JP7101690B2 - 流通電極ユニット及びその使用、レドックスフロー電池システム及びその使用、流通電極ユニットの製造方法、レドックスフロー電池システムの動作方法 - Google Patents

流通電極ユニット及びその使用、レドックスフロー電池システム及びその使用、流通電極ユニットの製造方法、レドックスフロー電池システムの動作方法 Download PDF

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Description

本発明は、流通電極(flow-by electrode)ユニット及びその使用、レドックスフロー電池システム及びその使用、流通電極ユニットの製造方法、並びにレドックスフロー電池システムの動作方法に関する。
レドックスフロー電池(RFB)は、可逆的レドックス対を形成する分子及び/又はイオンに含まれる化学エネルギーの形で電気エネルギーを貯蔵するための電気化学的貯蔵装置である。これは、分子及び/又はイオンが可逆的に還元可能且つ酸化可能であることを意味する。以下の説明において、用語「分子」は、中性又は荷電した分子及び/又はイオンを包含する定義として使用される。
レドックスフロー電池の原理は当該技術分野において周知である。特定の種類のレドックスフロー電池である全バナジウムレドックスフロー電池は、1980年代にニューサウスウェールズ大学のMaria Skyllas-Kazacosによって開発され、特許されている(AU575247)。それ以来、RFBは隙間的(ニッチ)な用途に使用されてきた。近年、再生可能エネルギーへの関心が高まり、その結果としてエネルギー貯蔵/供給用途が需要されていることから、RFB技術の商業的利用がますます注目されている。
他の電池と比較して、RFBは、大規模エネルギー貯蔵装置に使用された場合にいくつかの利点がある。他の電池とは対照的に、RFBは、自己放電の程度が低く、深放電耐性が高く、且つ不可逆的な容量損失が実質的にない。他の電池技術との決定的な違いは、化学エネルギーを電気エネルギーへと変換し、且つその逆の変換をする電池の部分から、貯蔵媒体が空間的に分離していることである。これによって、更に、RFBの個々の構成要素の交換が可能になる。
図1は、RFBの構成を概略的に示している。エネルギーの変換は、液圧的に異なる2つの空間、いわゆる半電池12、14から構成されるセル10で行われる。半電池12、14はそれぞれ電極16、18を含み、選択的イオン透過膜20によって分離されている。エネルギーが蓄えられている化学種が、イオン伝導性の流体中、特に液体中に溶解することで、電荷キャリアの移動が可能となる。RFBを扱うとき、そのような貯蔵材料とイオン伝導性流体の溶液は単に電解質と呼ばれる。2つの半電池の組合せには、異なるレドックス対の分子及び/又はイオンを含む2つの異なる電解質が必要である。2つのレドックス対の間のレドックス電位の差によって、セルの開路電圧がもたらされる。レドックス電位が高い半電池は、セルの正極を表し、正側と呼ばれる。レッドクス電位が低い半電池は負極を表し、負側と呼ばれる。
RFBの動作中、2つの電解質はそれぞれの半電池12、14内を案内され(図1の矢印参照)、それによって2つの電極16、18間に電圧が発生する。電解質の案内においては、通常は、各半電池12、14はポンプ26、28を含むダクト22、24を介して、例えばタンク30、32などの電解質リザーバに接続される。外部電気回路(図示せず)を介して電極を結合した後、負の半電池内においては、化学種からの電子が電極に移動し、そこから電子は外部電気回路を介して正の半電池の電極に伝導される。正の半電池において、これらの電子はより高いレドックス電位を有する化学種へと移動する。このような外部電気回路を介した電荷移動は、電流として利用することができる。両方の電解質に電気的中性をもたらすために、イオン又は荷電分子に関して、2つの半電池を分離する膜を介した同時の電荷の流れが必要である。この過程は、電源を外部回路に接続し、電源の電圧を2つの電極の電位差よりも高くすることで、可逆となる。これによって電荷移動が逆転し、電解質内の実質的に全ての電気種が自らの酸化状態を変化させるまで、電気エネルギーが電池に蓄積される。その結果の電解質は、別々に外部タンク30、32に貯蔵され、そこから、ダクト22、24及びポンプ26、28を使用して、充電又は放電中に各半電池12、14内を別々に循環する。
一般的な電池と同様に、いくつかのセル10を電気的に直列に結合してスタックを形成することができる。図2aは、RFBに使用される電池スタック40の従来技術の構造を示す。スタック40内で、セル10はバイポーラプレート42によって分離されている。スタック40は2つのエンドプレート44で閉じ込められている。スタック40の全電圧Uは、図2aに示すように個々のセル電圧U~Uの合計から発生する。通常は、電解質は個々のセルに並列に供給される。これは、全ての正の半電池は流体的に及び/又は液圧的に並列に接続されており、正の半電池内では電解質は通常は同じ流れ方向に流されることを意味する(図2aの矢印参照)。同様のことが全ての負の半電池にも該当する。各セル10内で、正及び負の半電池の電解質流は、図2aに示すように同じ流れ方向(等流(equicurrent))又は互いに反対の流れ方向(向流)に流されうる。
図2bは、電池スタック40及びその等価的な抵抗のネットワーク図を示す。電解質は対応する個々の半電池に並列に供給されるという事実のために、スタックの構成には、それぞれの半電池間に多数の液圧的及び/又は流体的な接続が必要である。電解質が流され、且つ対応する半電池間に配置される液圧的/流体的な接続は、導電性である。したがって、半電池間の液圧的/流体的な接続は、電気抵抗に等価の多数のシャント41を反映している。
各セル10内のプロセスは、反応が固相と液相との界面で行われる化学容器(固定床反応器、流通反応器)のプロセスに対応する。セルによって達成され得る電流は、電解質内の分子及び/又はイオンの電極表面への輸送によって決定される。電極表面への輸送は、いくつかの輸送メカニズムによって支配されている。輸送メカニズムは、レドックスフローセルの構造に影響を受ける可能性がある。主な輸送メカニズムは対流輸送と拡散輸送である。対流物質輸送は、セルに供給される電解質の体積流量に影響を受ける可能性がある。時間単位当たりに一定の電流を供給するためには、必要な電荷量を見越して、化学量論量の分子及び/又はイオンをセル内に移動させなければならない。実際には、流れ方向に沿って電解質内の電位勾配を最小にするために、多数の化学量論的に過剰なイオン及び/又は(荷電)分子がセルに供給される。したがって、電解質がセルを通過する間、分子にとって10%未満の利用レベルが望ましい。これに関して、「限界電流密度」という用語は、セルを通る特定の体積流量において、流れ方向に平行な幾何学的電極表面において可能な最大電流を特定するために使用される。
流体を流す対象である面と、流体との間の境界に、流体力学的境界層が形成される。流体力学的境界層内では、物質輸送は、比較的遅い拡散物質輸送によってほぼ独占的に進行する。拡散法則によれば、境界層を通過して表面に向かう表面関連の物質流は、境界層の厚さ及び表面に垂直な濃度勾配に依存する。RFB内の濃度勾配は、電池の特定の充電状態における実際の分子濃度によって決定され、半電池を通過する体積流量によってごく限られた程度に影響を受ける可能性がある。
RFBのエネルギー効率は、電圧効率及びクーロン効率又は充電効率によって決定される。RFBを使用したエネルギー貯蔵システムでは、例えば電池管理システム及びポンプに起因する寄生負荷によって損失が発生する。動作中のRFBにおいて観察される実質的な電圧損失は、以下に示すように、3つの異なる作用に相関しうる。
エネルギー損失をもたらす1つの作用は、活性化過電圧とも呼ばれる電圧によって形成される活性化エネルギーによるものであり、平衡電位から始めて克服しなければならない。この活性化エネルギーは、反応させる分子と電極表面の活性基との間の電子の移動を可能にするために必要とされる。このような損失は非常に低い電流密度ですでに発生している。
第2の作用は、内部において電荷キャリアを移動させる必要があるセルの各構成要素、例えば、電流導体、電極、電解質、膜等に現れるオーミック損失に基づく。オーミック損失はセルを流れる電流に正比例する。個々の直列に接続された構成要素において生じるこれらの損失による寄与は、セルシステムの全損失に過電圧の形で加わる。オーミック損失は電流密度に比例する事実のため、オーミック損失は中程度及びそれより高い電流密度において全損失の主要部分を形成する。したがって、このような損失を減らすために、電気抵抗が低い導体及び電極材料が通常選択される。電解質の比電気抵抗は特定の温度におけるその組成に依存するが、その全抵抗はセル間隔を狭めることで減少させることができる。膜については、通常は、反比例する高導電率と高選択性との間の妥協点となる材料が選択される。
第3の作用は、輸送制限によるものである。セルから取り出される電流は、電極表面に移動させうる分子の物質流に依存する。低電流密度では、流体を通る対流物質輸送及び流体力学的境界層を通る拡散物質輸送は十分であり、いかなる制限も示さない。しかし、高電流密度では、拡散物質輸送は制限的であり、外部電気回路内の負荷抵抗が更に減少した場合には電流は増加しない。セル電圧が更に低下し、拡散しきい値電流と呼ばれる一定の電流に達する。高電流密度で起こるこの制限は、RFBが低充電状態である場合には、駆動力(電解質と電極表面との濃度差)が減少するので、より低い電流密度からでも観察される。RFBにおいて流通電極が使用される場合、貫流電極(flow-through electrode)の場合と比較して、輸送制限作用はより低い電解質の体積流量においても生じる。
従来技術のRFBでは、通常、炭素材料で形成された貫流(FT)電極が使用される。貫流電極は、カーボンフェルト、カーボンフリース、及び/又はカーボンペーパーなどの多孔質且つフィラメント状及び/又は繊維状の材料から構成され、これに電解質が流される。FT電極全体は、場合によっては機械的に安定していない、全く同じ炭素材料で形成される。電流は、材料のフィラメント及び/又は繊維によって伝導される。通常は、FT電極は圧力によってバイポーラプレートに接触させる。この構成では、オーミック損失による電圧損失がもたらされる。電極表面の活性が低いためにさらなる電圧損失が生じる。高い電気化学的活性を可能にするために、電極表面を追加的に活性化させることが多い。電極材料及びバイポーラプレートはコストを増大させる。多孔質FT電極材料内の不均一な電流分布は、FT電極の性能を低下させる。更に、FT電極に電解質を流すためには、セル内に高圧が必要である。更に、電解質は、通常は、セルに並列に、即ち、同じ電荷を帯びた電解質が流される半電池に供給される。
貫流電極は、電気化学反応を行うための官能基を有する大表面を有する。材料の表面では、電解質は対流及び拡散物質移動を示す。フィラメント表面で生成された電子は、フィラメントのグラファイト構造を介してセルのいわゆるバイポーラプレートである電流導体に輸送される。図3は、2つのFT電極46、48とバイポーラプレート42との対応する組合せ45を概略的に示している。FT電極を製造すること、並びにFT電極と共に使用されるバイポーラプレートを製造することの製造コストは、それぞれの材料の種類及び構造に起因して高い。
FT電極を使用する公知のRFBのセル内では、流速は10mm/s未満の範囲にある。FT電極材料の個々のフィラメント間の距離が小さく、且つ渦拡散のため、電解質はフィラメントの周囲の領域で均一に混合され、拡散経路が短くなる。したがって、電気化学反応の主な制限は、物質輸送に起因するのでなく、表面活性に起因するものである。セル内で必要とされる体積流量は、電解質の利用率に依存する。大表面を使用する場合は、大きい体積流量が必要となる。体積流量が大きいと、流れ抵抗が大きくなる。それによって生じる対圧(counter pressure)により、セルのサイズ又は長さが制限される。対圧は、実際に貫流させるセル長が増加するにつれ増加する。公知の市販のRFBのセルサイズは約0.25mであり、貫流長は0.5m未満であるので、セルをストリーミングするために、数バール、例えば3~5バールの圧力が必要である。低流速及びフィラメント状材料の透水率が不均一であること、並びに材料が保存又は装着中に不可逆的に圧縮することのために、セル内の流れが不均一となる可能性がある。電流密度が高いと、FT電極材料の活性が急速に低下するので、セル性能は電流密度分布が不均一であることによって不可逆的に低下する。
RFB技術の開発当初に、炭素布で形成された流通(FB)電極が試された。しかし、RFBのセルに使用したとき、FB電極の材料は、電流密度が高いこと、及び結果として酸素が発生したことのために劣化した。更に、セル性能に影響を及ぼす物質輸送による制限が、電極表面に沿った電解質の流速が低い場合に観察された。
本発明の目的は、それぞれ改良された性能を示す流通電極ユニット及びレドックスフロー電池システム、並びにレドックスフロー電池システムの改良された動作方法を提供することである。
この目的は、請求項1に記載の流通電極ユニット、請求項40に記載の使用、請求項41に記載の使用、請求項42に記載の流通電極ユニットの製造方法、請求項43に記載のレドックスフロー電池システム、請求項49に記載の使用、及び請求項50に記載のレドックスフロー電池システムの動作方法によって達成される。
第1の実施形態では、基板を含み少なくとも1つのオープンフラックス表面構造を有する流通電極を含む、特にレドックスフロー電池用の流通電極ユニットが提供される。
第2の実施形態は、エネルギー貯蔵及び/又は供給装置、特にレドックスフロー電池における上記の実施形態に係る流通電極ユニットの使用を対象とする。
第3の実施形態は、エネルギーを貯蔵及び/又は供給するための、上記実施形態に係る流通電極ユニットの使用に関する。
第4の実施形態では、基板と少なくとも1つのオープンフラックス表面構造とを含む電極本体を形成することを含む、上記第1の実施形態に係る流通電極ユニットの製造方法が提供される。
第5の実施形態によれば、膜によって分離された負の半電池と正の半電池とをそれぞれ含む少なくとも2つのセルと、負の半電池電解質リザーバに流体的に接続された第1の電解質ダクトによって流体的に結合された負の半電池の少なくとも2つによって形成された第1の半電池グループと、正の半電池電解質リザーバに流体的に接続された第2の電解質ダクトによって流体的に結合された正の半電池の少なくとも2つによって形成された第2の半電池グループとを含み、半電池の少なくとも1つ、又はそれぞれは、上記の第1の実施形態に係る流通電極ユニットを含むレドックスフロー電池システムが提供される。
第6の実施形態は、エネルギーを貯蔵及び/又は供給するための上記実施形態に係るレドックスフロー電池システムの使用に関する。
第7の実施形態では、負の半電池電解質リザーバから第1の電解質ダクトを介して負の半電池電解質を、流体的に結合された負の半電池の第1の半電池グループを通過させ、負の半電池電解質リザーバへと戻るように流すことと、正の半電池電解質リザーバから第2の電解質ダクトを介して正の半電池電解質を、流体的に結合された正の半電池の第2の半電池グループを通過させ、正の半電池電解質リザーバへと戻るように流すこととを含み、負の半電池電解質は流体であり、可逆的に還元可能で酸化可能な第1のレドックス対の化学種を含み、正の半電池電解質は流体であり、可逆的に還元可能で酸化可能な第2のレドックス対の化学種を含む上記第5の実施形態に係るレドックスフロー電池システムの動作方法が提供される。
上記の実施形態のいくつかを、以下の図面を参照しながら、典型的な実施形態の以下の説明においてより詳細に説明する。
図1は、RFBの構成を概略的に示す。 図2aは、RFBに使用される電池スタックの従来技術に係る構造を概略的に示す。 図2bは、図2aの電池スタック及びその等価的な抵抗のネットワーク図を示す。 図3は、従来技術のFT電極/バイポーラプレートの組合せを概略的に示す 図4は、本発明の一実施形態に係る流通電極ユニットを概略的に示す。 図5は、本発明の実施形態に係る流通電極ユニットを概略的に示す。 図6Aは、本発明の一実施形態に係る流通電極ユニットのオープンフラックス表面構造の平面図を概略的に示す。 図6Bは、表面構造上の電解質の流れと、流れ障壁によって引き起こされる乱流とを示す。 図6Cは、表面構造上の電解質の流れと、流れ障壁によって引き起こされる乱流とを示す。 図6Dは、表面構造上の電解質の流れと、流れ障壁によって引き起こされる乱流とを示す。 図6Eは、U字形の流れ障壁の輪郭を示す。 図7aは、本発明の実施形態に係るレドックスフロー電池システムの一例を概略的に示す。 図7bは、図7aの例及びその等価的な抵抗のネットワーク図を概略的に示す。
図面の以下の説明において、同じ参照番号によって同じ構成要素を示す。一般に、個々の実施形態に関する相違点のみを記載する。
本発明の一実施形態では、基板を含み、少なくとも1つのオープンフラックス表面構造を有する流通電極を含む、特にレドックスフロー電池用の流通電極ユニットが提供される。いくつかの例では、流通電極は、基板と少なくとも1つのオープンフラックス表面構造とを含む電極本体を有してよい。
本発明の実施形態に係る流通電極の少なくとも1つのオープンフラックス表面構造により、電極表面に向かって及び/又は沿って流れる電解質の流れは、少なくとも部分的に案内又は制御される。それによって、流通電極の性能及び/又は流通電極を含むRFBの性能を改善させる所望の種類の流れが促される。例えば、電気化学反応を促進するために、流体力学的境界層に影響を与える電解質流を、オープンフラックス表面構造で生成してよい。層流境界層の大きさ及び/又は存在を減らすことができる。更に、層流境界層の厚さを減少させる電解質流は、オープンフラックス表面構造によって滞留(stall)させてよい。層流境界層に対するそのような作用によって、拡散境界層の結果である濃度分極が減少する。更に、少なくとも1つのオープンフラックス表面構造により、流通電極の電気化学的に活性な表面積が増大する。更に、実施形態に係る流通電極の少なくとも1つのオープンフラックス表面構造によって、電解質の流れ抵抗が低下する。したがって、実施形態の流通電極を使用して、RFBのセルのサイズ、特にセルの長さを有利に増加しうる。
本発明の実施形態に係る流通電極ユニットを、例えば、RFBにおいて、電極表面に向かって及び/又は沿って流れる電解質中において使用することによって、セル性能を促進する最適な物質輸送が達成される。これは特に、拡散物質輸送が優勢である電極表面での電解質の層流境界層が減少することによるものである。層流境界層は、実施形態のオープンフラックス表面構造による最適な流れ管理及び/又は流れ制御によって減少する。加えて、実施形態の流通電極ユニットは、表面に影響を与えることなく、しかし層流境界層を更に減少させつつ、流通電極の表面に向かって且つ沿って速い流速を有する電解質流を向けることが可能である。このように、本発明の実施形態に係る流通電極ユニットのオープンフラックス表面構造によって、対流物質輸送が促進され、輸送制限の作用が低下する。
少なくとも1つのオープンフラックス表面構造は、基板の内又は上に設けることができ、及び/又は基板によって支持してよい。上記実施形態のいくつかの例では、流通電極及び/又はオープンフラックス表面構造の表面は、少なくとも部分的に電気化学的に活性であってよい。
図4は、本発明の一実施形態に係る流通電極ユニットを概略的に示す。流通電極ユニットは、基板52を含み、且つ少なくとも1つのオープンフラックス表面構造54を有する流通電極50を含む。表面構造54は、本明細書ではプロファイルとも呼ばれる1つ以上の同一又は異なる3次元形状を有することができる。
図5は、流通電極55を含む流通電極ユニットの実施形態を概略的に示しており、基板52は2つのオープンフラックス表面構造54の間に配置されている。この実施形態では、表面構造54は、基板の各側において同一又は異なる3次元形状又はプロファイルを有してよい。
いくつかの実施形態では、流通電極50、55は、約5×200cm~50×70cmの範囲の平面視幾何学的寸法を有してよい、プロファイルを施された矩形板であってよい。本発明に係る流通電極のいくつかの例は、約5×200cmから50×70cmの範囲の平面視幾何学的寸法を有する活性電極表面を含む。実施形態によれば、流通電極50、55は、板厚が約0.1~5mm、好ましくは0.6~2mmであり、高さ(平面図に垂直、且つプロファイルを含む)が約0.5~15mm、好ましくは0.5~5mm、より好ましくは0.5~3mmであってよい。
図5に示す実施形態の一例によれば、流通電極ユニットは、電池、特にレドックスフロー電池に使用されうるバイポーラプレートを含むか、又はバイポーラプレートである。別の例は、図4に示す実施形態の変形例であり、流通電極ユニットは、例えば、特にレドックスフロー電池用の電池スタックの閉じ込めに適したスタックエンドプレートであってよいエンドプレートを含むか、又はエンドプレートである。これらの例により、流通電極、バイポーラプレート、及び/又はエンドプレートの製造コストを削減することができる。いくつかの実施形態の流通電極ユニットは、電解質に対して実質的に不透過性とすることができる。追加的に又は代替的に、流通電極ユニットは実質的に非多孔質であってよい。
本発明の実施形態に係るオープンフラックス表面構造54は、流通電極50、55に沿って電解質の流れ方向(図4及び図5の矢印参照)を規定してよい。それによって、電極に沿った好ましい流れ方向が確立される。更に、オープンフラックス表面構造54は、複数の表面溝によって形成してよい複数の流路56を含んでよい。更に、複数の流路は少なくとも1つの蛇行流路を含むことができる。表面溝は、流通電極50、55の表面内に形成してよい。表面溝は、流通電極50、55の表面に沿って、特に表面に沿った1つ以上の方向に延伸してよい。代替的に又は追加的に、オープンフラックス表面構造は、流通電極50、55から突出することができる複数の流れ障壁60を含んでよい。流通電極ユニットの例によれば、流路56の1つ以上、例えば蛇行流路56は、流れ障壁60の1つ以上によって形成することができる。いくつかの例では、流路56は、流れ障壁60の2つ以上の間に形成してよい。
流路56は、約1~5mm、好ましくは2~3mmの幅を有してよい。流路56の高さは、約1~10mm、好ましくは4~5mmの範囲であってよい。流れ障壁60は、約1~10mm、好ましくは4~5mmの高さを有してよい。更に、流れ障壁60の幅は、約1~5mm、好ましくは2~3mmの範囲であってよい。
更に、本発明の実施形態では、流路56の1つ以上、例えば、蛇行流路56の少なくとも1つは、流れ方向に流れる流体電解質を滞留させるように構成してよい。更に、流れ障壁60の1つ以上は、流れ方向に流れる流体電解質を滞留させるように構成してよい。これは、本発明の実施形態の流通電極ユニットをRFBの半電池に使用するときに特に有利である。上記したように、拡散法則によれば、境界層を通って電極表面に向かう電解質電荷キャリアの表面関連物質流は、境界層の厚さ及び表面に垂直な濃度勾配に依存する。しかし、流体力学的境界層の厚さは、流速によって、且つ半電池内のストリーム及び/又は流れの管理によって影響を受ける可能性がある。したがって、流路、例えば蛇行流路56、及び/又は流れ障壁60において電解質を滞留させることで、高流速及び乱流が生じ、境界層の厚さが減少し、したがって拡散輸送が増大する。
実施形態の変形例によれば、流れ障壁の3つ以上をパターン状及び/又は少なくとも1つの列に配置してよい。いくつかの例では、パターンはオフセットパターンであってよい。更に、列の少なくとも2つをオフセットさせてよい。少なくとも2つの隣接する列における流れ障壁は、交互パターンで配置することができる。更に、列の少なくとも2つを流れ方向に対して垂直に配置してよい。これらの各変形により、流れ方向に流れる流体電解質の滞留が促進される。
好ましい実施形態では、流れ障壁の1つ以上は、凸側及び凹側を有するU字形又はバナナ様の形状を、好ましい実施形態では、更に凹側及び/又は凸側に少なくとも1つの突起を有してよい。より好ましくは、少なくとも1つの突起は、凸側及び凹側に形成され、例えば、凹側及び凸側のいずれかに単一の突起が形成される。又は、単一の突起を有する実施形態を構成してよく、単一の突起は、好ましくは、U字形又はバナナ様の形状の流れ障壁の基本的モチーフの凹側に配置される。U字形又はバナナ様の形状の流れ障壁に対して少なくとも2つの突起が生じる場合、それらは本質的に同一の大きさであってよく、又は異なる大きさであってよい。好ましくは、突起の大きさは、流れ障壁の基本的なU字形又はバナナ様の形状のアームよりも小さい。各突起の大きさは、通常は、流れ障壁の基本的なU字形又はバナナ様の形状の30%未満である。突起の長さは、1~3mmが好ましい。少なくとも1つの突起は、好ましくは流れ方向に沿って配向し、それによって好ましくはU字形又はバナナ様の流れ障壁の中間部に対して本質的に垂直である。
代替的に又は追加的に、流れ障壁の1つ以上は、2つの横方向端部(又は部分)と、少なくとも1つの突起が形成された屈曲した中間部(又は部分)とを有することができる。横方向端部(又は部分)は、約2~5mmの長さを有してよい。1つ以上の突起は、約2~5mm又は1~3mmの範囲の長さを有してよい。少なくとも1つの突起は、横方向端部(又は部分)よりも短いことが好ましい。図6に示すように、端部(又は部分)の少なくとも1つ及び/又は突起の少なくとも1つは、テーパ状の先端を有してよい。流れ障壁の1つ以上における横方向端部(又は部分)は流れ方向に向けることができ、及び/又はその逆であってもよい。流れ障壁の列は、オフセットさせて互いに向き合うように配置してもよい。即ち、図6に示すように、2番目の各流れ障壁列に含まれる流れ障壁の横方向端部(又は部分)を流れ方向に向けてよく、2番目の各列の間の列に含まれる障壁をその逆に向けてよい。更に、流れ障壁の1つ以上における屈曲した中間部(又は部分)は、少なくとも1つの突起、又は好ましくは反対方向に設けられた2つの突起を有してよく、突起は流れ方向に平行に配置される。突起は乱流を誘導するべく作用し、それによって凹側の「後流」において化学反応を可能にする。
レドックスフローフラックスセルでは、拡散電流によって最大電流密度及び容量が決定される。電極と電解質との間の流体力学的境界層が薄いほど、拡散電流が大きくなる。記載した表面構造によって、電極でのより速い、及び/又はより乱流的なオーバーフローを可能にすることで、電極と電解質との間に形成される薄い流体力学的境界層の形成が有利に促される。図6B~Eは、電解質の流れ及び構造によって引き起こされる乱流を示す。これにより、流れ方向に流れる流体電解質の滞留が促進される。本明細書における流れ障壁、特に「U字形」の流れ障壁は、活性電極表面を増大させ、膜を安定化させるために、図6Eに示されるように丸みを帯びた縁部及びプロファイルを更に有してよい。
本発明のいくつかの実施形態は、流通電極50、55及び基板52が一体のユニットを形成するように構成される。流通電極50、55及び基板52は、図4及び図5に示すように、複合材料で形成することができる。これにより、流通電極の製造コストを削減することができる。使用される材料に応じて、一体型流通電極ユニットは、例えば深絞り又は3D印刷によって製造してよい。
流通電極50、55は、基板52上に形成される少なくとも1つの保護/接触層を含んでよい(図4、5に図示せず)。更に、流通電極52は、保護/接触層の1つ以上の上及び/又は基板52上に形成される少なくとも1つの電気化学的活性層を含むことができる(図4、5に図示せず)。したがって、電極を追加的に活性化させる必要がなくなる。
いくつかの実施形態において、保護/接触層は、約2~500μm、好ましくは5~400μm、より好ましくは200~300μmの厚さを有する。電気化学的活性層は、約10~1,000nm、好ましくは20~500nmの厚さを有してよい。更に、電気化学的活性層は、約10~200nm、好ましくは20~100nmの範囲の粒度又は粒径を有する粒子による1つ以上の層から形成することができる。いくつかの例では、電気化学的活性層は、約1~10層分の粒子、好ましくは1~5層分の粒子から形成してよい。
上記及び他の実施形態では、少なくとも1つのオープンフラックス表面構造54の1つ以上のプロファイルを基板52内、特に基板表面内に形成することができる。この場合、保護/接触層及び/又は電気化学的活性層は、基板52の少なくとも1つのオープンフラックス表面構造54のプロファイル上に、例えば成形、スプレーコーティング、ディップコーティング、プラズマ溶射、溶射、粉末コーティング、動的メタライゼーション、CVD(化学気相成長)、及び/又はPVD(物理気相成長)によって設けてよい。
いくつかの例によると、保護/接触層は、スプレーコーティング又はディップコーティング、その後に、任意的に例えば焼戻し及び/又は焼なましによって硬化及び/又は架橋させることによって、基板表面に設けることができる。電気化学的活性層は、例えば溶媒中に分散させた粒子のスプレーコーティングによって塗布することができる。
本発明の実施形態によれば、流通電極の基板52は、少なくとも1つのオープンフラックス表面構造54とは別の構成要素であってよい。例えば、オープンフラックス表面構造54及び/又はそのプロファイルは、流通電極50、55の層流構成の層中に、例えば、外側層中に形成してよい。層流構成は、例えば、圧縮させること及び/又は結合剤を使用して付着させることによって基板52に付着させた固体材料からなる1つの保護/接触層及び/又は1つの電気化学的活性層を含んでよい。電気化学的活性層は、層流構成の外側層を形成することができる。少なくとも1つのオープンフラックス表面構造54のプロファイルは、固体保護/接触層及び電気化学的活性層のいずれか、又はその両方に形成してよい。
本発明のさらなる実施形態は、基板52、保護/接触層、及び電気化学的活性層のうちの少なくとも1つが導電性を有することが可能なように構成される。
基板52は、金属、軽金属、遷移金属、金属合金、合金鋼、導電性複合材料、ポリマー、炭素、及び炭素修飾物から選択される少なくとも1つの成分を含んでよい。例えば、基板は、アルミニウム、グラファイト、及び/又はマグネシウムを含んでよい。例えば、基板53は、約2~50体積パーセント、好ましくは20~30体積パーセントのポリプロピレンなどのポリマーと、約50~98体積パーセント、好ましくは70~80体積パーセントのグラファイトなどの炭素化合物とを含んでよい。基板53は、約80~90%(重量パーセント)の炭素化合物を含んでよい。
保護/接触層は、導電性ポリマー、導電性セラミック、炭素、炭素修飾物、金属、及び結合剤から選択される少なくとも1つの成分を含むことができる。適切な材料の例には、PVC(ポリ塩化ビニル)、EPDM(エチレンプロピレンジエンモノマー)、グラファイト、又はそれらの組合せが含まれる。保護/接触層は、結合剤と、金属、導電性セラミック及び/又は炭素修飾物(グラファイト、カーボンブラック、カーボンナノチューブ(CNT)、グラフェン、及びドープダイヤモンド様カーボンなど)などの電気的添加剤とから形成される複合材料を含むことができる。結合剤は、ポリオレフィン、ハロゲン化ポリマー、及び/又はエラストマーから選択されるポリマーであってよい。例えば、保護/接触層の材料は、約10~50体積パーセント、好ましくは20~30体積パーセントのPVC又はEPDMなどの結合剤、及び約50~90体積パーセント、好ましくは70~80体積パーセントのグラファイトを含んでよい。
電気化学的活性層は、金属、金属化合物、炭素、炭素化合物、導電性セラミック、及び結合剤から選択される少なくとも1つの成分を含むことができる。好ましい例は、カーボンブラック及び/又はカーボンナノチューブ(CNT)である。他の好ましい材料は、ヒドロキシル、カルボニル、カルボキシル又は窒素含有(アミン)基を有する炭素修飾物から選択される。導電性セラミックの例としては、TiNが挙げられる。例えば、保護/接触層に使用される結合剤などの結合剤を使用して、電気化学的活性層を下層又は基板に付着させてよい。いくつかの例では、電気化学的活性層は、アセチレンブラックなどの純カーボンブラックからなってよい。他の例では、電気化学的活性層は、約2~50体積パーセント、好ましくは20~30体積パーセントのPVC、ポリプロピレン又はEPDMなどの結合剤、及び約50~98体積パーセント、好ましくは70~80体積パーセントのカーボンブラックなどの炭素化合物を含む。いくつかの好ましい例では、電気化学的活性層はポリプロピレンとカーボンブラックの混合物を含む。
好ましい実施形態によれば、基板52は、ポリプロピレン及び炭素又はグラファイトなどの炭素修飾物などの、ポリマー及び炭素修飾物の混合物を含むことができる。適切なポリマーは、サーモプラストポリマー又はデュロプラストポリマーから選択してよい。したがって、さらなる例としては、ポリエチレン及び炭素又は炭素修飾物、並びにポリ塩化ビニル及び炭素又は炭素修飾物などの混合物が挙げられる。そのような実施形態では、保護/接触層は必要でないかもしれない。例えば、流通電極50、55は、約20~30体積パーセントのポリプロピレン及び約70~80体積パーセントのグラファイトの混合物を含む基板52から形成することができ、その上に、例えば動的コーティングによって、電気化学的に活性な粒子層が塗布される。他の実施形態では、流通電極50、55は、約30~40体積パーセントのポリ塩化ビニル及び60~70体積パーセントのグラファイトの混合物を含む基板52から形成することができ、その上に電気化学的に活性な粒子層が塗布される。このような流通電極は、実施例1に記載する通りに製造することができる。電気化学的活性層は、例えば、粒度が約20nmのアセチレンブラックなどのようなカーボンブラックの粒子を含むか、又はそれからなってよい。電気化学的活性層のための他の適切な材料は、本明細書の他の部分に開示されており、例えばCNT及びTiNを含むことができる。
本発明に係る流通電極の実施形態に含まれる基板52の上記の材料によって、基板の以下の特性のうちの少なくとも1つが実施しうる。基板は導電性、機械的に安定、及び/又は実質的に化学的に不活性とすることができる。例えば、基板の体積導電率は2S/cm超であってよい。基板52は安価な原材料を含んでもよく、製造コストが削減されうる。基板は、表面コーティングを施しうる表面特性を有することができる。基板は、射出成形、熱成形、型抜き、積層造形、機械加工などの形状付与製造方法によって構造化することができる。
更に、選択された材料によって、実施形態に係る保護/接触層は、実質的に非多孔質とすることができ、且つ導電性としてよく、実質的に化学的に不活性及び/又は機械的に安定としてよい。更に、保護/接触層は、電気抵抗を低くすることができ、例えば、成形、CVD、PVDによって、基板上、特にオープンフラックス表面構造上にコーティングしてよい。保護/接触層は、表面を保護するために、及び/又は電気化学的活性層と基板表面との接触を促進するために設けられる。
本発明の実施形態に係る流通電極の表面上の電気化学的活性層は、電極から電解質分子への、及びその逆方向における電子の移動を可能にするためのものである。この目的のために、所望の反応に対して活性化過電圧が低い電気化学的に活性な表面基を流通電極表面に設けることができる。それによって、望ましくない陽極又は陰極副反応、例えば、エネルギー効率の低下をもたらし得る酸素又は水素の発生を回避することができる。電気化学的に活性な表面基の例としては、ヒドロキシル、カルボニル若しくはカルボニル部位のような酸素含有基、又は一級、二級及び三級アミンのような窒素含有基が挙げられる。電気化学的活性層は、基板及び/又は保護/接触層に、下層においても使用することができる上記のポリマー結合剤によって付着させてよい。又は、下層の保護/接触層に、又は直接的に基板に、電気化学的活性材料を機械的に固定及び/又は電気的に接触させることが可能な他の付着技術を使用してよい。そのような技術の例としては、例えば、動的スプレーコーティング及び/又は動的粉末コーティングなどの動的コーティングが挙げられる。
流通電極の実施形態に係る構成要素及び材料によって、上記の活性化過電圧による損失が低下し、したがって当該流通電極を使用するRFBのエネルギー効率の改善が可能となる。
それによって、更に本明細書で言及する他の利点によって、本発明の一実施形態は、エネルギー貯蔵及び/又は供給装置における、特に、例えば以下に記載するようにレドックスフロー電池における上記実施形態のいずれかに係る流通電極ユニットの使用に関する。更に、さらなる実施形態では、上記実施形態のいずれかの流通電極ユニットは、エネルギー、特に電気的及び/又は電気化学的エネルギーを貯蔵及び/又は供給するために使用される。
一実施形態では、基板と少なくとも1つのオープンフラックス表面構造とを含む電極本体を形成することを含む、上記実施形態に係る流通電極ユニットの製造方法が提供される。電極本体は、流通電極の実施形態に関連して上記したように、基板と、基板表面中又は上に少なくとも1つのオープンフラックス表面構造とを設けることによって形成してよい。上記の電気化学的活性層は、少なくとも1つのオープンフラックス表面構造上に塗布することができる。任意に、電気化学的活性層を塗布する前に、上記の保護/接触層を少なくとも1つのオープンフラックス表面構造上にコーティングしてよい。
別の実施形態によると、膜によって分離された負の半電池と正の半電池とをそれぞれ含む少なくとも2つのセルと、負の半電池電解質リザーバに流体的に接続された第1の電解質ダクトによって流体的に結合された負の半電池のうちの少なくとも2つによって形成された第1の半電池グループと、正の半電池電解質リザーバに流体的に接続された第2の電解質ダクトによって流体的に結合された正の半電池のうちの少なくとも2つによって形成された第2の半電池グループとを含み、半電池の少なくとも1つ又はそれぞれは、本発明の任意の実施形態に係る流通電極ユニットを含むレドックスフロー電池システムが提供される。
上記実施形態に係るレドックスフロー電池システムは、RFBの正の半電池を少なくとも部分的に直列に流体接続すること、及び/又はRFBの負の半電池を少なくとも部分的に直列に流体接続することが可能である。これにより、セルを通過する電解質が、より速い流速で、より均一に流れることになる。
例えば、レドックスフロー電池システムの実施形態によると、第1及び第3の半電池グループの1つ以上において、流体的に結合された負の半電池のうち2つ以上を互いに直列に結合させることができる。代替的に又は追加的に、第2及び第4の半電池グループの1つ以上において、流体的に結合された正の半電池のうち2つ以上を互いに直列に結合させることができる。この構成は、100×100cm未満の電気化学的に活性な表面を有する流通電極を含む半電池などの、小型の流通電極を含む比較的小型の半電池を設ける実施形態において有利である。この場合、対応する半電池の直列接続によって、比較的小型の半電池を電解質が速い流速で通過することが可能となる。
別の実施形態によると、各半電池グループにおいて、流体的に結合された負の半電池のうち2つ以上を互いに並列に結合することができ、及び/又は流体的に結合された正の半電池のうち2つ以上を互いに並列に結合することができる。この構成では、大型の半電池を使用してよい。
レドックスフロー電池システムの実施形態のいくつかの例では、セルは伝導性セル間セパレータによって分離してよい。更に、1つ以上のエンドプレートでセルを閉じ込めてよい。例えば、セルは内部でセルが伝導性セル間セパレータによって分離されたスタックを形成してよく、及び/又は、2つのエンドプレートでスタックを閉じ込めてよい。そのような実施形態では、流通電極ユニットは、伝導性セル間セパレータの1つ以上に含めることができる。いくつかの例によれば、流通電極ユニットは、エンドプレートの1つ以上に含めることができる。さらなる変更例では、少なくとも更に1つのセル、例えば、本発明の実施形態に係る流通電極ユニットを含むセルを、セルと並列に結合させて流体接続することができる。更に、レドックスフロー電池システムのセルを電気的に直列に結合させてよい。
図7aは、3つのセル71を含むレドックスフロー電池システムの実施形態の一例を概略的に示す。電解質リザーバは図示されない。この例では、セル71は、内部でセルが伝導性セル間セパレータ72によって分離されたスタック70を形成し、スタックは2つのエンドプレート74で閉じ込められている。第1の半電池グループの負の半電池は、第1の電解質ダクト78によって直列に結合されている。第2の半電池グループにおいては、正の半電池の少なくとも2つが、第2の電解質ダクト79によって直列に結合されている。半電池の少なくとも1つが、本発明の実施形態の流通電極ユニット50、55を含んでいる。例えば、図5に示す実施形態の流通電極55を装着して、セル間セパレータ72の1つ以上を形成してよい。代替的又は追加的に、図4に示す実施形態の流通電極50を1つ又は2つ組み込んで、エンドプレート74の一方又は両方を形成することができる。
任意の実施形態のレドックスフロー電池システムは、負の半電池電解質リザーバに流体的に接続された第3の電解質ダクトによって流体的に結合された、負の半電池のうち少なくとも2つの他の半電池によって形成された第3の半電池グループと、正の半電池電解質リザーバに流体的に接続された第4の電解質ダクトによって流体的に結合された、正の半電池のうち少なくとも2つの他の半電池によって形成された第4の半電池グループとを更に含むように変更してよい。ここで、当該他の半電池の少なくとも1つ又はそれぞれは、本明細書に記載の実施形態のいずれかに係る流通電極ユニットを含んでよい。第1及び第3の半電池グループは、第1及び第3の電解質ダクトによって並列に結合され、第2及び第4の半電池グループは、第2及び第4の電解質ダクトによって並列に結合される。さらなる一変更例によれば、第1及び第3の電解質ダクトを流体的に接続してよく、及び/又は、第3及び第4の電解質ダクトを流体的に接続してよい。
図7bは、4つの半電池グループがそれぞれ、対応する半電池を互いに直列に結合することによって形成されたレドックスフロー電池システムの上記変更実施形態の例、及びその等価的な抵抗のネットワーク図を概略的に示す。この例は、6つのセル71のスタック80を含み、電解質リザーバは図示されない。半電池の少なくとも1つは、本発明の実施形態の流通電極ユニット50、55を含む。
図7bに示すように、対応する個々の半電池の1つ以上のグループにおいて電解質が直列に供給されるという事実のために、本発明の実施形態に係るRFBの構成は、従来技術のレドックスフロー電池と比較して、各半電池間に必要とされる液圧的及び/又は流体的な接続の数が少ない。特に、液圧/流体接続を形成するダクト78、79に含まれる、電気抵抗と等価であるシャント81の数がより少ない。電気抵抗は、シャント81に含まれる電解質の対応するコンダクタンス値を表す。例えば、図7bの例では12個のシャント81が存在するのに対して、図2bの従来技術の例では20個のシャント41が必要である。
レドックスフロー電池システムの実施形態によると、セルスタックは、2~120個のセル、好ましくは50~100個のセルを含んでよい。
本発明の実施形態のレドックスフロー電池システムによって、電解質は、RFBの半電池、例えばセルのスタックをより均一に流される。更に、活性化過電圧による損失、オーミック損失、及び輸送制限による損失などの損失が低下する。特に、システムを流れる電解質の全抵抗から生じる損失は、シャント数の減少によって低下する。加えて、シャント数の減少によって、電解質の流れに関連した電極材料の劣化が抑制される。更に、実施形態に係るRFBシステムの性能は、電解質が流れている間における水力損失が低下するため、非常に効率的である。
本発明の任意の実施形態に係る流通電極ユニットは、本発明の実施形態に係るRFBシステムに例における、伝導性セル間セパレータの1つ以上に、及び/又はエンドプレートの1つ以上に含めてよい。他の例によると、膜はイオン選択透過性とすることができる。更に、第1~第4の電解質ダクトは、1つ以上の流体ポンプ手段を含んでよい。
レドックスフロー電池システムのいくつかの例によると、少なくとも2つのセルは、内部でセルが伝導性セル間セパレータによって分離されるスタックを形成してよく、及び/又は2つのエンドプレートでスタックを閉じ込めてよい。これらの例では、本明細書で言及した任意の実施形態に係る流通電極ユニットは、レドックスフロー電池システムの伝導性セル間セパレータの1つ以上及び/又はエンドプレートの1つ以上に含めることができる。これにより、レドックスフロー電池システムの構造が簡略化される。
本発明の別の実施形態は、エネルギー、特に電気的及び/又は電気化学的エネルギーを貯蔵及び/又は供給するための本発明の任意の実施形態のレドックスフロー電池システムの使用に関する。したがって、本明細書に記載した利点により、エネルギーの貯蔵及び/又は供給を特に効率的な方法で実施することができる。
本発明のさらなる実施形態は、負の半電池電解質リザーバから第1の電解質ダクトを介して負の半電池電解質を、流体的に結合された負の半電池の第1の半電池グループを通過させ、負の半電池電解質リザーバへと戻るように流すことと、正の半電池電解質リザーバから第2の電解質ダクトを介して正の半電池電解質を、流体的に結合された正の半電池の第2の半電池グループを通過させ、正の半電池電解質リザーバへと戻るように流すこととを含み、負の半電池電解質は流体であり、可逆的に還元可能で酸化可能な第1のレドックス対の化学種を含み、正の半電池電解質は流体であり、可逆的に還元可能で酸化可能な第2のレドックス対の化学種を含む、本明細書に記載の任意の実施形態に係るレドックスフロー電池システムの動作方法を提供する。化学種は、それぞれのレドックス対のイオン及び/又は分子、例えば荷電分子を含むことができる。いくつかの例では、第2のレドックス対は第1のレドックス対と異なってよく、特に2つのレドックス対の間にレドックス電位の差があってよい。この実施形態は、例えば、図7aに示すようなスタックを含む本発明の実施形態のレドックスフロー電池システムを使用して実施される。
実施形態の方法では、電解質は、レドックスフロー電池システムの各セルを形成する半電池を等流(equicurrent)モードで流してよい。したがって、膜における圧力差を有利に最小化することができる。
方法の実施形態の変形例によると、以下の追加の工程を含めることができる:負の半電池電解質リザーバから第3の電解質ダクトを介して負の半電池電解質を、流体的に結合された負の半電池の第3の半電池グループを通過させ、負の半電池電解質リザーバへと戻るように流すことと;及び正の半電池電解質リザーバから第4の電解質ダクトを介して正の半電池電解質を、流体的に結合された正の半電池の第4の半電池グループを通過させ、正の半電池電解質リザーバへと戻るように流すことであり、負の半電池電解質は、第1及び第3の半電池グループに並列に流され、正の半電池電解質は、第2及び第4の半電池グループに並列に流される。この実施形態は、例えば、図7bに示すようなスタックを含む本発明の実施形態のレドックスフロー電池システムを使用して実施される。更に、負の半電池電解質は、第1及び第3の半電池グループから並列に流出させてよい。更に、正の半電池電解質は、第2及び第4の半電池グループから並列に流出させることができる。
本発明の実施形態に係る方法によって、電解質は、RFBの半電池、例えばセルのスタックをより均一に流される。更に、活性化過電圧による損失、オーミック損失、及び輸送制限による損失などの損失が低下する。特に、システムを流れる電解質の全抵抗から生じる損失は、シャント数の減少によって低下する。加えて、シャント数の減少によって、電解質の流れに関連した電極材料の劣化が抑制される。更に、本発明の実施形態に係る方法は、電解質が流れている間における水力損失が低下するため、即ち電解質をポンピングするのに必要なエネルギー量が減少するため、RFBシステムの極めて効率的な性能を可能にする。
実施形態に係る方法は、本発明の任意の実施形態に係るレドックスフロー電池システムにおいて実施される。本発明に係る方法のいくつかの例において、負の半電池電解質及び正の半電池電解質の少なくとも一方は、各半電池の流通電極に向かって及び/又は沿って流すことができる。特に、方法のいくつかの例では、負の半電池及び/又は正の半電池のうち少なくとも1つの半電池は、本発明の実施形態に係る流通電極を含むことができる。
実施例1:PVCグラファイト基板を使用した流通電極の製造
グラファイト粉末をPVC溶液(THF中のU-PVC/シクロヘキサノン/ブタノン混合物)中に分散させた。金属基板についての実施例3に記載するように、この分散液を基板上に噴霧し、乾燥させた。乾燥は室温で溶媒を蒸発させることにより行った。乾燥後、固体を金属基板から掻き取り、回転ナイフで粉砕した。化合物を篩過して電極製造に備えた。
電気化学的活性層を調製するために、化合物を活物質カーボンブラック(12重量パーセント)と混合した。
基板をプレス工具で予備プレスした(室温で2t、10秒)。続いて、活性層を基板上に配置し、電極をプレスした(140~150℃で6t、2分)。
適切なパンチ又はカレンダーを使用して、凹凸(roughness)及び構造物を電極に施すことができる。凹凸によって活性表面が増大するはずであり、構造物によってフローセル内の乱流が増し、膜が安定化するはずである。
又は構造物を表面に切り込んでもよく、又は篩過(300~425μm)した食塩又は水溶性ポリマー(例えば、ポリビニルアルコール)に活性層を加えることができる。プレス後、電極を蒸留水で少なくとも16時間洗浄することができる。
実施例2:構造化及び非構造化流通電極表面の比較
実施例1に記載したように流通電極を製造した。構造(図6に示す)を基板に切り込み(深さ約0.5mm)、活性層を構造化基板上にカーボンブラック分散液として噴霧した。構造化表面を有さない流通電極を参照として用いた。両方の電極を、同じ電解質を使用して同じ流速で動作させる流通セル(flow-by cells)に導入した。構造化表面を有する電極を含むフローセルは、5倍の拡散電流及び3.5倍の容量増加を示した。
実施例3
厚さ0.8mmのNiCrMoステンレス鋼板(W.Nr.1.4401;AISI:316)を深絞り加工して基板を製造した。それにより、片側に79×58cmの幾何学的寸法を有するオープンフラックス表面構造を有する、プロファイルを施された長さ81cm、幅60cmの矩形板を製造した。オープンフラックス表面構造は、図6に示すように、高さ約5mm、厚さ3mmの流れ障壁間に配置された幅3mmの流路から構成されていた。基板を5MのHSO中で陽極酸化処理することにより洗浄し、アセトンですすぎ、風乾させた。
保護/接触層を形成するために、80体積%(体積パーセント)のグラファイト及び20体積%のPVCを含有する混合物を基板に塗布した。これは、SATA社製のMinijet 4400 B RPスプレーピストルを使用して、グラファイト、PVC、及びシクロヘキサノン/ブタノン溶媒の均質な混合物をスプレーコーティングすることによって行った。噴霧する均質な混合物150mlを得るために、160gのGraphit Kropfmuhl社製のGraphit FP 99.5と、123.5mlのTangit社製のPVC-U Expressと、307mlのシクロヘキサノン及びブタノンの1:2溶媒混合物とを、1時間攪拌した。
第1工程において、保護/接触層混合物を、基板から10~15cmの距離から、0.5バールの噴霧圧で、6cm/sの周期的オフセット速度を使用して基板上に噴霧し、乾燥させた。乾燥後、第2工程において、第1工程の手順を繰り返した。次いで、第3の工程において、第1の工程を再び繰り返したが、混合物の噴霧は、基板から30cmの距離から30cm/sの周期的オフセット速度で行った。得られた保護/接触層の厚さは、Trotec社製の厚さゲージBB25を使用して測定したところ、250~300μmの範囲内であった。
次に、Pro-Tek社製のHVLP mini 2550スプレーピストルを使用したスプレーコーティングにより、粒度20nmの純カーボンブラック粒子の約3層分の電気化学的活性層を塗布した。噴霧する混合物は、0.5gのGraphene Supermarket社製のカーボンブラックと、25mlの45体積%のブタノン及び55体積%のアセトンの溶媒混合物とからなり、Miccra社製のD-9ホモジナイザーの中で、21,000rpmで3分間均質化させた。噴霧軸に対して基板を周期的に移動、回転、且つわずかに傾けながら、2.5バールの噴霧圧で基板から30cmの距離から混合物を基板の保護/接触層上に噴霧した。
25℃で2日間乾燥した後、流通電極が完成した。使用した材料及び製造方法のため、流通電極は、従来技術の貫流電極の製造コストの20%に相当するコストで製造された。更に、流通電極は高い機械的安定性を有していた。更に、79cmの電気化学的に活性な長さを有する流通電極は、約50cmの長さを有する典型的な従来技術の貫流電極よりも長かった。
6個の流通電極を上記のように製造し、図7aに関して上記したようにRFBの3つのセルのスタック内に設置した。スタックをエンドプレートで閉じ込め、スタックのセルをバイポーラプレートで分離した。各セルにおいて、81×60cmの大きさの2つの半電池が組み合わされ、ナフィオン(登録商標)膜によって分離されており、半電池はそれぞれ流通電極の1つを含む。流通電極は、電気コンタクトによって各バイポーラプレート又は各エンドプレートに接続された。
電解質がそれぞれV(II)/V(III)及びV(IV)/V(V)のレドックス対を含む上記のスタックを使用して、バナジウムレドックスフロー電池を動作させた。約200リットル/分の電解質を1バールの圧力で各半電池に供給した。したがって、数バールで動作させる貫流電極を含む先行技術と比較して、必要とされる水力エネルギーが少なく、システムの効率は増加した。更に、流通電極では50mm/s超の電解質流速が可能であったが、貫流(FT)電極を使用する公知のRFBのセルでは、流速は10mm/s未満の範囲である。したがって、流通電極は、そのオープンフラックス表面構造のために、より速い流速で動作させることができる。更に、従来技術の貫流電極と比較して、より長い流通電極を使用することができる。
結論
本発明の実施形態の流通電極ユニットは、電極表面に沿って流れる電解質内の物質輸送が最適化されることを可能にし、それによって、例えば、流通電極を使用したRFBの性能が促進される。これは特に、拡散物質輸送が優勢である電極表面での電解質の層流境界層の減少によるものである。層流境界層は、流通電極の特定の表面構造によって最適化された流れ管理及び/又は流れ制御によって減少する。実施形態の流通電極ユニットは、電極表面に影響を与えることなく、しかし層流境界層を更に減少させつつ、流通電極の表面に対して且つ沿って速い流速を有する電解質流を向けることが可能である。このように、本発明の実施形態に係る流通電極ユニットによって、対流物質輸送が促進され、輸送制限の影響が低下する。本発明の実施形態に係る流通電極ユニットでは、約50~100mm/sの範囲内の電解質流速が可能であるが、貫流(FT)電極を使用した公知のRFBのセル内では、流速は10mm/s未満の範囲である。
例えば、RFBのセルを流される必要な電解質量は、拡散制限電流の結果としての輸送制限によって決定される。したがって、流通電極では、通常は比較的早い流速が望まれる。しかし、流通電極の表面における流れ抵抗は、貫流(FT)電極の表面と比較して数桁小さい。RFBのセル当たり体積流量が高いほど、全セル組合せ(whole cell combination)である、例えばセルスタックの中での体積流量が高くなり、ポンピングのための電力要件が高くなり、したがってシステム効率が低下する。したがって、本発明の実施形態に係るレドックスフロー電池システム及び方法によって、複数のセル、即ち複数の対応する半電池を、FT電極を使用して通常は行われるように並列に接続するのではなく、直列に流体接続することができる。
RFB内では、電解質を所望の通りに最大利用するために、セルの数、即ち直列に接続することができる半電池の数を減らしてよい。したがって、本発明のいくつかの実施形態に係るレドックスフロー電池システム及び方法は、直列に流体接続された半電池の別々のグループを含んでよく/使用してよく、電解質を別々のグループに並列に供給する。この構成内では、全セル組合せ(whole cell combination)の体積流量は、全てのセル、即ち対応する半電池が並列に流体接続された1つのセル組合せ(a cell combination)の体積流量に匹敵する。直列に流体接続されたセルの流れ抵抗は、合計の流れ抵抗を増加させるが、この合計の流れ抵抗は、並列に接続されたセルの合計の流れ抵抗よりも決定的に小さい。したがって、必要とされる水力エネルギーが低下し、システムの効率が向上する。
更に、本発明の実施形態に係るレドックスフロー電池システム及び方法によって、電解質は、RFBの半電池を、例えばセルのスタックをより均一に流される。更に、活性化過電圧による損失、オーミック損失、及び輸送制限による損失などの損失が低下する。特に、システムを流れる電解質の全抵抗から生じる損失は、いくつかの半電池を直列に流体接続することによるシャント数の減少によって最小化することができる。加えて、シャント数の減少によって、電解質の流れに関連した電極材料の劣化が抑制される。更に、本発明の実施形態に係る方法は、電解質が流れている間における水力損失が低下するため、RFBの極めて効率的な性能を可能にする。
実施形態に係る流通電極ユニットは、少なくとも1つのオープンフラックス表面構造を有し、それに向かって及び/又は沿って電解質を流すことができる。本発明に係る流通電極ユニットのいくつかの実施形態では、電極とバイポーラプレート又はエンドプレートとは一体のユニットを形成することができ、及び/又は複合材料で形成される。流通電極のこれら又は他の実施形態は、低コストで製造することができる。本発明に係る任意の実施形態の流通電極ユニットは、バイポーラプレート及びエンドプレートなどの導体に対して信頼性のある電気的接触が可能であり、例えばRFB内における動作中に低オーミック損失を保証することができる。更に、実施形態の流通電極ユニットは、高い機械的安定性を有してよい。更に、いくつかの実施形態は、追加の活性化が必要でなくなるように、表面の高い電気化学的活性を示す。実施形態の流通電極は、速い流速を達成することができるように、その表面及び/又はRFBなどの電池のセル内において流れを均一にすることができる。オープンフラックス表面構造における流れ抵抗は低くなり得る。したがって、本発明の実施形態に係る流通電極は、従来技術の貫流電極と比較して長くなるよう形成することができ、例えばRFBの大型電池セルに使用してよいので、エネルギー効率の改善が可能になる。本発明の実施形態のレドックスフロー電池システム及び方法によれば、RFBに設けられた複数の半電池を直列に流体接続することができる。したがって、半電池間の液圧/流体接続に必要なシャントの数を減少させることができる。
上記は本発明の実施形態及び実施例に向けられているが、本発明の他の及び更なる実施形態を考案してよい。特に、上記した実施形態及び実施例における相互に非排他的な特徴は互いに組み合わせてよい。
特に、本発明は以下の項目によって特徴付けられうる。
1.基板(52)を含み、且つ少なくとも1つのオープンフラックス表面構造(54)を有する流通電極(50;55)を備えることを特徴とする特にレドックスフロー電池用の流通電極ユニット。
2.前記基板(52)は、2つのオープンフラックス表面構造(54)の間に配置されている項目1に記載のユニット。
3.前記少なくとも1つのオープンフラックス表面構造(54)は、電気化学的に活性である項目1から2のいずれかに記載のユニット。
4.前記流通電極ユニット及び前記基板(52)の少なくとも一方は、特にレドックスフロー電池用のバイポーラプレート又はエンドプレートを含み、又は特にレドックスフロー電池用のバイポーラプレート又はエンドプレートである項目1から3のいずれかに記載のユニット。
5.前記流通電極ユニットは、電解質に対して実質的に不透過性であり、又は実質的に非多孔質である項目1から4のいずれかに記載のユニット。
6.前記オープンフラックス表面構造(54)は、前記流通電極に沿って電解質の流れ方向を規定する項目1から5のいずれかに記載のユニット。
7.前記オープンフラックス表面構造(54)は、複数の流路(56)を含む項目1から6のいずれかに記載のユニット。
8.前記複数の流路は、少なくとも1つの蛇行流路(56)を含む項目7に記載のユニット。
9.前記オープンフラックス表面構造は、複数の流れ障壁(60)を含む項目1から8のいずれかに記載のユニット。
10.前記流路(56)の1つ以上は、前記流れ障壁(60)の1つ以上によって形成されている項目9に記載のユニット。
11.前記流路(56)1つ以上は、前記流れ障壁(60)2つ以上の間に形成されている、項目9から10のいずれかに記載のユニット。
12.前記流路(56)1つ以上は、流れ方向に流れる流体電解質を滞留(stall)させるよう構成されている項目7から11のいずれかに記載のユニット。
13.前記流れ障壁(60)の1つ以上は、流れ方向に流れる流体電解質を滞留させるように構成されている項目9から12のいずれかに記載のユニット。
14.前記流れ障壁(60)の3つ以上は、パターン状に配置されている項目9から13のいずれかに記載のユニット。
15.前記流れ障壁(60)の3つ以上は、少なくとも1つの列に配置されている項目9から14のいずれかに記載のユニット。
16.前記流れ障壁(60)の1つ以上は、U字形を有する項目9から15のいずれかに記載のユニット。
17.前記流れ障壁(60)の1つ以上は、2つの横方向端部と、少なくとも1つの突起が形成された屈曲した中間部とを有する項目9から16のいずれかに記載のユニット。
18.前記端部のうちの少なくとも1つは、テーパ状の先端を有する項目17に記載のユニット。
19.前記突起の少なくとも1つは、テーパ状の先端を有する項目17から18のいずれかに記載のユニット。
20.前記パターンは、オフセットパターンである項目14から19のいずれかに記載のユニット。
21.前記列の少なくとも2つは、オフセットされている項目15から20のいずれかに記載のユニット。
22.前記列の少なくとも2つは、流れ方向に対して垂直に配置されている項目15から21のいずれかに記載のユニット。
23.少なくとも2つの隣接する列における前記流れ障壁(60)は、交互のパターン状に配置されている項目15から22のいずれかに記載のユニット。
24.前記流れ障壁(60)の1つ以上における前記横方向端部は、流れ方向に向けられ、及び/又はその逆である項目17から23のいずれかに記載のユニット。
25.前記流れ障壁(60)の1つ以上における前記屈曲した中間部は、少なくとも1つの突起、又は反対方向に設けられた2つの突起を有し、前記突起は流れ方向に平行に配置される項目17から23のいずれかに記載のユニット。
26.前記流通電極(50;55)及び前記基板(52)は、一体のユニットを形成する項目1から25のいずれかに記載のユニット。
27.前記流通電極(50;55)及び前記基板(52)は、複合材料から形成されている項目1から26のいずれかに記載のユニット。
28.前記流通電極(50;55)は、前記基板上に形成された少なくとも1つの保護/接触層を含む項目1から27のいずれかに記載のユニット。
29.前記流通電極(50;55)は、前記基板上に形成された少なくとも1つの電気化学的活性層を含む項目1から28のいずれかに記載のユニット。
30.前記流通電極(50;55)は、前記保護/接触層の1つ以上の上に形成された少なくとも1つの電気化学的活性層を含む項目28から29のいずれかに記載のユニット。
31.前記少なくとも1つのオープンフラックス表面構造(54)の1つ以上のプロファイルは、前記基板内に形成されている項目1から30のいずれかに記載のユニット。
32.前記少なくとも1つのオープンフラックス表面構造(54)の1つ以上のプロファイルは、前記保護/接触層の少なくとも1つの内に形成されている項目28から31のいずれかに記載のユニット。
33.前記少なくとも1つのオープンフラックス表面構造(54)の1つ以上のプロファイルは、前記電気化学的活性層の少なくとも1つの内に形成されている項目29から32のいずれかに記載のユニット。
34.前記基板(52)は、導電性である項目1から33のいずれかに記載のユニット。
35.前記保護/接触層は、導電性である項目28から34のいずれかに記載のユニット。
36.前記電気化学的活性層は、導電性である項目29から35のいずれかに記載のユニット。
37.前記基板(52)は、金属、軽金属、遷移金属、金属合金、合金鋼、導電性複合材料、ポリマー、炭素、及び炭素修飾物から選択される少なくとも1つの成分を含む項目1から36のいずれかに記載のユニット。
38.前記保護/接触層は、導電性ポリマー、導電性セラミック、炭素、炭素修飾物、金属、及び結合剤から選択される少なくとも1つの成分を含む項目28から37のいずれかに記載のユニット。
39.前記電気化学的活性層は、金属、金属化合物、炭素、炭素化合物、導電性セラミック、及び結合剤から選択される少なくとも1つの成分を含む項目29から38のいずれかに記載のユニット。
40.エネルギー貯蔵及び/又は供給装置、特にレドックスフロー電池における項目1から39のいずれかに記載の流通電極ユニットの使用。
41.エネルギーを貯蔵及び/又は供給するための項目1から39のいずれかに記載の流通電極ユニットの使用。
42.基板(52)と少なくとも1つのオープンフラックス表面構造(54)とを含む電極本体を形成することを含むことを特徴とする項目1から39のいずれかに記載の流通電極ユニットの製造方法。
43.膜によって分離された負の半電池と正の半電池とをそれぞれ含む少なくとも2つのセル(71)と、負の半電池電解質リザーバに流体的に接続された第1の電解質ダクト(78)によって流体的に結合された前記負の半電池の少なくとも2つによって形成された第1の半電池グループと、正の半電池電解質リザーバに流体的に接続された第2の電解質ダクト(79)によって流体的に結合された前記正の半電池の少なくとも2つによって形成された第2の半電池グループとを含み、前記半電池の少なくとも1つ又はそれぞれは、項目1から39のいずれかに記載の流通電極ユニットを含むことを特徴とするレドックスフロー電池システム。
44.前記負の半電池電解質リザーバに流体的に接続された第3の電解質ダクトによって流体的に結合された、前記負の半電池のうち少なくとも2つの他の半電池によって形成された第3の半電池グループと、前記正の半電池電解質リザーバに流体的に接続された第4の電解質ダクトによって流体的に結合された、前記正の半電池のうち少なくとも2つの他の半電池によって形成された第4の半電池グループとを更に含み、前記他の半電池の少なくとも1つ又はそれぞれは、項目1から39のいずれかに記載の流通電極ユニットを含み、前記第1及び第3の半電池グループは、前記第1及び第3の電解質ダクトによって並列に結合され、前記第2及び第4の半電池グループは、前記第2及び第4の電解質ダクトによって並列に結合される項目43に記載のレドックスフロー電池システム。
45.前記セルは、伝導性セル間セパレータ(72)によって分離され、項目1から39のいずれかに記載の流通電極ユニットは、前記伝導性セル間セパレータの1つ以上に含められている項目43から44のいずれかに記載のレドックスフロー電池システム。
46.前記セルは、1つ以上のエンドプレート(74)で閉じ込められており、項目1から39のいずれかに記載の流通電極ユニットは、前記エンドプレートの1つ以上に含められている項目43から45のいずれかに記載のレドックスフロー電池システム。
47.前記第1及び第3の半電池グループの1つ以上において、流体的に結合された前記負の半電池の2つ以上は、互いに直列に結合されている項目43から46のいずれかに記載のレドックスフロー電池システム。
48.前記第2及び第4の半電池グループの1つ以上において、流体的に結合された前記正の半電池の2つ以上は、互いに直列に結合されている項目43から47のいずれかに記載のレドックスフロー電池システム。
49.エネルギーを貯蔵及び/又は供給するための項目43から48のいずれかに記載のレドックスフロー電池システムの使用。
50.負の半電池電解質リザーバから第1の電解質ダクト(78)を介して負の半電池電解質を、流体的に結合された負の半電池の第1の半電池グループを通過させ、前記負の半電池電解質リザーバへと戻るように流すことと、正の半電池電解質リザーバから第2の電解質ダクト(79)を介して正の半電池電解質を、流体的に結合された正の半電池の第2の半電池グループを通過させ、前記正の半電池電解質リザーバへと戻るように流すこととを含み、前記負の半電池電解質は流体であり、可逆的に還元可能で酸化可能な第1のレドックス対の化学種を含み、前記正の半電池電解質は流体であり、可逆的に還元可能で酸化可能な第2のレドックス対の化学種を含むことを特徴とする項目43から48のいずれかに記載のレドックスフロー電池システムの動作方法。
51.項目44から48のいずれかに記載のシステムを使用して実施され、前記負の半電池電解質リザーバから第3の電解質ダクトを介して前記負の半電池電解質を、流体的に結合された負の半電池の第3の半電池グループを通過させ、前記負の半電池電解質リザーバへと戻るように流すことと、前記正の半電池電解質リザーバから第4の電解質ダクトを介して前記正の半電池電解質を、流体的に結合された正の半電池の第4の半電池グループを通過させ、前記正の半電池電解質リザーバへと戻るように流すこととを更に含み、前記負の半電池電解質は、前記第1及び第3の半電池グループに並列に流され、前記正の半電池電解質は、前記第2及び第4の半電池グループに並列に流される項目50に記載の方法。
52.前記負の半電池電解質及び前記正の半電池電解質の少なくとも一方は、それぞれの前記半電池の前記流通電極に向かって及び/又は沿って流される項目50から51のいずれかに記載の方法。
10:セル
12:半電池
14:半電池
16:電極
18:電極
20:膜
22:ダクト
24:ダクト
26:ポンプ
28:ポンプ
30:タンク
32:タンク
40:電池スタック
41:シャント
42:バイポーラプレート
44:エンドプレート
45:FT電極の組合せ
46:電極
48:電極
50:流通電極
52:基板
54:オープンフラックス表面構造
55:流通電極
56:流路
60:流れ障壁
70:スタック
71:セル
72:セル間セパレータ
74:エンドプレート
78:電解質ダクト
79:電解質ダクト
80:スタック
81:シャント

Claims (45)

  1. 流通電極(50;55)を含み、
    前記流通電極(50;55)が、
    基板(52)を含み、且つ
    複数の流れ障壁(60)と、前記流れ障壁(60)によって又は前記流れ障壁(60)の間に形成された複数の流路(56)とを含む少なくとも1つのオープンフラックス表面構造(54)を有し、
    前記流れ障壁(60)の1つ以上が、2つの横方向端部と、少なくとも1つ又は2つの突起が形成された屈曲した中間部とを有することを特徴とする流通電極ユニット。
  2. 前記流れ障壁(60)の1つ以上が、U字形を有する請求項1に記載のユニット。
  3. 前記端部のうちの少なくとも1つ及び/又は前記突起の少なくとも1つが、テーパ状の先端を有する請求項1から2のいずれかに記載のユニット。
  4. 前記流れ障壁(60)がパターン状に配置される、請求項1から3のいずれかに記載のユニット。
  5. 前記パターンが、少なくとも1つの列の流れ障壁(60)を含む請求項4に記載のユニット。
  6. 前記パターンがオフセットパターンである、請求項1から5のいずれかに記載のユニット。
  7. 前記オフセットパターンが、少なくとも2つのオフセットされた列の流れ障壁を含む請求項6に記載のユニット。
  8. 前記列の少なくとも2つが、流れ方向に対して垂直に配置されている請求項5又は7のいずれかに記載のユニット。
  9. 少なくとも2つの隣接する列における前記流れ障壁(60)が、交互パターン状に配置されている請求項5、7、及び8のいずれかに記載のユニット。
  10. 前記流れ障壁(60)の1つ以上における前記横方向端部が、流れ方向に向けられ、及び/又はその逆にむけられている請求項4から9のいずれかに記載のユニット。
  11. 前記流れ障壁(60)の1つ以上における前記屈曲した中間部が、少なくとも1つの突起、又は反対方向に設けられた2つの突起を有し、前記突起が流れ方向に平行に配置される請求項4から10のいずれかに記載のユニット。
  12. 前記複数の流路が、少なくとも1つの蛇行流路(56)を含む請求項1から11のいずれかに記載のユニット。
  13. 前記オープンフラックス表面構造(54)が、前記流通電極に沿って電解質の流れ方向を規定する請求項1から12のいずれかに記載のユニット。
  14. 前記流路(56)及び/又は前記流れ障壁(60)の1つ以上が、流れ方向に流れる流体電解質を滞留(stall)させるように構成されている請求項1から13のいずれかに記載のユニット。
  15. 前記複数の流れ障壁(60)が、凸側及び凹側を有し、凹側及び/又は凸側に前記少なくとも1つの突起を有する、請求項1から14のいずれかに記載のユニット。
  16. 前記基板(52)が、請求項2から13に規定されるような2つのオープンフラックス表面構造(54)の間に配置されている請求項1から15のいずれかに記載のユニット。
  17. 前記少なくとも1つのオープンフラックス表面構造(54)が、電気化学的に活性である請求項1から16のいずれかに記載のユニット。
  18. 前記流通電極ユニット及び前記基板(52)の少なくとも一方が、バイポーラプレート若しくはエンドプレートを含み、又はバイポーラプレート若しくはエンドプレートである請求項1から17のいずれかに記載のユニット。
  19. 前記バイポーラプレート若しくはエンドプレートが、レドックスフロー電池用である、請求項18に記載のユニット。
  20. 前記流通電極ユニットが、電解質に対して実質的に不透過性であり、又は実質的に非多孔質である請求項1から19のいずれかに記載のユニット。
  21. 前記流通電極(50;55)及び前記基板(52)が、一体のユニットを形成する請求項1から20のいずれかに記載のユニット。
  22. 前記流通電極(50;55)及び前記基板(52)が、複合材料から形成されている請求項1から21のいずれかに記載のユニット。
  23. 前記流通電極(50;55)が、前記基板上に形成された少なくとも1つの保護/接触層を含む請求項1から22のいずれかに記載のユニット。
  24. 前記流通電極(50;55)が、前記基板上及び/又は前記保護/接触層の1つ以上の上に形成された少なくとも1つの電気化学的活性層を含む請求項1から23のいずれかに記載のユニット。
  25. 前記少なくとも1つのオープンフラックス表面構造(54)の1つ以上のプロファイルが、前記基板内に及び/又は前記保護/接触層の少なくとも1つの内に及び/又は前記電気化学的活性層の少なくとも1つの内に形成されている請求項1から24のいずれかに記載のユニット。
  26. 前記基板(52)、前記保護/接触層、及び/又は前記電気化学的活性層が、導電性である請求項1から25のいずれかに記載のユニット。
  27. 前記基板(52)が、金属、軽金属、遷移金属、金属合金、合金鋼、導電性複合材料、ポリマー、炭素、及び炭素修飾物、又はこれらの混合物から選択される少なくとも1つの成分を含む請求項1から26のいずれかに記載のユニット。
  28. 前記基板(52)が、ポリプロピレン及び炭素若しくは炭素修飾物の混合物、又はポリ塩化ビニル及び炭素若しくは炭素修飾物の混合物、又はポリエチレン及び炭素若しくは炭素修飾物の混合物を含む請求項27に記載のユニット。
  29. 前記炭素修飾物が、グラファイトから選択される請求項28に記載のユニット。
  30. 前記保護/接触層が、導電性ポリマー、導電性セラミック、炭素、炭素修飾物、金属、及び結合剤から選択される少なくとも1つの成分を含む請求項23から29のいずれかに記載のユニット。
  31. 前記電気化学的活性層が、金属、金属化合物、炭素、炭素化合物、導電性セラミック、及び結合剤から選択される少なくとも1つの成分を含む請求項24から30のいずれかに記載のユニット。
  32. エネルギー貯蔵及び/又は供給装置における、請求項1から31のいずれかに記載の流通電極ユニットの使用。
  33. 前記エネルギー貯蔵及び/又は供給装置が、レドックスフロー電池である請求項32に記載の流通電極ユニットの使用。
  34. エネルギーを貯蔵及び/又は供給するための、請求項1から31のいずれかに記載の流通電極ユニットの使用。
  35. 基板(52)と、少なくとも1つのオープンフラックス表面構造(54)と、を含む電極本体を形成することを含むことを特徴とする請求項1から31のいずれかに記載の流通電極ユニットの製造方法。
  36. 膜によって分離された負の半電池と正の半電池とをそれぞれ含む少なくとも2つのセル(71)と、
    負の半電池電解質リザーバに流体的に接続された第1の電解質ダクト(78)によって流体的に結合された前記負の半電池の少なくとも2つによって形成された第1の半電池グループと、
    正の半電池電解質リザーバに流体的に接続された第2の電解質ダクト(79)によって流体的に結合された前記正の半電池の少なくとも2つによって形成された第2の半電池グループと、を含み、
    前記半電池の少なくとも1つ又はそれぞれが、請求項1から31のいずれかに記載の流通電極ユニットを含むことを特徴とするレドックスフロー電池システム。
  37. 前記負の半電池電解質リザーバに流体的に接続された第3の電解質ダクトによって流体的に結合された、前記負の半電池のうち少なくとも2つの他の半電池によって形成された第3の半電池グループと、
    前記正の半電池電解質リザーバに流体的に接続された第4の電解質ダクトによって流体的に結合された、前記正の半電池のうち少なくとも2つの他の半電池によって形成された第4の半電池グループと、を更に含み、
    前記他の半電池の少なくとも1つ又はそれぞれが、請求項1から31のいずれかに記載の流通電極ユニットを含み、
    前記第1及び第3の半電池グループが、前記第1及び第3の電解質ダクトによって並列に結合され、
    前記第2及び第4の半電池グループが、前記第2及び第4の電解質ダクトによって並列に結合される請求項36に記載のレドックスフロー電池システム。
  38. 前記セルが、伝導性セル間セパレータ(72)によって分離され、請求項1から31のいずれかに記載の流通電極ユニットが、前記伝導性セル間セパレータの1つ以上に含められている請求項36から37のいずれかに記載のレドックスフロー電池システム。
  39. 前記セルが、1つ以上のエンドプレート(74)で閉じ込められており、請求項1から31のいずれかに記載の流通電極ユニットが、前記エンドプレートの1つ以上に含められている請求項36から38のいずれかに記載のレドックスフロー電池システム。
  40. 前記第1及び第3の半電池グループの1つ以上において、流体的に結合された前記負の半電池の2つ以上が、互いに直列に結合されている請求項36から39のいずれかに記載のレドックスフロー電池システム。
  41. 前記第2及び第4の半電池グループの1つ以上において、流体的に結合された前記正の半電池の2つ以上が、互いに直列に結合されている請求項36から40のいずれかに記載のレドックスフロー電池システム。
  42. エネルギーを貯蔵及び/又は供給するための請求項36から41のいずれかに記載のレドックスフロー電池システムの使用。
  43. 負の半電池電解質リザーバから第1の電解質ダクト(78)を介して負の半電池電解質を、流体的に結合された負の半電池の第1の半電池グループを通過させ、前記負の半電池電解質リザーバへと戻るように流すことと、
    正の半電池電解質リザーバから第2の電解質ダクト(79)を介して正の半電池電解質を、流体的に結合された正の半電池の第2の半電池グループを通過させ、前記正の半電池電解質リザーバへと戻るように流すこととを含み、
    前記負の半電池電解質が流体であり、可逆的に還元可能で酸化可能な第1のレドックス対の化学種を含み、
    前記正の半電池電解質が流体であり、可逆的に還元可能で酸化可能な第2のレドックス対の化学種を含むことを特徴とする請求項36から41のいずれかに記載のレドックスフロー電池システムの動作方法。
  44. 請求項36から41のいずれかに記載のシステムを使用して実施される方法であって、
    前記負の半電池電解質リザーバから第3の電解質ダクトを介して前記負の半電池電解質を、流体的に結合された負の半電池の第3の半電池グループを通過させ、前記負の半電池電解質リザーバへと戻るように流すことと、
    前記正の半電池電解質リザーバから第4の電解質ダクトを介して前記正の半電池電解質を、流体的に結合された正の半電池の第4の半電池グループを通過させ、前記正の半電池電解質リザーバへと戻るように流すこととを更に含み、
    前記負の半電池電解質が、前記第1及び第3の半電池グループに並列に流され、
    前記正の半電池電解質が、前記第2及び第4の半電池グループに並列に流される請求項43に記載の方法。
  45. 前記負の半電池電解質及び前記正の半電池電解質の少なくとも一方が、それぞれの前記半電池の前記流通電極に向かって及び/又は沿って流される請求項43から44のいずれかに記載の方法。
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