JP2015091763A - ビスシリルアミノ基を有するオルガノキシシラン化合物及びその製造方法 - Google Patents

ビスシリルアミノ基を有するオルガノキシシラン化合物及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】塗料添加剤、接着剤等として用いた場合にアミノ基の効果が充分発揮でき、且つ一液型硬化性組成物とすることができるビスシリルアミノ基を有するオルガノキシシラン化合物及びその製造方法を提供する。【解決手段】一般式(1)(R1〜、R8〜はそれぞれC数1〜20の非置換若しくは置換の1価炭化水素基;R3、R4は互いに結合してこれらが結合するケイ素原子と共に環を形成してもよく、R7、R12はそれぞれC数1〜10の2価炭化水素基;nは0,1又は2)で示されるビスシリルアミノ基を有するオルガノキシシラン化合物。ビスシリルアミノ化合物とオルガノキシシラン化合物を白金触媒下で反応させる。【選択図】図1

Description

本発明は、シランカップリング剤、表面処理剤、樹脂添加剤、塗料添加剤、接着剤等として有用なビスシリルアミノ基を有するオルガノキシシラン化合物及びその製造方法に関する。
アミノ基が保護されたオルガノキシシラン化合物は、シランカップリング剤、表面処理剤、樹脂添加剤、塗料添加剤、接着剤等として有用であり、特にアミノ基がシリル基で保護されたオルガノキシシラン化合物は、置換基の保護や脱保護が容易なため、上記用途に用いるのに適している。
このようなアミノ基がシリル基で保護されたオルガノキシシラン化合物としては、例えばN,N−(ビストリメチルシリル)アミノプロピルシラン化合物が例示され、アミノ変性シリコーンオイルの変性剤として有用であることが開示されている(特許文献1:特開平10−17579号公報)。
更に、このようなアミノ基がシリル基で保護されたオルガノキシシラン化合物は、例えばエポキシ樹脂に添加することにより、アミノ系シランカップリング剤添加の効果(接着性、補強性向上)を有する一液型硬化性組成物、即ち水分を遮断した系では反応性を示さず安定な組成物であるが、水分と接触することにより加水分解による脱保護が起こり、アミノ基が再生し、アミノ系シランカップリング剤を添加したのと同等の効果を示す組成物とすることができるため、塗料添加剤や接着剤として特に有用である。
しかしながら、特許文献1記載の化合物では、シリル基で保護されたアミノ基とオルガノキシシリル基との間の結合がアルキレン基であるため、シリル基で保護されたアミノ基の配向は炭素−炭素の結合角、結合距離に依存し、配向の自由度が制限されている。そのため、塗料添加剤、接着剤として用いた場合、アミノ基の効果が充分発揮されず、満足する添加効果が得られない場合があった。
特開平10−17579号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、塗料添加剤、接着剤等として用いた場合にアミノ基の効果が充分発揮でき、且つ一液型硬化性組成物とすることができるビスシリルアミノ基を有するオルガノキシシラン化合物及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、シリル基で保護されたアミノ基とオルガノキシシリル基との間にシロキサン結合を導入することにより、アミノ基の配向の自由度がアルキレン基の場合と比較して上昇し、塗料添加剤、接着剤等として用いた場合にアミノ基の効果が充分に発揮でき、且つ一液型硬化性組成物とすることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
従って、本発明は下記に示すビスシリルアミノ基を有するオルガノキシシラン化合物及びその製造方法を提供する。
[1] 下記一般式(1)
Figure 2015091763

(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R8、R9、R10、R11、R13、R14はそれぞれ炭素数1〜20の非置換若しくは置換の1価炭化水素基であり、R3及びR4は互いに結合してこれらが結合するケイ素原子と共に環を形成してもよく、R7及びR12はそれぞれ炭素数1〜10の2価炭化水素基であり、nは0,1又は2である。)
で示されるビスシリルアミノ基を有するオルガノキシシラン化合物。
[2] 下記一般式(2)
Figure 2015091763

(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6は上記と同様であり、R15は水素原子又はメチル基であり、R15が水素原子の場合はR7'は炭素数1〜8の2価炭化水素基であり、R15がメチル基の場合はR7'は炭素数1〜7の2価炭化水素基である。)
で示されるビスシリルアミン化合物と下記一般式(3)
Figure 2015091763

(式中、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、nは上記と同様である。)
で示されるオルガノキシシラン化合物を白金触媒下反応させることを特徴とする[1]記載のビスシリルアミノ基を有するオルガノキシシラン化合物の製造方法。
本発明により提供されるビスシリルアミノ基を有するオルガノキシシラン化合物は、従来以上に使用時におけるアミノ基の効果が発揮でき、且つ一液型硬化性組成物とすることができるため、シランカップリング剤、表面処理剤、樹脂添加剤、塗料添加剤、接着剤等として有用である。
実施例1で得られた8−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]−3,3,5,5−テトラメチル−4−オキサ−3,5−ジシラオクチルトリメトキシシランと7−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]−1,2,2,4,4−ペンタメチル−3−オキサ−2,4−ジシラヘプチルトリメトキシシランの混合物の1H−NMRスペクトルである。 実施例1で得られた8−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]−3,3,5,5−テトラメチル−4−オキサ−3,5−ジシラオクチルトリメトキシシランと7−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]−1,2,2,4,4−ペンタメチル−3−オキサ−2,4−ジシラヘプチルトリメトキシシランの混合物のIRスペクトルである。 実施例2で得られた8−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]−3,3,5,5−テトラメチル−4−オキサ−3,5−ジシラオクチルメチルジメトキシシランと7−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]−1,2,2,4,4−ペンタメチル−3−オキサ−2,4−ジシラヘプチルメチルジメトキシシランの混合物の1H−NMRスペクトルである。 実施例2で得られた8−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]−3,3,5,5−テトラメチル−4−オキサ−3,5−ジシラオクチルメチルジメトキシシランと7−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]−1,2,2,4,4−ペンタメチル−3−オキサ−2,4−ジシラヘプチルメチルジメトキシシランの混合物のIRスペクトルである。
本発明のビスシリルアミノ基を有するオルガノキシシラン化合物は、下記一般式(1)で示される化合物である。
Figure 2015091763

(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R8、R9、R10、R11、R13、R14はそれぞれ炭素数1〜20の非置換若しくは置換の1価炭化水素基であり、R3及びR4は互いに結合してこれらが結合するケイ素原子と共に環を形成してもよく、R7及びR12はそれぞれ炭素数1〜10の2価炭化水素基であり、nは0,1又は2である。)
ここで、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R8、R9、R10、R11、R13、R14の炭素数1〜20の非置換又は置換の1価炭化水素基としては、直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基等が挙げられる。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、イコシル基等の直鎖状のアルキル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、テキシル基、2−エチルヘキシル基等の分岐鎖状のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の環状のアルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基等のアラルキル基等が例示され、特に原料入手の点で、メチル基、エチル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基が好ましい。
また、上記炭化水素基の水素原子の一部又は全部が置換されていてもよく、該置換基として、具体的には、例えば、メトキシ基、エトキシ基、(イソ)プロポキシ基等のアルコキシ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;シアノ基;アミノ基;炭素数2〜10のアシル基;それぞれ各アルキル基若しくは各アルコキシ基が炭素数1〜5であるトリアルキルシリル基、トリアルコキシシリル基、ジアルキルモノアルコキシシリル基又はモノアルキルジアルコキシシリル基が挙げられ、これらを組み合わせて用いることもできる。
また、R3及びR4が互いに結合してこれらが結合するケイ素原子と共に環を形成する場合の−R3−R4−基としては、具体的には、メチレン基、エチレン基、メチルエチレン基、プロピレン基、メチルプロピレン基等が例示される。
7及びR12はそれぞれ炭素数1〜10、好ましくは1〜6の2価炭化水素基であり、具体的には、メチレン基、エチレン基、メチルエチレン基、プロピレン基、メチルプロピレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、デカメチレン基、イソブチレン基等のアルキレン基、フェニレン基等のアリーレン基、メチレンフェニレン基、メチレンフェニレンメチレン基等のアラルキレン基が例示される。
上記一般式(1)で示されるビスシリルアミノ基を有するオルガノキシシラン化合物の具体例としては、8−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]−3,3,5,5−テトラメチル−4−オキサ−3,5−ジシラオクチルトリメトキシシラン、8−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]−3,3,5,5−テトラメチル−4−オキサ−3,5−ジシラオクチルメチルジメトキシシラン、8−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]−3,3,5,5−テトラメチル−4−オキサ−3,5−ジシラオクチルジメチルメトキシシラン、8−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]−3,3,5,5−テトラメチル−4−オキサ−3,5−ジシラオクチルトリエトキシシラン、8−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]−3,3,5,5−テトラメチル−4−オキサ−3,5−ジシラオクチルメチルジエトキシシラン、8−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]−3,3,5,5−テトラメチル−4−オキサ−3,5−ジシラオクチルジメチルエトキシシラン、7−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]−1,2,2,4,4−ペンタメチル−3−オキサ−2,4−ジシラヘプチルトリメトキシシラン、7−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]−1,2,2,4,4−ペンタメチル−3−オキサ−2,4−ジシラヘプチルメチルジメトキシシラン、7−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]−1,2,2,4,4−ペンタメチル−3−オキサ−2,4−ジシラヘプチルジメチルメトキシシラン、7−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]−1,2,2,4,4−ペンタメチル−3−オキサ−2,4−ジシラヘプチルトリエトキシシラン、7−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]−1,2,2,4,4−ペンタメチル−3−オキサ−2,4−ジシラヘプチルメチルジエトキシシラン、7−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]−1,2,2,4,4−ペンタメチル−3−オキサ−2,4−ジシラヘプチルジメチルエトキシシラン、8−[N,N−ビス(トリエチルシリル)アミノ]−3,3,5,5−テトラメチル−4−オキサ−3,5−ジシラオクチルトリメトキシシラン、8−[N,N−ビス(トリエチルシリル)アミノ]−3,3,5,5−テトラメチル−4−オキサ−3,5−ジシラオクチルメチルジメトキシシラン、8−[N,N−ビス(トリエチルシリル)アミノ]−3,3,5,5−テトラメチル−4−オキサ−3,5−ジシラオクチルジメチルメトキシシラン、8−[N,N−ビス(トリエチルシリル)アミノ]−3,3,5,5−テトラメチル−4−オキサ−3,5−ジシラオクチルトリエトキシシラン、8−[N,N−ビス(トリエチルシリル)アミノ]−3,3,5,5−テトラメチル−4−オキサ−3,5−ジシラオクチルメチルジエトキシシラン、8−[N,N−ビス(トリエチルシリル)アミノ]−3,3,5,5−テトラメチル−4−オキサ−3,5−ジシラオクチルジメチルエトキシシラン、7−[N,N−ビス(トリエチルシリル)アミノ]−1,2,2,4,4−ペンタメチル−3−オキサ−2,4−ジシラヘプチルトリメトキシシラン、7−[N,N−ビス(トリエチルシリル)アミノ]−1,2,2,4,4−ペンタメチル−3−オキサ−2,4−ジシラヘプチルメチルジメトキシシラン、7−[N,N−ビス(トリエチルシリル)アミノ]−1,2,2,4,4−ペンタメチル−3−オキサ−2,4−ジシラヘプチルジメチルメトキシシラン、7−[N,N−ビス(トリエチルシリル)アミノ]−1,2,2,4,4−ペンタメチル−3−オキサ−2,4−ジシラヘプチルトリエトキシシラン、7−[N,N−ビス(トリエチルシリル)アミノ]−1,2,2,4,4−ペンタメチル−3−オキサ−2,4−ジシラヘプチルメチルジエトキシシラン、7−[N,N−ビス(トリエチルシリル)アミノ]−1,2,2,4,4−ペンタメチル−3−オキサ−2,4−ジシラヘプチルジメチルエトキシシラン、N−(8−トリメトキシシリル−4,4,6,6−テトラメチル−5−オキサ−4,6−ジシラオクチル)−2,2,5,5−テトラメチル−2,5−ジシラ−1−アザシクロペンタン、N−(8−メチルジメトキシシリル−4,4,6,6−テトラメチル−5−オキサ−4,6−ジシラオクチル)−2,2,5,5−テトラメチル−2,5−ジシラ−1−アザシクロペンタン、N−(8−ジメチルメトキシシリル−4,4,6,6−テトラメチル−5−オキサ−4,6−ジシラオクチル)−2,2,5,5−テトラメチル−2,5−ジシラ−1−アザシクロペンタン、N−(8−トリエトキシシリル−4,4,6,6−テトラメチル−5−オキサ−4,6−ジシラオクチル)−2,2,5,5−テトラメチル−2,5−ジシラ−1−アザシクロペンタン、N−(8−メチルジエトキシシリル−4,4,6,6−テトラメチル−5−オキサ−4,6−ジシラオクチル)−2,2,5,5−テトラメチル−2,5−ジシラ−1−アザシクロペンタン、N−(8−ジメチルエトキシシリル−4,4,6,6−テトラメチル−5−オキサ−4,6−ジシラオクチル)−2,2,5,5−テトラメチル−2,5−ジシラ−1−アザシクロペンタン、N−(7−トリメトキシシリル−4,4,6,6,7−ペンタメチル−5−オキサ−4,6−ジシラヘプチル)−2,2,5,5−テトラメチル−2,5−ジシラ−1−アザシクロペンタン、N−(7−メチルジメトキシシリル−4,4,6,6,7−ペンタメチル−5−オキサ−4,6−ジシラヘプチル)−2,2,5,5−テトラメチル−2,5−ジシラ−1−アザシクロペンタン、N−(7−ジメチルメトキシシリル−4,4,6,6,7−ペンタメチル−5−オキサ−4,6−ジシラヘプチル)−2,2,5,5−テトラメチル−2,5−ジシラ−1−アザシクロペンタン、N−(7−トリエトキシシリル−4,4,6,6,7−ペンタメチル−5−オキサ−4,6−ジシラヘプチル)−2,2,5,5−テトラメチル−2,5−ジシラ−1−アザシクロペンタン、N−(7−メチルジエトキシシリル−4,4,6,6,7−ペンタメチル−5−オキサ−4,6−ジシラヘプチル)−2,2,5,5−テトラメチル−2,5−ジシラ−1−アザシクロペンタン、N−(7−ジメチルエトキシシリル−4,4,6,6,7−ペンタメチル−5−オキサ−4,6−ジシラヘプチル)−2,2,5,5−テトラメチル−2,5−ジシラ−1−アザシクロペンタン等が例示される。
本発明における上記一般式(1)で示されるビスシリルアミノ基を有するオルガノキシシラン化合物の製造方法は、例えば、下記一般式(2)
Figure 2015091763

(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6は上記と同様であり、R15は水素原子又はメチル基であり、R15が水素原子の場合はR7'は炭素数1〜8の2価炭化水素基であり、R15がメチル基の場合はR7'は炭素数1〜7の2価炭化水素基である。)
で示されるビスシリルアミン化合物と、下記一般式(3)
Figure 2015091763

(式中、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、nは上記と同様である。)
で示されるオルガノキシシラン化合物を白金触媒下反応させる方法が例示される。
ここで、R7'の炭素数1〜8の2価炭化水素基として、具体的には、メチレン基、エチレン基、メチルエチレン基、プロピレン基、メチルプロピレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基、イソブチレン基等のアルキレン基、フェニレン基等のアリーレン基、メチレンフェニレン基、メチレンフェニレンメチレン基等のアラルキレン基などが例示される。
上記一般式(2)で示されるビスシリルアミン化合物として、具体的には、N,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミン、N,N−ビス(トリメチルシリル)メタリルアミン、N,N−ビス(トリエチルシリル)アリルアミン、N,N−ビス(トリエチルシリル)メタリルアミン、N−アリル−2,2,5,5−テトラメチル−2,5−ジシラ−1−アザシクロペンタン、N−メタリル−2,2,5,5−テトラメチル−2,5−ジシラ−1−アザシクロペンタン等が例示される。
上記一般式(3)で示されるオルガノキシシラン化合物として、具体的には、1−(2−トリメトキシシリルエチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1−(2−メチルジメトキシシリルエチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1−(2−ジメチルメトキシシリルエチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1−(2−トリエトキシシリルエチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1−(2−メチルジエトキシシリルエチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1−(2−ジメチルエトキシシリルエチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1−(1−トリメトキシシリルエチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1−(1−メチルジメトキシシリルエチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1−(1−ジメチルメトキシシリルエチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1−(1−トリエトキシシリルエチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1−(1−メチルジエトキシシリルエチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1−(1−ジメチルエトキシシリルエチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン等が例示される。
上記一般式(2)で示されるビスシリルアミン化合物と上記一般式(3)で示されるオルガノキシシラン化合物の配合比は特に限定されないが、反応性、生産性の点から、一般式(2)で示される化合物1モルに対し、一般式(3)で示される化合物を0.1〜4モル、特に0.2〜2モルの範囲とすることが好ましい。
上記反応で用いられる白金触媒としては、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶液、白金−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体のトルエン又はキシレン溶液、テトラキストリフェニルホスフィン白金、ジクロロビストリフェニルホスフィン白金、ジクロロビスアセトニトリル白金、ジクロロビスベンゾニトリル白金、ジクロロシクロオクタジエン白金、白金−活性炭等が例示される。
白金触媒の使用量は特に限定されないが、反応性、生産性の点から、一般式(2)で示されるビスシリルアミン化合物1モルに対し、白金として0.000001〜0.01モル、特に0.00001〜0.001モルの範囲が好ましい。
上記反応の反応温度は特に限定されないが、0〜200℃、特に20〜150℃が好ましく、反応時間も特に限定されないが、1〜40時間、特に1〜20時間が好ましい。反応雰囲気は窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気とすることが好ましい。
なお、上記反応は無溶媒でも進行するが、溶媒を用いることもできる。用いられる溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、イソオクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等の非プロトン性極性溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム等の塩素化炭化水素系溶媒等が例示される。これらの溶媒は1種を単独で使用してもよく、あるいは2種以上を混合して使用してもよい。
また、本発明における上記一般式(1)で示されるビスシリルアミノ基を有するオルガノキシシラン化合物の製造方法として、例えば、下記一般式(4)
Figure 2015091763

(式中、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、nは上記と同様である。)
で示されるアミノ基を有するオルガノキシシラン化合物を、
123Si−基やR456Si−基
(R1、R2、R3、R4、R5、R6は上記と同様である。)
を有するシリル化剤を用いてシリル化する方法も挙げられる。
上記一般式(4)におけるR7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14は上述したものが例示でき、上記一般式(4)で示されるアミノ基を有するオルガノキシシラン化合物の具体例としては、8−アミノ−3,3,5,5−テトラメチル−4−オキサ−3,5−ジシラオクチルトリメトキシシラン、8−アミノ−3,3,5,5−テトラメチル−4−オキサ−3,5−ジシラオクチルメチルジメトキシシラン、8−アミノ−3,3,5,5−テトラメチル−4−オキサ−3,5−ジシラオクチルジメチルメトキシシラン、8−アミノ−3,3,5,5−テトラメチル−4−オキサ−3,5−ジシラオクチルトリエトキシシラン、8−アミノ−3,3,5,5−テトラメチル−4−オキサ−3,5−ジシラオクチルメチルジエトキシシラン、8−アミノ−3,3,5,5−テトラメチル−4−オキサ−3,5−ジシラオクチルジメチルエトキシシラン、7−アミノ−1,2,2,4,4−ペンタメチル−3−オキサ−2,4−ジシラヘプチルトリメトキシシラン、7−アミノ−1,2,2,4,4−ペンタメチル−3−オキサ−2,4−ジシラヘプチルメチルジメトキシシラン、7−アミノ−1,2,2,4,4−ペンタメチル−3−オキサ−2,4−ジシラヘプチルジメチルメトキシシラン、7−アミノ−1,2,2,4,4−ペンタメチル−3−オキサ−2,4−ジシラヘプチルトリエトキシシラン、7−アミノ−1,2,2,4,4−ペンタメチル−3−オキサ−2,4−ジシラヘプチルメチルジエトキシシラン、7−アミノ−1,2,2,4,4−ペンタメチル−3−オキサ−2,4−ジシラヘプチルジメチルエトキシシラン等が例示される。
上記シリル化反応で用いられるR123Si−基やR456Si−基を有するシリル化剤としては、具体的には、トリメチルクロロシラン、トリメチルブロモシラン、トリメチルヨードシラン、トリエチルクロロシラン、tert−ブチルジメチルクロロシラン、トリイソプロピルクロロシラン、1,2−ビス(クロロジメチルシリル)エタン等のR123SiXやR456SiX(R1、R2、R3、R4、R5、R6は上記の通りであり、Xは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子である。)で表されるトリオルガノハロシラン化合物;ヘキサメチルジシラザン、ヘキサエチルジシラザン等の(R123Si)(R456Si)NH(R1、R2、R3、R4、R5、R6は上記の通りである。)で表されるシラザン化合物;ビス(トリメチルシリル)アセトアミド、ビス(トリエチルシリル)アセトアミド、ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド等のCR3C(−OSiR123)=NSiR456やCR3C(−OSiR123)=NSiR456(Rは水素原子又はフッ素原子であり、R1、R2、R3、R4、R5、R6は上記の通りである。)で表されるシリルアミド化合物;メタンスルホン酸トリメチルシリル、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル等のCR3SO3SiR123やCR3SO3SiR456(Rは水素原子又はフッ素原子であり、R1、R2、R3、R4、R5、R6は上記の通りである。)で表されるスルホン酸シリルエステル化合物が例示される。
上記一般式(4)で示される化合物と、シリル化剤との配合比は特に限定されないが、反応性、生産性の点から、一般式(4)で示される化合物1モルに対し、シリル化剤を、シリル基のモル数で1〜4モル、特に1〜2モルの範囲が好ましい。
上記反応の反応温度は特に限定されないが、0〜200℃、特に20〜150℃が好ましく、反応時間も特に限定されないが、1〜40時間、特に1〜20時間が好ましい。
上記反応は、無触媒でも進行するが、触媒を用いることもできる。用いられる触媒としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリフェニルアミン等の3級アミン類、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムブロミド等の4級アンモニウム塩や、硫酸、スルホン酸といった酸とその誘導体やその無機塩等の塩基性又は酸性化合物が例示される。
なお、上記反応は無溶媒でも進行するが、溶媒を用いることもできる。用いられる溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、イソオクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等の非プロトン性極性溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム等の塩素化炭化水素系溶媒などが例示される。これらの溶媒は1種を単独で使用してもよく、あるいは2種以上を混合して使用してもよい。
以下、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例1]
撹拌機、還流器、滴下ロート及び温度計を備えたフラスコに、N,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミン80.6g(0.4モル)、白金−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体の3質量%トルエン溶液を0.26g(Ptとして7.8mg)仕込み、60℃に加熱した。内温が安定した後、1−(2−トリメトキシシリルエチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンと1−(1−トリメトキシシリルエチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンの混合液(質量比83:17)113.0g(0.4モル)を1時間かけて滴下し、その温度で1時間撹拌した。反応液を蒸留し、沸点156−157℃/0.4kPaの留分を142.7g得た。
得られた留分の質量スペクトル、1H−NMRスペクトル、IRスペクトルを測定した。
質量スペクトル
m/z 438,281,174,147,117,73
1H−NMRスペクトル(重クロロホルム溶媒)
図1にチャートで示す。
IRスペクトル
図2にチャートで示す。
以上の結果より、得られた化合物は8−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]−3,3,5,5−テトラメチル−4−オキサ−3,5−ジシラオクチルトリメトキシシラン83質量%と7−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]−1,2,2,4,4−ペンタメチル−3−オキサ−2,4−ジシラヘプチルトリメトキシシラン17質量%の混合物であることが確認された。
[実施例2]
撹拌機、還流器、滴下ロート及び温度計を備えたフラスコに、N,N−ビス(トリメチルシリル)アリルアミン40.3g(0.2モル)、白金−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体の3質量%トルエン溶液を0.13g(Ptとして3.9mg)仕込み、60℃に加熱した。内温が安定した後、1−(2−メチルジメトキシシリルエチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンと1−(1−メチルジメトキシシリルエチル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンの混合液(質量比78:22)53.3g(0.2モル)を1時間かけて滴下し、その温度で1時間撹拌した。反応液を蒸留し、沸点149−152℃/0.4kPaの留分を87.8g得た。
得られた留分の質量スペクトル、1H−NMRスペクトル、IRスペクトルを測定した。
質量スペクトル
m/z 452,265,174,147,105,73
1H−NMRスペクトル(重クロロホルム溶媒)
図3にチャートで示す。
IRスペクトル
図4にチャートで示す。
以上の結果より、得られた化合物は8−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]−3,3,5,5−テトラメチル−4−オキサ−3,5−ジシラオクチルメチルジメトキシシラン78質量%と7−[N,N−ビス(トリメチルシリル)アミノ]−1,2,2,4,4−ペンタメチル−3−オキサ−2,4−ジシラヘプチルメチルジメトキシシラン22質量%の混合物であることが確認された。

Claims (2)

  1. 下記一般式(1)
    Figure 2015091763

    (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R8、R9、R10、R11、R13、R14はそれぞれ炭素数1〜20の非置換若しくは置換の1価炭化水素基であり、R3及びR4は互いに結合してこれらが結合するケイ素原子と共に環を形成してもよく、R7及びR12はそれぞれ炭素数1〜10の2価炭化水素基であり、nは0,1又は2である。)
    で示されるビスシリルアミノ基を有するオルガノキシシラン化合物。
  2. 下記一般式(2)
    Figure 2015091763

    (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6は上記と同様であり、R15は水素原子又はメチル基であり、R15が水素原子の場合はR7'は炭素数1〜8の2価炭化水素基であり、R15がメチル基の場合はR7'は炭素数1〜7の2価炭化水素基である。)
    で示されるビスシリルアミン化合物と、下記一般式(3)
    Figure 2015091763

    (式中、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14、nは上記と同様である。)
    で示されるオルガノキシシラン化合物を白金触媒下反応させることを特徴とする請求項1記載のビスシリルアミノ基を有するオルガノキシシラン化合物の製造方法。
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