JP2017068788A - 製鋼圧延計画立案装置、製鋼圧延計画立案方法、およびプログラム - Google Patents

製鋼圧延計画立案装置、製鋼圧延計画立案方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 熱片として圧延される鋼材と、冷片として圧延される鋼材と、出鋼後に冷片として保管される鋼材とのそれぞれに対する注文の紐付けを同時に最適化することができるようにする。【解決手段】 製造品種別(鋼種別、製造方法別、精整処理方法別)、出鋼・圧延期限日別の重量を示す第2の注文マトリクス700と、熱片出鋼(HCR)用の出鋼枠811a〜811e、冷片圧延(CCRヤード)用の出鋼枠812、および冷片圧延(CCR充当)用の圧延枠822a、822bと、それぞれの製造品種についての各精整工程の処理の発生率(発生確率)である製造品種モデル900と、立案方針パラメータとに基づいて、出鋼量制約を満たす範囲で、精整工程の工程負荷の平準化に関する評価値等の重み付き線形和で表わされる評価関数を最小化するときの製造品種別充当枠を数理最適化手法により算出する。【選択図】 図3

Description

本発明は、製鋼圧延計画立案装置、製鋼圧延計画立案方法、およびプログラムに関し、特に、転炉および連続鋳造設備を含む設備による製鋼プロセスと、加熱炉および圧延設備を含む設備による圧延プロセスにおける製造計画を立案するために用いて好適なものである。
鉄鋼業において、厚鋼板(厚板)は、製鋼、圧延、精整、検査、出荷等の複数の製造工程を経て製造される。
このような厚板の製造に際し、出鋼ロットの拡大、精製工程の負荷の平準化、および納期達成率の向上等の相互にトレードオフの関係にある評価指標を操業指標に従って最適化するように、出鋼計画を自動的に立案する技術がある。出鋼計画は、10日〜3週間程度の長期間にわたり、このような出鋼計画を数分程度の計算時間で立案する必要がある。したがって、注文をそのまま計画立案の単位とすると問題規模が大きく、計算時間が長くなる。このため、特許文献1では、出鋼ロット、精整工程の負荷、および納期等の指標を考慮可能な立案単位として、それらの指標が同一または似ている注文をグループ化した製造品種を定義し、製造品種単位で出鋼計画を立案する技術が提案されている。時系列的に並べられた、出鋼日別の出鋼量が定められている複数の(空の)出鋼枠に、どの製造品種を割り当てるのかを、前述した評価指標を考慮した最適化計算を行って決定することにより製造品種単位の出鋼計画(出鋼日別、製造品種別の出鋼量)を作成した後、当該出鋼計画に注文を紐付けることで出鋼計画の立案が完了する。そして、出鋼計画の順に出鋼される鋼片(スラブ)をこの順で圧延すると仮定して、圧延日毎の精製工程における負荷の発生量、圧延期限日に対する圧延日のずれ、納期達成率等を予測する。
出鋼枠に紐付けられた注文に対応する鋼片はヤード等の置場に置かれた後、可及的に温度が高い状態で次工程(熱延工程)に送られる。以下の説明では、このような高い温度のまま熱延工程に送られる鋼片を必要に応じて熱片と称する。
一方、実際の製造現場においては、出鋼後、余材(どの注文にも紐付けられない鋼片)を半製品として保管し、保管している余材に対して注文が紐付けられ圧延される場合がある。このような余材は通常、常温程度まで冷却されている。以下の説明では、以上のように常温程度まで温度が下がった状態で熱延工程に送られる鋼片を必要に応じて冷片と称する。また、出鋼後に手入れをすることが予め決められている鋼片は、出鋼後に常温になるまで冷却した後、手入れ作業が行われる(このような手入れ作業を冷片作業という)。また、製鋼工程において操業変動等により鋼片の品質が確保されているかどうかを確認する必要が生じた場合、当該鋼板は、出鋼後に常温になるまで冷却した後、検査が行われる(このような意図せず冷片になることを冷片落ちという)。
冷片として圧延される鋼片は、計画立案当日や前日等、計画立案のタイミングの直近に決まることが多い。このため、事前の計画立案段階では、冷片として圧延される鋼片に紐付けられる注文や、その鋼片の圧延タイミングは決まっていないことが多い。そこで、特許文献1に記載の技術では、全ての注文に紐付けられる鋼片が熱片として圧延されると仮定している。したがって、熱片のみを考慮した出鋼計画を立案した後に冷片を考慮できるように人手で製造計画を修正する必要がある。このため、立案負荷が高くなると共に立案精度が低下する。
一方、熱片圧延(HCR:Hot Charge Rolling)と冷片圧延(CCR:Cold Charge Rolling)との双方を考慮して製造計画を立案する技術として特許文献2に記載の技術がある。特許文献2では、HCR、CCR等の鋼片サイクル毎の鋳造順、圧延順を優先度の高い鋼片サイクルから順に予め決められたルールに従って決定する。
特開2015−90532号公報 特開2013−33450号公報
しかしながら、特許文献2に記載の技術では、鋼片サイクル全体を同時に最適化することが考慮されていない。また、特許文献2に記載の技術では、冷片として圧延される鋼材に紐付けられる注文は事前に決定されている。このため、冷片圧延する鋼材に紐付けられる注文を、評価指標を考慮して選択することができない。
以上のように従来の技術では、熱片として圧延される鋼材と、冷片として圧延される鋼材と、出鋼後に冷片として保管される鋼材とのそれぞれに対する注文の紐付けを同時に最適化できないという問題点があった。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、熱片として圧延される鋼材と、冷片として圧延される鋼材と、出鋼後に冷片として保管される鋼材とのそれぞれに対する注文の紐付けを同時に最適化できるようにすることを目的とする。
本発明の製鋼圧延計画立案装置は、製鋼プロセスと、圧延プロセスにおける製造計画である製鋼圧延計画を立案する製鋼圧延計画立案装置であって、複数の注文についての、重量と、鋼種と、出鋼期限日または圧延期限日と、前記圧延プロセスの後に行われる精整プロセスの精整処理方法と、を少なくとも含む注文情報を格納する注文データベース格納手段と、前記注文情報に含まれる鋼種のそれぞれに対し、溶鋼を前記製鋼プロセスに供給し前記製鋼プロセスを経た鋼材を熱片として前記圧延プロセスに供給する第1の製造方法と、溶鋼を前記製鋼プロセスに供給し前記製鋼プロセスを経た鋼材を冷片として前記圧延プロセスに供給する第2の製造方法と、既に前記製鋼プロセスを経た鋼材を前記圧延プロセスに供給する第3の製造方法の何れかの製造方法を決定する製造方法決定手段と、前記注文情報の鋼種と、前記製造方法と、前記精整処理方法が同一の注文を一つの製造品種として集約し、前記製造品種と、前記出鋼期限日または前記圧延期限日とがそれぞれ一致する注文を同一の注文群として重量で集約した注文マトリクスを作成する注文マトリクス作成手段と、それぞれの前記製造品種についての、前記精整プロセスの各工程での処理の発生確率である製造品種モデルを格納する製造品種モデル格納手段と、前記第1の製造方法で製造される鋼材の注文が割り当てられる枠であって、前記製鋼プロセスにおける出鋼量と出鋼タイミングとが定められた少なくとも1つの第1の出鋼枠と、前記第2の製造方法で製造される鋼材の注文が割り当てられる枠であって、前記製鋼プロセスにおける出鋼量と出鋼タイミングとが定められた少なくとも1つの第2の出鋼枠と、前記第3の製造方法で製造される鋼材の注文が割り当てられる枠であって、前記圧延プロセスにおける圧延量と圧延タイミングとが定められた少なくとも1つの圧延枠とを設定する出鋼枠・圧延枠設定手段と、前記注文マトリクスと、前記製造品種モデルと、前記第1の出鋼枠、前記第2の出鋼枠および前記圧延枠とを用いて、少なくとも、前記精整プロセスの各工程の負荷の平準化に関する評価値と、前記出鋼期限日と出鋼日との差異および前記圧延期限日と圧延日との差異に関する評価値と、出鋼ロットの大きさに関する評価値とを用いて表される評価関数を、出鋼量が出鋼能力上限値以下になるという出鋼量制約を含む制約条件を満たす範囲内で最小または最大にして、日別の前記製造品種別の出鋼量および圧延量である製造品種別充当枠を数理最適化手法により算出する最適化計算手段と、前記最適化計算手段で算出された前記製造品種別充当枠に基づいて、出鋼計画と圧延計画を作成する製鋼圧延計画作成手段と、を有し、前記最適化計算手段は、前記第1の製造方法で製造される鋼材における前記製造品種については、前記日別の前記製造品種別の出鋼量を前記製造品種別充当枠として算出し、前記第2の製造方法で製造される鋼材における前記製造品種については、前記精整プロセスの各工程での負荷が発生しないものとして、前記日別の前記製造品種別の出鋼量を前記製造品種別充当枠として算出し、前記第3の製造方法で製造される鋼材における前記製造品種については、前記日別の前記製造品種別の圧延量を前記製造品種別充当枠として算出し、前記製鋼圧延計画作成手段は、前記日別の前記製造品種別の出鋼量に基づいて、前記第1の製造方法で製造される鋼材の注文を前記第1の出鋼枠に割り当てることと、前記第2の製造方法で製造される鋼材の注文を前記第2の出鋼枠に割り当てることにより前記出鋼計画を作成すると共に、前記日別の前記製造品種別の圧延量に基づいて、前記第3の製造方法で製造される鋼材の注文を前記圧延枠に割り当てることにより前記圧延計画を作成することを特徴とする。
本発明の製鋼圧延計画立案方法は、製鋼プロセスと、圧延プロセスにおける製造計画である製鋼圧延計画を立案する製鋼圧延計画立案方法であって、複数の注文についての、重量と、鋼種と、出鋼期限日または圧延期限日と、前記圧延プロセスの後に行われる精整プロセスの精整処理方法と、を少なくとも含む注文情報を格納する注文データベース格納工程と、前記注文情報に含まれる鋼種のそれぞれに対し、溶鋼を前記製鋼プロセスに供給し前記製鋼プロセスを経た鋼材を熱片として前記圧延プロセスに供給する第1の製造方法と、溶鋼を前記製鋼プロセスに供給し前記製鋼プロセスを経た鋼材を冷片として前記圧延プロセスに供給する第2の製造方法と、既に前記製鋼プロセスを経た鋼材を前記圧延プロセスに供給する第3の製造方法の何れかの製造方法を決定する製造方法決定工程と、前記注文情報の鋼種と、前記製造方法と、前記精整処理方法が同一の注文を一つの製造品種として集約し、前記製造品種と、前記出鋼期限日または前記圧延期限日とがそれぞれ一致する注文を同一の注文群として重量で集約した注文マトリクスを作成する注文マトリクス作成工程と、それぞれの前記製造品種についての、前記精整プロセスの各工程での処理の発生確率である製造品種モデルを格納する製造品種モデル格納工程と、前記第1の製造方法で製造される鋼材の注文が割り当てられる枠であって、前記製鋼プロセスにおける出鋼量と出鋼タイミングとが定められた少なくとも1つの第1の出鋼枠と、前記第2の製造方法で製造される鋼材の注文が割り当てられる枠であって、前記製鋼プロセスにおける出鋼量と出鋼タイミングとが定められた少なくとも1つの第2の出鋼枠と、前記第3の製造方法で製造される鋼材の注文が割り当てられる枠であって、前記圧延プロセスにおける圧延量と圧延タイミングとが定められた少なくとも1つの圧延枠とを設定する出鋼枠・圧延枠設定工程と、前記注文マトリクスと、前記製造品種モデルと、前記第1の出鋼枠、前記第2の出鋼枠および前記圧延枠とを用いて、少なくとも、前記精整プロセスの各工程の負荷の平準化に関する評価値と、前記出鋼期限日と出鋼日との差異および前記圧延期限日と圧延日との差異に関する評価値と、出鋼ロットの大きさに関する評価値とを用いて表される評価関数を、出鋼量が出鋼能力上限値以下になるという出鋼量制約を含む制約条件を満たす範囲内で最小または最大にして、日別の前記製造品種別の出鋼量および圧延量である製造品種別充当枠を数理最適化手法により算出する最適化計算工程と、前記最適化計算工程で算出された前記製造品種別充当枠に基づいて、出鋼計画と圧延計画を作成する製鋼圧延計画作成工程と、を有し、前記最適化計算工程は、前記第1の製造方法で製造される鋼材における前記製造品種については、前記日別の前記製造品種別の出鋼量を前記製造品種別充当枠として算出し、前記第2の製造方法で製造される鋼材における前記製造品種については、前記精整プロセスの各工程での負荷が発生しないものとして、前記日別の前記製造品種別の出鋼量を前記製造品種別充当枠として算出し、前記第3の製造方法で製造される鋼材における前記製造品種については、前記日別の前記製造品種別の圧延量を前記製造品種別充当枠として算出し、前記製鋼圧延計画作成工程は、前記日別の前記製造品種別の出鋼量に基づいて、前記第1の製造方法で製造される鋼材の注文を前記第1の出鋼枠に割り当てることと、前記第2の製造方法で製造される鋼材の注文を前記第2の出鋼枠に割り当てることにより前記出鋼計画を作成すると共に、前記日別の前記製造品種別の圧延量に基づいて、前記第3の製造方法で製造される鋼材の注文を前記圧延枠に割り当てることにより前記圧延計画を作成することを特徴とする。
本発明のプログラムは、前記製鋼圧延計画作成装置の各手段としてコンピュータを機能することを特徴とする。
本発明によれば、熱片として圧延される鋼材と、冷片として圧延される鋼材と、出鋼後に冷片として保管される鋼材とのそれぞれに対する注文の紐付けを同時に最適化することができる。
製造プロセスの概略構成の一例を示す図である。 製鋼圧延計画立案装置の機能的な構成の第1の例を示す図である。 製鋼圧延計画立案装置の処理の第1の例を説明するフローチャートである。 注文情報の一例を示す図である。 第1の注文マトリクスの一例を示す図である。 製造方法が設定された第1の注文マトリクスの一例を示す図である。 第2の注文マトリクスの一例を示す図である。 出鋼枠と圧延枠を設定する方法の一例を説明する図である。 製造品種モデルの一例を示す図である。 製造品種別充当枠の一例を示す図である。 納期遵守の評価関数に付与する重み関数の一例を示す図である。 製鋼圧延計画の一例を示す図である。 製鋼圧延計画立案装置の機能的な構成の第2の例を示す図である。 製鋼圧延計画立案装置の処理の第2の例を説明するフローチャートである。 第2の最適化計算部(第2の最適化計算ステップS1401)の処理の一例を説明するフローチャートである。 近傍解の作成方法の一例を説明する図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態を説明する。
<製造プロセス>
図1は、厚鋼板(厚板)の製造プロセス(製鋼プロセス、圧延プロセス、および精整プロセス)の概略構成の一例を示す図である。図1において矢印は仕掛かり品の流れを示す。
転炉101では、高温溶融状態の鉄鋼中間製品(溶鋼)の化学的成分である出鋼成分を例えば約300ton単位で調整し、溶鋼鍋に出鋼する。この転炉101での出鋼単位をチャージと呼ぶ。
連続鋳造設備102では、転炉101で製造された溶鋼を複数チャージ分連続して鋳造し、その後、規定の長さに切断することで、例えば約20ton単位のスラブと呼ばれる板状の中間製品を製造する。この連続鋳造設備102での一連の製造単位をキャストと呼ぶ。製造仕様にもよるが、概ね8〜12チャージを1キャストとして製造する。
圧延設備103では、スラブを加熱炉で加熱後、所定の厚みや幅まで成形する。
上工程から搬送された圧延後の厚板に対し、精整(切断)設備104では、注文仕様のサイズへの切断を、精整(熱処理)設備105では、品質を確保するための熱処理を、精整(特別検査)設備106では、品質が確保されているか否かの検査を行い、全ての処理を終えた製品は倉庫107に配置される。尚、注文仕様のサイズに切断された製品をプレートと呼ぶ。
厚板製造プロセスの各製造設備での代表的な最小製造ロットの大きさ(単位)は、例えば、転炉101では300ton、連続鋳造設備102では2400ton、圧延設備103では20ton、精整設備104〜106では3ton、倉庫107では3tonである。
以下の説明では説明を簡単にするために、図1に示すように、精整工程が、切断工程、熱処理工程、および特別検査工程の3つの工程である場合を例に挙げて説明する。しかしながら、精整工程は、これらの工程に限定されない。例えば、これらの工程に加えてまたは代えて、矯正工程や手入れ工程を精整工程に含めてもよい。
<製鋼圧延計画立案装置200>
図2は、製鋼圧延計画立案装置200の機能的な構成の一例を示す図である。製鋼圧延計画立案装置200のハードウェアは、例えば、CPU、ROM、RAM、HDD、および各種のインターフェースを備える情報処理装置や専用のハードウェアを用いることにより実現される。また、図3は、製鋼圧延計画立案装置200の処理の一例を説明するフローチャートである。
[注文DB201]
注文DB(データベース)201には、注文情報が記憶されている。図4は、注文情報400の一例を示す図である。
注文情報400は、注文No.と、製品枚数と、製品単重と、出鋼・圧延期限日と、鋼種と、熱片圧延可否と、製品サイズと、予定製造工程と、品種キーとが相互に関連付けられた情報である。
注文No.は、注文を一意に識別する識別番号である。
製品枚数は、注文に含まれる製品の数である。
製品単重は、1製品当たりの重量である。製品単重と製品枚数とを乗算することにより、各注文の総重量が得られる。
出鋼・圧延期限日は、鋳造納期(出鋼期限(要望)日)または圧延納期(圧延期限(要望)日)である。出鋼計画に対しては出鋼期限日が設定され、圧延計画に対しては圧延期限日が設定される。
鋼種は、転炉101の出鋼成分(スラブの成分)を示す情報である。
熱片圧延可否は、熱片として圧延することができるか否かを示す情報である。
製品サイズは、製品のサイズ(高さH×幅W×長さL)である。
予定製造工程は、精整工程の通過有無の予測を示す情報である。ここで「通過」とは、製品が当該工程で処理を受けることを意味する。例えば、注文1の厚板を製造する際に、精整(切断)設備104で切断は行われる予定であるが、精整(熱処理)設備105での熱処理と、精整(特別検査)設備106での特別検査は行われない予定であることを示す。精整工程の通過有無の予測は、例えば、過去の製造実績データを学習データとして、注文の製造仕様からそれぞれの精整工程の通過有無を予測するモデルを決定木等の手法を用いて構築し、構築したモデルに注文の製造仕様を与えることにより実現することができる。
品種キーは、鋼種と精整処理方法とを組み合わせた情報である。精整処理方法とは、複数の精整工程のうち、製鋼圧延計画立案時に処理負荷を平準化すべき精整工程において、当該注文が処理される見込みを表す。ここでは、精整処理方法を通過工程パターンとして表す。通過工程パターンは、それぞれの精整工程の通過し易さの予測値(0:通過し難い、1:通過し易い)を精整工程の順番(精整(切断)設備104、精整(熱処理)設備105、精整(特別検査)設備106の順)に並べたコードである。ここで、精整工程の通過し易さの予測値は、例えば、当該精整工程での通過確率がある閾値以上であれば1(通過し易い)、ある閾値未満であれば0(通過し難い)と判断すればよい。
しかしながら、通過工程パターンは、必ずしもこのように構築する必要はない。例えば、通過し易さの代わりに通過頻度を離散化した記号を用いて通過工程パターンを構築しても構わない。例えば、精整工程の通過頻度をA(低頻度)、B(中頻度)、C(高頻度)の3つの記号で表すこととし、過去の製造実績データを学習データとして、それぞれの精整工程の通過頻度の記号(A,B,C)を注文の製造仕様から予測するモデルを構築し、その予測モデルの予測値を精整工程の順番に並べて通過工程パターンとしてもよい。
さらに、精整処理方法の表現方法は、処理負荷を平準化すべき特定の精整工程において、当該注文が処理される見込みを判別できるものであれば、通過工程パターンでなくてもよい。例えば、鋼材の用途分野(造船分野や建築分野、産業機械分野等)と鋼材の規格によって処理負荷を平準化すべき精整工程において、当該注文が処理される見込みを判別できるのであれば、精整処理方法の表現として、鋼材の用途分野と規格を用いても構わない。
注文情報400は、予め人手により作成され、作成された注文情報400が、製鋼圧延計画立案装置200のユーザインターフェースの操作等に基づいて、注文DB201に登録される。
[スラブ余材DB202]
スラブ余材DB(データベース)202には、ヤード等において余材として置かれているスラブ(何れの注文にも紐付けられていないスラブ)の鋼種毎の重量が記憶されている。以下の説明では、この重量を必要に応じて余材スラブ重量と称する。余材スラブ重量は、製造現場において確認され、確認された余材スラブ重量が、製鋼圧延計画立案装置200のユーザインターフェースの操作等に基づいて、スラブ余材DB202に登録される。
[第1の注文マトリクス作成部203、注文情報読み込みステップS301、第1の注文マトリクス作成ステップS302]
第1の注文マトリクス作成部203は、注文情報400を注文DB201から読み込むと共に、余材スラブ重量情報をスラブ余材DB202から読み込む。
次に、第1の注文マトリクス作成部203は、注文情報400を、鋼種毎、出鋼・圧延期限日毎に重量で集約し、鋼種別、出鋼・圧延期限日別の重量を導出すると共に、各鋼種に対して、熱片圧延可否と余材スラブ重量を設定する。これにより、鋼種別、出鋼・圧延期限日別の重量と、鋼種別の熱片圧延可否と、鋼種別の余材スラブ重量とを示す第1の注文マトリクスが作成される。
図5は、第1の注文マトリクス500の一例を示す図である。
[製造方法決定ロジックDB204]
本実施形態では、全ての注文を、冷片出鋼(CCRヤード)と、冷片圧延(CCR充当)と、熱片出鋼(HCR)との何れかの製造方法に分類する。製造方法決定ロジックDB204には、このように製造方法を分類するための製造方法決定ロジックが記憶されている。製造方法決定ロジックは、例えば、コンピュータプログラムにより実現される。
冷片出鋼(CCRヤード)とは、連続鋳造した後、(熱片として)圧延せずにヤード等で保管する(前述した冷片作業を行う)ことを指す。
冷片圧延(CCR充当)とは、ヤード等で冷片(余材)として置かれているスラブを使用して圧延することを指す。
熱片出鋼(HCR)とは、連続鋳造した後、熱片のままスラブを圧延することを指す。
本実施形態では、以下の(A)〜(D)の製造方法決定ロジックに従って製造方法を分類する場合を例に挙げて説明する。
(A) 熱片圧延可否が「不可」の鋼種は、冷片出鋼(CCRヤード)に分類する。
(B) 余材スラブがある(余材スラブ重量>0の)鋼種は、冷片圧延(CCR充当)に分類する。
(C) 小ロット(総重量が閾値以下の鋼種)は、立案対象外として除外する。
(D) (A)〜(C)の何れにも該当しない鋼種は、熱片圧延(HCR)に分類する。
このように本実施形態では、1つの鋼種に対し1つの製造方法が設定される(1つの鋼種に対し異なる複数の製造方法が設定されることはない)ようにしている。
製造方法決定ロジックは、予め人手により作成され、作成された製造方法決定ロジックが、製鋼圧延計画立案装置200のユーザインターフェースの操作等に基づいて、製造方法決定ロジックDB204に登録される。尚、製鋼圧延計画立案装置200のユーザインターフェースの操作等に基づいて、製鋼圧延計画立案装置200に対して製造方法決定ロジックを直接入力し、製造方法決定ロジックDB204に登録してもよい。
[製造方法決定部205、製造方法決定ステップS303]
製造方法決定部205は、製造方法決定ロジックDB204から製造方法決定ロジックを読み出し、読み出した製造方法決定ロジックに従って、第1の注文マトリクス500の各鋼種に対し、製造方法を決定する。
図6は、製造方法が設定された第1の注文マトリクス600の一例を示す図である。
図6において、鋼種A、Dは、熱片圧延可否が「可」であり、余材スラブ重量が0(ゼロ)であり、小ロットではないので、前述した(A)〜(C)の何れにも該当せず、前述した(D)に該当する。したがって、鋼種A、Dの製造方法として、熱片圧延(HCR)が設定される。
また、鋼種Bは、熱片圧延可否が不可であるので、前述した(A)に該当する。したがって、鋼種Bの製造方法として、冷片出鋼(CCRヤード)が設定される。
また、鋼種C、E、Fは、余材スラブがある(余材スラブ重量>0である)ので、前述した(B)に該当する。したがって、鋼種C、E、Fの製造方法として冷片圧延(CCR充当)が設定される。
[第2の注文マトリクス作成部206、第2の注文マトリクス生成ステップS304、注文マトリクス・品種モデル・枠読み込みステップS306]
第2の注文マトリクス作成部206は、製造方法が設定された第1の注文マトリクス600を通過工程パターンごとに分類し、鋼種別、製造方法別、通過工程パターン別、出鋼・圧延期限日別の重量を示す第2の注文マトリクスを作成する。尚、通過工程パターンは、注文情報400の品種キーから特定される。
図7は、第2の注文マトリクス700の一例を示す図である。
本実施形態では、鋼種、製造方法、および通過工程パターンが同じ注文を製造品種として分類し、この製造品種の単位で出鋼・圧延計画を立案する。
製造品種とは、鋼種(転炉101の出鋼成分)と製造方法と精整処理方法が同一である注文のまとまりを意味する。厚板製品や鋼管製品の製造ラインでは、精整工程の負荷の平準化が重要である。そこで、転炉101の出鋼成分、製造方法、及び精整工程の通過工程パターンが同じ注文のまとまりを製造品種とする。このように、製造品種は、転炉101の出鋼成分、製造方法を精整の通過工程パターンで細分化した構成(出鋼成分、製造方法を大分類、通過工程パターンを小分類とした区分け)となっている。
以上のようにして作成された第2の注文マトリクス700は、後述する最適化計算部210により読み込まれる。
[出鋼枠・圧延枠設定部207、出鋼枠・圧延枠設定ステップS305、注文マトリクス・品種モデル・枠読み込みステップS306]
出鋼枠・圧延枠設定部207は、出鋼枠と圧延枠とを設定する。
出鋼枠には、当該出鋼枠に割り当てることができる出鋼量(キャスト数および各キャストの大きさ(1キャスト内のチャージ数の最大値))と、出鋼タイミング(出鋼枠の時間軸上での並び順)とが定められている。本実施形態では、このような出鋼枠として、複数の熱片出鋼(HCR)用の出鋼枠と、少なくとも1つの冷片圧延(CCRヤード)用の出鋼枠が設定される。ここで、熱片出鋼(HCR)用の出鋼枠の大きさと出鋼タイミングは、製鋼プロセスの稼働計画に基づいて定められる。また、冷片圧延(CCRヤード)用の出鋼枠は、冷片圧延すべき注文の納期が近づいてきたタイミングに、注文量に応じた大きさで設定される。
後述する最適化計算を行うことにより、熱片出鋼(HCR)用の出鋼枠の何れかに、製造方法が熱片出鋼(HCR)の製造品種の何れかが割り当てられる。また、冷片圧延(CCRヤード)用の出鋼枠の何れかに、製造方法が冷片圧延(CCRヤード)の製造品種の何れかが割り当てられる。そして、割り当てられた製造品種に注文が紐付けられる。
本実施形態では、冷片圧延(CCRヤード)用の出鋼枠に対して、鋼種を指定することができる。このような指定がなされた冷片圧延(CCRヤード)用の出鋼枠に対しては、指定された鋼種の製造品種しか割り当てることができない。
同様に、熱片出鋼(HCR)用の出鋼枠に対して、鋼種を指定することができる。このような指定がなされた熱片出鋼(HCR)用の出鋼枠に対しては、指定された鋼種の製造品種しか割り当てることができない。
圧延枠には、当該圧延枠に割り当てることができる圧延量(圧延するスラブの重量)の最大値と、圧延タイミング(圧延枠の時間軸上での並び順)とが定められている。本実施形態では、このような圧延枠として、少なくとも一つの熱片出鋼(HCR)用の圧延枠と、少なくとも一つの冷片圧延(CCR充当)用の圧延枠が設定される。後述する最適化計算を行うことにより、冷片圧延(CCR充当)用の圧延枠の何れかに、製造方法が冷片圧延(CCR充当)の製造品種が割り当てられる。そして、割り当てられた製造品種に注文が紐付けられる。
本実施形態では、冷片圧延(CCR充当)用の圧延枠に対して、鋼種を指定することができる。このような指定がなされた冷片圧延(CCR充当)用の圧延枠に対しては、指定された鋼種を含む製造品種しか割り当てることができない。
前述した冷片圧延(CCRヤード)用の出鋼枠および冷片圧延(CCR充当)用の圧延枠に対する鋼種の指定は、枠全体に対して行うことも、枠の一部分に対して行うこともできる。例えば、冷片圧延(CCRヤード)用の出鋼枠にXチャージ分の製造品種を割り当てることができる場合、最初のチャージからx(<X)チャージまでに対してのみに、鋼種を指定し、残りのx+1チャージからXチャージまでに対しては、鋼種を指定しないようにすることができる。この場合、x+1チャージからXチャージまでは、製造方法が冷片圧延(CCRヤード)の製造品種であれば、何れの製造品種であっても割り当てることができる。
図8は、出鋼枠と圧延枠を設定する方法の一例を説明する図である。図8において、出鋼・圧延日は、立案対象期間内の出鋼計画日または圧延計画日であり、前述した出鋼・圧延期限日とは異なるものである。図8を参照しながら、出鋼枠と圧延枠を設定する際の手順の一例を説明する。
(1)出鋼枠初期配置
計画立案期間内に製造すべき注文量や工程の稼働計画を考慮して出鋼枠(熱片出鋼(HCR)用の出鋼枠811a〜811eと冷片圧延(CCRヤード)用の出鋼枠812)を配置する。前述したように、出鋼枠は、キャストの大きさ(1キャスト内のチャージ数の最大値)と、出鋼タイミング(出鋼枠の時間軸上での並び順)として与えられる。
日々の出鋼枠は、製鋼工程の設備能力に依存するため概ね同じ大きさであるが、製鋼工程の設備に休止の予定がある場合には、出鋼枠の大きさ(キャストの大きさ)を調整して設定する。例えば、図8に示す例では、9月4日には製鋼工程の設備を休止する予定があるため、熱片出鋼(HCR)用の出鋼枠811cは他の出鋼枠よりも小さい大きさの出鋼枠として設定される。
また、冷片圧延(CCRヤード)用の出鋼枠812は、冷片圧延(CCRヤード)すべき注文の量と納期(出鋼・圧延期限日)に基づいて設定される。例えば、図6に示すように、製造方法が冷片圧延(CCRヤード)である注文の納期(出鋼・圧延期限日)が9月5日であるため、図8に示す例のように、9月5日に冷片圧延(CCRヤード)用の出鋼枠812が設定される。
このようにして、出鋼枠(熱片出鋼(HCR)用の出鋼枠811a〜811e)と冷片圧延(CCRヤード)用の出鋼枠812)は、計画立案者により定められる。したがって、出鋼枠・圧延枠設定部207は、製鋼圧延計画立案装置200のユーザインターフェースに対する操作等に基づいて、出鋼枠(熱片出鋼(HCR)用の出鋼枠811a〜811eと冷片圧延(CCRヤード)用の出鋼枠812)を設定する。
(2)出鋼枠への鋼種の指定
次に、製造方法が冷片圧延(CCRヤード)の鋼種の出鋼期限日が迫っている場合、その日の冷片圧延(CCRヤード)用の出鋼枠812に当該鋼種を指定する。図8に示す例では、製造方法が冷片圧延(CCRヤード)の鋼種Bには、出鋼期限日が9月5日のものがあるので(図7を参照)、出鋼日が9月5日の冷片圧延(CCRヤード)用の出鋼枠812に鋼種Bを指定する(図8の812内の(B)を参照)。
この指定は、計画立案者により行っても、ロジックに基づいて出鋼枠・圧延枠設定部207が自動的に行ってもよい。ロジックに基づいて出鋼枠・圧延枠設定部207が鋼種の指定を行う場合、出鋼期限日が迫っていることは、例えば、製造方法が冷片圧延(CCRヤード)の鋼種の出鋼期限日のうち最も早い日が立案開始日から所定日以内であるか否かにより判断することができる。この判断の結果、製造方法が冷片圧延(CCRヤード)の鋼種の出鋼期限日のうち最も早い日が立案開始日から所定日以内である場合、その日の冷片圧延(CCRヤード)用の出鋼枠812に当該鋼種を指定することになる。このような手順を示すロジックは、例えば、コンピュータプログラムにより実現される。
また、この指定は、必ずしも行う必要はない。
(3)圧延枠初期配置
次に、(1)で設定された熱片出鋼(HCR)用の出鋼枠811a〜811eに従って熱片出鋼(HCR)用の圧延枠821a〜821eを設定する。例えば、連続鋳造設備102でスラブが製造されてから当該スラブが圧延設備103まで搬送されるのに要する時間と、熱片出鋼(HCR)用の出鋼枠に属するスラブの圧延に要する時間を、熱片出鋼(HCR)用の出鋼枠の大きさと設備の能力に基づいて割り出し、割り出した時間に基づいて、可及的に時間を空けずに並ぶように、熱片出鋼(HCR)用の圧延枠821a〜821eを配置する。
次に、熱片出鋼(HCR)用の圧延枠の間に空きがある場合には、その空いている部分を埋めるように冷片圧延(CCR充当)用の圧延枠822a、822bを配置する。尚、冷片圧延(CCRヤード)用の出鋼枠812に属するスラブは、冷片作業を行うため、圧延計画の対象にはならない。
前述したように、圧延枠は、圧延量(鋼片の重量)の最大値と、圧延タイミング(圧延枠の時間軸上での並び順)として与えられる。
熱片出鋼(HCR)用の圧延枠821a〜821eと冷片圧延(CCR充当)用の圧延枠822a、822bの配置は、本項((3)圧延枠初期配置)で説明した手順を示すロジックに基づいて出鋼枠・圧延枠設定部207が自動的に行う。ロジックは、例えば、コンピュータプログラムにより実現される。
(4)圧延枠への鋼種の指定
次に、製造方法が冷片圧延(CCR充当)の鋼種の圧延期限日が迫っており(立案開始日から所定日以内であり)、且つ、当該鋼種の当該圧延期限日の圧延量(重量)が閾値以上である場合、その日の冷片圧延(CCR充当)用の圧延枠822に当該鋼種を指定する。図8に示す例では、製造方法が冷片圧延(CCR充当)の鋼種Cには、圧延期限日が9月4日のものがあり、且つ、その日の圧延量(重量)は400tonであり閾値(=200ton)以上であるので(図7を参照)、出鋼日が9月4日の冷片圧延(CCR充当)用の圧延枠822aに鋼種Cを指定する(図8の822a内の(C)を参照)。
この指定は、計画立案者により行っても、ロジックに基づいて出鋼枠・圧延枠設定部207が自動的に行ってもよい。ロジックに基づいて出鋼枠・圧延枠設定部207が鋼種の指定を行う場合、圧延期限日が迫っていることは、例えば、製造方法が冷片圧延(CCR充当)の鋼種の圧延期限日のうち最も早い日が立案開始日から所定日以内であるか否かにより判断することができる。この判断の結果、製造方法が冷片圧延(CCR充当)の鋼種の圧延期限日のうち最も早い日が立案開始日から所定日以内である場合、その日の冷片圧延(CCR充当)用の圧延枠822aに当該鋼種を指定することになる。このような手順を示すロジックは、例えば、コンピュータプログラムにより実現される。
また、この指定は、必ずしも行う必要はない。
図8に示すように、製造方法がCCR充当の製造品種については、圧延のみが行われるので、図7に示す出鋼・圧延期限日は、圧延期限日となる。その他の製造品種については、図7に示す出鋼・圧延期限日は、出鋼期限日となる。
以上のようにして設定された、熱片出鋼(HCR)用の出鋼枠811a〜811e、冷片圧延(CCRヤード)用の出鋼枠812、および冷片圧延(CCR充当)用の圧延枠822a、822bは、後述する最適化計算部210により読み込まれる。
[製造品種モデルDB208、注文マトリクス・品種モデル・枠読み込みステップS306]
製造品種モデルDB(データベース)208には、それぞれの製造品種についての各精整工程の処理の発生率(発生確率)である製造品種モデルが記憶されている。図9は、製造品種モデル900の一例を示す図である。
製造品種モデル900(r[i][j][l])の品種区分として、鋼種iがI種類あり、それぞれの鋼種i毎にJ[i]種類の通過パターンjが存在する。精整工程の数はL工程(ここでは切断工程、熱処理工程、および特別検査工程の3種類)存在する。製造品種は、鋼種と製造方法と通過工程パターンとの組み合わせであり、製造品種の数は、J[1]からj[I]の値の合計となる。尚、前述したように1つの鋼種に対し1つの製造方法が設定されるので、製造品種は、鋼種と通過工程パターンとの組み合わせと言うこともできる。製造品種毎に精整工程の発生率は異なる。例えば、鋼種A(i=1)、通過工程パターンが100(j=2)の製造品種は、切断工程(l=1)の発生率が0.3、熱処理工程(l=2)の発生率が0.1、特別検査工程(l=3)の発生率が0.1であることを示す。
製造品種モデル900は、過去の操業実績データから、鋼種別、通過工程パターン別にどの精整工程を通過したのかを調査し、調査した結果から、各精整工程の処理の発生率を導出することにより作成される。作成された製造品種モデル900は、製鋼圧延計画立案装置200のユーザインターフェースの操作等に基づいて、製造品種モデルDB208に登録される。このようにして製造品種モデルDB208に登録された製造品種モデル900は、後述する最適化計算部210により読み込まれる。
[立案方針設定部209、立案方針設定ステップS307]
立案方針設定部209は、計画を作成する上での各種条件である立案方針パラメータを設定する。立案方針パラメータには、例えば、工程能力上限値(工程負荷上限値)、最適化計算時間(最適化計算部210の計算時間)、最適化計算収束条件、および各評価指標の優先度(精整工程の負荷の平準化に関する重み、出鋼・圧延期限日と出鋼・圧延日との差異に関する重み、出鋼ロット拡大に関する重み、製品品質に関する重み等)等が含まれる。立案方針パラメータは、計画作成者により作成され、出鋼枠・圧延枠設定部207は、製鋼圧延計画立案装置200のユーザインターフェースに対する操作等に基づいて、作成された立案方針パラメータを設定する。
[最適化計算部210、評価関数制約式設定ステップS308、最適化計算ステップS309]
最適化計算部210は、第2の注文マトリクス700と、熱片出鋼(HCR)用の出鋼枠811a〜811e、冷片圧延(CCRヤード)用の出鋼枠812、および冷片圧延(CCR充当)用の圧延枠822a、822bと、製造品種モデル900と、立案方針パラメータとを用いて、少なくとも精整工程の工程負荷の平準化に関する評価値と、出鋼・圧延期限日と出鋼・圧延日との差異に関する評価値と、出鋼ロット拡大に関する評価値との重み付き線形和で表わされる評価関数と、出鋼量が出鋼能力上限値以下になるという出鋼量制約を数式で表わした制約式を含む制約式を設定する。そして、最適化計算部210は、多目的混合整数計画法により、評価関数の値を最小または最大にして最適化計算を行い、日別、製造品種別の出鋼量および日別、製造品種別の圧延量である製造品種別充当枠を算出する。
図10は、製造品種別充当枠1000(x[i][j][k])の一例を示す図である。
製造品種別充当枠x[i][j][k]は、鋼種がi、通過工程パターンがjの製造品種を日付kに出鋼または圧延する量を重量で表したものである。ここで、kは、製造品種別充当枠x[i][j][k]が出鋼枠の場合は出鋼日を表し、製造品種別充当枠x[i][j][k]が圧延枠の場合は圧延日を表す。図8を参照しながら説明したように、製造方法が冷片圧延(CCR充当)である製造品種については、製造品種別充当枠x[i][j][k]として圧延量が定められる。その他の製造方法の製造品種については、製造品種別充当枠x[i][j][k]として出鋼量が定められる。
注文の納期と通過工程が様々であるため、図5に示した第1の注文マトリクス500では、様々な日に様々な鋼種のスラブ・厚板を製造しなければならないが、図10に示すように、鋼種Aであれば、9月3日と9月4日、鋼種Bであれば、9月5日のように、日別に製造する鋼種がまとまっていることが判る。このように、日別に製造する鋼種の数が少ない(出鋼計画では同鋼種連々数が多い)製造品種別充当枠を計算することが最適化計算での目的となる。ただし、製造品種別充当枠を計算する際には、鋼種の数以外にも考慮しなければならない制約や評価関数があり、それらに関して説明する。
制約式について説明する。
まず、出鋼量には限界があり、第k日の日別出鋼量S[k]は、以下の(1)式で示される出鋼量制約を受ける。ここで、S_maxは1日の出鋼能力上限値を表わす。
Figure 2017068788
最適化計算部210は、出鋼・圧延日kおよび出鋼能力上限値S_maxを(1)式に与えることにより(1)式の制約式を設定する。
第k日、鋼種iの出鋼量C[i][k]は、第k日、鋼種i、通過工程パターンj(=1、2・・・J[i])の製造品種別充当枠x[i][j][k]の全通過工程パターンについての積算値と、第k日、鋼種iの請求余材β[i][k]との和として、以下の(2)式の関係で表わされる。ここで、J[i]は、鋼種iの通過工程パターンの種類の数である。請求余材β[i][k]は、出鋼量C[i][k]と製造品種別充当枠x[i][j][k]との差であり、出鋼後、(熱片として)圧延せずに余材スラブとしてヤード等で保管するスラブの重量である。
Figure 2017068788
最適化計算部210は、鋼種i、通過工程パターンj、出鋼・圧延日k、および製造品種の数J[i]を(2)式に与えることにより(2)式の制約式を設定する。
第1の注文マトリクス500の出鋼・圧延期限日の通りに出鋼・圧延する必要はなく、出鋼・圧延期限日との乖離が大きくない範囲で出鋼・圧延すればよい。ある日の出鋼量・圧延量には、相互に異なる出鋼・圧延期限日のものが含まれている。第k日、鋼種i、通過工程パターンjの製造品種別充当枠x[i][j][k]は、第k日、鋼種i、通過工程パターンj、出鋼・圧延期限日tの製造品種別出鋼・圧延期限日別充当枠xt[i][j][t][k]の計画立案期間(K日間)内の累積値として、以下の(3)式で表わされる。
Figure 2017068788
最適化計算部210は、鋼種i、通過工程パターンj、出鋼・圧延日k、および立案期間K(kの最大値)を(3)式に与えることにより(3)式の制約式を設定する。
全体としての注文量と生産量は釣り合っている。よって、計画立案期間(K日間)内において、出鋼成分i、通過工程パターンj、出鋼・圧延期限日tの注文マトリクスxr[i][j][t]と第k日、鋼種i、通過工程パターンjの製造品種別充当枠x[i][j][k]との関係は、以下の(4)式で表わされる。
Figure 2017068788
最適化計算部210は、鋼種i、通過工程パターンj、出鋼・圧延日k、出鋼・圧延期限日t、および計画立案期間Kを(4)式に与えることにより(4)式の制約式を設定する。
精整工程の負荷は、精整工程の発生率に左右される。よって、第k日、精整工程lの工程負荷y[l][k]は、第k日、鋼種i、通過工程パターンjの製造品種別充当枠x[i][j][k]と、鋼種i、通過工程パターンj、精整工程lの処理の発生率である製造品種モデルr[i][j][l]により、以下の(5)式により関係付けられる。
Figure 2017068788
ここで、製造方法がCCR(ヤード)の製造品種の場合、出鋼後はヤードに留め置かれるため、製造品種モデルr[i][j][l]の値は0(ゼロ)とする。
尚、ここでは、精整工程の負荷の単位を重量とする場合を例に挙げて示すが、製造品種毎に平均的な単位重量当たりの枚数を予め設定しておき、精整工程の負荷の単位を枚数に変換して取り扱ってもよい。
最適化計算部210は、鋼種i、通過工程パターンj、出鋼・圧延日k、精整工程l、鋼種の数I、製造品種の数J[i]を(5)式に与えることにより(5)式の制約式を設定する。
ロットサイズLOT_SIZEは、転炉での1ロットの処理量であり、第k日の鋼種iの出鋼量C[i][k]と、第k日の鋼種iのロット数δL[i][k]を用いて、以下の(6)式により関係付けられる。
Figure 2017068788
最適化計算部210は、ロットサイズLOT_SIZE、鋼種i、および出鋼・圧延日kを(6)式に与えることにより(6)式の制約式を設定する。
第k日、鋼種iの出鋼があるか否かを、以下の(7)式で表わす。第k日に鋼種iの出鋼があればδc[i][k]は1をとり、そうでなければ0をとるとする。
Figure 2017068788
ただし、第k日、鋼種iの出鋼量C[i][k]の最大値をMとする。すなわち、(7)式は、以下の(8)式を定式化したものである。
Figure 2017068788
最適化計算部210は、出鋼量C[i][k]の最大値M、鋼種i、および出鋼・圧延日kを(7)式に与えることにより(7)式の制約式を設定する。
鋼種毎に設定される出鋼・圧延日の最小の間隔日数span[i]を用いて、鋼種毎の出鋼・圧延計画日に関する制約は、以下の(9)式のように表される。
Figure 2017068788
最適化計算部210は、出鋼・圧延日の最小の間隔日数span[i]、鋼種i、および出鋼・圧延日kを(9)式に与えることにより(9)式の制約式を設定する。
精整工程l毎に設定された日数achieve_day[l]以降の精整工程の仕掛をある一定以上確保する。初期仕掛stock_0[l]と、第k日、精整工程lの仕掛stock[l][k]との関係を、以下の(10)式に表す。
Figure 2017068788
最適化計算部210は、精整工程l、および出鋼・圧延日kを(10)式に与えることにより(10)式の制約式を設定する。
安全仕掛を確保する制約式は、safety_stock[l]を用いて、以下の(11)式のように表される。
Figure 2017068788
最適化計算部210は、精整工程の仕掛を一定以上確保するようにするまでの日数safety_stock[l]、精整工程l、および出鋼・圧延日kを(11)式に与えることにより(11)式の制約式を設定する。
鋼種毎に設定される1キャスト単位の出鋼杯数H[i]、キャスト数h[i][k]を用いて、キャストの整数倍で出鋼する制約は、以下の(12)式のように表される。
Figure 2017068788
最適化計算部210は、出鋼杯数H[i]、鋼種i、および出鋼日kを(12)式に与えることにより(12)式の制約式を設定する。
(13)式は、日別鋼種別出鋼計画量waku[i][k]に関する制約である。日別鋼種別出鋼計画量waku[i][k]は、出鋼枠・圧延枠設定部207により設定された出鋼枠の大きさから求められる。
Figure 2017068788
最適化計算部210は、鋼種i、出鋼・圧延日k、および日別鋼種別出鋼計画量waku[i][k]を(13)式に与えることにより(13)式の制約式を設定する。
ここで、CCR(充当)用の圧延枠のうち、鋼種が指定されている圧延枠822aの日別圧延量をCmax1[k]とすると、製造方法がCCR(充当)の製造品種については、(6)式、(7)式、(12)式、(13)式に代わって、以下の(14)式の制約式が用いられる。(14)式において、日別圧延量Cmax1[k]は、出鋼枠・圧延枠設定部207により設定された、鋼種が指定されているCCR(充当)用の圧延枠822aの大きさ(重量)から求められる。
Figure 2017068788
最適化計算部210は、鋼種i、出鋼・圧延日k、および日別圧延量をCmax1[k]を(14)式に与えることにより(14)式の制約式を設定する。
また、CCR(充当)用の圧延枠のうち、鋼種が指定されていない圧延枠822bの日別圧延量をCmax2[k]とすると、製造方法がCCR(充当)の製造品種については、(6)式、(7)式、(12)式、(13)式に代わって、以下の(15)式の制約式が用いられる。(15)式において、Cmax2[k]は、出鋼枠・圧延枠設定部207により設定された、鋼種が指定されていないCCR(充当)用の圧延枠822bの大きさ(重量)から求められる。
Figure 2017068788
最適化計算部210は、鋼種i、出鋼・圧延日k、および日別圧延量をCmax2[k]を(15)式に与えることにより(15)式の制約式を設定する。
次に、評価関数について説明する。
以下の(16)式は、先行出鋼量、遅れ出鋼量の最小化、すなわち、出鋼・圧延期限日と出鋼・圧延日との差異の最小化を志向する評価指標である。
Figure 2017068788
ただし、ref[i][j][k]は、第k日までの鋼種i、通過工程パターンjの製造品種の出鋼充当量の累積値Σxt[i][j][t][q](q=1〜k)に対する目標値であり、以下の(17)式のように表される。
Figure 2017068788
最適化計算部210は、鋼種i、通過工程パターンj、出鋼・圧延日k、出鋼・圧延期限日t、鋼種の数I、計画立案期間K(kの最大値)、製造品種の数J[i]を(16)式および(17)式に与えることにより(16)式の評価関数を設定する。
(18)式は、第k日の総出鋼量S[k]と第k日の出鋼能力目標値Sr[k]との差の最小化を志向する評価関数である。
Figure 2017068788
最適化計算部210は、出鋼・圧延日k、および出鋼能力目標値Sr[k]を(18)式に与えることにより(18)式の評価関数を設定する。
(19)式は、精整工程の負荷の平準化を志向した評価関数であり、3日間の工程負荷の移動平均と工程能力上限値との差の最小化を志向する評価関数である。
Figure 2017068788
最適化計算部210は、精整工程l、出鋼・圧延日k、計画立案期間K(kの最大値)、および精整工程の数Lを(19)式に与えることにより(19)式の評価関数を設定する。
(20)式は、請求余材の最小化を志向した評価関数である。
Figure 2017068788
最適化計算部210は、鋼種i、出鋼・圧延日k、計画立案期間K(kの最大値)、および鋼種の数Iを(20)式に与えることにより(20)式の評価関数を設定する。
(21)式は、鋳造時の異鋼種継目の数の最小化(出鋼ロット拡大)を志向した評価関数である。鋳造時の異鋼種継目の数とは、連続鋳造設備において連続して鋳造される2つのチャージであって、鋼種が相互に異なる2つのチャージの継目の数である。
Figure 2017068788
最適化計算部210は、鋼種i、出鋼・圧延日k、計画立案期間K(kの最大値)、および鋼種の数Iを(21)式に与えることにより(21)式の評価関数を設定する。
また、納期遅れの最小、製品在庫の最小においては、出鋼・圧延期限日前後数日間の遅れと在庫は許容し、且つ、過度の先行出鋼・遅れ出鋼を抑制するために、(22)式で表される重み関数を納期遵守の評価関数に付与する。
Figure 2017068788
図11は、納期遵守の評価関数に付与する重み関数1100の一例を示す図である。例えば、a=2、b=5、c=100とする。この重み関数1100をW(k,t)と表わす。W(k,t)を、(16)式に追加し、(16)式、(18)式〜(21)式の重み付き線形和を取ると、各評価指標のバランスを取った総合評価関数として(23)式を得る。
Figure 2017068788
ここで、W1、W2、W3、W4、W5はそれぞれ、出鋼・圧延期限日遵守度、出鋼目標量達成度、工程負荷平準度、請求余材最小度、およびロットまとめ達成度に対する相対的な評価重みである。すなわち、立案方針設定部209における各評価指標の優先度の設定とは評価重みW1〜W5を設定することである。評価重みW1は、出鋼・圧延期限日遵守度の評価の、その他の評価(出鋼目標量達成度、工程負荷平準度、請求余材最小度、およびロットまとめ達成度の評価)に対するバランスを表すものである。その他の評価重みW2、W3、W4、W5も同様である。
最適化計算部210は、評価重みW1、W2、W3、W4、W5を(23)式に与えることにより(23)式の総合評価関数を設定する。
そして、最適化計算部210は、立案方針設定部209によって設定された最適化計算時間と最適化計算収束条件に従って混合整数計画法により最適化計算を行い、製造品種別充当枠x[i][j][k]を算出する。尚、混合整数計画法による最適化計算は市販の数理計画法のソルバー等を用いればよい。
以上の制約式および評価関数において、出鋼・圧延日kは、実際の日付ではなく、計画立案日が最も早い日付を1として、日付が1日増えるたびに1を加算した数値として与えられる。このことは出鋼・圧延期限日tについても同じである。また、鋼種iについては、実際の鋼種ではなく、1〜J[i]の範囲で鋼種を一意に識別する数値として与えられる。このことは、通過工程パターンj、精整工程jについても同じである。
以上のようにして、日別、製造品種別の出鋼量および日別、製造品種別の圧延量である製造品種別充当枠x[i][j][k]が導出される。前述したように製造方法がCCR(充当)である製造品種については、日別、製造品種別の圧延量が、製造品種別充当枠x[i][j][k]として導出される。一方、その他の製造方法(熱片圧延(HCR)および冷片圧延(CCRヤード)の製造品種については、日別、製造品種別の出鋼量が、製造品種別充当枠x[i][j][k]として導出される。
尚、精整工程の負荷の平準化のための評価関数として、(19)式のように、3日間の工程負荷の移動平均と工程能力上限値との差の絶対値を用いているが、以下の(19')式のように、3日間の工程負荷の移動平均と工程能力上限値との差の2乗としてもよいし、(19'')式のように、3日間の工程負荷の移動平均が工程能力上限値を超えた値としてもよい。また、移動平均の日数は3日間に限定されるものではなく、3日より長くても、短くてもよく、移動平均を用いることに限定せず、例えば、日別の工程負荷と工程能力上限との差に応じた評価関数としてもよい。
Figure 2017068788
また、精整工程の負荷の平準化と同様に、先行出鋼量、遅れ出鋼量の最小化、すなわち出鋼・圧延期限日と出鋼・圧延日との差異の最小化を志向する評価指標は、(16)式に限定されるものではなく、例えば、以下の(16')式のように2次関数としてもよい。また、W(k,t)は、図11に示す例では左右対称となっているが、左右非対称(遅れ出鋼量には大きな重み、先行出鋼量には小さな重み)でもよい。
Figure 2017068788
また、(16)式〜(21)式の5つの評価指標を最小化するようにしたが、このうち(16)式、(19)式、および(21)式は、良いキャスト計画を立案するためには必要であるが、(18)式と(20)式は省略可能である。なぜなら、(18)式に関しては、現実としては出鋼能力上限値まで出鋼することが多いため、(1)式の制約式のみを考慮すればよいからである。また、(20)式に関しては、注文量が出鋼能力と比べて同量以上の場合が多いため、先行出鋼量と遅れ出鋼量を最小化することで、請求余材が少ない計画が得られるからである。また、評価指標は(16)式〜(21)式に限定されるものではなく、上記以外の評価指標を(23)式に追加しても構わない。また、例えば、(23)式の各項に(−1)を乗算することにより、(16)式〜(21)式の5つの評価指標を最大化することもできる。
[製鋼圧延計画作成部211、製鋼圧延計画作成ステップS310]
製鋼圧延計画作成部211は、最適化計算部210により導出された製造品種別充当枠x[i][j][k]に基づいて、製鋼圧延計画を作成する。
図12は、製鋼圧延計画の一例を示す図である。図12に示す例では、製鋼圧延計画作成部211は、製造品種別充当枠x[i][j][k]に見合うように、熱片出鋼(HCR)用の出鋼枠811a〜811e、冷片圧延(CCRヤード)用の出鋼枠812、および冷片圧延(CCR充当)用の圧延枠822a、822bの何れかに、注文情報400に含まれる注文を紐付ける。その際、出鋼・圧延期限日が早いものから順に、出鋼枠・圧延枠内の製造品種別充当枠x[i][j][k]の大きさ(出鋼量・圧延量)になるまで、出鋼枠・圧延枠に注文を紐付ける。
そして、熱片出鋼(HCR)用の出鋼枠811a〜811eに割り付けた注文は、製鋼プロセスと熱延プロセス間の必要移動時間後に圧延されるものとして、圧延枠821a〜821eを設定する。
図12に示す例では、熱片圧延(HCR)用の出鋼枠811aには、900tonの鋼種Aの注文と、600tonの鋼種Dの注文が紐付けられる。また、図8を参照しながら説明したように、冷片圧延(CCRヤード)用の出鋼枠812、冷片圧延(CCR充当)用の圧延枠822aには、それぞれ鋼種B、Cが指定されている。したがって、図12に示す例では、冷片圧延(CCRヤード)用の出鋼枠812には、1200tonの鋼種Bの注文が紐付けられ、冷片圧延(CCR充当)用の圧延枠822aには、800tonの鋼種Cが紐付けられる。
製鋼圧延計画作成部211は、例えば、図12に示す情報を得るために必要な情報を、製鋼圧延計画として作成する。尚、図12では、図10に示す製造品種(鋼種A〜F)についての製鋼圧延計画のみを示す。しかしながら、その他の製造品種についても製鋼圧延計画が作成され、図13において空欄の熱片圧延(HCR)用の出鋼枠811b、811d、811eにも製造品種が割り当てられる。
ここで、製鋼圧延計画のうち出鋼計画(キャスト計画)の作成方法の具体例を説明する。
まず、以下の(24)式で計算される第k日のチャージ数D[k]から、第k日のキャスト数E[k]および各キャストのチャージ数F[k][m]を、以下の(25)式、(26)式で計算する。これにより、第k日の第m番目のキャストの第n番目のチャージが得られ、出鋼枠・圧延枠設定部207により設定された出鋼枠(熱片出鋼(HCR)用の出鋼枠811a〜811e、冷片圧延(CCRヤード)用の出鋼枠812)に含めるキャストとチャージの数が得られる。尚、製造方法が冷片圧延(CCR充当)の製造品種の注文は出鋼済みのスラブを使用して製造するので、(24)式の計算は、製造方法が冷片圧延(CCR充当)以外のもの(熱片圧延(HCR)または冷片圧延(CCRヤード))について行われる。
Figure 2017068788
ここで、Ceiling(・)は、小数点以下を整数に切り上げる関数である。Round(・)は、四捨五入する関数である。CAST_SIZEは、1つのキャストにおける連々可能な最大のチャージ数であり、F[k][m]は、第k日の第m番目のキャストのチャージ数を意味する(m=1、・・・、E[k])。(26)式で全てのキャストのチャージ数を計算した結果、F[k][l]からF[k][E[k]]までの合計値がD[k]と異なる場合は、F[k][l]から順に1を加算もしくは減算して調整する。例えば、D[k]=28、CAST_SIZE=12のときには、E[k]=3、F[k][1]=F[k][2]=F[k][3]=9となるが、F[k][1]+F[k][2]+F[k][3]=27(≠D[k])であるため、F[k][1]=10と調整する。
(24)式〜(26)式で示される方法は連続鋳造機が1基の場合の計算方法であるが、連続鋳造機が複数存在する場合にも容易に拡張することができる。例えば2台の連続鋳造機が有り、その能力差が3:4の場合、(24)式で計算されたチャージ数D[k]を3:4に分割し、それぞれのキャスト数とそのチャージ数を(25)式と(26)式で計算すればよい。
以上のようにして、計画立案期間の各日のキャスト数E[k]と各キャストのチャージ数F[k][m]を決定した後、各チャージ(第k日の第m番目のキャストの第n番目のチャージ)に、製造品種を割り当てる(n=1、・・・、F[k][m])。
まず、製造品種別充当枠x[i][j][k]より、日付順、製造品種番号順、通過工程パターン番号順に、製造品種別の出鋼量を決定する。
次に、製造品種別の出鋼量と見合う出鋼期限日別の注文量を出鋼期限日が早い順番に割り当てる。ただし、図8を参照しながら説明したように、冷片圧延(CCRヤード)用の出鋼枠812には、製造方法がCCR(ヤード)であり、且つ、鋼種がBである製造品種の注文量が割り当てられる。
これにより、チャージと製造品種との割り当てを行うことができるが、製造品種別、出鋼期限日別充当枠xt[i][j][t][k]を用いて、通過パターン別の出鋼量と見合う出鋼期限日別注文量を決定してもよい。
このようにして、計画立案期間の各日のキャスト数と各キャストにおけるチャージ数、各チャージの鋼種と製造品種別の出鋼量、および出鋼期限日別注文量が決定され、これが出鋼計画(キャスト計画)となる。
尚、以上の出鋼計画(キャスト計画)の作成方法の詳細は、特許文献1に記載されているので、ここでは、その詳細な説明を省略する。
また、圧延計画についても、出鋼計画(キャスト計画)と同様に、製造方法が冷片圧延(CCR充当)のものについて、製造品種別充当枠x[i][j][k]より、日付順、製造品種番号順、通過工程パターン番号順に、鋼種別、通過工程パターン別の圧延量(重量)を決定し、製造品種別の圧延量と見合う圧延期限日別注文量を圧延期限日が早い順番に割り当てることにより作成できる。このとき、図8を参照しながら説明したように、冷片圧延(CCR充当)用の圧延枠822aには、製造方法がCCR(充当)であり、且つ、鋼種がCの製造品種の注文量が割り当てられる。また、冷片圧延(CCR充当)用の圧延枠822bには、鋼種によらず製造方法がCCR(充当)の製造品種の注文量が割り当てられる。尚、出鋼枠の大きさはキャスト単位で表されるため、出鋼計画(キャスト計画)を作成する際には、製造品種別充当枠x[i][j][k]から、計画立案期間の各日のキャスト数E[k]と各キャストのチャージ数F[k][m]を決定する必要がある((24)式〜(26)式を参照)。一方、圧延枠の大きさは重量で表されるため、圧延計画を作成する際には、このような重量からチャージへの変換は不要である。
[製鋼圧延計画表示部212、立案結果表示ステップS311]
製鋼圧延計画表示部212は、製鋼圧延計画作成部211により作成された製鋼圧延計画を、コンピュータディスプレイ等の表示装置に表示する。製鋼圧延計画表示部212は、例えば、図12に示す情報を表示する。
[製鋼圧延計画登録部213、立案結果確認ステップS312、立案結果登録ステップS313]
計画立案者は、製鋼圧延計画表示部212により表示された製鋼圧延計画を確認し、当該製鋼圧延計画を採用すると判断した場合には、製鋼圧延計画立案装置200のユーザインターフェースを操作して、そのことを指示する。この指示を受けると、製鋼圧延計画登録部213は、現在の製鋼圧延計画を登録する。
一方、計画立案者は、製鋼圧延計画表示部212により表示された製鋼圧延計画を採用しないと判断した場合、製鋼圧延計画立案装置200のユーザインターフェースを操作して、立案方針パラメータの変更を行う。この指示を受けると、立案方針設定部209は、変更後の内容に立案方針パラメータを再設定する。そして、計画立案者が製鋼圧延計画を採用すると判断するまで、立案方針パラメータの再設定と、当該立案方針パラメータを用いた製鋼圧延計画の作成と表示を繰り返し行う(すなわち、図3の立案方針設定ステップS307〜立案結果確認ステップS312を繰り返し行う)。
[まとめ]
以上のように本実施形態では、製造品種別(鋼種別、製造方法別、通過工程パターン別)、出鋼・圧延期限日別の重量を示す第2の注文マトリクス700を作成する。また、熱片出鋼(HCR)用の出鋼枠811a〜811eと、冷片圧延(CCRヤード)用の出鋼枠812と、冷片圧延(CCR充当)用の圧延枠822a、822bとを設定する。そして、第2の注文マトリクス700と、熱片出鋼(HCR)用の出鋼枠811a〜811e、冷片圧延(CCRヤード)用の出鋼枠812、および冷片圧延(CCR充当)用の圧延枠822a、822bと、それぞれの製造品種についての各精整工程の処理の発生率(発生確率)である製造品種モデル900と、立案方針パラメータとに基づいて、出鋼量制約を満たす範囲で、精整工程の工程負荷の平準化に関する評価値等の重み付き線形和で表わされる評価関数を最小化するときの製造品種別充当枠を数理最適化手法により算出する。また、冷片として圧延するスラブに割り当てる鋼種や、出鋼後に冷片として保管されるスラブに割り当てる鋼種を指定し、これらに割り当てる鋼種を限定する。以上により、精整工程の負荷や納期を考慮して、冷片として圧延するスラブと、熱片として圧延するスラブと、出鋼後に冷片として保管されるスラブに割り当てる注文として最適な注文を同時に決定することができる。また、熱片のみを考慮した製造計画を立案した後に、冷片圧延を考慮して当該製造計画を修正する必要がなくなる。このため、業務負荷を低減することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態を説明する。第1の実施形態のようにしても、製鋼圧延計画を作成することができる。しかしながら、第1の実施形態では、鋼種毎の鋳造順・圧延順や、キャスト(どこからどこまでが同一キャストか)が決定されていない。多くの場合、生産管制担当者が鋳造制約・圧延制約を満足するように、鋳造順・圧延順やキャストを人手で決定しているが、最適化計算部210で最適化した納期遵守や精整負荷平準化等を無視して、鋳造制約・圧延制約と鋳造ロット拡大のみ考えて、製鋼圧延計画(出鋼計画・圧延計画)を作成してしまうこともあり、折角の最適化効果が無くなってしまうことも多い。
そこで、本実施形態では、製鋼圧延計画作成部211で作成された製鋼圧延計画を初期値とし、工程負荷平準化、出鋼・圧延期限日と出鋼・圧延日との差異の最小化、出鋼ロット拡大、鋳造制約・圧延制約を総合的に考えた製鋼圧延計画を立案する。このように本実施形態は、第1の実施形態で説明した製鋼圧延計画を修正する点が主として異なる。したがって、本実施形態の説明において、第1の実施形態と同一の部分については、図1〜図12に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。
図13は、製鋼圧延計画立案装置1300の機能的な構成の一例を示す図である。製鋼圧延計画立案装置1300のハードウェアは、例えば、CPU、ROM、RAM、HDD、および各種のインターフェースを備える情報処理装置や専用のハードウェアを用いることにより実現される。また、図14は、製鋼圧延計画立案装置1300の処理の一例を説明するフローチャートである。
図13に示す本実施形態の製鋼圧延計画立案装置1300は、図2に示した第1の実施形態の製鋼圧延計画立案装置200に対し、第2の最適化計算部1301が追加されたものとなる。尚、ここでは、説明の都合上、図2に示した最適化計算部210を第1の最適化計算部210と表記し、製鋼圧延計画作成部211を初期製鋼圧延計画作成部211と表記する。
また、図14に示すフローチャートは、図3に示したフローチャートに対し、製鋼圧延計画作成ステップS310と立案結果表示ステップS311との間に第2の最適化計算ステップS1401が追加されたものとなる。尚、ここでは、説明の都合上、図3に示した最適化計算ステップS309を第1の最適化計算ステップS309と表記し、製鋼圧延計画作成ステップS310を初期製鋼圧延計画作成ステップS310と表記する。
[第2の最適化計算部1301、第2の最適化計算ステップS1401]
第2の最適化計算部1301は、探索手法を用いて、複雑な鋳造制約も考慮した出鋼計画(キャスト計画)を立案する。
図15は、第2の最適化計算部1301(第2の最適化計算ステップS1401)の処理の一例を説明するフローチャートである。
本実施形態では、製品品質に関する鋳造制約として、重点的に守らなければならない3つの重制約と、できれば守った方が良い2つの軽制約を例として説明する。尚、鋳造制約の内容と重制約と軽制約の区別は連続鋳造設備や製品品種毎に異なり、以下に示すのはあくまで一例である。
(鋳造制約1:重制約)指定した鋼種のチャージはキャストの先頭で鋳造してはならない(スタート不可)。
(鋳造制約2:重制約)指定した鋼種のチャージはキャストの最後で鋳造しなければならない(ラスト指定)。
(鋳造制約3:重制約)指定した鋼種は1つのキャスト内で指定したチャージ数以下でなければならない(連々数制限)。
(鋳造制約4:軽制約)指定した2つの鋼種のチャージは連続して鋳造しない方がよい(異鋼種継目相性)。
(鋳造制約5:軽制約)キャスト内でチャージは比重が大きい順に鋳造した方がよい(比重順)。
まず、第2の最適化計算部1301は、初期製鋼圧延計画作成部211で作成した製鋼圧延計画(出鋼計画(キャスト計画))を現在解および最適解とし、評価値を計算する(ステップS1501)。評価値を求める際の評価関数は、(23)式と、以下の(27)式で計算される評価値JSとの合計値を返す関数である以下の(28)式とする。
Figure 2017068788
ここで、JHは、製品品質に関する重制約を遵守したキャスト計画を立案するための評価指標である。JLは、製品品質に関する軽制約を遵守したキャスト計画を立案するための評価指標である。v1〜v5は、それぞれ鋳造制約1〜5を違反したチャージ数(制約違反回数)、W6〜W10はそれらの評価重みである。評価重みW6〜W10の値の大きさは、鋳造制約の重要度に依存して決まり、重点的に守る必要がある重制約の評価重みには、軽制約の評価重みよりも大きな値が設定される。これらの評価重みの値は、数ケースの条件で最適化計算のテストを行い、望ましい立案結果となるよう調整し、鋳造制約1〜4の鋼種の指定や鋳造制約5の鋼種毎の比重と共に、立案方針設定部209で読み込まれる。
鋳造制約1〜5はチャージの鋳造順に関する制約であり、それぞれを線形式で表すことは難しいが(不可能ではないが、変数の数が膨大になる)、キャストと鋳造するチャージとが決まれば、鋳造制約1〜5を違反しているか否かは容易に判断することができ、(27)式の評価値JSを計算することができる。尚、重点的に守る必要がある重制約を評価関数に組み込んだ場合は、評価重みの値に依っては重制約を違反するキャスト計画が立案されることもあるが、重制約を遵守することが必須の場合には、重制約を評価関数に組み込む替わりに((27)式で評価値JSを求める際、重制約の評価値JHを加えないことに相当)、近傍解を求める際、重制約を違反するチャージ群の交換は禁止することで、重制約を必ず守るキャスト計画を立案できるようにしてもよい。ここで、鋳造制約1〜3のうち、少なくとも1つの製品品質に関する鋳造制約は、第2の最適化計算部1301で以上のように考慮する必要があるが、製品品質に関する鋳造制約4、5は、必要に応じていずれかもしくは両方を評価指標として(27)式に加えればよい。また、製造コストに関する評価指標等を(27)式に加えても構わない。また、第1の最適化計算部210と同様に、(23)式の評価関数には、少なくとも(16)式、(19)式、および(21)式は必要であるが、(18)式と(20)式は省略可能である。また、(16)式〜(21)式以外の評価指標を(23)式に追加しても構わない。
次に、第2の最適化計算部1301は、現在解の一部を修正した近傍解を作成し、その評価値を計算する(ステップS1502)。近傍解の作成方法は幾つも考えられるが、その一例を図16に示す。図16に示すように、現在解の中から2つのチャージ群を乱数や順番等で選び、両者を交換する(入れ替える)ことで近傍解を作成すればよい。2つのチャージ群は、図16(a)に示すように異なるキャストから選んでもよいし、図16(b)に示すように同一チャージから選んでもよい(ただし、2つのチャージ群が重なることは不可)。また、図16では連続鋳造機が1基の場合を示しているが、複数基ある場合も、異なる連続鋳造機から2つのチャージ群を選び交換してもよい。また、図16ではチャージ数が同じチャージ群のみ交換しているが、チャージ数が異なるチャージ群を交換しても構わない。
第2の最適化計算部1301は、このような方法で近傍解を生成して、その評価値を算出する。近傍解の評価値と現在解の評価値の大小関係より、近傍解を受理するか否かを判定する(ステップS1503)。ローカルサーチ(山登り法)の場合、近傍解の評価値が現在解のものより良い場合のみ受理するが、シミュレーティッド・アニーリング法(SA法)等は、局所最適解に陥りにくくするため、近傍解の評価値が現在解のものより悪い場合でも、ある確率で受理する。また、本実施形態においても、第1の実施形態で説明した制約式を用いる。近傍解がこれらの制約式を満たさない場合には、当該近傍解の評価値に関わらず、近傍解を受理しないようにする。
近傍解を受理しない場合、収束判定(ステップS1506)に進む。一方、近傍解を受理する場合、第2の最適化計算部1301は、近傍解を現在解とし(ステップS1504)、さらに近傍解の評価値が最適解のものよりも良かったならば、近傍解を最適解とする(ステップS1505)。
探索手法では真の最適解が得られたか否かの判断ができない。このため、第2の最適化計算部1301は、事前に定められたルールに従い収束判定を行い、収束したと判断する場合には探索を停止する(ステップS1506)。収束判定のルールとしては、予め指定された繰り返し回数の計算を行ったか、予め指定された時間の計算を行ったか、最適解の更新が予め指定された繰り返し回数以上行われなかったか等が用いられる。現在解が収束していないと判断された場合には、ステップS1502に戻り、最適解の探索を繰り返す。現在解が収束したと判定された場合、第2の最適化計算部1301は、現在までに得られた最適解を出鋼計画(キャスト計画)として出力する(ステップS1507)。
このようにして、詳細な鋳造制約も考慮した出鋼計画(キャスト計画)が得られる。
尚、以上の最適解の探索手法の詳細は、特許文献1に記載されているので、ここでは、その詳細な説明を省略する。
(その他の実施形態)
以上説明した本発明の実施形態は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、前記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及び前記プログラム等のコンピュータプログラムプロダクトも本発明の実施形態として適用することができる。記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
また、以上説明した本発明の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
(請求項との関係)
以下に、請求項と実施形態との関係を示す。尚、本発明は、以下の関係に限定されるものではない。
注文データベース格納手段は、例えば、注文DB201を用いることにより実現される。
製造方法決定手段は、例えば、製造方法決定部205を用いることにより実現される。
第1の製造方法は、例えば、熱片圧延(HCR)に対応し、第2の製造方法は、例えば、冷片圧延(CCRヤード)に対応し、第3の製造方法は、例えば、冷片圧延(CCR充当)に対応する。
注文マトリクス作成手段は、例えば、第1の注文マトリクス作成部203、第2の注文マトリクス作成部206を用いることにより実現される。
製造品種モデル格納手段は、例えば、製造品種モデルDB208を用いることにより実現される。
出鋼枠・圧延枠設定手段は、例えば、出鋼枠・圧延枠設定部207を用いることにより実現される。
第1の出鋼枠は、例えば、熱片圧延(HCR)用の出鋼枠811a〜811eに対応し、第2の出鋼枠は、例えば、冷片圧延(CCRヤード)用の出鋼枠812に対応し、圧延枠は、例えば、冷片圧延(CCR充当)用の圧延枠822a、822bに対応する。
最適化計算手段は、例えば、最適化計算部210を用いることにより実現される。前記精整プロセスの各工程の負荷の平準化に関する評価値は、例えば、(19)式を用いることにより得られる。前記出鋼期限日と出鋼日との差異および前記圧延期限日と圧延日との差異に関する評価値は、例えば、(16)式を用いることにより得られる。出鋼ロットの大きさに関する評価値は、例えば、(21)式を用いることにより得られる。出鋼量制約は、例えば、(1)式を用いることにより得られる。
製鋼圧延計画作成手段は、例えば、製鋼圧延計画作成部211を用いることにより実現される。
余材重量格納手段は、例えば、スラブ余材DB202を用いることにより実現される。
第2の最適化計算手段は、例えば、第2の最適化計算部1301を用いることにより実現される。
200・1300:製鋼圧延計画立案装置、201:注文DB、202:スラブ余材DB、203:第1の注文マトリクス作成部、204:製造方法決定ロジックDB、205:製造方法決定部、206:第2の注文マトリクス作成部、207:出鋼枠・圧延枠設定部、208:製造品種モデルDB、209:立案方針設定部、210:最適化計算部(第1の最適化計算部)、211:製鋼圧延計画作成部(初期製鋼圧延計画作成部)、212:製鋼圧延計画表示部、213:製鋼圧延計画登録部、1301:第2の最適化計算部

Claims (9)

  1. 製鋼プロセスと、圧延プロセスにおける製造計画である製鋼圧延計画を立案する製鋼圧延計画立案装置であって、
    複数の注文についての、重量と、鋼種と、出鋼期限日または圧延期限日と、前記圧延プロセスの後に行われる精整プロセスの精整処理方法と、を少なくとも含む注文情報を格納する注文データベース格納手段と、
    前記注文情報に含まれる鋼種のそれぞれに対し、溶鋼を前記製鋼プロセスに供給し前記製鋼プロセスを経た鋼材を熱片として前記圧延プロセスに供給する第1の製造方法と、溶鋼を前記製鋼プロセスに供給し前記製鋼プロセスを経た鋼材を冷片として前記圧延プロセスに供給する第2の製造方法と、既に前記製鋼プロセスを経た鋼材を前記圧延プロセスに供給する第3の製造方法の何れかの製造方法を決定する製造方法決定手段と、
    前記注文情報の鋼種と、前記製造方法と、前記精整処理方法が同一の注文を一つの製造品種として集約し、前記製造品種と、前記出鋼期限日または前記圧延期限日とがそれぞれ一致する注文を同一の注文群として重量で集約した注文マトリクスを作成する注文マトリクス作成手段と、
    それぞれの前記製造品種についての、前記精整プロセスの各工程での処理の発生確率である製造品種モデルを格納する製造品種モデル格納手段と、
    前記第1の製造方法で製造される鋼材の注文が割り当てられる枠であって、前記製鋼プロセスにおける出鋼量と出鋼タイミングとが定められた少なくとも1つの第1の出鋼枠と、前記第2の製造方法で製造される鋼材の注文が割り当てられる枠であって、前記製鋼プロセスにおける出鋼量と出鋼タイミングとが定められた少なくとも1つの第2の出鋼枠と、前記第3の製造方法で製造される鋼材の注文が割り当てられる枠であって、前記圧延プロセスにおける圧延量と圧延タイミングとが定められた少なくとも1つの圧延枠とを設定する出鋼枠・圧延枠設定手段と、
    前記注文マトリクスと、前記製造品種モデルと、前記第1の出鋼枠、前記第2の出鋼枠および前記圧延枠とを用いて、少なくとも、前記精整プロセスの各工程の負荷の平準化に関する評価値と、前記出鋼期限日と出鋼日との差異および前記圧延期限日と圧延日との差異に関する評価値と、出鋼ロットの大きさに関する評価値とを用いて表される評価関数を、出鋼量が出鋼能力上限値以下になるという出鋼量制約を含む制約条件を満たす範囲内で最小または最大にして、日別の前記製造品種別の出鋼量および圧延量である製造品種別充当枠を数理最適化手法により算出する最適化計算手段と、
    前記最適化計算手段で算出された前記製造品種別充当枠に基づいて、出鋼計画と圧延計画を作成する製鋼圧延計画作成手段と、を有し、
    前記最適化計算手段は、前記第1の製造方法で製造される鋼材における前記製造品種については、前記日別の前記製造品種別の出鋼量を前記製造品種別充当枠として算出し、前記第2の製造方法で製造される鋼材における前記製造品種については、前記精整プロセスの各工程での負荷が発生しないものとして、前記日別の前記製造品種別の出鋼量を前記製造品種別充当枠として算出し、前記第3の製造方法で製造される鋼材における前記製造品種については、前記日別の前記製造品種別の圧延量を前記製造品種別充当枠として算出し、
    前記製鋼圧延計画作成手段は、前記日別の前記製造品種別の出鋼量に基づいて、前記第1の製造方法で製造される鋼材の注文を前記第1の出鋼枠に割り当てることと、前記第2の製造方法で製造される鋼材の注文を前記第2の出鋼枠に割り当てることにより前記出鋼計画を作成すると共に、前記日別の前記製造品種別の圧延量に基づいて、前記第3の製造方法で製造される鋼材の注文を前記圧延枠に割り当てることにより前記圧延計画を作成することを特徴とする製鋼圧延計画立案装置。
  2. 前記出鋼枠・圧延枠設定手段は、前記第2の出鋼枠の少なくとも1つと、前記圧延枠の少なくとも1つとの少なくとも何れか一方に対して前記鋼種を指定し、
    前記最適化計算手段は、前記鋼種が指定された前記第2の出鋼枠に基づいて、当該鋼種を含む前記製造品種の前記日別の出鋼量を前記製造品種別充当枠として算出することと、前記鋼種が指定された前記圧延枠に基づいて、当該鋼種を含む前記製造品種の前記日別の出鋼量を前記製造品種別充当枠として算出することとの、少なくとも何れか一方を実行し、
    前記製鋼圧延計画作成手段は、前記鋼種が指定された前記第2の出鋼枠には、当該鋼種の注文のみを割り当てると共に、前記鋼種が指定された前記圧延枠には、当該鋼種の注文のみを割り当てることを特徴とする請求項1に記載の製鋼圧延計画立案装置。
  3. それぞれの前記鋼種についての重量であって、前記製鋼プロセスを経た後、前記圧延プロセスに供給されずに置場に置かれている鋼材である余材の重量を格納した余材重量格納手段を更に有し、
    前記注文情報は、前記製鋼プロセスを経た鋼材を熱片として前記圧延プロセスに供給することができるか否かを示す熱片圧延可否の情報を更に含み、
    前記製造方法決定手段は、前記余材の重量と前記熱片圧延可否の情報とを用いて、前記製造方法を決定することを特徴とする請求項1または2に記載の製鋼圧延計画立案装置。
  4. 前記注文情報は、前記精整プロセスの各工程において前記注文が処理される見込みを示す情報として前記精整処理方法を表した通過工程パターンを更に含み、
    前記注文マトリクス作成手段は、前記鋼種と前記製造方法と前記通過工程パターンとが同一の注文を同一の前記製造品種として集約することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の製鋼圧延計画立案装置。
  5. 前記注文マトリクス作成手段は、前記注文情報に基づいて、前記鋼種別の前記出鋼期限日または前記圧延期限日別の前記注文の重量を第1の注文マトリクスとして作成する第1の注文マトリクス作成手段と、
    前記第1の注文マトリクスと、前記製造方法決定手段により決定された前記製造方法と、前記通過工程パターンとに基づいて、前記鋼種別の前記製造方法別の前記通過工程パターン別の前記出鋼期限日または前記圧延期限日別の前記注文の重量を第2の注文マトリクスとして作成する第2の注文マトリクス作成手段と、を更に有し、当該第2の注文マトリクスを前記注文マトリクスとすることを特徴とする請求項4に記載の製鋼圧延計画立案装置。
  6. 少なくとも、前記精整プロセスの各工程の負荷の平準化に関する評価値と、前記出鋼期限日と出鋼日との差異および前記圧延期限日と圧延日との差異に関する評価値と、出鋼ロットの大きさに関する評価値と、前記製鋼プロセスおよび前記圧延プロセスの少なくとも何れか一方における製品品質に関する制約の違反回数とを用いて表される評価関数が、出鋼量が出鋼能力上限値以下になるという出鋼量制約を含む制約条件を満たす範囲内で最小または最大となるよう、前記製鋼圧延計画作成手段により作成された前記出鋼計画および前記圧延計画の少なくとも何れか一方を初期値として用いた探索手法により、前記出鋼計画および前記圧延計画の少なくとも何れか一方を算出する第2の最適化計算手段を更に有することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の製鋼圧延計画立案装置。
  7. 前記製鋼プロセスおよび前記圧延プロセスの少なくとも何れか一方における製品品質に関する制約のうち、遵守することが必須である制約について、前記違反回数を前記評価関数に加える替わりに、前記制約条件に加えることを特徴とする請求項6に記載の製鋼圧延計画立案装置。
  8. 製鋼プロセスと、圧延プロセスにおける製造計画である製鋼圧延計画を立案する製鋼圧延計画立案方法であって、
    複数の注文についての、重量と、鋼種と、出鋼期限日または圧延期限日と、前記圧延プロセスの後に行われる精整プロセスの精整処理方法と、を少なくとも含む注文情報を格納する注文データベース格納工程と、
    前記注文情報に含まれる鋼種のそれぞれに対し、溶鋼を前記製鋼プロセスに供給し前記製鋼プロセスを経た鋼材を熱片として前記圧延プロセスに供給する第1の製造方法と、溶鋼を前記製鋼プロセスに供給し前記製鋼プロセスを経た鋼材を冷片として前記圧延プロセスに供給する第2の製造方法と、既に前記製鋼プロセスを経た鋼材を前記圧延プロセスに供給する第3の製造方法の何れかの製造方法を決定する製造方法決定工程と、
    前記注文情報の鋼種と、前記製造方法と、前記精整処理方法が同一の注文を一つの製造品種として集約し、前記製造品種と、前記出鋼期限日または前記圧延期限日とがそれぞれ一致する注文を同一の注文群として重量で集約した注文マトリクスを作成する注文マトリクス作成工程と、
    それぞれの前記製造品種についての、前記精整プロセスの各工程での処理の発生確率である製造品種モデルを格納する製造品種モデル格納工程と、
    前記第1の製造方法で製造される鋼材の注文が割り当てられる枠であって、前記製鋼プロセスにおける出鋼量と出鋼タイミングとが定められた少なくとも1つの第1の出鋼枠と、前記第2の製造方法で製造される鋼材の注文が割り当てられる枠であって、前記製鋼プロセスにおける出鋼量と出鋼タイミングとが定められた少なくとも1つの第2の出鋼枠と、前記第3の製造方法で製造される鋼材の注文が割り当てられる枠であって、前記圧延プロセスにおける圧延量と圧延タイミングとが定められた少なくとも1つの圧延枠とを設定する出鋼枠・圧延枠設定工程と、
    前記注文マトリクスと、前記製造品種モデルと、前記第1の出鋼枠、前記第2の出鋼枠および前記圧延枠とを用いて、少なくとも、前記精整プロセスの各工程の負荷の平準化に関する評価値と、前記出鋼期限日と出鋼日との差異および前記圧延期限日と圧延日との差異に関する評価値と、出鋼ロットの大きさに関する評価値とを用いて表される評価関数を、出鋼量が出鋼能力上限値以下になるという出鋼量制約を含む制約条件を満たす範囲内で最小または最大にして、日別の前記製造品種別の出鋼量および圧延量である製造品種別充当枠を数理最適化手法により算出する最適化計算工程と、
    前記最適化計算工程で算出された前記製造品種別充当枠に基づいて、出鋼計画と圧延計画を作成する製鋼圧延計画作成工程と、を有し、
    前記最適化計算工程は、前記第1の製造方法で製造される鋼材における前記製造品種については、前記日別の前記製造品種別の出鋼量を前記製造品種別充当枠として算出し、前記第2の製造方法で製造される鋼材における前記製造品種については、前記精整プロセスの各工程での負荷が発生しないものとして、前記日別の前記製造品種別の出鋼量を前記製造品種別充当枠として算出し、前記第3の製造方法で製造される鋼材における前記製造品種については、前記日別の前記製造品種別の圧延量を前記製造品種別充当枠として算出し、
    前記製鋼圧延計画作成工程は、前記日別の前記製造品種別の出鋼量に基づいて、前記第1の製造方法で製造される鋼材の注文を前記第1の出鋼枠に割り当てることと、前記第2の製造方法で製造される鋼材の注文を前記第2の出鋼枠に割り当てることにより前記出鋼計画を作成すると共に、前記日別の前記製造品種別の圧延量に基づいて、前記第3の製造方法で製造される鋼材の注文を前記圧延枠に割り当てることにより前記圧延計画を作成することを特徴とする製鋼圧延計画立案方法。
  9. 請求項1〜7の何れか1項に記載の製鋼圧延計画立案装置の各手段としてコンピュータを機能することを特徴とするプログラム。
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