JP2015109416A - チャック装置 - Google Patents

チャック装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015109416A
JP2015109416A JP2014179393A JP2014179393A JP2015109416A JP 2015109416 A JP2015109416 A JP 2015109416A JP 2014179393 A JP2014179393 A JP 2014179393A JP 2014179393 A JP2014179393 A JP 2014179393A JP 2015109416 A JP2015109416 A JP 2015109416A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chuck
chuck body
annular
elastic member
holding tape
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014179393A
Other languages
English (en)
Inventor
屋 康 二 土
Koji Tsuchiya
屋 康 二 土
澤 幸 夫 芹
Yukio Serizawa
澤 幸 夫 芹
山 貴 信 秋
Takanobu Akiyama
山 貴 信 秋
山 翔 太 黒
Shota Kuroyama
山 翔 太 黒
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shibaura Machine Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Machine Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Machine Co Ltd filed Critical Toshiba Machine Co Ltd
Priority to JP2014179393A priority Critical patent/JP2015109416A/ja
Publication of JP2015109416A publication Critical patent/JP2015109416A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Jigs For Machine Tools (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Abstract

【課題】ワーク保持用テープとチャック本体との間に切削(研削)剤が引き込まれることを防止できるチャック装置を提供する。
【解決手段】上面の一部に凹部が設けられたチャック本体と、複数の気孔を有し、前記チャック本体の上面の前記凹部内に設けられたポーラス体と、前記ポーラス体の前記複数の気孔の少なくとも一部に連通すると共に前記チャック本体の下面に開口するように当該チャック本体に穿孔された真空引き用孔と、前記チャック本体の上面の前記凹部に対する外周側の環状領域内に設けられた、ワーク保持用テープを固定するためのテープ固定装置と、前記チャック本体の上面のうち、前記ポーラス体が設けられた前記凹部と前記テープ固定装置が設けられた前記環状領域との間の環状の中間領域内に設けられ、当該チャック本体の上面と下面との間を貫通する少なくとも1つの通気孔と、を備えたことを特徴とするチャック装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、工作機械においてワークを固定するためのチャック装置に関する。
LED、MEMS等の各種電子機器に利用される半導体チップの製造では、IC、LSI等のデバイスが表面に複数形成された半導体ウエハ(ワーク)が、裏面を上向きに向けられた姿勢で、チャック装置に固定される。そして、エンドミル等の工具が取付けられた主軸が、高速回転されながら、チャック装置に固定されたワークに向かって下降され、当該工具によってワークの上面(裏面)が所望の厚みに切削される。例えば、特開2012−234966(特許文献1)では、発光素子の色度ムラを低減させるために、ワークの裏面に位置する蛍光体が所望の厚みに切削される。その後、所望の厚みに切削されたワークは、高速回転されるダイシングブレード等の工具によってストリートと呼ばれる分割予定ラインに沿って切断されることで、個々の半導体チップに分割される。
図11は、このようなワークの加工においてワーク120を固定するために用いられる従来のチャック装置100の概略側面視断面図である。図11に示すように、通常はワーク保持用テープ(例えば、ダイシングテープ)121の粘着性を有する上面の一部にワーク120が貼着されると共にワーク保持用テープ121の外周部分に磁性体からなる環状のフレーム122が固定された状態で、当該ワーク保持用テープ121が、チャック本体111の上面に載置されるようになっている。チャック本体111の上面の凹部111a内にはポーラス体112が設けられており、当該ポーラス体112が有する複数の気孔の少なくとも一部はチャック本体111の下面に開口する真空引き用孔113に連通されている。真空引き用孔113には不図示の真空引き機構が接続されている。真空引き機構の動作によって真空引き用孔113を介してポーラス体112の複数の気孔から真空引きされることで、チャック本体111とワーク保持用テープ121との間の空間に負圧が形成され、ワーク保持用テープ121はチャック本体111の上面に引き寄せられて固定されるようになっている。また、チャック本体111の上面の凹部111aに対する外周側の環状領域内には、周方向に間隔を空けて複数の磁石片114が設けられている。環状のフレーム122に各磁石片114から磁力が作用されることで、ワーク保持用テープ120の外周部分はチャック本体111の上面に引き寄せられて更にしっかりと固定されるようになっている。
ところで、チャック装置100に固定されたワーク120の加工時に、高速回転される工具の温度上昇を抑制するために、当該工具の刃先に切削(研削)剤(例えば、水または油)が吹き付けられながら、ワーク120の加工が行われる。吹き付けられた切削(研削)剤は、工具の刃先からワーク120の表面に落下した後、ワーク保持用テープ121の表面を伝って外周側に向かって流れ、チャック本体111の外周から下方に流れ落ちる。
ここで、チャック本体111とワーク保持用テープ121との間には負圧が形成されているため、図12に示すように、切削(研削)剤の一部は、ワーク保持用テープ121の外周部分からワーク保持用テープ121とチャック本体111との間に引き込まれてポーラス体112まで達することがある。この場合、以下のような不都合が生じる。
すなわち、引き込まれた切削剤によってワーク保持用テープ121はチャック本体111から例えば数μm程度持ち上げられる。そのため、面加工や溝加工などの切り込み深さに精度を要する加工では、ワーク120の切り込み深さに変動が生じてしまう。
また、真空引き機構には、通常は吸い込んだ切削(研削)剤を分離するタンクが設けられているが、長時間の加工ではタンクが満水となってしまい、その結果、空圧回路まで切削(研削)剤が達することで空圧回路の故障の原因となる。また、切削(研削)剤として水道水などの不純物を含む液体が用いられる場合、タンク内に不純物が析出し、これが空圧回路まで達することで空圧回路の故障の原因となる。また、切削(研削)剤が添加物を含む場合も、空圧回路に達した後に乾燥することで空圧回路を詰まらせることがある。
更に、真空引き機構には、通常はベルヌーイの定理を利用した高速エア噴射による真空発生器が用いられており、当該真空発生器では高速エア噴射に伴う大きな騒音の発生を防止するために排気に多孔式サイレンサーが設けられているが、真空発生器が吸引したエアに切削(研削)剤が混ざると、サイレンサーから異音が発生する他、析出した不純物がサイレンサーを目詰まりさせるおそれがある。
特開2012−234966号公報
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明の目的は、ワーク保持用テープとチャック本体との間に切削(研削)剤が引き込まれることを防止できるチャック装置を提供することにある。
本発明は、上面の一部に凹部が設けられたチャック本体と、複数の気孔を有し、前記チャック本体の上面の前記凹部内に設けられたポーラス体と、前記ポーラス体の前記複数の気孔の少なくとも一部に連通すると共に前記チャック本体の下面に開口するように当該チャック本体に穿孔された真空引き用孔と、前記チャック本体の上面の前記凹部に対する外周側の環状領域内に設けられた、ワーク保持用テープを固定するためのテープ固定装置と、前記チャック本体の上面のうち、前記ポーラス体が設けられた前記凹部と前記テープ固定装置が設けられた前記環状領域との間の環状の中間領域内に設けられ、当該チャック本体の上面と下面との間を貫通する少なくとも1つの通気孔と、を備えたことを特徴とするチャック装置である。
本発明によるチャック装置は、通常は工作機械のテーブル上に設置されると共に真空引き用孔に真空引き機構が接続されて用いられる。チャック本体の上面にワーク保持用テープが載置された状態で真空引き機構により真空引き用孔を介してポーラス体の複数の気孔から真空引きされることで、チャック本体とワーク保持用テープとの間の空間に負圧が形成され、ワーク保持用テープはチャック本体の上面に引き寄せられて固定される。チャック本体には通気孔が設けられているため、ワーク保持用テープとチャック本体との間には通気孔から空気が流入し得る。ここで、通気孔に対して凹部側の領域では、通気孔から流入する空気がポーラス体の複数の気孔を介して真空引き用孔から真空引きされるため、ワーク保持用テープとチャック本体との間の負圧が維持される。一方、通気孔に対して外周側の領域では、通気孔から流入する空気により、ワーク保持用テープとチャック本体との間の負圧が解消される。これにより、ワーク保持用テープの外周部分からワーク保持用テープとチャック本体との間に切削(研削)剤が引き込まれることが防止され得る。
好ましくは、前記チャック本体の上面の前記環状の中間領域には、前記通気孔に連通する通気溝が周方向に延びるように設けられている。このような態様によれば、周方向に延びる通気溝の内部に通気孔から空気が流入することで、当該通気溝に対して外周側の領域においてワーク保持用テープとチャック本体との間の負圧が解消される。これにより、ワーク保持用テープの外周部分のうち通気溝に対応する周方向に広い範囲で、ワーク保持用テープとチャック本体との間に切削(研削)剤が引き込まれることが防止され得る。
この場合、更に好ましくは、前記通気溝は、前記環状の中間領域の周方向に周回するように設けられている。このような態様によれば、ワーク保持用テープの外周部分の全周で、ワーク保持用テープとチャック本体との間に切削(研削)剤が引き込まれることが防止され得る。
また、好ましくは、前記チャック本体の下面には、前記通気孔の開口部を周回状に取り囲む水返し用溝が設けられている。このような態様によれば、チャック本体の外周からチャック本体の下面に回り込んで通気孔の開口部へと向かう切削(研削)剤が水返し用溝によって遮られるため、通気孔の開口部が切削(研削)剤により塞がれることが防止され得る。
また、好ましくは、前記チャック本体の下面には、前記通気孔の開口部に対して少なくとも外周側の領域に、水返し用突起が設けられている。このような態様によれば、チャック本体の外周からチャック本体の下面に回り込んで通気孔の開口部へと向かう切削(研削)剤が水返し用突起によって遮られため、通気孔の開口部が切削(研削)剤により塞がれることが防止され得る。更に、このような態様によれば、加工中に飛散して通気孔の開口部へと向かう切削(研削)剤の飛沫も水返し用突起によって遮られるため、通気孔の開口部が切削(研削)剤により塞がれることがより確実に防止され得る。
また、好ましくは、前記テープ固定装置は、周方向に間隔を空けて配置された複数の磁石片を有している。このような態様によれば、例えばワーク保持用テープの外周部分に磁性体からなる環状のフレームに装着されている場合、環状のフレームに各磁石片から磁力が作用されることで、ワーク保持用テープの外周部分はチャック本体の上面に引き寄せられて更にしっかりと固定され得る。これにより、ワーク保持用テープの外周部分からワーク保持用テープとチャック本体との間に切削(研削)剤が引き込まれることがより効果的に防止され得る。
また、好ましくは、前記チャック本体の上面のうち前記環状の中間領域には、撥水性を有するコーティング剤がコーティングされている。このような態様によれば、ワーク保持用テープとチャック本体との間に毛細管現象によって切削(研削)剤が引き込まれることが効果的に防止され得る。
また、好ましくは、前記チャック本体の上面の前記環状の中間領域には、周方向に周回するように弾性部材収容溝が形成されており、前記弾性部材収容溝の内側には、環状の弾性部材が配置されている。このような態様によれば、ワーク保持用テープがチャック本体の上面に引き寄せられて固定される際に、環状の弾性部材は、ワーク保持用テープの下面と弾性部材収容溝の底面との間で押し挟まれて変形し、ワーク保持用テープの下面および弾性部材収容溝の底面の両方に密着する。これにより、ワーク保持用テープとチャック本体との間が環状の弾性部材によって確実にシールされ得て、ワーク保持用テープの外周部分からワーク保持用テープとチャック本体との間に切削(研削)剤が引き込まれることがより効果的に防止され得る。
この場合、好ましくは、前記弾性部材収容溝は、前記通気溝と同一である。このような態様によれば、チャック本体の製造時に溝を加工する手間が少なくて済む。
また、この場合、前記環状の弾性部材は、前記通気孔に対して前記通気溝の外周側に配置されていてもよい。このような態様によれば、ワーク保持用テープの外周部分からワーク保持用テープとチャック本体との間に入り込もうとする切削(研削)剤が、環状の弾性部材によって遮断され得る。これにより、ワーク保持用テープとチャック本体との間に切削(研削)剤が引き込まれることがより効果的に防止され得る。
さらに、この場合、前記通気溝の内側には、前記環状の弾性部材より小径の環状の第2弾性部材が配置されており、前記環状の第2弾性部材は、前記通気孔に対して前記通気溝の内周側に配置されていてもよい。このような態様によれば、ワーク保持用テープの外周部分からワーク保持用テープとチャック本体との間に入り込もうとする切削(研削)剤が、環状の弾性部材によって遮断されることに加えて、通気孔の開口部を通ってワーク保持用テープとチャック本体との間に入り込もうとする切削(研削)剤も、環状の第2弾性部材によって遮断され得る。これにより、ワーク保持用テープとチャック本体との間に切削(研削)剤が引き込まれることがさらに効果的に防止され得る。
あるいは、前記環状の弾性部材は、前記通気孔に対して前記通気溝の内周側に配置されていてもよい。このような態様によれば、通気孔の開口部を通ってワーク保持用テープとチャック本体との間に入り込もうとする切削(研削)剤が、環状の弾性部材によって遮断され得る。これにより、ワーク保持用テープとチャック本体との間に切削(研削)剤が引き込まれることがより効果的に防止され得る。
また、好ましくは、ワーク保持用テープの外周部分に固定される環状のフレームを更に備え、平面視において、前記環状のフレームの外輪郭は、前記チャック本体の上端面の外輪郭より一回り大きい。このような態様によれば、ワーク保持用テープの表面を伝って外周側に向かって流れる切削(研削)剤は、環状のフレームの側面からチャック本体の上端面に伝わること無く下方に流れ落ちることができる。これにより、チャック本体の上端面を伝ってワーク保持用テープとチャック本体との間に入り込もうとする切削(研削)剤を低減することができる。
この場合、更に好ましくは、前記チャック本体の周縁部には、前記上端面に対して一段低くなるように段部が形成されており、当該段部の底面には上向きに突き出すように位置決めピンが設けられている。このような態様によれば、環状のフレームの周縁部を位置決めピンに突き当てることで、環状のフレームをチャック本体に対して容易に位置決めすることができる。また、環状のフレームがチャック本体に対して位置決めされた状態では、環状のフレームの下面と段部の底面との間に隙間が空けられるため、ワーク保持用テープの表面を伝って外周側に向かって流れる切削(研削)剤は、環状のフレームの側面からチャック本体の上端面に伝わること無く段部の底面に流れ落ちることができる。これにより、チャック本体の上端面を伝ってワーク保持用テープとチャック本体との間に入り込もうとする切削(研削)剤を低減することできる。
また、好ましくは、前記チャック本体の側面には、下方に延びるシート状のカーテン部材が当該チャック本体を取り囲むように設けられている。このような態様によれば、ワーク保持用テープの表面を伝って外周側に向かって流れる切削(研削)剤は、チャック本体の外周からカーテン部材を伝って下方に流れ落ちることができ、チャック本体の下面に回り込んで通気孔の開口部を塞いでしまうことが防止され得る。更に、このような態様によれば、加工中に飛散して通気孔の開口部へと向かう切削(研削)剤の飛沫もカーテン部材によって遮られるため、通気孔の開口部が切削(研削)剤により塞がれることがより確実に防止され得る。
本発明によるチャック装置は、通常は工作機械のテーブル上に設置されると共に真空引き用孔に真空引き機構が接続されて用いられる。チャック本体の上面にワーク保持用テープが載置された状態で真空引き機構により真空引き用孔を介してポーラス体の複数の気孔から真空引きされることで、チャック本体とワーク保持用テープとの間の空間に負圧が形成され、ワーク保持用テープはチャック本体の上面に引き寄せられて固定される。チャック本体には通気孔が設けられているため、ワーク保持用テープとチャック本体との間には通気孔から空気が流入し得る。ここで、通気孔に対して凹部側の領域では、通気孔から流入する空気がポーラス体の複数の気孔を介して真空引き用孔から真空引きされるため、ワーク保持用テープとチャック本体との間の負圧が維持される。一方、通気孔に対して外周側の領域では、通気孔から流入する空気により、ワーク保持用テープとチャック本体との間の負圧が解消される。これにより、ワーク保持用テープの外周部分からワーク保持用テープとチャック本体との間に切削(研削)剤が引き込まれることが防止され得る。
図1は、本発明の第1の実施の形態によるチャック装置を示す概略側面視断面図である。 図2は、図1のチャック装置を示す概略平面図である。 図3は、図1のチャック装置の外周部分を拡大して示す概略側面視断面図である。 図4は、本発明の第2の実施の形態によるチャック装置の外周部分を拡大して示す概略側面視断面図である。 図5は、本発明の第3の実施の形態によるチャック装置の外周部分を拡大して示す概略側面視断面図である。 図6は、本発明の第4の実施の形態によるチャック装置の外周部分を拡大して示す概略側面視断面図である。 図7は、本発明の第5の実施の形態によるチャック装置を示す概略斜視図である。 図8は、図7のチャック装置を示す概略平面図である。 図9は、図8のチャック装置のA−A線に沿った断面図である。 図10は、図8のチャック装置のB−B線に沿った断面図である。 図11は、従来のチャック装置を示す概略側面視断面図である。 図12は、図11のチャック装置の外周部分を拡大して示す概略側面視断面図である。
以下に、添付の図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態によるチャック装置を示す概略側面視断面図である。図2は、図1のチャック装置を示す概略平面図である。
図1及び図2に示すように、本実施の形態によるチャック装置10は、上面の一部に凹部11aが設けられたチャック本体11と、複数の気孔を有し、チャック本体11の上面の凹部11a内に設けられたポーラス体12と、ポーラス体12の複数の気孔の少なくとも一部に連通すると共にチャック本体11の下面に開口するように当該チャック本体11に穿孔された真空引き用孔13と、チャック本体11の上面の凹部11aに対する外周側の環状領域内に設けられた、ワーク保持用テープ21を固定するためのテープ固定装置15と、チャック本体11の上面のうち、ポーラス体12が設けられた凹部11aとテープ固定装置15が設けられた環状領域との間の環状の中間領域内に設けられ、当該チャック本体11の上面と下面との間を貫通する複数(図示された例では16本)の通気孔16と、を備えている。
本実施の形態では、図1及び図2に示すように、ワーク保持用テープ21は、例えば表面に粘着剤が塗布された平面視円形状のダイシングテープであり、ワーク保持用テープ21の表面の一部には、半導体ウェハ等の円板状のワーク20がワーク保持用テープ21と同軸状に配置された状態で貼着されている。また、ワーク保持用テープ21の表面のうちワーク20に対する外周側の環状の外周部分には、磁性体からなる環状のフレーム22が固定されている。
本実施の形態では、図2に示すように、チャック本体11は、平面視円形状を有しており、チャック本体11の上面の凹部11aは、チャック本体11と同軸状に形成されている。また、チャック本体11の下面に開口する真空引き用孔13は、凹部11aの底面とチャック本体11の下面との間を、チャック本体11と同軸状に貫通して設けられている。
ポーラス体12としては、例えば、JIS H7009に規定された内容に準じる多孔質体が用いられる。本実施の形態では、ポーラス体12も、平面視円形状を有しており、チャック本体11の上面の凹部11a内に嵌め合わされて固定されている。また、図1に示すように、ポーラス体12の上面は、チャック本体11の上面と面一に揃えられている。
図1に示すように、チャック本体11の上面には、前述のワーク保持用テープ21が、ワーク20が貼着された表面が上向きに向けられた姿勢で載置されるようになっている。
本実施の形態では、図1及び図2に示すように、テープ固定装置15は、周方向に間隔を空けて配置された複数(図示された例では8個)の磁石片14を有している。各磁石片14は、それぞれ、ワーク保持用テープ21の外周部分に固定された環状のフレーム22に磁力を作用できるようになっている。
本実施の形態では、図1に示すように、チャック本体11の上面のうち、ポーラス体12が設けられた凹部11aとテープ固定装置15が設けられた環状領域との間の環状の中間領域は、環状領域の上面の高さ位置がポーラス体12の上面の高さ位置より低くなるように傾斜されている。
図2に示すように、チャック本体11の上面と下面との間を貫通する16本の通気孔16は、チャック本体11の上面の環状の中間領域において、周方向に等間隔に配置されている。
また、図1及び図2に示すように、チャック本体11の上面の環状の中間領域には、通気孔16に連通する通気溝17が周方向に延びるように設けられている。本実施の形態では、通気孔16に連通する通気溝17は、環状の中間領域の周方向に周回するように設けられている。なお、図示された例では、通気溝17の幅は、通気孔16の内径より大きく形成されているが、これに限定されず、通気孔16の内径と同じ長さで形成されていてもよい。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
本実施の形態のチャック装置10は、通常は、不図示の工作機械のテーブル上に設置されると共に真空引き用孔13に不図示の真空引き機構が接続されて用いられる。真空引き機構としては、例えばベルヌーイの定理を利用した高速エア噴射による真空発生器が用いられる。
まず、図1に示すように、チャック本体11の上面には、ワーク保持用テープ21が、ワーク20が貼着された表面が上向きに向けられた姿勢で載置される。ワーク保持用テープ21の外周部分に固定された環状のフレーム22には、チャック本体11の上面の環状部分に設けられた各磁石片14から磁力が作用される。これにより、ワーク保持用テープ21の外周部分はチャック本体11の上面に引き寄せられて固定される。
次に、真空引き用孔13に接続された不図示の真空引き機構の動作により、真空引き用孔13を介してポーラス体12の複数の気孔から真空引きされる。これにより、チャック本体11とワーク保持用テープ21との間の空間に負圧が形成され、ワーク保持用テープ21はチャック本体11の上面に引き寄せられて固定される。
本実施の形態では、チャック本体11の上面の環状の中間領域に通気孔16が設けられているため、ワーク保持用テープ21とチャック本体11との間には通気孔16から空気が流入し得る。また、チャック本体11の上面の環状の中間領域には、通気孔16に連通する通気溝17が周方向に延びるように設けられているため、通気孔16から流入する空気は通気溝17に沿って周方向に拡がり得る。
ここで、周方向に延びる通気溝17に対して凹部11a側の領域では、通気孔16から流入する空気がポーラス体12の複数の気孔を介して真空引き用孔13から真空引きされるため、ワーク保持用テープ21とチャック本体11との間の負圧が維持される。
一方、周方向に延びる通気溝17に対して外周側の領域では、通気孔16から流入する空気により、ワーク保持用テープ21とチャック本体11との間の負圧が解消される。
次に、チャック装置10が設置された不図示の工作機械の動作により、工具が高速回転されながらチャック装置10に固定されたワーク20に向かって下降され、当該工具によってワーク20の表面が切削(または研削)加工される。この時、高速回転される工具の温度上昇を抑制するために、当該工具の刃先には切削(研削)剤(例えば、水または油)が吹き付けられる。吹き付けられた切削(研削)剤は、工具の刃先からワーク20の表面に落下した後、ワーク保持用テープ21の表面を伝って外周側に向かって流れ、チャック本体11の外周から下方に流れ落ちる。
本実施の形態では、通気孔16に対して外周側の領域では、通気孔16から流入する空気によりワーク保持用テープ21とチャック本体11との間の負圧が解消されているため、ワーク保持用テープ21の外周部分からワーク保持用テープ21とチャック本体11との間に切削(研削)剤が引き込まれることが防止され得る。
以上のように、本実施の形態によれば、チャック本体11の上面にワーク保持用テープ21が載置された状態で真空引き機構により真空引き用孔13を介してポーラス体の複数の気孔から真空引きされることで、チャック本体11とワーク保持用テープ21との間の空間に負圧が形成され、ワーク保持用テープ21はチャック本体11の上面に引き寄せられて固定される。チャック本体11には通気孔16が設けられているため、ワーク保持用テープ21とチャック本体11との間には通気孔16から空気が流入し得る。ここで、通気孔16に対して凹部側の領域では、通気孔16から流入する空気がポーラス体12の複数の気孔を介して真空引き用孔13から真空引きされるため、ワーク保持用テープ21とチャック本体11との間の負圧が維持される。一方、通気孔16に対して外周側の領域では、通気孔16から流入する空気により、ワーク保持用テープ21とチャック本体11との間の負圧が解消される。これにより、ワーク保持用テープ21の外周部分からワーク保持用テープ21とチャック本体11との間に切削(研削)剤が引き込まれることが防止され得る。
また、本実施の形態によれば、チャック本体11の上面の環状の中間領域に通気孔16に連通する通気溝17が周方向に延びるように設けられているため、周方向に延びる通気溝17の内部に通気孔16から空気が流入することで、当該通気溝17に対して外周側の領域においてワーク保持用テープ21とチャック本体11との間の負圧が解消される。これにより、ワーク保持用テープ21の外周部分のうち通気溝17に対応する周方向に広い範囲で、ワーク保持用テープ21とチャック本体11との間に切削(研削)剤が引き込まれることが防止され得る。
また、本実施の形態によれば、通気溝17は環状の中間領域の周方向に周回するように設けられているため、ワーク保持用テープ21の外周部分の全周で、ワーク保持用テープ21とチャック本体11との間に切削(研削)剤が引き込まれることが防止され得る。
なお、前述の実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を参照しながら、変形の一例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、前述の実施の形態と同様に構成され得る部分について、前述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いるとともに、重複する説明を省略する。
例えば、前述の実施の形態では、図3に示すように、チャック本体11の外周からチャック本体11の下面に回り込んで通気孔16の開口部へと向かう切削(研削)剤を積極的に遮断する水返し機構が設けられていなかったが、図4に示すように、チャック本体11の下面には、通気孔16の開口部を周回状に取り囲む水返し用溝31が設けられていてもよい(第2の実施の形態)。図示された例では、水返し用溝31は、側面視三角形状を有しているが、これに限定されず、側面視m角形状(mは4以上の自然数)または側面視半円形状を有していてもよい。この場合、チャック本体11の外周からチャック本体11の下面に回り込んで通気孔16の開口部へと向かう切削(研削)剤が水返し用溝31によって遮られるため、通気孔16の開口部が切削(研削)剤により塞がれることが防止され得る。
また、図5に示すように、チャック本体11の下面には、通気孔16の開口部に対して少なくとも外周側の領域に、水返し用突起32が設けられていてもよい(第3の実施の形態)。この場合、チャック本体11の外周からチャック本体11の下面に回り込んで通気孔16の開口部へと向かう切削(研削)剤が水返し用突起32によって遮られため、通気孔16の開口部が切削(研削)剤により塞がれることが防止され得る。更に、この場合、加工中に飛散して通気孔16の開口部へと向かう切削(研削)剤の飛沫も水返し用突起32によって遮られるため、通気孔16の開口部が切削(研削)剤により塞がれることがより確実に防止され得る。
また、図6に示すように、チャック本体11の上面のうち環状の中間領域には、撥水性を有するコーティング剤33がコーティングされていてもよい(第4の実施の形態)。コーティング剤33としては、例えば、シリコーン樹脂が用いられる。この場合、ワーク保持用テープ21とチャック本体11との間に毛細管現象によって切削(研削)剤が引き込まれることが効果的に防止され得る。なお、本明細書において「撥水性を有する」とは、使用される切削(研削)剤に対する接触角が大きい(例えば、90°以上である)ことを意味し、切削(研削)剤として油が使用される場合に撥油性を有することも含む。
なお、図2に示す実施の形態では、通気孔16の数は16であったが、これに限定されず、1本〜15本、または17本以上であってもよい。チャック本体11の上面に通気溝17が設けられていない場合には、通気孔16の数が多いほど周方向に広い範囲をカバーできるため好ましい。
また、図2に示す実施の形態では、磁石片14の数は8個であったが、これに限定されず、1個〜7個、または9個以上であってもよい。
また、図2に示す実施の形態では、チャック本体11とポーラス体12とは、それぞれ、平面視円形状を有していたが、これに限定されず、平面視n角形状(nは3以上の自然数)を有していてもよい。
次に、チャック装置の別の一変形例(第5の実施の形態)について、図7乃至図10を参照して説明する。図7は、このチャック装置10’を示す概略斜視図である。図8は、図7のチャック装置10’の概略平面図である。図9は、図8のチャック装置10’のA−A線に沿った断面図である。図10は、図8のチャック装置10’のB−B線に沿った断面図である。
図7乃至図10に示す例では、平面視において、環状のフレーム21の外輪郭22cは、チャック本体11の上端面の外輪郭11cより一回り大きくされている。ここで、チャック本体11の上端面とは、チャック本体11の上面のうち中心点を含む端面を意味し、図示された例では、チャック本体11の上面のうち後述する段部36を除いた領域を意味する。平面視において、環状のフレーム21の外輪郭22cとチャック本体11の上端面の外輪郭11cとの間の間隔は、例えば4mm程度である。
このような態様によれば、図9に示すように、環状のフレーム22が固定されたワーク保持用テープ21がチャック本体11の上面に載置された状態では、ワーク保持用テープ21の表面を伝って外周側に向かって流れる切削(研削)剤は、環状のフレーム22の周縁部から、チャック本体11の上端面に伝わること無く、下方に流れ落ちることができる。これにより、チャック本体11の上端面を伝ってワーク保持用テープ21とチャック本体11との間に入り込もうとする切削(研削)剤を低減することができる。
また、図7乃至図10に示す例では、チャック本体11の上面の周縁部には、チャック本体11の上端面に対して一段低くなるように2つの段部36が形成されており、各段部36には上向きに突き出すように位置決めピン37がそれぞれ設けられている。より詳しくは、図10に示すように、各段部36は、チャック本体11の上端面の外輪郭11cをなす側面と底面によって画成されており、位置決めピン37は、各段部36の側面から離間した位置において、当該段部36の底面から上向きに突き出すように設けられている。段部36の深さは、例えば2mm程度である。一方、図7および図8に示すように、環状のフレーム22の周縁部には、各位置決めピン37に対応するように位置決め用の2つの切欠11bが形成されている。
このような態様によれば、図7および図8に示すように、環状のフレーム22が固定されたワーク保持用テープ21をチャック本体11の上面に載置する際に、環状のフレーム22の周縁部の切欠11bを位置決めピン37にそれぞれ突き当てることで、環状のフレーム22およびワーク保持用テープ21をチャック本体11に対して容易に位置決めすることができる。
また、このような態様によれば、図10に示すように、環状のフレーム22の周縁部の切欠11bが位置決めピン37にそれぞれ突き当てられて位置決めされた状態では、環状のフレーム22の周縁部の下面と段部36の底面との間には隙間が空けられる。そのため、ワーク保持用テープ21の表面を伝って外周側に向かって流れる切削(研削)剤は、環状のフレーム22の側面から、チャック本体11の上端面に伝わること無く、段部36の底面に流れ落ちることができる。これにより、チャック本体11の上端面を伝ってワーク保持用テープ21とチャック本体11との間に入り込もうとする切削(研削)剤を低減することができる。
また、図7乃至図10に示す例では、通気溝17の内側には、環状の弾性部材41が配置されている。環状の弾性部材41としては、例えばOリングやガスケット、パッキン等が用いられる。図示された例では、環状の弾性部材41は、通気孔16に対して通気溝17の外周側に配置されている。
このような態様によれば、図9に示すように、ワーク保持用テープ21がチャック本体11の上面に引き寄せられて固定される際に、環状の弾性部材41は、ワーク保持用テープ21の下面と通気溝17の底面との間で押し挟まれて変形し、ワーク保持用テープ21の下面および通気溝17の底面の両方に密着する。これにより、ワーク保持用テープ21とチャック本体11との間が環状の弾性部材41によって確実にシールされ得て、ワーク保持用テープ21の外周部分からワーク保持用テープ21とチャック本体11との間に切削(研削)剤が引き込まれることがより効果的に防止され得る。
なお、環状の弾性部材41が配置される溝を弾性部材収容溝と呼ぶと、弾性部材収容溝は、通気溝17と同一であることは必ずしも必須では無く、チャック本体11の上面の環状の中間領域のうち、通気溝17に対して内周側の領域または外周側の領域に、周方向に周回するように形成されていてもよい。弾性部材収容溝が通気溝17と同一であれば、チャック本体11の製造時に溝を加工する手間が少なくて済むという利点がある。
また、図7乃至図10に示す例では、通気溝17の内側には、環状の弾性部材41より小径の環状の第2弾性部材42が配置されている。環状の第2弾性部材42としては、例えばOリングやガスケット、パッキン等が用いられる。図示された例では、環状の第2弾性部材42は、通気孔16に対して通気溝17の内周側に配置されている。
このような態様によれば、図9に示すように、ワーク保持用テープ21がチャック本体11の上面に引き寄せられて固定される際に、環状の弾性部材41および環状の第2弾性部材42の両方が、ワーク保持用テープ21の下面と通気溝17の底面との間で押し挟まれて変形し、ワーク保持用テープ21の下面と弾性部材収容溝17の底面の両方にそれぞれ密着する。これにより、ワーク保持用テープ21の外周部分からワーク保持用テープ21とチャック本体11との間に入り込もうとする切削(研削)剤が、環状の弾性部材41によって遮断されることに加えて、通気孔16の開口部を通ってワーク保持用テープ21とチャック本体11との間に入り込もうとする切削(研削)剤も、環状の第2弾性部材42によって遮断される。したがって、ワーク保持用テープ21とチャック本体11との間に切削(研削)剤が引き込まれることがより効果的に防止され得る。 なお、図示された例では、通気溝17の内側には、通気孔16に対して通気溝17の内周側と外周側にそれぞれ弾性部材41、42が配置されているが、これに限定されず、通気孔16に対して通気溝17の内周側の弾性部材42が省略され、通気孔16に対して通気溝17の外周側にだけ弾性部材41が配置されていてもよいし、通気孔16に対して通気溝17の外周側の弾性部材41が省略され、通気孔16に対して通気溝17の内周側にだけ弾性部材42が配置されていてもよい。通気孔16に対して通気溝17の外周側に弾性部材41が配置されていれば、ワーク保持用テープ21の外周部分からワーク保持用テープ21とチャック本体11との間に入り込もうとする切削(研削)剤を当該弾性部材41によって遮断することができる。一方、通気孔16に対して通気溝17の内周側に弾性部材42が配置されていれば、通気孔16の開口部を通ってワーク保持用テープ21とチャック本体11との間に入り込もうとする切削(研削)剤を当該弾性部材42によって遮断することができる。
また、図7乃至図10に示す例では、チャック本体11の側面には、下方に延びるシート状のカーテン部材43が当該チャック本体11を取り囲むように設けられている。カーテン部材43としては、柔軟性があって安価であるものが好ましく、例えば塩化ビニルシートが用いられる。カーテン部材43の上下方向の長さは、例えば40mm程度である。カーテン部材43は、チャック本体11の側面に巻き回された状態で、例えばネジにより固定される。
このような態様によれば、図9及び図10に示すように、ワーク保持用テープ21の表面を伝って外周側に向かって流れる切削(研削)剤は、チャック本体11の外周からカーテン部材43を伝って下方に流れ落ちることができ、チャック本体11の下面に回り込んで通気孔16の開口部を塞いでしまうことが防止され得る。更に、このような態様によれば、加工中に飛散して通気孔16の開口部へと向かう切削(研削)剤の飛沫もカーテン部材43によって遮られるため、通気孔16の開口部が切削(研削)剤により塞がれることがより確実に防止され得る。
なお、図7乃至図10に示す例では、チャック本体11の上面のうち凹部11aと通気溝17との間の領域に、チャック本体固定用孔34が穿孔されている。チャック本体11が工作機械のテーブル50上に載置された後、当該チャック本体固定用孔34からテーブル50に向けてチャック本体固定用ネジ35が挿入されることで、チャック本体11とテーブル50とが互いに固定されるようになっている。
なお、以上において上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
10 チャック装置
11 チャック本体
11a 凹部
11c チャック本体の上端面の外輪郭
12 ポーラス体
13 真空引き用孔
14 磁石片
15 テープ固定装置
16 通気孔
17 通気溝
20 ワーク
21 ワーク保持用テープ
22 環状のフレーム
22c 環状のフレームの外輪郭
31 水返し用溝
32 水返し用突起
33 コーティング剤
34 チャック本体固定用孔
35 チャック本体固定用ネジ
36 段部
37 位置決めピン
41 環状の弾性部材
42 環状の第2弾性部材
43 カーテン部材
50 工作機械のテーブル
100 チャック装置
111 チャック本体
111a 凹部
112 ポーラス体
113 真空引き用孔
114 磁石片
120 ワーク
121 ワーク保持用テープ
122 環状のフレーム

Claims (15)

  1. 上面の一部に凹部が設けられたチャック本体と、
    複数の気孔を有し、前記チャック本体の上面の前記凹部内に設けられたポーラス体と、
    前記ポーラス体の前記複数の気孔の少なくとも一部に連通すると共に前記チャック本体の下面に開口するように当該チャック本体に穿孔された真空引き用孔と、
    前記チャック本体の上面の前記凹部に対する外周側の環状領域内に設けられた、ワーク保持用テープを固定するためのテープ固定装置と、
    前記チャック本体の上面のうち、前記ポーラス体が設けられた前記凹部と前記テープ固定装置が設けられた前記環状領域との間の環状の中間領域内に設けられ、当該チャック本体の上面と下面との間を貫通する少なくとも1つの通気孔と、
    を備えたことを特徴とするチャック装置。
  2. 前記チャック本体の上面の前記環状の中間領域には、前記通気孔に連通する通気溝が周方向に延びるように設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載のチャック装置。
  3. 前記通気溝は、前記環状の中間領域の周方向に周回するように設けられている
    ことを特徴とする請求項2に記載のチャック装置。
  4. 前記チャック本体の下面には、前記通気孔の開口部を周回状に取り囲む水返し用溝が設けられている
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のチャック装置。
  5. 前記チャック本体の下面には、前記通気孔の開口部に対して少なくとも外周側の領域に、水返し用突起が設けられている
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のチャック装置。
  6. 前記テープ固定装置は、周方向に間隔を空けて配置された複数の磁石片を有している
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のチャック装置。
  7. 前記チャック本体の上面のうち前記環状の中間領域には、撥水性を有するコーティング剤がコーティングされている
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のチャック装置。
  8. 前記チャック本体の上面の前記環状の中間領域には、周方向に周回するように弾性部材収容溝が形成されており、
    前記弾性部材収容溝の内側には、環状の弾性部材が配置されている
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のチャック装置。
  9. 前記弾性部材収容溝は、前記通気溝と同一である
    ことを特徴とする請求項3を引用する請求項8に記載のチャック装置。
  10. 前記環状の弾性部材は、前記通気孔に対して前記通気溝の外周側に配置されている
    ことを特徴とする請求項9に記載のチャック装置。
  11. 前記通気溝の内側には、前記環状の弾性部材より小径の環状の第2弾性部材が配置されており、
    前記環状の第2弾性部材は、前記通気孔に対して前記通気溝の内周側に配置されている
    ことを特徴とする請求項10に記載のチャック装置。
  12. 前記環状の弾性部材は、前記通気孔に対して前記通気溝の内周側に配置されている
    ことを特徴とする請求項9に記載のチャック装置。
  13. ワーク保持用テープの外周部分に固定される環状のフレームを更に備え、
    平面視において、前記環状のフレームの外輪郭は、前記チャック本体の上端面の外輪郭より一回り大きい
    ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載のチャック装置。
  14. 前記チャック本体の上面の周縁部には、前記上端面に対して一段低くなるように段部が形成されており、当該段部には上向きに突き出すように位置決めピンが設けられている
    ことを特徴とする請求項13に記載のチャック装置。
  15. 前記チャック本体の側面には、下方に延びるシート状のカーテン部材が当該チャック本体を取り囲むように設けられている
    ことを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載のチャック装置。
JP2014179393A 2013-10-21 2014-09-03 チャック装置 Pending JP2015109416A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014179393A JP2015109416A (ja) 2013-10-21 2014-09-03 チャック装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013218680 2013-10-21
JP2013218680 2013-10-21
JP2014179393A JP2015109416A (ja) 2013-10-21 2014-09-03 チャック装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015109416A true JP2015109416A (ja) 2015-06-11

Family

ID=53439547

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014179393A Pending JP2015109416A (ja) 2013-10-21 2014-09-03 チャック装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015109416A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016198870A (ja) * 2015-04-14 2016-12-01 株式会社ディスコ チャックテーブル
JP2017092063A (ja) * 2015-11-02 2017-05-25 東京エレクトロン株式会社 洗浄装置、剥離システム、洗浄方法、剥離方法、プログラム、および情報記憶媒体
CN108735643A (zh) * 2017-04-20 2018-11-02 上海新昇半导体科技有限公司 伯努利吸盘
JP2019104075A (ja) * 2017-12-12 2019-06-27 株式会社ディスコ 切削装置
JP2020113699A (ja) * 2019-01-16 2020-07-27 株式会社東京精密 ウェーハチャック及びウェーハ保持装置
WO2020197544A1 (en) * 2019-03-25 2020-10-01 Kla-Tencor Corporation Vacuum hold-down apparatus for flattening bowed semiconductor wafers
CN114670347A (zh) * 2022-03-30 2022-06-28 亚新半导体科技(无锡)有限公司 用于硅盘的加工方法和硅盘加工设备

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52119702U (ja) * 1976-03-09 1977-09-10
JPS61195939U (ja) * 1985-05-28 1986-12-06
JPS63141670A (ja) * 1986-12-02 1988-06-14 Sony Corp 回転塗布装置
JPH07336059A (ja) * 1994-06-03 1995-12-22 Kokusai Electric Co Ltd スライド部のシール構造
JP2005501395A (ja) * 2001-03-12 2005-01-13 ナトゥール・インコーポレイテッド 前面を電気化学めっきするためにウエハの裏側をシールする方法
JP2005522336A (ja) * 2002-04-09 2005-07-28 ストラスボー インコーポレーテッド 表面処理の際の加工物の保護
JP2011228567A (ja) * 2010-04-22 2011-11-10 Disco Abrasive Syst Ltd 加工装置
JP2013098248A (ja) * 2011-10-28 2013-05-20 Disco Abrasive Syst Ltd 保持テーブル

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52119702U (ja) * 1976-03-09 1977-09-10
JPS61195939U (ja) * 1985-05-28 1986-12-06
JPS63141670A (ja) * 1986-12-02 1988-06-14 Sony Corp 回転塗布装置
JPH07336059A (ja) * 1994-06-03 1995-12-22 Kokusai Electric Co Ltd スライド部のシール構造
JP2005501395A (ja) * 2001-03-12 2005-01-13 ナトゥール・インコーポレイテッド 前面を電気化学めっきするためにウエハの裏側をシールする方法
JP2005522336A (ja) * 2002-04-09 2005-07-28 ストラスボー インコーポレーテッド 表面処理の際の加工物の保護
JP2011228567A (ja) * 2010-04-22 2011-11-10 Disco Abrasive Syst Ltd 加工装置
JP2013098248A (ja) * 2011-10-28 2013-05-20 Disco Abrasive Syst Ltd 保持テーブル

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016198870A (ja) * 2015-04-14 2016-12-01 株式会社ディスコ チャックテーブル
JP2017092063A (ja) * 2015-11-02 2017-05-25 東京エレクトロン株式会社 洗浄装置、剥離システム、洗浄方法、剥離方法、プログラム、および情報記憶媒体
CN108735643A (zh) * 2017-04-20 2018-11-02 上海新昇半导体科技有限公司 伯努利吸盘
JP2019104075A (ja) * 2017-12-12 2019-06-27 株式会社ディスコ 切削装置
JP7166709B2 (ja) 2017-12-12 2022-11-08 株式会社ディスコ 切削装置
JP2020113699A (ja) * 2019-01-16 2020-07-27 株式会社東京精密 ウェーハチャック及びウェーハ保持装置
JP7186356B2 (ja) 2019-01-16 2022-12-09 株式会社東京精密 ウェーハチャック及びウェーハ保持装置
WO2020197544A1 (en) * 2019-03-25 2020-10-01 Kla-Tencor Corporation Vacuum hold-down apparatus for flattening bowed semiconductor wafers
US11430687B2 (en) 2019-03-25 2022-08-30 Kla-Tencor Corporation Vacuum hold-down apparatus for flattening bowed semiconductor wafers
CN114670347A (zh) * 2022-03-30 2022-06-28 亚新半导体科技(无锡)有限公司 用于硅盘的加工方法和硅盘加工设备

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2015109416A (ja) チャック装置
JP5110480B2 (ja) 非接触搬送装置
TW201818462A (zh) 封裝基板切斷用治具台
JP4423357B1 (ja) 真空吸着装置
JP2014028418A (ja) 吸着テーブルの製造方法並びに吸着テーブル
JP6489970B2 (ja) チャックテーブルの製造方法及び加工装置
JP6556066B2 (ja) 切削装置
JP2013215868A (ja) チャックテーブル
JP6154173B2 (ja) 真空吸着装置及び吸着プレート
KR101282839B1 (ko) 진공흡입력이 개선된 포러스 척
JP2006261525A (ja) パッケージ基板
JP6298724B2 (ja) 切削装置
KR20160146041A (ko) 단위 가공물 절단 가공용 진공척
JP2012049430A (ja) 切削装置
TWI663643B (zh) 保持治具生成裝置
JP2010260318A (ja) 吸着ステージ
JP6513527B2 (ja) 真空チャックステージ
TW201816871A (zh) 發光二極體晶片之製造方法及發光二極體晶片
JP4985667B2 (ja) 基板保持装置
JP2010110858A (ja) 保持テーブルおよび切削装置
JP7179411B2 (ja) パッケージデバイスの製造方法
TWI742238B (zh) 發光二極體晶片的製造方法及發光二極體晶片
TWI736738B (zh) 發光二極體晶片的製造方法及發光二極體晶片
JP2018148151A (ja) パッケージ基板の加工方法及び切削装置
JP2017037992A (ja) フレームユニット保持テーブル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161117

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20161216

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170824

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170922

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180313