JP3668018B2 - サプライチェーン評価システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、受注から納入に至る活動を表したサプライチェーンを評価する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
何らかの製品やサービスを提供する企業においては、利益の確保や顧客ニーズへの対応を図るために、受注から納入に至るまでの全業務活動の連鎖、いわゆるサプライチェーンを企業全体の操業が最適化するよう構築することが重要であり、このためにはサプライチェーンを適切に評価することが必要となる。
【0003】
このようなサプライチェーンの評価の技術としては、従来、評価対象のサプライチェーンのシミュレーションモデルを構築し、シミュレーションモデル上でサプライチェーンの動作を模擬するシミュレーションを行い、その結果からサプライチェーンを評価する技術が知られている。
【0004】
例えば、特開平5−41114号公報には、物流要素に対してペトリネットを用いてモデル化し、製品などの物流の流れをシミュレートすることにより、物流要素の配置や制約条件を評価する技術が記載されている。また、「解説 ロジスティクス戦略とシミュレーション」(ファクトリーオートメーション'96.5.日本工業出版)には、コンセプトに基づいて作成したサプライチェーン案をこれらのシミュレーションによって定量的な評価を実施し、指針にかなったサプライチェーンを設計することについて記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述したシミュレーションによって、サプライチェーンを評価する技術によれば、シミュレーションモデルを実施するための負担が大きいという問題がある。すなわち、一般的に、受注から納入に至るサプライチェーンの規模は大きく、複雑であるため、適性なシミュレーションを可能とする程度まで、詳細かつ正確なシミュレーションモデルを構築することは容易でなく、多大の労力と費用を要する。また、サプライチェーンが稼働する、受注や製品構成などの条件も複雑、多岐に渡るため、これらの稼働条件を適切に設定することの負担も大きい。また、そのシミュレーションの規模も大きく、シミュレーションの実施に要する時間的コスト、計算機コストの負担も大きい。
【0006】
そこで、本発明は、少ない負担でサプライチェーンの評価を行うことのできるサプライチェーン評価システムを提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題達成のために、本発明は、たとえば、サプライチェーンを評価するサプライチェーン評価システムであって、
サプライチェーンの形態の選択と、サプライチェーンの予め定めた種類の稼働条件と、サプライチェーンの効率に影響を与える事象を発生するプロセスとして予め抽出した複数のプロセスが発生する事象の量と前記稼働条件とを結びつけるパラメータとの入力を受け付ける情報入力手段と、
選択を受け付けたサプライチェーンの形態に従った態様で、受け付けた稼働条件とパラメータを前記抽出した各プロセスに適用し、各プロセスが発生する前記事象の量を算出し、算出した各プロセスが発生する前記事象の量よりサプライチェーンの効率を表す指標値を算出する指標値算出手段とを有することを特徴とするサプライチェーン評価システムを提供する。
【0008】
このようなサプライチェーン評価システムによれば、サプライチェーンの効率に影響を与える事象であってサプライチェーンを構成する複数のプロセスが発生する事象の量と前記稼働条件とを結びつけるパラメータを用いて、サプライチェーンの効率を表す指標値を直接算出するので、現実のサプライチェーンの動作を模擬するシミュレーションによってサプライチェーンを評価する場合に比べ、短い時間、計算量でサプライチェーンの評価を行うことができる。また、ユーザは、適正なシミュレーションを実施するために必要となる詳細なシミュレーションモデルを定義する必要がなく、前記抽出した各プロセスに、稼働条件とパラメータを適用することができる程度まで、サプライチェーンの形態を選択すれば足りる。また、稼働条件もパラメータから各プロセスが発生する前記事象の量を算出するのに必要なものとして予め定めた種類のもののみ設定すれば足りる。したがって、これらの点からも、その負担は少なくて済む。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るサプライチェーン評価システムの実施形態について説明する。
【0010】
まず、第1の実施形態について説明する。
【0011】
図1に、本実施形態に係るサプライチェーン評価システムの構成を示す。
【0012】
図中、1100はGUI制御部、1200は処理部、1300はデータ記憶部である。また、処理部1200は、11の情報設定部、13の指標値算出部からなる。
【0013】
ここで、GUI制御部1100は、サプライチェーン評価システムにおいて、ユーザインタフェースを担う部位であり、後述するサプライチェーン評価システムの処理において、ユーザとの間で各種入出力を行うためのGUIを提供する。また、データ記憶部1300は、後述するサプライチェーン評価システムの処理において、ユーザより入力された内容や、処理の途中結果や結果を記憶するために用いられる。
【0014】
まず、このようなサプライチェーン評価システムの動作の概要について説明する。
【0015】
本サプライチェーン評価システムは、図2に示す形態のサプライチェーンの評価を行う。ただし、図2に示すようなサプライチェーンの一部のチェーン(破線で示したチェーン)は、ユーザの選択に応じて設定される。また、一部のプロセス(破線で示したプロセス)は、ユーザの選択によりサプライチェーンに含めるかどうかを選択できる。また、サプライチェーンを構成する各プロセスの特性も、ユーザの入力に応じて設定される。
【0016】
図示した、評価対象のサプライチェーンは、顧客からの要求に応じて製品の設計を行う設計プロセス、設計された製品の製造に用いる部品の調達計画や生産計画を、在庫状況や受注状況に応じて一定期間ごと(計画サイクルごと)に行う計画プロセス、調達計画に従って部品を調達するための指示を作成する発注指示作成プロセス、作成された発注指示に基づいて部品を調達し部品在庫とする調達プロセス、生産指示に従って調達プロセスで調達された部品在庫を用いて半製品を生産し、半製品在庫とする生産(前工程)プロセス、生産指示に従って半製品在庫を用いて製品を生産し、製品在庫とする生産(後工程)プロセス、出荷指示にしたがって製品在庫から製品を顧客に出荷納入する出荷納入プロセス、顧客からの受注を処理する受注プロセスを有している。
【0017】
ここで、以上のプロセスのうち、顧客からの要求に応じて製品の設計を行う設計プロセスは、ユーザの選択によりサプライチェーンに含めないようにすることができるプロセスである。また、この場合、計画プロセスは製品の設計が初期値のまま変更されないものして、調達計画や生産計画を作成する。
【0018】
また、以上のプロセスのうち、受注プロセス、設計プロセス、出荷指示作成プロセス、生産指示作成プロセスは、その処理の内容、関係、すなわちチェーンが、前述したチェーンのユーザの選択内容によって変化するプロセスである。
【0019】
チェーンの選択は、サプライチェーンにおいて受注を引き当てる対象を、ユーザが選択することにより行われる。
【0020】
そして、ユーザが、受注を製品に引き当てることを選択した場合には、受注プロセスは、受注した量、製品を出荷納入させる出荷指示を出荷指示作成プロセスに作成させる。前記出荷納入プロセスは、この出荷指示に従って、製品在庫中の製品を顧客に出荷納入する。また、この場合、計画プロセスは、計画サイクル毎に、在庫状況、受注状況などを考慮しながら、前記生産(後工程)プロセス、前記生産(前工程)プロセスにおける生産の生産計画を作成し、生産指示作成プロセスに、作成した生産計画に従った生産指示を作成させる。前記生産(後工程)プロセス、前記生産(前工程)プロセスは、この生産指示に従って生産を行う。
【0021】
一方、ユーザが、受注を半製品に引き当てることを選択した場合には、受注プロセスは、受注した量、製品を生産させる生産指示を生産指示作成プロセスに作成させる。前記生産(後工程)プロセスは、この生産指示に従って、半製品在庫中の半製品を用いて製品を生産する。そして、この生産された製品が、受注プロセスから受注内容に従って出荷指示プロセスを介して作成した出荷指示に従って、出荷納入プロセスによって対応する受注を発行した顧客に出荷納入される。また、この場合、計画プロセスは、計画サイクル毎に、在庫状況、受注状況などを考慮しながら、前記生産(前工程)プロセスにおける生産の生産計画を作成し、生産指示作成プロセスに、作成した生産計画に従った生産指示を作成させる。前記生産(前工程)プロセスは、この生産指示に従って生産を行う。
【0022】
一方、ユーザが、受注を部品に引き当てることを選択した場合には、受注プロセスは、受注した量、製品を生産するのに必要な半製品を生産させる生産指示を生産指示作成プロセスに作成させる。前記生産(前工程)プロセスは、この生産指示に従って、部品在庫中の部品を用いて半製品を生産する。そして、この生産された半製品を用いて、受注プロセスから受注内容に従って生産指示プロセスを介して作成した生産指示に従って、生産(後工程)プロセスによって製品が生産され、この生産された製品が、受注プロセスから受注内容に従って出荷指示プロセスを介して作成した出荷指示に従って、出荷納入プロセスによって対応する受注を発行した顧客に出荷納入される。
【0023】
さて、図1の指標値算出部13は、ユーザによって特定されたサプライチェーンの、稼働条件に対する効率を表す指標値を算出する。一方、情報入力部11は、このようなサプライチェーンを特定するための情報として、チェーンの選択や、各プロセスのリードタイムや前述した計画プロセスの計画サイクルや計画プロセスにおいて前倒しの生産計画を作成する場合における前倒しなどの日数などのプロセスの特性の入力などを受け付ける。また、情報入力部11は、稼働条件として、サプライチェーンで供給する製品の構成や、顧客からの受注の内容などを、ユーザより受け付ける。
【0024】
ここで、本第1実施形態では、指標値算出部13は、ユーザによって特定されたサプライチェーンの、評価用パターンに対する効率を表す指標値として、在庫コストを算出する。
【0025】
では、以下、このようなサプライチェーン評価システムの動作の詳細について説明する。
【0026】
図3に、サプライチェーン評価システムの行う処理手順を示す。
【0027】
図示するように、サプライチェーン評価システムが起動されると、まず、情報入力部11は、GUI制御部1100を介して、図4に示すメインメニュー画面を表示し(ステップ201)、市場、製品情報を入力するのか、プロセスのプロセス情報を入力するのか、チェーン選択および指標値の算出を行うのかの選択をユーザより受け付ける(ステップ202)。
【0028】
ここで、図4に示したメインメニュー画面では、市場、製品情報入力のボタンがユーザから選択された場合に市場、製品情報の入力の選択を、プロセス情報入力ボタンがユーザから選択された場合にプロセス情報の入力の選択を、チェーン選択/指標値選択ボタンが選択された場合にチェーン選択および指標値の算出の選択を受け付ける。
【0029】
さて、図3にもどり、ステップ202で選択が行われたならば、情報入力部11は、まず、市場・製品情報入力が選ばれたかチェックを行い(ステップ203)、これが選択されている場合には、GUI制御部1100を介して、図5に示す市場・製品情報入力画面に表示を切り替え(ステップ204)、この画面上で、市場・製品情報の入力を受け付け(ステップ205)、受け付けが終了したならば、メインメニュー画面に表示を切り替える。
【0030】
ここで、図5に示した市場・製品情報入力画面では、製品情報として、顧客の要求する発注から納品までのリードタイムや、顧客からの設計変更要求に対応するか否かの選択、市場・顧客から要求される受注量などの情報の入力を受け付ける。また、製品情報とし、サプライチェーンで供給する製品数、計画プロセスで計画する生産計画と実受注量との差異分の予測値を表現するはずれ率、計画プロセスにおいて前倒しの生産計画を作成する場合における前倒しの日数、1半製品を使用する製品の数、1部品を使用する製品の数、1製品分の材料費、1製品分の半製品を作るための加工費、1製品を半製品から作るための加工費などの入力を受け付ける。なお、この市場・製品情報入力画面上での、顧客からの設計変更要求に対応しない旨の選択が、前述した設計プロセスを評価対象サプライチェーンに含めない選択に相当する。
【0031】
さて、図3にもどり、ステップ203で、市場・製品情報入力が選ばれなかった場合には、プロセス情報入力が選ばれたかどうかを判定し(ステップ206)、選択されている場合は、GUI制御部1100を介して図6に示すプロセス情報入力画面に表示を切り替え(ステップ207)、プロセス情報の入力を受け付け(ステップ208)、受け付けが終了したならば、メインメニュー画面に表示を切り替える。
【0032】
ここで、図6に示したプロセス情報入力画面では、受注処理プロセスのリードタイム、出荷指示プロセスのリードタイム、生産指示プロセスのリードタイム、発注指示プロセスのリードタイム、部品調達プロセスのリードタイム、生産(前工程、後工程)プロセスのリードタイム、出荷納入プロセスのリードタイム、設計プロセスのリードタイム、計画プロセスのリードタイムなどの各プロセスのリードタイムや、計画プロセスの計画サイクルなどの、各プロセスの特性の入力を受け付ける。また、受注処理、部品調達、生産、出荷の各々の能力の入力を受け付ける。
【0033】
図3に戻り、ステップ206で、プロセス情報入力が選択されていなかった場合には、チェーン選択および指標値の算出が選ばれたかどうかの判定を行い(ステップ209)、選択されている場合は、GUI制御部1100を介して図7に示すチェーン選択画面を表示し(ステップ210)。チェーンの選択を受け付け(ステップ211)、受け付けが完了したならば、指標値算出部13を起動する。起動された指標値算出部13は、情報入力部11が各画面で受け付けた情報に基づいて指標値を計算して(ステップ212)、算出結果を表示する(ステップ213)。
【0034】
ここで、図7に示すチェーン選択画面では、受注を製品在庫に引当、受注を半製品在庫に引当、受注を部品に引当の3つのいずれかの選択を受け付ける。また、物流能力に関する各種情報の入力も受け付ける。
【0035】
ところで、図7のチェーン選択画面では、3つの選択のうち、対応するチェーンのサプライチェーンにおける受注を受けてから顧客に供給するまでに要するリードタイムが、図5の市場、製品情報入力画面で受け付けた顧客の要求する発注から納品までのリードタイムより大きくなるものについては選択を受け付けないようにしてもよく、また、この場合、選択を受け付けないものについては、選択ができないことをユーザが認識可能な形態で表示するようにしてもよい。また、チェーン選択画面では、受け付けた物流能力に関する各種情報から導かれる製品の納入能力が、図5の市場、製品情報入力画面で受け付けた顧客からの受注量未満である場合には、その旨、ユーザに警告するようにする。
【0036】
次に、図3ステップ212において、指標値算出部13が行う指標値の計算の処理の詳細について説明する。
【0037】
前述したように、本実施形態では、指標値として在庫コストを算出する。また、在庫コストとしては、在庫量、在庫保持月数、在庫金額を算出する。
【0038】
この在庫コストは、図5の市場、製品情報入力画面で受け付けたはずれ率に基づき算出する。
【0039】
まず、このはずれ率について説明する。
【0040】
図8は、製品在庫に受注を引当てる場合のはずれ率に基づくはずれ度を示している。はずれ率は、部品の調達や半製品や製品の生産を計画してから、調達を計画した部品や生産を計画した半製品や製品が、実際に注文に引き当てられるまでの間の日数が一日増える毎に、どれだけ、計画が、実際の受注に対してずれたものになるかを表したものである。はずれ度は、計画が、実際の受注に対してずれているかを表したものである。
【0041】
ここでは、はずれ度の算出において、計画プロセスがその時点の状況に応じて行われるために、部品の調達や半製品や製品の生産を計画してから、調達を計画した部品や生産を計画した半製品や製品が、実際に注文に引き当てられるまでの間の日数が短いほど、計画の精度は線形的に向上すると仮定している。
【0042】
すなわち、たとえば、図8は、受注を製品に引き当てた場合における計画と実際の引き当てのはずれ度を表したものであり、実際の引き当て時、すなわち、製品生産後の時点との間の日数が大きい時点n1で行われた部品調達計画で調達した部品量と実際に受注に引き当てられた部品量のずれ、すなわち、はずれ度はより高くなり、実際の引き当て時との間の日数が小さい時点n3で行われた製品生産計画で調達した製品量と実際に受注に引き当てられた製品量のずれ、すなわちはずれ度はより低くなるものとしている。
【0043】
ただし、ここでは計画が受注量に対して余裕をもつ傾向(品切れを起こさない方向)で立案されるものとする。具体例を示せば、ある日の受注が50台であるとすると、はずれ率が0.1/日であるとするならば、受注の製品への引き当て5日前に行われた製品の生産計画のはずれ度は0.5であるので、この生産計画に従って75台の製品が生産されることになる。そして、この場合は単純には25台の製品在庫が生じることになる。ただし、実際には、後述する在庫コストの算出処理で示すように、計画サイクルが短いほど、各計画において、その時点の在庫状況などに応じて、より適切に在庫を調整する計画が作成されるものとして、はずれ度の他、計画サイクルをも考慮して在庫コストを算出する。
【0044】
なお、部品の調達や半製品や製品の生産を計画してから、調達を計画した部品や生産を計画した半製品や製品が、実際に注文に引き当てられるまでの間の日数は、図6のプロセス情報入力画面で受け付けた各プロセスのリードタイムと、図5の市場、製品情報入力画面で受け付けた計画の前倒し日数から算出する。
【0045】
具体的には、本実施形態では、受注を製品に引き当てた場合は、生産(後工程)プロセス、生産(前工程)プロセス、部品調達プロセス、発注指示作成プロセス、計画プロセスの各プロセスのリードタイムの和に、前倒し日数を加算した日数を、部品調達計画から引き当てまでの日数とする。また、生産(後工程)プロセス、生産(前工程)プロセス、生産指示作成プロセス、計画プロセスの各プロセスのリードタイムの和に、前倒し日数を加算した日数を、半製品生産計画から引き当てまでの日数とする。また、生産(後工程)プロセス、生産指示作成プロセス、計画プロセスの各プロセスのリードタイムの和に、前倒し日数を加算した日数を、製品生産計画から引き当てまでの日数とする。
【0046】
同様に、受注を半製品に引き当てた場合は、生産(前工程)プロセス、部品調達プロセス、発注指示作成プロセス、計画プロセスの各プロセスのリードタイムの和に、前倒し日数を加算した日数を、部品調達計画から引き当てまでの日数とする。また、生産(前工程)プロセス、生産指示作成プロセス、計画プロセスの各プロセスのリードタイムの和に、前倒し日数を加算した日数を、半製品生産計画から引き当てまでの日数とする。
【0047】
また、同様に、受注を部品に引き当てた場合は、部品調達、発注指示作成プロセス、計画プロセスの各プロセスのリードタイムの和に、前倒し日数を加算した日数を、部品調達計画から引き当てまでの日数とする。
【0048】
以下、以上のようなはずれ率を用いて、指標値として在庫コストを算出する処理の詳細について説明する。
【0049】
図9にこの処理の手順を示す。
【0050】
図示するように、この処理では、受注を製品に引き当てが選択されている場合には(ステップ801)以下の処理を行う。
【0051】
まず、製品在庫の在庫コストを次のように算出する。
【0052】
製品生産計画から製品引き当てまでの日数を求め、これにはずれ率を乗じ、製品生産計画のはずれ度H1を計算する(ステップ802)。
【0053】
次に製品生産量を、受注量+受注量×はずれ度H1によって求め(ステップ803)、さらに、製品在庫量を、(製品生産量-受注量)×√計画サイクルによって求める(ステップ804)。そして、次に、この製品在庫量から製品在庫保持月数を、たとえば、受注量×30日を一ヶ月分の受注量として、製品在庫量/一ヶ月分の受注量によって求め(ステップ805)、さらに、製品在庫金額を、製品在庫量×(1製品分の材料費+1製品分の半製品を作るための加工費+1製品を半製品から作るための加工費)によって求める(ステップ806)。
【0054】
最後に、半製品生産計画から製品引き当てまでの日数にはずれ度を乗じ、半製品生産計画のはずれ度H2とする(ステップ809)。
【0055】
そして、次に、半製品在庫の在庫コストを次のように算出する。
【0056】
半製品生産量を、受注量+受注量×はずれ度H2によって求め(ステップ813)、さらに、半製品在庫量を、(半製品生産量-製品生産量)×√計画サイクルによって求める(ステップ814)。そして、次に、この半製品在庫量から半製品在庫保持月数を、たとえば、受注量×30日を一ヶ月分の受注量として、半製品在庫量/一ヶ月分の受注量によって求め(ステップ815)、さらに、半製品在庫金額を、製品在庫量×(1製品分の材料費+1製品分の半製品を作るための加工費)によって求める(ステップ816)。
【0057】
そして、部品調達計画から製品引き当てまでの日数にはずれ率を乗じ、部品調達計画のはずれ度H3とする(ステップ818)。
【0058】
そして、最後に、部品在庫の在庫コストを次のように算出する。
【0059】
部品調達量を、受注量+受注量×はずれ度H3によって求め(ステップ823)、さらに、部品在庫量を、(部品在庫量-半製品生産量)×√計画サイクルによって求める(ステップ824)。そして、次に、この部品在庫量から部品在庫保持月数を、たとえば、受注量×30日を一ヶ月分の受注量として、部品在庫量/一ヶ月分の受注量によって求め(ステップ825)、さらに、部品在庫金額を、部品在庫量×(1製品分の材料費+)によって求める(ステップ826)。
【0060】
一方、受注を半製品に引き当てが選択されている場合には(ステップ801、811)、製品生産量=受注量とすると共に、半製品生産計画のはずれ度H2を、半製品生産計画から半製品引き当てまでの日数にはずれ率を乗じたものとした上で(ステップ810)、前述したように半製品在庫の在庫コスト、部品在庫の在庫コストを算出する処理を行う。
【0061】
また、受注を部品に引き当てが選択されている場合には(ステップ801、811、821)、半製品生産量=受注量とすると共に、部品調達計画のはずれ度H3を、部品調達計画から部品引き当てまでの日数にはずれ率を乗じたものとした上で(ステップ820)、前述したように部品在庫の在庫コストを算出する処理を行う。
【0062】
次に、図3ステップ213において、以上のようにして求めた指標値を、指標値算出部13が表示する処理について説明する。
【0063】
この処理において、指標値算出部13は、図10〜12に示す指標値の表示画面を、GUI制御部1100を介して表示する。図10が受注を製品に引き当てを選択した場合の表示画面であり、図11が受注を半製品に引き当てを選択した場合の表示画面であり、図12が受注を部品に引き当てを選択した場合の表示画面である。
【0064】
なお、これらの表示画面では、よりユーザの理解が容易となるように、図2の部品調達プロセスを、部品メーカと発注/入庫の二つのブロックに分けて表示している。また、ユーザが選択した引き当ての対象と在庫コストとの関係がより明瞭に理解されるように、出荷指示作成や生産指示作成からのチェーンは、引き当てられる対象の在庫が発生するポイント連結させている。
【0065】
さて、これら表示画面では、ユーザによって選択されたチェーンの表示を含むユーザによって特定されたサプライチェーンの形態と共に、算出した在庫コストを表示する。ここで、図示するように、部品調達プロセスと生産(前工程)プロセスの間に部品在庫、生産(後工程)プロセスと生産(後工程)プロセスとの間に半製品在庫、生産(後工程)プロセスと出荷、納入プロセスとの間に製品在庫が発生する。そこで、本指標値の表示画面では、この在庫が発生するポイントを、三角形で表示し、その下側に、対応する在庫コストとして、在庫量、在庫保持月数、発生在庫金額を表示する。また、右下側に在庫保持月数と発生保持金額の合計値を表示する。また、在庫が発生するポイントを示す三角形の大きさを、算出した発生在庫量、或いは在庫保持月数、発生在庫金額に応じた大きさとして表示する。
【0066】
このような表示により、サプライチェーンの形態と、その在庫コストを、両者の関係を容易に把握可能な形態で、ユーザに提示することができるようになる。
【0067】
以上、本発明の第1実施形態について説明した。
【0068】
なお、以上の第1実施形態では、図2に示したサプライチェーンを評価対象としたが、これは、この他のプロセスを有するサプライチェーンを評価対象にするようにしてもよい。たとえば、生産プロセスのプロセス数、すなわち、製品の構成の段数をユーザに入力させ、入力されたプロセス数の生産プロセスを順次チェーンした構成を含むサプライチェーンを評価対象とするようにしてもよい。また、この場合に、入力されたプロセス数の生産プロセスの各々についてリードタイムや、図5の市場製品情報入力画面や、図6のプロセス情報入力画面を、各生産プロセスに対応する製品や中間製品についての情報を受け付ける画面として生成し、各情報を受け付けると共に、入力されたプロセス数の生産プロセスを順次チェーンした構成を含むサプライチェーンにおいて受注を引き当てられる対象を自動的に算出して、図7に示したチェーン選択画面にチェーンの選択肢としてユーザに提示し、選択に応じてチェーンが特定された評価対象のサプライチェーンにおいて在庫が発生するポイントを算出し、各ポイントにおける在庫コストを算出するようにしてもよい。
【0069】
また、以上の第1実施形態では、各計画のはずれ度を、はずれ率に日数を乗じる、はずれ率の一次式により求めたが、これは、日数に対するはずれ度は、はずれ率の多次式によって算出するようにしてもよい。このようにすることにより、より正確にはずれ度で定義でき、在庫コスト算出をより適性に行うことができるようになる。
【0070】
また、以上の実施形態では、図8のステップ804、814、824における在庫量算出の際に、計画サイクルの平方根を乗じることにより、算出する在庫量に、計画サイクルの長さの影響を含めたが、これは次のようにして求めた計画サイクルのy乗を乗じるように変更してもよい。
【0071】
すなわち、一般的なサプライチェーンでは、図13に示すように在庫量の推移は、計画を重ねるともに在庫量の振れが小さくなる特性を有しているので、この特性を次のようにして、算出する在庫量に反映する。
【0072】
すなわち、ユーザから製品ライフサイクルの入力を受け、計画回数を数1に示すように、製品ライフサイクルを計画サイクルで除算して求める。
【0073】
【数1】
【0074】
そして、この計画回数を用いて、数2より、在庫量を算出する。
【0075】
【数2】
【0076】
これより、計画回数が少ないときは在庫が多くなり、計画回数が多いほど在庫が少なくなるように在庫量を算出することができる。
【0077】
以下、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0078】
本第2実施形態は、前記第1実施形態に係るサプライチェーン評価システムにおいて指標値として、在庫コストに代えて、計画の受注に対するはずれ度を算出するようにしたものである。ここで、計画の受注に対するはずれ度は、その受注に対して、評価対象のサプライチェーンが生じさせるリスクの大きさを表すことになる。
【0079】
本第2実施形態の動作は前記第1実施形態と同様であるが、情報入力部11が図5の市場・製品情報入力画面では、はずれ率の入力を受け付ける代わりに、ユーザが把握している現在の製品、半製品、部品各々についての在庫量又は在庫保持月数又は在庫金額の入力を受け付ける点と、指標値算出部13の指標値算出の手順が異なる。
【0080】
図14に、この指標値を算出する処理の手順を示す。
【0081】
図示するように、この処理では、受注を製品に引き当てが選択されている場合には(ステップ1401)以下の処理を行う。
【0082】
まず、製品計画のはずれ度を次のように算出する。
【0083】
製品の在庫量が入力されているかどうかを判定し(ステップ1402)、入力されている場合にはステップ1404に進み、入力されていない場合には製品在庫量を次のようにして求めた後、ステップ1404に進む。
【0084】
すなわち、製品在庫保持月数が入力されている場合には、製品在庫量=製品在庫保持月数×1月分の受注量、製品在庫金額が入力されている場合には、製品在庫量=製品在庫金額/(1製品分の材料費+1製品分の半製品を作るための加工費+1製品を半製品から作るための加工費)とする(ステップ1403)。
【0085】
ステップ1404では、製品生産量を、製品生産量=(製品在庫量/√計画サイクル)+受注量として求める。
【0086】
そして、製品生産計画のはずれ度H1を、(製品生産量/受注量)-1として求める(ステップ1405)。
【0087】
そして、次に、半製品生産計画のはずれ度を次のように算出する。
【0088】
半製品の在庫量が入力されているかどうかを判定し(ステップ1408)、入力されている場合にはステップ1410に進み、入力されていない場合には半製品在庫量を次のようにして求めた後、ステップ1410に進む。
【0089】
すなわち、半製品在庫保持月数が入力されている場合には、半製品在庫量=半製品在庫保持月数×1月分の受注量、半製品在庫金額が入力されている場合には、半製品在庫量=半製品在庫金額/(1製品分の材料費+1製品分の半製品を作るための加工費)とする(ステップ1409)。
【0090】
ステップ1404では、半製品生産量を、半製品生産量=(半製品在庫量/√計画サイクル)+製品生産量として求める。
【0091】
そして、半製品生産計画のはずれ度H2を、(半製品生産量/受注量)-1として求める(ステップ1411)。
【0092】
そして、最後に、部品調達計画のはずれ度H3を次のように算出する。
【0093】
部品の在庫量が入力されているかどうかを判定し(ステップ1414)、入力されている場合にはステップ1416に進み、入力されていない場合には半製品在庫量を次のようにして求めた後、ステップ1416に進む。
【0094】
すなわち、部品在庫保持月数が入力されている場合には、部品在庫量=部品在庫保持月数×1月分の受注量、半製品在庫金額が入力されている場合には、部品在庫量=部品在庫金額/(1製品分の材料費)とする(ステップ1415)。
【0095】
ステップ1416では、部品調達量を、部品調達量=(部品在庫量/√計画サイクル)+半製品生産量として求める。
【0096】
そして、部品調達計画のはずれ度H3を、(部品調達量/受注量)-1として求める(ステップ1417)。
【0097】
一方、受注を半製品に引き当てが選択されている場合には(ステップ1401、1407)、製品生産量=受注量とした上で(ステップ1406)、前述したように半製品生産計画のはずれ度、部品調達計画のはずれ度を算出する処理を行う。
【0098】
また、受注を部品に引き当てが選択されている場合には(ステップ1401、1406、1407、1413)、半製品生産量=受注量とした上で(ステップ1412)、前述したように部品調達計画のはずれ度を算出する処理を行う。
【0099】
そして、以上のように算出した指標値として算出した各計画のはずれ度を、図10〜12の在庫コストに代えて表示する。
【0100】
以上、本発明の第2実施形態について説明した。
【0101】
以下、本発明の第3実施形態について説明する。
【0102】
本第3実施形態は、前記第1実施形態に係るサプライチェーン評価システムにおいて指標値として、在庫コストに代えて、顧客要求対応率を算出するようにしたものである。ここで、顧客要求対応率とは、予想される顧客の注文の変更の要求に対して、どの程度サプライチェーンが対応できるかを表すものである。
【0103】
本第3実施形態の動作は前記第1実施形態と同様であるが、情報入力部11が図5の市場・製品情報入力画面では要求変更率を受け付ける点と、指標値算出部13の指標値算出の手順が異なる。
【0104】
ここで、要求変更率とは、顧客によって要求されるであろう注文の変更の大きさの受注の大きさに対する割合が、納入までの日数が一日増える毎にどれだけ増加するかを表したものである。すなわち、本実施形態では、納入が近づくにつれ、顧客から要求される注文の変更量は線形的に小さくなるものとしている。
【0105】
したがって、図15に示すように、単純には、要求変更率に納入までの日数と受注量を乗じたものが顧客の注文の変更量を表したものとなる。ただし、以下に説明する指標値算出の処理では、各計画において、その時点までの要求の変更を考慮した計画が作成され、計画サイクルが短いほど、計画外の要求変更量が小さくなるものとして、要求変更率の他、計画サイクルをも考慮して要求変更量を算出する。
【0106】
以下、指標値算出部による顧客要求対応率を指標値として算出する処理の手順について説明する。
【0107】
まず、前述した第1実施形態における指標値算出処理の場合と同様にして、製品在庫量、半製品在庫量、部品在庫量を求める。
【0108】
そして、図16に手順を示す処理を行う。
【0109】
図示するように、この処理では、受注を製品に引き当てが選択されている場合には(ステップ1901)以下の処理を行う。
【0110】
まず、製品生産開始後出荷納入開始前に生じ得る最大要求変更量に対して、製品在庫によってはどれだけ対応出来ないかを表す、製品在庫による要求未対応率を次のように算出する。
【0111】
まず、変更量を、生産(後工程)プロセスのリードタイムと要求変更率と受注量と√計画サイクルとを乗じて求める(ステップ1902)
次に、変更可能量を、製品在庫に製品在庫の共有度を乗じて求める。ここで、製品在庫の共有度は、入力された製品数が大きいほど大きくなる値とする。たとえば製品数が10なら共有度0.1、製品数20がなら0.2とする。そして、変更量から変更可能量を引いた値が0以上なら製品在庫による変更不可能量を0に、変更量から変更可能量を引いた値が0未満なら変更量から変更可能量を引いた値の絶対値を製品在庫による変更不可能量とする(ステップ1903)。
【0112】
最後に、変更不可能量/受注量を、製品在庫による要求未対応率とする(ステップ1904)。
【0113】
そして、次に、半製品生産開始後製品生産開始前に生じ得る最大要求変更量に対して、半製品在庫によってはどれだけ対応出来ないかを表す、半製品在庫による要求未対応率を次のように算出する。
【0114】
まず、変更量を、生産(前工程)プロセスのリードタイムと要求変更率と受注量と√計画サイクルとを乗じて求める(ステップ1906)
次に、変更可能量を、半製品在庫に半製品在庫の共有度を乗じて求める。ここで、半製品在庫の共有度は、入力された1半製品を使用する製品の数が大きいほど大きくなる値とする。たとえば、入力された1半製品を使用する製品の数が5なら共有度0.5、7なら0.7とする。そして、変更量から変更可能量を引いた値が0以上なら、半製品在庫による変更不可能量を0に、変更量から変更可能量を引いた値が0未満なら変更量から変更可能量を引いた値の絶対値を半製品在庫による変更不可能量とする(ステップ1907)。
【0115】
最後に、変更不可能量/受注量を、半製品在庫による要求未対応率とする(ステップ1908)。
【0116】
そして、次に、部品調達指示後半製品生産開始前に生じ得る最大要求変更量に対して、部品在庫によってはどれだけ対応出来ないかを表す、部品在庫による要求未対応率を次のように算出する。
【0117】
まず、変更量を、部品調達プロセスと発注指示作成プロセスと計画プロセスのリードタイムの和と、要求変更率と、受注量と、√計画サイクルとを乗じて求める(ステップ1910)
次に、変更可能量を、部品在庫に部分在庫の共有度を乗じて求める。ここで、部品在庫の共有度は、入力された1部品を使用する製品の数が大きいほど大きくなる値とする。たとえば、入力された1部品を使用する製品の数が5なら共有度0.5、7なら0.7とする。そして、変更量から変更可能量を引いた値が0以上なら、部品在庫による変更不可能量を0に、変更量から変更可能量を引いた値が0未満なら変更量から変更可能量を引いた値の絶対値を部品在庫による変更不可能量とする(ステップ1911)。
【0118】
最後に、変更不可能量/受注量を、部品在庫による要求未対応率とする(ステップ1912)。
【0119】
そして、次に、引き当て後の要求未対応率を算出する。
【0120】
ここでは、受注を製品に引き当てているので、引き当てポイントを生産(後工程)プロセスと出荷納入プロセスの間に設定し、引き当てポイントの要求変更量を、変更量として求める。すなわち、出荷納入プロセスのリードタイムと、要求変更率と、受注量とを乗じて求める(ステップ1913)。
【0121】
そして、変更量=引き当て後の変更不可能量とみなし、変更量/受注量を引き当て後の要求未対応率とする。
【0122】
最後に、製品在庫による変更不可能量と半製品による変更不可能量と部品在庫による変更不可能量と引き当て後の変更不可能量=変更量の和を、受注量で除した値を、1から引いた値を顧客要求対応度として算出する(ステップ1915)。
【0123】
一方、受注を半製品に引き当てが選択されている場合には(ステップ1901、1905)、前述した半製品在庫による要求未対応率と、部品在庫による要求未対応率を求める。
【0124】
そして、引き当て後の要求未対応率を算出する。
【0125】
ここでは、受注を半製品に引き当てているので、引き当てポイントを生産(前工程)プロセスと生産(後工程)プロセスの間に設定し、引き当てポイントの要求変更量を、変更量として求める。すなわち、出荷納入プロセスと生産(後工程)プロセスののリードタイムの和と、要求変更率と、受注量とを乗じて求める(ステップ1913)。
【0126】
そして、変更量=引き当て後の変更不可能量とみなし、変更量/受注量を引き当て後の要求未対応率とする。
【0127】
最後に、半製品による変更不可能量と部品在庫による変更不可能量と引き当て後の変更不可能量=変更量の和を、受注量で除した値を、1から引いた値を顧客要求対応度として算出する(ステップ1915)。
【0128】
また、受注を部品に引き当てが選択されている場合には(ステップ1901、1905、1909)、部品在庫による要求未対応率を求める。
【0129】
そして、引き当て後の要求未対応率を算出する。
【0130】
ここでは、受注を部品に引き当てているので、引き当てポイントを部品調達プロセスと生産(前工程)プロセスとの間に設定し、引き当てポイントの要求変更量を、変更量として求める。すなわち、出荷納入プロセスと生産(後工程)プロセスと生産(前工程)プロセスのリードタイムの和と、要求変更率と、受注量とを乗じて求める(ステップ1913)。
【0131】
そして、変更量=引き当て後の変更不可能量とみなし、変更量/受注量を引き当て後の要求未対応率とする。
【0132】
最後に、部品在庫による変更不可能量と引き当て後の変更不可能量=変更量の和を、受注量で除した値を、1から引いた値を顧客要求対応度として算出する(ステップ1915)。
【0133】
そして、以上のように算出した指標値として算出した各在庫による要求未対応率、変更不可能量、引き当て後の要求未対応率、変更不可能量と、顧客要求対応度を、図17に示すように、評価対象のサプライチェーンと共に表示する。ここで、各在庫による要求未対応率、変更不可能量、引き当て後の要求未対応率、変更不可能量は、ユーザが理解しやすいように、それぞれ、対応する在庫ポイント、引き当てポイントの位置に表示する。また、各在庫による要求未対応率、引き当て後の要求未対応率は、図示するように円グラフとして表示する。
【0134】
以上、本発明の第3の実施形態について説明した。
【0135】
以下、本発明の第4の実施形態について説明する。
【0136】
本第4実施形態は、図18に示すように、前記第1、第2、第3実施形態に係るサプライチェーン評価システムに、情報入力部11へのユーザの各種情報の入力を支援する基礎データ入力部15と情報算出部14を設けたものである。
【0137】
基礎データ入力部15と情報算出部14は、製品数やコストなどの製品情報、プロセス情報などの値が明確になっていない場合に、それらのデータを算出するための基礎データを入力を受け、製品情報或いはプロセス情報の値を算出し、ユーザの代わりに情報入力部11に入力する。
【0138】
以下、基礎データ入力部15と情報算出部14の動作について説明する。
【0139】
基礎データ入力部15は、GUI制御部1100を介して、図19に示す入力画面を表示し、基礎データの入力を受け付ける。
【0140】
すなわち、画面1で入力する主要製品数を受け付け、画面2で各製品に対する需要量、ライフサイクル、生産(後工程)プロセスでの製品の加工費、生産(後工程)プロセスのリードタイム、そして、製品に使用する主要な半製品の名称を受け付け、画面3で各半製品に対する生産(前工程)プロセスでの半製品の加工費、生産(前工程)プロセスのリードタイムを受け付け、画面4で、各半製品毎に、半製品に使用する主要な部品の名称を受け付け、画面5で、各部品の材料費、部品調達プロセスのリードタイムを受け付ける。
【0141】
次に、情報算出部14は、図20に示す処理によって、基礎データ入力部15が受け付けた基礎データより、1半製品を使用する製品数、1部品を使用する製品数、1製品分の材料費、1製品分の半製品を作るための加工費、1製品を半製品から作るための加工費、各プロセスのリードタイムを算出し、情報入力部11に入力する。
【0142】
すなわち、まず、各製品の、生産(後工程)プロセスでの製品の加工費の平均値を、1製品を半製品から作るための加工費とする(ステップ1201)。次に、各製品の生産(後工程)プロセスのリードタイムの平均値を生産(後工程)プロセスのリードタイムとする(ステップ1202)。次に、各製品毎に、その製品を構成する半製品の生産(前工程)プロセスでの半製品の加工費の和を求め、各製品ついて求めた和の平均値を、1製品分の半製品を作るための加工費とする(ステップ1203)。また、各半製品の生産(前工程)プロセスのリードタイムの平均値を生産(前工程)プロセスのリードタイムとする(ステップ1204)。そして、各半製品について、その半製品を使用する製品数を求め、その平均値を1半製品を使用する製品数とし、各部品について、その部品を使用する製品数を求め、その平均値を1部品を使用する製品数とする(ステップ1205)。また、各製品を構成する部品の材料費の和を求め、その平均値を1製品分の材料費とする(ステップ1206)。そして、各部品の部品調達プロセスのリードタイムの平均値を、部品調達プロセスのリードタイムとする(ステップ1207)。
【0143】
以上、本発明の第4の実施形態について説明した。
【0144】
以下、本発明の第5の実施形態について説明する。
【0145】
本第5実施形態は、前記第1、第2、第3実施形態において、図4のメインメニュー画面にチェーン選択および指標値算出ボタンの代わりにサプライチェーン評価のボタンを設け、図3の手順を図21に示すように修正することにより、このプライチェーン評価のボタンが選択されたときに、次のような処理を行うようにしたものである。
【0146】
すなわち、図21に示すように、ステップ1608においてサプライチェーン評価が選択されていると判定された場合には、各チェーンの選択肢のそれぞれについて(各引き当て対象の選択肢のそれぞれについて)、前述のように指標値の算出を行う(ステップ1609)。そして、各チェーン選択肢について求めた指標値とサプライチェーン形態を表示する(ステップ1610)。
【0147】
そして、この指標値をユーザが確認し、良好な指標値のチェーン選択肢を選択したならば、このチェーン選択肢と、情報入力部11が受け付けた各情報を、所定の業務システム1611に出力する。
【0148】
ここで、業務システムは、出力されたチェーン選択肢と、情報入力部11が受け付けた各情報に適合した形態に、現実のサプライチェーンを切り替え運営するシステムである。
【0149】
なお、ステップ1610の表示は、例えば、図10〜12のように在庫量、在庫金額、在庫保持月数を、調達、製造、出荷、物流、在庫の物流にかかるトータルコストなどの他の指標値とともに表示するようにしてもよい。また、複数の指標値に対して重み付けしたものから、各チェーン選択肢の総合点を導き出し、総合点の良い順に、対応する指標値とサプライチェーン形態を表示するようにしてもよい。
【0150】
以上、本発明の第5実施形態について説明した。
【0151】
以下、本発明の第6の実施形態について説明する。
【0152】
図22に、本第6実施形態に係るサプライチェーン評価システムの構成を示す。
【0153】
図示するように、本実施形態に係るサプライチェーン評価システムは、第1、第2、第3実施形態に係るサプライチェーン評価システムに、シミュレーションサブシステム1500を付加したものである。
【0154】
このシミュレーションサブシステム1400は、シミュレーションモデル設計部21、パラメータ/データ入力部22、シミュレーション実行部23を備えている。
【0155】
以下、その動作について説明する。
【0156】
まず、ユーザは前述のように、サプライチェーンの指標値を算出して評価を行い、その後、評価を行ったサプライチェーンの詳細な解析を要求すると、シミュレーションモデル設計部21は、情報入力部11が受け付けた各情報を取り込む。また、パラメータ/データ入力部22を介してユーザから入力を受け付けた、サプライチェーンの、詳細シミュレーションを行うために必要なその他のデータやパラメータを取り込む。
【0157】
そして、シミュレーションモデル設計部21は、取り込んだ各情報、データ、パラメータから、サプライチェーンの、より詳細なモデルを作成する。このとき、作成を容易に行うために、既に設計された詳細モデルをデータ記憶装置1300から読み出したり、各モデルに対してデータ項目や条件をまとめたテンプレートをデータ記憶装置1300から読み出し、これらモデルを作成するようにしてもよい。
【0158】
次に、シミュレーション実行部23は、取り込んだ各情報、データ、パラメータを用いて、実際のサプライチェーンの動作を模擬したシミュレーションを実施し、その結果、経過をユーザに提示する。
【0159】
これよりユーザは、各プロセスの施策を決定したり、プロセスのボトルネックを抽出したりすることが可能となる。また、シミュレーション実行後、再度、パラメータ/データ入力部22でパラメータやデータを変更したり、シミュレーションモデル設計部21でプロセスの詳細モデルを変更したりしながら実現施策を決定したりする。更には、再度、情報入力部11から各情報を入力し、評価詳細解析を行うサプライチェーンを再決定する。この結果、サプライチェーン構築において、サプライチェーンの指標値からサプライチェーンの適切な構成をおおまかに決定した後、これに従ってサプライチェーンの詳細を設計することができ、初めから詳細なレベルでサプライチェーンの設計、評価を行う場合に比べ、サプライチェーン設計の処理に要する時間を削減することが期待できる。
【0160】
以上、本発明の実施形態について説明した。
【0161】
なお、以上の各実施形態に係るサプライチェーン評価システムは、CPUや主記憶や外部記憶装置や表示装置や入力装置などを備えた、一般的な構成を有する電子計算機を用いて構築するようにしてもよい。この場合、以上に示した各部は、主記憶にロードされた、各部の処理を記述したプログラムをCPUが実行することにより電子計算機上に具現化するプロセスとして実現される。ここで、このようなプログラムは、たとえば、CD-ROMなどの記憶媒体や、ネットワークなどの通信媒体を介して電子計算機に供給するようにしてもよい。これらの場合、一般的には、供給されたプログラムは外部記憶装置に格納され、必要に応じて主記憶にロードされ、CPUによって実行されることになる。
【0162】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、少ない負担でサプライチェーンの評価を行うことのできるサプライチェーン評価システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るサプライチェーン評価システムの構成を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態において評価対象とするサプライチェーンの構成を示す図である。
【図3】第1実施形態に係るサプライチェーン評価システムの処理の手順を示すフローチャートである。
【図4】第1実施形態において表示するメインメニュー画面を示す図である。
【図5】第1実施形態において表示する市場、製品情報入力画面を示す図である。
【図6】第1実施形態において表示するプロセス情報入力画面を示す図である。
【図7】第1実施形態において表示するチェーン選択入力画面を示す図である。
【図8】第1実施形態において用いるはずれ率を説明するための図である。
【図9】第1実施形態に係る指標値算出処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】第1実施形態に係る指標値の表示形態を示す図である。
【図11】第1実施形態に係る指標値の表示形態を示す図である。
【図12】第1実施形態に係る指標値の表示形態を示す図である。
【図13】在庫変動と時間経過の関係を示す図である。
【図14】第2実施形態に係る指標値算出処理の手順を示すフローチャートである。
【図15】第3実施形態において用いる要求変更率を説明するための図である。
【図16】第3実施形態に係る指標値算出処理の手順を示すフローチャートである。
【図17】第3実施形態に係る指標値の表示形態を示す図である。
【図18】第4実施形態に係るサプライチェーン評価システムの構成を示すブロック図である。
【図19】第4実施形態において表示する基礎データ入力用画面を示す図である。
【図20】第4実施形態に係る情報算出部の処理の手順を示すフローチャートである。
【図21】第5実施形態に係るサプライチェーン評価システムの処理の手順を示すフローチャートである。
【図22】第6実施形態に係るサプライチェーン評価システムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
11 情報入力部
13 指標値算出部
1100 GUI制御部
1200 処理部
1300 データ記憶部
Claims (8)
- サプライチェーンを評価するサプライチェーン評価システムであって、
ユーザより情報の入力を受け付ける情報入力手段と、情報記憶手段と、サプライチェーンの効率を表す指標値を算出する指標値算出手段と、情報を表示する情報出力手段と、を有し、
前記情報記憶手段は、
受注を引当可能な複数の在庫ポイントを含む前記サプライチェーンを構成する複数のプロセスの情報を記憶しており、
前記情報入力手段は、
受注量、前記サプライチェーンを構成する各プロセスのリードタイム、および、前記複数の在庫ポイント各々が発生する前記サプライチェーンの効率に影響を与える事象の量を、所定の規則に従い前記受注量および前記各プロセスのリードタイムから算出するためのパラメータを受け付けて、前記情報記憶手段に記憶すると共に、前記情報記憶手段に記憶されている前記複数の在庫ポイントの中から受注を引き当てる受注引当在庫ポイントの選択を受け付け、
前記指標値算出手段は、
前記情報入力手段により選択された受注引当在庫ポイントおよび前記受注引当在庫ポイントよりも前記サプライチェーンの上流側に位置する在庫ポイント各々における前記事象の発生量を、前記情報記憶手段に記憶されている受注量およびパラメータと、前記情報記憶手段に記憶されている各プロセスのリードタイムのうち前記受注引当在庫ポイントよりも前記サプライチェーンの上流側に位置する各プロセスのリードタイムとを用いて、前記所定の規則に従い算出し、
前記情報出力手段は、
前記受注引当在庫ポイントおよび前記受注引当在庫ポイントよりも前記サプライチェーンの上流側に位置する在庫ポイント各々について算出された前記事象の発生量を、前記サプライチェーンの在庫の効率を表す指標値として表示すること
を特徴とするサプライチェーン評価システム。 - サプライチェーンを評価するサプライチェーン評価システムであって、
ユーザより情報の入力を受け付ける情報入力手段と、情報記憶手段と、サプライチェーンの効率を表す指標値を算出する指標値算出手段と、情報を表示する情報出力手段と、を有し、
前記情報記憶手段は、
受注を引当可能な複数の在庫ポイントを含む前記サプライチェーンを構成する複数のプロセスの情報を記憶しており、
前記情報入力手段は、
受注量、前記サプライチェーンを構成する各プロセスのリードタイム、および、前記複数の在庫ポイント各々における入庫量を、所定の規則に従い前記受注量および前記各プロセスのリードタイムから算出するためのパラメータを受け付けて、前記情報記憶手段に記憶すると共に、前記情報記憶手段に記憶されている前記複数の在庫ポイントの中から受注を引き当てる受注引当在庫ポイントの選択を受け付け、
前記指標算出手段は、
前記情報入力手段により選択された受注引当在庫ポイントおよび前記受注引当在庫ポイントよりも前記サプライチェーンの上流側に位置する在庫ポイント各々における入庫量を、前記情報記憶手段に記憶されている受注量およびパラメータと、前記情報記憶手段に記憶されている各プロセスのリードタイムのうち前記受注引当在庫ポイントよりも前記サプライチェーンの上流側に位置する各プロセスのリードタイムとを用いて、前記所定の規則に従い算出すると共に、
前記受注引当在庫ポイントよりも前記サプライチェーンの上流に位置する各在庫ポイン トの出庫量に、当該在庫ポイントより1つ下流側に位置する在庫ポイントについて算出された入庫量を設定し、且つ、前記受注引当在庫ポイントにおける出庫量に、前記情報記憶手段に記憶されている受注量を設定して、前記受注引当在庫ポイントおよび前記受注引当在庫ポイントよりも前記サプライチェーンの上流側に位置する在庫ポイント各々における入庫量および出庫量の差分である在庫発生量を算出し、
前記情報出力手段は、
前記受注引当在庫ポイントおよび前記受注引当在庫ポイントよりも前記サプライチェーンの上流側に位置する在庫ポイント各々について算出された在庫発生量を、前記サプライチェーンの在庫の効率を表す指標値として表示すること
を特徴とするサプライチェーン評価システム。 - サプライチェーンを評価するサプライチェーン評価システムであって、
ユーザより情報の入力を受け付ける情報入力手段と、情報記憶手段と、サプライチェーンの効率を表す指標値を算出する指標値算出手段と、情報を表示する情報出力手段と、を有し、
前記情報記憶手段は、
受注を引当可能な複数の在庫ポイントを含む前記サプライチェーンを構成する複数のプロセスの情報を記憶しており、
前記情報入力手段は、
受注量、前記サプライチェーンを構成する各プロセスのリードタイム、および、前記複数の在庫ポイント各々における在庫量を特定する情報を受け付けて、前記情報記憶手段に記憶すると共に、前記情報記憶手段に記憶されている前記複数の在庫ポイントの中から受注を引き当てる受注引当在庫ポイントの選択を受け付け、
前記指標算出手段は、
前記情報記憶手段に記憶されている前記情報入力手段により選択された受注引当在庫ポイントの在庫量に、前記情報記憶手段に記憶されている受注量を加算し、該加算結果を前記受注引当在庫ポイントの入庫量に設定すると共に、前記受注引当在庫ポイントよりも前記サプライチェーンの上流側に位置する在庫ポイント各々について、前記情報記憶手段に記憶されている当該在庫ポイントの在庫量に、当該在庫ポイントより1つ下流側に位置する在庫ポイントについて設定された入庫量を加算し、該加算結果を当該在庫ポイントの入庫量に設定して、前記受注引当在庫ポイントおよび前記受注引当在庫ポイントよりも前記サプライチェーンの上流側に位置する在庫ポイント各々の入庫量の前記情報記憶手段に記憶されている受注量に対する比率を算出し、
前記情報出力手段は、
前記受注引当在庫ポイントおよび前記受注引当在庫ポイントよりも前記サプライチェーンの上流側に位置する在庫ポイント各々について算出された比率を、前記サプライチェーンの入庫計画の効率を表す指標値として表示すること
を特徴とするサプライチェーン評価システム。 - サプライチェーンを評価するサプライチェーン評価システムであって、
ユーザより情報の入力を受け付ける情報入力手段と、情報記憶手段と、サプライチェーンの効率を表す指標値を算出する指標値算出手段と、情報を表示する情報出力手段と、を有し、
前記情報記憶手段は、
受注を引当可能な複数の在庫ポイントを含む前記サプライチェーンを構成する複数のプロセスの情報を記憶しており、
前記情報入力手段は、
受注量、前記サプライチェーンを構成する各プロセスのリードタイム、前記複数の在庫ポイント各々における入庫量を、所定の第1の規則に従い前記受注量および前記各プロセスのリードタイムから算出するための第1のパラメータ、および、前記複数の在庫ポイン ト各々における前記受注量に対する受注内容変更量を、所定の第2の規則に従い前記受注量および前記各プロセスのリードタイムから算出するための第2のパラメータを受け付けて、前記情報記憶手段に記憶すると共に、前記情報記憶手段に記憶されている前記複数の在庫ポイントの中から受注を引き当てる受注引当在庫ポイントの選択を受け付け、
前記指標算出手段は、
前記情報入力手段により選択された受注引当在庫ポイントおよび前記受注引当在庫ポイントよりも前記サプライチェーンの上流側に位置する在庫ポイント各々における入庫量を、前記情報記憶手段に記憶されている受注量および第1のパラメータと、前記情報記憶手段に記憶されている各プロセスのリードタイムのうち前記受注引当在庫ポイントよりも前記サプライチェーンの上流側に位置する各プロセスのリードタイムとを用いて、前記所定の第1の規則に従い算出すると共に、
前記受注引当在庫ポイントよりも前記サプライチェーンの上流に位置する各在庫ポイントの出庫量に、当該在庫ポイントより1つ下流側に位置する在庫ポイントについて算出された入庫量を設定し、且つ、前記受注引当在庫ポイントにおける出庫量に、前記情報記憶手段に記憶されている受注量を設定して、前記受注引当在庫ポイントおよび前記受注引当在庫ポイントよりも前記サプライチェーンの上流側に位置する在庫ポイント各々における入庫量および出庫量の差分である在庫発生量を算出し、
前記情報入力手段により選択された受注引当在庫ポイントおよび前記受注引当在庫ポイントよりも前記サプライチェーンの上流側に位置する在庫ポイント各々における受注内容変更量を、前記情報記憶手段に記憶されている受注量および第2のパラメータと、前記情報記憶手段に記憶されている各プロセスのリードタイムのうち前記受注引当在庫ポイントよりも前記サプライチェーンの上流側に位置する各プロセスのリードタイムとを用いて、前記所定の第2の規則に従い算出すると共に、
前記情報入力手段により選択された受注引当在庫ポイントおよび前記受注引当在庫ポイントよりも前記サプライチェーンの上流側に位置する在庫ポイント各々について、算出された当該在庫ポイントにおける在庫発生量に前記情報記憶手段に記憶されている受注量に比例する当該在庫ポイントにおける在庫の共有度を乗算し、該乗算結果を当該在庫ポイントにおける変更可能量に設定し、算出された当該在庫ポイントにおける受注内容変更量から設定された当該在庫ポイントにおける変更可能量を減算して、当該在庫ポイントにおける変更不可能量を算出し、
前記情報出力手段は、
前記受注引当在庫ポイントおよび前記受注引当在庫ポイントよりも前記サプライチェーンの上流側に位置する在庫ポイント各々について算出された変更不可能量を、前記サプライチェーンの受注内容変更要求に対する効率を表す指標値として表示すること
を特徴とするサプライチェーン評価システム。 - 請求項1乃至4記載のいずれか一項に記載のサプライチェーン評価システムであって、
前記情報入力手段は、入庫計画が作成される周期の入力を受け受け、
前記指標値算出手段は、前記情報入力手段で受け付けた周期がより短いほど、前記サプライチェーンの効率がより良くなるように、指標値として算出する値を補正すること
を特徴とするサプライチェーン評価システム。 - 請求項1乃至5のいずれか一項に記載のサプライチェーン評価システムであって、
前記情報入力手段が受け付けた情報に従って、サプライチェーンのシミュレーションモデルを構築し、現実のサプライチェーンの動作を模擬したシミュレーションを実施するシミュレーション手段を有すること
を特徴とするサプライチェーン評価システム。 - コンピュータがサプライチェーンを評価するサプライチェーン評価方法であって、
前記コンピュータの記憶装置には、受注を引当可能な複数の在庫ポイントを含む前記サ プライチェーンを構成する複数のプロセスの情報が記憶されており、
前記コンピュータの演算装置は、
前記コンピュータの入力装置を介して、受注量、前記サプライチェーンを構成する各プロセスのリードタイム、および、前記複数の在庫ポイント各々が発生する前記サプライチェーンの効率に影響を与える事象の量を、所定の規則に従い前記受注量および前記各プロセスのリードタイムから算出するためのパラメータを受け付けて、前記記憶装置に記憶するステップと、
前記入力装置を介して、前記情報記憶手段に記憶されている前記複数の在庫ポイントの中から受注を引き当てる受注引当在庫ポイントの選択を受け付けるステップと、
前記選択された受注引当在庫ポイントおよび前記受注引当在庫ポイントよりも前記サプライチェーンの上流側に位置する在庫ポイント各々における前記事象の発生量を、前記記憶装置に記憶されている受注量およびパラメータと、前記記憶装置に記憶されている各プロセスのリードタイムのうち前記受注引当在庫ポイントよりも前記サプライチェーンの上流側に位置する各プロセスのリードタイムとを用いて、前記所定の規則に従い算出するステップと、
前記受注引当在庫ポイントおよび前記受注引当在庫ポイントよりも前記サプライチェーンの上流側に位置する在庫ポイント各々について算出された前記事象の発生量を、前記サプライチェーンの在庫の効率を表す指標値として、前記コンピュータの表示装置に表示するステップと、を行うこと
を特徴とするサプライチェーン評価方法。 - サプライチェーンを評価するためのコンピュータ読取り可能なプログラムが記憶された記憶媒体であって、
前記プログラムは、コンピュータを、
受注を引当可能な複数の在庫ポイントを含む前記サプライチェーンを構成する複数のプロセスの情報を記憶する情報記憶手段と、
受注量、前記サプライチェーンを構成する各プロセスのリードタイム、および、前記複数の在庫ポイント各々が発生する前記サプライチェーンの効率に影響を与える事象の量を、所定の規則に従い前記受注量および前記各プロセスのリードタイムから算出するためのパラメータを受け付けて、前記情報記憶手段に記憶すると共に、前記情報記憶手段に記憶されている前記複数の在庫ポイントの中から受注を引き当てる受注引当在庫ポイントの選択を受け付ける情報入力手段と、
前記情報入力手段により選択された受注引当在庫ポイントおよび前記受注引当在庫ポイントよりも前記サプライチェーンの上流側に位置する在庫ポイント各々における前記事象の発生量を、前記情報記憶手段に記憶されている受注量およびパラメータと、前記情報記憶手段に記憶されている各プロセスのリードタイムのうち前記受注引当在庫ポイントよりも前記サプライチェーンの上流側に位置する各プロセスのリードタイムとを用いて、前記所定の規則に従い算出する指標値算出手段と、
前記受注引当在庫ポイントおよび前記受注引当在庫ポイントよりも前記サプライチェーンの上流側に位置する在庫ポイント各々について算出された前記事象の発生量を、前記サプライチェーンの在庫の効率を表す指標値として表示する情報出力手段として、機能させること
を特徴とする記憶媒体。
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