JP2015125323A - 投射装置および投射装置の制御方法、ならびに、プログラム - Google Patents

投射装置および投射装置の制御方法、ならびに、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】液晶を用いた表示素子の温度制御をより高い精度で行う。
【解決手段】実施形態による投射装置は、光源から照射された光を変調して射出する表示素子で発生する熱を放熱するための放熱部材の第1の温度と、表示素子の環境の第2の温度とを検知する。投射装置は、放熱部材と環境との間の第1の熱抵抗を取得し、第1の温度と、第2の温度と、第1の熱抵抗とを用いて表示素子の第3の温度を算出し、算出した第3の温度を用いて、エアフロー発生部が放熱部材に対して発生するエアフローの強さを制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、被投射媒体に画像を投射する投射装置および投射装置の制御方法、ならびに、プログラムに関する。
従来から、液晶を用いた表示素子(液晶表示素子と呼ぶ)で光源からの光を変調して、スクリーンなどの被投射媒体に映像を投射する投射装置が知られている。液晶は、応答速度が温度に大きく依存するため、液晶表示素子を用いた投射装置は、液晶表示素子の近傍の温度が出力画像に影響を及ぼす。そのため、液晶表示素子を用いた投射装置は、液晶表示素子の温度を制御する必要がある。
液晶表示素子は、温度検出回路が搭載されていないものが多く、従来では、投射装置内の1点(例えば液晶表示素子の放熱を行うヒートシンク)で温度検出を行い、検出された温度に基づき冷却ファンを駆動して温度制御を行っていた。このため、従来では、光源として用いるランプの輝度低下に起因する液晶表示素子への入射熱量の変化やランプの点灯モードによる液晶表示素子への入射熱量の変化による、ヒートシンクと液晶表示素子との間の温度差変化を検出できず、液晶表示素子の温度制御が不十分になり、出力画像に影響を及ぼしていた。
特許文献1には、装置内部の冷却を行う吸気ファン近傍に第1の温度センサを配置し、液晶ライトバルブの近傍に第2の温度センサを配置した構成が開示されている。特許文献1によれば、第1の温度センサの測定結果と第2の温度センサの測定結果とを用いて液晶ライトバルブの温度を算出し、算出された温度に基づき吸気ファンの制御を行うようにしている。
特開2009−047824号公報
特許文献1の構成によれば、液晶ライトバルブの温度を直接的に測定すること無く冷却制御を行い、装置全体の加熱を防ぐことができる。しかしながら、特許文献1では、第1の温度センサおよび第2の温度センサの何れも、空気の温度を測定し、測定したそれぞれの空気の温度から、換算テーブルを用いて液晶ライトバルブの推定温度を算出している。そのため、特許文献1の構成では、測定精度を上げることが難しく、正確な冷却制御が困難であった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、液晶を用いた表示素子の温度制御をより高い精度で行うことを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、光源から照射された光を変調して射出する表示素子で発生する熱を放熱するための放熱部材と、放熱部材に対してエアフローを発生させるエアフロー発生部と、放熱部材の第1の温度を検知する第1の温度センサと、表示素子の環境の第2の温度を検知する第2の温度センサと、放熱部材と環境との間の第1の熱抵抗を取得する取得部と、第1の温度と、第2の温度と、第1の熱抵抗とを用いて表示素子の第3の温度を算出する算出部と、算出部で算出された第3の温度を用いてエアフロー発生部で発生するエアフローの強さを制御する制御部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、液晶を用いた表示素子の温度制御をより高い精度で行うことが可能となるという効果を奏する。
図1は、第1の実施形態に係る投射装置における冷却構造を概略的に示す図である。 図2は、第1の実施形態に係る変換テーブルの例を示す図である。 図3は、第1の実施形態に適用可能な熱回路の例を示す図である。 図4は、第1の実施形態の変形例による一例の温度制御処理を示すフローチャートである。 図5は、第2の実施形態に適用可能な投射装置の一例の構成を、光学系の構成を中心に示す図である。 図6は、第3の実施形態に係る投射装置の一例の構成を示す図である。 図7は、第3の実施形態に係る投射装置の一例の構成を示す図である。
以下に図面を参照しながら、本発明に係る投射装置および投射装置の制御方法、ならびに、プログラムの好適な実施形態を説明する。係る実施形態に示す具体的な数値および外観構成などは、本発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本発明に直接関係のない要素は詳細な説明および図示を省略している。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る投射装置における冷却構造を概略的に示す。図1において、投射装置1は、図示されない光源から射出された光を表示素子100により画像信号に応じて変調する。例えば、表示素子100は、端子101から供給された、画像信号に応じた駆動信号に従い駆動される。投射装置1は、表示素子100により変調した光を図示されない投射光学系を介して投射装置1から射出して、スクリーンなどの被投射媒体に投射させる。
表示素子100は、例えば、液晶の特性を利用して、画像信号に応じた画素毎の光変調を実現するLCOS(Liquid Crystal On Silicon:反射型液晶)方式による表示デバイスを適用することができる。
表示素子100は、光源からの光が照射されることで温度が上昇する。液晶の特性は、温度に依存するため、表示素子100の温度は、所定の範囲内の温度に保たれている必要がある。第1の実施形態に係る投射装置1は、表示素子100の温度を所定範囲内に保つために、図1に示す冷却構造を有する。
図1において、冷却構造は、放熱ゲル102、ヒートシンク103およびファン104と、ファン104の動作を制御するためのファン制御部120、算出部121、変換部122および変換テーブル123と、温度センサ110および111とを備える。
ヒートシンク103は、例えば熱抵抗の小さい金属で形成される放熱部材である。放熱ゲル102は、表示素子100とヒートシンク103との間に設けられ、表示素子100とヒートシンク103とを固定する。放熱ゲル102は、表示素子100とヒートシンク103との間に予め定められた熱抵抗θmHSを与える。ファン104は、羽部をモータで回転させることで、吐出口(排気口)105を介したエアフローを発生させるエアフロー発生器として用いられる。以下、ファン104の羽部を回転させることを、ファン104を回転させる、などのように記述する。
図1の構成において、ファン104によりヒートシンク103に対してエアフローを発生させることで、ヒートシンク103から熱が奪われてヒートシンク103が冷却され、それに伴い、放熱ゲル102により所定の熱抵抗θmHSで接続された表示素子100が冷却される。ヒートシンク103は、エアフローの強さに応じて冷却の度合いが変化するため、表示素子100の温度に基づきファン104の回転を制御してエアフローの強さを調整することで、表示素子100の温度を所定の範囲内に保つことが可能である。
表示素子100の温度を直接的に計測することは困難であるため、第1の実施形態では、ヒートシンク103の温度と、ヒートシンク103とヒートシンク103が置かれた環境との間の熱抵抗θeHSとに基づき表示素子100の温度を算出する。熱抵抗θeHSは、より具体的には、ヒートシンク103とファン104によるエアフローとの間の熱抵抗である。そして、算出された表示素子100の温度に基づきファン104の回転を制御することで、表示素子100の温度を所定の範囲内に保つようにする。
以下、この表示素子100の温度を制御するための構成について、より具体的に説明する。図1において、投射装置1は、さらに、温度センサ110および111と、ファン制御部120と、算出部121と、変換部122と、変換テーブル123とを備える。
温度センサ110は、例えばサーミスタであり、ヒートシンク103に取り付けられヒートシンク103の温度THSを検知する。温度センサ111は、環境温度Teを計測する。例えば、ファン104の吐出口105の近傍の、ファン104によるエアフローが直接的に当たる位置に温度センサ111を設け、この温度センサ111により計測された温度を環境温度Teとして用いる。
なお、温度センサ111の配置位置は、ファン104の吐出口(排気口)105の近傍に限られない。例えば、温度センサ111を、ファン104の吸気口(図示しない)の近傍に設けてもよい。
ファン制御部120は、算出部121から出力される制御信号に従いファン104の動作を制御する。ファン制御部120は、例えばファン104のDCモータMに供給する電圧を制御することで、ファン104の回転速度を制御する。ファン104は、例えばDCモータMにより羽を回転させて、回転速度に応じた強さのエアフローを発生させる。ファン制御部120は、さらに、ファン104の回転速度を示す情報を出力する。
なお、ファン104の回転速度は、一般的には、単位時間当たりの回転数(rpm:rotation per minute)で表されるので、以下では、特に記載のない限り、ファン104の回転速度をファン104の回転数として記述する。
変換部122は、ファン制御部120から供給された、ファン104の回転数を示す情報に応じて、ファン104の回転数をヒートシンク103と環境との間の熱抵抗θeHSに変換する。これは、すなわち、ヒートシンク103とファン104によるエアフローとの間の熱抵抗に変換することに相当する。具体的には、変換部122は、ファン104の回転数とヒートシンク103と環境との間の熱抵抗θeHSとが関連付けられた変換テーブル123をファン104の回転数により参照して、熱抵抗θeHSを取得する。
図2は、第1の実施形態に係る変換テーブル123の例を示す。図2において、変換テーブル123は、「回転数」、「HS−環境間熱抵抗値」および項目「環境温度」と、各行のインデクスを示す「No」の各項目を含む。項目「回転数」は、ファン104の単位時間当たりの回転数を示す。項目「HS−環境間熱抵抗値」は、ヒートシンク103と環境すなわちエアフロー間の熱抵抗θeHSの値を示す。このように、変換テーブル123は、ファン104の回転数と熱抵抗θeHSとが関連付けられて構成される。この変換テーブル123は、例えば熱抵抗θeHSが予め測定されて、メモリなどに記憶される。
なお、図2の変換テーブル123において、項目「環境温度」は、ファン104の初期の回転数を設定するための環境温度が格納される。例えば、ファン制御部120は、ファン104の起動時において温度センサ111による計測結果に従い変換テーブル123の項目「環境温度」の値を参照して、対応する回転数を取得する。
図1において、算出部121は、温度センサ110からヒートシンク103の温度THSを取得し、温度センサ111から環境温度Teを取得する。また、算出部121は、変換部122がファン制御部120から出力されたファン104の回転数に従い変換テーブル123から取得した、ヒートシンク103と環境との間の熱抵抗θeHSを、変換部122から取得する。算出部121は、これら温度THSおよびTeと、熱抵抗θeHSと、予め与えられた放熱ゲル102の熱抵抗θmHSとを用いて、表示素子100の温度Tmを算出する。
以下、算出部121による算出処理について、詳細に説明する。表示素子100の温度Tmと、ヒートシンク103の温度THSとの関係は、表示素子100における熱流量Qと、表示素子100とヒートシンク103との間の熱抵抗θmHSとを用いて、下記の式(1)により表される。なお、熱抵抗θmHSは、放熱ゲル102の熱抵抗であって、既知の値である。
m−THS=Q×θmHS …(1)
一方、熱流量Qは、温度センサ111で検知される環境温度Teと、ヒートシンク103の温度THSと、ヒートシンク103と環境との間の熱抵抗θeHSとを用いて、下記の式(2)により表される。なお、熱抵抗θeHSは、変換部122が変換テーブル123を参照し、ファン104の回転数を変換して取得した値を用いる。
Q=(THS−Te)/θeHS …(2)
これら式(1)および式(2)から熱流量Qを消去すると、次式(3)が得られる。
m−THS=(THS−Te)×θmHS/θeHS …(3)
ここで、熱抵抗θeHSは、変換テーブル123により得られるファン104の回転数Rの関数と考えることができる。したがって、式(3)は、温度Tmについて、下記の式(4)のように表され、表示素子100の温度Tmが温度センサ110および111から出力される温度THSおよびTeと、ファン104の回転数Rとを用いて算出できることが分かる。
m=THS+(THS−Te)×θmHS/θeHS(R) …(4)
上述した式(1)〜式(4)の計算は、図3に例示するような、既知の熱抵抗θmHSおよびθeHSが直列接続され、既知の温度THSおよびTeが熱抵抗θeHSの両端に与えられた熱回路において、未知の温度Tmを算出する例として考えることができる。
算出部121は、温度センサ110および111から供給された温度THSおよびTeと、ファン制御部120からのファン回転数Rが変換部122で変換された熱抵抗θeHSと、予め定められた放熱ゲル102の熱抵抗θmHSとを上述した式(4)に適用して、表示素子100の温度Tmを算出する。
そして、算出部121は、温度Tmが予め定められた所定範囲内に収まるように、ファン制御部120に対して制御信号を出力する。例えば、算出部121は、温度Tmが所定範囲内に対して低く外れている場合には、ファン104の回転数を低下させるような制御信号をファン制御部120に対して出力する。また、算出部121は、温度Tmが所定範囲内に対して高く外れている場合には、ファン104の回転数を増加させるような制御信号をファン制御部120に対して出力する。
算出部121は、以上の処理を、所定時間間隔で繰り返し実行する。これにより、表示素子100の温度Tmを高精度に制御でき、当該温度Tmを略一定に保つことができる。
表示素子100に対して光を照射する光源は、経時変化により輝度が低下し、それに伴い光源から表示素子100に対する熱流量も変化する。従来のように、ヒートシンク103の温度のみを検出してファン104を駆動して表示素子100の温度を制御する場合、表示素子100に対する熱流量が変化すると、表示素子100とヒートシンク103との間の温度差が変化する。そのため、制御対象である表示素子100の温度を一定に制御することが難しかった。
これに対して、第1の実施形態では、ヒートシンク103の温度THSと、環境温度Teとを検出して表示素子100の温度を制御している。そのため、表示素子100の温度を直接測定すること無く、光源の輝度の低下や光源の点灯モードによる表示素子100とヒートシンク103との間の温度差の変化に対応でき、表示素子100の温度を高精度に制御することが可能となる。
なお、投射装置1は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)および各種インターフェイスを含む全体制御部を備える。全体制御部は、例えばROMに予め格納されたプログラムに従い、RAMをワークメモリとして用い、インターフェイスによりファン104など各ハードウェアとの通信を行うことで、投射装置1の全体の動作を制御する。
ここで、上述したファン制御部120、算出部121および変換部122は、ROMに予め格納され、CPU上で動作するプログラムにより構成することができる。また、変換テーブル123は、ROMに予め記憶しておいてもよいし、当該プログラムに埋め込んでおいてもよい。
ファン制御部120、算出部121および変換部122を構成するためのプログラム、ならびに、変換テーブル123は、全体制御部が有するROMに予め記憶されて提供されるのに限られない。例えば、投射装置1に対して不揮発性メモリや、CDやDVD(Digital Versatile Disk)を再生するドライブを接続するインターフェイスを設け、当該プログラムや変換テーブル123を、これら不揮発性メモリやCD、DVDといった記録媒体から提供してもよい。さらに、投射装置1に対してインターネットに接続するための通信インターフェイスを設け、当該プログラムや変換テーブル123をインターネットから供給することも可能である。
なお、ファン制御部120、算出部121および変換部122を、それぞれ独立したハードウェアで構成してもよい。これに限らず、ファン制御部120、算出部121および変換部122の一部の機能をハードウェアで実現し、残りの機能をプログラムで実現してもよい。
(第1の実施形態の変形例)
次に、第1の実施形態の変形例について説明する。上述の第1の実施形態では、式(1)〜式(4)により表示素子100の温度Tmを算出し、当該温度Tmが所定の範囲内に収まるように制御を行っていた。これに対して、第1の実施形態の変形例では、環境における表示素子100の温度Tmに基づき目標となるヒートシンク103の目標温度THS1を決定し、ヒートシンク103の温度THSが、この目標温度THS1になるように制御を行う。
すなわち、第1の実施形態の変形例では、投射装置1の例えば1回の使用においては光源の経時変化は生じないものと見做す。そして、投射装置1の起動後、安定した状態での表示素子100の温度Tmを上述した式(4)を用いて算出し、温度Tmを用いてヒートシンク103の目標温度THS1を決める。
図4は、この第1の実施形態の変形例による一例の温度制御処理を示すフローチャートである。投射装置1が起動されると、算出部121は、ステップS100で、温度センサ111から環境温度Teを取得する。次のステップS101で、算出部121は、ステップS100で取得した環境温度Teに基づき変換部122を介して変換テーブル123を参照し、環境温度Teに対応する回転数Rを取得する。このとき算出部121が参照した、環境温度Teに対応する変換テーブル123のインデクス(No)の値を値Xとする。
次のステップS102で、算出部121は、取得した回転数Rでファン104を回転させるような制御信号を生成してファン制御部120に供給する。ファン制御部120は、供給された制御信号に従い、回転数Rで回転するようにファン104を駆動する。次のステップS103で、算出部121は、ヒートシンク103の目標温度THS0を、予め定められた初期値に設定する。次のステップS104で、算出部121は、カウンタをリセットし、カウント値nをn=0とする。
次のステップS105で、算出部121は、温度センサ110からヒートシンク103の温度THS(以下、ヒートシンク温度THS)を取得し、ステップS103で設定された目標温度THS0(以下、第1目標温度THS0)と比較し、ヒートシンク温度THSが第1目標温度THS0を超えているか否かを判定する。
算出部121は、ステップS105でヒートシンク温度THSが第1目標温度THS0を超えていると判定した場合、処理をステップS106に移行させる。ステップS106で、算出部121は、インデクス値X=X+1として変換テーブル123を参照してファン104の回転数Rを取得し、取得した回転数Rに対応する制御信号をファン制御部120に供給する。ファン制御部120は、供給された制御信号に従いファン104を駆動する。次のステップS107で、算出部121は、カウント値n=0として処理をステップS105に戻す。
算出部121は、ステップS105でヒートシンク温度THSが第1目標温度THS0以下であると判定した場合、処理をステップS108に移行させ、ヒートシンク温度THSが第1目標温度THS0未満であるか否かを判定する。
算出部121は、ステップS108でヒートシンク温度THSが第1目標温度THS0未満であると判定した場合、処理をステップS109に移行させる。ステップS109で、算出部121は、インデクス値X=X−1として変換テーブル123を参照してファン104の回転数Rを取得し、取得した回転数Rに対応する制御信号をファン制御部120に供給する。ファン制御部120は、供給された制御信号に従いファン104を駆動する。次のステップS110で、算出部121は、カウント値n=0として処理をステップS105に戻す。
算出部121は、ステップS108でヒートシンク温度THSが第1目標温度THS0以上であると判定した場合、処理をステップS111に移行させ、カウント値n=n+1とする。この場合、ヒートシンク温度THSは、第1目標温度THS0と等しいと判定できる。
なお、上述のステップS105およびステップS108での判定は、第1目標温度THS0に所定のマージンを持たせて行うと好ましい、例えば、ステップS105では、ヒートシンク温度THSと比較する第1目標温度THS0を、ステップS103で設定した温度よりも所定分だけ低い温度とする。同様に、ステップS108では、第1目標温度THS0を、ステップS103で設定した温度よりも所定分だけ高い温度とする。
処理はステップS112に移行され、算出部121は、カウント値nを、予め定められた固定値Cと比較する。算出部121は、カウント値nが固定値C以下であると判定した場合、処理をステップS105に戻す。また、算出部121は、カウント値nが固定値Cを超えると判定した場合は、処理をステップS113に移行させる。
なお、上述のステップS105〜ステップS112のループは、所定時間間隔(例えば30秒間隔)で繰り返され実行される。また、固定値Cは、例えば投射装置1を起動した際に、ヒートシンク温度THSが安定する時間を予め計測しておき、計測された時間に基づき指定することが考えられる。
ステップS113で、算出部121は、温度センサ110および111からヒートシンク温度THSおよび環境温度Teをそれぞれ取得する。また、変換部122は、ファン制御部120から供給されたファン104の回転数Rに従い変換テーブル123を参照し、回転数Rを、ヒートシンク103とヒートシンク103が置かれた環境との間の熱抵抗θeHS(以下、環境熱抵抗θeHS)に変換して、算出部121に供給する。
算出部121は、これらヒートシンク温度THS、環境温度Teおよび環境熱抵抗θeHSと、予め与えられた、表示素子100とヒートシンク103との間の熱抵抗θmHSとを用いて上述した式(2)の計算を行い、表示素子100の熱流量Qを算出する。そして、次のステップS114で、算出部121は、ステップS113で算出された熱流量Qを、上述の式(1)に適用して、表示素子100の温度Tmを算出する。
勿論、算出部121は、ヒートシンク温度THS、環境温度Teおよび環境熱抵抗θeHS、ならびに、熱抵抗θmHSを上述の式(4)に適用して、直接的に温度Tmを算出してもよい。
次のステップS115で、算出部121は、表示素子100に対して予め定められた目標温度Tm0と、ステップS114で算出された表示素子100の温度Tmとの差分Δtを算出する。この差分Δtは、光源の経時変化による輝度の低下に伴い低下した温度に対応する。次のステップS116で、算出部121は、ステップS103で設定されたヒートシンク103の第1目標温度THS0にステップS115で算出された差分Δtを加算して、ヒートシンク103の第2目標温度THS1を算出する。
次のステップS117で、算出部121は、温度センサ110からヒートシンク温度THSを取得し、取得したヒートシンク温度THSとステップS116で算出した第2目標温度THS1とを比較して、ヒートシンク温度THSが第2目標温度THS1を超えるか否かを判定する。算出部121は、超えると判定した場合、処理をステップS118に移行させ、インデクス値X=X+1として変換テーブル123を参照してファン104の回転数Rを取得し、取得した回転数Rに対応する制御信号をファン制御部120に供給する。ファン制御部120は、供給された制御信号に従いファン104を駆動する。そして、処理がステップS117に戻される。
算出部121は、ステップS117でヒートシンク温度THSが第2目標温度THS1以下であると判定した場合、処理をステップS119に移行させる。ステップS119で、算出部121は、ヒートシンク温度THSとステップS116で算出した第2目標温度THS1とを比較して、ヒートシンク温度THSが第2目標温度THS1未満であるか否かを判定する。算出部121は、ヒートシンク温度THSが第2目標温度THS1未満であると判定した場合、処理をステップS120に移行させ、インデクス値X=X−1として変換テーブル123を参照してファン104の回転数Rを取得し、取得した回転数Rに対応する制御信号をファン制御部120に供給する。ファン制御部120は、供給された制御信号に従いファン104を駆動する。そして、処理がステップS117に戻される。
また、算出部121は、ステップS119でヒートシンク温度THSが第2目標温度THS1以上であると判定した場合、処理をステップS117に戻す。これは、ヒートシンク温度THSと第2目標温度THS1とが等しいことを意味する。
なお、上述のステップS117およびステップS119での判定は、第2目標温度THS1に所定のマージンを持たせて行うと好ましい、例えば、ステップS117では、ヒートシンク温度THSと比較する第2目標温度THS1を、ステップS116で算出した温度よりも所定に低い温度とする。同様に、ステップS119では、第2目標温度THS1を、ステップS116で算出した温度よりも所定に高い温度とする。
なお、上述のステップS117〜ステップS120のループは、所定時間間隔(例えば30秒)で繰り返され実行される。
このように、第1の実施形態の変形例では、算出部121は、ヒートシンク温度THSが安定した状態において、表示素子100の温度Tmの、表示素子100の目標温度Tm0との差分Δtを用いて第2目標温度THS1を算出する。そして、算出部121は、ヒートシンク温度THSがこの第2目標温度THS1になるように、ファン104の回転数Rを制御している。
したがって、この第1の実施形態の変形例においても、表示素子100の温度を直接測定すること無く、光源の輝度の低下による表示素子100とヒートシンク103との間の温度差の変化に対応でき、表示素子100の温度を高精度に制御することが可能となる。
また、第1の実施形態の変形例では、ヒートシンク温度THSのみの測定に基づき制御を行っているため、制御がより安定的となる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、上述した第1の実施形態の構成を、R(赤)色、G(緑)色およびB(青)色それぞれに表示素子を設けた3板式の投射装置に適用した例である。
図5は、第2の実施形態に適用可能な投射装置の一例の構成を、光学系の構成を中心に示す。図5において、投射装置30aは、光源31から射出された光の光路を3の光路に分けて、それぞれR色、G色およびB色に対応する表示素子40r、40gおよび40bに照射させる。
光源31から射出された光は、レンズなど各種の光学素子33、34、35および36を含む照明光学系32を介してクロス型ダイクロイックミラー37に照射される。クロス型ダイクロイックミラー37は、照射された光からB色の光とY(黄)色の光とを抽出してそれぞれ射出させる。
クロス型ダイクロイックミラー37で抽出されたB色の光は、ミラー38で反射されレンズ39bに入射される。レンズ39bから出射されたB色の光は、B色のカラーフィルタ46bにより波長が整えられて、ワイヤグリッド41bに入射される。ワイヤグリッド41bは、一方から入射された光を透過し、透過する光に対して偏光方向が直交する光を反射させる特性を有する。この特性は、後述するワイヤグリッド41gおよび41rにおいても同様である。ワイヤグリッド41bに入射された光は、ワイヤグリッド41bを透過して、表示素子40bに入射される。表示素子40bは、B色の画像信号に従い駆動され、入射された光をB色の画像信号に従って画素毎に変調し、偏光方向を90°回転させて反射する。表示素子40bから射出された、画素毎に変調されたB色の光は、偏光フィルタ47bを介して色合成プリズム42の第1の面に入射される。
クロス型ダイクロイックミラー37で抽出されたY色の光は、ミラー43で反射され、ダイクロイックミラー44に入射される。ダイクロイックミラー44は、入射されたY色の光からR色の光とG色の光とを抽出する。R色の光は、ダイクロイックミラー44を透過し、G色の光は、ダイクロイックミラー44に反射される。ダイクロイックミラー44で反射され抽出されたG色の光は、レンズ39gを介してG色のカラーフィルタ46gに入射されて波長を整えられ、ワイヤグリッド41gを透過して表示素子40gに入射される。表示素子40gは、G色の画像信号に従い駆動され、入射された光をG色の画像信号に従って画素毎に変調して反射する。表示素子40gから射出された、画素毎に変調されたG色の光は、偏光フィルタ47gを介して色合成プリズム42の第2の面に入射される。
ダイクロイックミラー44から透過され抽出されたR色の光は、レンズ39rを介してR色のカラーフィルタ46rに入射されて波長が整えられ、ワイヤグリッド41rを透過して表示素子40rに入射される。表示素子40rは、R色の画像信号に従い駆動され、入射された光をR色の画像信号に従って画素毎に変調して反射する。表示素子40rから射出された、画素毎に変調されたR色の光は、偏光フィルタ47rを介して色合成プリズム42の第3の面に入射される。
なお、上述のように、RGB各色のカラーフィルタ46r、46gおよび46bは、それぞれ入射されるRGB各色の光の波長を整えるものであって、省略することが可能である。
色合成プリズム42は、第1、第2および第3の面にそれぞれ入射されたB色、G色およびR色の各光を、1の光路の光に合成して第4の面から射出させる。光合成プリズム42から射出された光は、投射光学系45を介して投射装置30aから投射光として出射される。
このような構成において、RGB各色の表示素子40r、40gおよび40bは、照射される光に応じて温度が上昇する。この温度の上昇を抑えるために、各表示素子40r、40gおよび40bに対してファン50r、50gおよび50bがそれぞれ設けられる。また、図示は省略するが、図1の放熱ゲル102およびヒートシンク103と同様にして、各表示素子40r、40gおよび40bに対して、放熱ゲルを介してヒートシンクを設ける。例えば表示素子40rにおいて、ファン50rが発生したエアフローによりヒートシンクが冷却され、それに伴い表示素子40rが冷却される。
第2の実施形態では、各ファン50r、50gおよび50bの吐出口近傍に、温度センサ51r、51gおよび51bをそれぞれ設ける。また、各表示素子40r、40gおよび40bに放熱ゲルを介して設けられる、図示されない各ヒートシンクに対して、温度センサ60r、60gおよび60bをそれぞれ設ける。
なお、温度センサ51r、51gおよび51bは、各ファン50r、50gおよび50bの吐出口近傍に限られず、各ファン50r、50gおよび50bの吸気口の近傍にそれぞれ設けてもよい。
また、投射装置30aは、図1に示したファン制御部120、算出部121、変換部122および変換テーブル123(それぞれ図示は省略する)を、各ファン50r、50gおよび50bについてそれぞれ有するものとする。すなわち、投射装置30aは、R色、G色およびB色それぞれについて、ファン制御部120、算出部121、変換部122および変換テーブル123を備える。これに限らず、算出部121、変換部122および変換テーブル123のうち一部または全部は、R色、G色およびB色で共通して備えるようにしてもよい。
例えば、ファン50rについて、第1の実施形態に従い、R色の算出部121は、温度センサ51rの温度検知結果と、表示素子40rのヒートシンクに設けられた温度センサの温度検知結果と、ファン50rの回転数とを用いて、上述した式(1)〜式(4)に従い表示素子40rの温度を算出する。そして、R色の算出部121は、温度Tmが予め定められた所定範囲内に収まるように、ファン制御部120に対して制御信号を出力する。
投射装置30aは、この動作を、R色、G色およびB色それぞれについて実行することで、表示素子40r、40gおよび40bそれぞれの温度を略一定に保つことができ、投射画像の画質を安定させることができる。
これに限らず、第2の実施形態における各ファン50r、50gおよび50bの各回転数Rの制御を、上述した第1の実施形態の変形例に従い行ってもよい。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。上述の第2の実施形態では、RGB各色の表示素子40r、40gおよび40bに対してそれぞれファン50r、50gおよび50bを設けたが、これはこの例に限定されない。第3の実施形態では、1のファンにより発生したエアフローを、ダクトを用いてRGB各色の表示素子40r、40gおよび40bそれぞれに対する3のエアフローに分ける。
図6および図7は、第3の実施形態に係る投射装置30bの一例の構成を示す。なお、図6および図7において、上述した図5と共通する部分には同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。また、投射装置30bにおいて、光源31から射出される光の光路は、図5を用いて説明した第2の実施形態による光路と同一であるので、ここでの説明を省略する。
図6は、投射装置30bに設けられたダクト52の例を示す。図7は、図6におけるダクト52を透視した一例の透視図を示す。図7において、ダクト52は、開口部54にファン50の吐出口(排気口)55が取り付けられると共に、3の吐出口(排気口)53r、53gおよび53bを備える。ダクト52は、1のファン50で発生するエアフローを、各吐出口53r、53gおよび53bにおける3のエアフローに分ける。ファン50で発生された1のエアフローは、これら3の吐出口53r、53gおよび53bにより、それぞれ表示素子40r、40gおよび40bにそれぞれ放熱ゲルを介して取り付けられた各ヒートシンク(図示しない)を冷却するための3のエアフローに分けられる。
ダクト52は、3のエアフローの配分が、RGB各色の表示素子40r、40gおよび40bの温度バランスを適切にする配分となるように、形状や各吐出口の形状が設計される。
第3の実施形態では、RGB各色の表示素子40r、40gおよび40bのうち、1の表示素子を対象として、当該表示素子に対応するヒートシンクに温度センサ60を取り付けて、ヒートシンク温度THSを測定する。
より具体的には、第3の実施形態においては、ヒートシンク温度THSを測定するための温度センサ60は、図7に例示されるように、G色の表示素子40gに対応する図示されないヒートシンクに取り付ける。したがって、第3の実施形態では、RGB各色の表示素子40r、40gおよび40bのうち、G色の表示を行う表示素子40gの温度Tmgのみを制御対象とする。これは、投射光を構成するRGB各色のうち、G色が投射画像の画質に最も影響を及ぼすからである。
一方、環境温度Teを測定するための温度センサ51は、図7に例示されるように、G色の表示素子40gに対応する吐出口53gの近傍に設けられる。これはこの例に限定されず、温度センサ51をファン50の吐出口55の近傍に設けてもよいし、ファン50の吸気口近傍に設けてもよい。
表示素子40gの温度Tmgの制御は、上述した第1の実施形態や第1の実施形態の変形例の制御方法を略そのまま適用できる。例えば、第1の実施形態の制御方法を適用する場合、ファン50の回転数Rと、表示素子40gのヒートシンクと環境との間の熱抵抗θeHSgとの対応関係を予め計測して変換テーブル123(図示しない)に記憶させておく。
算出部121(図示しない)は、表示素子40gのヒートシンクに設けられた温度センサ60からヒートシンク温度THSgを取得し、G色の表示素子40gに対応する吐出口53gの近傍に設けられた温度センサ51から環境温度Teを取得する。また、変換部122(図示しない)は、ファン制御部120(図示しない)から取得した、ファン50の回転数Rに基づき変換テーブル123を参照して、ファン50の回転数Rに応じた熱抵抗θeHSgを取得する。算出部121は、これらヒートシンク温度THSgと、環境温度Teと、熱抵抗θeHSgと、予め与えられた表示素子40gとヒートシンクとの間の熱抵抗θmHSgとを用いて、上述した式(1)〜式(4)に従い表示素子40gの温度Tmgを算出する。
そして、算出部121は、温度Tmgが所定範囲内に収まるように、ファン制御部120に対して制御信号を出力する。ファン制御部120は、ファン50の回転数Rをこの制御信号に従い制御することで、表示素子40gの温度Tmgが一定に保たれ、安定的に投射画像を得ることができる。
これに限らず、第3の実施形態におけるファン50の回転数Rの制御を、上述した第1の実施形態の変形例に従い行ってもよい。
また、上述では、ヒートシンク温度THSを測定する温度センサ60を、1の表示素子を対象として、当該表示素子に対応するヒートシンクに取り付けているが、これはこの例に限定されない。すなわち、ファン50によるエアフローがダクト52により3のエアフローに配分されている場合であっても、ヒートシンク温度THSを測定する温度センサ60を、RGB各色の表示素子40r、40gおよび40bに対応する各ヒートシンクにそれぞれ設けてもよい。この場合、環境温度Teを測定するための温度センサ51を、RGB各色の表示素子40r、40gおよび40bに対応する各吐出口53r、53gおよび53bの近傍にぞれぞれ設けることが考えられる。
1,30a,30b 投射装置
31 光源
40r,40g,40b,100 表示素子
50,50r,50g,50b,104 ファン
51,51r,51g,51b,110,111 温度センサ
52 ダクト
53r,53g,53b,55,105 吐出口
102 放熱ゲル
103 ヒートシンク
120 ファン制御部
121 算出部
122 変換部
123 変換テーブル

Claims (10)

  1. 光源から照射された光を変調して射出する表示素子で発生する熱を放熱するための放熱部材と、
    前記放熱部材に対してエアフローを発生させるエアフロー発生部と、
    前記放熱部材の第1の温度を検知する第1の温度センサと、
    前記表示素子の環境の第2の温度を検知する第2の温度センサと、
    前記放熱部材と前記環境との間の第1の熱抵抗を取得する取得部と、
    前記第1の温度と、前記第2の温度と、前記第1の熱抵抗とを用いて前記表示素子の第3の温度を算出する算出部と、
    前記算出部で算出された前記第3の温度を用いて前記エアフロー発生部で発生する前記エアフローの強さを制御する制御部と
    を備える
    ことを特徴とする投射装置。
  2. 前記算出部は、
    前記第1の温度と、前記第2の温度と、前記第1の熱抵抗とから前記表示素子に対する熱流量を求め、該熱流量と、前記放熱部材と前記表示素子との間の予め定められた第2の熱抵抗と、該第1の温度とから前記第3の温度を算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の投射装置。
  3. 前記制御部は、
    前記エアフロー発生部を制御して、前記算出部で算出された前記第3の温度が予め定められた温度になるように前記エアフローの強さを調整する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の投射装置。
  4. 前記算出部は、
    前記第3の温度と前記表示素子に対して予め定められた第1の目標温度との差分を、前記放熱部材に対して予め定められた初期温度に加算して前記放熱部材の第2の目標温度を算出し、
    前記制御部は、
    前記エアフロー発生部を制御して、前記第1の温度が前記算出部で算出された前記第2の目標温度になるように前記エアフローの強さを制御する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の投射装置。
  5. 前記エアフローの強さを前記第1の熱抵抗に変換する変換部をさらに備え、
    前記算出部は、
    前記第1の熱抵抗を、前記制御部から前記エアフローの強さを取得し、取得した該エアフローの強さを前記変換部で変換して取得する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の投射装置。
  6. 前記第2の温度センサは、
    前記エアフローの経路上であり、且つ、前記エアフロー発生部の近傍に設けられる
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の投射装置。
  7. 前記エアフロー発生部は、羽部を回転させて前記エアフローを発生させるファン装置であって、
    前記変換部は、
    前記羽部の回転数を前記エアフローの強さとして用い、該回転数と前記第1の熱抵抗とを関連付けて予め記憶する変換テーブルを用いて前記変換を行う
    ことを特徴とする請求項5に記載の投射装置。
  8. 前記第1の温度センサは、
    それぞれ異なる色の光を変調する複数の前記表示素子のうち1の表示素子に対応する前記放熱部材の温度を検知する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の投射装置。
  9. 光源から照射された光を変調して射出する表示素子で発生する熱を放熱するための放熱部材の第1の温度を検知する第1の温度検知ステップと、
    前記表示素子の環境の第2の温度を検知する第2の温度検知ステップと、
    前記放熱部材と前記環境との間の第1の熱抵抗を取得する取得ステップと、
    前記第1の温度と、前記第2の温度と、前記第1の熱抵抗とを用いて前記表示素子の第3の温度を算出する算出ステップと、
    前記算出ステップにより算出された前記第3の温度を用いて、エアフロー発生部が前記放熱部材に対して発生するエアフローの強さを制御する制御ステップと
    を備える
    ことを特徴とする投射装置の制御方法。
  10. 光源から照射された光を変調して射出する表示素子で発生する熱を放熱するための放熱部材の第1の温度を検知する第1の温度検知ステップと、
    前記表示素子の環境の第2の温度を検知する第2の温度検知ステップと、
    前記放熱部材と前記環境との間の第1の熱抵抗を取得する取得ステップと、
    前記第1の温度と、前記第2の温度と、前記第1の熱抵抗とを用いて前記表示素子の第3の温度を算出する算出ステップと、
    前記算出ステップにより算出された前記第3の温度を用いて、エアフロー発生部が前記放熱部材に対して発生するエアフローの強さを制御する制御ステップと
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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