JP5935757B2 - 車両用補機取付け構造 - Google Patents

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Description

この発明は、車両用補機取付け構造に関し、車両前部の車幅方向両端部で車両前後方向に延設されたフロントサイドフレームの前部に、補機取付け用ブラケットを介して補機が取付けられる構造に関する。
車両用の補機は、通常、下記特許文献1に開示されているように、エンジンやモータ等を収容するパワートレイン収容空間内に搭載されるのが一般的とされている。
しかしながら、前記収容空間内における車載用機器のレイアウトが厳しく、前記収容空間内での補機搭載スペースが限られている場合には、パワートレインから離間した車両前部の位置に補機を搭載せざるを得ない場合がある。例えば、フロントノーズが短く、さらには車幅が狭い車種においては、車両前部の車幅方向両端部で車両前後方向に延設されたフロントサイドフレームの前端近傍に、補機取付け用ブラケットを介して補機を取付けるようなケースが生じる。
しかしながら、フロントサイドフレームの中には、車両の前突時において自身が軸方向に圧縮変形することにより衝撃を吸収するものがあり、このような場合には、補機や補機取付け用ブラケットの存在によってフロントサイドフレームの衝撃吸収機能を阻害しないようにする必要がある。
特開2012−166697号公報
この発明は、補機をフロントサイドフレームの前部に取付ける場合において、フロントサイドフレームの圧縮変形による衝撃吸収機能が補機及び補機取付け用ブラケットにより阻害されることを防止できる車両用補機取付け構造を提供することを目的とする。
この発明の車両用補機取付け構造は、車両前部の車幅方向両端部で車両前後方向に延設されたフロントサイドフレームの前部に、補機取付け用ブラケットを介して補機が取付けられる構造であって、前記フロントサイドフレームの前端には、軸方向の圧縮変形により衝撃を吸収するクラッシュカンが設けられ、前記補機取付け用ブラケットは、前部取付け部と、後部取付け部とを有するとともに、前記前部取付け部と前記後部取付け部との間には、前記補機を搭載する補機搭載部を有しており、前記前部取付け部と前記後部取付け部との間には、車両前後方向に沿って稜線を形成するよう前記補機取付け用ブラケットを折り曲げて形成された折り曲げ部により構成される車両前後方向に荷重を伝達する荷重伝達部が設けられ、前記前部取付け部は、前記クラッシュカンの後端近傍に取付けられることで、該クラッシュカンから荷重入力可能とされる一方、前記後部取付け部は、前記荷重伝達部を介して前記前部取付け部から伝達される荷重により前記フロントサイドフレームから離脱するように、該フロントサイドフレームに対して離脱可能に取付けられたものである。
この構成によれば、補機取付け用ブラケットの前部取付け部をクラッシュカンの後端近傍に取付けて、該クラッシュカンの荷重を前部取付け部に入力可能としたことにより、クラッシュカンの圧縮変形を伴う軽衝突よりも大きな衝撃が加わったときには、クラッシュカンの後端に荷重が伝達された時点で、その荷重を前部取付け部に入力することができる。
そして、荷重伝達部を介して前部取付け部から伝達される荷重により後部取付け部をフロントサイドフレームから離脱させるように構成したことで、クラッシュカンの後端から前部取付け部に荷重が伝達された直後の早期に後部取付け部をフロントサイドフレームから離脱させることができる。これにより、ブラケットを介してフロントサイドフレームの前部に補機を取付ける場合であっても、フロントサイドフレームの圧縮変形による衝撃吸収機能が、補機や補機取付け用ブラケットによって阻害されることを防止できる。
さらに、前記荷重伝達部は、車両前後方向に沿って稜線を形成するよう前記補機取付け用ブラケットを折り曲げて形成された折り曲げ部により構成したため、新たな部材を追加することなく、簡素な構成にて荷重伝達部を構成することができる。そして、車両前後方向に沿って稜線を形成することにより、荷重伝達部の車両前後方向の剛性を高めることができる。このため、前記荷重を車両前後方向に確実に伝達させることができる。
この発明の一実施態様においては、前記補機搭載部は、前記補機取付け用ブラケットの車幅方向外側部に配設され、前記荷重伝達部は、前記補機搭載部よりも車幅方向内側に配設されたものである。
この構成によれば、補機搭載部を補機取付け用ブラケットの車幅方向外側部に配設することで、これをフロントサイドフレームから離間した位置に配置することができる。このため、フロントサイドフレームの圧縮変形による衝撃吸収機能が、補機によって阻害されることをより確実に防止できる。
一方、荷重伝達部を、上述のように前記折り曲げ部により構成することで、その車幅方向における寸法をコンパクトにすることができる。このため、フロントサイドフレームが圧縮変形する際の影響を最小限にしつつ、荷重伝達部を補機搭載部よりも車幅方向内側、つまりは、フロントサイドフレーム側に配設することができ、この荷重伝達部の車幅方向内側への配設によって、補機取付け用ブラケット全体を車幅方向にコンパクトに配置することができる。
この発明の一実施態様においては、前記フロントサイドフレームから離脱した後の前記後部取付け部を、少なくとも前記フロントサイドフレームの上下方向領域より下方に変位させるよう前記補機取付け用ブラケットを回動可能に枢支する枢支軸を備え、前記前部取付け部は、前記枢支軸を介して前記クラッシュカンの後端近傍に取付けられたものである。
この構成によれば、補機取付け用ブラケット全体を離脱させなくても、後部取付け部を確実に離脱させることができる。そして、後部取付け部が離脱した後には、該後部取付け部が上下方向領域より下方に変位するまで補機及び補機取付け用ブラケットが下方に回動するため、フロントサイドフレームの圧縮変形による衝撃吸収機能が、補機や補機取付け用ブラケットによって阻害されることをより確実に防止できる。
この発明によれば、補機取付け用ブラケットの前部取付け部をクラッシュカンの後端近傍に取付けて、該クラッシュカンの荷重を前部取付け部に入力可能としたことにより、クラッシュカンの圧縮変形を伴う軽衝突よりも大きな衝撃が加わったときには、クラッシュカンの後端に荷重が伝達された時点で、その荷重を前部取付け部に入力することができる。
そして、荷重伝達部を介して前部取付け部から伝達される荷重により後部取付け部をフロントサイドフレームから離脱させるように構成したことで、クラッシュカンの後端から前部取付け部に荷重が伝達された直後の早期に後部取付け部をフロントサイドフレームから離脱させることができる。これにより、ブラケットを介してフロントサイドフレームの前部に補機を取付ける場合であっても、フロントサイドフレームの圧縮変形による衝撃吸収機能が、補機や補機取付け用ブラケットによって阻害されることを防止できる。
本発明の実施形態に係る車両用補機取付け構造を備えた車両の前部を示す平面図。 図1の側面図。 図2の要部斜視図。 図3のA−A線矢視断面相当の図。 図3のB−B線矢視断面相当の図。 ポンプ取付け用ブラケットを示す斜視図。 車両前突時におけるポンプ取付け用ブラケットの挙動を説明するための説明図。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳述する。
図1は、本発明の実施形態に係る車両用補機取付け構造を備えた車両の前部を示す平面部であり、図2は、同側面図である。図1、図2に示すように、車両前部には、車室1とエンジンルーム2(パワートレイン収容空間)とを仕切るダッシュパネル3が車幅方向に延設され、このダッシュパネル3の車幅方向両側部からは、車両前方に向かって左右一対のフロントサイドフレーム4が延設されている。
フロントサイドフレーム4の中間部には、図1に示すように、左右一対のフロントサイドフレーム4、4同士を橋渡すように車幅方向に延設されたクロスメンバ5が配設されるととともに、前端には、セットプレート6が取付けられ、ボルト7a、ナット7bによりクラッシュカン8の後端が固定されている。
クラッシュカン8は、自身が軸方向に圧縮変形することによって、車両の軽衝突時に車両前方から加わる衝撃を吸収するものであり、このクラッシュカン8の前端には、車幅方向に延設されたバンパレインフォースメント9の車幅方向端部が連結されている。
フロントサイドフレーム4の車幅方向外側には、前輪のサスペンション(図示せず)に対応してサスペンションタワー10(以下、サスタワー10)が立設され、さらにその車幅方向外側には、車両前後方向に延設されたエプロンレインフォースメント11や、車両前部の外側壁を構成するフロントフェンダ12が配設されている。
ダッシュパネル3の車幅方向一方側前面(図では、右側前面)には、ブレーキ装置のブレーキブースター13が配設されている。このブレーキブースター13は、ブレーキペダルに加えられる運転者の踏力を負圧を利用して増幅するいわゆるブレーキ倍力装置であり、車幅方向において車室1の運転席(図示せず)側に配置される。
ここで、エンジンルーム2にエンジンが収容される場合には、一般的にエンジンの吸気負圧を利用してブレーキブースター13を駆動させるが、この吸気負圧が十分でない場合には、電動バキュームポンプ14(以下、ポンプ14と略記する)が備えられる。ポンプ14は、ブレーキブースター13に負圧を供給する車両用補機であり、ブレーキブースター13の内部の空気を、後述する第1パイプ15、第2パイプ16、及び中継パイプ17を通して吸引することにより、ブレーキブースター13内部の負圧を高めることを可能にしている。
本実施形態では、図1〜図3に示すように、ブレーキブースター13が配設された車両右側のフロントサイドフレーム4の車幅方向外側前部にポンプ14が取付けられ、ブレーキブースター13とポンプ14とが、配索部材としての第1パイプ15、第2パイプ16、及び中継パイプ17を介して接続されている。
ところで、フロントサイドフレーム4及びクラッシュカン8は、図1〜図5に示すように、断面略十字形状をなしている。詳しくは、フロントサイドフレーム4及びクラッシュカン8は、図3〜図5に示すようにそれぞれその中心に向かって上下方向及び車幅方向に凹む4つの凹部40〜43、80〜83が形成されるとともに、各凹部40〜43、80〜83が、フレーム長手方向、つまりは車両前後方向に沿って延設されている。そして、フロントサイドフレーム4及びクラッシュカン8は、上下左右それぞれの四方に、凹部40〜43、80〜83に対して相対的に外方に突出する略矩形状の4つの凸部44〜47、84〜87を有している。
フロントサイドフレーム4及びクラッシュカン8では、これら凹部40〜43、80〜83及び凸部44〜47、84〜87により、フレーム長手方向に沿って複数の谷折れ稜線48、88と山折れ稜線49、89とが延設され、それぞれ上下方向及び左右方向に略対称に形成されている。
フロントサイドフレーム4は、図3〜図5に示すように、車幅方向外側のアウタパネル4aと、車幅方向内側のインナパネル4bとにより構成されている。そして、アウタパネル4a、インナパネル4bの上部、下部(フロントサイドフレーム4の上面、下面)には、それぞれフレーム長手方向(車両前後方向)に沿って上方、下方に立設するフランジ4c〜4fが形成され、アウタパネル4aの上部、下部のフランジ4c、4dと、インナパネル4bの上部、下部のフランジ4e、4fとを接合することにより、断面略十字形状の閉断面が形成されている。
また、フロントサイドフレーム4において、車幅方向外側の凹部40、41及び凸部45は、アウタパネル4aにより形成される一方、車幅方向内側の凹部42、43及び凸部47は、インナパネル4bにより形成されている。そして、上下の凸部44、46は、それぞれアウタパネル4aとインナパネル4bの上部、下部の協働により形成されている。
上述した第1パイプ15は、その一端がポンプ14に接続されており、2つのクリップ18、19によってフロントサイドフレーム4に固定されている。詳しくは、この第1パイプ15は、車両前側のクリップ18により、サスタワー10の車両前方にてフロントサイドフレーム4の凹部40の凹面に固定されるとともに、車両後側のクリップ19により、サスタワー10と対応する位置で凸部44に固定されている。
第1パイプ15がフロントサイドフレーム4に固定された状態では、その車両前側部分が、図1〜図4に示すように前後方向配索部分15aを構成している。この前後方向配索部分15aは、凸部44の上面のフランジ4c、4eよりも車幅方向外側にてポンプ14の直後から車両後方に所定長さ延びるように配索されることで構成されている。
ここで、図1〜図3では便宜上図示を省略したが、フロントサイドフレーム4の車幅方向外側には、図4に示すように、前輪を覆うためのホイールアーチを形成するマットガード20が配設されている。そして、上述した前後方向配索部分15aは、フロントサイドフレーム4の凹部40とマットガード20の車両内側面との間に配置されている。
また、第1パイプ15の前後方向配索部分15aよりも車両後方の後側部分15bが、フランジ4c、4eの上方を車幅方向に跨いでフロントサイドフレーム4よりも車幅方向内側に配索されている。本実施形態では、後側部分15bがフランジ4c、4eの上方を跨ぐ位置が、図1に示すようにサスタワー10の直前に設定されている。
第1パイプ15の後端は、図1、図4に示すように、エンジンルーム2の後部にて車幅方向に延設された第2パイプ16に接続されている。そして、この第2パイプ16は、そのブレーキブースター13側の端部が中継パイプ17を介してブレーキブースター13の接続口13aに接続されている。なお、中継パイプ17としては、ゴム等の弾性を有するものが用いられ、この中継パイプ17の弾性によって、接続口13aと第2パイプ16との寸法差が吸収され、ひいてはこの寸法差に起因する振動が吸収されるようになっている。また、接続口13a及び第2パイプ16の端部がエンジンルーム2側を指向し、かつ中継パイプ17が、車幅方向内側に突出するように平面視略U字状をなしていることで、中継パイプ17の取付け作業をエンジンルーム2側から容易に行えるようにしている。
ところで、上述したポンプ14は、図1〜図3、図5、図6に示すようなポンプ取付け用ブラケット21(以下、ブラケット21と略記する)を介してフロントサイドフレーム4の車幅方向外側前部に取付けられている。ブラケット21は、前部取付け部21aと、後部取付け部21bとを有するとともに、これら前部取付け部21aと後部取付け部21bとの間には、ポンプ14を搭載するためのポンプ搭載部21cと、荷重伝達部21dとを有している。
前部取付け部21aは、ポンプ搭載部21cの車両前方から突出する突出片により構成され、ボルト22a、ナット22b(図1参照)によりクラッシュカン8の後端近傍に取付けられている。
詳しくは、クラッシュカン8の固定部から車両前方に突出するフランジ6aが、セットプレート6の車幅方向外側下端部に形成されるとともに、このフランジ6aと平行に前部取付け部21aが形成されている。そして、上述したボルト22a、ナット22bによって前部取付け部21aがフランジ6aに取付けられることにより、前部取付け部21aがクラッシュカン8の後端近傍に取付けられている。
また、前部取付け部21aには、図6に示すように、ボルト22aを挿通するための挿通孔21eが穿設されている。本実施形態では、挿通孔21eにボルト22aが挿通されることで、前部取付け部21aがフランジ6aに取付けられるとともに、ブラケット21(前部取付け部21a)が、ボルト22aによって回動可能に枢支されている。
後部取付け部21bは、荷重伝達部21dの後端から上方に突出する突出片により構成され、ボルト23a、ナット23b(図5参照)によりフロントサイドフレーム4の凸部45に取付けられている。
また、後部取付け部21bには、車両前側が開放された切欠き部21fが形成されている。この切欠き部21fは、ボルト23aの太さと略同じ幅を有しており、ボルト23aは、この切欠き部21fの後端で後部取付け部21bを締結している。
ポンプ搭載部21cには、ポンプ14の位置決めを行うための位置決め孔21gが穿設されており、この位置決め孔21gにポンプ14を嵌め込むことによってその搭載位置が規制されている。また、図1〜図3、図5に示すように、ポンプ14には、その外周を囲むようにポンプ側ブラケット24が取付けられ、このポンプ側ブラケット24が、複数のラバーブッシュ25を介してポンプ搭載部21cに取付けられている。これにより、ポンプ14は、ラバーブッシュ25を介してポンプ搭載部21cに弾性支持されている。
また、ポンプ搭載部21c(ポンプ14)は、前部取付け部21aと後部取付け部21bとの間において、ブラケット21の車幅方向外側部に配設されており、ポンプ搭載部21cよりも車幅方向内側には、荷重伝達部21dが配設されている。この荷重伝達部21dは、図6に示すように、車両前後方向に沿って稜線を形成するようブラケット21を折り曲げて形成された折り曲げ部により構成されている。
ポンプ14がブラケット21を介してフロントサイドフレーム4に取付けられた状態では、図5に示すように、ポンプ14及びブラケット21の少なくとも一部が、フロントサイドフレーム4のフレーム長手方向に直交する断面において、凸部45の車幅方向外側端部よりも凹部41の凹面に近接して位置するとともに、凸部46の下端部よりも凹部41の凹面に近接して位置するように配置されている。
詳しくは、ポンプ14又はブラケット21のうち、フロントサイドフレーム4に最も近い上端部(ここでは、ポンプ14の上端部)が、凸部46の下端部(図5に示す破線L1の位置)よりも、上下方向においてフロントサイドフレーム4の中心O側に位置し、かつ凸部45の下端部(図5に示す破線L2の位置)よりも、上下方向において中心Oから離間した側に位置している。
さらに、ポンプ14又はブラケット21のうち、フロントサイドフレーム4に最も近い車幅方向内側端部(ここでは、ブラケット21の荷重伝達部21d)が、凸部45の車幅方向外側端部(図5に示す破線L3の位置)よりも、車幅方向において中心O側に位置し、かつ凸部46の車幅方向外側端部(図5に示す破線L4の位置)よりも、車幅方向において中心Oから離間した側に位置している。
次に、図7をさらに参照しながら、車両前突時における車両前部の挙動について説明する。
車両前突時には、先ず、フロントサイドフレーム4の前端に設けられたクラッシュカン8が、車両前方からの衝撃によって、図7に示すように軸方向に圧縮変形する。これにより、衝撃の一部がクラッシュカン8により吸収される。ここで、軽衝突よりも大きな衝撃が加わったときには、この衝撃がさらにフロントサイドフレーム4に入力され、フロントサイドフレーム4が軸方向に圧縮変形することで、衝撃がさらに吸収される。
本実施形態では、フロントサイドフレーム4及びクラッシュカン8が断面略十字状をなしていることにより、これらに衝撃が加わった時には、図5に二点鎖線で示すように、上下左右の4つの凸部44〜47(凸部84〜87)が、正面視で中心Oから離間する方向に向かって膨らむような変形挙動をとる。そして、フロントサイドフレーム4及びクラッシュカン8では、この凸部44〜47(凸部84〜87)の変形がフレーム長手方向に沿って略周期的に発生することにより、フレーム全体が軸方向(フレーム長手方向)に圧縮変形するようになっている。
また、フロントサイドフレーム4及びクラッシュカン8では、フレーム長手方向に沿って谷折れ稜線48、88、山折れ稜線49、89が複数延設されているため、上述したように軸方向に圧縮変形するときには、例えば、断面略矩形状のフレームを採用した場合に比べて、稜線の数が増えた分だけ衝撃吸収をより効率的に行うことが可能になっている。
また、本実施形態では、ブラケット21の前部取付け部21aが、クラッシュカン8の後端近傍にてセットプレート6のフランジ6aに取付けられていることにより、上述したように軽衝突よりも大きな衝撃が加わったときには、クラッシュカン8の後端に荷重が伝達された時点で、その荷重が前部取付け部21aに入力可能となっている。そして、前部取付け部21aに入力された荷重は、荷重伝達部21dを介して後部取付け部21bに伝達されるようになっている。
このようにして、後部取付け部21bに荷重が入力されると、これが車両後方に押圧されることになる。このため、後部取付け部21bが車両後方に変位し、ボルト23aが後部取付け部21bの切欠き部21fに沿って相対的に車両前方に変位するようになっている。そして、このボルト23aの変位により、ボルト23a、ナット23bによる後部取付け部21bの締結状態が解除され、後部取付け部21bが、フロントサイドフレーム4から離脱するようになっている。
ここで、前部取付け部21aが、ボルト22aにより枢支されているため、上述したように後部取付け部21bがフロントサイドフレーム4から離脱すると、ポンプ14、ブラケット21等が、自身の自重により図7に太矢印で示すように下方に回動し、後部取付け部21bは、図示のようにフロントサイドフレーム4の上下方向領域αよりも下方に変位する。
本実施形態では、上述したように、ブラケット21の前部取付け部21aをクラッシュカン8の後端近傍に取付けて、該クラッシュカン8の荷重を前部取付け部21aに入力可能としたことにより、クラッシュカン8の圧縮変形を伴う軽衝突よりも大きな衝撃が加わったときには、クラッシュカン8の後端に荷重が伝達された時点で、その荷重を前部取付け部21aに入力することができる。
そして、荷重伝達部21dを介して前部取付け部21aから伝達される荷重により後部取付け部21bをフロントサイドフレーム4から離脱させるように構成したことで、クラッシュカン8の後端から前部取付け部21aに荷重が伝達された直後の早期に後部取付け部21bをフロントサイドフレーム4から離脱させることができる。これにより、ブラケット21を介してフロントサイドフレーム4の前部にポンプ14を取付ける場合であっても、フロントサイドフレーム4の圧縮変形による衝撃吸収機能が、ポンプ14やブラケット21によって阻害されることを防止できる。
また、荷重伝達部21dを、車両前後方向に沿って稜線を形成するようブラケット21を折り曲げて形成した折り曲げ部により構成したことで、新たな部材を追加することなく、簡素な構成にて荷重伝達部21dを構成することができる。
そして、車両前後方向に沿って稜線を形成することにより、荷重伝達部21dの車両前後方向の剛性を高めることができる。このため、前記荷重を車両前後方向に確実に伝達させることができる。
また、ポンプ搭載部21cをブラケット21の車幅方向外側部に配設することで、これをフロントサイドフレーム4から離間した位置に配置することができる。このため、フロントサイドフレーム4の圧縮変形による衝撃吸収機能が、ポンプ14によって阻害されることをより確実に防止できる。
一方、荷重伝達部21dを、上述のように前記折り曲げ部により構成することで、その車幅方向における寸法をコンパクトにすることができる。このため、フロントサイドフレーム4が圧縮変形する際の影響を最小限にしつつ、荷重伝達部21dをポンプ搭載部21cよりも車幅方向内側、つまりは、フロントサイドフレーム4側に配設することができ、この荷重伝達部21dの車幅方向内側への配設によって、ブラケット21全体を車幅方向にコンパクトに配置することができる。
また、フロントサイドフレーム4から離脱した後の後部取付け部21bを、フロントサイドフレーム4の上下方向領域αより下方に変位させるようブラケット21を回動させることで、ブラケット21全体を離脱させなくても、後部取付け部21bを確実に離脱させることができる。そして、後部取付け部21bが離脱した後には、後部取付け部21bが上下方向領域αより下方に変位するまでポンプ14及びブラケット21が下方に回動するため、フロントサイドフレーム4の圧縮変形による衝撃吸収機能が、ポンプ14やブラケット21によって阻害されることをより確実に防止できる。
ところで、上述した実施形態では、エンジンルーム2にエンジンが収容される車両に本発明を適用した場合について説明したが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、エンジン(の吸気負圧)を使用しない電気自動車に本発明を適用してもよい。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の補機取付け用ブラケットは、ポンプ取付け用ブラケット21に対応し、
以下同様に、
補機は、電動バキュームポンプ14に対応し、
補機搭載部は、ポンプ搭載部21cに対応し、
枢支軸は、ボルト22aに対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
例えば、車両用補機としては、上述したブレーキブースター13用のポンプ14に必ずしも限定されるものではなく、ハーネス(配索部材)が接続されたバッテリや、給油管(配索部材)が接続されたブレーキ系統の油圧タンク等であってもよい。
4…フロントサイドフレーム
8…クラッシュカン
14…電動バキュームポンプ
21…ポンプ取付け用ブラケット
21a…前部取付け部
21b…後部取付け部
21c…ポンプ搭載部
21d…荷重伝達部
22a…ボルト
α…フロントサイドフレームの上下方向領域

Claims (3)

  1. 車両前部の車幅方向両端部で車両前後方向に延設されたフロントサイドフレームの前部に、補機取付け用ブラケットを介して補機が取付けられる構造であって、
    前記フロントサイドフレームの前端には、軸方向の圧縮変形により衝撃を吸収するクラッシュカンが設けられ、
    前記補機取付け用ブラケットは、前部取付け部と、後部取付け部とを有するとともに、
    前記前部取付け部と前記後部取付け部との間には、前記補機を搭載する補機搭載部を有しており、
    前記前部取付け部と前記後部取付け部との間には、車両前後方向に沿って稜線を形成するよう前記補機取付け用ブラケットを折り曲げて形成された折り曲げ部により構成される車両前後方向に荷重を伝達する荷重伝達部が設けられ、
    前記前部取付け部は、前記クラッシュカンの後端近傍に取付けられることで、該クラッシュカンから荷重入力可能とされる一方、
    前記後部取付け部は、前記荷重伝達部を介して前記前部取付け部から伝達される荷重により前記フロントサイドフレームから離脱するように、該フロントサイドフレームに対して離脱可能に取付けられた
    車両用補機取付け構造。
  2. 前記補機搭載部は、前記補機取付け用ブラケットの車幅方向外側部に配設され、
    前記荷重伝達部は、前記補機搭載部よりも車幅方向内側に配設された
    請求項記載の車両用補機取付け構造。
  3. 前記フロントサイドフレームから離脱した後の前記後部取付け部を、少なくとも前記フロントサイドフレームの上下方向領域より下方に変位させるよう前記補機取付け用ブラケットを回動可能に枢支する枢支軸を備え、
    前記前部取付け部は、前記枢支軸を介して前記クラッシュカンの後端近傍に取付けられた
    請求項1または請求項2に記載の車両用補機取付け構造。
JP2013111107A 2013-05-27 2013-05-27 車両用補機取付け構造 Expired - Fee Related JP5935757B2 (ja)

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