JP5407776B2 - アミノ基を有する有機ケイ素化合物及びその製造方法 - Google Patents
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そこで、N−フェニル−3−アミノプロピルアルコキシシランと同等な特性を有し、使用時に発生するアルコール量を削減できる有機ケイ素化合物の開発が望まれていた。
(式中、R1及びR2は炭素数1〜10の非置換又は置換のアルキル基又はアルケニル基で、各々同一又は異なっていてもよい。nは0又は1である。)
で示されるアミノ基を有する有機ケイ素化合物が、耐熱性が高く、蒸留による精製が可能で、かつ、使用時に発生するアルコール量を削減できることを見出した。また、本発明の有機ケイ素化合物は、活性な水素原子を有さないため、イソシアネート基やエポキシ基等の活性水素と反応性を有する官能基を持ったポリマー組成物へ添加する場合、官能基が反応することがなく、使用する時に加水分解等により水酸基を発生することが可能である。
請求項1:
下記一般式(1)で示されるアミノ基を有することを特徴とする有機ケイ素化合物。
(式中、R1及びR2は炭素数1〜10の非置換又は置換のアルキル基又はアルケニル基で、各々同一又は異なっていてもよい。nは0又は1である。)
請求項2:
下記一般式(1)で示されるアミノ基を有する有機ケイ素化合物と、下記一般式(2)で示される化合物との混合物であって、式(2)の化合物の含有量が30質量%以下であることを特徴とする有機ケイ素化合物の混合物。
(式中、R1及びR2は炭素数1〜10の非置換又は置換のアルキル基又はアルケニル基で、各々同一又は異なっていてもよい。nは0又は1である。)
請求項3:
下記一般式(2)
(式中、R1及びR2は炭素数1〜10の非置換又は置換のアルキル基又はアルケニル基で、各々同一又は異なっていてもよい。nは0又は1である。)
で示される化合物を蒸留する際に、発生するアルコールを留去しながら、触媒の存在下で蒸留することを特徴とする請求項1記載のアミノ基を有する有機ケイ素化合物の製造方法。
請求項4:
蒸留する際の蒸留塔上部の温度が100〜200℃であり、圧力が0.1〜4.0kPaであることを特徴とする請求項3記載の製造方法。
請求項5:
前記触媒が、塩基性化合物又は酸性化合物であることを特徴とする請求項3又は4記載のアミノ基を有する有機ケイ素化合物の製造方法。
請求項6:
前記塩基性化合物が、アルカリ金属アルコキシドであることを特徴とする請求項5記載のアミノ基を有する有機ケイ素化合物の製造方法。
(式中、R1及びR2は炭素数1〜10の非置換又は置換のアルキル基又はアルケニル基で、各々同一又は異なっていてもよい。nは0又は1である。)
で示されるアニリンと下記一般式(4)
(式中、R1及びR2は炭素数1〜10の非置換又は置換のアルキル基又はアルケニル基で、各々同一又は異なっていてもよい。nは0又は1である。Xはハロゲン原子を表す。)
で示されるハロプロピルアルコキシシラン化合物を反応させて得られた反応混合物を蒸留する際に、発生するアルコールを留去しながら蒸留することにより得られる。
(式中、R1、R2及びnは上記で定義した通りである。)
で示される化合物と下記一般式(5)
(式中、R1、R2及びnは上記で定義した通りである。)
で示される化合物の混合物である。
一般式(2)及び(5)で例示される化合物としてR1及びR2は、具体的には、特にメチル基、エチル基が好ましい。
反応終了後にはアニリンの塩が生じるが、これは反応液を濾過、又はエチレンジアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等を添加し、分離する等の方法により除去できる。
上記反応混合物から一般式(1)で示される有機ケイ素化合物を蒸留により製造することが可能である。
(式中、R1及びR2は炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基で、各々同一又は異なっていてもよい。nは0〜2の整数である。)
で示される化合物を蒸留する際に、発生するアルコールを留去しながら蒸留することで、下記一般式(1)
(式中、R1及びR2は炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基で、各々同一又は異なっていてもよい。nは0〜2の整数である。)
を製造することができる。
(式中、R1及びR2は炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基で、各々同一又は異なっていてもよい。nは0〜2の整数である。)
で示される化合物との混合物として使用する場合、上記一般式(2)で示される化合物を単独で使用するよりも、発生するアルコール量を少なくすることが可能となる。
この場合、式(2)の化合物の混合物中での含有量は30質量%以下であり、より好ましくは10〜30質量%である。
撹拌機、還流器、滴下ロート及び温度計を備えたフラスコに、アニリン186g(2.0モル)を仕込み、130℃に加熱した。内温が安定した後、クロロプロピルトリメトキシシラン99g(0.50モル)を130〜140℃で3.5時間かけて滴下し、その温度で10時間撹拌した。生成した塩を濾過により除去し、透明な混合物を得た。
合成例1で得られた混合物に、ナトリウムメトキシドのメタノール溶液(28質量%ナトリウムメトキシド)1.0gを添加し、発生するアルコールを留去しながら蒸留することで、沸点173〜176℃/0.4kPaの無色透明留分を97g得た(収率87%)。
質量スペクトル
m/z 223,194,167,105,91,77
以上の結果より、得られた化合物は下記式(6)であることが確認された。
撹拌機、還流器、滴下ロート及び温度計を備えたフラスコに、アニリン186g(2.0モル)を仕込み、クロロプロピルトリエトキシシラン120g(0.5モル)を130〜140℃で3.5時間かけて滴下し、その温度で10時間撹拌して、透明な混合物を得た。
合成例2で得られた混合物に、ナトリウムメトキシドのエタノール溶液(20質量%ナトリウムエトキシド)1.7gを添加し、発生するアルコールを留去しながら蒸留することで、沸点182〜183℃/0.4kPaの無色透明留分を78g得た(収率62%)。
質量スペクトル
m/z 251,222,195,178,133,118,104,77
以上の結果より、得られた化合物は下記式(7)であることが確認された。
蒸留釜内にN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、商品名KBM−573)255g(1.0モル)、ナトリウムメトキシドのメタノール溶液(28質量%ナトリウムメトキシド)2.0gを添加し、発生するアルコールを留去しながら蒸留することで、沸点173〜175℃/0.4kPaの無色透明留分を156g得た(収率70%)。
蒸留釜内にN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業(株)製、商品名KBM−573)255g(1.0モル)、ナトリウムメトキシドのメタノール溶液(28質量%ナトリウムメトキシド)2.0gを添加し、発生するアルコールを留去しながら蒸留することで、沸点183〜187℃/2.0kPaの無色透明留分を206g得た。
質量スペクトル1
m/z 223,194,167,105,91,77
質量スペクトル2
m/z 255,121,106,91,77
以上の結果より、得られた組成物は下記式(6)と(8)を含む混合組成物であることを確認した。
Claims (6)
- 蒸留する際の蒸留塔上部の温度が100〜200℃であり、圧力が0.1〜4.0kPaであることを特徴とする請求項3記載の製造方法。
- 前記触媒が、塩基性化合物又は酸性化合物であることを特徴とする請求項3又は4記載のアミノ基を有する有機ケイ素化合物の製造方法。
- 前記塩基性化合物が、アルカリ金属アルコキシドであることを特徴とする請求項5記載のアミノ基を有する有機ケイ素化合物の製造方法。
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