JP5280422B2 - 切断機 - Google Patents
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Description
しかし、実際の作業では、スミ線に対する切断刃の刃先の位置を確認しながら移動させる必要があることから、切断機の切断移動方向の前端側において、ブレードケースの正面側(モータケースの反対側)に開口部を設け、この開口部から切断刃の刃先及びスミ線を覗き見ることができるようにしている。
このため、切断部位をブレードケースの裏面側(モータケース側)から照らす構成の公報記載の照明装置は、ブレードケースの裏面側が塞がれた構造の防塵式の切断機には適用できないという事情がある。
本発明は、上述した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、特に、防塵式切断機用として好適な照明装置を備えた切断機を提供することにある。
第1の発明は、切断刃と、切断刃を覆うブレードケースと、ブレードケースに形成された視認部を通して切断刃の切断移動方向の刃先を照らす照明装置とを備えた切断機であって、照明装置が、切断刃の刃先を切断移動方向の前方から照らす構成としたことを特徴とする切断機である。
第1の発明によれば、照明装置がブレードケース内の切断刃の刃先を切断移動方向の前方から視認部を通して照らす構成としている。なお、視認部は透明カバーを含むものである。これにより、切断刃の刃先及びその周辺を明るく照らすことができるため、作業者は暗い場所であってもスミ線に対する切断刃の刃先の位置を確認しながら切断作業を行うことが可能となる。特に、切断刃の刃先を切断移動方向の前方から照らす構成のため、切断刃の刃先を見るためにブレードケースに形成される視認部に関して、防塵の関係で広さや位置等に制約を受ける防塵式切断機に適用して有効である。
第2の発明によれば、照明装置を、照明具と、該照明具を点灯あるいは消灯するための照明スイッチと、照明具及び照明スイッチを相互に接続する配線とを一体化したアッセンブリーによって構成している。このため、仮に、照明装置をブレードケースに組み付ける場合を想定すると、例えば切断刃の交換のために照明装置をブレードケースから外すような場合、アッセンブリー化されていることでその着脱作業を容易に行うことができる。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、ブレードケースを支持するベースを備えており、照明装置は、ベースに設けられたスミ線ガイドを照らす照明具を備えていることを特徴とする切断機である。
第3の発明によれば、照明装置が、ブレードケースを支持するベースに設けられたスミ線ガイドを照らす照明具を備えた構成としている。このような構成を採用したときは、切断刃の刃先のみに限らずスミ線ガイドを見ながら切断作業を行うことができる。すなわち、作業者は作業状況に応じて刃先又はスミ線ガイドを適宜目で確認しながら切断作業を行うことができる。
第4の発明によれば、作業者が掴むハンドルを有しており、アッセンブリーが、ハンドルに取り付けられた状態で、該ハンドルからブレードケースの前面側まで延在するとともに、更に下方に向かって延在する延長部材を介して一体化されている構成とした。これにより、照明スイッチ、照明具の合理的な配置が可能となる。すなわち、切断作業時に作業者が掴むハンドルの近くに照明スイッチを配置してその操作性を向上できるとともに、照明具については、照明対象である刃先の近くに配置することができる。また、アッセンブリーをハンドルに取り付ける構成のため、アッセンブリーをハンドルに取り付けたままの状態で、切断刃の交換のためにブレードケースのカバー部材を取り外すことができる。
切断刃22を切断材Wに対して直交させることにより直角切りが行われ、切断刃22を切断材Wに対して45゜傾斜させることにより45゜で傾斜切りが行われる。切断刃22の傾斜は切断機本体3をベース2に対して傾動させることにより行う。
図2に示すように、傾動ブラケット8の傾動先端側には2つの支持縁部8a,8aが相互に平行な状態で後側へ張り出すように設けられている。両支持縁部8a,8a間に、切断機本体3の前端部に設けた傾動アーム部29が支持軸9を介して上下に傾動可能に支持されている。なお、傾動軸7は、上記支持軸9に対してその軸心を直交させる向きに配置されている。
ガイドブラケット12には、図1に示すように、上下に長い円弧形状のガイド溝12aが設けられている。このガイド溝12aを介してガイドブラケット12が切断機本体3のブレードケース20の背面に固定されている。
前記前側の傾動ブラケット8が傾動軸7を中心にして上下に傾動可能に支持され、かつ後側のガイドブラケット12が支持軸9を中心にして切断方向左右に傾動可能に支持されていることにより、切断機本体3を切断方向に対して左右に傾動させることができ、これにより切断刃22の切断材Wに対する傾斜角度を変更して直角切りまたは傾斜切りを行うことができる。
また、固定ナット15を緩めた状態で、前側の支持軸9を中心にして切断機本体3を上下に傾動させて、切断刃22のベース2下面からの突き出し量を変化させることにより切断刃22の切断材Wに対するいわゆる切り込み深さを変更することができる。
切断刃22はブレードケース20の内側に位置しており、ベース2の上面側において、裏面側がギヤケース部20aとモータケース21によって覆われ、正面側及び外周側がカバー部材20bによって覆われている。なお、カバー部材20bの下端部は、図1に示すように、ベース2の上面に所定の間隔を有して対向している。これにより、カバー部材20bの下部には開口部20cが形成され、その開口部20cを通して作業者が切断刃22の切断先端部の刃先及びスミ線を見ることができるようになっている。上記の開口部20cが本発明でいう視認部に対応する。
また、カバー部材20bの前端部には、上方に向かって延出する粉塵吸い込み用の筒部20gが一体に形成され、その筒部20gの上端部には円筒形の接続筒20hが取り付けられている。これら筒部20gと接続筒20hとによって切断刃22の接線方向に沿う吸い込み口が形成される。そして、切断作業時には接続筒20hに集塵機がホース24を介して接続され、切断によって生じた粉塵が集塵機に集塵される。
従って、作業者は、一方の手でメインハンドル25を把持し、他方の手でグリップ部26を把持して当該切断機1を両手でしっかりと支えながら切断方向へ移動させることができる。
このように配置されたケース51は、図3に示すように、メインハンドル25に取付ボルト51cによって固着されている。すなわち、本実施形態の照明装置5は、モータケース21のメインハンドル25に対する外付けタイプであり、必要に応じて取り外すことができるようになっている。上記のケース51が本発明でいう延長部材に対応する。
また、刃先照明用の照明具52は、図1及び図3に示すように、切断刃22の刃先の前方でかつカバー部材20bの正面側の側方に傾斜して取り付けられており、このような配置にすることで、光が前記開口部20cから切断部位に向かって斜め上方から照射されるようになっている。この斜め上方からの照射に対応させるために、本実施形態では、ブレードケース20のカバー部材20bの前面下端部を一部切り欠き、その切欠部20jに照明具52の一部が入り込むように配置し、光による照明性を確保している。図1において、切断部位が矢印Cで示されている。
また、本実施の形態によれば、照明装置5をメインハンドル25に取り付けたままの状態で、ブレードケース20のカバー部材20bをギヤケース部20aから取り外して、切断刃22を交換することができる。このため、切断刃22の交換作業を楽に行うことができる。また、照明装置5は照明スイッチ56を含めた構成要素が全てケース51内に収容されたアッセンブリー構造のため、配線の取り回しを容易に行うことができるとともに、切断機1から取り外す必要が生じた場合であっても、その取り外しを簡単に行うことができる。仮に、ブレードケース20のカバー部材20bに取り付ける構成を採用した場合であっても、アッセンブリー化されていることから、その着脱が簡便化される。
例えば、前述した実施形態では、刃先用とスミ線ガイド用との2組の照明具52,54を備えた場合で説明したが、照明具を1組とし、少なくとも切断部位Cを照らす構成に変更してもよい。また、照明スイッチを2組配置して刃先用とスミ線ガイド用との照明具52,54をそれぞれ独立して点灯、消灯可能な構成としてもよい。
また、照明装置5の電源として、当該切断機駆動用の電源を流用する構成を例示したが、例えば別途乾電池等を電源としてもよい。また、照明具52,54は発光ダイオード(LED)によって構成したが、発光ダイオード(LED)に限らず、通常の豆電球に変更してもよい。
また、照明装置5の取付先は、モータケース21のメインハンドル25としたが、これに限らず、ブレードケース20であってもよい。また、本実施形態では作業者が切断刃22の刃先を見ることが可能な視認部として、カバー部材20bの切断方向のほぼ全体に亘って開口部20cが形成されているが、少なくとも切断移動方向の先端部の刃先を目で視認し得る部位があれば足りる。要するに、作業者が目で見ることができればよく、カバー部材20bの当該部位又は全体を透明樹脂で形成してもよい。
また、本実施の形態では、集塵機とホースにて接続して使用する防塵式切断機の場合で説明したが、集塵用のダストボックスを備えたタイプの切断機に適用してもよく、また必ずしも集塵式切断機に限定されない。
以上詳述したように、本発明によれば、防塵式切断機用として好適な照明装置を備えた切断機を提供することができる。
1…切断機
2…ベース
3…切断機本体
4a…スミ線ガイド(直角切り用)
4b…スミ線ガイド(45゜傾斜切り用)
5…照明装置
52…照明具(刃先用)
54…照明具(スミ線ガイド用)
20…ブレードケース
20a…ギヤケース部
20b…カバー部材
21…モータケース
22…切断刃
25…メインハンドル
Claims (6)
- 切断材に当接させるベースと、該ベースに支持された切断機本体を備え、該切断機本体が切断刃を備えた切断機であって、
前記切断刃の刃先と前記ベースに設けたスミ線合わせ用のスミ線ガイドの何れか一方又は双方を照らす照明具と、前記照明具をオンオフ操作するための照明スイッチと、これらを相互に接続するための配線をケースに収容してアッセンブリー化した照明装置を備えた切断機。 - 請求項1に記載の切断機であって、前記切断刃を覆うブレードケースと作業者が掴むハンドルを有しており、前記アッセンブリーは、前記ハンドルに取り付けられた状態で、該ハンドルから前記ブレードケースの前面側まで延在するとともに、更に下方へ向かって延在する延長部材を介して一体化されている切断機。
- 請求項1又は2に記載した切断機であって、前記照明装置は、前記刃先を切断移動方向前方から照らす照明具を備えた切断機。
- 請求項3に記載の切断機であって、前記照明装置は、前記スミ線ガイドを照らす照明具を備えた切断機。
- 請求項1〜4の何れか1項に記載した切断機であって、前記ベースの上側において前記切断刃の刃先の全体がブレードケースで覆われた防塵マルノコである切断機。
- 請求項1〜5の何れか1項に記載した切断機であって、前記ベースに対して前記切断刃を切断方向左右へ傾動させて前記切断材を傾斜切り可能な構成とした切断機。
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