JP2015123543A - 卓上切断工具 - Google Patents
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Abstract
Description
また、特許文献2に開示された照明装置では、工具本体部の傾斜位置を変更するたびに光源の位置を手で調整する必要があるため取り扱いが面倒であった。
本発明は、これら従来の照明装置に関する問題を解消するためになされたもので、切断刃の左右両側について十分な明るさを得ることができ、取り扱いも容易な照明装置を提供することを目的とする。
本発明は、切断材を載置するテーブルと、テーブルに揺動支持部を介して上下に移動操作可能に支持された工具本体部と、工具本体部の回転刃具の刃先を照らす照明装置を備えた卓上切断工具である。本発明では、照明装置は、揺動支持部の揺動支点よりも下方となる部位で、回転刃具に対して左方又は右方にオフセットした部位に配置されて、当該照明装置の照射方向を平面視で回転刃具の面方向に対して傾けた方向となっている。
本発明によれば、工具本体部の揺動支点よりも下方に照明装置が配置されていることから、工具本体部を上下に移動操作しても照明装置の位置は変わらず、従って照射方向は変化しない。照明装置の照射方向は、工具本体部を下降端に位置させた状態における刃先(切断部位)の斜め後方であって平面視で回転刃具の面方向に対して傾けた方向となっている。このため、切断材上面の切断部位を十分な光量で照らすことができ、また刃先の影もできにくいことから、切断部位の視認性を高めることができる。
また、工具本体部の上下動位置に関係なく一定の位置に固定されていることから、使用者が手で位置調整する必要がなく、この点で当該照明装置の使い勝手を高めることができる。
本発明において、照明装置の照射方向を側面視で下方へ向けた構成とすることができる。この構成によれば、より一層切断部位の視認性を高めることができる。
本発明において、工具本体部が備えるギヤハウジングの下端であって、工具本体部を下降端に位置させた状態における当該ギヤハウジングの下端を通る仮想水平面を想定したときに、この仮想水平面よりも下方領域における回転刃具の刃先に向けて照明装置の照射方向を設定することができる。この構成によれば、ギヤハウジングに遮光されることなく照明装置の光を効率よく刃先に照射することができ、これにより切断部位の視認性を一層高めることができる。
本発明において、照明装置は、3つの光源を同一円周上の三等分位置に備え、かつ相互に照射方向を平行にして備えた構成とすることができる。この構成によれば、照明装置の十分な光量を確保しつつ、光の照射範囲を円形に近い範囲にすることができ、これにより視認性を高めることができる。
本発明において、照明装置は、光源として発光ダイオード(LED)を備えた構成とすることができる。この構成によれば、照明装置の消費電力の低減を図ることができる。
本発明において、照明装置は、前面を透明カバーで塞がれた照明ケース内に光源を収容した構成とされており、透明カバーを光源の照射方向に対して傾斜させた構成とすることができる。この構成によれば、透明カバーを通過した光が波長等の相違により分散されてぎらぎら感のない軟らかな光になって照射され、この点で使用者の視認性及び取り扱い性を高めることができる。
図1〜図7に示すように本実施形態に係る卓上切断工具1は、切断材Wを載置するテーブル20と、テーブル20を左右方向(水平方向)に回転可能に支持するベース30と、テーブル20の後部に設けた本体支持部40を介して上下に揺動操作可能かつ前後にスライド操作可能に支持された工具本体部10を備えている。
テーブル20の前部には、当該テーブル20の回転位置をロックする2系統のロック機構及びこれを解除するロック解除レバー21,22等が配置されている。ベース30には左右一対の補助テーブル部31,31が設けられている。この左右の補助テーブル部31,31は、テーブル20の左右に位置している。左右の補助テーブル部31,31の上面とテーブル20の上面は精確に相互に面一に設定されている。左右の補助テーブル部31,31間に跨る大型の切断材Wを安定した状態で載置できるようになっている。
左右の補助テーブル部31,31には、側方へ大きく張り出す状態でホルダ32,32が設けられている。両ホルダ32,32には、さらに大型の切断材Wを載置するための追加テーブル等の切断補助具(図示省略)を取り付けることができる。両ホルダ32,32は、補助テーブル部31,31の後部に設けた固定ねじ33,33を緩めることにより取り外すことができる。
左右の補助テーブル部31,31間には、位置決めフェンス50が跨った状態で取り付けられている。位置決めフェンス50は、切断材Wをテーブル面方向に位置決めするための部材で、これの詳細については後述する。
スライド支持部44は、相互に平行で前後にスライド可能な左右一対のスライドバー44a,44aを備えている。両スライドバー44a,44aの先端部に、揺動支持部45が取り付けられている。揺動支持部45に揺動支軸47を介して工具本体部10が上下に揺動(傾動)可能に支持されている。両スライドバー44a,44aを前後にスライドさせることにより工具本体部10を前後に一定の範囲でスライドさせることができ、かつ上下に一定の角度範囲で上下に傾動操作することができる。
工具本体部10は、電動モータ11により回転する円形の回転刃具12と、回転刃具12の上部側を覆うブレードケース13と、回転刃具12の下部側を覆う可動カバー14を備えている。ブレードケース13の後部が揺動支軸47を介して揺動支持部45に支持されている。ブレードケース13の背面側(右側部)に、減速ギヤ部16を介して電動モータ11が取り付けられている。減速ギヤ部16は、減速ギヤ列とこれを収容するギヤハウジングを備えている。この減速ギヤ部16により電動モータ11の回転出力が減速されて、図示省略したスピンドルに伝達される。スピンドルに回転刃具12が取り付けられている。
図2,6に示すように電動モータ11のモータハウジングの後面には、複数の吸気孔が設けられている。電動モータ11が起動すると内蔵した冷却ファンが回転することにより、この吸気孔を経て外気(モータ冷却風)がモータハウジング内に導入される。導入されたモータ冷却風はモータハウジング内の前部側に流れることにより当該電動モータ11の冷却がなされる。また、モータハウジングの後部側にはモータ制御用のコントローラが内装されている。このコントローラもモータ冷却風により冷却される。導入されたモータ冷却風の一部はモータハウジングの前部に設けた排気孔を経て外部に排気され、残余のモータ冷却風はブレードケース13内に排出される。
減速ギヤ部16のギヤハウジングの上部には、ループ形をなす前側のメインハンドル15aと後ろ側のサブハンドル15bを併設した大型のハンドル部15が設けられている。メインハンドル15aの内周側に起動用のスイッチレバー15cが配置されている。
本実施形態に係る位置決めフェンス50は、左側フェンス50Lについて大きな特徴を有している。基台部53は、右側フェンス50Rの固定フェンス55よりも低く形成されている。基台部53の右端部53b(回転刃具側の端部)は、45°よりも大きな角度で傾斜している。この点、右側フェンス50Rの固定フェンス55の左端部55b(回転刃具側の端部)は、僅かな角度(例えば10°程度)で傾斜している。このことから、工具本体部10の左右傾斜角度については左側に大きな傾斜角度が許容されるようになっている。本実施形態では、基台部53の前面の全体について、切断材Wを当接、位置決めするための位置決め面53aが設定されている。
第2可動フェンス52のスライド位置は、摘みねじ56を締め込むことにより任意の位置で固定することができる。本実施形態では、この第2可動フェンス52についても、その前面の全体が位置決め面52aとされている。
第2可動フェンス52に、第1可動フェンス51が支持されている。図13,15,17に示すように第1可動フェンス51には、支持アーム部51dが一体に設けられている。第1可動フェンス51は、支軸57を介して上下に回動可能な状態で第2可動フェンス52の後面側に支持されている。支軸57は、支持アーム部51dの左端部(回動基端部側)に設けた長溝孔形状の支持孔51b内に挿通されている。この支持孔51b内において支軸57が相対移動可能な範囲で、当該第1可動フェンス51は左右に変位可能となっている。第1可動フェンス51は、図12,13に示す使用位置と、図14,15に示す係合解除位置との間で左右方向に変位させることができる。図12,13に示すように第1可動フェンス51を使用位置に位置させると、その前面を第2可動フェンス52の位置決め面52aと基台部53の位置決め面53aの右側に面一に位置させた状態となる。本実施形態では、第1可動フェンス51の前面についても切断材Wが当接される位置決め面51aとされている。第1及び第2可動フェンス51,52の位置決め面51a,52aと基台部53の位置決め面53aにより、右側フェンス50Rとほぼ同等の面積を有する広い位置決め面が形成される。
第1可動フェンス51を使用位置及び係合解除位置に位置させた状態では、支持アーム部51dは第2可動フェンス52の上端からはみ出さない太さに設定されている。
図16及び図17に示すように第1可動フェンス51は、支軸57を中心にして180度回転させることにより左右反転させることができる。図18及び図19に示すように、第1可動フェンス51を左側に反転させた状態で、さらに摘みねじ56を緩めることにより第2可動フェンス52を左側へスライドさせて退避位置に移動させることができる。第2可動フェンス52を退避位置に移動させることにより、当該位置決めフェンス50の左側フェンス50Lの高さを基台部53の高さまで低くすることができる。
図20に示すようにこの照明装置60は、3つのLED62〜62(発光ダイオード)を光源としている。3つのLED62〜62は、制御基板61に搭載されている。3つのLED62〜62は同一円周上の三等分位置に配置されている。しかも、3つのLED62〜62は、その照射方向を相互に平行とする向き(姿勢)で相互に接近して配置されている。
3つのLED62〜62は、照明ケース63内に収容されている。照明ケース63の前部には透明カバー64が取り付けられている。透明カバー64は、まっすぐ前側(使用者側)に向けられている。但し、透明カバー64は、やや下方へ向けられている。
図20に示すように3つのLED62〜62の照射方向は、側面視で下向きに傾斜した方向とされている。また、3つのLED62〜62の照射方向は、平面視で左側へ傾斜した方向とされている。このため、図20において(右側面視で)、制御基板61の裏面が見えている。
このように、正面視で回転刃具12に対して右側にオフセットした位置に照明装置60が取り付けられ、3つのLED62〜62がその照射方向を側面視で下向きかつ平面視で左側に傾斜した向きとする姿勢で照明ケース63内に収容されていることにより、回転刃具12の刃先(切断部位)が効率よく照らされるようになっている。本実施形態では、図6に示すように工具本体部10を下降端まで下動させた状態において、減速ギヤ部16の下端面を通る仮想水平面Vを想定したときに、この仮想水平面Vより下方かつテーブル20の上面よりも上方の領域Sにおける刃先に向けて照射されるように3つのLED62〜62の照射方向が設定されている。
このように照明装置60が切断部位に近い揺動支持部45の前面に設けられ、その各光源の照射方向が下向きかつ左向きに傾斜した方向とされていることから、切断部位が十分な光量で照らされることにより刃先の影が発生することを抑制でき、これにより当該切断部位の視認性を一層高めることができる。
また、照明装置60は揺動支持部45の前面に設けられて、工具本体部10の上下動位置とは関係なく一定の部位を照射する構成であるので、使用者が手動操作によりその照射方向をわざわざ調整する必要がなく、この点で当該照明装置60の使い勝手を高めることができる。
さらに、本実施形態に係る照明装置60によれば、光源としてのLED62〜62の照射範囲が、工具本体部10の下降端におけるギヤハウジングの下面よりも下側の領域Sにおける刃先に設定されている。このため、照射した光が工具本体部10の特にギヤハウジングで遮光されてしまうことがなく、ほぼ全てが回転刃具12の刃先に照射されて十分な光量で切断部位を明るく照らすことができる。
さらに、照明装置60は、光源としての3つのLED62〜62の前方が透明カバー64で覆われている。透明カバー64は、LED62〜62の照射方向に対して傾斜していることから、当該透明カバー64に対して光が傾斜方向から入光し、その結果透明カバー64を通過した光が波長等の相違により分散されてぎらぎら感(まぶしさ)のない軟らかな光になって照射される。軟らかな光で明るく照らされることにより切断部位の視認性を一層高めることができる。
また、光源は例示したLED62に代えて電球を用いてもよい。さらに、3つのLED62〜62の相対位置を同一円周上の三等分位置とした構成を例示したが、その他の相対位置に配置してもよい。
また、揺動支持部45の前面右側に照明装置60を配置した構成を例示したが、前面左側に配置する構成、あるいは右又は左側部に配置する構成としてもよい。回転刃具12の面方向に対して左側又は右側にオフセットした位置に照明装置を配置することにより、使用者に向けて光が直接照射されることがなくなり、これにより切断部位の視認性を高めて、その使い勝手をよくすることができる。
W…切断材
10…工具本体部
11…電動モータ
12…回転刃具
13…ブレードケース
14…可動カバー
15…ハンドル部
15a…メインハンドル、15b…サブハンドル、15c…スイッチレバー
16…減速ギヤ部
V…仮想水平面
S…仮想水平面Vよりも下方の領域
20…テーブル
21,22…ロック解除レバー
30…ベース
31…補助テーブル部
32…ホルダ
33…固定ねじ
40…本体支持部
41…傾動基台部
42…傾動支持部
43…支持アーム部
44…スライド支持部、44a…スライドバー
45…揺動支持部
46…固定レバー
47…揺動支軸
50…位置決めフェンス
50R…右側フェンス、50L…左側フェンス
51…第1可動フェンス
51a…位置決め面、51b…支持孔,51c…係合凹部、51d…支持アーム部
52…第2可動フェンス
52a…位置決め面、52b…案内凸部
53…基台部
53a…位置決め面、53b…右端部、53c…案内溝部
54…結合アーム部
55…固定フェンス
55a…位置決め面、55b…左端部
56…摘みねじ
57…支軸
58…係合軸部
60…照明装置
61…制御基板
62…LED(発光ダイオード)
63…照明ケース
64…透明カバー
Claims (6)
- 切断材を載置するテーブルと、該テーブルに揺動支持部を介して上下に移動操作可能に支持された工具本体部と、該工具本体部の回転刃具の刃先を照らす照明装置を備えた卓上切断工具であって、
前記照明装置は、前記揺動支持部の揺動支点よりも下方となる部位で、前記回転刃具に対して左方又は右方にオフセットした部位に配置されて、該照明装置の照射方向を平面視で前記回転刃具の面方向に対して傾けた方向とした卓上切断工具。 - 請求項1記載の卓上切断工具であって、前記照明装置の照射方向を側面視で下方へ向けた構成とした卓上切断工具。
- 請求項1又は2記載の卓上切断工具であって、前記工具本体部が備えるギヤハウジングの下端を通る仮想水平面を想定したときに、該仮想水平面よりも下方領域における前記回転刃具の刃先に向けて前記照明装置の照射方向を設定した卓上切断工具。
- 請求項1〜3の何れか1項に記載した卓上切断工具であって、前記照明装置は、3つの光源を同一円周上の三等分位置に備え、かつ相互に照射方向を平行にして備えた卓上切断工具。
- 請求項1〜4の何れか1項に記載した卓上切断工具であって、前記照明装置は、光源として発光ダイオードを備えた卓上切断工具。
- 請求項1〜5の何れか1項に記載した卓上切断工具であって、前記照明装置は、前面を透明カバーで塞がれた照明ケース内に光源を収容した構成とされており、前記透明カバーを前記光源の照射方向に対して傾斜させた構成とした卓上切断工具。
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Legal Events
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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A521 | Request for written amendment filed |
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A02 | Decision of refusal |
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