JP2015116150A - 細胞培養方法、及び細胞培養装置 - Google Patents
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Abstract
Description
また、凍結保存された細胞を使用する際には、融解して復元した後に、細胞本来の機能を回復するためにウェルプレートを用いて数日間の培養(以後、「養生培養」と呼ぶ)が行われ、細胞の機能を本来の状態に回復させた後にフラスコに移し替えて培養し(以後、「拡大培養」と呼ぶ)、その後、活性化培養を行なう方法もある(例えば、特許文献2[0057]段落等参照)。
まず、本実施形態に係る細胞培養方法について説明する。
本実施形態に係る細胞培養方法は、軟包材からなる容器1に、培養の対象となる細胞(培養細胞)とともに、この細胞を培養するための培地(培養液や培養基を含む)を供給して細胞培養を行う細胞培養方法であり、特に、患者から採取した細胞や凍結された細胞などのダメージを受けた細胞を養生して、細胞本来の機能を回復しつつ、培養するのに好適な細胞培養方法である。
なお、容器1は、ブロー成形による一体成型バッグでもよい。
なお、養生培養工程にあっては、容器1の底面に形成される窪み10の数、間隔、大きさなどを調整することで、窪み10に集まる細胞の細胞密度を適正な範囲に調整することができる。
次に、前述した細胞培養方法に好適に用いられる本実施形態に係る細胞培養装置について、より詳細に説明する。
本実施形態において、細胞培養装置100は、前述したような容器1と、かかる容器1を保持する保持具2とを備えている。保持具2が、複数の凹部201が設けられているとともに、容器1の幅方向中央部を保持する底板20と、底板20の両側端縁に沿って設けられて容器1の幅方向側縁部を保持し、鉛直に立ち上った状態と、底板20と水平に倒れた状態とに可変となるように、その下端側を軸に回動可能な側板21とを有しているのも前述したのと同様であり、図4は、側板21を底板20と水平に倒した状態を示している。
なお、前述したように、養生培養工程にあっては、容器1の底面に形成される窪み10の数、間隔、大きさなどを調整することで、窪み10に集まる細胞の細胞密度を適正な範囲に調整する。このため、窪み10を形成するために底板20に設ける凹部201の数、間隔、大きさなどは、窪み10に集まる細胞の細胞密度に応じて適宜設計することができる。
なお、図5は、保持具2の概略を示す平面図であり、図5(a)は側板21を立てた状態を示し、図5(b)は側板21を倒した状態を示している。また、図6は、図5(b)のE−E断面図である。
このような変形例にあっては、窪み10の底部が曲面となるように垂れ下がって形成されるため、例えば、ES細胞や軟骨細胞など、三次元での細胞密度を高めて凝集塊を形成するのが好ましい細胞を培養する場合に好適である。
なお、底板20には、必要に応じて、凹部201と貫通孔201aとを混在させて設けることもできる。
10 窪み
2 保持具
20 底板
201 凹部
201a 貫通孔
202 可動片
203 係止部
21 側板
Claims (7)
- 軟包材からなる容器に、細胞とともに培地を供給して細胞培養を行う細胞培養方法であって、
前記容器が内容物の重さで部分的に撓んで、前記容器の底面に窪みが形成されるように前記容器を保持具に保持して、前記窪みに前記細胞を集めて培養し、しかる後に、前記容器に張力を加えて撓みを解消することによって、前記窪みを消失させつつ、前記容器内の培養面積を拡大することを特徴とする細胞培養方法。 - 前記保持具が、
複数の凹部及び/又は貫通孔が設けられているとともに、前記容器の幅方向中央部を保持する底板を有し、
前記底板上に保持された前記容器が、前記凹部内及び/又は前記貫通孔内に部分的に落ち込むように撓んで前記窪みが形成される請求項1に記載の細胞培養方法。 - 前記保持具が、
前記底板の両側端縁に沿って設けられて前記容器の幅方向側縁部を保持し、鉛直に立ち上った状態と、前記底板と水平に倒れた状態とに可変となる側板を有し、
前記側板を前記底板と水平に倒れた状態とすることによって、前記容器に張力が加わるとともに、前記容器内の培養面積が拡大する請求項2に記載の細胞培養方法。 - 軟包材からなる容器と、前記容器を保持する保持具とを備え、
前記保持具が、
複数の凹部及び/又は貫通孔が設けられているとともに、前記容器の幅方向中央部を保持する底板と、
前記底板の両側端縁に沿って設けられて前記容器の幅方向側縁部を保持し、鉛直に立ち上った状態と、前記底板と水平に倒れた状態とに可変となる側板と
を有していることを特徴とする細胞培養装置。 - 前記底板上に保持された前記容器が、前記凹部内及び/又は前記貫通孔内に部分的に落ち込むように撓んで、前記容器の底面に窪みが形成される請求項4に記載の細胞培養装置。
- 前記底板に複数の凹部が設けられており、前記凹部の底面を平坦な面とした
請求項4又は5に記載の細胞培養装置。 - 前記底板の一端に、長手方向に沿ってスライド可能な可動片が設けられており、前記可動片の幅方向両端に、前記側板が前記底板と水平に倒れた状態にあるときに前記側板の長手方向の端縁と係合可能とされた係止部を、前記側板が鉛直に立ち上った状態にあるときに前記側板の長手方向の端縁側を挟み込める間隔で形成した請求項4〜6のいずれか一項に記載の細胞培養装置。
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