JP2015101574A - 不飽和アルキルハライド類の製造方法 - Google Patents

不飽和アルキルハライド類の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】機能性化合物、医農薬等、またはそれらの中間体として有用な不飽和アルキルハライド類を工業的に簡便に高効率で得ることができる製造方法を提供する。
【解決手段】一般式(1)

(式中、X及びXはそれぞれ独立してCl、Br又はIを表し、nは4〜12の整数を表す。)で示されるジハロアルカンから誘導されるグリニヤール試薬と塩化ビニルとを鉄化合物存在下で反応させて、一般式(2)

(式中、XはCl、Br又はIを表し、nは4〜12の整数を表す。)で示される不飽和アルキルハライド類を製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は、機能性化合物、医農薬等、またはそれらの中間体として有用な不飽和アルキルハライド類の製造方法に関するものである。
従来、不飽和アルキルハライド類の製造方法としては、一般式(3)
(式中、nは整数を表す。)
で表される不飽和アルコールの水酸基を三臭化リンや塩化チオニル等のハロゲン化剤と反応させてハロゲンに置換する方法が知られている(例えば非特許文献1参照)。しかし、この手法は、原料アルコールが高価であるため、工業的な製造法としては満足できるものではない。また、三臭化リンを使用する場合には多量のリン廃液の処理、塩化チオニルを使用する場合には副生酸性ガスの処理が問題となる。
一方、安価な原料を用いた手法として、一般式(4)
(式中、X及びXはそれぞれ独立してハロゲン元素を表し、nは整数を表す。)
で表されるジハロアルカンの一方のハロゲンを脱離させて不飽和アルキルハライド類を製造する方法があるが、常圧では選択性が悪く、両末端が脱ハロゲン化水素されたジエン体の副生によって収率が低下するため、収率改善のためには高温高圧反応が必要となり、設備面での問題がある(例えば非特許文献2参照)。
また、一般式(5)
(式中、X及びXはそれぞれ独立してハロゲン元素を表し、mは整数を表す。)
で表されるジハロアルカンとアリルマグネシウムハライドとの反応、もしくは一般式(5)で表されるジハロアルカンから誘導されるグリニヤール試薬とアリルハライドとの反応によって不飽和アルキルハライド類を製造する方法があるが、高価で廃液処理の問題がある銅触媒を必要とする(例えば非特許文献3参照)。
従って、不飽和ハロアルカン類を安価かつ効率的に製造する方法が望まれている。
また、本発明とは直接の関係はないが、モノハロアルカンから誘導されるグリニヤール試薬とハロゲン化ビニルを触媒の存在下で反応させてアルケンを製造する方法が知られており、触媒として、ニッケル触媒を用いる方法(非特許文献4参照)および鉄触媒を用いる方法(非特許文献5参照)が知られている。しかし、ジハロアルカンの一方のハロゲンをマグネシウムと選択的に反応させて得られるグリニヤール試薬とハロゲン化ビニルとの反応例は報告されていない。ハロアルカンとしてジハロアルカンを用いる場合、グリニヤール試薬の調製において、ジハロアルカンの二つのハロゲン元素がマグネシウムと反応したグリニヤール試薬が副生し、次いでハロゲン化ビニルと反応させることで両末端に不飽和結合を有するジエン体が多く副生する。ジハロアルカンの一方のハロゲンが選択的に反応したグリニヤール試薬が生成したとしても、炭素数3以上のジハロアルカンを用いた場合には、グリニヤール試薬が自己環化してシクロアルカンが副生するため、従来技術での不飽和アルキルハライド類の製造は容易ではない。また、ニッケルは高価かつ環境負荷が高いため、工業的には鉄を用いる方法が好ましいが、鉄触媒を用いる場合はハロゲン化ビニルとして臭化ビニルを用いた例しか知られていない。安価で入手容易な塩化ビニルを用いる方法の開発が工業的には望まれている。
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本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、従来の方法では満足できなかった不飽和アルキルハライド類の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ジハロアルカンから誘導されるグリニヤール試薬と塩化ビニルとを鉄化合物存在下で反応させることにより、効率的に不飽和アルキルハライド類を製造可能であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、一般式(1)
(式中、X及びXはそれぞれ独立してCl、Br又はIを表し、nは4〜12の整数を表す。)
で示されるジハロアルカンを、−20℃〜20℃の温度条件下、金属マグネシウムと反応させることで調製されるグリニヤール試薬を、鉄化合物存在下で塩化ビニルと反応させることを特徴とする一般式(2)
(式中、XはCl、Br又はIを表し、nは4〜12の整数を表す。)で示される不飽和アルキルハライド類の製造方法に関する。
本発明によれば、不飽和アルキルハライド類を効率的に得ることが可能となる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられるジハロアルカンは、上記一般式(1)で表されるが、式中、X及びXはそれぞれ独立してCl、Br又はIを表し、nは4〜12の整数である。ここで、nが4未満では反応によって得られる不飽和アルキルハライド類が本発明を用いずとも容易に入手可能である。一方、nが12を超えると反応によって得られる不飽和アルキルハライド類が機能性材料や医薬品等に利用される報告例が少なくなる。
なお、一般式(1)において、好ましくはX及びXがCl、Br又はIから選ばれ、かつ異なるハロゲン元素からなり、さらに好ましくはXはCl、XはBrである。
本発明において、上記一般式(1)で表されるジハロアルカンの具体例としては、特に限定するものではないが、1−クロロ−4−ヨードブタン、1−クロロ−5−ヨードペンタン、1−クロロ−6−ヨードヘキサン、1−クロロ−7−ヨードヘプタン、1−クロロ−8−ヨードオクタン、1−クロロ−9−ヨードノナン、1−クロロ−10−ヨードデカン、1−クロロ−11−ヨードウンデカン、1−クロロ−12−ヨードドデカン、1−ブロモ−4−ヨードブタン、1−ブロモ−5−ヨードペンタン、1−ブロモ−6−ヨードヘキサン、1−ブロモ−7−ヨードヘプタン、1−ブロモ−8−ヨードオクタン、1−ブロモ−9−ヨードノナン、1−ブロモ−10−ヨードデカン、1−ブロモ−11−ヨードウンデカン、1−ブロモ−12−ヨードドデカン、1−ブロモ−4−クロロブタン、1−ブロモ−5−クロロペンタン、1−ブロモ−6−クロロヘキサン、1−ブロモ−7−クロロヘプタン、1−ブロモ−8−クロロオクタン、1−ブロモ−9−クロロノナン、1−ブロモ−10−クロロデカン、1−ブロモ−11−クロロウンデカン、1−ブロモ−12−クロロドデカン、1,4−ジクロロブタン、1,5−ジクロロペンタン、1,6−ジクロロヘキサン、1,7−ジクロロヘプタン、1,8−ジクロロオクタン、1,9−ジクロロノナン、1,10−ジクロロデカン、1,11−ジクロロウンデカン、1,12−ジクロロドデカン、1,4−ジブロモブタン、1,5−ジブロモペンタン、1,6−ジブロモヘキサン、1,7−ジブロモヘプタン、1,8−ジブロモオクタン、1,9−ジブロモノナン、1,10−ジブロモデカン、1,11−ジブロモウンデカン、1,12−ジブロモドデカン、1,4−ジヨードブタン、1,5−ジヨードペンタン、1,6−ジヨードヘキサン、1,7−ジヨードヘプタン、1,8−ジヨードオクタン、1,9−ジヨードノナン、1,10−ジヨードデカン、1,11−ジヨードウンデカン、1,12−ジヨードドデカン等が挙げられる。
金属マグネシウムの使用量は、通常、一般式(1)で示されるジハロアルカンに対して、0.5〜3.0倍モル、好ましくは0.8〜1.5倍モルである。ここで、金属マグネシウムの使用量が0.5倍モル未満では原料の消費が十分ではなく、一方、3.0倍モルを超えるとジハロアルカンの二つのハロゲン元素が金属マグネシウムと反応した化合物が生成し、選択性が低下する。
本発明の方法において使用される金属マグネシウムは、活性化処理をしなくても使用できるが、必要に応じて活性化処理を行っても良い。活性化の方法としては、溶媒に懸濁させた金属マグネシウムを加熱攪拌する方法や、これに微量のヨウ素、ヨウ化メチルのようなヨウ化物、ブロモエタン、ジブロモエタンのような臭化物を添加して攪拌する方法が有効である。
本発明の方法におけるグリニヤール試薬調製時の温度は、−20℃〜20℃、好ましくは−10℃〜10℃である。−20℃未満では十分な転化率が得られず、一方、20℃を超えると生成したグリニヤール試薬が自己環化する、あるいはジハロアルカンの二つのハロゲン元素が金属マグネシウムと反応した化合物が生成し、選択性が低下する。
また、グリニヤール試薬調製時の反応時間は、0.5〜48時間、好ましくは1〜24時間程度である。
本発明では、上記のようにして調製されたグリニヤール試薬を、鉄化合物の存在下、有機溶媒中で塩化ビニルと反応させて、上記一般式(2)で示される不飽和アルキルハライド類を得る。
本発明において使用される鉄化合物の具体例としては、特に限定するものではないが、鉄粉、塩化第一鉄、塩化第二鉄、臭化第一鉄、臭化第二鉄、フッ化第一鉄、フッ化第二鉄等が挙げられるが、経済性及び入手性を考慮すると塩化第二鉄の使用が望ましい。鉄化合物の使用量に格別の限定はないが、上記一般式(1)で示されるジハロアルカンに対して、0.01モル%〜30モル%、好ましくは0.1モル%〜5.0モル%の範囲が選ばれる。ここで、0.01モル%未満では触媒活性が不十分であり、一方、30.0モル%を超えると反応成績の割に効果がなく経済的にも好ましくない。
本発明の方法においては、水分の存在が反応に悪影響を及ぼすため、通常、窒素及び/又はアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下に、有機溶媒中で実施される。使用される有機溶媒に格別の限定はないが、エーテル系溶媒が用いられ、具体的にはテトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、2−メチルテトラヒドロピラン、シクロペンチルメチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等が例示される。ここで、溶媒は、単一で用いても混合溶媒で用いてもどちらでも良い。
本発明における反応溶媒である有機溶媒の使用量は、通常、反応に用いられるジハロアルカンに対して重量比で1.0〜100倍量、好ましくは1.5〜15倍量である。ここで、使用量が反応に用いられるジハロアルカンに対して重量比で1.0倍量未満ではスラリー濃度が高くなりすぎるため攪拌効率が悪くなり、一方、重量比が100倍量を超えると基質濃度が低くなり反応速度が低下する。
また、上記のようにして調製されたグリニヤール試薬と塩化ビニルとの反応は、グリニヤール試薬に対し、通常、塩化ビニルが0.5〜5.0倍モル、好ましくは0.8〜2.0倍モルである。塩化ビニルが0.5倍モル未満ではグリニヤール試薬の消費が十分ではなく、一方5.0倍モルを超えると、カップリング反応の原料となるグリニヤール試薬が自己環化するため、収率が低下する。
さらに、グリニヤール試薬と塩化ビニルとの反応温度は、通常、−20℃〜70℃、好ましくは−10〜50℃である。−20℃未満では、反応速度が遅くなり、一方70℃を超えると、カップリング反応の原料となるグリニヤール試薬が自己環化するため、収率が低下する。
なお、この反応時間は、通常、0.5〜48時間、好ましくは1〜24時間である。
反応終了後は、常法に従い反応液に酸性水溶液を加えて塩類を溶解処理した後、有機層を分離する。続いて有機層をアルカリ性水溶液または水または食塩水等で洗浄した後、蒸留またはカラムクロマトグラフィー等の一般的な方法で精製することにより、不飽和アルキルハライドを得ることができる。蒸留精製では重合禁止剤を添加しても良く、重合禁止剤としてフェノール類、芳香族ニトロシド化合物、フェノチアジン、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン化合物などが挙げられる。
このようにして得られる一般式(2)で表される不飽和アルキルハライド類の具体例としては、特に限定するものではないが、6−クロロ−1−ヘキセン、7−クロロ−1−ヘプテン、8−クロロ−1−オクテン、9−クロロ−1−ノネン、10−クロロ−1−デセン、11−クロロ−1−ウンデセン、12−クロロ−1−ドデセン、13−クロロ−1−トリデセン、14−クロロ−1−テトラデセン、6−ブロモ−1−ヘキセン、7−ブロモ−1−ヘプテン、8−ブロモ−1−オクテン、9−ブロモ−1−ノネン、10−ブロモ−1−デセン、11−ブロモ−1−ウンデセン、12−ブロモ−1−ドデセン、13−ブロモ−1−トリデセン、14−ブロモ−1−テトラデセン、6−ヨード−1−ヘキセン、7−ヨード−1−ヘプテン、8−ヨード−1−オクテン、9−ヨード−1−ノネン、10−ヨード−1−デセン、11−ヨード−1−ウンデセン、12−ヨード−1−ドデセン、13−ヨード−1−トリデセン、14−ヨード−1−テトラデセンなどが挙げられる。
なお、本発明の方法において、塩化ビニルは気体として用いても、反応溶媒に溶解して用いてもよい。また、原料の添加についても特に制限はなく、ジハロアルカンと金属マグネシウムから調製されるグリニヤール試薬に塩化ビニルを添加しても、塩化ビニルにジハロアルカンと金属マグネシウムから調製されるグリニヤール試薬を添加してもよい。
以下、本発明を実施例にて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、生成物の分析はいずれもガスクロマトグラフィーを用いて、下記の条件で行った。
[ガスクロマトグラフィー測定]
装置:GC−2014(島津製作所製)
カラム:キャピラリーカラム NEUTRA BOND−5(GLサイエンス製)(0.32mmI.D.×30m)
検出器:FID(水素炎イオン化検出器)
[実施例1]
窒素雰囲気で置換した200mLフラスコに金属マグネシウム(20〜50mesh)2.67g(110mmol)、テトラヒドロフラン(THF)100gを仕込み、攪拌しながら反応液を0℃まで冷却した。冷却後、1−ブロモ−5−クロロペンタン18.55g(100mmol)(溶媒/ジハロアルカン重量比5.39)を約2時間かけて添加し、同温度にて2時間熟成し、グリニヤール試薬を得た。この反応液をガスクロマトグラフィー(GC)によって分析した結果、グリニヤール試薬の収率は78面積%、選択率は78%であった。
上記の操作で得られたグリニヤール試薬の溶液に塩化第二鉄0.49g(3.0mmol)を加え、0℃を保ちながら塩化ビニル6.25g(100mmol)を約2時間かけて吹込み、同温度にて1時間熟成した。反応終了後、10%塩化アンモニウム水溶液及び塩化メチレンを添加し、生成した塩を溶解し分液した。有機層を分取した後、これをガスクロマトグラフィー(GC)によって定量分析した結果、目的物である7−クロロ−1−ヘプテンが64%の収率で生成していた。結果を表1に記す。
[実施例2〜6および比較例1〜2]
実施例1のグリニヤール試薬調製温度、及びカップリング反応温度を表1に記載の条件に変えた他は、実施例1に記載の方法に準じて反応を行った。結果を表1に記す。
グリニヤール調製温度が−30℃になると反応速度の低下がみられ、一方、グリニヤール調製温度が40℃になると、ジハロアルカンの二つのハロゲン元素が金属マグネシウムと反応した化合物が生成し、選択率が低下する。








































[実施例7]
窒素雰囲気で置換した200mLフラスコに金属マグネシウム(20〜50mesh)2.55g(105mmol)、テトラヒドロフラン(THF)200gを仕込み、攪拌しながら反応液を0℃まで冷却した。冷却後、1−ブロモ−5−クロロペンタン18.55g(100mmol)(溶媒/ジハロアルカン重量比10.78)を約2時間かけて添加し、同温度にて2時間熟成し、グリニヤール試薬を得た。この反応液をガスクロマトグラフィー(GC)によって分析した結果、グリニヤール試薬の収率は85面積%、選択率は85%であった。
上記の操作で得られたグリニヤール試薬の溶液に塩化第二鉄0.16g(1.0mmol)を加え、0℃を保ちながら塩化ビニル6.25g(100mmol)を約2時間かけて吹込み、同温度にて1時間熟成した。反応終了後、10%塩化アンモニウム水溶液及び塩化メチレンを添加し、生成した塩を溶解し分液した。有機層を分取した後、これをガスクロマトグラフィー(GC)によって定量分析した結果、目的物である7−クロロ−1−ヘプテンが76%の収率で生成していた。結果を表2に記す。
[実施例8〜11]
実施例7の溶媒/ジハロアルカン重量比を表2に記載の条件に変えた他は、実施例7に記載の方法に準じて反応を行った。結果を表2に記す。
溶媒/ジハロアルカン重量比が1.0未満になると、スラリー濃度が高くなり、攪拌効率が低下する。




























[実施例12]
窒素雰囲気で置換した200mLフラスコに金属マグネシウム(20〜50mesh)2.55g(105mmol)、テトラヒドロフラン(THF)75gを仕込み、攪拌しながら反応液を0℃まで冷却した。冷却後、1−ブロモ−5−クロロペンタン18.55g(100mmol)(溶媒/ジハロアルカン重量比4.04)を約2時間かけて添加し、同温度にて2時間熟成し、グリニヤール試薬を得た。この反応液をガスクロマトグラフィー(GC)によって分析した結果、グリニヤール試薬の収率は83面積%、選択率は84%であった。
上記の操作で得られたグリニヤール試薬の溶液に塩化第一鉄0.13g(1.0mmol)を加え、0℃を保ちながら塩化ビニル6.25g(100mmol)を約2時間かけて吹込み、同温度にて1時間熟成した。反応終了後、10%塩化アンモニウム水溶液及び塩化メチレンを添加し、生成した塩を溶解し分液した。有機層を分取した後、これをガスクロマトグラフィー(GC)によって定量分析した結果、目的物である7−クロロ−1−ヘプテンが68%の収率で生成していた。結果を表3に記す。
[実施例13]
実施例12の鉄化合物を表3に記載の条件に変えた他は、実施例12に記載の方法に準じて反応を行った。結果を表3に記す。






























[実施例14]
窒素雰囲気で置換した200mLフラスコに金属マグネシウム(20〜50mesh)2.55g(105mmol)、テトラヒドロフラン(THF)75gを仕込み、攪拌しながら反応液を0℃まで冷却した。冷却後、1−ブロモ−6−クロロヘキサン19.95g(100mmol)(溶媒/ジハロアルカン重量比3.76)を約2時間かけて添加し、同温度にて2時間熟成し、グリニヤール試薬を得た。この反応液をガスクロマトグラフィー(GC)によって分析した結果、グリニヤール試薬の収率は86面積%、選択率は86%であった。
上記の操作で得られたグリニヤール試薬の溶液に塩化第二鉄0.16g(1.0mmol)を加え、0℃を保ちながら塩化ビニル6.25g(100mmol)を約2時間かけて吹込み、同温度にて1時間熟成した。反応終了後、10%塩化アンモニウム水溶液及び塩化メチレンを添加し、生成した塩を溶解し分液した。有機層を分取した後、これをガスクロマトグラフィー(GC)によって定量分析した結果、目的物である8−クロロ−1−オクテンが72%の収率で生成していた。結果を表4に記す。
[実施例15]
実施例14の1−ブロモ−6−クロロヘキサンを1−ブロモ−7−クロロヘプタンに変えた他は、実施例14に記載の方法に準じて反応を行った。結果を表4に記す。






























本発明により得られる不飽和アルキルハライドは、機能性化合物、医農薬等、またはそれらの中間体として有用である。

Claims (7)

  1. 一般式(1)
    (式中、X及びXはそれぞれ独立してCl、Br又はIを表し、nは4〜12の整数を表す。)で示されるジハロアルカンを、−20℃〜20℃の温度条件下、金属マグネシウムと反応させて調製されるグリニヤール試薬を、鉄化合物の存在下、有機溶媒中で塩化ビニルと反応させることを特徴とする、一般式(2)
    (式中、XはCl、Br又はIを表し、nは4〜12の整数を表す。)で示される不飽和アルキルハライド類の製造方法。
  2. 一般式(1)において、X及びXがCl、Br又はIから選ばれ、かつ異なるハロゲン元素からなる、請求項1記載の不飽和アルキルハライド類の製造方法。
  3. 一般式(1)において、XがCl、XがBrを表す、請求項1または2記載の不飽和アルキルハライド類の製造方法。
  4. 鉄化合物が、塩化第一鉄又は塩化第二鉄である、請求項1〜3のいずれかに記載の不飽和アルキルハライド類の製造方法。
  5. 鉄化合物の使用量が、一般式(1)で示されるジハロアルカンに対して、0.01〜30mol%である、請求項1〜4のいずれかに記載の不飽和アルキルハライド類の製造方法。
  6. グリニヤール試薬と塩化ビニルとの反応温度が、−20℃〜70℃である、請求項1〜5のいずれかに記載の不飽和アルキルハライド類の製造方法。
  7. 有機溶媒の使用量が、反応に用いられる一般式(1)のジハロアルカンに対して重量比で1.0〜100倍量である、請求項1〜6のいずれかに記載の不飽和アルキルハライド類の製造方法。
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