JP2015110800A - シーラー用塗料組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
(1) 単量体成分を多段乳化重合させることによって得られる複数の樹脂層を有するエマルション粒子を含有する樹脂エマルションおよび顔料を含有するシーラー用塗料組成物であって、樹脂エマルションの不揮発分100重量部あたりの顔料の量が140〜400重量部であることを特徴とするシーラー用塗料組成物、および
(2) 前記(1)に記載のシーラー用塗料組成物が塗布されてなる無機質建材
に関する。
1/Tg=Σ(Wm/Tgm)/100
〔式中、Wmは重合体を構成する単量体成分における単量体mの含有率(重量%)、Tgmは単量体mの単独重合体のガラス転移温度(絶対温度:K)を示す〕
で表されるフォックス(Fox)の式に基づいて求められた温度を意味する。
〔樹脂エマルションにおける不揮発分量(質量%)〕
=(〔残渣の質量〕÷〔樹脂エマルション1g〕)×100
に基づいて求められた値を意味する。
滴下ロート、攪拌機、窒素導入管、温度計および還流冷却管を備えたフラスコ内に、脱イオン水820部を仕込んだ。
滴下ロート、攪拌機、窒素導入管、温度計および還流冷却管を備えたフラスコ内に、脱イオン水820部を仕込んだ。
製造例2において、単量体成分を表1に示すように変更したこと以外は、製造例2と同様にしてシーラー用樹脂エマルションを得た。得られたシーラー用樹脂エマルションに用いられた単量体成分の組成および当該シーラー用樹脂エマルションの性質を表1に示す。
滴下ロート、攪拌機、窒素導入管、温度計および還流冷却管を備えたフラスコ内に、脱イオン水800部を仕込んだ。
製造例1において、単量体成分を表1に示すように変更したこと以外は、製造例1と同様にしてシーラー用樹脂エマルションを得た。得られたシーラー用樹脂エマルションに用いられた単量体成分の組成および当該シーラー用樹脂エマルションの性質を表1に示す。
製造例2において、単量体成分を表1に示すように変更したこと以外は、製造例2と同様にしてシーラー用樹脂エマルションを得た。得られたシーラー用樹脂エマルションに用いられた単量体成分の組成および当該シーラー用樹脂エマルションの性質を表1に示す。
〔表1中の略号の意味〕
St:スチレン
MMA:メチルメタクリレート
2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート
BA:ブチルアクリレート
AA:アクリル酸
MAA:メタクリル酸
〔層1中のSt量〕
層1の原料として使用されている単量体成分におけるスチレンの含有率(%)
〔層3中のカルボン酸量〕
層3の原料として使用されている単量体成分におけるカルボキシル基含有単量体の含有率(%)
〔トータルSt量〕
エマルション粒子を構成している重合体に原料として使用されている全単量体成分におけるスチレンの含有率(%)
〔層構成比〕
エマルション粒子を構成している各層の重量比(左から順に層1/層2/層3の比率を示す)
〔各層のTg〕
エマルション粒子を構成している各層のガラス転移温度(℃)(左から順に層1/層2/層3のガラス転移温度を示す)
〔トータルTg〕
エマルション粒子のガラス転移温度(℃)
〔MFT〕
シーラー用樹脂エマルションの最低造膜温度(℃)
〔不揮発分量〕
樹脂エマルションにおける不揮発分の含有率(質量%)
〔平均粒子径〕
エマルション粒子の平均粒子径(nm)
分散剤〔花王(株)製、商品名:デモールEP〕60部、分散剤〔第一工業製薬(株)製、商品名:ディスコートN−14〕50部、湿潤剤〔花王(株)製、商品名:エマルゲンLS−106〕10部、脱イオン水210部、酸化チタン〔石原産業(株)製、品番:CR−97〕200部、炭酸カルシウム〔竹原化学工業(株)製、軽質炭酸カルシウム〕600部、タルク〔日本タルク(株)製、品番:MICROACE S−3〕200部、消泡剤〔サンノプコ(株)製、商品名:ノプコ8034L〕10部およびガラスビーズ(直径:1mm)200部をディスパー攪拌下で混合した後、回転速度3000min-1にて60分間攪拌することによって熟成を行ない、100メッシュの金網で濾過し、不揮発分量が75質量%である白色の顔料ペーストを得た。なお、顔料ペーストにおける不揮発分量は、樹脂エマルションにおける不揮発分量と同様の方法で求めた。
製造例1で得られた樹脂エマルション82部をホモディスパーにより回転速度1500min-1で分散させながら、成膜助剤として2,2,4−トリメチル−1、3−ペンタンジオールモノイソブチレート〔チッソ(株)製、品番:CS−12〕とブチルセロソルブとを等重量で混合することによって得られた混合溶液をその造膜温度が0〜5℃となるように前記樹脂エマルションに添加し、混合物を得た。
実施例1において、樹脂エマルションとして製造例2で得られた樹脂エマルションを用い、顔料ペーストの量を57部に変更し、レオロジーコントロール剤の量を1.2部に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
実施例1において、樹脂エマルションとして製造例2で得られた樹脂エマルションを用い、レオロジーコントロール剤の量を1.9部に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
実施例2において、レオロジーコントロール剤として、ウレタン会合型レオロジーコントロール剤〔(株)ADEKA製、商品名:アデカノールUH−420、有効成分の量:30%〕1.4部を用いたこと以外は、実施例2と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
実施例3において、レオロジーコントロール剤として、ウレタン会合型レオロジーコントロール剤〔(株)ADEKA製、商品名:アデカノールUH−420、有効成分の量:30%〕2.0部を用いたこと以外は、実施例3と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
実施例1において、樹脂エマルションとして製造例3で得られた樹脂エマルションを用い、顔料ペーストの量を71部に変更し、レオロジーコントロール剤の量を1.8部に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
実施例6において、樹脂エマルションとして製造例4で得られた樹脂エマルションを用い、レオロジーコントロール剤の量を1.9部に変更したこと以外は、実施例6と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
実施例2において、樹脂エマルションとして製造例5で得られた樹脂エマルションを用い、レオロジーコントロール剤の量を2.0部に変更したこと以外は、実施例2と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
実施例1において、樹脂エマルションとして製造例5で得られた樹脂エマルションを用い、レオロジーコントロール剤の量を2.5部に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
実施例4において、樹脂エマルションとして製造例5で得られた樹脂エマルションを用い、レオロジーコントロール剤の量を1.6部に変更したこと以外は、実施例4と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
実施例5において、樹脂エマルションとして製造例5で得られた樹脂エマルションを用い、レオロジーコントロール剤の量を2.1部に変更したこと以外は、実施例5と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
実施例1において、樹脂エマルションとして製造例6で得られた樹脂エマルションを用い、レオロジーコントロール剤の量を2.6部に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
実施例2において、レオロジーコントロール剤として、3%ヒドロキシエチルセルロース(表2においてHECとして表記)〔ダイセル化学工業(株)製、品番:SP−850〕水溶液11.8部を用いたこと以外は、実施例2と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
実施例6において、樹脂エマルションとして比較製造例1で得られた樹脂エマルションを用い、レオロジーコントロール剤の量を1.5部に変更したこと以外は、実施例6と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
実施例6において、樹脂エマルションとして比較製造例2で得られた樹脂エマルションを用い、レオロジーコントロール剤の量を1.6部に変更したこと以外は、実施例6と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
実施例2において、顔料ペーストの量を31部に変更し、レオロジーコントロール剤の量を0.8部に変更したこと以外は、実施例2と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
実施例4において、顔料ペーストの量を31部に変更し、レオロジーコントロール剤の量を0.9部に変更したこと以外は、実施例4と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
実施例4において、レオロジーコントロール剤を用いなかったこと以外は、実施例4と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
次に、各実施例または各比較例で得られたシーラー用塗料組成物の物性を以下の方法に基づいて調べた。その結果を表2に示す。
アルカリ可溶型レオロジーコントロール剤が用いられたシーラー用塗料組成物をエアレススプレー〔アネスト岩田(株)製、品番:EX−700〕でスレート板〔日本テストパネル(株)製、300mm×300mm×12mm厚〕に塗布量が100g/m2にて塗布し、熱風乾燥機にて100℃で10分間乾燥することにより、試験板を得た。
ウレタン会合型レオロジーコントロール剤が用いられたシーラー用塗料組成物をロールコーター〔正和産業(株)製〕でスレート板〔日本テストパネル(株)製、300mm×300mm×12mm厚〕に塗布量が100g/m2にて塗布し、熱風乾燥機にて100℃で10分間乾燥することにより、試験板を得た。
BM型粘度計〔東京計器(株)製〕により、25℃にて、回転速度6min-1におけるレオロジーコントロール剤の粘度および回転速度60min-1におけるレオロジーコントロール剤の粘度を測定した。
シーラー用塗料組成物の粘性として、式:
〔チクソトロピックインデックス(TI)〕
=〔回転速度6min-1におけるレオロジーコントロール剤の粘度〕
÷〔回転速度60min-1におけるレオロジーコントロール剤の粘度〕
に基づいて、チクソトロピックインデックス(TI)を求めた。
アルカリ可溶型レオロジーコントロール剤が用いられたシーラー用塗料組成物について、前記で求められたチクソトロピックインデックス(TI)に基づいて以下の評価基準にしたがって評価した。
〔評価基準〕
◎:TIが5.5以上、6.0未満
○:TIが5.0以上、5.5未満
△:TIが4.0以上、5.0未満
×:TIが4未満
ウレタン会合型レオロジーコントロール剤が用いられたシーラー用塗料組成物について、前記で求められたチクソトロピックインデックス(TI)に基づいて以下の評価基準にしたがって評価した。
〔評価基準〕
◎:TIが1.0以上、1.5未満
○:TIが1.5以上、2.0未満
△:TIが2.0以上、3.0未満
×:TIが3.0以上
試験板に形成された塗膜上にロート(直径:10cm)を載置し、両者の接触部をシリコーン系バスボンド〔コニシ(株)製〕でシールし、JIS K5400に規定の「ロート法」に準拠して24時間経過後の減水量を測定し、以下の評価基準に基づいて耐透水性を評価した。
(評価基準)
◎:0.03mL/cm2未満
○:0.03mL/cm2以上、0.05mL/cm2未満
△:0.05mL/cm2以上、0.10mL/cm2未満
×:0.10mL/cm2以上
2枚の試験板(7×15cm)を60℃の雰囲気中で1時間放置した後、各試験片の塗膜が形成されている面同士を重ね合わせ、その上に300g/cm2の荷重をかけ、その状態で60℃の温度にて24時間静置させた後、各試験板を分離し、塗膜表面の状態を目視にて観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
◎:変化なし
○:塗膜表面のわずかな艶変化のみ
△:塗膜の剥がれ箇所がわずかにある
×:塗膜の剥がれ箇所が多数ある
試験板の側面および塗膜が形成されていない背面をシリコーン系バスボンド〔コニシ(株)製〕でシールした後、凍結融解試験機を用い、大気中で−20℃に冷却することによって2時間凍結した後に20℃の水中に2時間浸漬する操作を1サイクルとし、100サイクルごとに拡大倍率が30倍のルーペを用いて塗膜面のクラックの発生状態を観察しながら前記操作を300サイクル行ない、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
◎:300サイクルでも問題なし
○:200サイクルで問題がないが、300サイクルでクラックが発生
△:100サイクルで問題がないが、200サイクルでクラックが発生
×:100サイクルでクラックが発生
顔料の含有量は、式:
〔顔料の含有量(%)〕
=(〔顔料の重量〕÷〔樹脂の不揮発分の重量+顔料の重量〕)×100
に基づいて求めた。
Claims (2)
- 単量体成分を多段乳化重合させることによって得られる複数の樹脂層を有するエマルション粒子を含有する樹脂エマルションおよび顔料を含有するシーラー用塗料組成物であって、樹脂エマルションの不揮発分100重量部あたりの顔料の量が140〜400重量部であることを特徴とするシーラー用塗料組成物。
- 請求項1に記載のシーラー用塗料組成物が塗布されてなる無機質建材。
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