JP5000369B2 - 納期調整支援装置、納期交渉支援装置、方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 - Google Patents

納期調整支援装置、納期交渉支援装置、方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 Download PDF

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Description

本発明は、多様かつ小ロット製品を大量に生産するプロセスを持つ製造業の受注業務における納期調整や納期交渉を支援する納期調整支援装置、納期交渉支援装置、方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。
例えば鉄鋼製造業のような製造業においては、製品の規格やサイズ等が極めて多岐に渡る上、顧客での製品使用予定に合わせた納期遵守と納期短縮の要求が強くなっている。一方、製造工程においては、大量生産による生産性向上の観点から製鋼設備における製品の化学的成分等の製造仕様が同一の注文を複数まとめてロット単位で生産することが求められている。しかしながら、製造工程は製鋼、圧延、精整、出荷等複数の製造設備にて行われ、それぞれの製造設備での最適なロット条件は異なる。従って、ある製造設備でのロットの生産性の追求が他の製造設備の生産性を低下させたり、上流工程でのロットまとめが下流工程での製造負荷集中につながり仕掛増や製造工期増を引き起こしたりする等、製造工程間でのトレードオフを考慮したロットを作成することが求められる。また、ロットを作るための先作りは余分な製品在庫や、それに応じた工期増を引き起こすこととなる。
これに対し、鉄鋼業では例えば以下のような生産管理を行っている。営業部門が顧客から注文の引合を受け、注文の製造仕様、納期等に基づいて受注可否や必要に応じて納期調整や納期交渉を行った上で、製造部門である製鉄所への製造指示を行う。製鉄所では、営業部門から指示のあった注文のサイズや量、納期、規格等の注文情報に基づきさらに詳細な製造仕様を検討する。製造仕様に基づき、納期や製造工期、製造工程での生産性等を考慮しつつ各製造設備の製造ロットとその製造タイミングを計画し、生産指示を出す。
このように受注段階で大まかな納期調整や納期交渉を行っているものの、先に述べたような製造工程の複雑さと多品種かつ小ロット注文を大量に取り扱う複雑さとが相まって、受注段階で各製造設備でのロットのまとまり具合や製造負荷まで考慮した納期調整や納期交渉を適切に行うことは難しいのが現状である。注文情報が製鉄所に指示された後、つまり納期が確定した後では、製造着手タイミングの決定が重要な計画要素となるが、先にも述べたようにロットをまとめるためには先作りによる在庫増を許容する必要があり、また、上流工程での生産性を優先してロットをまとめると下流工程の製造負荷が集中する等、製造着手タイミングの調整だけでは抜本的な生産性の向上、工期短縮及び在庫削減を図ることには限界があるという問題がある。
これに対し、特許文献1では、余剰製品を在庫として持つ生産プロセスにより生産される製品の受注交渉を支援する受注交渉支援方法において、製品の注文の検討に際して、受注前に余剰製品の充当及び余剰製品の発生を考慮して生産計画のシミュレーションを行い、更に注文条件を所定の範囲で変更した場合についても同様のデータ処理を行うことにより、需要家の注文条件に見合った生産計画及びその代替案の立案と、製造コスト等を適正に反映した受注条件を提示する方法が開示されている。
また、特許文献2では、座席予約方式の納期回答方式に関し、引当数と座席を紐付けにすることなく請期枠に積み込むことで、受注変更があった場合の部品座席への引当替えを速やかに行う方法が開示されている。
特開2005−242816号公報 特開2004−355302号公報
特許文献1に記載の技術は、新規注文の引合があった時に、当該新規注文を余剰製品及び既受注注文の製造スケジュールに反映させる方法であり、当該新規注文の引合後に引合があった注文の情報は考慮されていないため、当該新規注文を実際に製造する際の製造ロットや製造負荷を考慮することができないという問題がある。
また、特許文献2に記載の技術は、製品単位で請期枠への積み込み可否をチェックし納期回答するものであり、受注前に生産計画を製品単位で立案することが困難な多品種かつ複雑な生産プロセスを持つ鉄鋼業には適用しにくいという問題があった。
本発明は上記問題点を解決するものであり、複数の品種の製品を、複数の製造設備で構成される製造工程での加工を経て製造する製造業において、注文の納入時期の精度向上、及び製造工程でのスループットの向上及び在庫削減のために、顧客と製造部門の両者の要求に関する整合性をとった品種別生産枠を受注前に予め立案するとともに、顧客からの注文引合時には前記品種別生産枠に沿った受注となるよう営業部門にて適切な納期調整又は納期交渉をすることができるようにすることを目的とする。
本発明の納期調整支援装置は、多品種かつ小ロット製品を大量に生産する製造業の営業部門での受注業務において、予め立案した製造部門での製造予定計画である生産枠の情報、及び既受注情報に基づいて、顧客の新規注文の納期を算出する納期調整支援装置であって、複数の製品の製造仕様情報が格納された製造仕様データベースと、複数の製品を複数の品種にまとめてグループ分けするための品種区分ルールが格納された品種区分ルールデータベースと、品種毎の製造期間又は納期期間単位の製造予定計画である生産枠に関する品種別生産枠情報が格納された品種別生産枠データベースと、既に受注した注文情報(既受注情報)を品種別に格納した品種別受注データベースと、品種毎の代表的な製造仕様や製造負荷と品種の名前とを紐付けした品種モデルの情報を格納した品種モデルデータベースと、顧客から引合のあった新規注文品に関する新規注文情報を入力する新規注文情報入力部と、前記製造仕様データベースの製造仕様情報に基づいて、前記新規注文情報に前記新規注文品の製造仕様を紐付けて付与する製造仕様付与部と、前記新規注文品の製造仕様と前記品種区分ルールデータベースの品種区分ルールに基づいて、前記新規注文品の品種を判定し前記新規注文情報に付与する品種付与部と、前記品種別受注データベースの既受注情報、並びに前記品種別生産枠データベース及び前記新規注文情報に基づいて、前記新規注文品の製造可能な納期を算出して前記新規注文の割り付けを行う注文割り付け部と、前記新規注文割り付けの結果を表示する新規注文受注納期表示部と、前記品種別受注データベースから読み出した品種別受注データ、前記品種別生産枠データベースから読み出した品種別生産枠、及び前記品種モデルデータベースから読み出した品種モデルに基づいて、品種別生産枠情報及び受注情報を表示する生産枠・受注量表示部とを備える点に特徴を有する。
本発明の納期調整支援方法は、多品種かつ小ロット製品を大量に生産する製造業の営業部門での受注業務において、受注前に予め立案した品種別生産枠情報及び既受注情報に基づいて、顧客から引合のあった新規注文の製造可能な納期を導出する納期調整支援方法であって、品種区分ルール作成手段が、製造実績データベースから読み出した過去の製造実績データに基づいて、製造プロセスの生産性、製造フロー及び製造負荷からなる製造仕様が同一又は一定の範囲内である複数の製品を複数の品種としてグループ化する品種区分ルールを作成し、品種区分ルールデータベースに格納する品種区分ルール作成ステップと、品種モデル作成手段が、前記過去の製造実績データに基づいて前記品種に該当する製品の代表的な製造仕様や製造負荷を作成し、品種モデルデータベースに格納する品種モデル作成ステップと、品種別生産枠作成手段が、前記品種別生産枠の立案に際し考慮すべき営業上及び製造上の評価指標並びに制約条件からなる品種別生産枠作成条件と前記品種モデルデータベースの品種モデルに基づいて、営業上又は製造上の前記評価指標が最良となるように品種別生産枠を作成し、品種別生産枠データベースに格納する品種別生産枠作成ステップと、製造仕様付与手段が、顧客から引合のあった新規注文情報が入力されると、製造仕様データベースから読み出した製造仕様情報に基づいて前記新規注文の製造仕様を付与する製造仕様付与ステップと、品種付与手段が、前記新規注文の製造仕様と前記品種区分ルールに基づいて、前記新規注文の品種を付与する品種付与ステップと、注文割り付け手段が、既に受注した注文情報を品種別に格納した品種別受注データベース、前記品種別生産枠データベース及び前記新規注文の品種を含む注文情報に基づいて、前記新規注文の受注可能な納期を算出する注文割り付けステップと、表示手段が、前記注文割り付けステップの結果を新規注文受注納期表示部に表示する新規注文受注納期表示ステップと、表示手段が、前記品種別受注データベース、前記品種別生産枠データベース、及び前記品種モデルデータベースに基づいて、品種別又は製造仕様別の生産枠情報及び受注情報を生産枠・受注量表示部に表示する生産枠・受注量表示ステップとを有する点に特徴を有する。
本発明のコンピュータプログラムは、多品種かつ小ロット製品を大量に生産する製造業の営業部門での受注業務において、受注前に予め立案した品種別生産枠情報及び既受注情報に基づいて、顧客から引合のあった新規注文の製造可能な納期を導出する処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって、製造実績データベースから読み出した過去の製造実績データに基づいて、製造プロセスの生産性、製造フロー及び製造負荷からなる製造仕様が同一又は一定の範囲内である複数の製品を複数の品種としてグループ化する品種区分ルールを作成し、品種区分ルールデータベースに格納する品種区分ルール作成処理と、前記過去の製造実績データに基づいて前記品種に該当する製品の代表的な製造仕様や製造負荷を作成し、品種モデルデータベースに格納する品種モデル作成処理と、前記品種別生産枠の立案に際し考慮すべき営業上及び製造上の評価指標並びに制約条件からなる品種別生産枠作成条件と前記品種モデルデータベースの品種モデルに基づいて、営業上又は製造上の前記評価指標が最良となるように品種別生産枠を作成し、品種別生産枠データベースに格納する品種別生産枠作成処理と、顧客から引合のあった新規注文情報が入力されると、製造仕様データベースから読み出した製造仕様情報に基づいて前記新規注文の製造仕様を付与する製造仕様付与処理と、前記新規注文の製造仕様と前記品種区分ルールに基づいて、前記新規注文の品種を付与する品種付与処理と、既に受注した注文情報を品種別に格納した品種別受注データベース、前記品種別生産枠データベース及び前記新規注文の品種を含む注文情報に基づいて、前記新規注文の受注可能な納期を算出する注文割り付け処理と、前記注文割り付け処理の結果を新規注文受注納期表示部に表示する新規注文受注納期表示処理と、前記品種別受注データベース、前記品種別生産枠データベース、及び前記品種モデルデータベースに基づいて、品種別又は製造仕様別の生産枠情報及び受注情報を生産枠・受注量表示部に表示する生産枠・受注量表示処理とをコンピュータに実行させる点に特徴を有する。
本発明の納期交渉支援装置は、
多品種かつ小ロット製品を大量に生産する製造業の営業部門での受注業務において、予め立案した製造部門での製造予定計画である生産枠の情報、及び既受注情報に基づいて、顧客の新規注文の納期を算出する納期交渉支援装置であって、複数の製品の製造仕様情報が格納された製造仕様データベースと、複数の製品を営業上の要件で複数の営業品種にまとめてグループ分けするための営業品種区分ルールが格納された営業品種区分ルールデータベースと、複数の製品を製造上の要件で複数の製造品種にまとめてグループ分けするための製造品種区分ルールが格納された製造品種区分ルールデータベースと、営業品種及び製造品種毎の製造期間又は納期期間単位の製造予定計画である生産枠に関する品種別生産枠情報が格納された品種別生産枠データベースと、既に受注した注文情報(既受注情報)を営業品種及び製造品種別に格納した品種別受注データベースと、製造品種毎の代表的な製造仕様や製造負荷と製造品種の名前とを紐つけした製造品種モデルの情報を格納した製造品種モデルデータベースと、顧客から引合のあった新規注文品に関する新規注文情報を入力する新規注文情報入力部と、前記製造仕様データベースの製造仕様情報に基づいて、前記新規注文情報に前記新規注文品の製造仕様を紐つけて付与する製造仕様付与部と、前記新規注文品の注文仕様及び製造仕様と前記営業品種区分ルールデータベースの営業品種区分ルールに基づいて、前記新規注文品の営業品種を判定し前記新規注文情報に付与する営業品種付与部と、前記新規注文品の注文仕様及び製造仕様と前記製造品種区分ルールデータベースの製造品種区分ルールに基づいて、前記新規注文品の製造品種を判定し前記新規注文情報に付与する製造品種付与部と、前記品種別受注データベースの既受注情報、並びに前記品種別生産枠データベース及び前記新規注文情報に基づいて、前記新規注文品の製造可能な納期を算出して前記新規注文の割り付けを行う注文割り付け部と、前記新規注文割り付けの結果を表示する新規注文受注納期表示部と、前記品種別受注データベースから読み出した品種別受注データ、前記品種別生産枠データベースから読み出した品種別生産枠、及び前記製造品種モデルデータベースから読み出した製造品種モデルに基づいて、品種別生産枠情報及び受注情報を表示する生産枠・受注量表示部とを備える点に特徴を有する。
本発明の納期交渉支援方法は、多品種かつ小ロット製品を大量に生産する製造業の営業部門での受注業務に関し、受注前に予め立案した営業品種別生産枠情報及び既受注情報に基づいて、顧客から引合のあった新規注文の受注可能な納期を導出する納期交渉支援方法であって、営業品種区分ルール設定手段が、営業上の要件を読み込み、営業品種区分ルールを設定し、営業品種区分ルールデータベースに格納する営業品種区分ルール設定ステップと、製造品種区分ルール作成手段が、製造実績データベースから読み出した過去の製造実績データに基づいて、製造プロセスの生産性、製造フロー及び製造負荷からなる製造仕様が同一又は一定の範囲内である複数の製品を複数の製造品種としてグループ化する製造品種区分ルールを作成し、製造品種区分ルールデータベースに格納する製造品種区分ルール作成ステップと、製造品種モデル作成手段が、前記過去の製造実績データに基づいて前記品種に該当する製品の代表的な製造仕様や製造負荷を作成し、製造品種モデルデータベースに格納する製造品種モデル作成ステップと、品種別生産枠作成条件設定手段が、前記品種別生産枠の立案に際し考慮すべき営業上及び製造上の評価指標及び制約条件からなる品種別品種別生産枠作成条件前記製造品種モデルデータベースの製造品種に基づいて、営業上又は製造上の前記評価指標が最良となるように演算処理し営業品種別生産枠及び製造品種別生産枠を作成し、品種別生産枠データベースに格納する品種別生産枠作成ステップと、製造仕様付与手段が、顧客から引合のあった新規注文情報が入力されると、製造仕様データベースから読み出した製造仕様情報に基づいて前記新規注文の製造仕様を付与する製造仕様付与ステップと、営業品種付与手段が、前記新規注文の注文仕様、製造仕様及び前記営業品種区分ルールに基づいて演算処理し、前記新規注文の営業品種を付与する営業品種付与ステップと、製造品種付与手段が、前記新規注文の注文仕様、製造仕様及び前記製造品種区分ルールに基づいて演算処理し、前記新規注文の製造品種を付与する製造品種付与ステップと、注文割り付け手段が、既に受注した注文情報を品種別に格納した品種別受注データベース、前記品種別生産枠データベース及び前記新規注文の営業品種及び製造品種を含む注文情報に基づいて演算処理し、前記新規注文の受注可能な納期を算出する注文割り付けステップと、表示手段が、前記注文割り付けステップの結果を新規注文受注納期表示部に表示する新規注文受注納期表示ステップと、表示手段が、前記品種別受注データベース、前記品種別生産枠データベース、及び前記製造品種モデルデータベースに基づいて、営業品種別、製造品種別又は製造仕様別の生産枠情報及び受注情報を生産枠・受注量表示部に表示する生産枠・受注量表示ステップとを有する点に特徴を有する。
本発明のコンピュータプログラムは、多品種かつ小ロット製品を大量に生産する製造業の営業部門での受注業務に関し、受注前に予め立案した営業品種別生産枠情報及び既受注情報に基づいて、顧客から引合のあった新規注文の受注可能な納期を導出する処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって、営業上の要件を読み込み、営業品種区分ルールを設定し、営業品種区分ルールデータベースに格納する営業品種区分ルール設定処理と、製造実績データベースから読み出した過去の製造実績データに基づいて、製造プロセスの生産性、製造フロー及び製造負荷からなる製造仕様が同一又は一定の範囲内である複数の製品を複数の製造品種としてグループ化する製造品種区分ルールを作成し、製造品種区分ルールデータベースに格納する製造品種区分ルール作成処理と、前記過去の製造実績データに基づいて前記品種に該当する製品の代表的な製造仕様や製造負荷を作成し、製造品種モデルデータベースに格納する製造品種モデル作成処理と、前記品種別生産枠の立案に際し考慮すべき営業上及び製造上の評価指標及び制約条件からなる品種別品種別生産枠作成条件前記製造品種モデルデータベースの製造品種に基づいて、営業上又は製造上の前記評価指標が最良となるように演算処理し営業品種別生産枠及び製造品種別生産枠を作成し、品種別生産枠データベースに格納する品種別生産枠作成処理と、顧客から引合のあった新規注文情報が入力されると、製造仕様データベースから読み出した製造仕様情報に基づいて前記新規注文の製造仕様を付与する製造仕様付与処理と、前記新規注文の注文仕様、製造仕様及び前記営業品種区分ルールに基づいて演算処理し、前記新規注文の営業品種を付与する営業品種付与処理と、前記新規注文の注文仕様、製造仕様及び前記製造品種区分ルールに基づいて演算処理し、前記新規注文の製造品種を付与する製造品種付与処理と、既に受注した注文情報を品種別に格納した品種別受注データベース、前記品種別生産枠データベース及び前記新規注文の営業品種及び製造品種を含む注文情報に基づいて演算処理し、前記新規注文の受注可能な納期を算出する注文割り付け処理と、前記注文割り付け処理の結果を新規注文受注納期表示部に表示する新規注文受注納期表示処理と、前記品種別受注データベース、前記品種別生産枠データベース、及び前記製造品種モデルデータベースに基づいて、営業品種別、製造品種別又は製造仕様別の生産枠情報及び受注情報を生産枠・受注量表示部に表示する生産枠・受注量表示処理とをコンピュータに実行させる点に特徴を有する。
本発明のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、本発明のコンピュータプログラムを記録した点に特徴を有する。
本発明によれば、個々の製品の製造仕様が同一又は一定の範囲内である複数の製品を、一つの品種としてグループ化することで取扱い規模を管理可能な規模まで低次元化した。さらに販売、製造上の評価指標、及び制約条件を考慮して品種別生産枠を立案するようにした。これらにより、多品種かつ小ロット製品を大量に生産する鉄鋼プロセスの生産枠を、顧客と製造双方のニーズを考慮して受注前に予め立案することが可能となる。
また、本発明によれば、個々の製品の製造仕様が同一又は一定の範囲内である複数の製品を、一つの製造品種としてグループ化することで取扱い規模を管理可能な規模まで低次元化した。さらに販売、製造上の評価指標、及び制約条件を考慮して営業品種別生産枠及び製造品種別生産枠を立案するようにした。これらにより、多品種かつ小ロット製品を大量に生産する鉄鋼プロセスの生産枠を、顧客と製造双方のニーズを考慮して受注前に予め立案することが可能となる。
この場合、営業品種は、顧客や製品規格等の営業上の要件に基づいて任意に定義できるので、営業部門での営業業務を円滑に推進することが可能となる。
さらに、本発明によれば、顧客からの注文引合時に、前記品種別生産枠に沿った受注となるよう納期調整又は納期交渉をすることで、製造現場に指示される注文構成を顧客と製造両者のニーズに即したものとすることができる。その結果、工期短縮、生産性向上、在庫圧縮等の効果を得ることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
まず、図10を参照して、鉄鋼業における代表的な製品である厚鋼板(厚板)の製造プロセスの概略構成の一例を説明する。図10において、矢印は仕掛かり品の流れを示す。
転炉1001では、高温溶融状態の鉄鋼中間製品(溶鋼)の化学的成分である出鋼成分を例えば約300[ton]単位で調整し、溶鋼鍋に出鋼する。この転炉1001での出鋼単位をチャージと呼ぶ。
連続鋳造設備1002では、転炉1001で製造された溶鋼を複数チャージ分連続して鋳造し、その後規定の長さに切断することで、例えば約20[ton]単位のスラブと呼ばれる板状の中間製品を製造する。この連続鋳造設備1002での一連の製造単位をキャストと呼ぶ。製造仕様にもよるが概ね8〜12チャージを1キャストとして製造する。
圧延設備1003では、スラブを加熱後、所定の厚みや幅まで成形する。精整(切断)設備1004では注文仕様のサイズまで切断を、精整(矯正)設備1005では形状等の品質を確保するのための矯正を、精整(手入)設備1006では品質確保のための手入れを行い、すべての処理を終えた製品は倉庫1007に配置される。なお、注文仕様のサイズまで切断された製品をプレートと呼ぶ。
厚板製造プロセスの各製造設備での代表的な最小製造ロットの大きさ(単位)の例を表1に示す。当例においては転炉1001では最終製品(倉庫での最小製造ロット)の大きさ3[ton]の約100倍の大きさを、連続鋳造設備1002では最終製品の約800倍の大きさを最小製造ロット単位として製造することが生産性や歩留の観点で必要である。
Figure 0005000369
しかし、転炉や連続鋳造機の生産性や歩留を優先し、納期が先の注文までを先作りし製造ロットを大きくすると、製品在庫が増えてしまうという問題がある。また、精整設備1004〜1006の製造負荷を考慮せずに転炉や連続鋳造機の製造ロットを大きくすると、製造負荷集中による仕掛増、製造工期増へ繋がることとなる。すなわち、各製造装置における製造負荷を平準することも重要である。
このように製造ロットの拡大と製造負荷の平準化という相反する課題を両立するように、製造着手タイミングである連続鋳造機の生産計画を立案することが重要であるが、納期が固定された後での製造着手タイミングの調整は製造完了タイミングのばらつきに繋がるため、顧客への納入までの工期を短縮する際のネックとなる。
[第1の実施形態]
本発明の狙いは、顧客から注文の引合があった時点で製造ロットの拡大や製造負荷の平準化を考慮した実現可能な納期を提示し、顧客の許容できる範囲内で納期の交渉もしくは調整を行うことで、製造ロット拡大、製造負荷平準化、荷揃バラツキの低減という、製造プロセスの要求及び営業部門の相反する要求を同時に満たすことである。
この課題を解決するために、本発明では、個々の製品の製造仕様が同一もしくは一定の範囲内である複数の製品を一つの品種としてグループ化することで取扱い規模を管理可能な規模まで低次元化するとともに、製造ロットの拡大や製造負荷平準化といった製造プロセスが満たすべき要件を満たす品種別生産計画(生産枠)を受注前に予め立案する。そして、営業部門において顧客から注文の引合があった時点で、前記品種別生産計画の空き状況をみながら納期回答を行うようにする。
本実施形態の納期交渉支援装置の概略構成を図1に示す。日々の受注業務における納期交渉を実施する前に、必要な情報は品種別生産枠データベース51、品種別受注データベース52、製造仕様データベース53、及び品種区分ルールデータベース54に格納しておく。これらのデータベースを以下で詳細に説明する。
まず、日々の受注業務を行うにあたり事前に準備が必要な、品種区分ルールデータベース54及び品種別生産枠データベース51を作成する手順ついて説明する。品種別生産枠の作成フローを図2に示す。
製造実績データベース56には、過去に製造した製品の重量、サイズ、規格、納期等の注文情報、並びに製造フロー、各製造設備での処理開始日時、及び終了日時等の製造情報が格納されている。品種区分ルール作成部8は、製造実績データベース56から注文情報及び製造情報を読み出し、製造仕様が同一もしくは一定の範囲内である複数の製品をグループ化するための品種区分ルールを作成する(図2のステップS1)。ここで、品種区分ルールとは、製造プロセスの生産性、製造フロー、及び製造負荷等の製造仕様が同一もしくは一定の範囲内である複数の製品を、一つの品種区分としてグループ分けするための基準であって、以下ではルールという。品種別生産枠の設計者は、どのような製造仕様に基づいてどの程度の数の品種を作成するかを品種区分ルール作成条件設定部7より入力して設定する。品種区分ルールデータベース54は品種区分ルール作成部8にて作成された品種区分ルールを格納する。
品種モデル作成部10は、品種区分ルールデータベース54から読み出した品種区分ルール、製造実績データベース56から読み出した製品の過去の製造情報、及び品種別生産枠の設計者によって品種モデル作成条件設定部9より入力、設定された条件に基づいて、品種毎の代表的な製造仕様や製造負荷を算出して品種の名前と紐付けし、品種モデルとして品種モデルデータベース55に格納する(図2のステップS2)。品種モデル作成条件としてはどれだけ過去の製造実績データを用いるか、等が挙げられる。
品種別生産枠の設計者は、品種別生産枠が満たすべき品種毎の販売、製造上の評価指標や制約条件を品種別生産枠作成条件設定部11より入力し、設定する(図2のステップS3)。
品種別生産枠作成部12は、品種別生産枠作成条件設定部11によって設定された品種毎の販売、製造上の評価指標、及び制約条件と、品種モデルデータベース55から読み出された品種モデルに基づいて、品種別期間別の生産量を受注前の生産枠として算出し、品種別生産枠データベース51に格納する(図2のステップS4)。なお、期間とは製品の製造期間や納期期間、すなわち生産枠の時間刻みのことである。製品の製造フローに従って製造設備毎の製造時期は異なるため、期間、すなわち生産枠の時間刻みが例えば1週間単位等のように長ければ同一期間に各製造設備で処理されると考えることが可能であるし、期間が日単位であれば、製造フローに従い各製造設備で処理される期間が異なることとなる。日単位の精度で出鋼ロットまとめや製造負荷の平準化を目指す場合には生産枠の期間も日単位とする等、品種別生産枠の設計者は、品種別生産枠に求める計画の精度に応じて期間を設定しておく。以上の手順で、日々の受注業務を行うのに必要な品種別生産枠データベース51が準備したことになる。
次に、図1を参照して、日々の受注業務における納期交渉支援の実施形態について説明する。また、図3に納期交渉フローを示す。顧客からの新規注文の引合があると、営業担当者が新規注文情報入力部1に、注文品の規格、サイズ、受渡条件等の新規注文情報を入力する(図3のステップS5)。
製造仕様データベース53には、注文品の規格やサイズ等の注文情報に対応する当該注文品の製造仕様が格納されている。製造仕様付与部2は、新規注文品の製造仕様を製造仕様データベース53から読み出し新規注文情報に付与する(図3のステップS6)。ここで、製造仕様とは、転炉1001での出鋼成分や圧延設備1003での冷却の有無等、注文仕様に応じた各製造設備での処理有無や処理の方法・条件を表わしたものである。
品種付与部3は、新規注文品の製造仕様と品種区分ルールデータベース54から読み出した品種区分ルールに基づいて、当該新規注文品に品種区分名を付与する(図3のステップS7)。
注文割り付け部4は、品種別生産枠データベース51と品種別受注データベース52からそれぞれ品種別期間別の生産枠と既受注量を読み出し、品種毎期間毎の生産枠残を算出する(図3のステップS8)。そして、新規注文の顧客希望納期の生産残枠に新規注文を割り付けることができるかどうかをチェックし、割付可能ならば顧客希望納期を受注納期とする。また、顧客希望納期の生産残枠に新規注文を割り付けできない場合は、割り付け可能な期間を探索し受注納期とする(図3のステップS9)。
新規注文受注納期表示部5は、ディスプレイ画面上に新規注文の割り付け結果である受注納期を表示して、営業担当者に提示する(図3のステップS10)。
営業担当者は表示された受注納期を確認し、顧客の了承が得られれば(図3のステップS11)受注納期を確定し終了する。そうでなければ、納期や受注量等の注文仕様を変更し(図3のステップS12)、新規注文情報入力(図のステップS5)に戻る。受注が確定した新規注文品の注文情報は品種別受注データベース52に既受注情報として格納される。
(実施例1)
以下、本発明の実施例1について説明する。製造実績データベース56に格納されている製造実績データの一例を表2に示す。製品毎に付与された製品No.をキーとして、各製品の重量、サイズ、転炉での出鋼成分及び各製造設備での処理実績の有無等の製造実績情報からなる。
Figure 0005000369
品種区分ルールデータベース54に格納されている品種区分ルールの一例を表3に示す。JIS等の規格や板厚区分等の注文仕様、及び出鋼成分や冷却の有無等の製造仕様によって品種を1〜n(nは自然数)までの品種区分に振り分けるための基準であるルールが品種区分ルールである。例えば表3の品種1はJIS等の規格がA1、板厚が30[mm]超、出鋼成分がG1及び冷却処理がある注文の集合である。
Figure 0005000369
また、表3の品種区分ルールに基づいて、品種を品種区分に振り分けるフローを決定木の形式で記述した例を図4に示す。決定木の四角で示したノードは、品種区分の判定で使われる項目を表わす。この形式で品種区分ルールを保持しておくことで、引合のあった注文がどの品種区分に属するかを表3の表形式の表現よりも効率的に判定することができる。
品種別生産枠の設計者は、品種区分ルールに用いる項目の候補や品種の数等の品種区分ルール作成条件を、電子ファイル、キーボード、及びネットワークI/O等の入力手段を備える品種区分ルール作成条件設定部7より入力、設定する。品種区分ルール作成部8は、一定期間の過去、例えば過去1年間の製造プラントにおける製品の製造実績データを製造実績データベース56より読み出し、前記品種区分ルール作成条件に従って品種区分ルールを作成する。本実施例では、出鋼ロットのまとまり度合いと精整設備の製造負荷平準化を目的とした品種別生産枠を作成するため、品種区分ルールは、出鋼成分や精整設備での処理発生率が同じ、もしくは一定の範囲内となるように作成するものとする。具体的にはまず出鋼成分により品種を区分し、次に精整設備の通過パターンへ影響度の大きい冷却の有無、製品の板厚及び規格によって品種を区分する。なお、本実施例では、品種区分ルール作成時に着目する項目として出鋼成分と精整設備発生率を選択したが、前述したように品種別生産枠の作成条件に必要な項目を品種別生産枠設計者が適切に選択すればよく、本実施例で選択した項目に限定されるものではない。
なお、製造フローが複雑なため、人が持つ製造知識だけでは精整設備の通過パターンへの影響度を判断することが難しい場合は、前記品種区分ルール作成条件に従って、図4の決定木を自動生成する汎用ツールを用いてもよい。
品種モデル作成部10は、製造実績データベース56から読み込んだ過去の製品製造実績データを前記作成した品種区分ルールに従って品種区分に分類する。そして、品種区分毎に例えば各精整設備へ回す確率(発生率)を算出し、品種区分と紐付けた品種モデルとして品種モデルデータベース55に格納する。ここで、精整設備への発生率は過去の製造実績データより算出するが、どの程度過去の製造実績データを基に発生率を算出するかは、品種モデル作成条件設定部9にて設定する。品種モデルの一例を表4に示す。ここで品種1は出鋼成分がG1であり、品種1の圧延量のうち5[%]が精整設備1004〜1006で処理されることを表わす。
Figure 0005000369
次に、品種別生産枠作成の実施例について説明する。品種別生産枠の設計者は、キーボード、電子ファイル用ドライブ、及びネットワークI/O等の情報入力手段を備える品種別生産枠作成条件設定部11より、営業上又は製造上考慮すべき制約条件及び評価指標を入力して、品種別生産枠作成部12に設定する。以下、本実施例における制約条件及び評価指標について説明する。
式(1)は、品種i、期間jの生産枠xij[ton]の月間生産量上下限値制約を表わすものであり、品種毎の需要予測情報や営業上の方針等に基づいて設定される営業上の制約条件である。ここで、xi_min、xi_maxはそれぞれ品種iの、予め設定された期間(第1期から第N期まで)の総生産枠の最小値[ton]及び最大値[ton]を表わすものである。本実施例での数値を表5に示す。
Figure 0005000369
Figure 0005000369
式(2)は、製造設備k、期間jでの処理量ykjの上限値制約を表わすものであり、設備の最大処理能力と稼動予定に基づいて設定される製造上の制約条件である。製造設備にこれ以上の製造負荷がかかった場合は仕掛となり製造工期が長くなる要因となる。ここで、ykj_maxは製造設備k、期間jの処理量上限値[ton]を表わすものである。本実施例での数値を表6に示す。
Figure 0005000369
Figure 0005000369
式(3)は、製造設備k、期間jでの処理量ykjは品種別生産枠xijに品種i、製造設備kの発生率を掛けたものの全品種の和であることを表わすものである。ここで、RATIO_Oikは品種i、製造設備kの発生率[-]であり、品種モデル作成部10で作成された品種モデルに基づいてセットされる。本実施例での品種モデルを表4に示す。nは品種数である。
Figure 0005000369
式(4)は、出鋼成分m、期間jの出鋼量(転炉での処理量)zmjは、品種別生産枠xijに品種i、出鋼成分mの構成比を掛けたものであることを表わすものである。ここで、RATIO_Cimは、品種i、出鋼成分mの構成比[-]であり、品種iの出鋼成分がmであるときにRATIO_Cim=1となり、それ以外のときにRATIO_Cim=0となる。なお、品種iに複数の出鋼成分が含まれるように品種モデルを作成した場合は0<RATIO_Cim<1となる。
Figure 0005000369
式(5)は、圧延設備1003の処理計画量に対する生産枠の不足量の最小化を志向する製造上の評価指標である。
Figure 0005000369
式(6)は、出鋼成分m、期間jの出鋼量zmjが出鋼成分mの出鋼単位LOT_SIZEmの整数倍となることを指向する製造上の評価指標である。ここで、δmjは0以上の整数、Mは出鋼成分数である。本実施例では、LOT_SIZEmはすべて1200[ton]とした。
Figure 0005000369
式(7)は、品種i、期間jの生産枠xijを立案期間内で分散配置することで顧客からの納期満足度を向上させることを指向する営業上の評価指標である。ここで、xi ̄(なお、明細書においてxi ̄はxiの上に ̄が付されているものとする)は生産枠xijの期間jにおける目標生産量であり、本実施例では、(xi_min+xi_max)/2/Nとした。
Figure 0005000369
評価指標(5)、(6)、(7)の重み付き線形和を取ることでそれぞれの評価指標のバランスを取った総合評価指標(8)を得る。ここで、w1、w2、w3はそれぞれ、圧延不足度、出鋼成分まとめ不足度及び生産枠分散配置度に対する相対的な評価重みであり、生産枠立案時の戦略に従ってセットされる。
Figure 0005000369
以上まとめると、品種別生産枠作成部12は、品種別生産枠作成条件設定部11によって設定される制約条件(1)〜(4)を満たし、品種別生産枠作成条件設定部11によって設定される評価指標(8)を最小とするような品種別期別生産枠xij[ton]を算出する。xijが求まれば、式(3)を用いて製造設備別期別処理量ykj[ton]を、式(4)を用いて品種別期別出鋼量zmjを算出することができる。なお、生産枠xijの算出にあたっては市販の数理計画法のソルバー等を適宜用いればよい。
本実施例での品種別生産枠立案結果を表7に示す。ここで総合評価指標(8)における評価重みはw1=10、w2=5、w3=1、計画立案期間は12期間とした。表7より品種毎期間毎の生産枠が立案期間全体に渡って配置されており、顧客の納期満足度を保つ計画が立案できていることがわかる。また、表5及び表7より、品種毎の立案期間内の総生産量の上下限値の範囲で品種毎の生産枠が立案できていることがわかる。
Figure 0005000369
また、出鋼成分別生産枠立案結果を表8に示す。ここで、出鋼単位は全出鋼成分共通で1200[ton]とした。表8より、どの期も概ね出鋼単位1200[ton]の整数倍の生産枠を立案できていることがわかる。
Figure 0005000369
また、製造設備別生産枠立案結果を表9に示す。表6及び表9より、各製造設備の処理量上限値以内の生産枠となっており処理量の平準化が図られていること、圧延設備の処理量はほぼ処理量上限値となっており圧延計画量を満たした生産枠となっていることがわかる。なお、第3期、第4期の圧延設備の処理量が圧延計画量を200[ton]ほど下回っているのは、切断設備の第3期、矯正設備の第4期の処理量上限値がネックとなっているためである。
Figure 0005000369
(実施例2)
次に、営業部門において顧客から引合のあった新規注文に対する納期交渉の実施例について説明する。本実施例では、規格がA1、板厚が32[mm]、注文量が1000[ton]、顧客要望納期が第2期である新規注文の引合が合ったケースについて説明する。
営業担当者が新規注文の規格、サイズ、注文量等の注文情報を入力すると、製造仕様付与装置2は当該注文の出鋼成分や冷却の有無等の製造仕様を新規注文に付与する。本実施例では、出鋼成分がG1、冷却ありとなったとする。
品種付与装置3は、注文仕様、製造仕様及び表3に示した品種区分ルールに基づいて、当該注文の品種を品種1と判定する。
そして、表7に示した品種別生産枠の品種1、納期第2期の生産枠残量を確認する。当該生産枠の既受注量を0[ton]とすると生産枠残量は869[ton]であるため、注文量1000[ton]のうち869[ton]を引き当てる。残りの131[ton]の割り付け方法としてはいろいろ考えられるが、ここでは顧客要望納期をできるだけ守るために希望納期よりも前の期の生産枠に割り付けることとし、第1期に残りの131[ton]全てを割り付ける。なお、どの期に割り付けるかは人が生産枠の残量を参照しながら指定してもよい。
そして、割り付けた結果を新規注文受注納期表示部5に表示し、顧客の合意が得られたら当該新規注文の割り付け結果を品種別受注データベースに格納する。
なお、生産枠・受注量表示部6でもって、営業担当者は品種別受注量や品種別生産枠をいつでも確認することができる。さらにこれらの情報は製造現場である製鉄所でも参照することが可能である。
[第2の実施形態]
本発明の狙いは、顧客から注文の引合があった時点で製造ロットの拡大や製造負荷の平準化を考慮した実現可能な納期を提示し、顧客の許容できる範囲内で納期の交渉を行うことで、製造ロット拡大、製造負荷平準化、荷揃バラツキの低減という、製造プロセスの要求及び営業部門の相反する要求を同時に満たすことである。
この課題を解決するために、本発明では、個々の製品の製造仕様が同一もしくは一定の範囲内である複数の製品を一つの製造品種としてグループ化することで取扱い規模を管理可能な規模まで低次元化するとともに、製造ロットの拡大や製造負荷平準化といった製造プロセスが満たすべき要件と営業品種毎の需要予測や販売戦略等の営業上の要件の双方を満たす営業品種別及び製造品種別の生産計画(生産枠)を受注前に予め立案する。そして、営業部門において顧客から注文の引合があった時点で、前記営業品種別生産計画の空き状況をみながら納期回答を行うようにする。
本実施形態の納期交渉支援装置の概略構成を図5に示す。日々の受注業務における納期交渉を実施する前に、必要な情報は品種別生産枠データベース151、品種別受注データベース152、製造仕様データベース153、営業品種区分ルールデータベース154、製造品種区分ルールデータベース155、及び製造品種モデルデータベース156に格納しておく。これらのデータベースを以下で詳細に説明する。
まず、図6に示す、日々の受注業務を行うにあたり事前に準備が必要な、営業品種区分ルールデータベース154、製造品種区分ルールデータベース155、製造品種モデルデータベース156、品種紐付けマトリクスデータベース157、及び品種別生産枠データベース151を作成する手順について説明する。品種別生産枠の作成フローを図7に示す。
まず、営業品種区分ルール設定部108にて、営業部門の組織、顧客、製品規格等の営業上の要件に基づいて、営業業務を円滑に推進しやすいように営業品種区分ルールを設定し、営業品種区分ルールデータベース154に格納する(図7のステップS21)。
製造実績データベース158には、過去に製造した製品の重量、サイズ、規格、納期等の注文情報、並びに製造フロー、各製造設備での処理開始日時、及び終了日時等の製造情報が格納されている。製造品種区分ルール作成部110は、製造実績データベース158から注文情報及び製造情報を読み出し、製造仕様が同一もしくは一定の範囲内である複数の製品をグループ化するための製造品種区分ルールを作成する(図7のステップS22)。ここで、製造品種区分ルールとは、製造プロセスの生産性、製造フロー、及び製造負荷等の製造仕様が同一もしくは一定の範囲内である複数の製品を、一つの製造品種区分としてグループ分けするための基準である。品種別生産枠の設計者は、どのような製造仕様に基づいてどの程度の数の製造品種を作成するかを製造品種区分ルール作成条件設定部109より入力して設定する。製造品種区分ルールデータベース155は製造品種区分ルール作成部110にて作成された製造品種区分ルールを格納する。
製造品種モデル作成部112は、製造品種区分ルールデータベース155から読み出した製造品種区分ルール、製造実績データベース158から読み出した製品の過去の製造情報、及び品種別生産枠の設計者によって製造品種モデル作成条件設定部111より入力、設定された条件に基づいて、製造品種毎の代表的な製造仕様や製造負荷を算出して製造品種の名前と紐付けし、製造品種モデルとして製造品種モデルデータベース156に格納する(図7のステップS23)。製造品種モデル作成条件としてはどれだけ過去の製造実績データを用いるか、等が挙げられる。
品種紐付けマトリクス作成部115は、製造実績データベース158から読み出した製品の過去の製造情報と営業品種区分ルールデータベース154から読み出した営業品種区分ルール、及び製造品種区分ルールデータベース155から読み出した製造品種区分ルールに基づいて、指定された過去一定期間における、営業品種毎の各製造品種の構成割合を算出し、品種紐付けマトリクスとして品種紐付けマトリクスデータベース157に格納する(図7のステップS24)。
品種別生産枠の設計者は、品種別生産枠が満たすべき営業品種毎、製造品種毎の販売、製造上の評価指標や制約条件を品種別生産枠作成条件設定部113に入力し、設定する(図7のステップS25)。
品種別生産枠作成部114は、品種別生産枠作成条件設定部113によって設定された営業品種毎、製造品種毎の販売、製造上の評価指標、及び制約条件と、製造品種モデルデータベース156から読み出された製造品種モデルに基づいて、営業品種別期間別の生産量及び製造品種別期間別の生産量を受注前の生産枠として算出し、品種別生産枠データベース151に格納する(図7のステップS26)。なお、期間とは製品の製造期間や納期期間、すなわち生産枠の時間刻みのことである。製品の製造フローに従って製造設備毎の製造時期は異なるため、期間、すなわち生産枠の時間刻みが例えば1週間単位等のように長ければ同一期間に各製造設備で処理されると考えることが可能であるし、期間が日単位であれば、製造フローに従い各製造設備で処理される期間が異なることとなる。日単位の精度で出鋼ロットまとめや製造負荷の平準化を目指す場合には生産枠の期間も日単位とする等、品種別生産枠の設計者は、品種別生産枠に求める計画の精度に応じて期間を設定しておく。以上の手順で、日々の受注業務を行うのに必要な品種別生産枠データベース151を準備したことになる。
次に、図5を参照して、日々の受注業務における納期交渉支援の実施形態について説明する。また、図8に納期交渉フローを示す。顧客からの新規注文の引合があると、営業担当者が新規注文情報入力部101に、注文品の規格、サイズ、受渡条件等の新規注文情報を入力する(図8のステップS27)。
製造仕様データベース153には、注文品の規格やサイズ等の注文情報に対応する当該注文品の製造仕様が格納されている。製造仕様付与部102は、新規注文品の製造仕様を製造仕様データベース153から読み出し新規注文情報に付与する(図7のステップS28)。ここで、製造仕様とは、転炉1001での出鋼成分や圧延設備1003での冷却の有無等、注文仕様に応じた各製造設備での処理有無や処理の方法・条件を表わしたものである。
営業品種付与部103は、新規注文品の製造仕様や注文仕様と営業品種区分ルールデータベース154から読み出した営業品種区分ルールに基づいて、当該新規注文品に営業品種区分名を付与する(図8のステップS29)。
製造品種付与部104は、新規注文品の製造仕様や注文仕様と製造品種区分ルールデータベース155から読み出した製造品種区分ルールに基づいて、当該新規注文品に製造品種区分名を付与する(図8のステップS30)。
注文割り付け部105は、品種別生産枠データベース151と品種別受注データベース152からそれぞれ営業品種別期間別の生産枠と既受注量を読み出し、営業品種毎期間毎の生産枠残を算出する(図8のステップS31)。そして、新規注文の顧客希望納期の生産残枠に新規注文を割り付けることができるかどうかをチェックし、割付可能ならば顧客希望納期を受注納期とする。また顧客希望納期の生産残枠に新規注文を割り付けできない場合は割り付け可能な期間を探索し受注納期とする(図8のステップS32)。
新規注文受注納期表示部106は、ディスプレイ画面上に新規注文の割り付け結果である受注納期を表示して、営業担当者に提示する(図8のステップS33)。
営業担当者は表示された受注納期を確認し、顧客の了承が得られれば(図8のステップS34)受注納期を確定し終了する。そうでなければ、納期や受注量等の注文仕様を変更し(図8のステップS35)、新規注文情報入力(図8のステップS27)に戻る。受注が確定した新規注文品の注文情報は品種別受注データベース152に既受注情報として格納される。
(実施例3)
以下、本発明の実施例3について説明する。製造実績データベース158に格納されている製造実績データの一例を表2(実施例1を参照)に示す。製品毎に付与された製品No.をキーとして、各製品の重量、サイズ、転炉での出鋼成分及び各製造設備での処理実績の有無等の製造実績情報からなる。
営業品種区分ルールデータベース154に格納されている営業品種区分ルールの一例を表10に示す。顧客や製品規格、製品強度等の注文仕様に基づいて、営業品種を1〜N(Nは自然数)までの営業品種区分に振り分けるための基準となるルールが営業品種区分ルールである。例えば表10の営業品種S1は、顧客番号が「1」、規格が「A1」、強度が「高」である注文の集合である。
Figure 0005000369
製造品種区分ルールデータベース155に格納されている製造品種区分ルールの一例を表11に示す。JIS等の規格や板厚区分等の注文仕様、及び出鋼成分や冷却の有無等の製造仕様によって製造品種をM1〜MI(Iは自然数)までの製造品種区分に振り分けるための基準となるルールが製造品種区分ルールである。例えば表11の製造品種M1はJIS等の規格がA1、板厚が30[mm]超、出鋼成分がG1、及び冷却処理がある注文の集合である。
Figure 0005000369
また、表11の製造品種区分ルールに基づいて、注文を製造品種区分に振り分けるフローを決定木の形式で記述した例を図9に示す。決定木の四角で示したノードは、製造品種区分の判定で使われる項目を表わす。この形式で製造品種区分ルールを保持しておくことで引合のあった注文がどの製造品種区分に属するかを表11の表形式の表現よりも効率的に判定することができる。表10に示した営業品種区分ルールについても同様である。
営業品種区分は、営業担当者が行う受注交渉業務の要件に合わせて、キーボード及びネットワークI/O等の入力手段を備える営業品種区分ルール設定部108より営業担当者が入力、設定する。本実施例では、営業担当者が顧客によって異なること、製品の品質を規格で定義していること、製品の強度によって製品の使用先が異なること、等からこれら顧客、規格、強度によって営業品種を区分する。
また、品種別生産枠の設計者は、製造品種区分ルールに用いる項目の候補や製造品種の数等の製造品種区分ルール作成条件を、電子ファイル、キーボード、及びネットワークI/O等の入力手段を備える製造品種区分ルール作成条件設定部109より入力、設定する。製造品種区分ルール作成部110は、一定期間の過去、例えば過去1年間の製造プラントにおける製品の製造実績データを製造実績データベース581より読み出し、前記製造品種区分ルール作成条件に従って製造品種区分ルールを作成する。本実施例では、出鋼ロットのまとまり度合いと精整設備の製造負荷平準化を目的とした営業品種別及び製造品種別の生産枠を作成するため、製造品種区分ルールは、出鋼成分や精整設備での処理発生率が同じ、もしくは一定の範囲内となるように作成するものとする。具体的にはまず出鋼成分により品種を区分し、次に精整設備の通過パターンへ影響度の大きい冷却の有無、製品の板厚及び規格によって品種を区分する。なお、本実施例では、製造品種区分ルール作成時に着目する項目として出鋼成分と精整設備発生率を選択したが、前述したように営業品種別及び製造品種別生産枠の作成条件に必要な項目を品種別生産枠設計者が適切に選択すればよく、本実施例で選択した項目に限定されるものではない。
なお、製造フローが複雑なため、人が持つ製造知識だけでは精整設備の通過パターンへの影響度を判断することが難しい場合は、前記品種区分ルール作成条件に従って、図9の決定木を自動生成する汎用ツールを用いてもよい。
製造品種モデル作成部112は、製造実績データベース158から読み込んだ過去の製品製造実績データを前記作成した製造品種区分ルールに従って製造品種区分に分類する。そして、製造品種区分毎に例えば各精整設備へ回す確率(発生率)を算出し、製造品種区分と紐付けた製造品種モデルとして製造品種モデルデータベース156に格納する。ここで、精整設備への発生率は過去の製造実績データより算出するが、どの程度過去の製造実績データを基に発生率を算出するかは、製造品種モデル作成条件設定部111にて設定する。製造品種モデルの一例を表12に示す。ここで製造品種M1は出鋼成分がG1であり、製造品種M1の圧延量のうち5[%]が精整設備1004〜1006で処理されることを表わす。
Figure 0005000369
次に、営業品種別生産枠及び製造品種別生産枠作成の実施例について説明する。品種別生産枠の設計者は、キーボード、電子ファイル用ドライブ、及びネットワークI/O等の情報入力手段を備える品種別生産枠作成条件設定部113より、営業上又は製造上考慮すべき制約条件及び評価指標を入力して、品種別生産枠作成部114に設定する。以下、本実施例における制約条件及び評価指標について説明する。
式(9)は、営業品種n、期間jの生産枠snj[ton]の月間生産量上下限値制約を表わすものであり、営業品種毎の需要予測情報や営業上の方針等に基づいて設定される、営業上の条件である。ここで、sn_min、sn_maxはそれぞれ営業品種nの、予め設定された期間(第1期から第J期まで)の総生産枠の最小値[ton]及び最大値[ton]を表わすものである。本実施例での数値を表13に示す。
Figure 0005000369
Figure 0005000369
式(10)は、製造品種i、期間jの生産枠xij[ton]の月間生産量上下限値制約を表わすものであり、必要に応じて設定する。ここで、xi_min、xi_maxはそれぞれ製造品種iの、予め設定された期間(第1期から第J期まで)の総生産枠の最小値[ton]及び最大値[ton]を表わすものである。本実施例では、本制約は無いものとした。具体的にはxi_min=0、xi_max=∞とした。
Figure 0005000369
式(11)は、営業品種と製造品種の量的関係を表わすものであり、両者は営業品種毎の各製造品種の構成割合である紐付けマトリクスにより関係付けられる。なお、紐付けマトリクスは過去の一定期間の受注、製造実績より算出する。ここで、RATIO_Ninは、営業品種nにおける製造品種iの構成割合であり、Nは営業品種数である。本実施例での数値を表14に示す。
Figure 0005000369
Figure 0005000369
式(12)は、製造設備k、期間jでの処理量ykjに対する制約を表わすものであり、設備の最大処理能力と稼動予定に基づいて設定される製造上の制約条件である。ここで、ykj_maxは製造設備k、期間jの処理量上限値[ton]を、Δykjは製造設備k、期間jでの処理量上限値を超過した処理量[ton]を、CAPkは製造設備kの設備上の処理量上限値[ton]を、そしてORPkjは製造設備kの期間jにおける稼動予定率[%]を表わすものである。Δykjが正の場合はその分仕掛となり、工期が長くなることとなる。本実施例での処理量上限値ykj_maxの数値を表15に示す。
Figure 0005000369
Figure 0005000369
式(13)は、製造設備k、期間jでの処理量ykjは製造品種別生産枠xijに製造品種i、製造設備kの発生率を掛けたものの全品種の和であることを表わすものである。ここで、RATIO_Oikは製造品種i、製造設備kの発生率[-]であり、製造品種モデル作成部112で作成された製造品種モデルに基づいてセットされる。Iは製造品種数である。本実施例での製造品種モデルの数値を表12に示す。
Figure 0005000369
式(14)は、製造品種i、期間j及び営業品種n、期間jの最低生産量制約を表わす式である。最小値は通常ゼロであるが、再スケジューリング時等、既受注量がある場合はその値をセットする。
Figure 0005000369
式(15)は、出鋼成分m、期間jにおける出鋼量zmjの最小値及び最大値制約を表わす式である。ここで、zmj_minは最小値を、zmj_maxは最大値を表わす。本実施例では、zmj_min=0、zmj_max=∞とした。
Figure 0005000369
出鋼成分m、期間jの出鋼量(転炉での処理量)zmjは、式(16)のように製造品種別生産枠xijに製造品種i、出鋼成分mの構成比を掛けたものとして表わされる。ここで、RATIO_Cimは、製造品種i、出鋼成分mの構成比[-]であり、製造品種iの出鋼成分がmであるときにRATIO_Cim=1となり、それ以外のときにRATIO_Cim=0となる。なお、製造品種iに複数の出鋼成分が含まれるように製造品種モデルを作成した場合は0<RATIO_Cim<1となる。
Figure 0005000369
式(17)は、営業品種n、期間jの生産量snjがある特定の旬に偏らないようにするための制約条件であり、具体的には営業品種n、期間jの生産量に「緩い上限値」を設ける。ここで、snj maxはsnjの上限値の目安である。本実施例では、snj maxは営業品種別月間生産量の最小値の旬平均値とした。
Figure 0005000369
式(18)は、圧延設備1003の処理計画量に対する生産枠の不足量の最小化を志向する製造上の評価指標である。
Figure 0005000369
式(19)は、出鋼成分m、期間jの出鋼量zmjが出鋼成分mの出鋼単位LOT_SIZEmの整数倍となることを指向する製造上の評価指標である。ここで、δmjは0以上の整数、Mは出鋼成分数である。本実施例では、LOT_SIZEmはすべて1200[ton]とした。
Figure 0005000369
式(20)は、製造設備k、期間jでの処理量上限値を超過した処理量Δykjを最小化することにより、製造設備kにおける仕掛の最小化を指向する製造上の評価指標である。
Figure 0005000369
式(21)は、営業品種n、期間jの生産量snjの上限値に対する超過量Δsnjを最小化することにより、生産枠(受注枠)snjの平準化を指向する営業上の評価指標である。
Figure 0005000369
なお、営業品種別旬別生産量snjを立案期間内で分散配置することを指向した下記評価指標(22)を式(21)の代わりに用いてもよい。ここで、snj ̄(なお、明細書においてsnj ̄はsnjの上に ̄が付されているものとする)は生産枠snjの目標生産量であり、本実施例では、(sn_min+sn_max)/2/Jとした。
Figure 0005000369
評価指標(18)〜(21)の重み付き線形和を取るとそれぞれの評価指標のバランスを取った総合評価指標(23)を得る。ここで、w1、w2、w3、w4はそれぞれ、圧延不足度、出鋼成分まとめ不足度、製造設備処理量超過度、及び営業品種別期間別生産枠分散配置度に対する相対的な評価重みであり、生産枠立案時の戦略に従ってセットされる。なお、評価指標として式(21)の代わりに式(22)を用いた場合の総合評価指標は式(24)となる。
Figure 0005000369
以上まとめると、品種別生産枠作成部114は、品種別生産枠作成条件設定部113によって設定される制約条件(9)〜(17)を満たし、品種別生産枠作成条件設定部113によって設定される評価指標(23)もしくは(24)を最小とするような営業品種別期間別生産枠snj、及び製造品種別期間別生産枠xijを算出する。xijが求まれば、式(13)を用いて製造設備別期別処理量ykj[ton]を、式(16)を用いて品種別期別出鋼量zmjを算出することができる。なお、snj、xijの算出にあたっては市販の数理計画法のソルバー等を適宜用いればよい。
本実施例での営業品種別生産枠の立案結果を表16に、製造品種別生産枠の立案結果を表17に示す。ここで総合評価指標(23)における評価重みはw1=10、w2=2、w3=10、w4=0.4、計画立案期間は6期間とした。表16より営業品種毎期間毎の生産枠が立案期間全体に渡って配置されており、顧客の納期満足度を保つ計画が立案できていることがわかる。また、表13及び表16より、営業品種毎の立案期間内の総生産量の上下限値の範囲で営業品種毎の生産枠が立案できていることがわかる。
Figure 0005000369
Figure 0005000369
また、出鋼成分別生産枠立案結果を表18に示す。ここで、出鋼単位は全出鋼成分共通で1200[ton]とした。表18より、どの期も概ね出鋼単位1200[ton]の整数倍の生産枠を立案できていることがわかる。
Figure 0005000369
また、製造設備別生産枠立案結果を表19に示す。表15及び表19より、各製造設備の処理量上限値以内の生産枠となっており処理量の平準化が図られていること、圧延設備の処理量は処理量上限値となっており圧延計画量を満たした生産枠となっていることがわかる。
Figure 0005000369
(実施例4)
次に、営業品種別生産枠及び製造品種別生産枠作成の別の実施例について説明する。品種別生産枠の設計者は、キーボード、電子ファイル用ドライブ、及びネットワークI/O等の情報入力手段を備える品種別生産枠作成条件設定部113より、営業上又は製造上考慮すべき制約条件及び評価指標を入力して、品種別生産枠作成部114に設定する。以下、本実施例における制約条件及び評価指標について説明する。なお、以下において出荷枠とは出荷期間毎の生産枠を、出鋼枠とは出鋼期間毎の生産枠を指すものとする。
式(25)は、営業品種n、期間jの出荷枠snj[ton]の月間出荷量上下限値制約を表わすものであり、営業品種毎の需要予測情報や営業上の方針等に基づいて設定される、営業上の条件である。ここで、sn_min、sn_maxはそれぞれ営業品種nの、予め設定された期間(第1期から第J期まで)の総出荷枠の最小値[ton]及び最大値[ton]を表わすものである。本実施例での数値を表13に示す。
Figure 0005000369
式(26)は、製造品種i、期間jの出鋼枠xsij[ton]の月間出鋼量上下限値制約を表わすものであり、必要に応じて設定する。ここで、xsi_min、xsi_maxはそれぞれ製造品種iの、予め設定された期間(第1期から第J期まで)の総出鋼枠の最小値[ton]及び最大値[ton]を表わすものである。本実施例では本制約は無いものとした。具体的にはxsi_min=0、xsi_max=∞とした。
Figure 0005000369
式(27)は、製造品種i、期間jの出荷枠xeij[ton]の月間出荷量上下限値制約を表わすものであり、必要に応じて設定する。ここで、xei_min、xei_maxはそれぞれ製造品種iの、予め設定された期間(第1期から第J期まで)の総出荷枠の最小値[ton]及び最大値[ton]を表わすものである。本実施例では本制約は無いものとした。具体的にはxei_min=0、xei_max=∞とした。
Figure 0005000369
式(28)は、製造品種毎の出鋼枠と出荷枠とを関係付ける製造工期モデルである。ここでfi(βi)は製造品種iの製造工期であり、βiは製造品種iの荷揃達成の狙い値である。
Figure 0005000369
式(29)は、営業品種と製造品種の量的関係を表わすものであり、両者は営業品種毎の各製造品種の構成割合である紐付けマトリクスにより関係付けられる。なお、紐付けマトリクスは過去の一定期間の受注、製造実績より算出する。ここで、RATIO_Ninはは、営業品種nにおける製造品種iの構成割合であり、Nは営業品種数である。本実施例での数値を表14に示す。
Figure 0005000369
式(30)は、製造設備k、期間jでの処理量ykjに対する制約を表わすものであり、設備の最大処理能力と稼動予定に基づいて設定される製造上の制約条件である。ここで、ykj_maxは製造設備k、期間jの処理量上限値[ton]を、Δykjは製造設備k、期間jでの処理量上限値を超過した処理量[ton]を、CAPkは製造設備kの設備上の処理量上限値[ton]を、そしてORPkjは製造設備kの期間jにおける稼動予定率[%]を表わすものである。Δykjが正の場合はその分仕掛となり、工期が長くなることとなる。本実施例での処理量上限値ykj_maxの数値を表20に示す。
Figure 0005000369
Figure 0005000369
式(31)は、製造設備k、期間jでの処理量ykjは製造品種別出荷枠xsijに製造品種i、製造設備kの発生率を掛けたものの全品種の和であることを表わすものである。ここで、RATIO_Oikは製造品種i、製造設備kの発生率[-]であり、製造品種モデル作成部112で作成された製造品種モデルに基づいてセットされる。Iは製造品種数である。本実施例での製造品種モデルの数値を表21に示す。
Figure 0005000369
Figure 0005000369
式(32)は、製造品種i、期間jの最低出荷量及び営業品種n、期間jの最低出荷量制約を表わす式である。最小値は通常ゼロであるが、再スケジューリング時等、既受注量がある場合はその値をセットする。
Figure 0005000369
式(33)は、出鋼成分m、期間jにおける出鋼量zmjの最小値及び最大値制約を表わす式である。ここで、zmj_minは最小値を、zmj_maxは最大値を表わす。本実施例では、zmj_min=0、zmj_max=∞とした。
Figure 0005000369
出鋼成分m、期間jの出鋼量(転炉での処理量)zmjは、式(34)のように製造品種別出鋼枠xsijに製造品種i、出鋼成分mの構成比を掛けたものとして表わされる。ここで、RATIO_Cimは、品種i、出鋼成分mの構成比[-]であり、製造品種iの出鋼成分がmであるときにRATIO_Cim=1となり、それ以外のときにRATIO_Cim=0となる。なお、製造品種iに複数の出鋼成分が含まれるように品種モデルを作成した場合は0<RATIO_Cim<1となる。
Figure 0005000369
式(35)は、営業品種n、期間jの出荷量snjがある特定の旬に偏らないようにするための制約条件であり、具体的には営業品種n、期間jの出荷量に「緩い上限値」を設ける。ここで、snjmaxはsnjの上限値の目安である。本実施例では、snjmaxは営業品種別月間出荷量の最小値の旬平均値とした。
Figure 0005000369
式(36)は、圧延設備1003の処理計画量に対する生産枠の不足量の最小化を志向する製造上の評価指標である。
Figure 0005000369
式(37)は、出鋼成分m、期間jの出鋼量zmjが出鋼成分mの出鋼単位LOT_SIZEmの整数倍となることを指向する製造上の評価指標である。ここで、δmjは0以上の整数、Mは出鋼成分数である。本実施例では、LOT_SIZEmはすべて1200[ton]とした。
Figure 0005000369
式(38)は、製造設備k、期間jでの処理量上限値を超過した処理量Δykjを最小化することにより、製造設備kにおける仕掛の最小化を指向する製造上の評価指標である。
Figure 0005000369
式(39)は、営業品種n、期間jの出荷量snjの上限値に対する超過量Δsnjを最小化することにより、生産枠(受注枠)snjの平準化を指向する営業上の評価指標である。
Figure 0005000369
なお、営業品種別旬別出荷量snjを立案期間内で分散配置することを指向した下記評価指標(40)を式(39)の代わりに用いてもよい。ここで、snj ̄(なお、本明細書においてsnj ̄はsnjの上に ̄が付されているものとする)は出荷枠snjの目標出荷量であり、本実施例では、(sn_min+sn_max)/2/Jとした。
Figure 0005000369
評価指標(36)〜(39)の重み付き線形和を取るとそれぞれの評価指標のバランスを取った総合評価指標(41)を得る。ここで、w1、w2、w3、w4はそれぞれ、圧延量不足度、出鋼成分まとめ不足度、製造設備処理量超過度及び営業品種別期間別出荷枠分散配置度に対する相対的な評価重みであり、生産枠立案時の戦略にしたがってセットされる。なお、評価指標として式(39)の代わりに式(40)を用いた場合の総合評価指標は式(42)となる。
Figure 0005000369
以上まとめると、品種別生産枠作成部114は、品種別生産枠作成条件設定部113によって設定される制約条件(25)〜(35)を満たし、品種別生産枠作成条件設定部13によって設定される評価指標(41)もしくは(42)を最小とするような営業品種別期間別出荷枠snj、製造品種別期間別出荷枠xeij、及び製造品種別期間別出鋼枠xsijを算出する。xsijが求まれば、式(31)を用いて製造設備別期別処理量ykj[ton]を、式(34)を用いて品種別期別出鋼量zmjを算出することができる。なお、snj、xeij、xsijの算出にあたっては市販の数理計画法のソルバー等を適宜用いればよい。
本実施例での営業品種別出荷枠の立案結果を表22に、製造品種別出荷枠の立案結果を表23に、製造品種別出鋼枠の立案結果を表24に示す。ここで総合評価指標(41)における評価重みはw1=10、w2=2、w3=10、w4=0.4、計画立案期間は6期間とした。表22より営業品種毎期間毎の生産枠が立案期間全体に渡って配置されており、顧客の納期満足度を保つ計画が立案できていることがわかる。また、表13及び表22より、営業品種毎の立案期間内の総生産量の上下限値の範囲で営業品種毎の生産枠が立案できていることがわかる。
Figure 0005000369
Figure 0005000369
Figure 0005000369
また、出鋼成分別出鋼枠立案結果を表25に示す。ここで、出鋼単位は全出鋼成分共通で1200[ton]とした。表25より、どの期も概ね出鋼単位1200[ton]の整数倍の生産枠を立案できていることがわかる。
Figure 0005000369
また、製造設備別生産枠立案結果を表26に示す。表7及び表13より、各製造設備の処理量上限値以内の生産枠となっており処理量の平準化が図られていること、圧延設備の処理量は処理量上限値となっており圧延計画量を満たした生産枠となっていることがわかる。
Figure 0005000369
(実施例5)
次に、営業部門において顧客から引合のあった新規注文に対する納期交渉の実施例について、実施例4の中で立案した営業品種別生産枠を対象とした例で、顧客番号が1、規格がA1、強度が「高」、注文量が5,000[ton]、顧客要望納期が第3期である新規注文の引合が合ったケースについて説明する。
営業担当者が新規注文の顧客番号、規格、強度、注文量等の注文情報を入力すると、製造仕様付与部102は当該注文の出鋼成分や冷却の有無等の製造仕様を新規注文に付与する。
営業品種付与部103は、注文仕様、製造仕様及び表10に示した営業品種区分ルールに基づいて、当該注文の営業品種をS1と判定する。
そして、表22に示した営業品種別生産枠の品種1、出荷旬第3期の生産枠残量を確認する。当該生産枠の既受注量を0[ton]とすると生産枠残量は3,828[ton]であるため、注文量5,000[ton]のうち3,828[ton]を引き当てる。残りの1,172[ton]の割り付け方法としてはいろいろ考えられるが、ここでは顧客要望納期をできるだけ守るために希望納期よりも前の期の生産枠に割り付けることとし、第2期に残りの1,172[ton]全てを割り付ける。なお、どの期に割り付けるかは人が生産枠の残量を参照しながら指定してもよい。また、営業品種別生産枠だけでなく、製造品種別生産枠や製造設備別生産枠を用いて注文割り付け期を算出するようにしてもよい。
そして、割り付けた結果を新規注文受注納期表示部106に表示し、顧客の合意が得られたら当該新規注文の割り付け結果を品種別受注データベースに格納する。
なお、生産枠・受注量表示部107でもって、営業担当者は営業品種別受注量や品種別生産枠をいつでも確認することができる。さらに、これらの情報は製造現場である製鉄所でも参照することが可能である。
本発明の目的は前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(CPUもしくはMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
更に、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
本発明の納期交渉支援装置の実施形態の概略構成を表わす図である。 本発明の納期交渉支援装置の実施形態における品種別生産枠の作成手順の概略を示したフローチャートである。 本発明の納期交渉支援装置の実施形態における納期交渉方法の概略を示したフローチャートである。 品種区分ルールの別の一例を表わす図である。 本発明の納期交渉支援装置の実施形態の概略構成を表わす図である。 本発明の納期交渉支援装置の実施形態の概略構成を表わす図である。 本発明の納期交渉支援装置の形態における品種別生産枠の作成手順の概略を示したフローチャートである。 本発明の納期交渉支援装置の実施形態における納期交渉方法の概略を示したフローチャートである。 製造品種区分ルールの別の一例を表わす図である。 鉄鋼業における厚板製造工程の一例の概略図である。
符号の説明
1 新規注文情報入力部
2 製造仕様付与部
3 品種付与部
4 注文割り付け部
5 新規注文受注納期表示部
6 生産枠・受注量表示部
7 品種区分ルール作成部
8 品種モデル作成部
9 品種別生産枠作成条件設定部
10 品種別生産枠作成部
51 品種別生産枠データベース
52 品種別受注データベース
53 製造仕様データベース
54 品種区分ルールデータベース
55 品種モデルデータベース
56 製造実績データベース
101 新規注文情報入力部
102 製造仕様付与部
103 営業品種付与部
104 製造品種付与部
105 注文割り付け部
106 新規注文受注納期表示部
107 生産枠・受注量表示部
108 営業品種区分ルール設定部
109 製造品種区分ルール作成条件設定部
110 製造品種区分ルール作成部
111 製造品種モデル作成条件設定部
112 製造品種モデル作成部
113 品種別生産枠作成条件設定部
114 品種別生産枠作成部
115 品種紐付けマトリクス作成部
151 品種別生産枠データベース
152 品種別受注データベース
153 製造仕様データベース
154 営業品種区分ルールデータベース
155 製造品種区分ルールデータベース
156 製造品種モデルデータベース
157 品種紐付けマトリクスデータベース
158 製造実績データベース
1001 転炉
1002 連続鋳造設備
1003 圧延設備
1004 精整(切断)設備
1005 精整(矯正)設備
1006 精整(手入)設備
1007 倉庫

Claims (26)

  1. 多品種かつ小ロット製品を大量に生産する製造業の営業部門での受注業務において、予め立案した製造部門での製造予定計画である生産枠の情報、及び既受注情報に基づいて、顧客の新規注文の納期を算出する納期調整支援装置であって、
    複数の製品の製造仕様情報が格納された製造仕様データベースと、
    複数の製品を複数の品種にまとめてグループ分けするための品種区分ルールが格納された品種区分ルールデータベースと、
    品種毎の製造期間又は納期期間単位の製造予定計画である生産枠に関する品種別生産枠情報が格納された品種別生産枠データベースと、
    既に受注した注文情報(既受注情報)を品種別に格納した品種別受注データベースと、
    品種毎の代表的な製造仕様や製造負荷と品種の名前とを紐付けした品種モデルの情報を格納した品種モデルデータベースと、
    顧客から引合のあった新規注文品に関する新規注文情報を入力する新規注文情報入力部と、
    前記製造仕様データベースの製造仕様情報に基づいて、前記新規注文情報に前記新規注文品の製造仕様を紐付けて付与する製造仕様付与部と、
    前記新規注文品の製造仕様と前記品種区分ルールデータベースの品種区分ルールに基づいて、前記新規注文品の品種を判定し前記新規注文情報に付与する品種付与部と、
    前記品種別受注データベースの既受注情報、並びに前記品種別生産枠データベース及び前記新規注文情報に基づいて、前記新規注文品の製造可能な納期を算出して前記新規注文の割り付けを行う注文割り付け部と、
    前記新規注文割り付けの結果を表示する新規注文受注納期表示部と、
    前記品種別受注データベースから読み出した品種別受注データ、前記品種別生産枠データベースから読み出した品種別生産枠、及び前記品種モデルデータベースから読み出した品種モデルに基づいて、品種別生産枠情報及び受注情報を表示する生産枠・受注量表示部とを備えることを特徴とする納期調整支援装置。
  2. 前記品種区分ルールを作成するための品種区分ルール作成条件を入力して設定する品種区分ルール作成条件設定部と、
    過去に製造した製品の情報である製造実績データを格納した製造実績データベースと、
    前記製造実績データと前記品種区分ルール作成条件とに基づいて品種区分ルールを作成して、前記品種区分ルールデータベースに格納する品種区分ルール作成部とを更に具備することを特徴とする請求項1に記載の納期調整支援装置。
  3. 前記品種モデル作成条件、前記製造実績データベースの過去の製造実績データ、及び前記品種区分ルールデータベースの前記品種区分ルールに基づいて品種モデルを作成して、前記品種モデルデータベースに格納する品種モデル作成部を備えることを特徴とする請求項2に記載の納期調整支援装置。
  4. 前記品種区分ルール作成条件設定部は、製造プロセスの生産性、製造フロー、及び製造負荷からなる製造仕様が同一又は一定の範囲内である複数の製品を、同一の品種としてグループ化するための品種区分ルール作成条件を設定することを特徴とする請求項2又は3に記載の納期調整支援装置。
  5. 前記品種別生産枠の立案に際し考慮すべき営業上及び製造上の評価指標並びに制約条件からなる品種別生産枠作成条件を設定する品種別生産枠作成条件設定部と、
    前記品種別生産枠作成条件と前記品種モデルデータベースの品種モデルとに基づいて品種別生産枠を作成し、前記品種別生産枠データベースに格納する品種別生産枠作成部とを備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の納期調整支援装置。
  6. 前記品種区分ルールを作成する際に決定木を用いた品種区分ルール作成部を更に有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の納期調整支援装置。
  7. 前記製造業は鉄鋼業であり、前記品種区分ルール作成条件設定部は、過去の製造実績データに基づいて製鋼工程での出鋼成分と圧延工程以降の各工程の製造負荷が同一又は一定の範囲内である複数の製品を同一の品種としてグループ化するように品種区分ルール作成条件を設定することを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の納期調整支援装置。
  8. 前記製造業は鉄鋼業であり、前記品種モデル作成部は、製鋼工程での出鋼成分と圧延工程以降の各工程の製造負荷を要素として持つ品種モデルを作成することを特徴とする請求項3に記載の納期調整支援装置。
  9. 前記製造業は鉄鋼業であり、前記品種別生産枠作成部は、製鋼工程での出鋼成分毎期間毎の受注量が予め出鋼成分毎に定めた最小単位の整数倍にできるだけ近く、かつ圧延工程の処理計画量に対する生産枠の不足量ができるだけ小さく、かつ圧延工程以降の生産負荷が生産能力以内となり、かつ一定期間内の品種毎の生産量が予め定めた範囲内となり、かつ立案期間内の品種毎期間毎の生産枠が特定の期間に偏らないように品種毎期間毎の生産枠を受注前に予め定めた期間分立案することを特徴とする請求項5に記載の納期調整支援装置。
  10. 多品種かつ小ロット製品を大量に生産する製造業の営業部門での受注業務において、受注前に予め立案した品種別生産枠情報及び既受注情報に基づいて、顧客から引合のあった新規注文の製造可能な納期を導出する納期調整支援方法であって、
    品種区分ルール作成手段が、製造実績データベースから読み出した過去の製造実績データに基づいて、製造プロセスの生産性、製造フロー及び製造負荷からなる製造仕様が同一又は一定の範囲内である複数の製品を複数の品種としてグループ化する品種区分ルールを作成し、品種区分ルールデータベースに格納する品種区分ルール作成ステップと、
    品種モデル作成手段が、前記過去の製造実績データに基づいて前記品種に該当する製品の代表的な製造仕様や製造負荷を作成し、品種モデルデータベースに格納する品種モデル作成ステップと、
    品種別生産枠作成手段が、前記品種別生産枠の立案に際し考慮すべき営業上及び製造上の評価指標並びに制約条件からなる品種別生産枠作成条件と前記品種モデルデータベースの品種モデルに基づいて、営業上又は製造上の前記評価指標が最良となるように品種別生産枠を作成し、品種別生産枠データベースに格納する品種別生産枠作成ステップと、
    製造仕様付与手段が、顧客から引合のあった新規注文情報が入力されると、製造仕様データベースから読み出した製造仕様情報に基づいて前記新規注文の製造仕様を付与する製造仕様付与ステップと、
    品種付与手段が、前記新規注文の製造仕様と前記品種区分ルールに基づいて、前記新規注文の品種を付与する品種付与ステップと、
    注文割り付け手段が、既に受注した注文情報を品種別に格納した品種別受注データベース、前記品種別生産枠データベース及び前記新規注文の品種を含む注文情報に基づいて、前記新規注文の受注可能な納期を算出する注文割り付けステップと、
    表示手段が、前記注文割り付けステップの結果を新規注文受注納期表示部に表示する新規注文受注納期表示ステップと、
    表示手段が、前記品種別受注データベース、前記品種別生産枠データベース、及び前記品種モデルデータベースに基づいて、品種別又は製造仕様別の生産枠情報及び受注情報を生産枠・受注量表示部に表示する生産枠・受注量表示ステップとを有することを特徴とする納期調整支援方法。
  11. 多品種かつ小ロット製品を大量に生産する製造業の営業部門での受注業務において、受注前に予め立案した品種別生産枠情報及び既受注情報に基づいて、顧客から引合のあった新規注文の製造可能な納期を導出する処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって、
    製造実績データベースから読み出した過去の製造実績データに基づいて、製造プロセスの生産性、製造フロー及び製造負荷からなる製造仕様が同一又は一定の範囲内である複数の製品を複数の品種としてグループ化する品種区分ルールを作成し、品種区分ルールデータベースに格納する品種区分ルール作成処理と、
    前記過去の製造実績データに基づいて前記品種に該当する製品の代表的な製造仕様や製造負荷を作成し、品種モデルデータベースに格納する品種モデル作成処理と、
    前記品種別生産枠の立案に際し考慮すべき営業上及び製造上の評価指標並びに制約条件からなる品種別生産枠作成条件と前記品種モデルデータベースの品種モデルに基づいて、営業上又は製造上の前記評価指標が最良となるように品種別生産枠を作成し、品種別生産枠データベースに格納する品種別生産枠作成処理と、
    顧客から引合のあった新規注文情報が入力されると、製造仕様データベースから読み出した製造仕様情報に基づいて前記新規注文の製造仕様を付与する製造仕様付与処理と、
    前記新規注文の製造仕様と前記品種区分ルールに基づいて、前記新規注文の品種を付与する品種付与処理と、
    既に受注した注文情報を品種別に格納した品種別受注データベース、前記品種別生産枠データベース及び前記新規注文の品種を含む注文情報に基づいて、前記新規注文の受注可能な納期を算出する注文割り付け処理と、
    前記注文割り付け処理の結果を新規注文受注納期表示部に表示する新規注文受注納期表示処理と、
    前記品種別受注データベース、前記品種別生産枠データベース、及び前記品種モデルデータベースに基づいて、品種別又は製造仕様別の生産枠情報及び受注情報を生産枠・受注量表示部に表示する生産枠・受注量表示処理とをコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  12. 多品種かつ小ロット製品を大量に生産する製造業の営業部門での受注業務において、予め立案した製造部門での製造予定計画である生産枠の情報、及び既受注情報に基づいて、顧客の新規注文の納期を算出する納期交渉支援装置であって、
    複数の製品の製造仕様情報が格納された製造仕様データベースと、
    複数の製品を営業上の要件で複数の営業品種にまとめてグループ分けするための営業品種区分ルールが格納された営業品種区分ルールデータベースと、
    複数の製品を製造上の要件で複数の製造品種にまとめてグループ分けするための製造品種区分ルールが格納された製造品種区分ルールデータベースと、
    営業品種及び製造品種毎の製造期間又は納期期間単位の製造予定計画である生産枠に関する品種別生産枠情報が格納された品種別生産枠データベースと、
    既に受注した注文情報(既受注情報)を営業品種及び製造品種別に格納した品種別受注データベースと、
    製造品種毎の代表的な製造仕様や製造負荷と製造品種の名前とを紐つけした製造品種モデルの情報を格納した製造品種モデルデータベースと、
    顧客から引合のあった新規注文品に関する新規注文情報を入力する新規注文情報入力部と、
    前記製造仕様データベースの製造仕様情報に基づいて、前記新規注文情報に前記新規注文品の製造仕様を紐つけて付与する製造仕様付与部と、
    前記新規注文品の注文仕様及び製造仕様と前記営業品種区分ルールデータベースの営業品種区分ルールに基づいて、前記新規注文品の営業品種を判定し前記新規注文情報に付与する営業品種付与部と、
    前記新規注文品の注文仕様及び製造仕様と前記製造品種区分ルールデータベースの製造品種区分ルールに基づいて、前記新規注文品の製造品種を判定し前記新規注文情報に付与する製造品種付与部と、
    前記品種別受注データベースの既受注情報、並びに前記品種別生産枠データベース及び前記新規注文情報に基づいて、前記新規注文品の製造可能な納期を算出して前記新規注文の割り付けを行う注文割り付け部と、
    前記新規注文割り付けの結果を表示する新規注文受注納期表示部と、
    前記品種別受注データベースから読み出した品種別受注データ、前記品種別生産枠データベースから読み出した品種別生産枠、及び前記製造品種モデルデータベースから読み出した製造品種モデルに基づいて、品種別生産枠情報及び受注情報を表示する生産枠・受注量表示部とを備えることを特徴とする納期交渉支援装置。
  13. 前記製造品種区分ルールを作成するための製造品種区分ルール作成条件を入力して設定する製造品種区分ルール作成条件設定部と、
    過去に製造した製品の情報である製造実績データを格納した製造実績データベースと、
    前記製造実績データと前記製造品種区分ルール作成条件とに基づいて製造品種区分ルールを作成して、前記製造品種区分ルールデータベースに格納する製造品種区分ルール作成部とを更に具備することを特徴とする請求項12に記載の納期交渉支援装置。
  14. 前記製造品種モデルの作成条件を設定する製造品種モデル作成条件設定部と、
    前記製造実績データベースの過去の製造実績データ、前記製造品種区分ルールデータベースの前記製造品種区分ルール、及び製造品種モデル作成条件設定部で設定された製造品種モデルの作成条件に基づいて製造品種モデルを作成し、前記製造品種モデルデータベースに格納する製造品種モデル作成部を備えることを特徴とする請求項13に記載の納期交渉支援装置。
  15. 前記製造品種区分ルール作成条件設定部は、製造プロセスの生産性、製造フロー、及び製造負荷からなる製造仕様が同一又は一定の範囲内である複数の製品を、同一の品種としてグループ化するための製造品種区分ルール作成条件を設定することを特徴とする請求項13又は14に記載の納期交渉支援装置。
  16. 前記営業品種区分ルールを入力して営業品種区分ルールデータベースに格納する営業品種区分ルール設定部を備えることを特徴とする請求項12〜15のいずれか1項に記載の納期交渉支援装置。
  17. 前記製造実績データ、前記営業品種区分ルール、前記製造品種区分ルールに基づいて、営業品種と製造品種の紐付け状況を表わす品種紐付けマトリクスを作成し、品種紐付けマトリクスデータベースに格納する品種紐付けマトリクス作成部を備えることを特徴とする請求項13〜15のいずれか1項に記載の納期交渉支援装置。
  18. 前記品種別生産枠の立案に際し考慮すべき営業上及び製造上の評価指標並びに制約条件からなる品種別生産枠作成条件を設定する品種別生産枠作成条件設定部と、
    前記品種別生産枠作成条件、前記製造品種モデル及び前記品種紐付けマトリクスとに基づいて営業品種別及び製造品種別の生産枠を作成し、前記品種別生産枠データベースに格納する品種別生産枠作成部とを備えることを特徴とする請求項17に記載の納期交渉支援装置。
  19. 前記製造品種区分ルールを作成する際に決定木を用いた製造品種区分ルール作成部を更に有することを特徴とする請求項13〜15、17、18のいずれか1項に記載の納期交渉支援装置。
  20. 前記製造業は鉄鋼業であり、前記製造品種区分ルール作成条件設定部は、過去の製造実績データに基づいて製造仕様と製造工期の両方もしくはいずれか一方が同一又は一定の範囲内である複数の製品を同一の製造品種としてグループ化するように製造品種区分ルール作成条件を設定することを特徴とする請求項13〜15、17〜19のいずれか1項に記載の納期交渉支援装置。
  21. 前記製造品種モデル作成部は、製造仕様と製造工期の両方もしくはいずれか一方を要素として持つ製造品種モデルを作成することを特徴とする請求項14に記載の納期交渉支援装置。
  22. 前記製造品種モデル作成部が持つ製造仕様は製鋼工程での出鋼成分と圧延工程以降の各工程の製造負荷を要素として持つ製造品種モデルを作成することを特徴とする請求項21に記載の納期交渉支援装置。
  23. 前記品種別生産枠作成部は、製鋼工程での出鋼成分毎期間毎の受注量が予め出鋼成分毎に定めた最小単位の整数倍にできるだけ近く、かつ圧延工程の処理計画量に対する生産枠の不足量ができるだけ小さく、かつ圧延工程以降の生産負荷が生産能力以内となり、かつ一定期間内の営業品種毎の生産量が予め定めた範囲内となり、かつ立案期間内の営業品種毎期間毎の生産枠が特定の期間に偏らないように営業品種毎期間毎の生産枠及び製造品種毎期間毎の生産枠を受注前に予め定めた期間分立案することを特徴とする請求項18に記載の納期交渉支援装置。
  24. 多品種かつ小ロット製品を大量に生産する製造業の営業部門での受注業務に関し、受注前に予め立案した営業品種別生産枠情報及び既受注情報に基づいて、顧客から引合のあった新規注文の受注可能な納期を導出する納期交渉支援方法であって、
    営業品種区分ルール設定手段が、営業上の要件を読み込み、営業品種区分ルールを設定し、営業品種区分ルールデータベースに格納する営業品種区分ルール設定ステップと、
    製造品種区分ルール作成手段が、製造実績データベースから読み出した過去の製造実績データに基づいて、製造プロセスの生産性、製造フロー及び製造負荷からなる製造仕様が同一又は一定の範囲内である複数の製品を複数の製造品種としてグループ化する製造品種区分ルールを作成し、製造品種区分ルールデータベースに格納する製造品種区分ルール作成ステップと、
    製造品種モデル作成手段が、前記過去の製造実績データに基づいて前記品種に該当する製品の代表的な製造仕様や製造負荷を作成し、製造品種モデルデータベースに格納する製造品種モデル作成ステップと、
    品種別生産枠作成条件設定手段が、前記品種別生産枠の立案に際し考慮すべき営業上及び製造上の評価指標及び制約条件からなる品種別品種別生産枠作成条件前記製造品種モデルデータベースの製造品種に基づいて、営業上又は製造上の前記評価指標が最良となるように演算処理し営業品種別生産枠及び製造品種別生産枠を作成し、品種別生産枠データベースに格納する品種別生産枠作成ステップと、
    製造仕様付与手段が、顧客から引合のあった新規注文情報が入力されると、製造仕様データベースから読み出した製造仕様情報に基づいて前記新規注文の製造仕様を付与する製造仕様付与ステップと、
    営業品種付与手段が、前記新規注文の注文仕様、製造仕様及び前記営業品種区分ルールに基づいて演算処理し、前記新規注文の営業品種を付与する営業品種付与ステップと、
    製造品種付与手段が、前記新規注文の注文仕様、製造仕様及び前記製造品種区分ルールに基づいて演算処理し、前記新規注文の製造品種を付与する製造品種付与ステップと、
    注文割り付け手段が、既に受注した注文情報を品種別に格納した品種別受注データベース、前記品種別生産枠データベース及び前記新規注文の営業品種及び製造品種を含む注文情報に基づいて演算処理し、前記新規注文の受注可能な納期を算出する注文割り付けステップと、
    表示手段が、前記注文割り付けステップの結果を新規注文受注納期表示部に表示する新規注文受注納期表示ステップと、
    表示手段が、前記品種別受注データベース、前記品種別生産枠データベース、及び前記製造品種モデルデータベースに基づいて、営業品種別、製造品種別又は製造仕様別の生産枠情報及び受注情報を生産枠・受注量表示部に表示する生産枠・受注量表示ステップとを有することを特徴とする納期交渉支援方法。
  25. 多品種かつ小ロット製品を大量に生産する製造業の営業部門での受注業務に関し、受注前に予め立案した営業品種別生産枠情報及び既受注情報に基づいて、顧客から引合のあった新規注文の受注可能な納期を導出する処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムであって、
    営業上の要件を読み込み、営業品種区分ルールを設定し、営業品種区分ルールデータベースに格納する営業品種区分ルール設定処理と、
    製造実績データベースから読み出した過去の製造実績データに基づいて、製造プロセスの生産性、製造フロー及び製造負荷からなる製造仕様が同一又は一定の範囲内である複数の製品を複数の製造品種としてグループ化する製造品種区分ルールを作成し、製造品種区分ルールデータベースに格納する製造品種区分ルール作成処理と、
    前記過去の製造実績データに基づいて前記品種に該当する製品の代表的な製造仕様や製造負荷を作成し、製造品種モデルデータベースに格納する製造品種モデル作成処理と、
    前記品種別生産枠の立案に際し考慮すべき営業上及び製造上の評価指標及び制約条件からなる品種別品種別生産枠作成条件前記製造品種モデルデータベースの製造品種に基づいて、営業上又は製造上の前記評価指標が最良となるように演算処理し営業品種別生産枠及び製造品種別生産枠を作成し、品種別生産枠データベースに格納する品種別生産枠作成処理と、
    顧客から引合のあった新規注文情報が入力されると、製造仕様データベースから読み出した製造仕様情報に基づいて前記新規注文の製造仕様を付与する製造仕様付与処理と、
    前記新規注文の注文仕様、製造仕様及び前記営業品種区分ルールに基づいて演算処理し、前記新規注文の営業品種を付与する営業品種付与処理と、
    前記新規注文の注文仕様、製造仕様及び前記製造品種区分ルールに基づいて演算処理し、前記新規注文の製造品種を付与する製造品種付与処理と、
    既に受注した注文情報を品種別に格納した品種別受注データベース、前記品種別生産枠データベース及び前記新規注文の営業品種及び製造品種を含む注文情報に基づいて演算処理し、前記新規注文の受注可能な納期を算出する注文割り付け処理と、
    前記注文割り付け処理の結果を新規注文受注納期表示部に表示する新規注文受注納期表示処理と、
    前記品種別受注データベース、前記品種別生産枠データベース、及び前記製造品種モデルデータベースに基づいて、営業品種別、製造品種別又は製造仕様別の生産枠情報及び受注情報を生産枠・受注量表示部に表示する生産枠・受注量表示処理とをコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  26. 請求項11又は25に記載のコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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