JP2015090532A - キャスト計画立案装置、方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1の最適化計算手段106では、工程負荷の平準化に関する評価値等の重み付き線形和で表わされる評価関数を出鋼量制約を満たす範囲内で最小又は最大にして、製造品種別充当枠を数理最適化手法により算出する。第2の最適化計算手段108では、製品品質に関する鋳造制約の違反回数等の重み付き線形和で表わされる評価関数を出鋼量制約を含む制約条件を満たす範囲内で最小又は最大となるよう、前記製造品種別充当枠を基に作成されたキャスト計画の初期値を用いて探索手法によりキャスト計画を算出する。
【選択図】図1
Description
(1)転炉及び連続鋳造設備を含む設備による製鋼プロセスにおけるキャスト計画を立案するキャスト計画立案装置であって、
複数の注文についての、重量と製造品種と出鋼要望日とを少なくとも含む注文情報を注文データベースに格納する注文データベース格納手段と、
前記注文データベースの情報を基に、製造仕様が類似した鋼材の品種を一つの製造品種として集約し、製造品種と出鋼要望日とがそれぞれ一致する注文を同一の注文群として重量で集約した注文マトリクスを作成する注文マトリクス作成手段と、
それぞれの製造品種についての工程処理発生確率である製造品種モデルを格納する製造品種モデル格納手段と、
少なくとも工程能力上限値と、工程負荷の平準化に関する重みと、出鋼要望日と出鋼日との差異に関する重みと、出鋼ロット拡大に関する重みと、製品品質に関する重みとを立案方針パラメタとして設定する立案方針設定手段と、
前記注文マトリクス、前記製造品種モデル及び前記立案方針パラメタを用いて、少なくとも工程負荷の平準化に関する評価値と、出鋼要望日と出鋼日との差異に関する評価値と、出鋼ロット拡大に関する評価値との重み付き線形和で表わされる評価関数を、出鋼量が出鋼能力上限値以下になるという出鋼量制約を満たす範囲内で最小又は最大にして、日別の前記製造品種別の出鋼量である製造品種別充当枠を数理最適化手法により算出する第1の最適化計算手段と、
前記第1の最適化計算手段で算出した製造品種別充当枠を基に、キャスト計画の初期値を作成する初期キャスト計画作成手段と、
少なくとも工程負荷の平準化に関する評価値と、出鋼要望日と出鋼日との差異に関する評価値と、出鋼ロット拡大に関する評価値と、製品品質に関する鋳造制約の違反回数との重み付き線形和で表わされる評価関数を、出鋼量が出鋼能力上限値以下になるという出鋼量制約を含む制約条件を満たす範囲内で最小又は最大となるよう、前記キャスト計画の初期値を用いて探索手法によりキャスト計画を算出する第2の最適化計算手段と、
前記第2の最適化計算手段で算出したキャスト計画を出力する出力手段とを備えたことを特徴とするキャスト計画立案装置。
(2)前記第1の最適化計算手段では、数理最適化手法として多目的混合整数計画法を用いることを特徴とする(1)に記載のキャスト計画立案装置。
(3)前記初期キャスト計画作成手段では、立案期間の各日のキャスト数と各キャストのチャージ数を決定し、各チャージに製造品種を割り付けることを特徴とする(1)又は(2)に記載のキャスト計画立案装置。
(4)前記第2の最適化計算手段では、前記初期キャスト計画作成手段で作成したキャスト計画の初期値を現在解及び最適解として、
現在解の一部を修正した近傍解を作成して所定の評価値を計算し、前記所定の評価値に応じて該近傍解を現在解とするか否かを判定し、該近傍解を現在解とした場合に、さらに該近傍解の前記所定の評価値が最適解のものよりも良かったならば該近傍解を最適解とする、ことを所定の収束判定のルール下で繰り返すことを特徴とする(1)乃至(3)のいずれか一つに記載のキャスト計画立案装置。
(5)前記第2の最適化計算手段では、現在解の中からチャージの入れ替えを行うことにより近傍解を作成することを特徴とする(4)に記載のキャスト計画立案装置。
(6)前記第2の最適化手段では、前記製品品質に関する鋳造制約のうち、遵守することが必須である鋳造制約について、違反回数を前記評価関数に重み付き線形和として加える替わりに、前記制約条件に加えることを特徴とする(1)乃至(5)のいずれか一つに記載のキャスト計画立案装置。
(7)転炉及び連続鋳造設備を含む設備による製鋼プロセスにおけるキャスト計画を立案するキャスト計画立案方法であって、
複数の注文についての、重量と製造品種と出鋼要望日とを少なくとも含む注文情報を格納する注文データベースの情報を基に、製造仕様が類似した鋼材の品種を一つの製造品種として集約し、製造品種と出鋼要望日とがそれぞれ一致する注文を同一の注文群として重量で集約した注文マトリクスを作成するステップと、
少なくとも工程能力上限値と、工程負荷の平準化に関する重みと、出鋼要望日と出鋼日との差異に関する重みと、出鋼ロット拡大に関する重みと、製品品質に関する重みとを立案方針パラメタとして設定するステップと、
前記注文マトリクス、前記製造品種モデル及び前記立案方針パラメタを用いて、少なくとも工程負荷の平準化に関する評価値と、出鋼要望日と出鋼日との差異に関する評価値と、出鋼ロット拡大に関する評価値との重み付き線形和で表わされる評価関数を、出鋼量が出鋼能力上限値以下になるという出鋼量制約を満たす範囲内で最小又は最大にして、日別の前記製造品種別の出鋼量である製造品種別充当枠を数理最適化手法により算出するステップと、
前記算出した製造品種別充当枠を基に、キャスト計画の初期値を作成するステップと、
少なくとも工程負荷の平準化に関する評価値と、出鋼要望日と出鋼日との差異に関する評価値と、出鋼ロット拡大に関する評価値と、製品品質に関する鋳造制約の違反回数との重み付き線形和で表わされる評価関数を、出鋼量が出鋼能力上限値以下になるという出鋼量制約を含む制約条件を満たす範囲内で最小又は最大となるよう、前記キャスト計画の初期値を用いて探索手法によりキャスト計画を算出するステップと、
前記算出したキャスト計画を出力するステップとを有することを特徴とするキャスト計画立案方法。
(8)転炉及び連続鋳造設備を含む設備による製鋼プロセスにおけるキャスト計画を立案するためのプログラムであって、
複数の注文についての、重量と製造品種と出鋼要望日とを少なくとも含む注文情報を注文データベースに格納する注文データベース格納手段と、
前記注文データベースの情報を基に、製造仕様が類似した鋼材の品種を一つの製造品種として集約し、製造品種と出鋼要望日とがそれぞれ一致する注文を同一の注文群として重量で集約した注文マトリクスを作成する注文マトリクス作成手段と、
それぞれの製造品種についての工程処理発生確率である製造品種モデルを格納する製造品種モデル格納手段と、
少なくとも工程能力上限値と、工程負荷の平準化に関する重みと、出鋼要望日と出鋼日との差異に関する重みと、出鋼ロット拡大に関する重みと、製品品質に関する重みとを立案方針パラメタとして設定する立案方針設定手段と、
前記注文マトリクス、前記製造品種モデル及び前記立案方針パラメタを用いて、少なくとも工程負荷の平準化に関する評価値と、出鋼要望日と出鋼日との差異に関する評価値と、出鋼ロット拡大に関する評価値との重み付き線形和で表わされる評価関数を、出鋼量が出鋼能力上限値以下になるという出鋼量制約を満たす範囲内で最小又は最大にして、日別の前記製造品種別の出鋼量である製造品種別充当枠を数理最適化手法により算出する第1の最適化計算手段と、
前記第1の最適化計算手段で算出した製造品種別充当枠を基に、キャスト計画の初期値を作成する初期キャスト計画作成手段と、
少なくとも工程負荷の平準化に関する評価値と、出鋼要望日と出鋼日との差異に関する評価値と、出鋼ロット拡大に関する評価値と、製品品質に関する鋳造制約の違反回数との重み付き線形和で表わされる評価関数を、出鋼量が出鋼能力上限値以下になるという出鋼量制約を含む制約条件を満たす範囲内で最小又は最大となるよう、前記キャスト計画の初期値を用いて探索手法によりキャスト計画を算出する第2の最適化計算手段と、
前記第2の最適化計算手段で算出したキャスト計画を出力する出力手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
まず、鉄鋼業における代表的な製品である厚鋼板(厚板)の製造プロセス(製鋼プロセス)の概略構成の一例を図9を用いて説明する。図9において矢印は仕掛かり品の流れを示す。
以下、各手段の機能を詳細に説明する。
まず、注文マトリクス作成手段102において、注文データベース格納手段101から製造品種の注文情報を読み込み(ステップS201)、製造仕様が類似した鋼材の品種を一つの製造品種として集約し、製造品種と出鋼要望日とがそれぞれ一致する注文を同一の注文群として重量で集約した注文マトリクス103を作成する(ステップS202)。
次に、第2の最適化計算手段108において、少なくとも工程負荷の平準化に関する評価値と、出鋼要望日と出鋼日との差異に関する評価値と、出鋼ロット拡大に関する評価値と、線形式で表わすことが難しい製品品質に関する鋳造制約の違反回数に関する評価値の重み付き線形和で表わされる評価関数を、出鋼量が出鋼能力上限値以下になるという出鋼量制約を含む制約条件を満たす範囲内で最小又は最大となるよう(最小値又は最大値が変化しなくなるまで)、ステップS207で作成したキャスト計画の初期値を用いて探索手法によりキャスト計画を算出する(ステップS208)。
次に、ステップS208で算出したキャスト計画を、ディスプレイ等の表示装置からなるキャスト計画立案結果表示手段109により表示する(ステップS209)。
下記に記載の製造品種とは、転炉の出鋼成分が同一で、精整工程の負荷が類似した注文のまとまりを意味し、厚板製品や鋼管製品の製造ラインでは、精整工程の負荷平準化が重要であるため、出鋼成分と精整の通過工程パターンが同じ注文のまとまりを製造品種としている。例えば、出鋼成分Aで通過工程パターンが100・・・1の製造品種は「A_100・・・1」という記号で表される。このように、製造品種は出鋼成分を精整の通過工程パターンで細分化した構成(出鋼成分を大分類、通過工程パターンを小分類とした区分け)となっているが、精整工程の負荷が類似した注文をまとめることができれば良く、例えば分野毎(造船分野や建築分野、産業機械分野等)に精整工程の負荷がほぼ同じであり、塗装有無が違う程度であれば、出鋼成分を大分類、分野を中分類、塗装有無を小分類と区分けした製造品種を用いても構わない。また、上記の通過工程パターンとは、それぞれの精整工程の通過有無の予測値(0:通過し難い、1:通過し易い)を精整工程の順番に並べたコードである。予測値の算出方法は、過去の製造実績データを学習データとして、注文の製造仕様からそれぞれの精整工程の通過有無を予測するモデルを決定木等の手法を用いて構築すれば良い。ただし、上記では通過工程パターンは、それぞれの精整工程の通過有無の予測値を順番に並べた記号としているが、通過有無の代わりに通過頻度を離散化した記号を用いても構わない。例えば精整工程の通過頻度をA(低頻度)、B(中頻度)、C(高頻度)の3つの記号で表すこととし、過去の製造実績データを学習データとして、それぞれの精整工程の通過頻度の記号(A,B,C)を、注文の製造仕様から予測するモデルを構築、その予測モデルの予測値を精整工程の順番に並べて通過工程パターンとしても良い。
しかしながら、出鋼成分ごとの鋳造順や、キャスト(どこからどこまでが同一キャストか)が決定されておらず、このままでは製造指示に繋げることができない。多くの場合、生産管制担当者が鋳造制約を満足するように、鋳造順やキャストを人手で決定しているが、第1の最適化計算手段106で最適化した納期遵守や精整負荷平準化等を無視して、鋳造制約と鋳造ロット拡大のみ考えて、キャストを計画してしまうこともあり、折角の最適化効果が無くなってしまうことも多い。
そこで、初期キャスト計画作成手段107でキャスト計画の初期値を作成し、第2の最適化計算手段108で工程負荷平準化、出鋼要望日と出鋼日との差異の最小化、出鋼ロット拡大、鋳造制約を総合的に考えたキャスト計画を立案する。
まず、式(22)で計算される第k日のチャージ数D[k]から、第k日のキャスト数E[k]及び各キャストのチャージ数F[k][m]を式(23)、式(24)で計算する。
式(22)〜(24)で示される方法は連続鋳造機が1基の場合の計算方法であるが、連続鋳造機が複数存在する場合にも容易に拡張することができる。例えば2台の連続鋳造機が有り、その能力差が3:4の場合、式(22)で計算されたチャージ数D[k]を3:4に分割し、それぞれのキャスト数とそのチャージ数を式(23)と式(24)で計算すれば良い。
まず、製造品種別充当枠(x[i][j][k])より、日付順、製造品種番号順、通過工程パターン番号順に出鋼成分と通過工程パターン別の出鋼量を決定する。例えば表5の製造品種別充当枠で4月1日が出鋼成分Xのみ出鋼する場合には、図4のような割り付けとなる。ここでは、転炉での1ロットの処理量(LOT_SIZE)を200tonとしている。表5の製造品種別充当枠によれば4月1日の出鋼成分Xで通過工程パターン000・・・0の製造品種の出鋼量が440tonとなっており、図4の「出鋼量」の欄に示すように、キャスト1の1チャージ目に200ton、2チャージ目に200ton、3チャージ目に40tonに割り付けられている。また、表5の製造品種別充当枠によれば4月1日の出鋼成分Xで通過工程パターン100・・・0の製造品種の出鋼量が230tonとなっており、図4の「出鋼量」の欄に示すように、キャスト1の3チャージ目に、通過工程パターン000・・・0での40tonと合わせてLOT_SIZE200tonとなるように160tonに割り付けられている。
次に、製造品種別の出鋼量と見合う出鋼要望日別注文量を出鋼要望日が早い順番に割り付ける。例えば、図4に示すように、キャスト1の1チャージ目では、出鋼成分Xで通過工程パターン000・・・0の製造品種を200ton出鋼することになるが、表3の出鋼要望日別注文量によれば、出鋼成分Xで通過工程パターン000・・・0の製造品種の注文の中で出鋼要望日の早い注文は、4月1日の230tonであるため、図4に示すように、そのうち200tonをキャスト1の1チャージ目に割り付ける。2チャージ目も該製造品種を200ton出鋼することになるが、4月1日の該製造品種の注文量の残30tonを割り付け、残りの170tonを4月2日と4月3日の注文に、それぞれ50ton、120tonに分けて割り付けている。
これにより、チャージと製造品種との割り付けを行うことができるが、製造品種別出鋼要望日別充当枠xt[i][j][t][k]を用いて、通過パターン別の出鋼量と見合う出鋼要望日別注文量を決定しても良い。
このようにして、立案期間の各日のキャストとそのチャージ数、各チャージの出鋼成分と製造品種別出鋼量、及び出鋼要望日別注文量が決定され、これがキャスト計画の初期値となる。
図5に、第2の最適化計算手段108での処理を示す。以下では製品品質に関する鋳造制約として、重点的に守らなければならない3つの重制約と、できれば守った方が良い2つの軽制約を例として説明する。なお、鋳造制約の内容と重制約と軽制約の区別は連続鋳造設備や製品品種毎に異なり、以下に示すのはあくまで一例である。
(鋳造制約1:重制約)指定した出鋼成分のチャージはキャストの先頭で鋳造してはならない(スタート不可)。
(鋳造制約2:重制約)指定した出鋼成分のチャージはキャストの最後で鋳造しなければならない(ラスト指定)。
(鋳造制約3:重制約)指定した出鋼成分は1つのキャスト内で指定したチャージ数以下でなければならない(連々数制限)。
(鋳造制約4:軽制約)指定した2つの出鋼成分のチャージは連続して鋳造しない方が良い(異鋼種継目相性)。
(鋳造制約5:軽制約)キャスト内でチャージは比重が大きい順に鋳造した方が良い(比重順)。
近傍解を受理しない場合、収束判定(ステップS506)に進む。近傍解を受理する場合、近傍解を現在解とし(ステップS504)、さらに近傍解の評価値が最適解のものよりも良かったならば、近傍解を最適解とする(ステップS505)。
なお、上記では精整負荷の単位を重量としているが、製造品種毎に平均的な単位重量当たりの枚数を予め設定しておき、精整負荷の単位を枚数に変換して取り扱っても良い。
1)数理最適化により厳密な最適解を算出するため、キャスト計画の骨格は最適性が保証された計画となる。
2)このキャスト計画を初期値として、探索手法により複雑な鋳造制約を満足したキャスト計画を立案することにより、複雑な鋳造制約を満足し、かつ、最適性に優れた計画が得られる。
3)探索手法は初期解(初期計画)の依存性が強く、評価値の悪い局所最適解に陥り易いが、数理最適化手法で得られたキャスト計画を初期解としているため、評価値の良い(最適解に近い)初期解を用いるため、最適性に優れた計画を得られる。
4)探索手法のみで最適性に優れた解を得るためには、複数の初期解(例えば100個)を用いて最適化計算を行い、得られた局所最適解の中で最も評価値の優れた計画を採用するという多スタート探索手法が用いられることが多いが、初期解の個数だけ計算時間が延びてしまい、キャスト計画が得られるまでの時間が膨大に掛ってしまう。本発明を適用することにより、複数の初期解を用いないため、短時間で最適性の優れたキャスト計画が得られる。
以上、本発明を種々の実施形態と共に説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。
また、本発明は、本発明の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータがプログラムを読み出して実行することによっても実現可能である。
Claims (8)
- 転炉及び連続鋳造設備を含む設備による製鋼プロセスにおけるキャスト計画を立案するキャスト計画立案装置であって、
複数の注文についての、重量と製造品種と出鋼要望日とを少なくとも含む注文情報を注文データベースに格納する注文データベース格納手段と、
前記注文データベースの情報を基に、製造仕様が類似した鋼材の品種を一つの製造品種として集約し、製造品種と出鋼要望日とがそれぞれ一致する注文を同一の注文群として重量で集約した注文マトリクスを作成する注文マトリクス作成手段と、
それぞれの製造品種についての工程処理発生確率である製造品種モデルを格納する製造品種モデル格納手段と、
少なくとも工程能力上限値と、工程負荷の平準化に関する重みと、出鋼要望日と出鋼日との差異に関する重みと、出鋼ロット拡大に関する重みと、製品品質に関する重みとを立案方針パラメタとして設定する立案方針設定手段と、
前記注文マトリクス、前記製造品種モデル及び前記立案方針パラメタを用いて、少なくとも工程負荷の平準化に関する評価値と、出鋼要望日と出鋼日との差異に関する評価値と、出鋼ロット拡大に関する評価値との重み付き線形和で表わされる評価関数を、出鋼量が出鋼能力上限値以下になるという出鋼量制約を満たす範囲内で最小又は最大にして、日別の前記製造品種別の出鋼量である製造品種別充当枠を数理最適化手法により算出する第1の最適化計算手段と、
前記第1の最適化計算手段で算出した製造品種別充当枠を基に、キャスト計画の初期値を作成する初期キャスト計画作成手段と、
少なくとも工程負荷の平準化に関する評価値と、出鋼要望日と出鋼日との差異に関する評価値と、出鋼ロット拡大に関する評価値と、製品品質に関する鋳造制約の違反回数との重み付き線形和で表わされる評価関数を、出鋼量が出鋼能力上限値以下になるという出鋼量制約を含む制約条件を満たす範囲内で最小又は最大となるよう、前記キャスト計画の初期値を用いて探索手法によりキャスト計画を算出する第2の最適化計算手段と、
前記第2の最適化計算手段で算出したキャスト計画を出力する出力手段とを備えたことを特徴とするキャスト計画立案装置。 - 前記第1の最適化計算手段では、数理最適化手法として多目的混合整数計画法を用いることを特徴とする請求項1に記載のキャスト計画立案装置。
- 前記初期キャスト計画作成手段では、立案期間の各日のキャスト数と各キャストのチャージ数を決定し、各チャージに製造品種を割り付けることを特徴とする請求項1又は2に記載のキャスト計画立案装置。
- 前記第2の最適化計算手段では、前記初期キャスト計画作成手段で作成したキャスト計画の初期値を現在解及び最適解として、
現在解の一部を修正した近傍解を作成して所定の評価値を計算し、前記所定の評価値に応じて該近傍解を現在解とするか否かを判定し、該近傍解を現在解とした場合に、さらに該近傍解の前記所定の評価値が最適解のものよりも良かったならば該近傍解を最適解とする、ことを所定の収束判定のルール下で繰り返すことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のキャスト計画立案装置。 - 前記第2の最適化計算手段では、現在解の中からチャージの入れ替えを行うことにより近傍解を作成することを特徴とする請求項4に記載のキャスト計画立案装置。
- 前記第2の最適化手段では、前記製品品質に関する鋳造制約のうち、遵守することが必須である鋳造制約について、違反回数を前記評価関数に重み付き線形和として加える替わりに、前記制約条件に加えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のキャスト計画立案装置。
- 転炉及び連続鋳造設備を含む設備による製鋼プロセスにおけるキャスト計画を立案するキャスト計画立案方法であって、
複数の注文についての、重量と製造品種と出鋼要望日とを少なくとも含む注文情報を格納する注文データベースの情報を基に、製造仕様が類似した鋼材の品種を一つの製造品種として集約し、製造品種と出鋼要望日とがそれぞれ一致する注文を同一の注文群として重量で集約した注文マトリクスを作成するステップと、
少なくとも工程能力上限値と、工程負荷の平準化に関する重みと、出鋼要望日と出鋼日との差異に関する重みと、出鋼ロット拡大に関する重みと、製品品質に関する重みとを立案方針パラメタとして設定するステップと、
前記注文マトリクス、前記製造品種モデル及び前記立案方針パラメタを用いて、少なくとも工程負荷の平準化に関する評価値と、出鋼要望日と出鋼日との差異に関する評価値と、出鋼ロット拡大に関する評価値との重み付き線形和で表わされる評価関数を、出鋼量が出鋼能力上限値以下になるという出鋼量制約を満たす範囲内で最小又は最大にして、日別の前記製造品種別の出鋼量である製造品種別充当枠を数理最適化手法により算出するステップと、
前記算出した製造品種別充当枠を基に、キャスト計画の初期値を作成するステップと、
少なくとも工程負荷の平準化に関する評価値と、出鋼要望日と出鋼日との差異に関する評価値と、出鋼ロット拡大に関する評価値と、製品品質に関する鋳造制約の違反回数との重み付き線形和で表わされる評価関数を、出鋼量が出鋼能力上限値以下になるという出鋼量制約を含む制約条件を満たす範囲内で最小又は最大となるよう、前記キャスト計画の初期値を用いて探索手法によりキャスト計画を算出するステップと、
前記算出したキャスト計画を出力するステップとを有することを特徴とするキャスト計画立案方法。 - 転炉及び連続鋳造設備を含む設備による製鋼プロセスにおけるキャスト計画を立案するためのプログラムであって、
複数の注文についての、重量と製造品種と出鋼要望日とを少なくとも含む注文情報を注文データベースに格納する注文データベース格納手段と、
前記注文データベースの情報を基に、製造仕様が類似した鋼材の品種を一つの製造品種として集約し、製造品種と出鋼要望日とがそれぞれ一致する注文を同一の注文群として重量で集約した注文マトリクスを作成する注文マトリクス作成手段と、
それぞれの製造品種についての工程処理発生確率である製造品種モデルを格納する製造品種モデル格納手段と、
少なくとも工程能力上限値と、工程負荷の平準化に関する重みと、出鋼要望日と出鋼日との差異に関する重みと、出鋼ロット拡大に関する重みと、製品品質に関する重みとを立案方針パラメタとして設定する立案方針設定手段と、
前記注文マトリクス、前記製造品種モデル及び前記立案方針パラメタを用いて、少なくとも工程負荷の平準化に関する評価値と、出鋼要望日と出鋼日との差異に関する評価値と、出鋼ロット拡大に関する評価値との重み付き線形和で表わされる評価関数を、出鋼量が出鋼能力上限値以下になるという出鋼量制約を満たす範囲内で最小又は最大にして、日別の前記製造品種別の出鋼量である製造品種別充当枠を数理最適化手法により算出する第1の最適化計算手段と、
前記第1の最適化計算手段で算出した製造品種別充当枠を基に、キャスト計画の初期値を作成する初期キャスト計画作成手段と、
少なくとも工程負荷の平準化に関する評価値と、出鋼要望日と出鋼日との差異に関する評価値と、出鋼ロット拡大に関する評価値と、製品品質に関する鋳造制約の違反回数との重み付き線形和で表わされる評価関数を、出鋼量が出鋼能力上限値以下になるという出鋼量制約を含む制約条件を満たす範囲内で最小又は最大となるよう、前記キャスト計画の初期値を用いて探索手法によりキャスト計画を算出する第2の最適化計算手段と、
前記第2の最適化計算手段で算出したキャスト計画を出力する出力手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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