JP2015124135A - 水素ガスの製造方法及び水素ガスの製造装置 - Google Patents

水素ガスの製造方法及び水素ガスの製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】水素の収率を高めることを目的とする。【解決手段】この水素ガスの製造方法では、水素及び二酸化炭素を含む混合ガスを、水素に比べて二酸化炭素を選択的に吸着する吸着剤と接触させることにより水素の濃度を増加させて高純度水素ガスを得る工程と、吸着剤に吸着したガスを脱着し、水素及び二酸化炭素を含むパージガスを得る工程と、パージガスを二酸化炭素選択透過膜に供給して、パージガスを、二酸化炭素を主成分とするガス及び二酸化炭素濃度が低減された二酸化炭素低減パージガスに分離する工程と、二酸化炭素低減パージガスを、吸着剤に接触させる工程と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、水素ガスの製造方法及び水素ガスの製造装置に関する。
水素ガス製造プラントでは、炭素含有燃料を水蒸気改質や部分酸化法などにより改質して、水素、及び、水素以外の二酸化炭素などの副生ガスを含む混合ガスを得、続いて、当該混合ガス中の副生ガスを除去して純度の高い水素ガスを製造する。そして、副生ガスの除去法として、圧力スイング吸着法が知られている。
特開平1−148324号公報
しかしながら、従来の方法では、吸着剤に吸着したガス成分を吸着剤から脱着させるために高純度の水素ガスを使用することから、結果として水素の収率が低下する問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、水素の収率を高めることを目的とする。
本発明に係る水素ガスの製造方法は、水素及び二酸化炭素を含む混合ガスを、水素に比べて二酸化炭素を選択的に吸着する吸着剤と接触させることにより水素の濃度を増加させて高純度水素ガスを得る工程と、
吸着剤に吸着したガスを脱着し、水素及び二酸化炭素を含むパージガスを得る工程と、
パージガスを二酸化炭素選択透過膜に供給して、パージガスを、二酸化炭素を主成分とするガス及び二酸化炭素濃度が低減された二酸化炭素低減パージガスに分離する工程と、
二酸化炭素低減パージガスを、吸着剤に接触させる工程と、を備える。
本発明に係る水素ガスの製造装置は、水素及び二酸化炭素を含む混合ガスを、水素に比べて二酸化炭素を選択的に吸着する吸着剤と接触させることにより水素の濃度を増加させて高純度水素ガスを得る吸着塔と、
吸着剤に吸着したガスを脱着させることにより得られる水素及び二酸化炭素を含むパージガスを、二酸化炭素を主成分とするガスと、二酸化炭素濃度が低減された二酸化炭素低減パージガスとに分離する二酸化炭素選択透過膜と、
二酸化炭素低減パージガスを吸着剤に再び接触させるラインと、を備える。
本発明によれば、パージガスが二酸化炭素選択透過膜で二酸化炭素を主成分とするガスと、二酸化炭素の除去により水素濃度が高められた二酸化炭素低減パージガスと、に分離される。そして、水素濃度が高められた二酸化炭素低減パージガスを再び吸着剤に接触させることにより、パージガス中の水素を効率よく回収できるので、最終的に得られる水素の収率を高めることができる。
ここで、吸着剤に吸着したガスを脱着し、水素及び二酸化炭素を含むパージガスを得る工程が、吸着剤に水素ガスを接触させることにより吸着剤に吸着したガスを脱着し、水素及び二酸化炭素を含む水素スイープパージガスを得る工程を有することが好ましい。
また、吸着剤に吸着したガスを脱着し、水素及び二酸化炭素を含むパージガスを得る工程が、吸着剤にかかる圧力を降下させることにより吸着剤に吸着したガスを脱着し、水素及び二酸化炭素を含む減圧パージガスを得る工程を有することも好ましい。
また、混合ガスはさらに一酸化炭素を含み、吸着剤は水素に比べて二酸化炭素及び一酸化炭素を選択的に吸着し、吸着剤から脱着したガスを含んだパージガスを二酸化炭素選択透過膜に供給する前に、パージガス中の一酸化炭素を酸化する工程をさらに備えることが好ましい。
これにより、パージガス中の一酸化炭素も二酸化炭素に転化して、二酸化炭素選択透過膜を透過する。したがって、結果として、パージガス中の一酸化炭素の濃度が低減できて、水素濃度をより高めることができる。
本発明によれば、水素の収率を高めることができる。
図1は、本発明の第1実施形態にかかるフロー図である。
図1に示すように、本実施形態にかかる水素ガス製造装置100は、混合ガス生成ユニット10、PSAユニット20、CO酸化ユニット30、温湿度調整器42、二酸化炭素分離ユニット44を主として備える。
(混合ガス生成ユニット)
混合ガス生成ユニット10は、改質器12、第1シフト反応器14、第2シフト反応器16を備える。
改質器12は、炭素含有燃料を改質して、水素、一酸化炭素、二酸化炭素、及び、メタンを含む混合ガスを得る。
炭素含有燃料の例として、化石燃料類を挙げることができる。化石燃料類とは石油、石炭、天然ガスなど化石資源を原料として製造され得る燃料を意味し、ガス状、液状、固体状のいずれの形態でもあり得る。具体的には、炭素含有燃料の例は、メタン、エタン、プロパン、天然ガス、液化石油ガス、ナフサ、ガソリン、灯油、軽油、重油などの炭化水素類であるが、天然ガス、液化石油ガス、ナフサ、灯油が好ましい。さらに、炭素含有燃料は、メタノール、ジメチルエーテル、エタノールなど化石燃料類から製造可能で酸素原子を分子中に含む酸素含有有機化合物類も好適に使用できる。また、炭化水素類、炭素含有有機化合物類に関わらず生物資源から得られたエタノールなど、化石資源から必ずしも製造されたものではなくても使用することができる。
改質方法としては水蒸気改質法、オートサーマル改質法、部分酸化法など公知の改質方法を採ることができるが、空気中の窒素が混入しない改質方法が後段の精製工程が容易となるため好ましい。従って、水蒸気改質法、又は純酸素を酸化剤とするオートサーマル改質法もしくは部分酸化法が好ましく採用され、水蒸気改質法が特に好ましく採用される。
炭素含有燃料として天然ガス、液化石油ガス、ナフサ、灯油など炭化水素類を用いる水蒸気改質法においては、炭化水素類と水を、例えば300℃〜1000℃、好ましくは400℃〜900℃の温度で、例えば0.1MPa〜10MPa、好ましくは0.2MPa〜3MPaの圧力にて反応させ、水素、一酸化炭素、二酸化炭素、メタンを含む混合ガスを得ることができる。
使用水蒸気量の例は、S/C(炭素含有燃料中の炭素原子(Carbon)のモル数に対する水蒸気(Steam)モル数の比)が2〜10となるように設定でき、2.5〜7となるように設定することが好ましく、4〜6の範囲となるように設定することがより好ましい。この時、後段のPSAの駆動に必要な圧力を超える圧力で改質反応を実施すると改質ガスを改めて昇圧する必要がなく好ましい。
改質器12で得られる混合ガスのモル組成は温度、圧力などに依存する。水蒸気を除いた混合ガスのモル組成の例は、水素65〜75%、一酸化炭素5〜20%、二酸化炭素5〜20%、メタン0.5〜10%である(なお、水蒸気はS/Cに大きく依存する)が、炭素−炭素結合を有する炭化水素はできる限り残存しないような条件を選択することが好ましい。
上記水蒸気改質法には、水蒸気改質触媒を用いることができる。水蒸気改質触媒の例は、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、白金など周期律表8族、9族及び10族の金属である。その選択に際しては原料、反応条件などを総合的に考慮して適宜決定できる。オートサーマル改質法、部分酸化法についても、これらの改質方法に使用可能な公知の触媒から適宜選んで採用することができる。
改質器12で生成した混合ガスは、第1シフト反応器14及び第2シフト反応器16に順に供給される。第1シフト反応器14及び第2シフト反応器16では、それぞれ、改質器12で得られた混合ガス中のCOを水蒸気と反応させ、CO及び水素を生成する。第1シフト反応器14及び第2シフト反応器16でも触媒を使用することができる。触媒の例は、鉄・クロム系、銅・亜鉛系、白金などの貴金属系など、公知のシフト反応触媒である。シフト反応に使用する水蒸気として、改質器12で生成した混合ガス中に元々含まれる水蒸気を利用しても良いが、さらなる水蒸気を混合ガスに添加しても良い。
第1シフト反応器14及び第2シフト反応器16の反応温度は200℃〜500℃の範囲にすることができる。上流側にある第1シフト反応器14の温度を、下流側にある第2シフト反応器16の温度よりも50〜200℃程度高くすることができる。第1シフト反応器14及び第2シフト反応器16における反応圧力には特に制限はないが、改質器12の圧力付近で実施するのが簡便である。
第1シフト反応器14及び第2シフト反応器16を経て得られる混合ガスのモル組成(水蒸気を除く)は温度、圧力などに依存する。モル組成の例は、水素60〜70%、一酸化炭素0〜5%、二酸化炭素15〜25%、メタン0〜5%である。
第2シフト反応器16から排出された混合ガスは、ラインL1を介してPSAユニット20に供給される。なお、混合ガス生成ユニット10では、混合ガスをPSAユニットに送る前に、生成した混合ガスから、アルミナ、シリカゲル、ミスト分離機等を利用して水を除去する処理することができる。
(PSAユニット)
PSA(Pressure Swing Adsorption)ユニット20では、混合ガス生成ユニット10で製造された混合ガスを比較的高い圧力で吸着剤に接触させて水素以外の成分を吸着塔内で吸着剤に吸着させ、水素の濃度を増加させて高純度水素ガスを得る。高純度水素ガスは、ラインL2を介して、後段の水素利用系に供給される。
また、PSAユニット20は、所定の吸着時間経過後、吸着剤からの吸着成分の脱着操作を行う。通常、脱着操作は減圧パージ工程及び水素スイープパージ工程を含む。
減圧パージ工程では、吸着塔内のガスの圧力を吸着時の圧力に比べて下げることにより、吸着剤に吸着したガス成分、例えば、二酸化炭素、一酸化炭素、水、メタンなどを吸着剤から脱着させる。減圧パージ工程で発生した減圧パージガスは、ラインL3を介してCO酸化ユニット30に供給される。
水素スイープパージ工程では、減圧パージ工程後の吸着剤に対して水素ガスを接触させて、吸着剤に残る吸着ガス成分を吸着剤から脱着させる。吸着剤から脱着したガス成分を含む水素スイープパージガスは、ラインL3を介してCO酸化ユニット30に供給される。水素スイープパージ工程に使用する水素ガスには、ラインL2を介して水素利用系に供給される高純度水素ガスの一部を、ラインL10を介してPSAユニット20に供給することができる。
PSAユニット20が吸着剤を充填した吸着塔を1つ有する場合、吸着と脱着が交互に行なわれるバッチ操作となるが、PSAユニット20が吸着剤を充填した吸着塔を複数有する場合、各吸着塔において、吸着及び脱着を互いに時間をずらして行うことによりPSAユニット20全体として連続的に水素ガスの精製をすることができる。
PSAで使用する吸着剤は、水素に対して、二酸化炭素、一酸化炭素、水、メタン等の副生ガスを選択的に吸着する吸着剤であればよく、水素に対して、二酸化炭素及び一酸化炭素を選択的に吸着する吸着剤が好ましい。具体的には、活性炭、ゼオライトなどである。PSAの運転圧力はサイクルの段階により変化するが、最も高い圧力で運転される吸着時は0.5MPa〜10MPaとすることができ、1MPa〜5MPaとすることが好ましい。また、脱着時の圧力は、最も低い圧力で運転されるときに0.01〜0.5MPaとすることができ、0.1〜0.2MPaとすることが好ましい。
吸着工程において、ラインL2を介してPSAユニット20から排出される高純度水素ガスの水素純度(モル)は99%以上とすることができ、99.9%以上とすることもでき、99.99%以上とすることもできる。さらに、必要に応じて、高純度水素ガスを、さらに水分除去などの精製処理に付すことができる。
減圧パージ工程においてラインL3を介してPSAユニット20から排出される減圧パージガスのモル組成は、例えば水素2〜15%、一酸化炭素1〜30%、二酸化炭素40〜95%、メタン1〜30%であることができる。
水素スイープパージ工程においてラインL3を介してPSAユニット20から排出される水素スイープパージガスのモル組成は、例えば水素40〜98%、一酸化炭素0〜10%、二酸化炭素20〜70%、メタン1〜15%であることができる。
(CO酸化ユニット)
本発明は、パージガスを二酸化炭素選択透過膜に供給する前に、パージガス(減圧パージガス及び水素スイープパージガス)中の一酸化炭素を酸化する工程をさらに有することが好ましい。CO酸化ユニット30では、PSAユニット20からのパージガスを触媒と接触させて、パージガス中の一酸化炭素を選択的に酸化して、二酸化炭素に転化する。酸化のための酸素源として、空気や酸素を外部から添加することができる。添加量は、一酸化炭素1モルに対して少なくとも酸素0.5モル(空気の場合は酸素が少なくとも0.5モル含まれる量)以上であり、前記CO酸化ユニット30から排出される未反応の酸素を含んだガスが前記CO酸化ユニット30の後工程の温度・圧力環境にて爆発限界下限以下となる酸素量であることができる。
触媒の例としては、ルテニウム系触媒及び白金系触媒が挙げられる。ガス又は触媒の温度は、触媒燃焼が好適に起こるように設定すればよく、例えば、110〜160℃とすることができる。CO酸化ユニット30では、0.5%程度の一酸化炭素を二酸化炭素に酸化し、残留率を10ppm以下にすることができる。
(温湿度調整器)
CO酸化ユニット30から排出されるパージガス(減圧パージガス及び水素スイープパージガス)は、一酸化炭素濃度が低減されており、ラインL3を介して、温湿度調整器42に供給される。温湿度調整器42は、ガスの温度及び湿度を、例えば、100〜140℃の範囲及び60〜95%の範囲に調節する。温度範囲及び湿度範囲は、後段の二酸化炭素選択透過膜44aにおける耐性や透過特性の観点から適宜選択される。温湿度が調整されたガスは、ラインL3を介して二酸化炭素分離ユニット44に供給される。
(二酸化炭素分離ユニット)
二酸化炭素分離ユニット44は、温湿度調整器42から供給されるパージガス(減圧パージガス及び水素スイープパージガス)から二酸化炭素を選択的に取り出す。具体的には、二酸化炭素分離ユニット44は、容器44V並びに、容器44V内を一次側44P及び二次側44Sに区画する二酸化炭素選択透過膜44Aを有する。
二酸化炭素選択透過膜44Aは、水素等のガスに対して二酸化炭素を選択的に透過させる膜である。このような膜として、溶解拡散膜や、促進輸送膜等が挙げられる。なお、二酸化炭素選択透過膜44Aは、平板状の膜に限られず、例えば、中空糸膜のような形状でも良い。水素に対する二酸化炭素の選択比が80以上である膜を使用することが好適である。
温湿度調整器42からのラインL3は、二酸化炭素分離ユニット44の容器44Vの一次側44Pに接続されている。ラインL3から供給されたパージガス(減圧パージガス及び水素スイープパージガス)中の二酸化炭素は、二酸化炭素選択透過膜44Aを透過して容器44Vの二次側44Sに到達する。そして、二酸化炭素を主成分とするガスは、二次側44Sに接続されたラインL5を介して後段の二酸化炭素利用系に供給される。なお、必要に応じて、ラインL5には、ミスト分離器46が設けられ、二酸化炭素を主成分とするガス中のミスト成分が除去される。二酸化炭素を主成分とするガス中の二酸化炭素濃度は、95%以上とすることができる。
二酸化炭素が除去された減圧パージガスは、二酸化炭素を除去した後は、水素濃度が低く、かつ、炭化水素等の水素以外の成分の濃度も高いため、一次側44Pに接続されたラインL7を介して、必要に応じて除害処理を施したのちに系外に排気される。
一方、二酸化炭素が除去された水素スイープパージガスは、水素濃度が増加した二酸化炭素低減パージガスとして、一次側44Pに接続されたラインL4を介して、ラインL1に供給される。二酸化炭素分離ユニットは、ラインL3から供給されるパージガス中の二酸化炭素の例えば40〜80%を透過させてラインL5に送ることができる。
本実施形態によれば、二酸化炭素分離ユニット44で二酸化炭素が除去されて水素濃度が増加した二酸化炭素低減パージガスが、ラインL4及びラインL1を介して再び、PSAユニット20に戻されている。したがって、吸着剤に吸着したガス成分を脱着させる時に使用する水素を効率よく吸着剤で回収することが出来て、水素の収率が向上する。
なお、二酸化炭素選択透過膜44Aに代えて、水素選択透過膜を用いることも考えられるが、本実施形態では、水素選択透過膜を用いる場合に比べて、高純度な二酸化炭素ガスが容易に得られるので、高純度な二酸化炭素ガスを利用できるという効果もある。
さらに、CO酸化ユニット30によって、パージガス中にもとから存在する二酸化炭素だけでなく、一酸化炭素までも二酸化炭素に転化した上で二酸化炭素分離ユニット44によって除去できるので、二酸化炭素低減パージガス中の水素濃度がより高くなる。したがって、パージガスからの水素の回収の効率がより良くなる。
本発明は上記態様に限定されず、様々な変形態様が可能である。
例えば、上記実施形態では、CO酸化ユニット30を備えているが、CO酸化ユニット30は必須ではない。CO酸化ユニットがない場合でも、二酸化炭素選択透過膜により、水素の収率の向上効果はある。
また、上記実施形態では、温湿度調整器42を採用しているが、温湿度調整器42を採用しなくても実施は可能である。ミスト分離器46が必須でないのも同様である。
また、本実施形態では、吸着法としてPSAユニットを採用しているが、圧力ではなく温度をスイングさせることにより吸着/脱着を切り替える吸着法や、圧力と温度を両方スイングさせる方法等のPSA以外の方法も採用することもできる。
また、混合ガスの製造方法も特に限定されず、例えば、シフト反応器は無くてもよく、また、化石燃料の改質以外の方法により得られる混合ガスの処理に対しても実施できる。好適な混合ガスのモル組成は、水素20〜80%、二酸化炭素10〜50%を含むガスであり、混合ガスはメタン等の炭化水素、一酸化炭素、窒素、酸素、水蒸気等を含むこともできる。
また、上記実施形態では、二酸化炭素を回収して再利用すべく、水素スイープパージガスだけでなく減圧パージガスも二酸化炭素分離ユニット44に供給しているが、二酸化炭素を再利用しない場合には、水素濃度の低い減圧パージガスを二酸化炭素分離ユニット44に供給する必要はなく、PSAユニット20からの減圧パージガスを必要に応じて除害処理を施したのちに系外に排気することができる。
10…混合ガス生成ユニット、12…改質器、14…第1シフト反応器、16…第2シフト反応器、20…PSAユニット(吸着塔)、30…CO酸化ユニット、42…温湿度調整器、44…二酸化炭素分離ユニット、44V…二酸化炭素分離ユニットの容器、44A…二酸化炭素選択透過膜、44P…二酸化炭素分離ユニット44の容器44Vの一次側、44S…二酸化炭素分離ユニット44の容器44Vの二次側、46…ミスト分離器、100…水素ガス製造装置、L1〜L5、L7、L10…ライン。

Claims (5)

  1. 水素及び二酸化炭素を含む混合ガスを、水素に比べて二酸化炭素を選択的に吸着する吸着剤と接触させることにより水素の濃度を増加させて高純度水素ガスを得る工程と、
    前記吸着剤に吸着したガスを脱着し、水素及び二酸化炭素を含むパージガスを得る工程と、
    前記パージガスを二酸化炭素選択透過膜に供給して、前記パージガスを、二酸化炭素を主成分とするガス及び二酸化炭素濃度が低減された二酸化炭素低減パージガスに分離する工程と、
    前記二酸化炭素低減パージガスを、前記吸着剤に接触させる工程と、
    を備える、水素ガスの製造方法。
  2. 前記吸着剤に吸着したガスを脱着し、水素及び二酸化炭素を含むパージガスを得る前記工程が、前記吸着剤に水素ガスを接触させることにより前記吸着剤に吸着したガスを脱着し、水素及び二酸化炭素を含む水素スイープパージガスを得る工程を有する請求項1に記載の水素ガスの製造方法。
  3. 前記吸着剤に吸着したガスを脱着し、水素及び二酸化炭素を含むパージガスを得る前記工程が、前記吸着剤にかかる圧力を降下させることにより前記吸着剤に吸着したガスを脱着し、水素及び二酸化炭素を含む減圧パージガスを得る工程を有する請求項1又は2に記載の水素ガスの製造方法。
  4. 水素及び二酸化炭素を含む前記混合ガスがさらに一酸化炭素を含み、
    前記吸着剤が水素に比べて二酸化炭素及び一酸化炭素を選択的に吸着し、
    前記パージガスを前記二酸化炭素選択透過膜に供給する前に、前記パージガス中の一酸化炭素を酸化する工程をさらに備える、請求項1〜3のいずれか1項に記載の水素ガスの製造方法。
  5. 水素及び二酸化炭素を含む混合ガスを、水素に比べて二酸化炭素を選択的に吸着する吸着剤と接触させることにより水素の濃度を増加させて高純度水素ガスを得る吸着塔と、
    前記吸着剤に吸着したガスを脱着させることにより得られる水素及び二酸化炭素を含むパージガスを、二酸化炭素を主成分とするガスと、二酸化炭素濃度が低減された二酸化炭素低減パージガスとに分離する二酸化炭素選択透過膜と、
    前記二酸化炭素低減パージガスを前記吸着剤に再び接触させるラインと、
    を備える、水素ガスの製造装置。
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