JP5733153B2 - 車載機器の搭載構造 - Google Patents

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本発明は、車体に対し、たとえばインバータ等の車載機器を搭載するための車載機器の搭載構造に関する。
車体に対しインバータ等の車載機器を搭載するための構造として、たとえば特許文献1では、インバータトレイがインバータを離脱させる離脱構造を備え、車両衝突時にインバータがインバータトレイから離脱してインバータトレイの上を車両後方に移動するようになっている。
特開2010−173568号公報
ところで、衝突時は車体の変形によってエネルギー吸収が行われており、車体の変形を効果的に行うことがインバータを移動させる構造をとる場合においても望まれる。
本発明は上記事実を考慮し、車体の変形を効果的に行うことが可能な車載機器の搭載構造を得ることを課題とする。
請求項1に記載の車載機器の搭載構造は、サイドメンバ上に固定された搭載台と、前記搭載台に搭載される車載機器と、前記搭載台に対して少なくとも一部が車両前後方向に重なるように前記サイドメンバの補強用として前記サイドメンバの長手方向中間部に設けられた補強部材と、を備え、前記サイドメンバは、前記補強部材が設けられる領域が変形抑制領域とされ、前記補強部材の車両前後方向の前方側の領域が衝撃吸収領域、前記補強部材の車両前後方向の後方側の領域が変形領域とされている
請求項1に記載の車載機器の搭載構造では、車載機器を搭載する搭載台が、サイドメンバ上に固定され、サイドメンバには搭載台に対して少なくとも一部が車両前後方向に重なるようにサイドメンバの補強用としての補強部材が設けられている。
サイドメンバにおいて、補強部材の設けられていない部分は補強部材の設けられている部分よりも剛性が低くなるので、衝突時に変形し易く衝撃を吸収し易くなっている。これにより、衝突時は、サイドメンバの補強の設けられていない部分が変形し、衝撃を吸収することができる。
また、衝突によって補強部材の設けられていないサイドメンバの剛性の低い部分が変形しても、補強部材が設けられて剛性が高くされている部分の変形は抑えられる。
搭載台は、サイドメンバに設けられた補強部材に対して少なくとも一部が車両前後方向に重なるように設けられている、サイドメンバの変形の抑えられる部分に少なくとも一部が車両前後方向に重なるように搭載台が固定されるので、サイドメンバの変形の抑えられる部分に車両前後方向に重ならないように搭載台を固定する場合に比較して、衝突時の搭載台の変形を抑えることができる。
このように、サイドメンバに、補強部材を設けて変形を抑えた部分と、補強部材を設けないで変形し易くさせた部分とを最適に設けることにより、搭載台の変形を抑えつつ、衝突時に安定してボデーを変形させ、衝突エネルギーを吸収することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車載機器の搭載構造において、前記補強部材は、前記サイドメンバの断面内に配置され、前記搭載台、前記サイドメンバ、及び前記補強部材が共に固定されている。
搭載台、サイドメンバ、及びサイドメンバの断面内に配置された補強部材が共に固定されているので、共に固定されない場合に比較して部品点数を削減することができる。
また、搭載台が、サイドメンバの補強部材の固定されている部分、即ち、衝突時にサイドメンバの変形が抑えられる部分に固定されているので、衝突時に、サイドメンバに固定される搭載台が、サイドメンバが変形することに起因して変形することが抑制される。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の車載機器の搭載構造において、前記搭載台は、エンジンマウントとの締結部を備え、前記エンジンマウントは、前記サイドメンバ、及び前記補強部材に固定されている。
請求項3に記載の車載機器の搭載構造では、搭載台をエンジンの支持に用いる剛性の高いエンジンマウントを介してサイドメンバ、及び補強部材に固定するので、車載機器を安定的に固定することができる。
なお、搭載台は、サイドメンバとの固定部分とエンジンマウントとの固定部分との2箇所で固定されることになる。
なお、エンジンマウント、サイドメンバ、及び補強部材を1箇所で固定することで、エンジンマウント、サイドメンバ、及び補強部材を複数の箇所で固定する場合に比較して部品点数を削減することが出来る。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車載機器の搭載構造において、前記搭載台は前記補強部材の車両前後方向の後端よりも車両前方側に位置し、前記搭載台の車両前後方向の前端は、前記補強部材の車両前後方向の前端よりも車両後方に位置する。
搭載台を補強部材の車両前後方向の後端よりも車両前方側に位置させると共に、搭載台の車両前後方向の前端を補強部材の車両前後方向の前端よりも車両後方に位置させることで、搭載台と補強部材とを車両前後方向に完全に重ねることができ、補強部材の配置されている剛性の高い領域内に、搭載台全体を配置することができる。
このため、搭載台の一部分を補強部材に対して車両前後方向に重ねる場合に比較して、衝突時に、搭載台の変形をより効果的に抑えることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の車載機器の搭載構造において、前記搭載台に固定され、前記車載機器が取り付けられるブラケットと、前記ブラケットに設けられ、車両前方側からの外力により前記搭載台から前記ブラケットを離脱させる離脱手段と、を有する。
請求項5に記載の車載機器の搭載構造では、搭載台にブラケットが固定されており、このブラケットに車載機器が取り付けられるが、車両前方側から車載機器に外力が作用すると、ブラケットに設けられた離脱手段が搭載台から車載機器を離脱させる。
サイドメンバの補強部材の設けられている部分は衝突時に変形が抑えられ、ここに固定される搭載台も衝突時に変形が抑えられるので、離脱手段は、ブラケットに取り付けられた車載機器を確実に離脱させることができる。これにより、衝突時、車載機器を車両後方へ確実に移動させることができ、車載機器の損傷を確実に抑えることができる。
請求項1に記載の車載機器の搭載構造は上記構成としたので、車載機器の搭載構造において、衝突時に車体の変形を効果的に行うことができ、衝突時の衝撃を効果的に抑制することができる。
請求項2に記載の車載機器の搭載構造は上記構成としたので、部品点数を削減することができる。
請求項3に記載の車載機器の搭載構造は上記構成としたので、車載機器を安定的に固定することができる。
請求項4に記載の車載機器の搭載構造は上記構成としたので、搭載台の変形をより効果的に抑えることができる。
請求項5に記載の車載機器の搭載構造は上記構成としたので、衝突時に車載機器の損傷を確実に抑えることができる。
本発明の一実施形態の車載機器の搭載構造を車体の一部として示す通常状態の斜視図である。 本発明の一実施形態の車載機器の搭載構造を通常状態で示す平面図である。 本発明の一実施形態の車載機器の搭載構造を通常状態で示す側面図である。 本発明の一実施形態の車載機器の搭載構造を構成する後側ブラケットを拡大して示す斜視図である。 本発明の一実施形態の車載機器の搭載構造を構成する後側ブラケットを拡大して示す分解斜視図である。 本発明の一実施形態の車載機器の搭載構造を構成する防振ゴムブッシュ及びその近傍を示す断面図である。 本発明の一実施形態の車載機器の搭載構造をブラケットがインバータトレイから脱離した直後の状態として示す平面図である。 (A)は本発明の一実施形態の車載機器の搭載構造を示す車両右側から見た側面図であり、(B)は本発明の一実施形態の車載機器の搭載構造を示す車両上方から見た平面図であり、(C)は本発明の一実施形態の車載機器の搭載構造を示す車両左側から見た側面図であり、(D)は本発明の一実施形態の車載機器の搭載構造を示す車両前側から見た正面図である。
図1には、本発明の一実施形態の車載機器の搭載構造12が車体14の一部として示されている。また、図2及び図3にも、車載機器の搭載構造12が示されている。各図面において、車体14の前方を矢印FRで、車体幅方向左側を矢印LHで、上方を矢印UPでそれぞれ示すこととする。
この車載機器の搭載構造12は、たとえばハイブリッド車等において、インバータ30を車体14に搭載するために適用されるものである。インバータ30は、金属製の矩形の箱形状とされる筐体内部にインバータ回路(電気回路)が設けられているものであり、インバータ回路を保護するため、筐体は強固に作られている。
車載機器の搭載構造12は、本発明に係る搭載台の一例である鋼板等の金属板で略板状に形成されたインバータトレイ20を有している。インバータトレイ20は、車両前後方向の略中央において屈曲されており、搭載台前部としてのトレイ前部20Fと搭載台後部としてのトレイ後部20Bとが構成されている。
図1、及び図2から分かるように、本実施形態において、トレイ前部20Fは車両後方側が車両前方側よりも上方となるように全体が若干傾斜している。一方、トレイ後部20Bは、車両後方側が車両前方側よりも上方となるように傾斜しているが、トレイ前部20Fよりも大きく傾斜している、即ち、トレイ後部20Bはトレイ前部20Fよりも傾斜角度が大となっている。
トレイ前部20Fには、固定用脚部22が下方に向けて突設されると共に、固定部24が3箇所設けられている。
図8(B),(D)に示すように、車両前後方向に延びる左側フロントサイドメンバ16Lと右側フロントサイドメンバ16Rとの間に、エンジン18A及びエンジン18Aと連結されたトランスアクスル18Bが配置されている。
図8(D)に示すように、インバータトレイ20は、トランスアクスル18B、及び左側フロントサイドメンバ16Lの上方に配置されている。
図3に示すように、インバータトレイ20の車両後方側には、インバータトレイ20の後端とは予め設定した所定の間隙(距離K)を開けて、車両部品としてのブレーキユニット70が配置されている。なお、ブレーキユニット70の車両後方側には、ダッシュパネル(図示省略)が配置されている。
図1、及び図2に示すように、鋼板で形成された左側フロントサイドメンバ16L及び右側フロントサイドメンバ16R(図1では図示せず。図8参照。)の内部には、インバータトレイ20の下方に鋼板等で形成された補強部材21(図1,3では2点鎖線で図示、図2では、点線で図示。)が設けられている。
図1に示すように、左側フロントサイドメンバ16Lの補強部材21は、左側フロントサイドメンバ16Lの上壁16Laに沿って配置される上壁部21Aと、左側フロントサイドメンバ16Lの車両幅方向内側の内側縦壁16Lbに沿って配置される縦壁部21Bとを備え、断面形状がL字形状を呈している。
補強部材21は、左側フロントサイドメンバ16Lの内面にスポット溶接等で接合されている。
なお、図示は省略するが、右側フロントサイドメンバ16Rの内部にも左側フロントサイドメンバ16Lと同様に補強部材21が接合されている。
図3に示すように、本実施形態の補強部材21は、車両前後方向の前端部が、インバータトレイ20の前端部よりも車両後方側に位置していると共に、インバータトレイ20のトレイ前部20Fの車両前後方向中間部に設けられた固定用脚部22が左側フロントサイドメンバ16Lに固定される部分よりも車両前方側に位置している。
一方、補強部材21の車両前後方向の後端部は、インバータトレイ20の後端部よりも車両後方側に位置している。
したがって、図3に示すように、車両側方から見てインバータトレイ20と補強部材21とは車両前後方向に一部分が重なるように配置されている。
図2、及び図3に示すように、左側フロントサイドメンバ16Lには、補強部材21の設けられている位置に左側エンジンマウント72Lが取り付けられている。左側エンジンマウント72Lは、サイドメンバ側に剛性の高い金属製のメンバ側ブラケット72Laを備えており、このメンバ側ブラケット72Laが左側フロントサイドメンバ16L及び補強部材21に対して、左側フロントサイドメンバ16Lの上面の車両前後方向2箇所及び内側面の車両前後方向2箇所でボルト73にて固定されている。
左側エンジンマウント72Lのメンバ側ブラケット72Laには、振動吸収用の弾性体(図示せず)を介してエンジン側取付部材72Lbが取り付けられている。このエンジン側取付部材72Lbには、図8(D)に示すように、トランスアクスル18Bが吊り下げられる格好で図示しないボルト等によって連結されている。図8(B)に示すように、なお、トランスアクスル18Bは、トルクロッド74にも連結されている。
図8(B)に示すように、右側フロントサイドメンバ16Rには、補強部材21(図8(B)では図示せず。)の設けられている位置に右側エンジンマウント72Rが配置されている。そして、右側エンジンマウント72Rも左側エンジンマウント72Lと同様にして図示しないボルトで側フロントサイドメンバ16Rに固定されている。
この右側エンジンマウント72Rも、左側エンジンマウント72Lと同様に、振動吸収用の弾性体を介して取り付け部材を備えており、この取り付け部材にエンジン18Aが吊り下げられる格好でボルト等によって固定されている(図8(D)参照。)。
図1,3,8(B)、(D)に示すように、インバータトレイ20の固定用脚部22は図示しないボルト等で左側フロントサイドメンバ16Lの上部に補強部材21と共に固定されている。さらに、インバータトレイ20の3箇の固定部24は、図示しないボルト等で左側エンジンマウント72Lのメンバ側ブラケット72Laに固定されている。
このように、インバータトレイ20は、1箇所目として固定用脚部22を介して左側フロントサイドメンバ16L及び補強部材21に対して固定され、2箇所目として左側エンジンマウント72Lのメンバ側ブラケット72Laを介して左側フロントサイドメンバ16L及び補強部材21に対して固定されるので、インバータトレイ20は車体14に対して安定的、かつ強固に固定されている。
図1〜図3に示すように、トレイ前部20Fの前端近傍には、固定用脚部22及び固定部24よりも車両前側に前側ブラケット26が取り付けられており、トレイ後部20Bの略中央には、固定用脚部22及び固定部24よりも車両後側に後側ブラケット28が取り付けられている。これらの前側ブラケット26及び後側ブラケット28上にインバータ30が取り付けられている。
図1及び図2から分かるように、前側ブラケット26は、車幅方向に延在する略長尺状に形成されている。前側ブラケット26には、車幅方向中央においてインバータトレイ20に近接配置される取付片部26Aと、車幅方向両端において、取付片部26Aよりもインバータトレイ20から離間した位置(上方)に配置される2つの固定片部26Cが形成されている。
固定片部26Cには円形のボルト孔32が形成されている。これに対し、インバータ30の前辺からは、固定片部26Cのそれぞれの上方に位置する2つの前側突出部34Fが突設されている。
前側突出部34Fに形成された図示しないボルト孔と、固定片部26Cに形成されたボルト孔32とに前側固定ボルト36が挿通され、この前側固定ボルト36にナット(図示省略)が螺合されている。
これにより、インバータ30はその前部において、車幅方向に所定距離だけ離間した2箇所で前側ブラケット26に対し固定されていることになり、ボルト孔32の位置が前側固定位置40Fとなっている。
図2に示すように、前側ブラケット26の取付片部26Aには、車幅方向に離間した2箇所に、切欠48が形成されている。図7からも分かるように、切欠48は、平面視にて車両前方側に開放された略U字状に形成されている。
この切欠48と、インバータトレイ20に形成されたボルト孔(図示省略)とに前側取付ボルト42が挿通され、さらに前側取付ボルト42にナット(図示省略)が螺合されて、前側ブラケット26がインバータトレイ20に取り付けられている(図1〜図3参照。)。
ここで、たとえばインバータ30に、図2及び図3に示すような車両後方側への成分を有する所定以上の外力F1が作用した場合を考える。
上記したように、切欠48は車両前方側に開放されているので、インバータ30にこのような外力F1が作用すると、切欠48が前側取付ボルト42から外れる(図7参照。)。すなわち、切欠48は、本発明における前側離脱手段46F(図1,2参照。)を構成している。
図1、図4及び図5に詳細に示すように、後側ブラケット28は、インバータトレイ20(トレイ後部20B)に接触配置又は対向配置される下プレート50と、この下プレート50の上方に配置されて、スポット溶接等により下プレート50に一体化される上プレート52と、を有している。上プレート52の車幅方向中央には、上方へと部分的に屈曲された固定片部28Cが形成されている。また、固定片部28Cの車幅方向両側の部分では、上プレート52と下プレート50とが接触されてスポット溶接等により接合されており、2つの取付片部28Aが構成されている。
固定片部28Cには円形のボルト孔54が形成されている。これに対し、図2に示すように、インバータ30の後辺からは、固定片部28Cの上方に位置する後側突出部34Rが突設されている。
図2及び図3に示すように、後側突出部34Rに形成された図示しないボルト孔と、固定片部28Cに形成されたボルト孔54とに後側固定ボルト44が挿通され、この後側固定ボルト44が後側ブラケット28のナット60(図6参照)に螺合されている。これにより、インバータ30はその後部において、後側ブラケット28に対し移動不能に固定されていることになる。ボルト孔54の位置は、後側固定位置40Rとなっている。
図7に示すように、後側ブラケット28の取付片部28Aのそれぞれには、切欠56が形成されている。切欠56も、前側ブラケット26の切欠48と同様に車両前方側に開放された略U字状に形成されている。この切欠56と、インバータトレイ20に形成されたボルト孔(図示省略)とに後側取付ボルト58が挿通され、さらに後側取付ボルト58にナット(図示省略)が螺合されて、後側ブラケット28がインバータトレイ20に取り付けられている(図1参照)。
ここで、たとえばインバータ30に、上記した外力F1(図2及び図3参照。)が作用した場合を考えると、図7に示すように、切欠56は車両前方側に開放されているので、前側ブラケット26と同様に、切欠56が後側取付ボルト58から外れる。すなわち、切欠56は、本発明における後側離脱手段46R(図4参照。)を構成している。
そしてその結果、前側ブラケット26の切欠48が前側取付ボルト42から外れると共に、後側ブラケット28の切欠56が後側取付ボルト58から外れることになるので、前側ブラケット26及び後側ブラケット28がインバータ30と一体で車両後方側へ移動可能となる。
図5から分かるように、後側ブラケット28の下プレート50は、車両前後方向の略中央において屈曲されており、下プレート前部50Fと下プレート後部50Rとが構成されている。そして、下プレート前部50Fの底面50Bと、下プレート後部50Rの後面50Cとによって、後ろ向き部28Sが構成されている。後ろ向き部28Sは、車両後方側に向く部分を有する面である。そして本実施形態では、後ろ向き部28Sは、全体として平坦状に形成されており、局所的な凹部や凸部が存在しない形状とされている。
インバータ30の前側突出部34Fと前側固定ボルト36の間、及び後側突出部34Rと後側固定ボルト44の間には、図6に詳細に示す形状の防振ゴムブッシュ62が配置されている。なお、図6では後側突出部34Rと後側固定ボルト44の間における防振ゴムブッシュ62を示しているが、前側突出部34Fと前側固定ボルト36との間における防振ゴムブッシュも略同様の構造である。以下では、後側突出部34Rと前側取付ボルト42の間における防振ゴムブッシュ62を例示する。
防振ゴムブッシュ62は、外筒64及び内筒66と、これらの間に配置された略円筒状のゴム本体68とを有している。外筒64の下端及び内筒66の下端には、それぞれフランジ部64F、66Fが形成され、このフランジ部64F、66Fの間にも、ゴム本体68が位置している。
実質的に、前側取付ボルト42の径方向及び軸方向の双方において、インバータ30と後側ブラケット28との間にゴム本体68が存在していることになる。そしてこれにより、インバータ30と後側ブラケット28とが相対移動した場合の異音や振動の発生が抑制されている。なお、前述したように、前側凸部と前側ブラケット26との間にも、防振ゴムブッシュ62が備えられている。したがって、インバータ30は前側ブラケット26及び後側ブラケット28に対し、防振ゴムブッシュ62によって防振支持されていることになる。
(作用)
次に、本実施形態の車載機器の搭載構造12の作用を説明する。
ここで、図2及び図3に示すように、車両前方から外力F1がインバータ30に作用した場合を考える。本実施形態の車載機器の搭載構造12では、インバータトレイ20からより確実に離脱させて、インバータ30を車両後方側へ移動(退避)させることが可能とされている。
例えば、車両が前面衝突してインバータ30の車両前方側に配置されているラジエータ等の車載機器が車両後方へ移動し、車両前方側からインバータ30に対して外力F1が加わると、図7に示すように、インバータトレイ20から前側ブラケット26及び後側ブラケット28が離脱し、インバータ30がインバータトレイ20の上を車両後方へ移動する。
さらに時間が経過すると、左側フロントサイドメンバ16L及び右側サイドメンバ16Rは、補強部材21の設けられていない部分、即ち、補強部材21が設けられている領域Bの車両前方側において軸圧縮により衝撃吸収させる領域A、及び領域Bの車両後方側の変形させる領域Cが変形(例えば、潰れる、曲がる等)し、衝突の衝撃を吸収する(領域A,B,Cについては、図2,3参照。)。
ここで、インバータトレイ20は、補強部材21の設けられた領域Bに対して車両前後方向に重なるように配置されていると共に、インバータトレイ20及び左側エンジンマウント72Lは領域Bのみに固定されている、即ち、左側フロントサイドメンバ16Lの領域A、及び領域Cには、インバータトレイ20及び左側エンジンマウント72Lが固定されていない。
したがって、衝突時、連結されているインバータトレイ20によって左側フロントサイドメンバ16Lの変形が阻害もしくは不安定となることが抑制される。
また、衝突により左側フロントサイドメンバ16Lの領域A、及び領域Cが変形しても、領域Bの変形は抑えられるので、領域Bに連結され、かつ領域Bに対して車両前後方向に重なるインバータトレイ20は、領域A、及び領域Cの変形に起因する変形は抑えられる。
これにより、インバータ30とインバータトレイ20との離脱部分である前側離脱手段46F、後側離脱手段46Rは、衝突時にインバータ30が離脱するようにのみ設計すれば良く、車載機器の搭載構造12を簡略化することができる。
そして、衝突時には、インバータ30をインバータトレイ20でもって適切かつスムーズに移動させることができるので、インバータ30に作用する外力F1を減少させることができ、インバータ30を適切に保護することが可能となる。
インバータトレイ20は、左側フロントサイドメンバ16L、及び補強部材21に対して固定用脚部22の1箇所で直接的に固定しているので、インバータトレイ20を左側フロントサイドメンバ16L、及び補強部材21に対して直接的に複数の箇所で固定する場合に比較して部品点数を削減することができる。
インバータトレイ20は、エンジン18Aと連結されたトランスアクスル18Bの支持に用いる剛性の高い左側エンジンマウント72Lを介して左側フロントサイドメンバ16L及び補強部材21に固定されているので、インバータトレイ20を安定的に固定することができる。また、インバータ30は、インバータトレイ20から左側エンジンマウント72Lの剛性の高い金属製のメンバ側ブラケット72Laを介して 左側フロントサイドメンバ16L及び補強部材21に連結されるので、インバータ30を安定的に固定することが出来る。
本実施形態の車載機器の搭載構造12では、左側エンジンマウント72L、左側フロントサイドメンバ16L、及び補強部材21を左側エンジンマウント72Lの1箇所で固定しているので、複数のエンジンマウントで固定する場合に比較して部品点数を削減することが出来る。
[その他の実施形態]
上記実施形態では、本発明に係る車載機器として、インバータ30を挙げているが、車載機器はこれに限定されない。インバータ30等の高電圧部品では、外力F1が作用した場合に、その破損を防止すべく、インバータトレイ20から短時間で離脱させて車両後方側へ移動可能とすることが望まれる。すなわち、本発明の車載機器の搭載構造は、このような高電圧部品を車載機器として車体に搭載する場合に、好ましく適用できる。
上記実施形態では、補強部材21の車両前後方向の前端が、インバータトレイ20の車両前後方向の前端の位置よりも車両後方側に位置していたが、図3に1点鎖線で示すように、補強部材21を車両前方側へ延ばし、補強部材21の車両前後方向の前端をインバータトレイ20の車両前後方向の前端の位置よりも車両前方側に位置させても良い。
これにより、インバータトレイ20全体を補強部材21の配置されている領域内に完全に配置することができ、補強部材21の配置されている剛性の高い領域内に、インバータトレイ20の一部分を車両前後方向に重ねて配置する場合に比較して、衝突時に、インバータトレイ20を効果的に保護することができる。
上記実施形態では、インバータトレイ20と左側エンジンマウント72Lとを3箇所の固定部24で固定したが、固定部24は1箇所でも良く、固定部24の数は3箇所に限らない。
12 車載機器の搭載構造
14 車体(車両)
16L 左側フロントサイドメンバ(車体、サイドメンバ)
20 インバータトレイ(搭載台)
21 補強部材
24 固定部(締結部)
26 前側ブラケット(ブラケット)
28 後側ブラケット(ブラケット)
30 インバータ(車載機器)
46R 後側離脱手段(離脱手段)
46F 前側離脱手段(離脱手段)
72L 左側エンジンマウント(エンジンマウント)

Claims (5)

  1. サイドメンバ上に固定された搭載台と、
    前記搭載台に搭載される車載機器と、
    前記搭載台に対して少なくとも一部が車両前後方向に重なるように前記サイドメンバの補強用として前記サイドメンバの長手方向中間部に設けられた補強部材と、
    を備え、
    前記サイドメンバは、前記補強部材が設けられる領域が変形抑制領域とされ、前記補強部材の車両前後方向の前方側の領域が衝撃吸収領域、前記補強部材の車両前後方向の後方側の領域が変形領域とされている、車載機器の搭載構造。
  2. 前記補強部材は、前記サイドメンバの断面内に配置され、前記搭載台、前記サイドメンバ、及び前記補強部材が共に固定されている、請求項1に記載の車載機器の搭載構造。
  3. 前記搭載台は、エンジンマウントとの締結部を備え、
    前記エンジンマウントは、前記サイドメンバ、及び前記補強部材に固定されている、請求項1または請求項2に記載の車載機器の搭載構造。
  4. 前記搭載台は前記補強部材の車両前後方向の後端よりも車両前方側に位置し、
    前記搭載台の車両前後方向の前端は、前記補強部材の車両前後方向の前端よりも車両後方に位置する、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車載機器の搭載構造。
  5. 前記搭載台に固定され、前記車載機器が取り付けられるブラケットと、
    前記ブラケットに設けられ、車両前方側からの外力により前記搭載台から前記ブラケットを離脱させる離脱手段と、
    を有する請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の車載機器の搭載構造。
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