JP2012049430A - 切削装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】反りのあるパッケージ基板でも吸引保持することができ、切削を可能とする切削装置を提供する。
【解決手段】デバイスが形成されたデバイス領域61とデバイス領域61を囲繞する外周端材領域62とを備え反りを有するパッケージ基板6を保持する保持テーブル2と、パッケージ基板6を切削する切削手段とを備える切削装置において、保持テーブル2は、切削ブレード用逃げ溝51で区画された各領域に形成された複数の吸引孔52と、パッケージ基板6を吸着させるための負圧を保持面に伝達する負圧伝達部と、保持面50の外周端材領域62に対応する位置に形成された弾性部材からなる負圧リーク防止壁53とを備える。パッケージ基板6の外周端材領域62に対応する位置に弾性部材からなる負圧リーク防止壁53を設けたため、反りのあるパッケージ基板6でも吸引保持することができ、確実に切削することが可能となる。
【選択図】図2
【解決手段】デバイスが形成されたデバイス領域61とデバイス領域61を囲繞する外周端材領域62とを備え反りを有するパッケージ基板6を保持する保持テーブル2と、パッケージ基板6を切削する切削手段とを備える切削装置において、保持テーブル2は、切削ブレード用逃げ溝51で区画された各領域に形成された複数の吸引孔52と、パッケージ基板6を吸着させるための負圧を保持面に伝達する負圧伝達部と、保持面50の外周端材領域62に対応する位置に形成された弾性部材からなる負圧リーク防止壁53とを備える。パッケージ基板6の外周端材領域62に対応する位置に弾性部材からなる負圧リーク防止壁53を設けたため、反りのあるパッケージ基板6でも吸引保持することができ、確実に切削することが可能となる。
【選択図】図2
Description
本発明は、デバイスが形成されたデバイス領域が外周端材領域によって囲繞され反りを有するパッケージ基板を保持する保持テーブルを備えた切削装置に関する。
CSP(Chip Size Package)等の半導体パッケージの製造工程では、LSI等の回路が形成された複数の半導体チップがリードフレームにマウントされてボンディングされた後、ガラスエポキシ等の樹脂によって封止されてパッケージ基板が形成され、そのパッケージ基板を切削して分割することにより、個々のパッケージが形成される。
このような切削加工に使用される切削装置は、パッケージ基板を吸引保持する保持テーブルと、保持テーブルに保持されたパッケージ基板を切削する切削ブレードを含む切削手段とを備えている。保持テーブルは負圧によってパッケージ基板を保持するものであり、パッケージ基板の切削予定ラインに対応した領域には切削ブレードの接触を避けるための逃げ溝が形成されている。また、個々のパッケージに分割された後も各パッケージを保持するために、各パッケージに対応する領域には負圧を伝達するための吸引孔が形成されている(例えば特許文献1参照)。
しかし、パッケージ基板の製造においては、樹脂封止の際に熱を加えるため、熱によって反りが生じやすい。反りのあるパッケージ基板については、切削装置の保持テーブルで吸引保持しようとしても、パッケージ基板と保持テーブルとの間に隙間が生じて完全に密着させることができないため、パッケージ基板と吸引孔とが密着していない部分から負圧がリークして吸引保持することができず、切削もできないという問題がある。
本発明は、上記事実に鑑みてなされたもので、その目的は、反りのあるパッケージ基板でも吸引保持することができ、切削を可能とする切削装置を提供することにある。
本発明は、第一の方向及び第一の方向に交差する第二の方向にのびる複数の分割予定ラインで区画された領域にそれぞれデバイスが形成されたデバイス領域とデバイス領域を囲繞する外周端材領域とを備え反りを有するパッケージ基板を保持する保持テーブルと、保持テーブルで保持されたパッケージ基板を分割予定ラインに沿って切削する切削ブレードを含む切削手段とを備える切削装置に関するもので、保持テーブルは、パッケージ基板を保持する保持面の分割予定ラインに対応する位置に形成された複数の切削ブレード用逃げ溝と、切削ブレード用逃げ溝で区画された各領域に形成された複数の吸引孔と、パッケージ基板を吸着させるための負圧を保持面に伝達する負圧伝達部と、保持面の外周端材領域に対応する位置に形成された弾性部材からなる負圧リーク防止壁とを備える。
上記切削装置において、パッケージ基板のデバイス領域が、複数のデバイスを有する2以上のデバイスブロックとデバイスブロック間に形成された非デバイス部とを有する場合は、これに対応し、負圧リーク防止壁が、保持面の非デバイス部に対応する位置にも形成される。
本発明では、保持テーブルの保持面に、パッケージ基板の外周端材領域に対応する位置に形成された弾性部材からなる負圧リーク防止壁を備えたため、反りのあるパッケージ基板でも吸引保持することができ、確実に切削することが可能となる。
図1に示す切削装置1は、各種パッケージ基板を切削して個々のパッケージに分割することができる装置であり、パッケージ基板を保持する保持テーブル2と、保持テーブル2に保持されたパッケージ基板を切削加工する切削手段3とを備えている。
保持テーブル2は、治具ベース4と、治具ベース4に保持される保持治具5とを有している。治具ベース4は、保持治具4を吸引保持するための治具用負圧伝達部40と、パッケージ基板を吸着させるための負圧を伝達するためのワーク用負圧伝達部41とを備えている。保持テーブル2は、X方向に移動可能となっている。また、保持テーブル2の移動経路の上方には、パッケージ基板の切削すべき位置を撮像して検出するための撮像手段70を含むアライメント手段7が配設されている。
切削手段3は、X方向に対して水平方向に直交する方向であるY方向の軸心を有するスピンドル30と、スピンドル31に装着され高速回転可能な切削ブレード31とを備えている。
切削装置1を用いて切削するパッケージ基板としては、例えば図2に示すパッケージ基板6がある。このパッケージ基板6は、金属プレート60を有しており、デバイス領域61と、デバイス領域61を囲繞する外周端材領域62とから構成されている。デバイス領域61は、3つのデバイスブロック6a、6b、6cと、デバイスブロック6aとデバイスブロック6bとの間及びデバイスブロック6bとデバイスブロック6cとの間に形成された非デバイス部6dとによって構成されている。
図2に示すように、デバイスブロック6a、6b、6cには、第一の方向及び第一の方向に交差する第二の方向にのびる方向に形成された分割予定ラインLによって区画されてデバイス形成部63が形成されている。図3に示すように、デバイス形成部63の周囲には複数の電極64が形成されている。また、図4に示すように、各デバイス形成部63の裏面側にはデバイスDが形成され、樹脂65によって封止されている。
図2及び図5に示す保持治具5の表面は、パッケージ基板6を保持する保持面50であり、保持面50には、図1に示した切削ブレード31との接触を避けるための切削ブレード用逃げ溝51が縦横に形成されている。切削ブレード用逃げ溝51は、パッケージ基板6の分割予定ラインLに対応する位置、すなわち、パッケージ基板6を保持した状態における分割予定ラインLの直下に形成されている。
切削ブレード用逃げ溝51によって区画された各領域には、吸引孔52が形成されている。図2及び図5の例では、切削ブレード用逃げ溝51によって区画された各領域に1個ずつ吸引孔52が形成されており、切削後も各デバイスを吸引保持できる構成となっている。
保持面50には、負圧リーク防止壁53が固着されている。負圧リーク防止壁53は、弾性部材により構成され、パッケージ基板6の外周端材領域62に対応する位置、すなわち、パッケージ基板6を保持した状態における外周端材領域62の下方に形成されている。また、負圧リーク防止壁53は、パッケージ基板6の非デバイス部6dに対応する位置、すなわち、パッケージ基板6を保持した状態における非デバイス部6dの下方にも形成されている。負圧リーク防止壁53は、保持面50に対する着脱を容易とするために、粘性を有する特殊ゴムであることが好ましく、例えば株式会社ユー・エム・アイ社製のFlex Carrier(登録商標)などを使用することができる。
図6に示すように、吸引孔52は、治具ベース4に形成されたワーク用負圧伝達部41に連通している。ワーク用負圧伝達部41は、切り替え弁42を介して吸引源43に連通しており、パッケージ基板6を吸着するための負圧を保持面50に伝達する役割を果たす。一方、ワーク用負圧伝達部41から独立して治具ベース4に形成された治具用負圧伝達部40は、切り替え弁44を介し吸引源43に連通しており、保持治具5を吸着するための負圧を治具ベース4の表面に伝達する役割を果たす。切り替え弁42、44は、例えばソレノイドバルブにより構成され、それぞれの切り替え弁は、吸引源に連通する状態と大気に開放する状態とに切り替える機能を有している。
図7に示すように、反りのあるパッケージ基板6を切削してデバイスに分割するにあたっては、治具用負圧伝達部40と吸引源43とを連通させ、治具ベース4において保持治具5を吸引保持する。一方、ワーク用負圧伝達部41は大気に開放させ、その状態で保持治具5の保持面50にパッケージ基板6を載置する。このとき、パッケージ基板6には上向きの反りがあるため、パッケージ基板6の端部、特に長手方向の端部は、保持治具5によって保持されていない。
次に、図8に示すように、パッケージ基板6を下方に押圧し、負圧リーク防止壁53に押し付ける。そうすると、負圧リーク防止壁53には弾性があるため、パッケージ基板6の中央部が負圧リーク防止壁53に沈み込む。そして、その状態で切り替え弁42を切り替えてワーク用負圧伝達部41を吸引源に連通させると、中央部が負圧リーク防止壁53に沈み込んで密着することにより、負圧リーク防止壁53がシール材となり、パッケージ基板6の裏面全面が負圧のリークなく保持治具5に保持される。
こうして保持治具5においてパッケージ基板6が保持されると、図1に示した保持テーブル2がX軸方向に移動し、パッケージ基板6が撮像手段70の下方に位置した状態とする。そして、パッケージ基板6の表面が撮像され、切削すべき分割予定ラインLが検出される。ここですべての分割予定ラインLを検出してその座標情報を装置内のメモリ等に記憶させてもよいし、一部の分割予定ラインLのみの座標情報を記憶させ、その他の分割予定ラインLについては隣り合う分割予定ライン間の間隔に基づいて切削を行うようにしてもよい。
分割予定ラインLの検出後、保持テーブル2がさらにX軸方向に移動することにより、例えば、最初にデバイスブロック6a、6b、6cと外周端材領域62とを仕切る分割予定ラインLに対して高速回転する切削ブレード31が切り込み、その分割予定ラインLが切削される。切削時は、切削ブレード31の刃先が図2及び図5〜8に示した切削ブレード用逃げ溝51に収容される。外周端材領域62は、保持治具5によって保持されていないため、かかる切削により、外周端材領域62が切り落とされ、デバイス領域61のみが保持治具5上で保持された状態となる。
外周端材領域62がすべて切り落とされた後に、例えば、デバイスブロック6aと非デバイス部6d、非デバイス部6dとデバイスブロック6b、デバイスブロック6cと非デバイス部6dとを仕切る分割予定ラインLを切削し、各デバイスブロック6a、6b、6cに分割する。
そしてその後、各デバイスブロック6a、6b、6cに形成された分割予定ラインLに沿って順次切削を行い、すべての分割予定ラインLを縦横に切削すると、個々のデバイスDごとのパッケージデバイスに分割される。
このようにして行う切削の過程では、負圧リーク防止壁53を保持面50に設けたことにより、反りのあるパッケージ基板6が負圧のリークなく吸引保持されるため、確実に切削を行うことができる。また、負圧リーク防止壁53は、外周端材領域62に対応する位置に設けたことにより、吸引孔52を塞ぐことがないため、パッケージ基板6または分割後の各パッケージデバイスの保持の妨げになることもない。
なお、図9に示す保持治具8のように、パッケージ基板6の外周端材領域62及び非デバイス部6dに対応する位置に形成された負圧リーク防止壁80の表面に、切削ブレード31との接触を避けるための切削ブレード用逃げ溝81を縦横に形成してもよい。
また、パッケージ基板のデバイス領域が複数のデバイスブロックに分かれておらず、デバイス領域に非デバイス部が形成されていない場合は、外周端材領域のみに対応する位置に負圧リーク防止壁が形成される。
1:切削装置
2:保持テーブル
3:切削手段 30:スピンドル 31:切削ブレード
4:治具ベース 40:治具用負圧伝達部 41:ワーク用負圧伝達部
42:切り替え弁 43:吸引源 44:切り替え弁
5:保持治具 50:保持面 51:切削ブレード用逃げ溝 52:吸引孔
53:負圧リーク防止壁
6:パッケージ基板
60:金属プレート
61:デバイス領域 6a、6b、6c:デバイスブロック L:分割予定ライン
6d:非デバイス部
62:外周端材領域 63:デバイス形成部 64:電極 65:樹脂
7:アライメント手段 70:撮像手段
8:保持治具 80:負圧リーク防止壁 81:切削ブレード用逃げ溝
2:保持テーブル
3:切削手段 30:スピンドル 31:切削ブレード
4:治具ベース 40:治具用負圧伝達部 41:ワーク用負圧伝達部
42:切り替え弁 43:吸引源 44:切り替え弁
5:保持治具 50:保持面 51:切削ブレード用逃げ溝 52:吸引孔
53:負圧リーク防止壁
6:パッケージ基板
60:金属プレート
61:デバイス領域 6a、6b、6c:デバイスブロック L:分割予定ライン
6d:非デバイス部
62:外周端材領域 63:デバイス形成部 64:電極 65:樹脂
7:アライメント手段 70:撮像手段
8:保持治具 80:負圧リーク防止壁 81:切削ブレード用逃げ溝
Claims (2)
- 第一の方向及び該第一の方向に交差する第二の方向にのびる複数の分割予定ラインで区画された領域にそれぞれデバイスが形成されたデバイス領域と該デバイス領域を囲繞する外周端材領域とを備え反りを有するパッケージ基板を保持する保持テーブルと、該保持テーブルで保持されたパッケージ基板を該分割予定ラインに沿って切削する切削ブレードを含む切削手段とを備える切削装置であって、
該保持テーブルは、
該パッケージ基板を保持する保持面の該分割予定ラインに対応する位置に形成された複数の切削ブレード用逃げ溝と、
該切削ブレード用逃げ溝で区画された各領域に形成された複数の吸引孔と、
該パッケージ基板を吸着させるための負圧を該保持面に伝達する負圧伝達部と、
該保持面の該外周端材領域に対応する位置に形成された弾性部材からなる負圧リーク防止壁と
を備える切削装置。 - 請求項1に記載の切削装置であって、
パッケージ基板の前記デバイス領域は、複数のデバイスを有する2以上のデバイスブロックと、該デバイスブロック間に形成された非デバイス部とを有し、
前記負圧リーク防止壁は、前記保持面の該非デバイス部に対応する位置にも形成されている
切削装置。
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---|---|---|---|
JP2010192028A JP2012049430A (ja) | 2010-08-30 | 2010-08-30 | 切削装置 |
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JP2010192028A JP2012049430A (ja) | 2010-08-30 | 2010-08-30 | 切削装置 |
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- 2010-08-30 JP JP2010192028A patent/JP2012049430A/ja active Pending
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