JP2004299034A - 切断機 - Google Patents
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Abstract
【課題】切断材を載置するメインテーブルと、これを支持するベースと、ベースに一体に設けられ、メインテーブルの側方に位置する補助テーブルを備えた切断機において、従来補助テーブルの高さをメインテーブルの高さに精確に一致させるための調整機構がなかったため、ベースを樹脂化して切断機の軽量化を図ることが困難であった。本発明では、実質的に補助テーブルの上面高さを調整できる切断機を提供する。
【解決手段】補助テーブル21の上面21bに、調整ブロック31を上下に位置調整可能に設ける。調整ブロック31の上面には調整ねじがねじ込まれ、これが下面側に突き出されている。調整ねじのねじ込み量を調整して、補助テーブル21の実質的な上面31aを調整可能な構成とする。
【選択図】 図4
【解決手段】補助テーブル21の上面21bに、調整ブロック31を上下に位置調整可能に設ける。調整ブロック31の上面には調整ねじがねじ込まれ、これが下面側に突き出されている。調整ねじのねじ込み量を調整して、補助テーブル21の実質的な上面31aを調整可能な構成とする。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、いわゆる卓上型の切断機であって切断材を載置するためのテーブルを備えた切断機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば特開2000−25001号公報に開示されているように、切断材を載置するためのテーブルと、このテーブルに対して切断刃を進退可能に設けた切断機本体を備えた切断機であって、比較的小型で持ち運び可能な切断機においては、載置した切断材のテーブルからはみ出る部分を下方から受けて長尺の切断材をより安定した状態でテーブル上に載置しておくために、このテーブル(以下、メインテーブルという)とは別に補助テーブルをテーブルの例えば両側方に備えたものが提供されている。通常、この補助テーブルは、メインテーブルを回転可能に支持するベースに一体に設けられている。
このような機能を有する補助テーブルは、精度のよい切断作業を行う観点からその上面はメインテーブルの上面に対して高さが精度よく一致していることが要求される。このため、従来補助テーブルの上面高さを機械加工により精密に仕上げることが行われていた。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−25001号公報
【特許文献2】
実公平5−17202号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一方で、当該切断機の軽量化を図る観点から近年ベースの樹脂化が図られている。ところが、ベースを樹脂化するにあたっては樹脂材の高精度の機械加工が困難であること等の理由から、補助テーブルの上面高さをメインテーブルの上面高さに対して精度よく一致させることが困難であり、その結果補助テーブルを一体に備えた樹脂製のベースを有する切断機を提供することが困難であった。
そこで、本発明は、メインテーブルに対して補助テーブルの上面高さを精度よく一致させることができる切断機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明は前記請求項に記載した構成の切断機とした。
請求項1記載の切断機によれば、補助テーブルには調整ブロックを主体とする高さ調整機構が取り付けられており、この調整ブロックの高さを調整することにより補助テーブルの実質的な上面高さ(調整ブロックの上面高さ)を調整することができる。
このことからベースおよびこれと一体に設けられた補助テーブルが、例えば樹脂を素材として製作され、このために当該補助テーブルの上面を機械加工してメインテーブルの高さに正確に合わせることができない場合であっても、調整ブロックの高さを調整することにより実質的に補助テーブルの上面高さをメインテーブルの上面高さ(切断材載置高さ)に精度よく合わせることができるので、ベースおよび補助テーブルを樹脂化して当該切断機の軽量化を図ることができる。
しかも、調整ブロックは、その上面側から調整ねじを回転操作してその締め込み量を調整することにより、当該調整ブロックの補助テーブルに対する高さを調整することができる。このように上面側から調整できるので調整ブロックの高さ調整作業を楽に行うことができる。
また、高さ調整機構は調整ねじを補助テーブル上面に突き当てる方向に付勢されているので、調整ねじのゆるみを防止することができ、これにより調整ブロックを調整した高さに長期間にわたって保持することができる。
【0006】
請求項2記載の切断機によれば、調整ブロックの上面の傾き(面方向)を正確に調整し、かつ保持することができ、これにより補助テーブルの実質的な上面をメインテーブルの上面に対して正確に面一状態に調整でき、また保持することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図1〜図5に基づいて説明する。図1および図2は、本実施形態の切断機1を示している。この切断機1は、いわゆる卓上型のマルノコ盤であって、ベース2とこのベース2に支軸6を介して回転可能に支持されたメインテーブル3と、メインテーブル3の後部(当該切断機1を取り扱う作業者の反対側、図1および図2において左側の端部)に設けた傾動支持部4を介して当該メインテーブル3の上方に位置する切断機本体5を備えている。
ベース2の両側部は、メインテーブル3の両側方へ張り出している。この張り出し部分はそれぞれメインテーブル3とほぼ同じ高さに形成されて補助テーブル21,22とされている。長尺の切断材Wであってメインテーブル3からはみ出る切断材Wは、この補助テーブル21(または22)を利用することにより、当該切断材Wを安定した状態で保持することができる。作業者から見て左側の補助テーブル21の上面には、その高さを調整するための高さ調整機構30が設けられている。この高さ調整機構30については後述する。
上記両補助テーブル21,22を含めてベース2は合成樹脂の一体成形により形成されている。これにより、当該切断機1の軽量化が図られている。
【0008】
両補助テーブル21,22間には、ガイドフェンス7が掛け渡して取り付けられている。このガイドフェンス7の前面はメインテーブル3の上面に対して直交するガイド面7aとされている。このガイド面7aは、メインテーブル3の回転中心(支軸6)に一致するように当該ガイドフェンス7の位置が設定されている。メインテーブル3の上面に切断材Wを載置し、かつこのガイドフェンス7のガイド面7aに切断材Wを当接させることにより当該切断材Wの端面をメインテーブル3の回転中心に一致させた状態でテーブル面方向に位置決めすることができる。
メインテーブル3の後部に設けられた傾動支持部4は、メインテーブル3の後部に一体に設けられた傾動受け部4aと、この傾動受け部4aに対して傾動支軸4bを介して左右に傾動可能に支持された傾動部4cを備えている。傾動部4cの上部に支軸8を介して切断機本体5が上下に傾動可能に支持されている。
傾動支軸4bの後部に設けたレバー4dを緩めることにより傾動部4cを左右に傾動させることができ、これにより切断機本体5を作業者から見て左右に傾動させることができる。レバー4dを締め込むことにより、傾動受け部4aに対して傾動部4cを固定することができ、これにより切断機本体5の傾動位置を固定することができる。
切断機本体5は、支軸8を介して傾動部4cに上下に傾動可能に支持されるとともに、図示省略したばねにより上方へ付勢されている。切断機本体5は、円形の切断刃5aと、この切断刃5aを回転させる駆動モータ5bと、切断刃5aの上部を覆うブレードケース5cと、切断刃5aの下部を覆うセーフティカバー5dを備えている。ブレードケース5cには、作業者が把持するためのハンドル部5eが設けられている。ハンドル部5eには、照明装置9が取り付けられている。
セーフティカバー5dは、リンクアーム5fを介して当該切断機本体5の上下動に連動して開閉される。
【0009】
次に、補助テーブル21に設けた高さ調整機構30について説明する。本実施形態の高さ調整機構30の詳細が図3〜図5に示されている。本実施形態の高さ調整機構30は、作業者から見て左側の補助テーブル21の上面に設けられている。この高さ調整機構30は、直方体形状を有する調整ブロック31を備えている。この調整ブロック31は、補助テーブル21の上面に設けた収容凹部21aに収容されている。図4および図5に示すようにこの調整ブロック31の中央には支軸32が取り付けられている。この支軸32は、収容凹部21aの底部を貫通して下方へ延びている。この支軸32の下端に形成した頭部32aと収容凹部21aの底部との間には圧縮ばね33が介装されている。このため、調整ブロック31は、収容凹部21a内に引き込まれる方向(図4において下方)に付勢されている。
この調整ブロック31には、合計三個の調整ねじ34,35,36が取り付けられている。図3に示すように調整ねじ34は、調整ブロック31の前部に配置され、調整ねじ35,36は、後部に配置されている。この三個の調整ねじ34,35,36は、それぞれ調整ブロック31の上面側から締め込んだり緩めたりすることができる。この三個の調整ねじ34,35,36は、それぞれ調整ブロック31の下面側から突き出して、収容凹部21aの底部に突き当てられている。
この三個の調整ねじ34,35,36を調整ブロック31の上面側から回転して、その下面側への突き出し寸法を調整することにより、当該調整ブロック31の収容凹部21a内における高さ方向の位置を調整することができる。調整ブロック31の高さを調整することにより、その上面31aを補助テーブル21の上面21bに対して精確に位置調整することができる。
また、三個の調整ねじ34,35,36の下面側への突き出し寸法を調整することにより、調整ブロック31の上面31aの傾きを調整することができる。調整ブロック31の上面31aの傾きを調整することにより、メインテーブル3の上面3aに対して当該上面31aが面一になるよう調整することができる。
なお、各調整ねじ34,35,36は、調整ブロック31の上面31aから突き出ないようにその長さが適切に設定されている。
また、収納凹部21a内には、鉄板を素材として耐摩耗性を有する保護シート板37がその内面に貼り付けるように取り付けられている。この保護シート板37により、上記調整ねじ34〜36がばね付勢力により突き当てられる状態であっても、収納凹部21aの底部の摩耗を低減させることができる。この点、両補助テーブル21,22を含めてベース2を樹脂の一体成形により形成した場合の不具合を解消することができる。
【0010】
このように本実施形態の高さ調整機構30によれば、調整ねじ34,35,36の締め込み量を調整することにより、調整ブロック31の上面31aの高さをメインテーブル3に合わせて調整することができる。調整ブロック31の上面31aとメインテーブル3の上面3aを高さ方向に精確に一致させることにより、メインテーブル3からはみ出した切断材Wを当該調整ブロック31に乗せ掛けることができる。このことから調整ブロック31の上面31aを補助テーブル21の実質的な上面として利用することができる。
従って、補助テーブル21自体の上面21bがメインテーブル3の上面に対して精確に一致していない場合であっても、調整ブロック31の上面31aを実質的に補助テーブル21の上面として利用することができるので、メインテーブル3と当該補助テーブル21との間に切断材Wを安定した状態に掛け渡して切断作業を行うことができる。このことから、補助テーブル21,22を含めてベース2の全体を例えば樹脂により一体成形することによりその軽量化を図る場合においても、補助テーブル21の上面(調整ブロック31の上面31a)のメインテーブル3の上面31aに対する高さを精確に設定することができる。
また、各調整ねじ34,35,36は、調整ブロック31の上面側から締め込みまたは緩めることができるので、当該調整ブロック31の高さ調整を簡単に行うことができる。
【0011】
上記高さ調整機構30には様々な変更を加えることができる。例えば、収容凹部21aの対向する二側面を高精度で相互に平行に設け、この二側面と調整ブロック31とのすき間を微小にすれば、この二側面を調整ブロック31のガイド面として利用することができ、これにより調整ブロック31を左右に傾くことなく平行に上下動させることができる。この構成によれば、調整ねじを二個に減らすことができ、これによりコストダウンを図ることができ、また当該高さ調整機構30の調整が容易になる。この構成を採用する場合、補助テーブル部が合成樹脂製であって高精度で収容凹部を成形できない場合であっても、ライナーを貼り付ける等して上記二側面を高精度で設けることができ、この場合にも調整ブロックのガイド面として利用することができる。
補助テーブル21に設けた収容凹部21aをメインテーブル3とは反対側に延長することにより、調整ブロック31の一部を補助テーブルより側方へ張り出し状に延出する構成とすることができる。この場合には調整ブロック31自体を長くして側方へ張り出す構成とする他、調整ブロックに着脱可能に取り付けた別部材を延出させてもよい。このような構成によれば、補助テーブル21からさらに側方へはみ出す切断材Wをより安定した状態で受けることができる。
さらに、調整ブロック31の上面31aにガイドフェンス7を固定し、そのガイド面7aと調整ブロック31の上面31aとの直角精度を機械加工等により予め高精度で確保しておけば、メインテーブル3に対する高さ調整機構30の調整により、メインテーブル3に対するガイドフェンス7の調整(直角精度を得るための調整)をも同時に行うことができ、これによりこの種の調整作業の便宜を図ることができる。
また、三個の調整ねじ34〜36を用いる構成を例示したが、調整ねじの数はコスト等の都合で適宜増減することができ、すくなくとも二個以上の調整ねじを用いればよい。
【0012】
また、ブロック体形状の調整ブロック31を例示したが、円柱体形状をなし先端に雄ねじ部を有する調整ブロックを補助テーブル21,22の上面に設けたねじ孔にねじ込むことにより、この調整ブロックの上面の高さをメインテーブル3の上面3aに合わせて調整可能とし、これにより当該補助テーブル21,22の実質的な高さを調整可能な構成としてもよい。
さらに、左右の補助テーブル21,22を含めてベース2を合成樹脂の一体成型とする場合を例示したが、本願発明は、鋳物製とする場合等その材質に関係なく適用することができる。
また、以上説明した実施形態では、回転可能なメインテーブル3を備え、また傾動支持部4を介して左右に傾動可能な切断機本体5を備えた切断機を例示したが、本願発明は、回転しないメインテーブルを備え、また左右に傾動しない切断機本体を備えた切断機にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す図であって、切断機の平面図である。
【図2】例示した実施形態に係る切断機の側面図である。
【図3】例示した実施形態の高さ調整機構の平面図である。本図は、作業者から見て左側の補助テーブル付近を示している。
【図4】例示した実施形態の高さ調整機構の縦断面図であって、図3の(4)−(4)線断面矢視図である。本図は、作業者から見て左側の補助テーブル付近を示している。
【図5】図3の(5)−(5)線断面矢視図であって、高さ調整機構の縦断面図である。
【符号の説明】
W…切断材
1…切断機
2…ベース
3…メインテーブル
5…切断機本体
7…ガイドフェンス、7a…ガイド面
21,22…補助テーブル
21a…収容凹部、21b…上面
30…高さ調整機構
31…調整ブロック、31a…上面
33…圧縮ばね
34〜36…調整ねじ
【発明の属する技術分野】
この発明は、いわゆる卓上型の切断機であって切断材を載置するためのテーブルを備えた切断機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば特開2000−25001号公報に開示されているように、切断材を載置するためのテーブルと、このテーブルに対して切断刃を進退可能に設けた切断機本体を備えた切断機であって、比較的小型で持ち運び可能な切断機においては、載置した切断材のテーブルからはみ出る部分を下方から受けて長尺の切断材をより安定した状態でテーブル上に載置しておくために、このテーブル(以下、メインテーブルという)とは別に補助テーブルをテーブルの例えば両側方に備えたものが提供されている。通常、この補助テーブルは、メインテーブルを回転可能に支持するベースに一体に設けられている。
このような機能を有する補助テーブルは、精度のよい切断作業を行う観点からその上面はメインテーブルの上面に対して高さが精度よく一致していることが要求される。このため、従来補助テーブルの上面高さを機械加工により精密に仕上げることが行われていた。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−25001号公報
【特許文献2】
実公平5−17202号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一方で、当該切断機の軽量化を図る観点から近年ベースの樹脂化が図られている。ところが、ベースを樹脂化するにあたっては樹脂材の高精度の機械加工が困難であること等の理由から、補助テーブルの上面高さをメインテーブルの上面高さに対して精度よく一致させることが困難であり、その結果補助テーブルを一体に備えた樹脂製のベースを有する切断機を提供することが困難であった。
そこで、本発明は、メインテーブルに対して補助テーブルの上面高さを精度よく一致させることができる切断機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明は前記請求項に記載した構成の切断機とした。
請求項1記載の切断機によれば、補助テーブルには調整ブロックを主体とする高さ調整機構が取り付けられており、この調整ブロックの高さを調整することにより補助テーブルの実質的な上面高さ(調整ブロックの上面高さ)を調整することができる。
このことからベースおよびこれと一体に設けられた補助テーブルが、例えば樹脂を素材として製作され、このために当該補助テーブルの上面を機械加工してメインテーブルの高さに正確に合わせることができない場合であっても、調整ブロックの高さを調整することにより実質的に補助テーブルの上面高さをメインテーブルの上面高さ(切断材載置高さ)に精度よく合わせることができるので、ベースおよび補助テーブルを樹脂化して当該切断機の軽量化を図ることができる。
しかも、調整ブロックは、その上面側から調整ねじを回転操作してその締め込み量を調整することにより、当該調整ブロックの補助テーブルに対する高さを調整することができる。このように上面側から調整できるので調整ブロックの高さ調整作業を楽に行うことができる。
また、高さ調整機構は調整ねじを補助テーブル上面に突き当てる方向に付勢されているので、調整ねじのゆるみを防止することができ、これにより調整ブロックを調整した高さに長期間にわたって保持することができる。
【0006】
請求項2記載の切断機によれば、調整ブロックの上面の傾き(面方向)を正確に調整し、かつ保持することができ、これにより補助テーブルの実質的な上面をメインテーブルの上面に対して正確に面一状態に調整でき、また保持することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図1〜図5に基づいて説明する。図1および図2は、本実施形態の切断機1を示している。この切断機1は、いわゆる卓上型のマルノコ盤であって、ベース2とこのベース2に支軸6を介して回転可能に支持されたメインテーブル3と、メインテーブル3の後部(当該切断機1を取り扱う作業者の反対側、図1および図2において左側の端部)に設けた傾動支持部4を介して当該メインテーブル3の上方に位置する切断機本体5を備えている。
ベース2の両側部は、メインテーブル3の両側方へ張り出している。この張り出し部分はそれぞれメインテーブル3とほぼ同じ高さに形成されて補助テーブル21,22とされている。長尺の切断材Wであってメインテーブル3からはみ出る切断材Wは、この補助テーブル21(または22)を利用することにより、当該切断材Wを安定した状態で保持することができる。作業者から見て左側の補助テーブル21の上面には、その高さを調整するための高さ調整機構30が設けられている。この高さ調整機構30については後述する。
上記両補助テーブル21,22を含めてベース2は合成樹脂の一体成形により形成されている。これにより、当該切断機1の軽量化が図られている。
【0008】
両補助テーブル21,22間には、ガイドフェンス7が掛け渡して取り付けられている。このガイドフェンス7の前面はメインテーブル3の上面に対して直交するガイド面7aとされている。このガイド面7aは、メインテーブル3の回転中心(支軸6)に一致するように当該ガイドフェンス7の位置が設定されている。メインテーブル3の上面に切断材Wを載置し、かつこのガイドフェンス7のガイド面7aに切断材Wを当接させることにより当該切断材Wの端面をメインテーブル3の回転中心に一致させた状態でテーブル面方向に位置決めすることができる。
メインテーブル3の後部に設けられた傾動支持部4は、メインテーブル3の後部に一体に設けられた傾動受け部4aと、この傾動受け部4aに対して傾動支軸4bを介して左右に傾動可能に支持された傾動部4cを備えている。傾動部4cの上部に支軸8を介して切断機本体5が上下に傾動可能に支持されている。
傾動支軸4bの後部に設けたレバー4dを緩めることにより傾動部4cを左右に傾動させることができ、これにより切断機本体5を作業者から見て左右に傾動させることができる。レバー4dを締め込むことにより、傾動受け部4aに対して傾動部4cを固定することができ、これにより切断機本体5の傾動位置を固定することができる。
切断機本体5は、支軸8を介して傾動部4cに上下に傾動可能に支持されるとともに、図示省略したばねにより上方へ付勢されている。切断機本体5は、円形の切断刃5aと、この切断刃5aを回転させる駆動モータ5bと、切断刃5aの上部を覆うブレードケース5cと、切断刃5aの下部を覆うセーフティカバー5dを備えている。ブレードケース5cには、作業者が把持するためのハンドル部5eが設けられている。ハンドル部5eには、照明装置9が取り付けられている。
セーフティカバー5dは、リンクアーム5fを介して当該切断機本体5の上下動に連動して開閉される。
【0009】
次に、補助テーブル21に設けた高さ調整機構30について説明する。本実施形態の高さ調整機構30の詳細が図3〜図5に示されている。本実施形態の高さ調整機構30は、作業者から見て左側の補助テーブル21の上面に設けられている。この高さ調整機構30は、直方体形状を有する調整ブロック31を備えている。この調整ブロック31は、補助テーブル21の上面に設けた収容凹部21aに収容されている。図4および図5に示すようにこの調整ブロック31の中央には支軸32が取り付けられている。この支軸32は、収容凹部21aの底部を貫通して下方へ延びている。この支軸32の下端に形成した頭部32aと収容凹部21aの底部との間には圧縮ばね33が介装されている。このため、調整ブロック31は、収容凹部21a内に引き込まれる方向(図4において下方)に付勢されている。
この調整ブロック31には、合計三個の調整ねじ34,35,36が取り付けられている。図3に示すように調整ねじ34は、調整ブロック31の前部に配置され、調整ねじ35,36は、後部に配置されている。この三個の調整ねじ34,35,36は、それぞれ調整ブロック31の上面側から締め込んだり緩めたりすることができる。この三個の調整ねじ34,35,36は、それぞれ調整ブロック31の下面側から突き出して、収容凹部21aの底部に突き当てられている。
この三個の調整ねじ34,35,36を調整ブロック31の上面側から回転して、その下面側への突き出し寸法を調整することにより、当該調整ブロック31の収容凹部21a内における高さ方向の位置を調整することができる。調整ブロック31の高さを調整することにより、その上面31aを補助テーブル21の上面21bに対して精確に位置調整することができる。
また、三個の調整ねじ34,35,36の下面側への突き出し寸法を調整することにより、調整ブロック31の上面31aの傾きを調整することができる。調整ブロック31の上面31aの傾きを調整することにより、メインテーブル3の上面3aに対して当該上面31aが面一になるよう調整することができる。
なお、各調整ねじ34,35,36は、調整ブロック31の上面31aから突き出ないようにその長さが適切に設定されている。
また、収納凹部21a内には、鉄板を素材として耐摩耗性を有する保護シート板37がその内面に貼り付けるように取り付けられている。この保護シート板37により、上記調整ねじ34〜36がばね付勢力により突き当てられる状態であっても、収納凹部21aの底部の摩耗を低減させることができる。この点、両補助テーブル21,22を含めてベース2を樹脂の一体成形により形成した場合の不具合を解消することができる。
【0010】
このように本実施形態の高さ調整機構30によれば、調整ねじ34,35,36の締め込み量を調整することにより、調整ブロック31の上面31aの高さをメインテーブル3に合わせて調整することができる。調整ブロック31の上面31aとメインテーブル3の上面3aを高さ方向に精確に一致させることにより、メインテーブル3からはみ出した切断材Wを当該調整ブロック31に乗せ掛けることができる。このことから調整ブロック31の上面31aを補助テーブル21の実質的な上面として利用することができる。
従って、補助テーブル21自体の上面21bがメインテーブル3の上面に対して精確に一致していない場合であっても、調整ブロック31の上面31aを実質的に補助テーブル21の上面として利用することができるので、メインテーブル3と当該補助テーブル21との間に切断材Wを安定した状態に掛け渡して切断作業を行うことができる。このことから、補助テーブル21,22を含めてベース2の全体を例えば樹脂により一体成形することによりその軽量化を図る場合においても、補助テーブル21の上面(調整ブロック31の上面31a)のメインテーブル3の上面31aに対する高さを精確に設定することができる。
また、各調整ねじ34,35,36は、調整ブロック31の上面側から締め込みまたは緩めることができるので、当該調整ブロック31の高さ調整を簡単に行うことができる。
【0011】
上記高さ調整機構30には様々な変更を加えることができる。例えば、収容凹部21aの対向する二側面を高精度で相互に平行に設け、この二側面と調整ブロック31とのすき間を微小にすれば、この二側面を調整ブロック31のガイド面として利用することができ、これにより調整ブロック31を左右に傾くことなく平行に上下動させることができる。この構成によれば、調整ねじを二個に減らすことができ、これによりコストダウンを図ることができ、また当該高さ調整機構30の調整が容易になる。この構成を採用する場合、補助テーブル部が合成樹脂製であって高精度で収容凹部を成形できない場合であっても、ライナーを貼り付ける等して上記二側面を高精度で設けることができ、この場合にも調整ブロックのガイド面として利用することができる。
補助テーブル21に設けた収容凹部21aをメインテーブル3とは反対側に延長することにより、調整ブロック31の一部を補助テーブルより側方へ張り出し状に延出する構成とすることができる。この場合には調整ブロック31自体を長くして側方へ張り出す構成とする他、調整ブロックに着脱可能に取り付けた別部材を延出させてもよい。このような構成によれば、補助テーブル21からさらに側方へはみ出す切断材Wをより安定した状態で受けることができる。
さらに、調整ブロック31の上面31aにガイドフェンス7を固定し、そのガイド面7aと調整ブロック31の上面31aとの直角精度を機械加工等により予め高精度で確保しておけば、メインテーブル3に対する高さ調整機構30の調整により、メインテーブル3に対するガイドフェンス7の調整(直角精度を得るための調整)をも同時に行うことができ、これによりこの種の調整作業の便宜を図ることができる。
また、三個の調整ねじ34〜36を用いる構成を例示したが、調整ねじの数はコスト等の都合で適宜増減することができ、すくなくとも二個以上の調整ねじを用いればよい。
【0012】
また、ブロック体形状の調整ブロック31を例示したが、円柱体形状をなし先端に雄ねじ部を有する調整ブロックを補助テーブル21,22の上面に設けたねじ孔にねじ込むことにより、この調整ブロックの上面の高さをメインテーブル3の上面3aに合わせて調整可能とし、これにより当該補助テーブル21,22の実質的な高さを調整可能な構成としてもよい。
さらに、左右の補助テーブル21,22を含めてベース2を合成樹脂の一体成型とする場合を例示したが、本願発明は、鋳物製とする場合等その材質に関係なく適用することができる。
また、以上説明した実施形態では、回転可能なメインテーブル3を備え、また傾動支持部4を介して左右に傾動可能な切断機本体5を備えた切断機を例示したが、本願発明は、回転しないメインテーブルを備え、また左右に傾動しない切断機本体を備えた切断機にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す図であって、切断機の平面図である。
【図2】例示した実施形態に係る切断機の側面図である。
【図3】例示した実施形態の高さ調整機構の平面図である。本図は、作業者から見て左側の補助テーブル付近を示している。
【図4】例示した実施形態の高さ調整機構の縦断面図であって、図3の(4)−(4)線断面矢視図である。本図は、作業者から見て左側の補助テーブル付近を示している。
【図5】図3の(5)−(5)線断面矢視図であって、高さ調整機構の縦断面図である。
【符号の説明】
W…切断材
1…切断機
2…ベース
3…メインテーブル
5…切断機本体
7…ガイドフェンス、7a…ガイド面
21,22…補助テーブル
21a…収容凹部、21b…上面
30…高さ調整機構
31…調整ブロック、31a…上面
33…圧縮ばね
34〜36…調整ねじ
Claims (2)
- 切断材を載置するためのメインテーブルと、該メインテーブルを支持するベースと、該ベースに一体に設けられ、前記メインテーブルの側方に位置されて該メインテーブルから側方へはみ出した前記切断材を載置するための補助テーブルを備えた切断機であって、
前記補助テーブルは、その上面に調整ブロックを主体とする高さ調整機構を備え、
前記調整ブロックは、その上面側から回転操作可能でその下面側へ突き出して補助テーブルの上面に突き当てられる調整ねじを備え、該調整ねじのねじ込み量を調整して前記調整ブロックの上面を前記補助テーブルの上面に対して調整することで前記補助テーブルの実質的な上面高さを調整可能な構成とした切断機。 - 請求項1記載の切断機であって、調整ブロックは二個以上の調整ねじを備えた切断機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003098148A JP2004299034A (ja) | 2003-04-01 | 2003-04-01 | 切断機 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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JP2004299034A true JP2004299034A (ja) | 2004-10-28 |
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ID=33409753
Family Applications (1)
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JP2003098148A Pending JP2004299034A (ja) | 2003-04-01 | 2003-04-01 | 切断機 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004299034A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2003
- 2003-04-01 JP JP2003098148A patent/JP2004299034A/ja active Pending
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