JP6167936B2 - 環状シラザン化合物の製造方法 - Google Patents
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Description
〔1〕
下記一般式(1)
で示される有機ケイ素化合物をSi−N結合を有する化合物の存在下、かつ、スルホン酸化合物及びその塩から選ばれる酸触媒存在下で分子内環化することを特徴とする下記一般式(2)
で示される環状シラザン化合物の製造方法。
〔2〕
Si−N結合を有する化合物が、一般式(1)で示される有機ケイ素化合物から発生するアルコール(R4OH)をシリル化して、R4OSi基に変換可能な化合物であることを特徴とする〔1〕記載の環状シラザン化合物の製造方法。
〔3〕
Si−N結合を有する化合物が、下記一般式(3)
で示されるシリルアミン化合物及び/又は下記一般式(4)
で示される環状ポリシラザン化合物であることを特徴とする〔1〕又は〔2〕記載の環状シラザン化合物の製造方法。
〔4〕
前記シリルアミン化合物が、ヘキサメチルジシラザンであることを特徴とする〔3〕記載の環状シラザン化合物の製造方法。
〔5〕
溶媒存在下で分子内環化することを特徴とする〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の環状シラザン化合物の製造方法。
(式中、R1は炭素数1〜20、好ましくは1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基であり、R2は炭素数3〜6、好ましくは3又は4の非置換又は置換の2価炭化水素基である。R3及びR4は炭素数1〜10、好ましくは1〜5の非置換又は置換の1価炭化水素基で各々同一又は異なっていてもよい。nは0〜2の整数である。)
で示される有機ケイ素化合物をSi−N結合を有する化合物の存在下で分子内環化することを特徴とする下記一般式(2)
(式中、R1、R2、R3、R4及びnは、上記一般式(1)で定義した通りである。)
で示される環状シラザン化合物の製造方法である。
2−メトキシ−2−メチル−1−メチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメチル−1−メチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−メチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ−2−メチル−1−メチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメトキシ−1−ブチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ−2−メチル−1−ブチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメチル−1−ブチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−ブチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ−2−メチル−1−ブチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメトキシ−1−シクロヘキシル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ−2−メチル−1−シクロヘキシル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメチル−1−シクロヘキシル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−シクロヘキシル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ−2−メチル−1−シクロヘキシル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメトキシ−1−フェニル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ−2−メチル−1−フェニル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメチル−1−フェニル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−フェニル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ−2−メチル−1−フェニル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメトキシ−1−(2−メトキシカルボニル)エチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ−2−メチル−1−(2−メトキシカルボニル)エチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメチル−1−(2−メトキシカルボニル)エチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−(2−メトキシカルボニル)エチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ−2−メチル−1−(2−メトキシカルボニル)エチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメトキシ−1−(2−メトキシカルボニル−2−メチル)エチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ−2−メチル−1−(2−メトキシカルボニル−2−メチル)エチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメチル−1−(2−メトキシカルボニル−2−メチル)エチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−(2−メトキシカルボニル−2−メチル)エチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ−2−メチル−1−(2−メトキシカルボニル−2−メチル)エチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメトキシ−1−トリメトキシシリルメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ−2−メチル−1−トリメトキシシリルメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメチル−1−トリメトキシシリルメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−トリメトキシシリルメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ−2−メチル−1−トリメトキシシリルメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメトキシ−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ−2−メチル−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメチル−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ−2−メチル−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメトキシ−1−(4−トリメトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ−2−メチル−1−(4−トリメトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメチル−1−(4−トリメトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−(4−トリメトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ−2−メチル−1−(4−トリメトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメトキシ−1−メチルジメトキシシリルメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ−2−メチル−1−メチルジメトキシシリルメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメチル−1−メチルジメトキシシリルメチルメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−メチルジメトキシシリルメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ−2−メチル−1−メチルジメトキシシリルメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメトキシ−1−(3−メチルジメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ−2−メチル−1−(3−メチルジメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメチル−1−(3−メチルジメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−(3−メチルジメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ−2−メチル−1−(3−メチルジメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメトキシ−1−(4−メチルジメトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ−2−メチル−1−(4−メチルジメトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメチル−1−(4−メチルジメトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−(4−メチルジメトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ−2−メチル−1−(4−メチルジメトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメトキシ−1−ジメチルメトキシシリルメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ−2−メチル−1−ジメチルメトキシシリルメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメチル−1−ジメチルメトキシシリルメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−ジメチルメトキシシリルメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ−2−メチル−1−ジメチルメトキシシリルメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメトキシ−1−(3−ジメチルメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ−2−メチル−1−(3−ジメチルメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメチル−1−(3−ジメチルメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−(3−ジメチルメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ−2−メチル−1−(3−ジメチルメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメトキシ−1−(4−ジメチルメトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ−2−メチル−1−(4−ジメチルメトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメチル−1−(4−ジメチルメトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−(4−ジメチルメトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ−2−メチル−1−(4−ジメチルメトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメトキシ−1−トリエトキシシリルメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ−2−メチル−1−トリエトキシシリルメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメチル−1−トリエトキシシリルメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−トリエトキシシリルメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ−2−メチル−1−トリエトキシシリルメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、
2,2−ジメトキシ−1−(3−トリエトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ−2−メチル−1−(3−トリエトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメチル−1−(3−トリエトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−(3−トリエトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ−2−メチル−1−(3−トリエトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメトキシ−1−(4−トリエトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ−2−メチル−1−(4−トリエトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメチル−1−(4−トリエトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−(4−トリエトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ−2−メチル−1−(4−トリエトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメトキシ−1−メチルジエトキシシリルメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ−2−メチル−1−メチルジエトキシシリルメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメチル−1−メチルジエトキシシリルメチルメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−メチルジエトキシシリルメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ−2−メチル−1−メチルジエトキシシリルメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメトキシ−1−(3−メチルジエトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ−2−メチル−1−(3−メチルジエトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメチル−1−(3−メチルジエトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−(3−メチルジエトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ−2−メチル−1−(3−メチルジエトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメトキシ−1−(4−メチルジエトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ−2−メチル−1−(4−メチルジエトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメチル−1−(4−メチルジエトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−(4−メチルジエトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ−2−メチル−1−(4−メチルジエトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメトキシ−1−ジメチルエトキシシリルメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ−2−メチル−1−ジメチルエトキシシリルメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメチル−1−ジメチルエトキシシリルメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−ジメチルエトキシシリルメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ−2−メチル−1−ジメチルエトキシシリルメチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメトキシ−1−(3−ジメチルエトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ−2−メチル−1−(3−ジメチルエトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメチル−1−(3−ジメチルエトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−(3−ジメチルエトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ−2−メチル−1−(3−ジメチルエトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメトキシ−1−(4−ジメチルエトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−メトキシ−2−メチル−1−(4−ジメチルエトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジメチル−1−(4−ジメチルエトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2,2−ジエトキシ−1−(4−ジメチルエトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン、2−エトキシ−2−メチル−1−(4−ジメチルエトキシシリルブチル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン等が挙げられる。
Si−N結合を有する化合物としては、一般式(1)で示される有機ケイ素化合物から発生するアルコール(R4OH)をR4OSiに変換可能な化合物であれば特に制限されないが、例えば、下記一般式(3)
(式中、R5及びR6は水素原子、トリオルガノシリル基、又は炭素数1〜10、好ましくは1〜6の非置換又は置換の1価炭化水素基であり、R5とR6で環を形成してもよく、環を形成した場合は環の一部にN原子、O原子又はS原子を含んでも良い。また、各々同一又は異なっていてもよい。R7、R8及びR9は炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基であり、各々同一又は異なっていてもよい。)
で示されるシリルアミン化合物及び/又は下記一般式(4)
(式中、R5、R7、R8は、上記一般式(3)で定義した通りである。mは3以上の整数である。)
で示される環状ポリシラザン化合物が好ましい。
トリオルガノシリル基の各オルガノ基としては、後述の炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基であり、炭素の一部がN原子、O原子又はS原子に置換されても良く、例えば、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、ビニルジメチルシリル基、(トリメチルシリルアミノ)ジメチルシリル基等が挙げられる。
R5及びR6における1価炭化水素基としては、炭素数1〜10、好ましくは1〜6の非置換1価炭化水素基が挙げられ、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、tert−オクチル基、n−ノニル基、イソノニル基、n−デシル基、イソデシル基等の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基、メタリル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基が例示され、好ましくは直鎖状のアルキル基、特に、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基が好ましい。R5及びR6が互いに結合して環を形成した場合の例としては、ピペリジニル基、ピロリジニル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、イミダゾリル基等が挙げられる。また、これらの炭化水素基の水素原子の一部又は全部が置換基で置換されていてもよく、該置換基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、(イソ)プロポキシ基等のアルコキシ基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子からなる基、シアノ基、アミノ基、芳香族炭化水素基、エステル基、エーテル基、カルボニル基、アシル基、スルフィド基等が挙げられ、これらのうちの1種又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。これらの置換基の置換位置は特に限定されず、置換基数も限定されない。
酸触媒としては、例えば、塩酸、硫酸、燐酸、ホスホン酸化合物、カルボン酸化合物、スルホン酸化合物、ルイス酸化合物及びこれらの塩等が挙げられる。ホスホン酸化合物としては、メチルホスホン酸、フェニルホスホン酸等が挙げられる。カルボン酸化合物としては、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸等が挙げられる。スルホン酸化合物としては、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等が挙げられる。ルイス酸としては、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、塩化マグネシウム、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート、トリエチルシリルトリフルオロメタンスルホネート、t−ブチルジメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート等が挙げられる。好ましくは、スルホン酸化合物又はその塩が挙げられる。
用いられる溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、イソオクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム等の塩素化炭化水素系溶媒等が例示される。これらの溶媒は1種を単独で使用してもよく、或いは2種以上を混合して使用してもよい。また、溶媒の使用量も特に限定されないが、上記一般式(1)の有機ケイ素化合物1モルに対して、0.01〜10リットル、好ましくは0.1〜1リットルが良い。
温度計、コンデンサー、分留塔、ビグリュウ管を備えたフラスコに、N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン26g(0.10モル)とトリフルオロメタンスルホン酸50μl(0.5モル%)、トルエン50mlを仕込み、トルエン還流下でヘキサメチルジシラザン8.0g(0.050モル)を4時間かけて滴下しながら、生成したトリメチルメトキシシラン及びトルエンを留出した。釜温145℃までトルエンを留出し、冷却後にフラスコ内反応液をガスクロマトグラフィーにて測定すると、生成した2,2−ジメトキシ−1−フェニル−1−アザ−2−シラシクロペンタン:N−フェニルアミノプロピルトリメトキシシランの質量比は81:19であり、モル換算での分子内環化反応率は83%となった。
温度計、コンデンサー、分留塔、ビグリュウ管を備えたフラスコに、N−ブチルアミノプロピルトリメトキシシラン44g(0.20モル)とトリフルオロメタンスルホン酸100μl(0.5モル%)、トルエン100mlを仕込み、トルエン還流下でヘキサメチルジシラザン8.0g(0.050モル)を4時間かけて滴下しながら、生成したトリメチルメトキシシラン及びトルエンを留出した。釜温145℃までトルエンを留出し、冷却後にフラスコ内反応液をガスクロマトグラフィーにて測定すると、生成した2,2−ジメトキシ−1−ブチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン:N−ブチルアミノプロピルトリメトキシシランの質量比は55:45であり、モル換算での分子内環化反応率は58%となった。
温度計、コンデンサー、分留塔、ビグリュウ管を備えたフラスコに、N−(2−メトキシカルボニル−2−メチル)エチル−N−(3−トリメトキシシリルプロピル)アミン56g(0.20モル)とメタンスルホン酸0.4g(2モル%)、キシレン70mlを仕込み、キシレン還流下でヘキサメチルジシラザン33.0g(0.20モル)を6時間かけて滴下しながら、生成したトリメチルメトキシシラン及びキシレンを留出した。釜温155℃までキシレンを留出し、冷却後にフラスコ内反応液をガスクロマトグラフィーにて測定すると、生成した2,2−ジメトキシ−1−(2−メトキシカルボニル−2−メチル)エチル−1−アザ−2−シラシクロペンタン:N−(2−メトキシカルボニル−2−メチル)エチル−N−(3−トリメトキシシリルプロピル)アミンの質量比は80:20であり、モル換算での分子内環化反応率は82%となった。
温度計、コンデンサー、分留塔、ビグリュウ管を備えたフラスコに、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)アミン34g(0.10モル)とメタンスルホン酸33μl(0.5モル%)、キシレン50mlを仕込み、キシレン還流下でヘキサメチルジシラザン8.0g(0.050モル)を6時間かけて滴下しながら、生成したトリメチルメトキシシラン及びキシレンを留出した。釜温155℃までキシレンを留出し、冷却後にフラスコ内反応液をガスクロマトグラフィーにて測定すると、生成した2,2−ジメトキシ−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン:ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)アミンの質量比は85:15であり、モル換算での分子内環化反応率は86%となった。
温度計、コンデンサー、分留塔、ビグリュウ管を備えたフラスコに、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)アミン34g(0.10モル)とメタンスルホン酸33μl(0.5モル%)、キシレン50mlを仕込み、キシレン還流下でトリメチルシリルイミダゾール14g(0.10モル)を6時間かけて滴下しながら、生成したトリメチルメトキシシラン及びキシレンを留出した。釜温155℃までキシレンを留出し、冷却後にフラスコ内反応液をガスクロマトグラフィーにて測定すると、生成した2,2−ジメトキシ−1−(3−トリメトキシシリルプロピル)−1−アザ−2−シラシクロペンタン:ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)アミンの質量比は55:45であり、モル換算での分子内環化反応率は57%となった。
Claims (5)
- 下記一般式(1)
で示される有機ケイ素化合物をSi−N結合を有する化合物の存在下、かつ、スルホン酸化合物及びその塩から選ばれる酸触媒存在下で分子内環化することを特徴とする下記一般式(2)
で示される環状シラザン化合物の製造方法。 - Si−N結合を有する化合物が、一般式(1)で示される有機ケイ素化合物から発生するアルコール(R4OH)をシリル化して、R4OSi基に変換可能な化合物であることを特徴とする請求項1記載の環状シラザン化合物の製造方法。
- Si−N結合を有する化合物が、下記一般式(3)
で示されるシリルアミン化合物及び/又は下記一般式(4)
で示される環状ポリシラザン化合物であることを特徴とする請求項1又は2記載の環状シラザン化合物の製造方法。 - 前記シリルアミン化合物が、ヘキサメチルジシラザンであることを特徴とする請求項3記載の環状シラザン化合物の製造方法。
- 溶媒存在下で分子内環化することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の環状シラザン化合物の製造方法。
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