JP2013249473A - シーラー用塗料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐ブロッキング性および造膜性に優れたシーラー用塗料組成物、および当該シーラー用塗料組成物が塗布された無機質建材を提供すること。
【解決手段】 単量体成分を多段乳化重合させてなる複数の樹脂層を有するエマルション粒子を含有する樹脂エマルション、顔料およびレオロジーコントロール剤を含有するシーラー用塗料組成物であって、前記レオロジーコントロール剤がポリ(メタ)アクリル酸系レオロジーコントロール剤であることを特徴とするシーラー用塗料組成物、および当該シーラー用塗料組成物が塗布された無機質建材。
【選択図】なし

Description

本発明は、シーラー用塗料組成物に関する。さらに詳しくは、例えば、窯業系建材などの無機質建材に用いられるシーラーに有用なシーラー用塗料組成物およびそれが塗布された無機質建材に関する。本発明のシーラー用塗料組成物は、例えば、無機質建材の表面または裏面に塗布されるシーラーと呼ばれている下塗り材に好適に使用することができる。本発明のシーラー用塗料組成物は、例えば、工場塗装、すなわち、工場内のラインで無機質建材を塗装する際に好適に使用することができる。
近年、環境保護の観点から、エマルション樹脂を含有する水性下塗り塗料組成物(例えば、特許文献1参照)、樹脂エマルションを主成分とする水性2液型下塗り塗料組成物(例えば、特許文献2参照)が提案されている。これらの下塗り塗料組成物には、皮膜の形成が樹脂粒子の融合によって行なわれるため、その樹脂のガラス転移温度が高い場合には、造膜助剤を多量に使用する必要がある。しかし、造膜助剤の量が多くなると、形成される塗膜の乾燥が不十分な場合、残存する造膜助剤によって耐ブロッキング性が低下するため、塗膜が破損しやすくなり、被塗物の保護が不十分となったり、美観を損ねることになる。
耐ブロッキング性が改善された水性塗料組成物として、多層構造を有する粒子が分散された水性樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献3参照)。しかし、この水性樹脂組成物には、耐ブロッキング性を付与するために粒子のシェル部のガラス転移温度を高くする必要があることから、造膜性および塗膜の耐透水性に劣るという欠点がある。
そこで、耐ブロッキング性を改善するために、ガラス転移温度が高く、分子量が低い水溶性ポリマーを使用したり、顔料の含有量を多くすることが考えられる。しかし、ガラス転移温度が高く、分子量が低い水溶性ポリマーを使用した場合には、耐凍害性などに劣るという欠点があり、顔料の含有量を多くした場合には、造膜性および塗膜の耐透水性が低下するという欠点がある。
特開2001−335735号公報 特開2001−262053号公報 特開2002−12816号公報
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、耐ブロッキング性および造膜性に優れたシーラー用塗料組成物、および当該シーラー用塗料組成物が塗布された無機質建材を提供することを課題とする。
本発明は、
(1)ガラス転移温度が0〜60℃であるエマルション粒子を含有する樹脂エマルション、顔料およびレオロジーコントロール剤を含有し、当該樹脂エマルションの不揮発分100重量部あたりの顔料の量が100〜400重量部であり、レオロジーコントロール剤の有効成分の量が0.1〜10重量部であるシーラー用塗料組成物、
(2)レオロジーコントロール剤が、アルカリ可溶型レオロジーコントロール剤およびウレタン会合型レオロジーコントロール剤からなる群より選ばれた少なくとも1種である前記(1)に記載のシーラー用塗料組成物、
(3)エマルション粒子が、単量体成分を多段乳化重合させてなる複数の樹脂層を有するエマルション粒子である前記(1)または(2)に記載のシーラー用塗料組成物、
(4)樹脂エマルションの原料として用いられる全単量体成分における芳香族系単量体の含有量が70〜85重量%であり、当該芳香族系単量体以外の単量体の含有量が15〜30重量%である前記(1)〜(3)のいずれかに記載のシーラー用塗料組成物、
(5)複数の樹脂層のいずれかに、芳香族系単量体80〜100重量%および当該芳香族系単量体以外の単量体0〜20重量%を含有する単量体成分を乳化重合させてなる樹脂層が含まれている前記(3)または(4)に記載のシーラー用塗料組成物、
(6)芳香族系単量体以外の単量体が、アルキル(メタ)アクリレート、水酸基含有(メタ)アクリレート、カルボキシル基含有単量体、オキソ基含有単量体、フッ素原子含有単量体、窒素原子含有単量体およびエポキシ基含有単量体からなる群より選ばれた少なくとも1種の単量体である前記(4)または(5)に記載のシーラー用塗料組成物、
(7)複数の樹脂層のいずれかに、カルボキシル基含有単量体10〜25重量%および当該カルボキシル基含有単量体以外の単量体75〜90重量%を含有する単量体成分を乳化重合させてなる樹脂層が含まれている前記(3)〜(6)のいずれかに記載のシーラー用塗料組成物、
(8)カルボキシル基含有単量体以外の単量体が、芳香族系単量体、アルキル(メタ)アクリレート、水酸基含有(メタ)アクリレート、オキソ基含有単量体、フッ素原子含有単量体、窒素原子含有単量体およびエポキシ基含有単量体からなる群より選ばれた少なくとも1種の単量体である前記(7)に記載のシーラー用塗料組成物、
(9)複数の樹脂層のいずれかに、ガラス転移温度が75〜120℃である重合体からなる樹脂層が含まれている前記(3)〜(8)のいずれかに記載のシーラー用塗料組成物、
(10)その用途が無機質建材である前記(1)〜(9)のいずれかに記載のシーラー用塗料組成物、および
(11)前記(1)〜(10)のいずれかに記載のシーラー用塗料組成物が塗布されてなる無機質建材
に関する。
本発明によれば、耐ブロッキング性および造膜性に優れたシーラー用塗料組成物が提供される。
本発明のシーラー用塗料組成物は、前記したように、ガラス転移温度が0〜60℃であるエマルション粒子を含有する樹脂エマルション、顔料およびレオロジーコントロール剤を含有し、当該樹脂エマルションの不揮発分100重量部あたりの顔料の量が100〜400重量部であり、レオロジーコントロール剤の有効成分の量が0.1〜10重量部である。樹脂エマルションは、単量体成分を乳化重合させることによって調製することができる。
樹脂エマルションの原料として用いられる全単量体成分における芳香族系単量体の含有量は、塗膜の耐透水性を向上させる観点から、70重量%以上であり、当該芳香族系単量体以外の単量体の含有量が30重量%以下であることが好ましく、造膜性を向上させる観点から、芳香族系単量体の含有量が85重量%以下であり、当該芳香族系単量体以外の単量体の含有量が15重量%以上であることが好ましい。
芳香族系単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、tert−メチルスチレン、クロロスチレン、アラルキル(メタ)アクリレート、ビニルトルエンなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。アラルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニルエチル(メタ)アクリレート、メチルベンジル(メタ)アクリレート、ナフチルメチル(メタ)アクリレートなどの炭素数が7〜18のアラルキル基を有するアラルキル(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの芳香族系単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの芳香族系単量体のなかでは、塗膜の耐透水性を向上させる観点から、スチレンが好ましい。
芳香族系単量体以外の単量体としては、例えば、エチレン性不飽和単量体などが挙げられる。エチレン性不飽和単量体としては、例えば、アルキル(メタ)アクリレート、水酸基含有(メタ)アクリレート、カルボキシル基含有単量体、オキソ基含有単量体、フッ素原子含有単量体、窒素原子含有単量体、エポキシ基含有単量体などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、2−(アセトアセトキシ)エチル(メタ)アクリレートなどのエステル基の炭素数が1〜18のアルキル(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどのエステル基の炭素数が1〜18の水酸基含有(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
カルボキシル基含有単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、無水マレイン酸などのカルボキシル基含有脂肪族系単量体などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのカルボキシル基含有単量体のなかでは、エマルション粒子の分散安定性を向上させる観点から、アクリル酸、メタクリル酸およびイタコン酸が好ましく、アクリル酸およびメタクリル酸がより好ましい。
オキソ基含有単量体としては、例えば、エチレングリコール(メタ)アクリレート、エチレングリコールメトキシ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールメトキシ(メタ)アクリレートなどの(ジ)エチレングリコール(メトキシ)(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
フッ素原子含有単量体としては、例えば、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレートなどのエステル基の炭素数が2〜6のフッ素原子含有アルキル(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
窒素原子含有単量体としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドなどのアクリルアミド化合物、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどの窒素原子含有(メタ)アクリレート化合物、N−ビニルピロリドンなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
エポキシ基含有単量体としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基含有(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
エチレン性不飽和単量体のなかでは、塗膜の耐透水性を向上させる観点から、(メタ)アクリル系単量体が好まく、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートおよびグリシジル(メタ)アクリレートがより好ましい。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート」および/または「メタクリレート」を意味し、「(メタ)アクリル」は、「アクリル」および/または「メタクリル」を意味する。
樹脂エマルションに含まれるエマルション粒子は、1段の乳化重合によって調製された1種類の樹脂のみで構成されていてもよいが、単量体成分を多段乳化重合させることによって調製された複数の樹脂層を有することが、塗膜の硬度と造膜性との相反する性質を両立させる観点から好ましい。エマルション粒子が複数の樹脂層を有する場合、その樹脂層の数は、特に限定されないが、好ましくは2〜5層、より好ましくは2〜4層、さらに好ましくは2〜3層である。
エマルション粒子が複数の樹脂層を有する場合、その複数の樹脂層のいずれかに、芳香族系単量体80〜100重量%、好ましくは85〜100重量%、より好ましくは90〜100重量%と、当該芳香族系単量体以外の単量体0〜20重量%、好ましくは0〜15重量%、より好ましくは0〜10重量%とを含有する単量体成分を乳化重合させることによって得られる樹脂層が含まれていることが、塗膜の耐透水性を向上させる観点から望ましい。この樹脂層は、前記複数の樹脂層のいずれに含まれていてもよいが、造膜性を向上させる観点から、エマルション粒子の内層に存在していることが好ましい。芳香族系単量体以外の単量体としては、例えば、前述したエチレン性不飽和単量体などが挙げられる。前記エチレン性不飽和単量体は、本発明において好適に使用することができるものである。芳香族系単量体以外の単量体の具体例としては、アルキル(メタ)アクリレート、水酸基含有(メタ)アクリレート、カルボキシル基含有単量体、オキソ基含有単量体、フッ素原子含有単量体、窒素原子含有単量体、エポキシ基含有単量体などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
エマルション粒子を構成する複数の樹脂層のいずれかには、造膜性および塗膜の耐透水性を向上させる観点から、カルボキシル基含有単量体10〜25重量%および当該カルボキシル基含有単量体以外の単量体75〜90重量%を含有する単量体成分を乳化重合させることによって得られる樹脂層が含まれていることが好ましい。この場合、造膜性を向上させる観点から、この単量体成分におけるカルボキシル基含有単量体の含有量が10重量%以上であり、当該カルボキシル基含有単量体以外の単量体の含有量が90重量%以下であることが好ましい。また、塗膜の耐透水性を向上させる観点から、この単量体成分におけるカルボキシル基含有単量体の含有量が25重量%以下、好ましくは20重量%以下、より好ましくは15重量%以下であり、カルボキシル基含有単量体以外の単量体の含有量が75重量%以上、好ましくは80重量%以上、より好ましくは85重量%以上であることが望ましい。この樹脂層は、前記複数の樹脂層のいずれに含まれていてもよいが、造膜性を向上させる観点から、エマルション粒子の外層に存在していることが好ましい。
カルボキシル基含有単量体としては、前記エチレン性不飽和単量体で例示されたカルボキシル基含有単量体が挙げられる。また、カルボキシル基含有単量体以外の単量体としては、例えば、前記芳香族系単量体、カルボキシル基含有単量体以外の前記エチレン性不飽和単量体などが挙げられる。カルボキシル基含有単量体以外の単量体の具体例としては、芳香族系単量体、アルキル(メタ)アクリレート、水酸基含有(メタ)アクリレート、オキソ基含有単量体、フッ素原子含有単量体、窒素原子含有単量体、エポキシ基含有単量体などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
好適な樹脂エマルションとしては、芳香族系単量体80〜100重量%および当該芳香族系単量体以外の単量体0〜20重量%を含有する単量体成分Aを乳化重合させることによって得られる重合体(I)からなる内層と、カルボキシル基含有単量体10〜25重量%および当該カルボキシル基含有単量体以外の単量体75〜90重量%を含有する単量体成分Bを乳化重合させることによって得られる重合体(II)からなる外層を有するエマルション粒子を含有する樹脂エマルションが挙げられる。
なお、本発明においては、本発明の目的が阻害されない範囲内であれば、エマルション粒子には前記内層および前記外層以外の層が形成されていてもよい。
前記内層を形成する重合体(I)は、例えば、芳香族系単量体80〜100重量%および当該芳香族系単量体以外の単量体0〜20重量%を含有する単量体成分Aを乳化重合させることによって得られる。
単量体成分Aにおける芳香族系単量体の含有量は、耐ブロッキング性および塗膜の耐透水性を向上させる観点から、好ましくは80〜100重量%、より好ましくは85〜100重量%である。したがって、単量体成分Aは、芳香族系単量体のみで構成されていてもよい。芳香族系単量体のなかでは、前記したように、塗膜の耐透水性を向上させる観点から、スチレンが好ましい。また、単量体成分Aには、好ましくは0〜20重量%、より好ましくは0〜15重量%の範囲内で、芳香族系単量体以外の単量体が含有されていてもよい。芳香族系単量体以外の単量体としては、前述したものが例示される。
単量体成分Aを乳化重合させる方法としては、例えば、メタノールなどの低級アルコールなどの水溶性有機溶媒と水とを含む水性媒体、水などの媒体中に乳化剤を溶解させ、撹拌下で単量体成分Aおよび重合開始剤を滴下させる方法、乳化剤および水を用いてあらかじめ乳化させておいた単量体成分を水または水性媒体中に滴下させる方法などが挙げられるが、本発明は、かかる方法のみに限定されるものではない。なお、媒体の量は、得られる樹脂エマルションに含まれる不揮発分量を考慮して適宜設定すればよい。
乳化剤としては、アニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、カチオン性乳化剤、両性乳化剤、高分子乳化剤などが挙げられ、これらの乳化剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
アニオン性乳化剤としては、例えば、アンモニウムドデシルサルフェート、ナトリウムドデシルサルフェートなどのアルキルサルフェート塩;アンモニウムドデシルスルホネート、ナトリウムドデシルスルホネートなどのアルキルスルホネート塩;アンモニウムドデシルベンゼンスルホネート、ナトリウムドデシルナフタレンスルホネートなどのアルキルアリールスルホネート塩;ポリオキシエチレンアルキルサルフェート塩;ポリオキシエチレンアルキルアリールサルフェート塩;ジアルキルスルホコハク酸塩;アリールスルホン酸−ホルマリン縮合物;アンモニウムラウリレート、ナトリウムステアリレートなどの脂肪酸塩などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
ノニオン性乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとの縮合物、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド、エチレンオキサイドと脂肪族アミンとの縮合生成物などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
カチオン性乳化剤としては、例えば、ドデシルアンモニウムクロライドなどのアルキルアンモニウム塩などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
両性乳化剤としては、例えば、ベタインエステル型乳化剤などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
高分子乳化剤としては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウムなどのポリ(メタ)アクリル酸塩;ポリビニルアルコール;ポリビニルピロリドン;ポリヒドロキシエチルアクリレートなどのポリヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;これらの重合体を構成する単量体のうちの1種以上を共重合成分とする共重合体などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
また、前記乳化剤として、塗膜の耐透水性を向上させる観点から、重合性基を有する乳化剤、すなわち、いわゆる反応性乳化剤が好ましく、環境保護の観点から、非ノニルフェニル型の乳化剤が好ましい。
反応性乳化剤としては、例えば、プロペニル−アルキルスルホコハク酸エステル塩、(メタ)アクリル酸ポリオキシエチレンスルホネート塩、(メタ)アクリル酸ポリオキシエチレンホスフォネート塩〔例えば、三洋化成工業(株)製、商品名:エレミノールRS−30など〕、ポリオキシエチレンアルキルプロペニルフェニルエーテルスルホネート塩〔例えば、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロンHS−10など〕、アリルオキシメチルアルキルオキシポリオキシエチレンのスルホネート塩〔例えば、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロンKH−10など〕、アリルオキシメチルノニルフェノキシエチルヒドロキシポリオキシエチレンのスルホネート塩〔例えば、(株)ADEKA製、商品名:アデカリアソープSE−10など〕、アリルオキシメチルアルコキシエチルヒドロキシポリオキシエチレン硫酸エステル塩〔例えば、(株)ADEKA製、商品名:アデカリアソープSR−10、SR−30など〕、ビス(ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル)メタクリレート化スルホネート塩〔例えば、日本乳化剤(株)製、商品名:アントックスMS−60など〕、アリルオキシメチルアルコキシエチルヒドロキシポリオキシエチレン〔例えば、(株)ADEKA製、商品名:アデカリアソープER−20など〕、ポリオキシエチレンアルキルプロペニルフェニルエーテル〔例えば、第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロンRN−20など〕、アリルオキシメチルノニルフェノキシエチルヒドロキシポリオキシエチレン〔例えば、(株)ADEKA製、商品名:アデカリアソープNE−10など)などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
乳化剤の量は、単量体成分A100重量部あたり、重合安定性を向上させる観点から、好ましくは0.5重量部以上、より好ましくは1重量部以上、さらに好ましくは2重量部以上、特に好ましくは3重量部以上であり、塗膜の耐透水性を向上させる観点から、好ましくは10重量部以下、より好ましくは7重量部以下、より一層好ましくは6重量部以下、さらに好ましくは5重量部以下、特に好ましくは4重量部以下である。
重合開始剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2−アゾビス(2―ジアミノプロパン)ハイドロクロライド、4,4−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)などのアゾ化合物;過硫酸カリウムなどの過硫酸塩;過酸化水素、ベンゾイルパーオキサイド、パラクロロベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、過酸化アンモニウムなどの過酸化物などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの重合開始剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
重合開始剤の量は、単量体成分A100重量部あたり、重合速度を高め、未反応の単量体成分Aの残存量を低減させる観点から、好ましくは0.05重量部以上、より好ましくは0.1重量部以上であり、塗膜の耐透水性を向上させる観点から、好ましくは1重量部以下、より好ましくは0.5重量部以下である。
重合開始剤の添加方法は、特に限定されない。その添加方法としては、例えば、一括仕込み、分割仕込み、連続滴下などが挙げられる。また、重合反応の終了時期を早める観点から、単量体成分Aを反応系内に添加する終了前またはその終了後に、重合開始剤の一部を添加してもよい。
なお、重合開始剤の分解を促進するために、例えば、亜硫酸水素ナトリウムなどの還元剤、硫酸第一鉄などの遷移金属塩などの重合開始剤の分解剤を反応系内に適量で添加してもよい。
また、反応系内には、必要により、例えば、tert−ドデシルメルカプタンなどのチオール基を有する化合物などの連鎖移動剤、pH緩衝剤、キレート剤、成膜助剤などの添加剤を添加してもよい。添加剤の量は、その種類によって異なるので一概には決定することができないが、通常、単量体成分A100重量部あたり、好ましくは0.01〜5重量部、より好ましくは0.1〜3重量部である。
単量体成分Aを乳化重合させる際の雰囲気は、特に限定されないが、重合開始剤の効率を高める観点から、窒素ガスなどの不活性ガスであることが好ましい。
単量体成分Aを乳化重合させる際の重合温度は、特に限定がないが、通常、好ましくは50〜100℃、より好ましくは60〜95℃である。重合温度は、一定であってもよく、重合反応の途中で変化させてもよい。
単量体成分Aを乳化重合させる重合時間は、特に限定がなく、重合反応の進行状況に応じて適宜設定すればよいが、通常、2〜9時間程度である。
以上のようにして単量体成分Aを乳化重合させることにより、内層を形成する重合体(I)がエマルション粒子の形態で得られる。
重合体(I)は、架橋構造を有していてもよい。重合体(I)の重量平均分子量は、重合体(I)が架橋構造を有する場合および架橋構造を有しない場合のいずれの場合であっても、塗膜の耐透水性を向上させる観点から、好ましくは10万以上、より好ましくは30万以上、さらに好ましくは55万以上、特に好ましくは60万以上である。重合体(I)の重量平均分子量の上限値は、架橋構造を有する場合、その重量平均分子量を測定することが困難なため、特に限定されないが、架橋構造を有しない場合には、造膜性を向上させる観点から、500万以下であることが好ましい。
なお、本明細書において、重量平均分子量は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー〔東ソー(株)製、品番:HLC−8120GPC、カラム:TSKgel G−5000HXLとTSKgel GMHXL−Lとを直列に使用〕を用いて測定された重量平均分子量(ポリスチレン換算)を意味する。
次に、重合体(I)からなる内層を形成させた後、カルボキシル基含有単量体10〜25重量%および当該カルボキシル基含有単量体以外の単量体75〜90重量%を含有する単量体成分Bを乳化重合させることにより、重合体(II)からなる外層を形成させる。
なお、密着性を向上させ、塗膜の収縮皺を防止する観点から、単量体成分Bにおけるカルボキシル基含有単量体の含有量が10重量%以上であり、当該カルボキシル基含有単量体以外の単量体が90重量%以下であることが好ましく、塗膜の耐透水性および耐凍害性を向上させる観点から、単量体成分Bにおけるカルボキシル基含有単量体の含有量が25重量%以下であり、当該カルボキシル基含有単量体以外の単量体が75重量%以上であることが好ましい。
カルボキシル基含有単量体以外の単量体としては、例えば、前記した芳香族系単量体、アルキル(メタ)アクリレート、水酸基含有(メタ)アクリレート、オキソ基含有単量体、フッ素原子含有単量体、窒素原子含有単量体、エポキシ基含有単量体などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのカルボキシル基含有単量体以外の単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
単量体成分Bを乳化重合させる際には、重合体(I)の重合反応率が90%以上、好ましくは95%以上に到達した後、単量体成分Bを乳化重合させることが、エマルション粒子内で層分離構造を形成させる観点から好ましい。
なお、重合体(I)からなる内層を形成させた後、重合体(II)からなる外層を形成させる前に、本発明の目的が阻害されない範囲内で、必要により、他の重合体からなる層が形成されていてもよい。したがって、本発明のシーラー用塗料組成物の製造方法においては、重合体(I)からなる内層を形成させた後、重合体(II)からなる外層を形成させる前に、本発明の目的が阻害されない範囲内で、必要により、他の重合体からなる層を形成させる操作が含まれていてもよい。
単量体成分Bを乳化重合させる方法および重合条件は、前記単量体Aを乳化重合させる方法および重合条件と同様であればよい。
以上のようにして単量体成分Bを乳化重合させることにより、外層を形成する重合体(II)が前記内層の表面に形成されたエマルション粒子を得ることができる。なお、重合体(II)からなる外層の表面上には、本発明の目的が阻害されない範囲内で、必要により、他の重合体からなる表面層がさらに形成されていてもよい。
重合体(II)は、架橋構造を有していてもよい。重合体(II)の重量平均分子量は、架橋構造を有する場合および架橋構造を有しない場合のいずれの場合であっても、塗膜の耐透水性を向上させる観点から、好ましくは10万以上、より好ましくは30万以上、さらに好ましくは55万以上、特に好ましくは60万以上である。重合体(II)の重量平均分子量の上限値は、架橋構造を有する場合、その重量平均分子量を測定することが困難なため、特に限定されないが、架橋構造を有しない場合には、造膜性を向上させる観点から、500万以下であることが好ましい。
重合体(II)のガラス転移温度は、造膜性を向上させる観点から、好ましくは40℃以下、より好ましくは30℃以下である。なお、重合体(II)のガラス転移温度は、耐ブロッキング性を向上させる観点から、好ましくは−20℃以上、より好ましくは0℃以上である。重合体(II)のガラス転移温度は、単量体成分に使用される単量体の組成を調整することにより、容易に調節することができる。
なお、本明細書において、重合体のガラス転移温度は、当該重合体を構成する単量体成分に使用されている単量体の単独重合体のガラス転移温度を用いて、式:
1/Tg=Σ(Wm/Tgm)/100
〔式中、Wmは重合体を構成する単量体成分における単量体mの含有率(重量%)、Tgmは単量体mの単独重合体のガラス転移温度(絶対温度:K)を示す〕
で表されるフォックス(Fox)の式に基づいて求められた温度を意味する。
重合体のガラス転移温度は、例えば、スチレンの単独重合体では100℃、メチルメタクリレートの単独重合体では105℃、2−エチルヘキシルアクリレートの単独重合体では−70℃、ブチルアクリレートの単独重合体では−56℃、アクリル酸の単独重合体では95℃、メタクリル酸の単独重合体では130℃である。
重合体のガラス転移温度は、前記フォックス(Fox)の式に基づいて求められた値であるが、重合体のガラス転移温度の実測値は、前記フォックス(Fox)の式に基づいて求められた値と同じであることが好ましい。重合体のガラス転移温度の実測値は、例えば、その示差走査熱量の測定によって求めることができる。
示差走査熱量の測定装置としては、例えば、セイコーインスツル(株)製、品番:DSC220Cなどが挙げられる。また、示差走査熱量を測定する際、示差走査熱量(DSC)曲線を描画する方法、示差走査熱量(DSC)曲線から一次微分曲線を得る方法、スムージング処理を行なう方法、目的のピーク温度を求める方法などには特に限定がない。例えば、前記測定装置を用いた場合には、当該測定装置を用いることによって得られたデータから作図すればよい。その際、数学的処理を行なうことができる解析ソフトウェアを用いることができる。当該解析ソフトウェアとしては、例えば、解析ソフトウェア〔セイコーインスツル(株)製、品番:EXSTAR6000〕などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。なお、このようにして求められたピーク温度には、上下5℃程度の作図による誤差が含まれることがある。
エマルション粒子を構成する複数の樹脂層のいずれかには、塗膜硬度を高める観点および造膜性を向上させる観点から、ガラス転移温度が75〜120℃である重合体からなる樹脂層が含まれていることが好ましい。この重合体のガラス転移温度は、塗膜硬度を高める観点から、好ましくは75℃以上、より好ましくは80℃以上、さらに好ましくは90℃以上、特に好ましくは95℃以上であり、造膜性を向上させる観点から、好ましくは120℃以下、より好ましくは115℃以下、さらに好ましくは110℃以下である。この樹脂層は、エマルション粒子の内層に形成されていることが、造膜性と塗膜の硬度との両者を向上させる観点から好ましい。
また、エマルション粒子自体のガラス転移温度は、塗膜硬度を高める観点から、0℃以上、好ましくは10℃以上、より好ましくは20℃以上、さらに好ましくは30℃以上であり、造膜性を向上させる観点から、60℃以下、好ましくは55℃以下、より好ましくは50℃以下である。
重合体(II)の溶解パラメーター(以下、SP値ともいう)は、重合体(I)のSP値よりも高いことが、エマルション粒子内で層分離構造を形成させる観点から好ましい。また、重合体(I)のSP値と重合体(II)のSP値の差は、エマルション粒子内で層分離構造を形成させる観点から、大きいことが好ましい。SP値が低いスチレンが多量で使用されている重合体(I)と、SP値が高いカルボキシル基含有単量体が多量で使用されている重合体(II)で構成されていることが、内層と外層とが明確に分離されているという理想的な構造をエマルション粒子が有するので、好ましい。
SP値は、ヒルデブラント(Hildebrand)によって導入された正則溶液論によって定義される値であり、2成分系溶液の溶解度の目安にもなっている。一般に、SP値が近い物質同士は互いに混ざりやすい傾向がある。したがって、SP値は、溶質と溶媒との混ざりやすさを判断する目安にもなっている。
重合体(I)と重合体(II)との重量比〔重合体(I)/重合体(II)〕は、耐ブロッキング性および塗膜の耐透水性を向上させる観点から、25/75以上、好ましくは35/65以上であり、耐凍害性を向上させる観点から、75/25以下、好ましくは65/35以下である。
エマルション粒子における重合体(I)と重合体(II)との合計含有量は、耐ブロッキング性、塗膜の耐透水性、耐凍害性および密着性を向上させる観点から、50重量%、好ましくは65重量%以上であり、エマルション粒子における重合体(I)と重合体(II)との合計含有量が多いほど好ましく、その上限値は100重量%である。
本発明においては、エマルション粒子を構成している重合体に原料として使用されている全単量体成分におけるスチレンの含有量は、塗膜の耐透水性を向上させる観点から、好ましくは70重量%以上であり、造膜性を向上させる観点から、好ましくは85重量%以下である。
エマルション粒子の平均粒子径は、エマルション粒子の貯蔵安定性を向上させる観点から、好ましくは30nm以上、より好ましくは50nm以上、さらに好ましくは70nm以上、特に好ましくは100nm以上であり、塗膜の耐透水性を向上させる観点から、好ましくは400nm以下、より好ましくは300nm以下、さらに好ましくは250nm以下、特に好ましくは200nm以下である。
なお、本明細書において、エマルション粒子の平均粒子径は、動的光散乱法による粒度分布測定器〔パーティクル・サイジング・システムズ(Particle Sizing Systems)社製、商品名:NICOMP Model 380)を用いて測定された体積平均粒子径を意味する。
樹脂エマルションにおける不揮発分量は、生産性を向上させる観点から、好ましくは30重量%以上、より好ましくは40重量%以上であり、取り扱い性を向上させる観点から、好ましくは70重量%以下、より好ましくは60重量%以下である。
なお、本明細書において、樹脂エマルションにおける不揮発分量は、樹脂エマルション1gを秤量し、熱風乾燥機で110℃の温度で1時間乾燥させ、得られた残渣を不揮発分とし、式:
〔樹脂エマルションにおける不揮発分量(質量%)〕
=(〔残渣の質量〕÷〔樹脂エマルション1g〕)×100
に基づいて求められた値を意味する。
本発明のシーラー用塗料組成物に用いられるシーラー用樹脂エマルションの最低造膜温度は、塗膜硬度を高める観点から、好ましくは−10℃以上、より好ましくは5℃以上、さらに好ましくは20℃以上であり、成膜性を向上させる観点から、好ましくは90℃以下、より好ましくは75℃以下、さらに好ましくは60℃以下である。
なお、本明細書において、樹脂エマルションの最低造膜温度は、熱勾配試験機の上に置いたガラス板上に樹脂エマルションを厚さが0.2mmとなるようにアプリケーターで塗工して乾燥させ、クラックが生じたときの温度を意味する。
本発明のシーラー用塗料組成物における樹脂エマルションの不揮発分の含有量は、造膜性、塗膜の耐透水性および耐凍害性を向上させる観点から、好ましくは20重量%以上であり、耐ブロッキング性を向上させる観点から、好ましくは50重量%以下、より好ましくは50重量%以下、さらに好ましくは34重量%以下、特に好ましくは28重量%以下である。
本発明のシーラー用塗料組成物に用いられる顔料としては、有機顔料および無機顔料が挙げられ、これらは、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、アゾメチン顔料、メチン顔料、アントラキノン顔料、フタロシアニン顔料、ペリノン顔料、ペリレン顔料、ジケトピロロピロール顔料、チオインジゴ顔料、イミノイソインドリン顔料、イミノイソインドリノン顔料、キナクリドンレッドやキナクリドンバイオレットなどのキナクリドン顔料、フラバントロン顔料、インダントロン顔料、アントラピリミジン顔料、カルバゾール顔料、モノアリーライドイエロー、ジアリーライドイエロー、ベンゾイミダゾロンイエロー、トリルオレンジ、ナフトールオレンジ、キノフタロン顔料などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの有機顔料は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
無機顔料としては、例えば、二酸化チタン、赤色酸化鉄、黒色酸化鉄、酸化鉄、酸化クロムグリーン、カーボンブラック、フェロシアン化第二鉄(プルシアンブルー)、ウルトラマリン、クロム酸鉛などをはじめ、雲母(マイカ)、クレー、アルミニウム粉末、タルク、ケイ酸アルミニウムなどの扁平形状を有する顔料、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウムなどの体質顔料などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの無機顔料は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
顔料のなかでは、経済性の観点から、体質顔料が好ましく、そのなかでも炭酸カルシウムがより好ましい。
樹脂エマルションの不揮発分100重量部あたりの顔料の量は、塗膜硬度を高める観点から、100重量部以上、好ましくは140重量部以上、より好ましくは190重量部以上、さらに好ましくは260重量部以上であり、造膜性を向上させる観点から、400重量部以下である。
本発明のシーラー用塗料組成物は、レオロジーコントロール剤を含有する点に、1つの大きな特徴がある。本発明のシーラー用塗料組成物では、レオロジーコントロール剤が樹脂エマルションおよび高含有量の顔料とともに用いられており、これらの成分の相互作用が向上するので、安定したチクソトロピック粘性およびニュートニアン粘性を有するシーラー用塗料組成物が得られる。
したがって、凹凸面を有する基材にこのシーラー用塗料組成物をスプレー塗装する際には、高いせん断力を受けて低粘度化するので、霧化が促進され、基材に塗布された後には、粘性を回復するので、凹部にこのシーラー用塗料組成物が溜まりがたいことから、塗り斑のない塗膜が形成される。
また、レオロジーコントロール剤により、シーラー用塗料組成物にニュートニアンな粘性が付与されるので、基材にこのシーラー用塗料組成物をロールコーター塗装する際には、その塗布量を確保することができるとともに、高いレベリング性による斑のない均一な膜厚を有する塗膜を形成させることができる。
なお、チクソトロピック粘性およびニュートニアン粘性は、高せん断力における粘度と、低せん断力における粘度の比で表すことができる。チクソトロピック粘性およびニュートニアン粘性は、B型粘度計〔例えば、東京計器(株)製など〕を用いて25℃でのシーラー用塗料組成物の粘度を測定し、回転速度6min-1における粘度と回転速度60min-1における粘度との比(回転速度6min-1における粘度/回転速度60min-1における粘度)が3.5〜7であるとき、シーラー用塗料組成物はチクソトロピックな粘性を有し、その比が1〜2.5であるとき、シーラー用塗料組成物はニュートニアン粘性を有する。
レオロジーコントロール剤として、当該レオロジーコントロール剤が使用された系の粘性を上昇させたり下降させたりする剤が用いられる。レオロジーコントロール剤としては、例えば、水溶性ケイ酸アルミニウムなどのケイ酸塩、モンモリロナイト、有機モンモリロナイト、コロイド状アルミナなどの無機系レオロジーコントロール剤;カルボキシルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体系レオロジーコントロール剤;カゼイン、カゼイン酸ナトリウム、カゼイン酸アンモニウムなどのタンパク質系レオロジーコントロール剤;アルギン酸ナトリウムなどのアルギン酸系レオロジーコントロール剤;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニル−ベンジルエーテル共重合体などのポリビニル系レオロジーコントロール剤;ポリアクリル酸ナトリウム、アルカリ可溶型ポリ(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体などのポリアクリル酸系レオロジーコントロール剤;プルロニックポリエーテル、ポリエーテルジアルキルエステル、ポリエーテルジアルキルエーテル、ポリエーテルウレタン会合基変性体、ポリエーテルエポキシ変性体などのポリエーテル系レオロジーコントロール剤;ビニルメチルエーテル−無水マレイン酸共重合体の部分エステル、乾性油脂肪酸アリルアルコールエステルと無水マレイン酸との反応物の半エステルなどの無水マレイン酸共重合体系レオロジーコントロール剤;アセチレングリコール、キサンタンガム、ザンタンガム、デンプンなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのレオロジーコントロール剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記レオロジーコントロール剤のなかでは、シーラー用塗料組成物にチクソトロピック粘性を付与する観点からポリアクリル酸系レオロジーコントロール剤が好ましく、なかでもスプレーで塗装する際に粘性を付与するにはアルカリ可溶型レオロジーコントロール剤がより好ましい。アルカリ可溶型レオロジーコントロール剤は、商業的に容易に入手することができるものであり、例えば、アクリセットWR−507、アクリセットWR−650〔以上、(株)日本触媒製、商品名〕などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのレオロジーコントロール剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、前記レオロジーコントロール剤のなかでは、シーラー用塗料組成物にニュートニアン粘性を付与する観点からポリエーテル系レオロジーコントロール剤が好ましく、なかでもロールコーターで塗装する際に粘性を付与するにはウレタン会合型レオロジーコントロール剤がより好ましい。ウレタン会合型レオロジーコントロール剤は、商業的に容易に入手することができるものであり、例えば、アデカノールUH−420、アデカノールUH−438、アデカノールUH−450VF〔以上、(株)ADEKA製、商品名〕などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのレオロジーコントロール剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記した観点から、本発明において好適なレオロジーコントロール剤としては、アルカリ可溶型レオロジーコントロール剤およびウレタン会合型レオロジーコントロール剤が挙げられ、これらは、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
樹脂エマルションの不揮発分100重量部あたりのレオロジーコントロール剤の有効成分の量は、安定したチクソトロピック粘性およびニュートニアン粘性をシーラー用塗料組成物に付与する観点から、0.1重量部以上、好ましくは0.5重量部以上であり、塗膜の耐透水性を向上させる観点から、10重量部以下である。
本発明のシーラー用塗料組成物は、樹脂エマルションと顔料とレオロジーコントロール剤とを混合することにより、容易に調製することができる。
以上のようにして得られる本発明のシーラー用塗料組成物は、耐ブロッキング性および造膜性に優れているので、例えば、窯業系建材などの無機質建材用シーラーに有用である。
無機質建材としては、例えば、窯業系基材、金属系基材などが挙げられる。窯業系基材は、例えば、瓦、外壁材などの用途に使用される。窯業系基材は、無機質硬化体の原料となる水硬性膠着材に無機充填剤、繊維質材料などを添加し、得られた混合物を成形し、得られた成形体を養生し、硬化させることによって得られる。無機質建材としては、例えば、フレキシブルボード、珪酸カルシウム板、石膏スラグパーライト板、木片セメント板、プレキャストコンクリート板、ALC板、石膏ボードなどが挙げられる。
このような無機質建材は、一般に、その内部に水が透しやすので、劣化しやすいという性質を有する。そのため、無機質建材の表面および裏面には、一般に、シーラーと呼ばれている下塗り材が塗布されている。その無機質建材の表面には、通常、所望の意匠を付与するために、上塗り塗料が塗布されている。本発明のシーラー用塗料組成物は、これらのうち、下塗り材に好適に使用することができる。本発明の無機質建材は、前記シーラー用塗料組成物が塗布されたものである。
次に本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の実施例において、特に断りがない限り、「部」は「重量部」を、「%」は「重量%」を意味する。
製造例1
滴下ロート、攪拌機、窒素導入管、温度計および還流冷却管を備えたフラスコ内に、脱イオン水820部を仕込んだ。
滴下ロートに、脱イオン水145部、乳化剤〔第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロンHS−10〕の25%水溶液120部、2−エチルヘキシルアクリレート60部、ブチルアクリレート120部、メチルメタクリレート300部、スチレン500部およびアクリル酸20部からなる滴下用プレエマルションを調製した。
得られた滴下用プレエマルションのうち、単量体成分の総量の5%にあたる71部を前記フラスコ内に添加し、ゆるやかに窒素ガスを吹き込みながら80℃まで昇温し、3.5%過硫酸アンモニウム水溶液14部をフラスコ内に添加し、乳化重合を開始した。
次に、滴下用プレエマルションの残部、3.5%過硫酸アンモニウム水溶液86部および2.5%亜硫酸水素ナトリウム水溶液60部を240分間かけてフラスコ内に滴下させた。滴下終了後、80℃の温度で120分間維持した。
その後、25%アンモニア水を添加し、pH〔(株)堀場製作所製、品番:F−23を用いて23℃で測定、以下同様〕を8に調整して乳化重合反応を終了した。得られた反応混合物を室温まで冷却した後、300メッシュ(JISメッシュ、以下同様)の金網で濾過することにより、シーラー用樹脂エマルションを得た。
シーラー用樹脂エマルションに用いられた単量体成分の組成および当該シーラー用樹脂エマルションの性質を表1に示す。
製造例2
滴下ロート、攪拌機、窒素導入管、温度計および還流冷却管を備えたフラスコ内に、脱イオン水820部を仕込んだ。
滴下ロートに、脱イオン水145部、乳化剤〔第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロンHS−10〕の25%水溶液60部、2−エチルヘキシルアクリレート100部、メチルメタクリレート10部、スチレン380部およびアクリル酸10部からなる滴下用プレエマルションを調製した。
得られた滴下用プレエマルションのうち、単量体成分の総量の5%にあたる71部を前記フラスコに添加し、ゆるやかに窒素ガスを吹き込みながら80℃まで昇温し、3.5%過硫酸アンモニウム水溶液14部をフラスコ内に添加し、乳化重合を開始した。
次に、滴下用プレエマルションの残部、3.5%過硫酸アンモニウム水溶液43部および2.5%亜硫酸水素ナトリウム水溶液30部を120分間かけてフラスコ内に滴下させた。滴下終了後、80℃の温度で60分間維持した。
その後、脱イオン水145部、乳化剤〔第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロンHS−10〕の25%水溶液60部、2−エチルヘキシルアクリレート100部、ブチルアクリレート30部、スチレン350部およびアクリル酸20部からなる2段目のプレエマルション、3.5%過硫酸アンモニウム水溶液43部および2.5%亜硫酸水素ナトリウム水溶液30部を120分間かけてフラスコ内に滴下した。滴下終了後、80℃の温度で120分間維持し、25%アンモニア水を添加し、pHを8に調整して乳化重合反応を終了した。得られた反応混合物を室温まで冷却した後、300メッシュの金網で濾過することにより、シーラー用樹脂エマルションを得た。
シーラー用樹脂エマルションに用いられた単量体成分の組成および当該シーラー用樹脂エマルションの性質を表1に示す。
製造例3〜5
製造例2において、単量体成分を表1に示すように変更したこと以外は、製造例2と同様にしてシーラー用樹脂エマルションを得た。得られたシーラー用樹脂エマルションに用いられた単量体成分の組成および当該シーラー用樹脂エマルションの性質を表1に示す。
製造例6
滴下ロート、攪拌機、窒素導入管、温度計および還流冷却管を備えたフラスコ内に、脱イオン水800部を仕込んだ。
滴下ロートに、脱イオン水100部、乳化剤〔第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロンHS−10〕の25%水溶液40部、2−エチルヘキシルアクリレート5部、スチレン330部およびアクリル酸5部からなる滴下用プレエマルションを調製した。
得られた滴下用プレエマルションのうち、単量体成分の総量の5%にあたる71部を前記フラスコ内に添加し、ゆるやかに窒素ガスを吹き込みながら80℃まで昇温し、3.5%過硫酸アンモニウム水溶液14部をフラスコ内に添加し、重合を開始した。
次に、滴下用プレエマルションの残部、3.5%過硫酸アンモニウム水溶液29部および2.5%亜硫酸水素ナトリウム水溶液20部を90分間かけてフラスコ内に滴下させた。滴下終了後、80℃の温度で60分間維持した。
その後、脱イオン水96部、乳化剤〔第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロンHS−10〕の25%水溶液40部、2−エチルヘキシルアクリレート100部、スチレン225部およびアクリル酸5部からなる2段目のプレエマルション、3.5%過硫酸アンモニウム水溶液29部および2.5%亜硫酸水素ナトリウム水溶液20部を90分間かけてフラスコ内に滴下した。滴下終了後、80度の温度で60分間維持した。
次に、脱イオン水96部、乳化剤〔第一工業製薬(株)製、商品名:アクアロンHS−10〕の25%水溶液40部、2−エチルヘキシルアクリレート70部、ブチルアクリレート50部、スチレン170部およびアクリル酸40部からなる3段目のプレエマルション、3.5%過硫酸アンモニウム水溶液29部および2.5%亜硫酸水素ナトリウム水溶液20部を90分間かけてフラスコ内に滴下した。滴下終了後、80℃の温度で120分間維持し、25%アンモニア水を添加し、pH〔(株)堀場製作所製、品番:F−23を用いて23℃で測定、以下同様〕を8に調整して乳化重合反応を終了した。得られた反応混合物を室温まで冷却した後、300メッシュの金網で濾過することにより、シーラー用樹脂エマルションを得た。
シーラー用樹脂エマルションに用いられた単量体成分の組成および当該シーラー用樹脂エマルションの性質を表1に示す。
比較製造例1
製造例1において、単量体成分を表1に示すように変更したこと以外は、製造例1と同様にしてシーラー用樹脂エマルションを得た。得られたシーラー用樹脂エマルションに用いられた単量体成分の組成および当該シーラー用樹脂エマルションの性質を表1に示す。
比較製造例2
製造例2において、単量体成分を表1に示すように変更したこと以外は、製造例2と同様にしてシーラー用樹脂エマルションを得た。得られたシーラー用樹脂エマルションに用いられた単量体成分の組成および当該シーラー用樹脂エマルションの性質を表1に示す。
なお、表1に記載の略号は、以下のことを意味する。
〔表1中の略号の意味〕
St:スチレン
MMA:メチルメタクリレート
2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート
BA:ブチルアクリレート
AA:アクリル酸
MAA:メタクリル酸
また、表1に記載の用語は、以下のことを意味する。
〔層1中のSt量〕
層1の原料として使用されている単量体成分におけるスチレンの含有率(%)
〔層3中のカルボン酸量〕
層3の原料として使用されている単量体成分におけるカルボキシル基含有単量体の含有率(%)
〔トータルSt量〕
エマルション粒子を構成している重合体に原料として使用されている全単量体成分におけるスチレンの含有率(%)
〔層構成比〕
エマルション粒子を構成している各層の重量比(左から順に層1/層2/層3の比率を示す)
〔各層のTg〕
エマルション粒子を構成している各層のガラス転移温度(℃)(左から順に層1/層2/層3のガラス転移温度を示す)
〔トータルTg〕
エマルション粒子のガラス転移温度(℃)
〔MFT〕
シーラー用樹脂エマルションの最低造膜温度(℃)
〔不揮発分量〕
樹脂エマルションにおける不揮発分の含有率(質量%)
〔平均粒子径〕
エマルション粒子の平均粒子径(nm)
また、表1において、層1〜層3は、重合順序を示している。また、表1中の単量体成分において、「−」は、その単量体が使用されていないことを意味する。
調製例
分散剤〔花王(株)製、商品名:デモールEP〕60部、分散剤〔第一工業製薬(株)製、商品名:ディスコートN−14〕50部、湿潤剤〔花王(株)製、商品名:エマルゲンLS−106〕10部、脱イオン水210部、酸化チタン〔石原産業(株)製、品番:CR−97〕200部、炭酸カルシウム〔竹原化学工業(株)製、軽質炭酸カルシウム〕600部、タルク〔日本タルク(株)製、品番:MICROACE S−3〕200部、消泡剤〔サンノプコ(株)製、商品名:ノプコ8034L〕10部およびガラスビーズ(直径:1mm)200部をディスパー攪拌下で混合した後、回転速度3000min-1にて60分間攪拌することによって熟成を行ない、100メッシュの金網で濾過し、不揮発分量が75質量%である白色の顔料ペーストを得た。なお、顔料ペーストにおける不揮発分量は、樹脂エマルションにおける不揮発分量と同様の方法で求めた。
実施例1
製造例1で得られた樹脂エマルション82部をホモディスパーにより回転速度1500min-1で分散させながら、成膜助剤として2,2,4−トリメチル−1、3−ペンタンジオールモノイソブチレート〔チッソ(株)製、品番:CS−12〕とブチルセロソルブとを等重量で混合することによって得られた混合溶液をその造膜温度が0〜5℃となるように前記樹脂エマルションに添加し、混合物を得た。
得られた混合物に、前記で得られた顔料ペースト87部を添加し、さらに不揮発分量が40質量%となるように適量の希釈水および適量の消泡剤〔シリコーン系消泡剤、サンノプコ(株)製、商品名:SNデフォーマー777〕を添加することにより、シーラー用樹脂組成物を得た。
次に、得られたシーラー用樹脂組成物にアルカリ可溶型レオロジーコントロール剤〔(株)日本触媒製、商品名:アクリセットWR−507、有効成分の量:30%〕1.4部を添加し、回転速度1500min-1で30分間攪拌することにより、シーラー用塗料組成物を得た。このシーラー用塗料組成物を室温で1日以上経過放置した。
実施例2
実施例1において、樹脂エマルションとして製造例2で得られた樹脂エマルションを用い、顔料ペーストの量を57部に変更し、レオロジーコントロール剤の量を1.2部に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
実施例3
実施例1において、樹脂エマルションとして製造例2で得られた樹脂エマルションを用い、レオロジーコントロール剤の量を1.9部に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
実施例4
実施例2において、レオロジーコントロール剤として、ウレタン会合型レオロジーコントロール剤〔(株)ADEKA製、商品名:アデカノールUH−420、有効成分の量:30%〕1.4部を用いたこと以外は、実施例2と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
実施例5
実施例3において、レオロジーコントロール剤として、ウレタン会合型レオロジーコントロール剤〔(株)ADEKA製、商品名:アデカノールUH−420、有効成分の量:30%〕2.0部を用いたこと以外は、実施例3と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
実施例6
実施例1において、樹脂エマルションとして製造例3で得られた樹脂エマルションを用い、顔料ペーストの量を71部に変更し、レオロジーコントロール剤の量を1.8部に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
実施例7
実施例6において、樹脂エマルションとして製造例4で得られた樹脂エマルションを用い、レオロジーコントロール剤の量を1.9部に変更したこと以外は、実施例6と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
実施例8
実施例2において、樹脂エマルションとして製造例5で得られた樹脂エマルションを用い、レオロジーコントロール剤の量を2.0部に変更したこと以外は、実施例2と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
実施例9
実施例1において、樹脂エマルションとして製造例5で得られた樹脂エマルションを用い、レオロジーコントロール剤の量を2.5部に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
実施例10
実施例4において、樹脂エマルションとして製造例5で得られた樹脂エマルションを用い、レオロジーコントロール剤の量を1.6部に変更したこと以外は、実施例4と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
実施例11
実施例5において、樹脂エマルションとして製造例5で得られた樹脂エマルションを用い、レオロジーコントロール剤の量を2.1部に変更したこと以外は、実施例5と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
実施例12
実施例1において、樹脂エマルションとして製造例6で得られた樹脂エマルションを用い、レオロジーコントロール剤の量を2.6部に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
実施例13
実施例2において、レオロジーコントロール剤として、3%ヒドロキシエチルセルロース(表2においてHECとして表記)〔ダイセル化学工業(株)製、品番:SP−850〕水溶液11.8部を用いたこと以外は、実施例2と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
比較例1
実施例6において、樹脂エマルションとして比較製造例1で得られた樹脂エマルションを用い、レオロジーコントロール剤の量を1.5部に変更したこと以外は、実施例6と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
比較例2
実施例6において、樹脂エマルションとして比較製造例2で得られた樹脂エマルションを用い、レオロジーコントロール剤の量を1.6部に変更したこと以外は、実施例6と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
比較例3
実施例2において、顔料ペーストの量を31部に変更し、レオロジーコントロール剤の量を0.8部に変更したこと以外は、実施例2と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
比較例4
実施例4において、顔料ペーストの量を31部に変更し、レオロジーコントロール剤の量を0.9部に変更したこと以外は、実施例4と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
比較例5
実施例4において、レオロジーコントロール剤を用いなかったこと以外は、実施例4と同様にしてシーラー用塗料組成物を得た。
実験例
次に、各実施例または各比較例で得られたシーラー用塗料組成物の物性を以下の方法に基づいて調べた。その結果を表2に示す。
なお、レオロジーコントロール剤として、アルカリ可溶型レオロジーコントロール剤を用いた場合には、以下の試験板の作製方法1に基づいて試験板を作製し、ウレタン会合型レオロジーコントロール剤を用いた場合には、以下の試験板の作製方法2に基づいて試験板を作製した。
〔試験板の作製方法1〕
アルカリ可溶型レオロジーコントロール剤が用いられたシーラー用塗料組成物をエアレススプレー〔アネスト岩田(株)製、品番:EX−700〕でスレート板〔日本テストパネル(株)製、300mm×300mm×12mm厚〕に塗布量が100g/m2にて塗布し、熱風乾燥機にて100℃で10分間乾燥することにより、試験板を得た。
〔試験板の作製方法2〕
ウレタン会合型レオロジーコントロール剤が用いられたシーラー用塗料組成物をロールコーター〔正和産業(株)製〕でスレート板〔日本テストパネル(株)製、300mm×300mm×12mm厚〕に塗布量が100g/m2にて塗布し、熱風乾燥機にて100℃で10分間乾燥することにより、試験板を得た。
<粘度>
BM型粘度計〔東京計器(株)製〕により、25℃にて、回転速度6min-1におけるレオロジーコントロール剤の粘度および回転速度60min-1におけるレオロジーコントロール剤の粘度を測定した。
<粘性>
シーラー用塗料組成物の粘性として、式:
〔チクソトロピックインデックス(TI)〕
=〔回転速度6min-1におけるレオロジーコントロール剤の粘度〕
÷〔回転速度60min-1におけるレオロジーコントロール剤の粘度〕
に基づいて、チクソトロピックインデックス(TI)を求めた。
<スプレー性>
アルカリ可溶型レオロジーコントロール剤が用いられたシーラー用塗料組成物について、前記で求められたチクソトロピックインデックス(TI)に基づいて以下の評価基準にしたがって評価した。
〔評価基準〕
◎:TIが5.5以上、6.0未満
○:TIが5.0以上、5.5未満
△:TIが4.0以上、5.0未満
×:TIが4未満
<ロールコーター性>
ウレタン会合型レオロジーコントロール剤が用いられたシーラー用塗料組成物について、前記で求められたチクソトロピックインデックス(TI)に基づいて以下の評価基準にしたがって評価した。
〔評価基準〕
◎:TIが1.0以上、1.5未満
○:TIが1.5以上、2.0未満
△:TIが2.0以上、3.0未満
×:TIが3.0以上
<耐透水性>
試験板に形成された塗膜上にロート(直径:10cm)を載置し、両者の接触部をシリコーン系バスボンド〔コニシ(株)製〕でシールし、JIS K5400に規定の「ロート法」に準拠して24時間経過後の減水量を測定し、以下の評価基準に基づいて耐透水性を評価した。
(評価基準)
◎:0.03mL/cm2未満
○:0.03mL/cm2以上、0.05mL/cm2未満
△:0.05mL/cm2以上、0.10mL/cm2未満
×:0.10mL/cm2以上
<耐ブロッキング性>
2枚の試験板(7×15cm)を60℃の雰囲気中で1時間放置した後、各試験片の塗膜が形成されている面同士を重ね合わせ、その上に300g/cm2の荷重をかけ、その状態で60℃の温度にて24時間静置させた後、各試験板を分離し、塗膜表面の状態を目視にて観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
◎:変化なし
○:塗膜表面のわずかな艶変化のみ
△:塗膜の剥がれ箇所がわずかにある
×:塗膜の剥がれ箇所が多数ある
<耐凍害性>
試験板の側面および塗膜が形成されていない背面をシリコーン系バスボンド〔コニシ(株)製〕でシールした後、凍結融解試験機を用い、大気中で−20℃に冷却することによって2時間凍結した後に20℃の水中に2時間浸漬する操作を1サイクルとし、100サイクルごとに拡大倍率が30倍のルーペを用いて塗膜面のクラックの発生状態を観察しながら前記操作を300サイクル行ない、以下の評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
◎:300サイクルでも問題なし
○:200サイクルで問題がないが、300サイクルでクラックが発生
△:100サイクルで問題がないが、200サイクルでクラックが発生
×:100サイクルでクラックが発生
<顔料の含有量>
顔料の含有量は、式:
〔顔料の含有量(%)〕
=(〔顔料の重量〕÷〔樹脂の不揮発分の重量+顔料の重量〕)×100
に基づいて求めた。
表2中に記載の製造例番号は、その製造例番号で得られた樹脂エマルションが用いられていることを意味する。「比較1」および「比較2」は、それぞれ、比較製造例1および比較製造例2で得られた樹脂エマルションが用いられていることを意味する。また、レオロジーコントロール剤の有効成分の量は、シーラー用塗料組成物に用いられている樹脂エマルションの不揮発分100部あたりのレオロジーコントロール剤の有効成分の量を意味する。
なお、物性において「×」の評価が1つでもあるシーラー用塗料組成物は、シーラー塗料への使用に適していない。
表2に示された結果から、各実施例で得られたシーラー用塗料組成物は、いずれも、スプレー性またはロールコーター性に優れ、耐透水性、耐ブロッキング性および耐凍害性に優れた塗膜を形成することがわかる。
本発明のシーラー用塗料組成物は、水性一液型として、例えば、窯業用建材シーラー用塗料組成物、シーラー塗料などに使用することが期待されるものである。

Claims (2)

  1. 単量体成分を多段乳化重合させてなる複数の樹脂層を有するエマルション粒子を含有する樹脂エマルション、顔料およびレオロジーコントロール剤を含有するシーラー用塗料組成物であって、前記レオロジーコントロール剤がポリ(メタ)アクリル酸系レオロジーコントロール剤であることを特徴とするシーラー用塗料組成物。
  2. 請求項1に記載のシーラー用塗料組成物が塗布されてなる無機質建材。
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