JP2008018498A - 切断機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】切断部位Xを目視するための窓部40に樹脂製の透明カバー41を脱着可能に取り付ける構成とすることにより、窓部40の密閉性を確保しつつ交換によりその視認性を常時確保することで照明装置の機能を発揮させることができる。
【選択図】図1
Description
また、特開2003−48118号公報に開示された照明装置は、主として石工用の切断機であって切断部の周辺を透明のブレードケースでほぼ完全に覆って切断部位の防塵性と視認性を確保した防塵丸鋸盤に好適な照明装置で、ブレードケースの前部に着脱可能に取り付けたカセット式のホルダに二つの照明具を取り付け、一方の照明具で切断部位を前側から明るく照らし、他方の照明具ですみ線ガイド部を明るく照らす構成となっている。
これら木工用切断機の照明具及び石工用切断機の照明具に透明のカバーで覆われて、発生する切断粉の付着が防止されるようになっている。
金工用の切断機は、切断部位から高熱の金属片(切断粉)が排出されることから、これらが透明カバーに付着して当該カバーの透明度が低下し、あるいは金属片が吹き当てられることにより傷つき、また変形して密閉性が低下するという他の切断機にはない金工用切断機に特有の問題があるため、上記従来の木工用若しくは石工用の照明装置をそのまま適用することができなかった。
本発明は、主として金工用の切断機において照明装置の機能を十分に発揮させることができ、これにより金工作業についても暗い場所での作業性を高めることができるようにすることを目的とする。
請求項1記載の切断機によれば、ブレードケースの切断進行方向前端部であって切断部位の側方となる部位に、当該切断機の使用者が切断部位を目視するための窓部が設けられている。この窓部の透明カバーは、ブレードケースから取り外し可能であるので、高温の金属粉等が付着することによりその透明度が低下し、あるいは金属粉等が吹き当てられることにより傷ついたり変形した場合には簡単に交換することができる。
このことから、この窓部を経て切断部位を明るく照らす照明装置の機能をそのまま維持することができることから、金工用切断機に木工用切断機若しくは石工用切断機の照明装置を適用することができ、これにより暗い場所での金工作業を効率よく行うことができるようになる。
請求項2記載の切断機によれば、窓部を構成する透明カバーによって照明装置への金属粉の飛散を防止し、これにより当該照明装置の傷つき等の損傷を防止することができるので、照明装置の耐久性を高めることができる。
請求項3記載の切断機によれば、ブレードケースとギヤハウジングとの接合部付近の空きスペースを有効に活用して、照明装置をブレードケース内に出っ張ることなく配置することができる。
この切断機1は、切断材Wの上面に重ね合わせるベース2と、このベース2の上面側に支持された切断機本体10を備えている。切断機本体10は、支軸11を介して上下に傾動可能な状態でベース2上に支持されている。ベース2に対して切断機本体10を上下に傾動させることにより、いわゆる切り込み深さの調整を行うことができる。
切断機本体10は、電動の駆動モータ12により回転する円形の切断刃13を備えている。切断刃13はスピンドル14に取り付けられている。切断刃13の下側の範囲はベース2の下面から突き出されている。この突き出し部分は、開閉式のセーフティカバー15で覆われている。
図1において切断刃13は反時計回り方向に回転する。従って、ベース2の下面と切断刃13の周縁部との前後2カ所の交差部のうち、前側の交差部が切断材Wに切り込まれる切断部位Xとなっている。
正面部20Sは、その周囲複数箇所に設けた爪部20d〜20dを背面部20Hの周囲に係合させて、当該背面部20Hを塞ぐ状態に取り付けられる。また、正面部20Sの上部には、ストッパレバー20eが設けられている。このストッパレバー20eを図2において左側にスライド操作すると、背面部20Hに対する当該ストッパレバー20eの係合が解除されて、正面部20Sを背面部20Hから取り外すことができる。
ブレードケース20の背面部20Hの前部には、支持アーム部20fが前方へ突き出す状態に一体に設けられている。この支持アーム部20fが前記支軸11を介してベース2の上面に設けた支持部2aに対して上下に傾動可能に支持されている。
ブレードケース20の背面部20Hの内面には、セーフティカバー15の閉じ側の回動端位置を規制するためのストッパ22が取り付けられている。このストッパ22は、ゴム製のリング形状を有するもので、固定ねじ23で固定されている。
ブレードケース20の背面部20Hには、駆動モータ12の回転出力を減速するためのギヤ列を収容した概ね円筒形状のギヤハウジング21が組み付けられている。このギヤハウジング21に駆動モータ12が取り付けられている。
ギヤハウジング21の上部には、使用者が把持するためのハンドル部16が設けられている。このハンドル部16はD型のループ形状を有するもので、その後側下部には当該切断機の電源としてバッテリパック17が装着されている。このバッテリパック17により供給される電力で駆動モータ12が起動する。
ハンドル部16の内周側にスイッチレバー16aが配置されている。図1において当該切断機1の左側に位置する使用者がハンドル部16を把持し、把持した手の指先でスイッチレバー16aを起動位置まで引き操作(オン操作)することにより駆動モータ12が起動する。スイッチレバー16aの引き操作を止めると、当該スイッチレバー16aはオフ位置に戻されて駆動モータ12が停止する。
この透明カバー41は、1本の固定ねじ42によりブレードケース20の背面部20Hに固定されている。この透明カバー41は、固定ねじ42を緩めて外すことにより、ブレードケース20の背面部20Hから取り外すことができる。この透明カバー41によってブレードケース20の内部と照明装置30との間が遮蔽されて、切断部位Xで発生した切断粉(金工作業では高温かつ微細な金属粉)が照明装置30の防塵カバーに吹き付けられないようになっている。
また、この透明カバー41は、上記カバー板33と面一に取り付けられる。従って、この透明カバー41及びカバー板33は共にブレードケース20の内面側周辺部20cとほぼ面一に取り付けられており、これにより当該ブレードケース20内における切断粉を含む風の流れが阻害されないようになっている。
切断材Wとして鋼材の切断作業(金工作業)を行う場合には、高温かつ微細な切断粉(金属粉)が切断部位Xから上方へ吹き上げられる。切断部位Xから吹き上げられた切断粉は、木工作業や石工作業に比してより透明カバー41に付着しやすく、また吹き当てられて当該透明カバー41を傷つけやすい。切断粉が透明カバー41に付着し、当該透明カバー41が傷つけられるとその視認性が低下し、あるいは当該透明カバー41が切断粉の熱で一部溶融する等してその透明度が低下する。このような原因で、透明カバー41の透明度が低下すると、照明装置30の明かりが遮られて切断部位Xを明るく照らすことができなくなる。従って、この場合には固定ねじ42を緩めて外すことにより当該透明カバー41を新しいものに交換することができる。
窓部40には、樹脂製の透明カバー41が取り付けられている。この透明カバー41によって照明装置30は切断部位Xから遮蔽されている。このため、切断部位Xで発生した切断粉が照明装置30の防塵カバーに吹き付けられないようになっている。
当該切断機1を用いて鋼材の切断作業を行う場合に、切断部位Xから発生した高温かつ微細な切断粉が透明カバー41に付着等して当該透明カバー41が損傷を受け、その結果切断部位Xの視認性が低下した場合には、ブレードケース20の正面部20Sを取り外した後、固定ねじ42を緩めて外せば当該透明カバー41を別のものに簡単に交換することができる。
このように窓部40を塞ぐ透明カバー41を交換することができるので、照明装置30による切断部位Xの視認性を常時良好な状態に維持することができる。このことから、主として鋼材の切断に用いる金工用の切断機1に照明装置30を設けて当該照明装置30の機能を有効に活用することができる。
使用者は上記窓部50を経てブレードケース52の正面側52S及び背面側52Hの双方及び前面側から切断部位Xを目視することができる。この窓部50には、樹脂製の断面U字形をなす透明カバー51が取り付けられている。この透明カバー51は、ブレードケース52の前端部から上記欠落部を補う状態に取り付けられている。この第2実施形態に係る透明カバー51は、その上部に設けた取り付け部51aと、ブレードケース52の前端部に設けた取り付け部52aとに固定ねじ53と締め込んでブレードケース52の前端に結合されている。また、この透明カバー51の下部側は、セーフティカバー15のストッパ22を固定する固定ねじ23により固定されている。
従って、透明カバー51は、固定ねじ23,53を緩めて外すことにより第1実施形態と同様ブレードケース52から取り外すことができ、逆に当該透明カバー51を別のものに交換して固定ねじ23,53を締め込むことによりブレードケース52の前端部に簡単に取り付けることができる。
図5及び図7において、ブレードケース52の背面側52Hとギヤハウジング56との接合部(接合面)に符号J1が付されている。図7に示すようにブレードケース52とギヤハウジング56との接合部J1に照明装置60が組み込まれている。図7及び図9に示すようにブレードケース52の背面側Hには、ホルダ部62が設けられている。このホルダ部62に照明装置60の照明具61が取り付けられている。照明具61の配線61aは、ギヤハウジング56内を経てハンドル部58内に取り回されている。第1実施形態と同様スイッチレバー58aの操作により照明装置60が点灯、消灯される。
一方、図8に示すようにギヤハウジング56の接合部J側には、上記ホルダ部62を位置決めするためのホルダ収容部57が設けられている。ギヤハウジング56の接合部J1にブレードケース52を組み付けると、ホルダ部62がホルダ収容部57に位置決めされ、これにより当該照明具61がブレードケース52とギヤハウジング56との接合部J1においてがたつきなく位置決めされた状態に組み込まれる。接合部J1に組み込まれた照明具61は切断部位Xに指向された状態となる。
当該切断機55を用いて鋼材(切断材W)の切断作業を行う場合に、高温の切断粉(鉄粉)が切断部位Xから吹き上げられて透明カバー51に付着し、また傷つきその結果透明カバー51の透明度が低下し、あるいは当該透明カバー51の一部が溶融、変形することにより切断部位Xの視認性及び密閉性が低下した場合には、当該カバー51を簡単に交換することができるので、切断部位Xの視認性を引き続き確保することができるとともに、照明具61により切断部位Xを明るく照らした状態を維持することができる。このように、簡単に交換可能な透明カバー51で窓部50を遮蔽する構成であるので、金工用の切断機55についても照明装置を適用することができ、これにより暗い場所での鋼材等の切断作業(金工作業)を効率よく行うことができるようになる。
また、第2実施形態の切断機55によれば、ブレードケース52とギヤハウジング56が別体で製作され、接合部J1で接合される構成であり、この接合部J1に照明具61が組み込まれる構成であるので、当該切断機55の組み立て工程において、照明具61の組み込み作業、及びその配線61aの取り回し作業が楽になり、その組み付け工程の簡略化を図ることができる。
樹脂製の透明カバー41,51を例示したが、透明カバーは透明ガラスを素材とする構成としてもよい。
照明装置30,60の照明具31,61には、電球若しくは発光ダイオード(LED)を用いることができる。
また、切断機として金工用の切断機1,55を例示したが、同様の構成を木工用切断機あるいは石工用切断機に適用することもできる。
バッテリ式の切断機1,55を例示したが、交流電源仕様の切断機にも同様に適用することができる。
W…切断材(鋼材)
1…切断機(第1実施形態)
2…ベース、2a…支持部
10…切断機本体
12…駆動モータ
13…切断刃
14…スピンドル
15…セーフティカバー
16…ハンドル部
17…バッテリパック
20…ブレードケース、20S…正面部、20H…背面部
20a…凹部、20c…内面側周辺部
20d…爪部、20e…ストッパレバー、20f…支持アーム部
21…ギヤハウジング
22…ストッパ
23…固定ねじ
30…照明装置
31…照明具、31a…配線
32…ホルダ部
33…カバー板
40…窓部
41…透明カバー
42…固定ねじ
50…窓部
51…透明カバー
52…ブレードケース、52S…正面側、52H…背面側
55…切断機(第2実施形態)
56…ギヤハウジング
60…照明装置
61…照明具、61a…配線
J0…ブレードケース20の正面部20Sと背面部20Hとの接合部(第1実施形態)
J1…ブレードケース52とギヤハウジング56との接合部(第2実施形態)
J2…二つ割り構造のギヤハウジング56の接合部(第2実施形態)
Claims (3)
- 切断材に載置するベースと、該ベースの上面に支持した切断機本体を備え、該切断機本体は駆動モータにより回転する円形の切断刃を備え、該切断刃が前記ベースの下面側に突き出され、該突き出し部分で前記切断材が切断される一方、前記切断刃の前記ベースの上面側の範囲がブレードケースで覆われ、該ブレードケースの、前記切断刃が前記切断材に切り込まれる切断部位の側方に当該切断部位を目視するための窓部が設けられ、前記ブレードケースの背面側に該窓部を経て前記切断部位を照らす照明装置を備えた切断機であって、
前記窓部は、前記切断部位を透視可能な透明カバーで閉塞され、かつ該透明カバーを前記窓部から取り外し可能な構成とした切断機。 - 請求項1記載の切断機であって、前記窓部は、前記切断部位と前記照明装置との間に位置して前記照明装置への切断粉の飛散を防止するための遮蔽板として機能する構成とした切断機。
- 請求項1記載の切断機であって、ブレードケースの背面側に、当該ブレードケースとは別体で設けられ、前記モータの出力を減速するためのギヤ列を収容したギヤハウジングが接合され、該接合部に前記照明装置が組み込まれた切断機。
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