JP2015123773A - 車載機器搭載構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】インバータへの荷重入力を極力抑えることでインバータを効果的に保護することができる車載機器搭載構造を得ることを目的とする。
【解決手段】パワーユニットルーム12内に設けられたインバータ70と、インバータ70の下方に設けられると共に、平板状に構成されかつ後部が前部よりも車両上方側に位置するように傾斜されたインバータトレイ22と、インバータ70のインバータ底部80とインバータトレイ22との間に設けられ、インバータトレイ22に取り付けられると共に車両前方側からの外力の入力によりインバータトレイ22から離脱して車両後方側へ移動する離脱手段を備えた底部54と、底部54から車両上方側へ延出されかつインバータ70へ取り付けられる側壁部52と、を含んで構成された離脱用ブラケット32と、を備えた車載機器搭載構造。
【選択図】図2
【解決手段】パワーユニットルーム12内に設けられたインバータ70と、インバータ70の下方に設けられると共に、平板状に構成されかつ後部が前部よりも車両上方側に位置するように傾斜されたインバータトレイ22と、インバータ70のインバータ底部80とインバータトレイ22との間に設けられ、インバータトレイ22に取り付けられると共に車両前方側からの外力の入力によりインバータトレイ22から離脱して車両後方側へ移動する離脱手段を備えた底部54と、底部54から車両上方側へ延出されかつインバータ70へ取り付けられる側壁部52と、を含んで構成された離脱用ブラケット32と、を備えた車載機器搭載構造。
【選択図】図2
Description
本発明は、車載機器搭載構造に関する。
下記特許文献1には、パワーユニットルームに設けられた車載機器を前面衝突時の衝撃から保護するための構造が開示されている。簡単に説明すると、車載機器は設置機器トレイ上に離脱用ブラケットを介して離脱可能に設置機器トレイに取り付けられている。前面衝突時、車載機器に衝突荷重が入力されると、車載機器は設置機器トレイから離脱して車両後方側へ移動する。これにより、車載機器への応力集中を回避し、車載機器を適切に保護するようになっている。
しかしながら、特許文献1に開示された構成によると、車載機器は車載機器の車両前方面及び車両後方面から車両下方に向って延出された離脱用ブラケットを介して設置機器トレイに取り付けられている。したがって、車両衝突時に車載機器が設置機器トレイから離脱して設置機器トレイに沿って車両後方側へ移動する際に、車載機器の底部と設置機器トレイとが接触し、車載機器の底部に荷重が入力される。一般に、車載機器の底部側に高電圧部品が配設されることから、先行技術はこの点において改善の余地がある。
本発明は上記問題を考慮し、車載機器の底部への荷重入力を極力抑えることで車載機器を効果的に保護することができる車載機器搭載構造を得ることを目的とする。
請求項1記載の発明に係る車載機器搭載構造は、パワーユニットルーム内に設けられた車載機器と、前記車載機器の下方に設けられると共に、平板状に構成されかつ後部が前部よりも車両上方側に位置するように傾斜された機器設置トレイと、前記車載機器の底部と前記設置機器トレイとの間に設けられ、前記設置機器トレイに取り付けられると共に車両前方側からの外力の入力により前記設置機器トレイから離脱して車両後方側へ移動する離脱手段を備えた底部と、前記底部から車両上方側へ延出されかつ前記車載機器へ取り付けられる側壁部と、を含んで構成された離脱用ブラケットと、を備えている。
請求項2記載の発明に係る車載機器搭載構造は、請求項1記載の車載機器搭載構造において、前記離脱用ブラケットの前記底部と前記設置機器トレイの車両上側面とが互いに対向する部位に、車両後方へ向かうにつれて車両上方へ傾斜された傾斜部がそれぞれ形成されており、前記設置機器トレイ側の前記傾斜部及び前記離脱用ブラケットの前記傾斜部の水平面に対する傾斜角度が、前記設置機器トレイにおける前記離脱用ブラケットの固定部の水平面に対する傾斜角度よりも大きく設定されている。
請求項3記載の発明に係る車載機器搭載構造は、請求項2記載の車載機器搭載構造において、前記設置機器トレイ側の前記傾斜部の水平面に対する傾斜角度と前記離脱用ブラケットの前記傾斜部の水平面に対する傾斜角度は、同一の角度に設定されている。
請求項4記載の発明に係る車載機器搭載構造は、請求項1〜請求項3記載の車載機器搭載構造において、前記離脱用ブラケットの前記底部と、前記車載機器の底部とは、車両上下方向に離間されている。
請求項1記載の本発明によれば、車載機器は、車載機器の底部と設置機器トレイとの間に設けられる底部を有する離脱用ブラケットを介して設置機器トレイに取り付けられている。この離脱用ブラケットは、後部が前部よりも車両上方側に位置するように傾斜された設置機器トレイに取付けられている。このため、例えば車載機器が直方体に形成されていたとすると、車載機器の上部は、底部よりも車両前方側に位置する。ここで、車両が前面衝突すると、車両前方から衝突荷重が車載機器の上部へ入力されて、車載機器は車載機器に固定された離脱用ブラケットと共に設置機器トレイから離脱され、車両後方側へ移動する。すなわち、車載機器は、車載機器へと入力される衝突荷重から逃げるように移動する。車載機器が移動すると、直接的には、車載機器と共に移動する離脱用ブラケットの底部が設置機器トレイと当接する。したがって、車載機器と設置機器トレイとの間で直接的な荷重の伝達がなされることを抑制することができる。
請求項2記載の本発明によれば、離脱用ブラケットと設置機器トレイとに設けられたそれぞれの傾斜部は、車両後方へ向かうにつれて車両上方へ傾斜されている。このそれぞれの傾斜部の水平面に対する傾斜角度は、設置機器トレイにおける離脱用ブラケットの固定部の水平面に対する傾斜角度より大きく設定されている。このため、車両前方から衝突荷重が車載機器へ入力されて車載機器と共に離脱用ブラケットが車両後方側へ移動する際、離脱用ブラケットに設けられた傾斜部が設置機器トレイの傾斜部と当接する。そして、離脱用ブラケットの傾斜部が設置機器トレイの傾斜部と当接すると、離脱用ブラケットは設置機器トレイの傾斜部に沿って車両後方側かつ車両上方側へ移動する。つまり、車両前方からの衝突荷重を、傾斜部を通して設置機器トレイひいては車体に分散させることができると共に、車体に分散させた荷重の反力により車載機器の底部と設置機器トレイとが離れる方向に車載機器が移動する。したがって、車載機器の底部と設置機器トレイとの接触を極力抑制することができるため、設置機器トレイとの接触による変形を考慮した車載機器自体の耐荷重構造が不要となり、車載機器をコンパクトにすることが可能となる。
請求項3記載の本発明によれば、離脱用ブラケットの傾斜部と設置機器トレイの傾斜部とは同一の角度とされていることから、離脱用ブラケットの傾斜部が設置機器トレイの傾斜部と当接する際に、傾斜部の面同士が当接(面接触)する。このため、車両前方からの衝突荷重をより確実に車両下方にも分散させることができる。
請求項4記載の本発明によれば、前面衝突時、車載機器に固定された離脱用ブラケットが車両後方側へ移動する際、離脱用ブラケットの底部の傾斜部は設置機器トレイの傾斜部と当接する。このとき、車載機器よりも先に離脱用ブラケットが設置機器トレイに当接すると共に、離脱用ブラケットの底部は車載機器の底部と車両上下方向で離間していることから離脱用ブラケットの底部が衝突時に入力される荷重により変形可能とされている。したがって、底部が変形することで衝突時に入力されたエネルギーが吸収される。このため、車載機器へ入力される衝撃を緩和することが可能となる。
請求項1記載の本発明に係る車載機器搭載構造は、車載機器への荷重入力を極力抑えることで車載機器を効果的に保護することができるという優れた効果を有する。
請求項2記載の本発明に係る車載機器搭載構造は、パワーユニットルームが狭い車両においても、車両前面衝突時、車載機器の変形を効果的に抑制することが可能となるという優れた効果を有する。
請求項3記載の本発明に係る車載機器搭載構造は、パワーユニットルームが狭い車両においても、車両前面衝突時、車載機器の変形をより一層効果的に抑制することが可能となるという優れた効果を有する。
請求項4記載の本発明に係る車載機器搭載構造は、車両前面衝突時、車載機器の変形をより一層効果的に抑制することが可能となるという優れた効果を有する。
以下、図1〜5を用いて、本発明に係る車載機器搭載構造について説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印OUTは車両幅方向外側を示している。
図3に示されるように、車両10のパワーユニットルーム12内の両サイドには、車両骨格部材としての左右一対のフロントサイドメンバ14が配設されている(片側一方は不図示)。フロントサイドメンバ14の断面形状は矩形状とされている。また、フロントサイドメンバ14は車両前後方向を長手方向として延在されている。さらに、パワーユニットルーム12の前端には、ラジエータ18及びファンシュラウド20を支持するラジエータサポートアッパ16が取り付けられている。ファンシュラウド20の車両後方側には、設置機器トレイとしてのインバータトレイ22が設けられている。
インバータトレイ22は、一例として板状の鉄板によって構成されており、剛性を向上させることを目的として車両幅方向の略中央部に車両前後方向に沿ってビード部24が形成されている。このビード部24は、インバータトレイ22を形成する金属製の板材を塑性変形させることによって形成されている。また、ビード部24は、車両上方側に向けて突出するように形成されている。
図2に示されるように、インバータトレイ22におけるフロントサイドメンバ14を含む車体26への取付け部位28は、車両下方側へ延出するように形成されている。取付け部位28と車体26とは、ボルト29によって締結されており、この取付け部位28を介して、車両側面視でインバータトレイ22の後部が前部よりも車両上方側に位置するように傾斜されて取り付けられている。また、図1に示されるように、インバータトレイ22の車両上側面30における車両幅方向両端部且つ車両前方側には、後述する離脱用ブラケット32の前部が取り付けられるための固定部としてのブラケット前部固定部34が設けられている。このブラケット前部固定部34には、車両下方側から車両上方側に向ってスタッドボルト36が取り付けられている。さらに、インバータトレイ22の車両上側面30における車両幅方向両端部且つ車両後方側には、離脱用ブラケット32の後部が取り付けられるための固定部としてのブラケット後部固定部38が設けられている。このブラケット後部固定部38は、インバータトレイ22の板厚方向に取付孔40が形成されると共に、取付孔40のインバータトレイ22の車両下側面42にはウェルドナット46(図2参照)が取り付けられている。なお、ブラケット前部固定部34は、スタッドボルト36が取り付けられる構成のみならず、取付孔40が形成されてウェルドナット46が取り付けられる構成とされてもよい。また、ブラケット後部固定部38は、取付孔40及びウェルドナット46が取り付けられる構成のみならず、車両下方側から車両上方側に向ってスタッドボルト36が取り付けられる構成としてもよい。
インバータトレイ22の車両前後方向におけるブラケット前部固定部34とブラケット後部固定部38との間には、傾斜部としてのトレイ傾斜部44が形成されている。このトレイ傾斜部44は、車両後方へ向かうにつれて車両上方へ傾斜されており、且つ、トレイ傾斜部44の水平面に対する角度は、インバータトレイ22のブラケット前部固定部34及びブラケット後部固定部38の水平面に対する角度よりも大きく設定されている(図2参照)。
離脱用ブラケット32は、インバータトレイ22のブラケット前部固定部34及びブラケット後部固定部38に取り付けられている。この離脱用ブラケット32は、車両前後方向に延在される側壁部52と、側壁部52の下端側に設けられる底部54とで構成されており、断面が略L字状に形成されている。そして、離脱用ブラケット32は、左側離脱用ブラケット48と左側離脱用ブラケット48に対し車両前後方向を中心に略対称に形成された右側離脱用ブラケット50とが、向かい合うように構成されている。
離脱用ブラケット32の底部54には、車両前方側に離脱手段としての前部着脱部56が形成されている。この前部着脱部56には、略U字形状の切欠き部84が形成されており、切欠き部84の開口部58が車両前方側に向けられるよう設けられている。また、底部54の車両後方側には、前部着脱部56と同様の構成とされた離脱手段としての後部着脱部60が形成されている。
離脱用ブラケット32は、離脱用ブラケット32の前部着脱部56と後部着脱部60とにおける切欠き部84内にブラケット前部固定部34のスタッドボルト36及びブラケット後部固定部38のボルト62がそれぞれ挿通された状態で締結されることで、インバータトレイ22に取り付けられている。
さらに、離脱用ブラケット32の底部54には、傾斜部としてのブラケット傾斜部64が設けられている。このブラケット傾斜部64は、トレイ傾斜部44と向かい合う位置に設けられており、且つ、トレイ傾斜部44と同様に車両後方へ向かうにつれて車両上方へ傾斜されている。また、このブラケット傾斜部64の水平角度に対する角度は、トレイ傾斜部44の水平角度に対する角度と略同一とされている(図2参照)。
離脱用ブラケット32の側壁部52には、インバータ固定部66が車両前方側及び車両後方側の2ヶ所に設けられている。このインバータ固定部66は、板厚方向に貫通した貫通孔68が設けられており、車両幅方向にボルト62が挿通可能な構成とされている。
車載機器としてのインバータ70は、離脱用ブラケット32を介してインバータトレイ22の上に搭載されている(図2参照)。このインバータ70は、直方体形状を成しており、外郭が金属製の箱型に形成されたインバータケース72によって構成されている。なお、インバータケース72の材質は、必ずしも金属製でなくてもよく、その他の材質でもよい。また、インバータ70の底部であるインバータ底部80の内部には、図示しない高電圧部品が設けられている。
インバータ70の車両幅方向の側面74には、離脱用ブラケット32のインバータ固定部66に対応する位置にボス76が設けられている。このボス76には、中央にボルト82が挿通可能なボルト挿通孔78が設けられている。これにより、インバータ固定部66とボス76とを同軸上の位置にセットし、離脱用ブラケット32の貫通孔68に車両幅方向でボルト82が挿通されると、ボス76のボルト挿通孔78へボルト82が挿通されると共に、ボルト82を締結することで離脱用ブラケット32とインバータ70とが固定される。これにより、インバータ70は離脱用ブラケット32を介してインバータトレイ22に固定される。また、図2に示されるように、インバータ70の底部としてのインバータ底部80と、離脱用ブラケット32の底部54とはクリアランスが設けられた状態で取り付けられている。
(作用・効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
ここで、図6、7に示される対比例を用いながら、本実施形態の作用並びに効果を説明することにする。なお、本実施形態と同一構成部分については同一番号を付してその説明を省略する。
図6に示されるように、インバータトレイ100は、フロントサイドメンバ14を含む車体26に取り付けられていると共に、車両前方側には後述する前側離脱用ブラケット102が取り付けられるための前側ブラケット固定部104が設けられている。この前側ブラケット固定部104には、板厚方向にボルト108が挿通可能な図示しない取付孔が設けられており、この取付孔の車両下側面42にはウェルドナット46が取り付けられている。また、インバータトレイ100の車両後方側には、前側ブラケット固定部104と同様の構成とされかつ後側離脱用ブラケット110が取り付けられる後側ブラケット固定部112が設けられている。
前側離脱用ブラケット102は、車両側面視で略L字状に形成されており、一方の端部がインバータ114の車両前方面116に取付けられている。また、前側離脱用ブラケット102の他方の端部には、前側ブラケット固定部104と対向するブラケット底面106が設けられており、このブラケット底面106には略U字形状の図示しない切欠き部が形成されている。さらに、切欠き部の開口部が車両前方側に向けられるよう設けられている。
また、後側離脱用ブラケット110は、前側離脱用ブラケット102と同様の構成とされており、一方の端部がインバータ114の車両後方面118に取り付けられている。さらに、他方の端部にも前側離脱用ブラケット102と同様の構成とされた切欠き部84が設けられている。
インバータ114は、前側離脱用ブラケット102及び後側離脱用ブラケット110に設けられている切欠き部84内にインバータトレイ100の前側ブラケット固定部104のボルト108及び後側ブラケット固定部112のボルト108がそれぞれ挿通された状態で締結されることで、インバータトレイ100に取り付けられている。
この状態で車両10が前面衝突すると、その際の衝突荷重はラジエータ18及びファンシュラウド20へ伝達される。これによって、ラジエータ18及びファンシュラウド20が車両後方側へ移動し、インバータ114の上部115と接触することで、インバータ114はラジエータ18及びファンシュラウド20から車両後方側へ向う荷重の入力を受ける。このとき、インバータ114の車両前方面116に取り付けられている前側離脱用ブラケット102及び車両後方面118に取り付けられている後側離脱用ブラケット110は、切欠き部84の開口部58を通じてボルト108から離脱するように移動する。したがって、インバータ114は、インバータトレイ100に沿って車両後方へ移動する。このとき、図7(A)に示されるように、移動前のインバータ114のインバータ底部122とインバータトレイ100のビード部24とは、離間した状態で取り付けられているが、前面衝突による荷重の入力によってインバータ114がインバータトレイ100の車両上側面120に沿って移動すると、前側離脱用ブラケット102及び後側離脱用ブラケット110はインバータ114の車両前方面116及び車両後方面118から下方へ延出されて形成されているため、図7(B)に示されるように、インバータ底部122がインバータトレイ100のビード部24に直接的に接触する。その状態からさらにインバータ114が荷重の入力を受けると、図7(C)に示されるように、インバータ底部122が変形しながらビード部24に沿って移動する。
したがって、インバータトレイ100とインバータ底部122との接触部位に応力が集中するため、インバータ底部122が変形する可能性がある。このため、インバータ114の内部に収められている図示しない高電圧部品と変形したインバータ底部122とが接触しないように高電圧部品とインバータ底部122とのクリアランスを大きく取ったり、インバータ底部122の強度を上げる必要がある。この場合、インバータ114自体が大型化することから、パワーユニットルームが狭い車両ではインバータ114の配置が困難となる。換言すると、狭いパワーユニットルームに合わせたサイズのインバータでは、高電圧部品と変形したインバータ底部122とが接触する可能性がある。
これに対し、本実施形態では、図2に示されるように、インバータ70は、インバータ70のインバータ底部80とインバータトレイ22との間に設けられる底部54を有する離脱用ブラケット32を介してインバータトレイ22に取り付けられている。この離脱用ブラケット32は、後部が前部よりも車両上方側に位置するように傾斜されたインバータトレイ22に取付けられている。このため、例えばインバータ70が直方体に形成されていたとすると、インバータ70の上部71は、インバータ底部80よりも車両前方側に位置する。ここで、車両が前面衝突すると、車両前方から衝突荷重がインバータ70の上部71へ入力されて、インバータ70はインバータ70に固定された離脱用ブラケット32と共にインバータトレイ22から離脱され、車両後方側へ移動する。すなわち、インバータ70は、インバータ70へと入力される衝突荷重から逃げるように移動する。インバータ70が移動すると、直接的には、インバータ70と共に移動する離脱用ブラケット32の底部54がインバータトレイ22と当接する。したがって、インバータ70とインバータトレイ22との間で直接的な荷重の伝達がなされることを抑制することができる。これにより、インバータ底部80への荷重入力を極力抑えることでインバータ70を効果的に保護することができる。
また、図4(A)に示されるように、通常時は離脱用ブラケット32のブラケット傾斜部64とインバータトレイ22のトレイ傾斜部44とは離間した状態で保持されている。この状態から、車両前方より衝突荷重がインバータ70の上部71へ入力されると、図4(B)に示されるように、インバータ70と共に離脱用ブラケット32が車両後方側へ移動し、離脱用ブラケット32のブラケット傾斜部64がインバータトレイ22のトレイ傾斜部44と当接される。この離脱用ブラケット32のブラケット傾斜部64と、インバータトレイ22のトレイ傾斜部44とは、車両後方へ向かうにつれて車両上方へ傾斜されているため、離脱用ブラケット32のブラケット傾斜部64がインバータトレイ22のトレイ傾斜部44と当接すると、離脱用ブラケット32はインバータトレイ22のトレイ傾斜部44に沿って車両後方側かつ車両上方側へ移動する。このため、図4(C)に示されるように、車両前方からの衝突荷重を、トレイ傾斜部44を通してインバータトレイ22ひいては車体26に分散させることができると共に、車体26に分散させた荷重の反力によりインバータ底部80とインバータトレイ22とが離れる方向にインバータ70が移動する。したがって、インバータ底部80とインバータトレイ22との接触を極力抑制することができるため、インバータトレイ22との接触による変形を考慮したインバータ70自体の耐荷重構造が不要となり、インバータ70をコンパクトにすることが可能となる。これにより、パワーユニットルーム12が狭い車両においても、車両前面衝突時、インバータ70の変形を効果的に抑制することが可能となる
さらに、本実施形態では、離脱用ブラケット32のブラケット傾斜部64とインバータトレイ22のブラケット傾斜部64とは同一の角度とされていることから、離脱用ブラケット32のトレイ傾斜部44がインバータトレイ22のトレイ傾斜部44と当接する際に、トレイ傾斜部44の面とブラケット傾斜部64の面同士が当接(面接触)する。このため、車両前方からの衝突荷重をより確実に車両下方にも分散させることができる。これにより、パワーユニットルーム12が狭い車両においても、車両前面衝突時、インバータ70の変形をより一層効果的に抑制することが可能となる
さらにまた、前面衝突時、インバータ70に固定された離脱用ブラケット32が車両後方側へ移動する際、図4(B)に示されるように、離脱用ブラケット32の底部54のブラケット傾斜部64はインバータトレイ22のトレイ傾斜部44と当接する。このとき、インバータ70よりも先に離脱用ブラケット32がインバータトレイ22に当接すると共に、離脱用ブラケット32の底部54はインバータ70のインバータ底部80と離間していることから離脱用ブラケット32の底部54が衝突時に入力される荷重により変形可能とされている。したがって、底部54が変形することで衝突時に入力されるエネルギーが吸収される。このため、インバータ70へ入力される衝撃を緩和させることが可能となる。これにより、車両前面衝突時、インバータ70の変形をより一層効果的に抑制することが可能となる。
なお、本実施形態では、離脱用ブラケット32は左側離脱用ブラケット48と右側離脱用ブラケット50とが向かい合うように構成されているが、これに限らず、左側離脱用ブラケット48と右側離脱用ブラケット50とが連結した一体型の構成としてもよい。また、インバータ70のインバータ底部80の略中央部に、離脱用ブラケット32が単体で設けられる構成としてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
12 パワーユニットルーム
22 インバータトレイ(設置機器トレイ)
30 車両上側面
32 離脱用ブラケット
34 ブラケット前部固定部
38 ブラケット後部固定部
44 トレイ傾斜部(傾斜部)
52 側壁部
54 底部
56 前部着脱部(離脱手段)
60 後部着脱部(離脱手段)
64 ブラケット傾斜部(傾斜部)
70 インバータ(車載機器)
80 インバータ底部(車載機器の底部)
22 インバータトレイ(設置機器トレイ)
30 車両上側面
32 離脱用ブラケット
34 ブラケット前部固定部
38 ブラケット後部固定部
44 トレイ傾斜部(傾斜部)
52 側壁部
54 底部
56 前部着脱部(離脱手段)
60 後部着脱部(離脱手段)
64 ブラケット傾斜部(傾斜部)
70 インバータ(車載機器)
80 インバータ底部(車載機器の底部)
Claims (4)
- パワーユニットルーム内に設けられた車載機器と、
前記車載機器の下方に設けられると共に、平板状に構成されかつ後部が前部よりも車両上方側に位置するように傾斜された機器設置トレイと、
前記車載機器の底部と前記設置機器トレイとの間に設けられ、前記設置機器トレイに取り付けられると共に車両前方側からの外力の入力により前記設置機器トレイから離脱して車両後方側へ移動する離脱手段を備えた底部と、前記底部から車両上方側へ延出されかつ前記車載機器へ取り付けられる側壁部と、を含んで構成された離脱用ブラケットと、
を備えた車載機器搭載構造。 - 前記離脱用ブラケットの前記底部と前記設置機器トレイの車両上側面とが互いに対向する部位に、車両後方へ向かうにつれて車両上方へ傾斜された傾斜部がそれぞれ形成されており、
前記設置機器トレイ側の前記傾斜部及び前記離脱用ブラケットの前記傾斜部の水平面に対する傾斜角度が、前記設置機器トレイにおける前記離脱用ブラケットの固定部の水平面に対する傾斜角度よりも大きく設定されている、
請求項1記載の車載機器搭載構造。 - 前記設置機器トレイ側の前記傾斜部の水平面に対する傾斜角度と前記離脱用ブラケットの前記傾斜部の水平面に対する傾斜角度は、同一の角度に設定されている、
請求項2記載の車載機器搭載構造。 - 前記離脱用ブラケットの前記底部と、前記車載機器の底部とは、車両上下方向に離間されている、
請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の車載機器搭載構造。
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