JP2015039890A - バッテリ搭載構造 - Google Patents

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Takuma Goto
琢磨 後藤
忠義 橋村
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忠義 橋村
教彦 今村
Kyohiko Imamura
教彦 今村
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Abstract

【課題】質量増大を抑制して強電ユニットを効率よく保護する。【解決手段】左右一対のリアサイドメンバ1相互間に枠形状のフレーム部材7を取り付け、フレーム部材7の内側にバッテリ本体49を含む強電部品ユニット47を配置する。フレーム部材7は、強電部品ユニット47が取り付けられることで、バッテリ搭載フレームの機能を有するとともに、アッパリンク27及びロアロアリンク29を含むサスペンションが取り付けられることで、サスペンションメンバの機能を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、車両駆動用の強電ユニットが車両に搭載される強電ユニット搭載構造に関する。
電気自動車で使用される強電ユニットを車両に搭載する構造は、下記特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1に記載された強電ユニット搭載構造は、左右のサイドメンバ相互間に取り付けられるサスペンションメンバに、バッテリや電力制御部を一体化した組立体を取り付けている。
特開2004−175301号公報
しかしながら、上記した従来の強電ユニット搭載構造では、車両衝突時などでの荷重入力に対して強電ユニットを保護するために、電力制御部の設置部に張出部を設けるなど別途補強構造が必要であり、質量の増大を招く。
そこで、本発明は、質量増大を抑制して強電ユニットを効率よく保護できるようにすることを目的としている。
本発明は、左右一対のサイドメンバ相互間に固定され、サスペンションが取り付けられる枠形状のフレーム部材は、車体前後方向に延設される第1補強部材が車幅方向中央に設けられている。また、フレーム部材は、車両駆動用の強電ユニットが、フレーム部材のサイドメンバに対する固定部より内側で、かつフレーム部材の枠形状部の内側に配置されている。
本発明によれば、車両衝突時などでの入力荷重はフレーム部材に入力されて、その内側に配置してある強電ユニットを保護することができる。その際、フレーム部材はサスペンションが取り付けられるサスペンションメンバを兼ねているので、別途新たな補強構造を設定する必要がなく、質量増大を抑制することができる。すなわち、質量増大を抑制して強電ユニットを効率よく保護することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係わる強電ユニット搭載構造を示す車両後部の平面図である。 図2は、図1のA−A断面図である。 図3は、図1のB−B断面図である。 図4は、車両が後方から荷重入力を受けたときにフレーム部材が(a)から(b)のように変形する状態を示す作用説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1は、本発明の一実施形態に係わる強電ユニット搭載構造を示す車両後部の平面図で、矢印FRで示す図1中で下方が車両前方である。図2は、図1のA−A断面図である。本強電ユニット搭載構造を備える車両としては、電気自動車やプラグインハイブリッド車など充電可能なバッテリを駆動源とする車両が主な対象となる。
図1中で左右方向に対応する車幅方向両側には、図1中で上下方向に対応する車体前後方向に延在する左右一対のサイドメンバとしてのリアサイドメンバ1が設けられている。リアサイドメンバ1の車幅方向外側には後輪3が位置している。なお、図1ではリアサイドメンバ1を二点鎖線で示している。
図1に示すように、リアサイドメンバ1は、後輪3の車体前方側端部付近から、車体前方側が車幅方向外側に向けて屈曲している。また、リアサイドメンバ1は、図1のB−B断面図である図3に示すように、上記車幅方向外側に向けて屈曲している部分が、下方に向けて屈曲している。
すなわち、リアサイドメンバ1は、図3に示すように、車体後方側の後方水平部1aと、後方水平部1aの車体前方側端部から車幅方向外側かつ下方に向けて屈曲して傾斜する傾斜部1bと、傾斜部1bの車体前方側端部から車体前方に向けて水平に延びる前方水平部1cとを備えている。このようなリアサイドメンバ1は、図2に示すように、リアフロアパネル5の車幅方向両側の下面に対し閉断面を形成するようして接合固定されている。
左右一対のリアサイドメンバ1相互間には、サスペンションメンバとバッテリ搭載フレームとを兼用する枠形状のフレーム部材7を取り付けている。フレーム部材7は、図1に示すように、車体前方側で車幅方向に延在する前部7aと、車体後方側で車幅方向に延在する後部7bと、車幅方向両側にて車体前後方向に延在する左右一対の側部7cと、を備えている。前部7a、後部7b、左右一対の側部7cは、フレーム部材7の枠形状部に含まれる。
側部7cは、後部7bの車幅方向両端に後端が接続されてリアサイドメンバ1の後方水平部1aに対応する位置にある直線部7c1と、直線部7c1の前端から車幅方向内側に向けて屈曲して傾斜する傾斜部7c2と、を備えている。傾斜部7c2の前端は前部7aの車幅方向端部に接続している。また、フレーム部材7は、傾斜部7c2と前部7aとの接続部から車幅方向外側かつ車体前方に向けて斜めに突出する突出部7dを備えている。
上記した傾斜部7c2と突出部7dとの間に、車幅方向外側から内側に向けて湾曲形状に凹む凹部7eが形成される。凹部7eは、車体前後方向から荷重を受けて変形する脆弱部を構成しており、フレーム部材7の、後述する強電部品ユニット47のバッテリ本体49に対して車体前方にずれた位置の車幅方向側部に設けられている。
フレーム部材7は、図2に示すように、側部7cの直線部7c1をリアサイドメンバ1の下面に突き当ててボルト9により固定する。このボルト9による固定部は、図1に示すように、直線部7c1の車体後方側の端部に位置する後方固定部11及び、直線部7c1の車体前方側の端部に位置する中央固定部13の2箇所にある。後方固定部11及び中央固定部13においては、リアサイドメンバ1とフレーム部材7との間に、図2示すスペーサ15を介装している。
また、図1に示す突出部7dの先端は、図3に示すように、車体前後方向に延設される支持部材17の後端と、リアサイドメンバ1の下面に接合されているブラケット19との間に挟持されてボルト21により固定する。ブラケット19は、リアサイドメンバ1の後方水平部1aと傾斜部1bとの間付近の下面に接合している。
上記ボルト21による固定部は、前方固定部23であり、前方固定部23においては、リアサイドメンバ1(ブラケット19)とフレーム部材7との間に、スペーサ25を介装している。支持部材17は、図3に示すように、車体前方側の端部がリアサイドメンバ1の前方水平部1cの後端の下面に接合固定され、この接合固定部位から、リアサイドメンバ1の傾斜部1bに沿って後方に延びている。
ここで、後方固定部11及び中央固定部13において、フレーム部材7のリアサイドメンバ1に対する上下方向位置に関する取付点は、図2及び図3に示す取付点Pとなる。一方、前方固定部23において、フレーム部材7のリアサイドメンバ1に対する上下方向位置に関する取付点は、図3に示す取付点Qとなる。取付点Qは、取付点Pよりも下方に位置している。すなわち、フレーム部材7のリアサイドメンバ1に対する固定部となる取付点P,Qが、脆弱部である凹部7eを間に挟んで車体前後方向両側に設けられ、この各取付点P,Qは上下方向位置が互いに異なっている。
上記したフレーム部材7は、前述したようにサスペンションメンバとバッテリ搭載フレームとを兼用している。このため、フレーム部材7には、サスペンションを構成するアッパリンク27及びロアリンク29が連結されている。アッパリンク27は、車幅方向外側の一端を後輪3に連結し、車幅方向内側の他端をフレーム部材7の凹部7e近傍の下部に形成してあるブラケット31に、連結部33を介して連結している。なお、図3では、ロアリンク29の一部及びアッパリンク27を省略している。
ロアリンク29は、車幅方向外側の一端を後輪3に連結し、車幅方向内側の他端は、車体前後方向2箇所にてフレーム部材7に連結している。2箇所のうち前方側は、アッパリンク27のブラケット31近傍に設けてあるブラケット35に、連結部37を介して連結している。ロアリンク29の2箇所のうち後方側は、図2に示すように、フレーム部材7の後述するクロスメンバ39の下部に設けてあるブラケット41に連結部43を介して連結している。
また、フレーム部材7は、上記した枠形状部のほかに、車体前後方向ほぼ中央にて車幅方向に延設される上記したクロスメンバ39と、車幅方向中央にて車体前後方向に延設されるセンタメンバ45と、を備えている。クロスメンバ39及びセンタメンバ45は、いずれも上方が開口したハット型断面であり、クロスメンバ39は第2補強部材を構成し、センタメンバ45は第1補強部材を構成している。
クロスメンバ39は、車幅方向端部が中央固定部13に対応した位置にあり、この位置にて直線部7c1に結合している。一方、センタメンバ45は、前後二つの部材45a,45bを有しており、前側の部材45aは、前端が前部7aに接続され、後端がクロスメンバ39に接続されている。後側の部材45bは、前端がクロスメンバ39に接続され、後端が後部7bに接続されている。
そして、本実施形態では、フレーム部材7の枠形状部の内側で、かつ後方固定部11、中央固定部13及び前方固定部23より内側に、車両駆動用のバッテリを含む強電ユニットである強電部品ユニット47を配置している。強電部品ユニット47は、図1に示すように、例えばリチウムイオンバッテリなどからなるバッテリ本体49、バッテリコントローラ51、ジャンクションボックス53、SD−SW(セーフティディスコネクトスイッチ)55、ファンやエバポレータなどからなるバッテリ冷却用の冷却ユニット57を含む。これらの各種部品を図3に示すバッテリケース59内に収容している。
ここで、バッテリ本体49は、バッテリケース59内で、図1、図3に示すように、フレーム部材7の後部7bに近接して配置し、その前方の前部7aとの間に、ジャンクションボックス53、SD-SW55、冷却ユニット57を配置している。また、バッテリコントローラ51は、バッテリ本体49の図1中で右側の側部に取り付けている。
バッテリケース59は、バッテリ本体49が載置固定されるロアケース59aと、バッテリ本体49の上部を覆うアッパケース59bとを備えている。ロアケース59aを、図1に示すように、クロスメンバ39とセンタメンバ45とが交差する部位を中心として、これら各メンバ39,45の上に載置固定して、各メンバ39,45が重量物であるバッテリ本体49を支持している。
次に作用を説明する。車両が後方から衝突されるなどして、後方から荷重Fがリアサイドメンバ1に入力されると、この荷重Fは、後方固定部11、中央固定部13及び前方固定部23を介してフレーム部材7に伝達される。その際、強電部品ユニット47は、後方固定部11、中央固定部13及び前方固定部23より内側で、かつ、フレーム部材7の枠形状部の内側に配置されているので、荷重入力に対して大きな衝撃が回避されて保護される。
また、上記のようにして強電部品ユニット47を保護するフレーム部材7は、強電部品ユニット47を搭載するバッテリ搭載フレームとして機能するとともに、アッパリンク27及びロアリンク29が連結されるサスペンションメンバとしても機能している。つまり、フレーム部材7は、サスペンションメンバとバッテリ搭載フレームとを兼用している。
このため、強電部品ユニット47を保護するために、サスペンションメンバを利用していることにもなり、別途新たな補強構造を設定する必要がなく、質量増大を抑制することができる。
また、このときフレーム部材7が受ける荷重は、前部7aと後部7bとを連結して車体前後方向に延設されるセンタメンバ45が対抗するようにして受ける。このため、フレーム部材7に入力された荷重はフレーム部材7の全体に分散しやすくなって、荷重伝達が効率よくなされ、フレーム部材7の変形を抑えることができる。その結果、強電部品ユニット47をより確実に保護することが可能となる。
また、フレーム部材7は、左右一対の側部7c相互を連結するクロスメンバ39を備えている。これにより、アッパリンク27やロアリンク29などのサスペンションからの入力に、フレーム部材7が効率よく対抗してフレーム部材7の変位量を抑制することができる。特に、ロアリンク29は、図2に示すブラケット41を介してクロスメンバ39に連結しているので、ロアリンク29からの入力に対しては特に有効である。
また、フレーム部材7は、前記したセンタメンバ45やクロスメンバ39を備えることで全体として剛性が高まる。この場合、剛性の高いフレーム部材7にバッテリケース59を取り付けることで、バッテリケース59の変形が抑制され、ロアケース59aとアッパケース59bとの間のシール性を高めることができる。これにより、バッテリケース59内のバッテリ本体49などに対する保護性能が向上する。
また、本実施形態では、フレーム部材7における枠形状部の車幅方向側部に、車体前後方向から荷重を受けて変形する脆弱部となる凹部7eを設けている。このため、フレーム部材7が車体前後方向に荷重を受けたときに、突出部7dが凹部7eを起点として、図4の変形前の状態の(a)から(b)のように車体前後方向に屈曲変形して衝撃を吸収する。これより、車体に作用する荷重を吸収して強電部品ユニット47に作用する荷重を軽減する。
また、本実施形態では、フレーム部材7のリアサイドメンバ1に対する固定部となる取付点P,Qが、車体前後方向に沿って複数設けられ、この各取付点P,Qは上下方向位置が互いに異なっている。このため、フレーム部材7が前後方向の荷重を受けたときに、取付点P,Q相互間で上下方向に屈曲しやすくなり、衝撃吸収性能が高まる。
また、フレーム部材7は、車体後部にてサスペンションメンバとバッテリ搭載フレームとを兼用している。このため、サスペンションメンバとバッテリ搭載フレームとを、別部材として上下に重ね合わせた場合に比較して、フレーム部材7の上方に位置する荷室の底面をより低く抑えることができ、荷室のスペース拡大に有効である。
また、本実施形態では、フレーム部材7の車体(リアサイドメンバ1)への取付点(後方固定部11、中央固定部13、前方固定部23)を同じ位置に設定にすれば、複数の車種に対応でき、汎用性が高いものとなる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、これらの実施形態は本発明の理解を容易にするために記載された単なる例示に過ぎず、本発明は当該実施形態に限定されるものではない。本発明の技術的範囲は、上記実施形態で開示した具体的な技術事項に限らず、そこから容易に導きうる様々な変形、変更、代替技術なども含むものである。
例えば、上記した実施形態では、電気自動車やプラグインハイブリッド車など充電可能なバッテリを駆動源とする車両について説明したが、燃料電池及びその補機部品を強電ユニットとして搭載する燃料電池車両に対しても本発明を適用することができる。
1 リアサイドメンバ(サイドメンバ)
7 フレーム部材
7e フレーム部材の凹部(脆弱部)
11 後方固定部(固定部)
13 中央固定部(固定部)
23 前方固定部(固定部)
27 アッパリンク(サスペンション)
29 ロアリンク(サスペンション)
39 フレーム部材のクロスメンバ(第2補強部材)
45 フレーム部材のセンタメンバ(第1補強部材)
47 強電部品ユニット(強電ユニット)

Claims (4)

  1. 車幅方向両側にて車体前後方向に延在する左右一対のサイドメンバと、
    前記左右一対のサイドメンバ相互間に固定され、サスペンションが取り付けられる枠形状のフレーム部材と、を有し、
    前記フレーム部材は、車体前後方向に延設される第1補強部材が車幅方向中央に設けられ、
    前記フレーム部材は、車両駆動用の強電ユニットが、該フレーム部材の前記サイドメンバに対する固定部より内側で、かつ前記フレーム部材の枠形状部の内側に配置されていることを特徴とする強電ユニット搭載構造。
  2. 前記フレーム部材は、車幅方向に延設される第2補強部材が車体前後方向中央に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の強電ユニット搭載構造。
  3. 前記フレーム部材は、前記枠形状部の車幅方向側部に、車体前後方向から荷重を受けて変形する脆弱部を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の強電ユニット搭載構造。
  4. 前記フレーム部材の前記サイドメンバに対する固定部が、車体前後方向に沿って複数設けられ、この複数の固定部は上下方向位置が互いに異なっていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の強電ユニット搭載構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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