JP2015122230A - レドックスフロー電池 - Google Patents

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岳見 寺尾
慶 花房
Kei Hanafusa
慶 花房
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Kenichi Ito
賢一 伊藤
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Soichiro Okumura
宗一郎 奥村
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Abstract

【課題】レドックスフロー電池の内部抵抗を低減する。
【解決手段】隔膜、双極板、および、前記隔膜と前記双極板との間に配置される電極を備え、前記電極に電解液を流通させて充放電を行うレドックスフロー電池であって、前記双極板は、前記電極側の面に前記電解液が流通する複数の溝部を備える流路を有し、前記電極は、前記隔膜側に配置される隔膜側層と、前記双極板側に配置される双極板側層との二層構造であり、前記隔膜側層の透過率K1が前記双極板側層の透過率K2よりも大きいレドックスフロー電池。
【選択図】図1

Description

本発明は、レドックスフロー電池に関する。特に、電解液流通型のレドックスフロー電池において、内部抵抗が低減されていることで、全体のエネルギー効率に優れるレドックスフロー電池に関する。
昨今、地球温暖化への対策として、太陽光発電、風力発電といった自然エネルギー(所謂、再生可能エネルギー)を利用した発電が世界的に活発に行なわれている。これらの発電出力は、天候などの自然条件に大きく左右される。そのため、全ての発電電力に占める自然エネルギー由来の電力の割合が増えると、電力系統の運用に際しての問題、例えば周波数や電圧の維持が困難になるといった問題が予測される。この問題の対策の一つとして、大容量の蓄電池を設置して、出力変動の平滑化、余剰電力の蓄電、負荷平準化などを図ることが挙げられる。
大容量の蓄電池の一つにレドックスフロー電池(以下、RF電池ということがある)がある。RF電池は、隔膜、双極板、および、隔膜と双極板との間に配置される電極を備え、この電極に電解液を流通させて充放電を行う二次電池である。このようなRF電池に用いられるRF電池用電解液は通常、酸化還元により価数が変化する金属イオンを活物質として利用している。
RF電池には、内部抵抗が小さいことや電解液を電極に透過させた際の圧力損失が小さいことが求められる。RF電池全体のエネルギー効率を高くするためである。例えば、内部抵抗を低減するために、繊維状の電極材料を圧縮した電極(以下、圧縮電極という)を用いることが検討されている。しかし、電極によっては、電極に電解液を流通させた際の抵抗(以下、透過抵抗という)が大きくなる場合がある。すなわち、透過抵抗の逆数で表される透過率が小さい電極は、電解液を流通させた際の圧力損失が大きくなる。よって、電解液の流量を電極内で一定以上に保つためには、ポンプの動力を大きくする必要があるので、RF電池全体のエネルギー効率が低下する場合がある。
このような問題を解決する技術として、例えば、特許文献1に記載のRF電池が挙げられる。特許文献1に記載のRF電池は、二層の多孔質電極からなる電極を備える。そして、隔膜側の多孔質電極を構成する炭素繊維の表面積を、双極板側の多孔質電極を構成する炭素繊維の表面積よりも大きくすることで、内部抵抗および透過抵抗をそれぞれ低減でき、ひいては全体のエネルギー効率が改善されたRF電池を提供できるとしている。
また、このような問題を解決するための他の技術として、特許文献2に記載の技術がある。特許文献2に記載のRF電池では、材質の異なるA層およびB層を備える液透過性多孔質電極であって、双極板側に配置されるA層に溝を形成した液透過性多孔質電極を備える。そして、B層を隔膜側に向けて配置することにより、内部抵抗および透過抵抗をそれぞれ低減でき、ひいては全体のエネルギー効率が改善されたRF電池を提供できるとしている。
特開平8−287938号公報 特開平9−245805号公報
今後のRF電池の利用拡大に伴い、さらに全体のエネルギー効率に優れるRF電池が求められている。上記の特許文献1および特許文献2に記載のRF電池は、RF電池全体としてのエネルギー効率にある程度優れるものの、さらなる改善の余地がある。
したがって、本発明の目的の一つは、全体のエネルギー効率に優れるRF電池を提供することにある。
本発明のレドックスフロー電池は、隔膜、双極板、および、前記隔膜と前記双極板との間に配置される電極を備え、前記電極に電解液を流通させて充放電を行うレドックスフロー電池であって、前記双極板は、前記電極側の面に前記電解液が流通する複数の溝部を備える流路を有し、前記電極は、前記隔膜側に配置される隔膜側層と、前記双極板側に配置される双極板側層との二層構造であり、前記隔膜側層の透過率K1が前記双極板側層の透過率K2よりも大きい。
本発明のRF電池によれば、内部抵抗を低減でき、ひいては、全体のエネルギー効率に優れる。
実施形態に係るRF電池が備える双極板に設けられた噛合型の対向櫛歯形状の流路を表す概略正面図である。 実施形態に係るRF電池が備える双極板に設けられた噛合型の対向櫛歯形状の流路における電解液の流れを表す概略断面図である。 実施形態に係るRF電池が備える双極板に設けられた非噛合型の対向櫛歯形状の流路を表す概略正面図である。 実施形態に係るRF電池が備える双極板に設けられたグリッド型形状の流路を表す概略正面図である。 実施形態に係るRF電池が備える双極板に設けられた蛇行型形状の流路を表す概略正面図である。 実施形態に係るRF電池が備える双極板に設けられた断続形状の流路を表す概略正面図である。 実施形態に係るRF電池が備える電極の一形態を表す概略側面図である。 解析例1−2に係る流速分布を示す概略断面図である。 解析例1−3に係る流速分布を示す概略断面図である。 解析例1−4に係る流速分布を示す概略断面図である。 解析例1−5に係る流速分布を示す概略断面図である。 解析例1−2に係る電流密度分布を示す概略断面図である。 解析例1−3に係る電流密度分布を示す概略断面図である。 解析例1−4に係る電流密度分布を示す概略断面図である。 解析例1−5に係る電流密度分布を示す概略断面図である。 解析例2に係る簡易モデルの概略構成図である。図面上段は概略斜視図を、図面下段は概略上面図をそれぞれ表す。 透過率の測定に使用する圧力損失測定システムの概略構成図である。 実施形態に係るRF電池の概略原理図である。 実施形態に係るRF電池が備えるセルスタックの概略構成図である。
[本発明の実施形態の説明]
本発明者らは、エネルギー効率を高くするために、RF電池の内部抵抗を低減する方策を検討した。その結果、後述する解析例で詳述するように、双極板に流路を設け、この流路の配置と電極の構成とに工夫を施すことで、電極における電解液の流量が少なくなり易い領域における流量を改善でき、ひいてはRF電池の内部抵抗を低減できるとの知見を得た。本発明は、これらの知見に基づきなされたものであり、以下に本発明の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)実施形態に係るRF電池は、隔膜、双極板、および、前記隔膜と前記双極板との間に配置される電極を備え、前記電極に電解液を流通させて充放電を行う。前記双極板は、前記電極側の面に前記電解液が流通する複数の溝部を備える流路を有する。前記電極は、前記隔膜側に配置される隔膜側層と、前記双極板側に配置される双極板側層との二層構造である。前記隔膜側層の透過率K1が前記双極板側層の透過率K2よりも大きい。
上述した複数の溝部を備える流路を有する双極板と二層構造の電極を用いることで、単層構造の電極であれば電解液の流量が少ない領域、より具体的には、電極の隔膜側の領域であっても、本発明においては電解液の流量を増加させることができる。これにより、上記の領域でも電流密度が増加し、ひいてはRF電池の内部抵抗を低減することができる。以上より、本実施形態のRF電池は、全体のエネルギー効率に優れる。
(2)実施形態のRF電池として、前記隔膜側層の透過率K1と前記双極板側層の透過率K2と前記双極板側層の比K1/K2が1.2以上50以下である形態が挙げられる。
上記のK1/K2が1.2以上であることで、透過率K1が透過率K2に対して十分に大きいといえ、電極の隔膜側の領域に流通する電解液の流量をより増加させることができる。また、電解液の流量や流速が電極の箇所によってばらつくことを低減でき、電解液の反応効率が上昇すると期待される。例えば、隔膜側層を電池反応性の高い電極材料で構成すれば、RF電池の出力の向上等に寄与すると期待される。K1/K2が50以下であると、電極の広範囲で電池反応が均一に行われやすく、内部抵抗が低減されると期待される。
(3)実施形態のRF電池として、前記隔膜側層の透過率K1と前記隔膜側層の厚みd1との積をK1d1、前記双極板側層の透過率K2と前記双極板側層の厚みd2との積をK2d2とするとき、これらの積の比K1d1/K2d2が4超である形態が挙げられる。
上記のK1d1/K2d2が4超であることで、K1d1がK2d2に対して十分に大きいといえる。よって、電極の隔膜側の領域に流通する電解液の流量をより増加させることができる。また、電解液の流量や流速が電極の箇所によってばらつくことを低減でき、電解液の反応効率が上昇すると期待される。例えば、隔膜側層を電池反応性の高い電極材料で構成すれば、RF電池の出力の向上等に寄与すると期待される。
(4)実施形態のRF電池として、前記隔膜側層の透過率K1が8.4×10−14以上4.5×10−8以下、前記双極板側層の透過率K2が7.0×10−14以上9.1×10−10以下である形態が挙げられる。
透過率K1、および透過率K2が上記の範囲の場合、隣り合う溝部と溝部との間を渡るように電極を流れる電解液の流量が場所によらず均一となりやすい。また、電解液が溝部と溝部とを渡るように電極を流れることで、電極の隔膜側層における電解液の流量が少ない領域にも十分に流入しやすく、電流密度を増加させることができる。これにより、RF電池の内部抵抗をさらに低減することができるので、本実施形態のRF電池は、全体のエネルギー効率に優れる。
(5)実施形態のRF電池として、前記隔膜側層の厚みd1が10μm以上500μm以下、かつ、前記双極板側層の厚みd2が10μm以上500μm以下である形態が挙げられる。
特に、厚みd1、および厚みd2が上記の値の場合には、電極の隔膜側の領域に流入する電解液がより増加し、電流密度を増加させることができる。これにより、RF電池の内部抵抗をさらに低減することができるので、本実施形態のRF電池は、全体のエネルギー効率に優れる。
(6)実施形態のRF電池として、前記流路が、前記電解液を前記電極に導入する導入路と、前記電解液を前記電極から排出する排出路とを備え、前記導入路と前記排出路とが連通しておらず独立している形態が挙げられる。
流路が上記の構成を備えることで、電解液が導入路と排出路との間を渡るように流通しやすい。これにより、未反応のまま排出される電解液が減少することで電流量がさらに増加する。以上より、本実施形態のRF電池は全体としてのエネルギー効率に優れる。
(7)実施形態のRF電池として、前記導入路および前記排出路が櫛歯形状の領域を備え、前記導入路と前記排出路とは、それぞれの櫛歯が互いに噛み合って対向するように配置される形態が挙げられる。
流路が上記の構成を備えることで、導入路と排出路との間を渡るように流通する電解液の量がさらに増加する。これにより、未反応のまま排出される電解液が減少することで電流量がさらに増加する。以上より、本実施形態のRF電池は全体としてのエネルギー効率に優れる。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、図面を参照して、実施形態のRF電池、および、実施形態のRF電池が備える電極並びに双極板について説明する。本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。図において同一符号は、同一名称物を示す。
図18を参照し、実施形態1に係るRF電池を説明する。本実施形態に係るRF電池1は、代表的には、交流/直流変換器300や変電設備310を介して、発電部400(例えば、太陽光発電装置や風力発電装置、その他一般の発電所など)と負荷500との間に接続される。そして、発電部400で発電した電力を充電して蓄え、又は、蓄えた電力を放電して負荷500に供給する。ここでは、RF電池1は、電解液に含まれる活物質としてバナジウム(V)イオンを用いたV系RF電池である。このRF電池1は、複数の電池セル100を積層して形成されるセルスタック(図示せず)と、これら複数の電池セル100に電解液を供給する循環機構(タンク106,107、導管108〜111、ポンプ112、113)とを備える。電池セル100は、正極電極104を内蔵する正極セル102と、負極電極105を内蔵する負極セル103と、両セル102,103を分離すると共にイオンを透過する隔膜101とを備える。RF電池1は、電池セル100内の各電極104,105に上記の循環機構によって電解液を流通させることで、充放電を行う。
図19に示すように、セルスタック200には、額縁状の枠体122に一体化された双極板121を備えるセルフレーム120が利用される。枠体122は、各電極104,105が表裏に配置される双極板121の外周に設けられている。セルスタック200は、セルフレーム120、正極電極104、隔膜101、負極電極105、セルフレーム120、…と順に繰り返し積層した構成である。
電解液の流通は、枠体122に形成される給液用マニホールド123,124と、排液用マニホールド125,126により行われる。正極用電解液は、給液用マニホールド123から枠体122の一面側(紙面表側)に形成される溝を介して正極電極104に供給され、枠体122の上部に形成される溝を介して排液用マニホールド125に排出される。同様に、負極用電解液は、給液用マニホールド124から枠体122の他面側(紙面裏側)に形成される溝を介して負極電極105に供給され、枠体122の上部に形成される溝を介して排液用マニホールド126に排出される。
そして、実施形態に係るRF電池1の主たる特徴は、電解液の複数の溝部を備える流路を双極板121に備える点、および、所定の透過率の隔膜側層と所定の透過率の双極板側層とを備える二層構造の電極α(図7、図19を参照)を用いている点にある。以下、この双極板121および電極αを中心に説明し、その他の構成については詳細な説明を省略する。
(双極板)
図1から図6を参照し、双極板120を説明する。各図における実線矢印は主として双極板120が備える流路130に沿った電解液の流れを、破線矢印は電極を介した電解液の流れを示す。双極板120は、各電池セル100を仕切る板であり、電流は通すが電解液は通さない導電性の板から形成される。本実施形態の双極板120は電極α(図7、図19を参照)を備える側の面、すなわち、その両面に電解液が流通する複数の溝部を備える流路130を有する。
(流路)
複数の溝部を備える流路130は、ポンプにより各電極に流通される電解液の各セル内での流れを調整するために設けられる。これにより、後述するように、各電極に流通される電解液の流れが調整され、RF電池の内部抵抗を低減することができる。また、複数の溝部を備える流路130の形状・寸法などによっては、電解液の圧力損失も低減することができる。
流路130は、複数の溝部を備えていればよい。溝部とは、流路130の一部を構成する凹部で、一様な伸延方向を持った単位区間のことである。溝部を備えることで、この溝部に沿って電解液を流通させやすい。特に、電極αの広範囲に均一に電解液を流通できるような形状が好ましい。以下、流路130の形状について、例を挙げて説明する。
(非連通形状)
図1から図3を参照して非連通形状を説明する。図1および図3では、図面の上下方向を長さ、図面の左右方向を幅とする。図1および図3に示すように、非連通形状の流路130は、電解液を各電極に導入するために給液用マニホールド123(124)に繋がる導入路131と、電解液を各電極から排出するために排液用マニホールド125(126)に繋がる排出路132とを備える。そして、導入路131と排出路132とが連通しておらず独立している。
(対向櫛歯形状)
図1に示す対向櫛歯形状は、非連通形状の一例であって、導入路131と排出路132とがそれぞれ櫛歯形状の領域を備え、それぞれの櫛歯形状の領域が互いに噛み合って対向するように配置される噛合型の対向櫛歯形状である。より詳細には、導入路131(排出路132)は、双極板120の下部(上部)に設けられ、幅方向に伸びる一本の溝部(横溝131a(132a))と、この横溝から上方向(下方向)に伸びる複数本の溝部(縦溝131b(132b))とを備える。そして、導入路131と排出路132とが、それぞれが備える縦溝131bと縦溝132bとが噛み合うように配置される。
図2を用いて、噛合型の対向櫛歯形状における電解液の流れについて説明する。図2においては、図面の上下方向を厚み、図面の左右方向を幅とする。噛合型の対向櫛歯形状は、導入路131から導入された電解液が、各電極104,105を経て排出路132へ流通する際に、各電極における縦溝131bと縦溝132bとを介して移動しやすい。すなわち、各電極104,105における縦溝131bと縦溝132bとの間に位置する部分(以下、溝部に挟まれる部分を総称して畝部という)を介して幅方向に渡るような流れ(図1および図2中の破線矢印を参照)を形成しやすい。これにより、各電極104,105における流路130に対向する箇所に流通する電解液のみならず、畝部を流れる電解液が電池反応に寄与するので、未反応のまま排出される電解液が減少する。また、各電極104,105に後述する二層電極を用いることで、各電極104,105の隔膜101側の領域に流通する電解液の流量を増加させることができる(図2参照)。これは、後述するいずれの形状においても同様である。よって、RF電池の電流量が増加し、ひいてはRF電池の内部抵抗を低減することができる。これにより、RF電池の全体としてのエネルギー効率を向上させることができる。
噛合型の対向櫛歯形状において、縦溝131bと縦溝132bとが噛み合う部分の長さは、できるだけ長いことが好ましい。畝部を渡るように流れる電解液の量が増加することが期待でき、電流量の上昇によるRF電池1の内部抵抗の低減が期待できるからである。より具体的には、縦溝131bと縦溝132bとが噛み合う部分の長さが双極板121の長さ方向の80%以上であることが好ましく、90%以上の長さであることがより好ましい。
噛合型の対向櫛歯形状は上記の配置に限られない。例えば、導入路131(排出路132)は、双極板120の左側(右側)に設けられ、長さ方向に伸びる一本の溝部(縦溝131b(132b))と、この縦溝131b(132b)から右方向(左方向))に伸びる複数本の溝部(横溝131a(132a))とを備えてもよい。
他の非連通形状の一例として、図3に示す非噛合型の対向櫛歯形状が挙げられる。非噛合型の対向櫛歯形状は、導入路131と排出路132とが、互いに噛み合わない形状である。ここでは、導入路131と排出路132とは点対称な形状であり、双極板121の右側(左側)に設けられる一本の溝部(縦溝131b(132b))と、この縦溝131b(132b)から左側(右側)へ伸びる複数本の溝部(横溝131a(132a))とを備える形状である。導入路131(排出路132)は、複数本の溝部(縦溝131b(132b))と、この複数本の縦溝131b(132b)が立脚する一本の溝部(横溝131a(132a))とを備える形状としてもよい。この形状は、図1に示す噛合型の対向櫛歯形状において、導入路131と排出路132とが噛み合わない形状としたものである。
非噛合型の対向櫛歯形状であっても、各電極104,105における隣り合う流路(図3においては横溝131a(132a))の間に位置する領域(畝部)を介して長さ方向に渡るような流れ(図3中の破線矢印を参照)を形成しやすい。これにより、各電極104,105における流路130に対向する箇所に流通する電解液のみならず、畝部を流れる電解液が電池反応に寄与する。これにより、未反応のまま排出される電解液が減少し、RF電池の電流量が増加すると期待される。また、各電極104,105に後述する二層電極を用いることで、各電極104,105の隔膜101側の領域に流通する電解液の流量を増加させることができる。よって、RF電池の電流量が増加し、ひいてはRF電池の内部抵抗を低減することができると期待される。
(連通形状)
流路130の他の形状としては、連通形状が挙げられる。連通形状は、給液用マニホールド123(124)と、排液用マニホールド125(126)に連続的に繋がる領域を備える。以下、連通形状の例について、図4および図5を参照して説明する。各図においても、図面の上下方向を長さ、図面の左右方向を幅とする。
(グリッド型形状)
連通形状の一例としては、グリッド型形状が挙げられる。グリッド型形状としては、図4に示すような縦グリッド型形状が挙げられる。縦グリッド型形状は、双極板121の長さ方向に伸びる複数の溝部(縦溝130b)と、これら縦溝130bの上下端を一連に繋ぐように設けられる一対の溝部(横溝130a)とを備える形状である。他のグリッド型形状としては、横グリッド型形状やクロスグリッド型形状が挙げられる。横グリッド型形状は、双極板121の幅方向に並列される複数の溝部(横溝130a)と、これら横溝130aを一連に繋ぐように左右に設けられる一対の溝部(縦溝130b)とを備える。クロスグリッド型形状は、双極板121の幅方向に並列される複数の溝部(横溝130a)と、この複数の横溝130aと交差するように双極板121の長さ方向に伸びる複数の溝部(縦溝130b)とを備える。クロスグリッド型形状は、双極板121の斜め方向に並列される複数の溝部と、この複数の溝部と交差するように並列される複数の溝部とを備える形状としてもよい。
(蛇行型形状)
連通形状の他の一例としては、図5に示すような蛇行型形状が挙げられる。蛇行型形状は、双極板121の長さ方向に伸びる複数の溝部(縦溝130b)と、左右に隣り合う縦溝130bの上端同士又は下端同士を交互に繋ぐ複数の溝部(横溝130a)とで構成される形状である。もちろん、双極板121の幅方向に並列される複数の溝部(横溝130a)と、上下に隣り合う横溝130aの左端同士又は右端同士を交互に繋ぐ複数の溝部(縦溝130b)とで構成される形状としてもよい。
連通形状であっても、各電極104,105における隣り合う流路(図4および図5においては縦溝130b)との間に位置する領域(畝部)を介して長さ方向に渡るような流れ(図4および図5中の破線矢印を参照)を形成しやすい。これにより、流路130を流れる電解液のみならず、畝部を流れる電解液も電池反応に寄与しやすくなるので、未反応のまま排出される電解液が減少し、RF電池の電流量が増加すると期待される。
(その他の形状)
上記に例示した各流路130は、その少なくとも一部を断続的に形成してもよい。例えば、図6に示すように、図1に示した噛合型の対向櫛歯形状を構成する縦溝131b(132b)を、断続的に(非連続に)形成してもよい。このようにすることで、電解液が幅方向の畝部だけでなく、長さ方向に隣り合う溝部(縦溝131b(132b))の間の畝部を渡るように各電極104,105を介して流通しやすくなるので(図6中の破線矢印を参照)、反応電流量が増加することが期待される。また、上述したように、二層電極を用いることによって、隔膜121側の領域でも十分な電解液の流量を確保できる。よって、RF電池の電流量が増加し、ひいてはRF電池の内部抵抗を低減することができると期待される。もちろん、横溝131a(132a)を断続的に形成してもよいし、流路130の一部のみを断続形状としてもよい。また、上述した連通形状において、連続的に繋がる領域のすべてを断続的に形成した場合、連通形状ではなく、非連通形状の流通溝130となる。
(その他の流路の構成)
溝部の一本当たりの幅は、0.1mm以上10mm以下であることが好ましい。(1)電極の隔膜側の領域に流通する電解液の流量を増加させることができる、(2)電極が溝部(流路)に落ち込みにくい、(3)流路を流通する電解液の圧力損失をより低減できる、といった効果が期待できるからである。より好ましい溝部の幅は、0.2mm以上2mm以下、さらに好ましい流路の幅は、0.5mm以上1.5mm以下である。
溝部の深さは双極板の厚みの50%以上99%以下であることが好ましい。(1)電極の隔膜側の領域に流通する電解液の流量を増加させることができる、(2)電極が溝部(流路)に落ち込みにくい、(3)流路を流通する電解液の圧力損失をより低減できる、(4)流路を備えていても双極板の機械的強度を十分とすることができる、といった効果が期待できるからである。より好ましい溝部の深さは、双極板の厚みの70%以上80%以下である。双極板の両面に溝を設ける場合には、平面透視した場合に重ならない位置に溝部を設けることで、上記の深さの溝部を双極板の両面に形成できる。
溝部の断面形状は、任意の形状とすることができる。例えば、矩形状や半円状などの形状が挙げられる。矩形状や半円状は、(1)双極板に溝部(流路)を形成しやすい(加工しやすい)、(2)流路を流通する電解液の圧力損失が少ない、と期待される。
また、流路が縦溝と横溝とを備える場合、縦溝又は横溝の間隔が同一になるように流路を配置することが好ましい。さらに、対向櫛歯形状における隣り合う縦溝131b,132bの間隔と、縦溝131b(132b)の端縁と向かい合う横溝131a(132a)との間隔とが同一になるようにすることが好ましい。畝部を流れる電解液の流通が均一になり、流路を流通する電解液の圧力損失をより低減できると期待されるからであると期待されるからである。
上述した各形状における縦溝や横溝の本数は、任意に調整することができる。例えば、上述した対向型の櫛歯形状において、縦溝の本数が10本を超えると、流路を流通する電解液の圧力損失の低減効果が大きいと期待される。
(材料および製造方法)
双極板の材料には、電流は通すが電解液は通さない導電性材料を用いることができる。加えて、耐酸性および適度な剛性を有する材料であることがより好ましい。長期に亘って流路の断面形状や寸法が変化し難く、流路の効果を維持し易いからである。このような材料としては、例えば、炭素を含有する導電性材料が挙げられる。より具体的には、黒鉛およびポリオレフィン系有機化合物または塩素化有機化合物から形成される導電性プラスチックが挙げられる。また、黒鉛の一部をカーボンブラックおよびダイヤモンドライクカーボンの少なくとも一方に置換した導電性プラスチックでもよい。ポリオレフィン系有機化合物としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンなどが挙げられる。塩素化有機化合物としては、塩化ビニル、塩素化ポリエチレン、塩素化パラフィンなどが挙げられる。双極板がこのような材料から形成されることで、双極板の電気抵抗を小さくすることができる上に、耐酸性に優れる。
双極板は、上記の材料を射出成型、プレス成型、および真空成型等の公知の方法により板状に成形することで製造することができる。この際、双極板の成形と同時に流路を成形すると、双極板の製造効率に優れる。他にも、流路を形成していない双極板を製造し、その後、この双極板の表面を切削して形成してもよい。
(電極)
図7を用いて、本実施形態のRF電池が備える各電極104,105に用いられる電極αを説明する。図7では、図面上下方向を長さ、図面左右方向を厚み、図面手前から奥へ向かう方向を幅とする。電極αは、隔膜101側に配置される隔膜側層α1と、双極板121側に配置される双極板側層α2との二層構造である(以下、二層電極という)。そして、隔膜側層α1の透過率K1が双極板側層α2の透過率K2よりも大きい。ここで、透過率K1(K2)とは、隔膜側層α1(双極板側層α2)の透過抵抗の逆数であり、ΔP=(h/K)μ(Q/wd)により示される式(ダルシー・ワイズバッハの式と呼ばれる)により求められる値である。Kは透過率(m)であり、ここではK1またはK2である。ΔPは圧力損失(Pa)を、Qは電極へ導入される流体の流量(m/s)を、μは流通される流体の粘度(Pa・s)を、hは電極層α1またはα2の長さ(m)を、wは電極層α1またはα2の幅(m)を、dは電極層α1またはα2のセルスタック200内で圧縮された状態での厚み(m)をそれぞれ示す。各電極層α1,α2は電極αとして一体になっているので、各電極層α1,α2を互いに引き剥がすことで分離させることができる。透過率Kは、流体の種類によらず電極層固有の値であり、例えば粘度が既知の流体(水等)を用いて測定することができる定数である。
透過率Kは、例えば図17に示す圧力損失測定システム600を用いて圧力損失ΔPと流体の流量Qとを測定し、その測定結果と上述の式とにより求めることができる。圧力損失測定システム600は、測定セル610と、流体槽620と、ポンプ640と、流量計650と、差圧計660と、これらの機器をつなぐ配管630とを備える。測定セル610は透過率Kを求めたい電極層を収納する。流体槽620は電極層に導入される流体622を貯留する。ポンプ640は配管630を介して流体622を各機器に圧送し、流量計650はポンプ出口側の流体の流量を測定する。差圧計660は測定セル610と並列に配管630で接続され、圧力損失ΔPを測定する。測定セル610は、電極層を収納する収納部(図示せず)を備え、収納部には電極層の厚みdを0.2〜0.5mmに確保するためのスペーサー(図示せず)が配置される。流量計650と差圧計660とは、配管630に取り付けられる。図17中の一点鎖線矢印は、流体622が流通される方向を示す。
測定セル610に長さhを100mm、幅dを50mmとした電極層を上記収納部に押し込む。そして、電極層を保持する測定セル610に流体622(ここでは水、粘度μは定数とする)をポンプ640により流通させる。電極層には、その側面(断面積wdを有する面)から流体622が導入され、その長さ方向に流通される。このとき、ポンプ640を調整して、流量Qを種々の値に変更させた場合の圧力損失ΔPを、それぞれ差圧計660により測定する。そして、流量Qを横軸、圧力損失ΔPを縦軸としてプロットする。これらのプロットした測定点を、上記のダルシー・ワイズバッハの式で近似して、この近似直線の傾きを透過率Kとする。
本実施形態のRF電池は、上述した複数の溝部を備える流路を有する双極板121と、隔膜側層α1の透過率K1が双極板側層α2の透過率K2よりも大きい電極αとを備えることで、単層構造の電極であれば電解液の流量が少ない領域、より具体的には、電極の隔膜101側の領域であっても、電解液の流量を増加させることができる。
隔膜側層α1の透過率K1、および双極板側層α2の透過率K2は、透過率K1が透過率K2よりも大きければ、それぞれ所望の値のものを用いることができる。後述する解析例に示すように、電極の隔膜側の領域に流通する電解液の流量をより増加させることができるからである。特に、透過率K1が透過率K2の1.2倍以上、さらには2倍以上であると、透過率K1と透過率K2との間に十分な差があるといえる。また、電解液の流量や流速が電極の箇所によってばらつくことを低減でき、電解液の反応効率が上昇すると期待される。透過率K1が透過率K2の50倍以下であると、例えば上述した噛合型の対向櫛歯形状の流路を備える場合等において、隔膜側層α1で十分な電池反応を確保できるとともに、導入路と排出路との間を渡るような電解液の流れが、電極の場所によらず一様に発生しやすいと期待される。これにより、電極の広範囲で電池反応が均一に行われやすく、内部抵抗が低減されると期待される。他にも、隔膜側層α1を電池反応性の高い電極材料から構成すれば、隔膜側層α1側に多くの電解液が流れることで、RF電池の出力の向上等に寄与すると期待される。
隔膜側層α1の透過率K1と隔膜側層α1の厚みd1との積をK1d1、双極板側層α2の透過率K2と双極板側層α2の厚みd2との積をK2d2とするとき、これらの積の比K1d1/K2d2が4超であることが好ましい。後述する解析例に示すように、電極αに流通される電解液の多く(場合によっては80%以上)を、透過率Kが大きい隔膜側層α1に流通させやすいからである。また、電極の隔膜側の領域に流通する電解液の流量がより増加するうえに、電解液の流量や流速が電極の箇所によってばらつくことを低減でき、電解液の反応効率が上昇すると期待される。他にも、隔膜側層α1を電池反応性の高い電極材料から構成すれば、隔膜側層α1側に多くの電解液が流れることで、RF電池の出力の向上等に寄与すると期待される。より好ましいK1d1/K2d2の値は、4超20以下である。流路が導入路と排出路とを備える場合において、導入路と排出路との間を渡るような電解液の流れが、電極の場所によらず一様に発生しやすいからである。
電極αは、双極板側層の透過率K2が7.0×10−14以上9.1×10−10以下であることが好ましい。上記透過率K2の限定により、隣り合う溝部と溝部との間の電極α内を電解液が流れる際、電極の厚み方向における双極板側を電解液が流れることを抑制し、相対的に隔膜側を電解液が流れやすいようにできるからである。より詳細には、電極α内での双極板側への電解液の流れを抑制することで、十分に電池反応をすることなく隣り合う一方の溝部から他方の溝部に電解液が直線的に渡るように流れることを抑制する。それに伴い、隣り合う一方の溝部から一旦電極α内の隔膜側に電解液が流れ、その隔膜側に沿って溝部の並列方向に電解液が流れ、さらに隔膜側から他方の溝部に向かって電解液が渡るように流れることで、屈曲状の電解液の迂回路を形成することができる(特に図2の破線矢印を参照)。このような屈曲状の電解液の流れにより、電極を流れる電解液の流量が場所によらず均一となりやすく、電解液の反応効率を高められ電流密度を増加できると考えられる。これにより、RF電池の内部抵抗をさらに低減することができる。より好ましい透過率K2は、1.4×10−10以下、さらに好ましくは7.1×10−11以下である。圧力損失をより小さくすることができるからである。一方、透過率K2が7.0×10−14以上、さらには7.0×10−13以上であれば、圧力損失を一定の値以下(例えば40kPa以下)にし易いので、RF電池全体としてのエネルギー効率に優れる。透過率K2が7.0×10−14以上9.1×10−10以下である場合、隔膜側層の透過率K1を8.4×10−14以上4.5×10−8以下とすることが好ましい。透過率K1を透過率K2の1.2倍以上50倍以下とすることができるので、電極の広範囲で電池反応が均一に行われやすく、内部抵抗が低減されると期待されるからである。より好ましい透過率K1は、8.4×10−13以上7.0×10−9以下、さらに好ましくは3.5×10−10以下である。透過率K1,K2は、各電極層の圧縮率、空隙率、および繊維径等により調整することができる。
電極αの厚み(d)は、セルスタックの構造により任意に調整することができる。特に、各電極104,105の厚みが、隔膜101と双極板との間に配置された状態で1000μm以下であることが好ましい。電極αの厚みが薄い場合には電解液の圧力損失が大きく上昇する場合があるが、複数の溝部を備える流路を有する双極板121を用いれば電解液の流れを調整できるので、電解液の圧力損失を低減できるからである。より好ましい電極αの厚みは500μm以下、さらに好ましくは300μm以下である。
また、隔膜側層α1の厚みd1が10μm以上500μm以下、かつ、双極板側層α2の厚みd2が10μm以上500μm以下であると、電極の隔膜側の領域に流通する電解液の流量がより増加し、電流密度を増加させることができて好ましい。より好ましい厚みd1は、100μm以上400μm以下、さらに好ましくは200μm以上400μm以下、特に好ましくは250μm以上350μm以下である。また、より好ましい厚みd2は、100μm以上400μm以下、さらに好ましくは200μm以上400μm以下、特に好ましくは250μm以上350μm以下である。さらに、厚みd2を、厚みd1の厚みの1/2以下とすることが好ましく、1/4以下とすることがより好ましい。上記の電解液の流量が少ない領域へ流入する電解液をより増加させることができるからである。
(電極層)
以下、電極αが備える隔膜側層α1および双極板側層α2に用いることのできる電極層について、いくつか例を挙げて説明する。
(細繊維層)
細繊維層は、平均径が0.005μm以上4μm以下の導電性を有する細繊維を主体とする電極層である。細繊維層は、透過率Kが同じであれば後述する太繊維層よりも表面積が大きいので、電池反応性に優れる。ここで、細繊維層は、より電池反応性を高めるために圧縮される場合がある。このような場合、細繊維層の透過率Kが低下し、電解液の圧力損失が増加する場合がある。このような場合であっても、上述したように双極板121が複数の溝部を備える流路を備えることにより、圧力損失を低減することができ、ひいてはRF電池全体のエネルギー効率を向上させることができる。より好ましい細繊維の平均径は、0.1μm以上1.0μm以下、さらに好ましくは0.1μm以上0.3μm以下である。平均径は、顕微鏡下で5視野以上、1視野につき5点以上測定した結果を平均することで求めることができる。後述する太繊維層についても同様である。
細繊維層は、一定以上の空隙率を有することが好ましい。細繊維層の空隙率が低いと、双極板と隔膜の積層方向における電解液の流通、および電解液中のプロトンを介したイオン伝導が阻害されるからである。従って、細繊維層の空隙率は、80%以上99.99%以下とすることが好ましい。より好ましい細繊維層の空隙率は、90%以上99.9%以下であり、さらに好ましくは92%以上99%以下である。空隙率は、細繊維層のみかけ体積および真の体積から求めることができる。みかけ体積とは、圧縮状態の細繊維層全体の体積であって、空隙を含む体積をいう。真の体積とは、細繊維の比重と質量から求められる値で、空隙を含まない細繊維の体積である。後述する太繊維層についても同様である。
細繊維の材料に求められる特性は、導電性を有することと、電解液との間で電池反応を生じさせることである。そのような特性を満たす材料として、代表的にはカーボンなどを挙げることができる。その他、触媒を担持させた金属繊維などを細繊維の材料として利用することができる。
細繊維層は、固相法、あるいは液相法を利用することで製造することができる。例えば、鋳型炭素化法(template method)、エレクトロスピニング法(electrospinning method)、メルトブロー法(melt−blown method)などを利用することができる。これらの技術は、上述した平均径を満たす細繊維で構成され、かつ上述した空隙率を満たす細繊維層を形成することに適している。細繊維層を形成した後は、細繊維層を耐炎化処理、炭素化処理を行なうと良い。
(太繊維層)
太繊維層は、平均径が5μm以上20μm以下の導電性を有する太繊維を主体とする電極層である。太繊維層は、細繊維層よりも強度に優れ、丈夫である。また、太繊維層によって所定の強度が保証されている電極αは、電池の生産現場へ運搬する際や、所望の形状に裁断する際に損傷し難いため、RF電池の生産性の向上に寄与するからである。
太繊維の平均径は5μm以上20μm以下であることが好ましい。このような太さの太繊維であれば、太繊維層に基材としての強度を持たせることができる。好ましい太繊維の平均径は、7μm以上12μm以下、より好ましい太繊維の平均径は7μm以上10μm以下である。
上記構成を備える太繊維を含む太繊維層は、ある程度以上の空隙率を有することが好ましい。太繊維層の空隙率が低いと、双極板121と隔膜101の積層方向における電解液の流通、および電解液中のプロトンを介したイオン伝導が阻害されるからである。そのため、太繊維層の空隙率は、60%以上90%以下とすることが好ましい。空隙率が60%以上であれば、積層方向における電解液の流通、およびイオン伝導がスムーズになる。また、空隙率が90%以下であれば、太繊維層に基材としての機能を発揮させるのに十分な強度を持たせることができる。より好ましい太繊維層の空隙率は、70%以上90%以下であり、さらに好ましい太繊維層の空隙率は、75%以上85%以下である。
上述した特性を満たす太繊維層として、カーボンペーパーや、カーボンクロスを挙げることができる。炭素繊維と炭素の複合材料であるカーボンペーパーは、十分な導電性と引張強度とを備える。また、炭素繊維の織布または不織布であるカーボンクロスも、十分な導電性と引張強度を備える。
例えば、平均径が7μmの細繊維を含むカーボンペーパーであって、空隙率が80%で平均厚みが0.1mmのカーボンペーパーの引張強度は、3kgf/cm(約294kPa)である。このカーボンの平均厚みを0.4mmとすると、その引張強度は8kgf/cm(約785kPa)である。また、空隙率が90%で平均厚みが0.4mmのカーボンペーパーの引張強度は、4kgf/cm(約392kPa)である。
(材料および製造方法)
電極αは、隔膜側層α1と双極板側層α2とを積層することで製造することができる。隔膜側層α1および双極板側層α2には、上述した細繊維層や太繊維層等を用いることができる。細繊維層を太繊維層に形成するにあたって、上記固相法あるいは液相法であれば、ロールトゥロール(roll−to−roll)方式で電極αを生産性良く製造することができる。具体的には、第一ロールに巻回した太繊維層を第二ロールに繰り出す途中に、固相法あるいは液相法によって太繊維層の表面に細繊維層の前駆体を形成し、太繊維層上に細繊維層が形成された電極αを第二ロールに巻き取る。ここで、第二ロールに電極αを巻き取りながら電極αを作製できるのは、太繊維層が機械的に細繊維層を保護し、細繊維層の損傷を抑制しているからである。他にも、電極層同士をニードルパンチ法等により一体とすることで、電極αを製造することができる。
特に、上記の太繊維層を双極板側層α2とし、上記の細繊維層を隔膜側層α1とすることが好ましい。細繊維層を電池反応の主体とし、細繊維層よりも強度に優れ、丈夫である太繊維層を基材とすることで、電極αが電池反応性に優れると共に、電極αを作製する際に細繊維層が損傷することを抑制できるからである。また、太繊維層によって所定の強度が保証されているので、RF電池の生産現場へ運搬する際や、所望の形状に裁断する際に損傷し難いため、RF電池の生産性の向上に寄与する。このような場合、太繊維層を構成する太繊維の材料は、電解液との間で電池反応を生じさせる材料であっても良いし、電池反応を生じさせない材料であっても良い。
<解析例1>
[流速分布]
解析例1では、電極の厚み方向における電池反応性の分布を調べた。ここでは、シミュレーション解析ソフト(アンシス・ジャパン株式会社製、ANSYS Fluent)を用いて、図1に示す噛合型の対向櫛歯形状の流路を備える双極板を備えるモデル1を構築した。モデル1は、正極セル及び負極セルをそれぞれ一つずつ備える単セル構造のRF電池である。電極αは、隔膜側層α1と双極板側層α2とを備える同一の構造の二層電極であり、同一の構成を備えるものを正極と負極との双方に用いた。モデル1は、図1に示すように、電解液は双極板の下部から導入され、上部から排出される。よって、上記の実施形態同様、図面の上下方向を長さ(Y方向)、図面の左右方向を幅(X方向)、図面の手前から奥側へ向かう方向を厚み(Z方向)とした。そして、モデル1において、電解液の流速分布が、透過率K1,K2の値を種々の値とした場合にどのようになるかを調べた。以下、詳細な解析条件を示す。また、表1に各解析例における透過率K1,K2の値を、図8から図11に解析例1−2から解析例1−5における各電極の高さ方向の中央部分を幅方向に沿って切断した断面における流速分布(以下、中央部分の流速分布という)を示す。解析例1−5では単層構造の電極を用いているので、表1における隔膜側層の項目において電極全体の厚みおよび透過率を示す。また、図8から図11においては、図面上側が双極板121側、図面下側が隔膜(図示せず)側である。各図の両側で主に水平方向の矢印が記載されている領域が二層電極における双極板121の畝に対向する箇所、図の中央部で傾斜矢印や垂直矢印が記載されている領域が電極における双極板121の溝部132bに対向する箇所である。矢印は電解液の流れる方向を示すとともに、長さが長いほど流速が速いことを示す。
(解析条件)
《電極》
長さ:15.8(cm)、幅:15.8(cm)、厚み:0.05(cm)
電極反応面積密度(A):50000(l/m)
電極反応速度定数(k):3.0×10(m/s)
《電解液》
硫酸V水溶液(V濃度:1.7mol/L、硫酸濃度:4.3mol/L)
充電状態(State of Charge;充電深度と言うこともある):50%
《電解液流量等》
入口流量:150(ml/分)
出口流量:自由流出
流れモデル:溝部:層流モデル、電極内:多孔質体モデル
《双極板》
高さ(Y方向)・幅(X方向):15.8(cm)、厚み:0.12(cm)
〈流路〉
溝形状:噛合型の対向櫛歯形状
縦溝数:導入路39本×排出路40本
縦溝長さ:21(cm)
溝幅:0.1(cm)
溝深さ:0.03(cm)
縦溝間隔:0.1(cm)
溝断面形状:正方形
Figure 2015122230
[電流密度および内部抵抗]
上記の流速分布と、下記文献1に記載の計算手法(詳細は省略)を用いた計算プログラムとにより、各解析例における電極αの電流密度分布(mA/cm/m)を求めた。図12から図15に解析例1−2から解析例1−5における中央付近の反応電流量の分布をそれぞれ示す。図12から図15においても、図面上側が双極板120側、図面下側が隔膜(図示せず)側である。また、上記の流速分布、および、文献1に記載の計算手法を用いた計算プログラムにより、各解析例における内部抵抗を求めた。本解析例では、上述のように正極セル及び負極セルをそれぞれ一つずつ備える単セル構造であるので、電池の内部抵抗はセル抵抗率と同義となる。よって、内部抵抗はセル抵抗率として表す。下記の計算手法における各項目も同様である。また、セル抵抗率を求めるためのセル電圧は、文献1に記載の計算手法(詳細は省略)により求めた。以下に、セル抵抗率の計算手法を示す。
・文献1…A.A.Shah et al.、「A dynamic performance model for redox−flow batteries involving soluble species」、Electrochimica Acta 53(2008)、p.8087−8100
(セル抵抗率)
計算手法:R=(V1−V0)/I
R:セル抵抗率(Ω・cm
I:セル電流密度(A/cm
V0:セル電流密度0におけるセル電圧(V)
V1:セル電流密度I(A/cm)におけるセル電圧(V)
[結果]
表1に示すように、隔膜側層α1の透過率K1が双極板側層α2の透過率K2よりも大きい二層構造の電極を用いた解析例1−1から1−4では、単層構造の電極を用いた解析例1−5よりもセル抵抗率が低減されていた。これは、図8から図11に示すように、解析例1−2から解析例1−4では、双極板121の畝部と隔膜とに挟まれる部分の隔膜側の領域において、解析例1−5よりも隔膜側の流速分布が大きいことに起因すると考えられる。すなわち、図12から図15に示すように、解析例1−2から解析例1−4では、二層電極の隔膜側において、解析例1−5よりも電流密度分布が高い部分が増加し、かつ均一的になっている。以上より、隔膜側層α1の透過率K1が双極板側層α2の透過率K2よりも大きい二層構造の電極を用いることで、単層電極であれば電解液の流量が少ない領域の電解液の流量を増加させることができ、反応電流量を増加させることができることが判る。これにより、RF電池の内部抵抗が低減でき、ひいてはRF電池全体のエネルギー効率を向上させることができる。特に、透過率K1が透過率K2の何倍であるかを示すK1/K2が1.2の解析例1−1、K1/K2が2.0の解析例1−2、K1/K2が5.0の解析例1−3、K1/K2が50の解析例1−4では、単層電極よりもセル抵抗率が大きく減少していた。これより、K1/K2を1.2以上50以下とすることで、セル抵抗率を大きく低減できることが判る。
<解析例2>
解析例2では、電解液を二層電極に流通した場合において、流通させた電解液の80%以上を隔膜側層に流通させることができる条件について調べた。ここでは、上記のシミュレーション解析ソフトにより簡易モデル1Aを構築し、隔膜側層の厚みと双極板側層の厚みとの比を変化させた場合に、電解液の80%以上を隔膜側層に流通することができる透過率を調べた。
図16を参照して、簡易モデル1Aを説明する。簡易モデル1Aは、長さlが30mm、幅wが3mm、厚みdが0.5mmの電極αに、流路130として2つの直方体を接触させたものである。より詳細には、2つの直方体の形状は同一であり、幅1mm、厚み1mmの直方体の断面を備える形状である。この直方体の一方を、この直方体の一端と側面とがそれぞれ電極の一方の側面と一端とに沿うように配置し、もう一方の直方体を、この直方体の一端と側面とがそれぞれ電極αの他方の側面と他端とに沿うように配置したものである。そして、一方の直方体を電解液の導入路131、他方の直方体を電解液の排出路132とした。電極αは、直方体に接する側が双極板側層α2、その反対側が隔膜側層α1である二層電極である。この簡易モデル1Aにおいて、電解液の80%以上を隔膜側層α1に流通することができる透過率K1、およびその際のセル抵抗率を調べた。双極板側層α2の透過率K2は、双極板側層α2の厚みd2によらず一定とし、隔膜側層α1の厚みd1と双極板側層α2の厚みd2との比を変化させた場合に、80%以上の電解液が隔膜側層α1に流通する透過率K1の値を求めた。80%以上の電解液が隔膜側層α1に流通しているか否かは、次のようにして調べた。電極αの幅方向の中央(図16中の一点鎖線部分参照)に断面(断面積ldを有する面)を設定し、この断面を厚みd方向に十層に分け、隔膜側層α1に属する層の流量の合計流量Q1(kg/s)と、双極板側層α2に属する層の流量の合計流量Q2とを調べた。そして、(Q1/(Q1+Q2))×100=80となるようにK1を調整した。他の解析条件は、解析例1と同様である。この結果を表2に示す。
Figure 2015122230
各解析例から、電解液の80%以上が流れるようにするためには、K1d1/K2d2を4以上とすればよいことが判る。これにより、例えば、隔膜側層α1を電池反応の主体とする場合等において、効率的な電池反応を行うことができる電極αを設計することができる。
<解析例3>
解析例3では、上記のシュミレーションソフトを用いて、隔膜側層α1の透過率K1と双極板側層α2の透過率K2とを等しくした場合、すなわち、電極α全体として一定の透過率Kを備える単層電極を用いたRF電池のモデル2を構築した。モデル2は、電極αの構成および下記に示す項目以外は、上記のモデル1と同様である。また、比較のために、双極板が流路を備えない以外はモデル2と同一の構成のモデル3を構築した。そして、両モデルにおいて、X方向およびY方向における電極内での電解液の流速分布(Y方向の電解液の流速に対するX方向の電解液の流速の速度比。以下、XY速度比という)、および、電極内での圧力分布から得られる圧力損失が、透過率Kを種々の値とした場合にどのようになるかを調べた。以下、モデル1と異なる解析条件を示す。
(解析条件)
《電解液》
硫酸V水溶液(V濃度:1.7mol/L、硫酸濃度:3.4mol/L)
《電解液流量等》
流れモデル:層流モデル
《流路》
溝深さ:0.1(cm)
[内部抵抗及びエネルギー損失]
上記モデル2、3による流速分布および圧力損失の解析結果と、上記文献1に記載の計算手法を用いた計算プログラムとにより、上記モデル2、3において透過率Kを種々の値とした場合の内部抵抗(セル抵抗率)、およびエネルギー損失を算出した。セル抵抗率は解析例1と同様にして、エネルギー損失は下記に示す計算手法によりそれぞれ求めた。
(エネルギー損失)
計算手法:W=(QΔP)+(JR/S)
W:エネルギー損失(J/s)
Q:入口流量(m/s)
ΔP:セル入口と出口間の圧力損失(Pa)
J:セル電流(A)
R:セル抵抗率(Ω・cm
S:セル面積(cm
モデル2(流路を備える場合)およびモデル3(流路を備えない場合)の上記解析結果および計算結果に係る各特性の値を表3および表4にそれぞれ示す。表3および表4におけるXY速度比は、X方向およびY方向の速度が最も速くなる電極中央におけるXY速度比を示す。また、モデル2とモデル3において、同一の透過率Kを備える電極同士の各特性の値を比較した結果を表5にそれぞれ示す。表5におけるXY速度比の差は、モデル2のXY速度比からモデル3のXY速度比を引いたものである。また、表5におけるセル抵抗率の比較、圧力損失の比較、およびエネルギー損失の比較は、モデル3の各値を100としたときに、モデル2の各特性の値がモデル3の各特性の何%であるかを示したものである。いずれの数値も、100%未満のものは、モデル2のほうがモデル3よりも各特性が優れることを、100%以上ものは、モデル3の方がモデル2よりも各特性が優れることをそれぞれ示す。
Figure 2015122230
Figure 2015122230
Figure 2015122230
[結果]
(圧力損失の低減)
表5より、電極αの透過率Kが9.03×10−10以下の場合には、流路を備える双極板を用いることで、流路を備えない双極板を用いた場合に発生する圧力損失の約15%以下とできることが判る。また、電極の透過率Kを小さくしていくと、流路を備える双極板を用いることで、流路を備えない双極板を用いた場合に発生する圧力損失の約3%以下、さらには約1%以下、特には約0.1%以下とできることが判る。このように、流路を備える双極板を用いることで、流路を備えない双極板を用いた場合よりも圧力損失を大きく低減できることが判る。
(セル抵抗率)
表5より、透過率Kが9.03×10−10以下の場合にセル抵抗の比較が131%以下となることが判る。セル抵抗率の比較が約130%以下となる透過率Kの電極αであれば、この電極αを双極板側層とし、この電極αより透過率の高い電極を隔膜側層とした二層電極とした際に、流路を備えない双極板と電極αを単層電極としたRF電池よりも、内部抵抗を低減できると期待される。解析例1で述べたように、双極板が流路を備える場合においては、隔膜側層α1の透過率K1が双極板側層α2の透過率K2よりも大きい二層電極を用いることで、単層電極を用いる場合よりもセル抵抗率を低減できるからである。
特に、電極αの透過率Kを1.42×10−10よりも小さくしていくと、流路を備える双極板を用いることで、セル抵抗率が流路を備えない双極板を用いた場合よりも小さくなることが判る。これは、表3に示すように、XY速度比が1.0を超えていることに起因していると考えられる。すなわち、導入路と排出路の各櫛歯同士の間の電極を渡るように流通する(X方向に流通する)電解液の量が多いことで、未反応のまま排出される電解液が減少し、電流量が増加しているためと考えられる。よって、セル抵抗率の比較が約100%未満となる透過率Kを備える電極αを、隔膜側層α1の透過率K1が双極板側層α2の透過率K2よりも大きい二層電極の双極板側層とした場合には、電極αを単層電極として用いた場合よりもさらに内部抵抗を低減できると期待される。
(エネルギー損失の低減)
表5より、電極の透過率Kが7.04×10−10以下の場合には、エネルギー損失を、流路を備えない双極板を用いた場合の約85%以下とできることが判る。また、電極の透過率Kを小さくしていくと、流路を備える双極板を用いた場合に発生するエネルギー損失の約28%以下、さらには約5%以下、特には、0.5%以下とできることが判る。これは、上述したように、流路を備えない双極板を用いた場合よりも圧力損失とセル抵抗率とが大きく低減されているためと考えられる。一方、電極αの透過率Kが1.42×10−10以上9.03×10−10以下の場合には、流路を備えない双極板を用いた場合に発生するエネルギー損失の約100%以上130%以下となることが判る。このような場合であっても、電極αを二層電極の双極板側層とすることで、上述したようにセル抵抗率を低減でき、ひいてはエネルギー損失を低減できると期待される。
さらに、表3および表5より、流路を備える双極板を用いた場合であっても、電極の透過率Kが7.04×10−14未満となると、かえってエネルギー損失が増加することが判る(解析例3−6および解析例3−7を参照)。これは、圧力損失が大きいこと、および、電極の透過率Kが7.04×10−12以下となると、セル抵抗率の低減がほぼ頭打ちになっていることに起因していると考えられる。
<まとめ>
以上の各解析例より、流路を備える双極板と、透過率K1が透過率K2よりも大きい二層電極とを用いることで、内部抵抗(セル抵抗率)を低減でき、RF電池全体としてのエネルギー効率に優れることが判る。また、隔膜側層の透過率K2が7.0×10−14以上9.1×10−10以下であることが好ましいことが判る。電極内を流れる電解液の多くを隔膜側層に流通させたり電極の広範囲で電池反応が均一に行われやすかったりすると考えられ、全体としてのエネルギー効率に優れたRF電池とすることができると期待されるからである。
本発明のレドックスフロー電池は、太陽光発電、風力発電などの自然エネルギーの発電に対して、発電出力の変動の安定化、発電電力の余剰時の蓄電、負荷平準化などを目的とした大容量の蓄電池に好適に利用することができる。また、本発明のレドックスフロー電池は、一般的な発電所や大型商業施設等に併設されて、瞬低・停電対策や負荷平準化を目的とした大容量の蓄電池としても好適に利用することができる。
1 レドックスフロー電池(RF電池) 1A 簡易モデル
100 電池セル
101 隔膜 102 正極セル 103 負極セル
104 正極電極 105 負極電極 106,107 タンク
108,109,110,111 導管
112,113 ポンプ
200 セルスタック
120 セルフレーム
121 双極板
130 流路
131 導入路 132 排出路
130a,131a,132a 横溝(溝部)
130b,131b,132b 縦溝(溝部)
122 枠体
123,124 給液用マニホールド
125,126 排液用マニホールド
α 電極
α1 隔膜板側層 α2 双極板側層
300 交流/直流変換器 310 変電設備
400 発電部 500 負荷
600 圧力損失測定システム
610 測定セル 620 流体槽 622 流体
630 配管 640 ポンプ
650 流量計 660 差圧計

Claims (7)

  1. 隔膜、双極板、および、前記隔膜と前記双極板との間に配置される電極を備え、前記電極に電解液を流通させて充放電を行うレドックスフロー電池であって、
    前記双極板は、前記電極側の面に前記電解液が流通する複数の溝部を備える流路を有し、
    前記電極は、前記隔膜側に配置される隔膜側層と、前記双極板側に配置される双極板側層との二層構造であり、
    前記隔膜側層の透過率K1が前記双極板側層の透過率K2よりも大きいレドックスフロー電池。
  2. 前記隔膜側層の透過率K1と、前記双極板側層の透過率K2の比K1/K2が1.2以上50以下である請求項1に記載のレドックスフロー電池。
  3. 前記隔膜側層の透過率K1と前記隔膜側層の厚みd1との積をK1d1、前記双極板側層の透過率K2と前記双極板側層の厚みd2との積をK2d2とするとき、これらの積の比K1d1/K2d2が4.0以上である請求項1または請求項2に記載のレドックスフロー電池。
  4. 前記隔膜側層の透過率K1が8.4×10−14以上4.5×10−8以下、前記双極板側層の透過率K2が7.0×10−14以上9.1×10−10以下である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のレドックスフロー電池。
  5. 前記隔膜側層の厚みd1が10μm以上500μm以下、かつ、前記双極板側層の厚みd2が10μm以上500μm以下である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のレドックスフロー電池。
  6. 前記流路が、前記電解液を前記電極に導入する導入路と、前記電解液を前記電極から排出する排出路とを備え、
    前記導入路と前記排出路とが連通しておらず独立している請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のレドックスフロー電池。
  7. 前記導入路および前記排出路が櫛歯形状の領域を備え、
    前記導入路と前記排出路とは、それぞれの櫛歯が互いに噛み合って対向するように配置される請求項6に記載のレドックスフロー電池。
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