたシートは7分間の加熱では十分なゲル分率となっていない。また、比較例2も、末端ビニル量が0.4未満のエチレン・1−ヘキセン共重合体を含む樹脂組成物を用いているために、MFRがほぼ同一である実施例2と比較し、架橋効率が悪く、得られたシートは4分間の加熱では十分なゲル分率となっていない。このような比較例の樹脂組成物では、封止材として使用しにくい。
Claims (8)
- 下記の成分(A)及び成分(B)を含有することを特徴とする太陽電池封止材用樹脂組成物。
成分(A):下記(a1)〜(a2)の特性を有するエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体
(a1)密度が0.860〜0.920g/cm3
(a2)エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体中の末端ビニル量が0.4(個/total1000C)以上
(ただし、末端ビニルの個数は、NMRで測定した主鎖、側鎖の合計1000個の炭素数あたりの数である。)
成分(B):有機過酸化物 - 成分(A)が、さらに下記(a3)の特性を有するエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池封止材用樹脂組成物。
(a3)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求めたZ平均分子量(Mz)と数平均分子量(Mn)との比(Mz/Mn)が8.0以下 - 成分(B)の含有量が、成分(A)100重量部に対して、0.2〜5重量部であることを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池封止材用樹脂組成物。
- さらに、下記の成分(C)を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の太陽電池封止材用樹脂組成物
成分(C):ヒンダードアミン系光安定化剤 - 成分(C)の含有量が、成分(A)100重量部に対して、0.01〜2.あることを特徴とする請求項4に記載の太陽電池封止材用樹脂組成物。
- 成分(A)が、エチレンおよびα−オレフィンとしてプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンから選択される少なくとも一種以上、および非共役ポリエンとして1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5−(4−シクロペンテニル)−2−ノルボルネン及び5−シクロヘキシリデン−2−ノルボルネン、4−ビニル−1−シクロヘキセンから選択される少なくとも一種以上からなる共重合体であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の太陽電池封止材用樹脂組成物。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の太陽電池封止材用樹脂組成物からなる太陽電池封止材。
- 請求項7に記載の太陽電池封止材を用いた太陽電池モジュール。
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