JP4907775B2 - 分析装置及びプログラム及び分析方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、商取引の効率化を行うために改善すべき個所を把握する支援を行うことができる分析装置及びプログラム及び分析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、消費者の購買が多様化する傾向にあり、長期の需要予測が困難になってきた。需要の変動にすばやく応じて生産量を適切に制御し、無駄な在庫や取引の機会損失を少なくするためには、商取引をより迅速に行う必要がある。そのためには取引を行う企業グループが構成するサプライチェーンのうち、どこがボトルネックとなっているかをすばやく同定する方法が必要となっていた。
【0003】
従来、自社の取引相手の振る舞いのみは把握して改善を行っていた。
【0004】
また、他社(例えば、メーカと小売店)と需要予測のデータを交換できるようにし、需要予測を考慮して、自社の需要予測を変更して無駄のないようにするものがあった(例えば、特開平10−97574号公報参照)。これは、従来のDRP(分配要求プランニング)やMRP(資材要求プランニング)で行うプランニング方法を企業間に拡張するものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来は、自社の取引相手の振る舞いのみは把握できるが、その背後にある企業の振る舞いまでは把握できず、どこに問題があるのか分析が困難であった。
【0006】
また、他社と需要予測のデータを交換し、自社の需要予測を変更できるようにするものは、伝票と伝票の動きから企業の振る舞いを把握するものではなかった。
【0007】
本発明は、複数の企業間が送受する伝票から一部分の情報を取り出し、効果的な改善方法を発見できるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の原理説明図である。図1中、1は取引システム、2は分析サーバ、3は他社取引システム、18aは抽出手段、18bはフィルタリング手段、19aは格納手段である。
【0009】
本発明は、前記従来の課題を解決するため次のような手段を有する。
【0010】
(1):商取引を行う複数の企業にそれぞれ設けた取引システム1と、該取引システム1に、企業が送受する伝票情報を抽出する抽出手段18aと、該抽出した情報を格納する格納手段19aとを備え、複数の企業の前記格納手段19aから一連の商取引の振る舞いを取り出せるようにする。このため、複数の企業間が送受する伝票情報より、商取引の効果的な改善方法を発見することができる。
【0011】
(2):前記(1)の商取引分析システムにおいて、商取引の振る舞いを分析する分析サーバ2を備え、該分析サーバ2は、複数の企業が持つ前記格納手段19aからの情報を集約する。このため、伝票間を関連付ける情報により分析サーバ2で容易に商取引の分析を行うことができる。
【0012】
(3):前記(2)の商取引分析システムにおいて、前記取引システム1に、商取引の振る舞いを分析するための情報のみを前記分析サーバ2に転送するためのフィルタリング手段18bを備える。このため、分析サーバ2でのデータ量を削減することができる。
【0013】
(4):前記(2)又は(3)の商取引分析システムにおいて、前記分析サーバ2は、前記一連の商取引を行う複数の企業を、新規の企業に変更して一連の商取引の振る舞いを分析する。このため、新規に加えたい企業が属する取引グループでの取引実績等から得られる振る舞いに関するパラメータを用いて、企業を変更した場合の振る舞いをシミュレートすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
従来は企業ごとに自社のビジネスプロセスの改善を行ってきたのを、取引を構成する複数の企業が自社で取得した取引情報をそれぞれ持ち寄ることにより、取引グループの振る舞いを把握して分析を行い、取引グループ全体における問題点を発見し対処できるようにする。これにより、自社のみのプロセス改善よりもより効果的な改善方法を発見することができる。ここでの取引情報とは、商取引活動によって発生する情報のことで、他企業とやり取りする伝票や、企業内活動の時間履歴等を含むものである。
【0015】
(1):システム構成の説明
図2はシステム構成図である。取引システム1は、インターネットやEDI(electronic data interchange )専用線で分析サーバ2及び他社取引システム3と接続されている。取引システム1には、EAI(enterprise application integration)制御部11、リポジトリ12、B2B(企業間取引)アダプタ13、In−B(社内)アダプタ14、トランスポート15、社内システム16、17、取引分析アダプタ18、取引分析用リポジトリ19が設けてある。また、トランスポート15には、フォーマット変換20、キュー(Queue)21、送受信部22が設けてある。
【0016】
分析サーバ2は、各社から集めた取引情報を集約し、分析を行うものである。EAI制御部11は、自社内および他企業で伝票や情報をやり取りするための制御を行うものである。この制御は、ビジネスプロセスに沿って行われる。このビジネスプロセスは、複数の企業が共同して一連の取引を行うときの伝票と作業を規定(伝票内容のフォーマットの取り決め)するものである。これにより、伝票の意味付けおよび伝票に関連した処理の流れが把握できるため、伝票の流れや、業務改善を行う際に有用である。
【0017】
リポジトリ12は、ビジネスプロセスおよび取引情報の抽出を行うためのルールを格納するものである。B2Bアダプタ13は、他企業と伝票のやり取りを行うトランスポート15とEAI制御部11のインタフェースをとるものである。In−Bアダプタ14は、企業内システムとEAI制御部11のインタフェースをとるものである。
【0018】
トランスポート15は、社内の情報を予め決められた伝票形式に変換して出力し、また、社外からきた伝票を社内の形式に変換する機能を持つものである。バッチ転送をサポートする場合は、キュー21を持ち、伝票を一時蓄積するものである。なお、別の他社取引システム3がある場合は、別のトランスポート15が設けられる。
【0019】
社内システム16、17は、例えば、社内の営業、調達等のシステムである。取引分析アダプタ18は、トランスポート15で送受信する伝票及びその時刻情報を抽出して取引分析用リポジトリ19に格納し、また、社内システム16、17のデータを取引分析用リポジトリ19に転送する機能を持ち、更に、取引分析用リポジトリ19から分析サーバ2に取引情報を転送する機能を持つものである。取引分析用リポジトリ19は、トランスポート15及び社内システム16、17から集めた取引情報を格納し、取引分析アダプタ18により分析サーバ2に転送する機能を持つものである。なお、リポジトリ12の代わりに取引分析用リポジトリ19に取引情報の抽出を行うためのルールを格納することもできる。
【0020】
フォーマット変換20は、例えば、EIAJ(Electronic Industries Association of Japan)、XML(extensible markup language)等の変換を行うものである。キュー21は、待ち行列であり伝票をバッチ処理のため一時蓄積するものである。送受信部22は、他社の取引システム3と送受信を行うものである。
【0021】
なお、取引分析アダプタ18の代わりにトランスポート15内に、トランスポート15で送受信する取引情報を抽出して取引分析用リポジトリ19に格納する制御部を設けることも可能である。
【0022】
(2):ビジネスプロセスの説明
図3はビジネスプロセスの説明図である。図3において、商取引を行う複数の企業が、買い手(Buyer )、売り手(Seller)、運送会社(Delivery Partner)のロール名として示してある。
【0023】
図3の商取引は、買い手(Buyer )が、確定注文伝票▲1▼を生成して売り手(Seller)に発注を行う。売り手(Seller)は、受注した確定注文伝票▲1▼により運送依頼伝票▲2▼を生成して運送会社(Delivery Partner)に運送依頼を行う。運送会社(Delivery Partner)は、受け付けた運送依頼伝票▲2▼により集荷して集荷伝票▲3▼を生成して売り手(Seller)に送付する。売り手(Seller)は、出荷伝票▲4▼を生成して買い手(Buyer )に出荷する。買い手(Buyer )は、受領伝票▲5▼を生成して運送会社(Delivery Partner)に送付する。運送会社(Delivery Partner)は、運送完了伝票▲6▼を生成して売り手(Seller)に送付して運送完了となる。
【0024】
このようなグループを構成し商取引を行う複数の企業は、伝票種別と順番に関して合意を行い、各社の取引システムのリポジトリ12に設定するものである。
【0025】
(3):抽出データ定義の説明
ビジネスプロセスに基づき、参加企業ごとに自社内のイベント(伝票の送信や受信など)に対応して、伝票から抽出するデータやイベント情報として記録する情報を定義してリポジトリ12に設定する。また、予め参加企業間で時刻を同期させておく。
【0026】
図4は抽出データ定義の説明図である。図4において、図3の買い手(Buyer )、売り手(Seller)、運送会社(Delivery Partner)別で、伝票タイプごとの抽出データの定義を示している。例えば、買い手(Buyer )の確定注文伝票▲1▼では、キュー21に投入した時刻、送信時刻、注文番号、見積依頼番号、品名コード、注文数量、注文金額、納品キー番号が抽出データとして定義されている。
【0027】
(4):伝票からのデータ抽出の説明
ビジネスプロセス作成時に指定する取引に使用する伝票には、伝票間の関連付けをする伝票項目(注文番号等)を含み、ある取引の伝票に対応して生成された伝票が一意に決定できるものである。
【0028】
EAI制御部11は、リポジトリ12からビジネスプロセスを読み込み、自社のシステムの動作を設定する。また、リポジトリ12(又は取引分析用リポジトリ19)から上記抽出データ定義(図4参照)を読み込み、イベントが発生する個所(トランスポート15が複数ある場合)で抽出する項目を設定する。
【0029】
取引分析アダプタ18は、ビジネスプロセスに従い、複数の企業が取引を開始すると、企業が入出力する伝票により発生するイベントに対応するデータを抽出し、イベントが発生した時刻および対応するビジネスプロセスの識別子(発注伝票コード等の各伝票を識別するために付けるコード)とともに自社内の取引分析用リポジトリ19に記録する。伝票から分析に用いる項目のみを抽出(フィルタリング)して蓄積することにより、取引分析用リポジトリ19に蓄積するデータ量を削減することができる。なお、前記フィルタリングは、一旦取引分析用リポジトリ19に全ての項目を蓄積し、取引分析用リポジトリ19から分析サーバ2に送るときに行うこともできる。
【0030】
社外の分析サーバ2からの要求あるいは取引分析アダプタ18からの要求に従い、取引分析用リポジトリ19に格納された取引情報を分析サーバ2に転送する。なお、この分析サーバ2は、分析を専門に行うコンサルタント会社に設けることも可能である。
【0031】
分析サーバ2では、参加企業から転送された取引情報を、それが基づくビジネスプロセス別に分類した上で、ビジネスプロセスで最初に生成された伝票から始まる伝票の列を構成する。各伝票には伝票間を関連付ける伝票項目が含まれているため、それらをたどることにより一連の伝票の組を作ることができる。分析サーバ2では、得られた取引情報を元に各種分析(ビジネスプロセスを処理するのに要する処理時間の平均値、最大時間、最小時間、分散値、製品の不良率等)を行うものである。
【0032】
(5):具体例による説明
図3のビジネスプロセスの一例において、このビジネスプロセスでは、ロールとして、買い手(Buyer )、売り手(Seller)、運送会社(Delivery Partner)の3種を持ち、それぞれが用いる伝票の種類を規定している。以下の例では、買い手(Buyer )、売り手(Seller)、運送会社(Delivery Partner)は、それぞれ企業X、企業Y、企業Zが担当するものとする。
【0033】
▲1▼:取引分析用リポジトリへの取引情報の蓄積の説明
送信側では、伝票を一旦キュー21に蓄積してから、決められた時間にまとめて送信し、受信側ではキュー21に蓄積せず、受信後直ちに処理を行うものと仮定する。ビジネスプロセスで用いる伝票は、関係付けがあり、関連する伝票をたどれるものである。
【0034】
図5は伝票間の関係の説明図である。図5において、確定注文伝票▲1▼、運送依頼伝票▲2▼、集荷伝票▲3▼、出荷伝票▲4▼、受領伝票▲5▼、運送完了伝票▲6▼が設けてある。そして、各伝票間の矢印は関係を示しており、例えば、確定注文伝票▲1▼に基づいて、運送依頼伝票▲2▼又は出荷伝票▲4▼が生成されることを示している。
【0035】
一連の伝票の組である確定注文伝票▲1▼と運送依頼伝票▲2▼の関係は、「注文番号」の項目が同じであることで認識することができる。また、一連の伝票の組である運送依頼伝票▲2▼と集荷伝票▲3▼との関連は、「運送依頼番号」の項目が同じであることで認識することができる。このように各伝票間には、一連の伝票の組であることを関連付ける伝票項目が含まれている。
【0036】
企業X、Y、Zは、それぞれの取引システムのトランスポート15において、図4の抽出データ定義で示すように伝票の入出力を行う際に「FROM」、「TO」、「伝票タイプ」に対応したフィールドを伝票から抽出し、取引分析用リポジトリ19に蓄積する。なお、この実施の形態では、取引分析の抽出をトランスポート15のみで行っているが、これに限定されるわけではなく、In−Bアダプタ14やEAI制御部11などにおいて状態が遷移するときにそれらに関する情報を抽出し取引分析用リポジトリ19に蓄積することも可能である。この場合、社内での処理を詳細に取得でき、社内処理の改善点を発見するのに役立つものである。
【0037】
取引が開始され企業間で伝票の送受が行われると各社のトランスポート15において、取引情報が取得され、各社の取引分析用リポジトリ19に格納される。図6は企業ごとの取引分析用リポジトリ内情報の説明図である。図6において、企業Xはバッチで毎日12:00に送信、企業Yはバッチで毎時00分に送信、企業Zはリアルタイムに送信している。
【0038】
例えば、企業Xでは、時刻12月1日の10時00分に、企業Xから企業Yへの確定注文伝票がキュー21に投入され、その時に抽出された項目は、注文番号がX001、見積依頼番号がM100、品名コードがP200、注文数量が100、注文金額が10000、納品キー番号がN300である。また、企業Xで、時刻12月2日の12時00分に、企業Xから企業Yへの確定注文伝票がキュー21から取り出され送信される、その時に抽出された項目は、注文番号がX001である。
【0039】
このような取引分析用リポジトリ19に蓄積された取引情報は、分析サーバ2からの問い合わせ、または、図示されない取引システム内のタイマの設定時刻を契機に、取引分析アダプタ18が取引分析用リポジトリ19内のデータを分析サーバ2に転送する。
【0040】
▲2▼:取引情報の分析の説明
分析サーバ2では、ビジネスプロセス別に、各社の取引情報を元に、伝票の流れを再構成する。即ち、分析サーバ2では、ビジネスプロセスにおいて基点となるのは確定注文伝票のキュー21投入イベントなので、取引情報から確定注文伝票のキュー21投入イベントを検索し、確定注文伝票のキュー21投入イベント、キュー21からの取り出し、運送依頼伝票のキュー21投入イベントなどの一連のイベントを順に並べる。
【0041】
図7は分析用テーブルの説明図である。図7において、時刻12月1日10時00分に企業Xがイベントである確定注文伝票のキュー21投入を行いその伝票の注文番号がX001である。時刻12月2日12時00分に企業Xがイベントである確定注文伝票のキュー21から取り出し企業Yに送信する。時刻12月2日12時01分に企業Yがイベントである確定注文伝票を受信しその伝票の注文番号がX001である。時刻12月2日14時00分に企業Yがイベントである運送依頼伝票のキュー21投入を行いその伝票の注文番号がX001、運送依頼番号がU400、納品番号N300である。このように、注文番号、運送依頼番号、納品番号、納品キー番号(=納品番号)等に基づき一連の伝票を作ることができる。
【0042】
(分析結果表示の説明)
図8は分析結果表示の説明図(1)である。分析の一例として、ビジネスプロセスを処理するのに要する時間の平均値を求める。上記(図7)により一連のイベントの組が得られているため、各イベントにおける処理時間の平均値を求めることができる。図8において、図3に示すビジネスプロセスに対応付け処理時間を示した結果を示している。縦軸が時間であり、「キューイング(キュー待ち)」、「発注」等の各企業内アクティビティ(活動)の縦方向の長さで時間を表している。このため、どの部分で時間がかかっているかを把握することができ(図8では「キューイング」、「出荷」、「受領」に時間がかかっている)、ビジネスプロセスの改善を行うことが可能となる。
【0043】
また、処理時間のばらつきまで求めることもできる。図9は分析結果表示の説明図(2)である。図9において、累計処理時間は「発注」からの累計処理時間を示している。なお、括弧外の数字は累計処理時間の平均値、括弧内の数字は累計処理時間の最小値と最大値を示している。また、企業X、Y、Zの処理単位、キュー待ち、伝票種別の右側の数字は、括弧外の数字は処理時間の平均値、括弧内の数字は処理時間の最小値と最大値を示している。なお、実線は処理の遷移を表している。
【0044】
図9では更に、時間のかかっているものが分かるように、時間のかかっているものから順に(4段階に)濃度を変化させてある。濃度を変化の代わりに色分け表示することも可能である。このため、図9の分析結果表示では、企業Yの「受注」処理に最も時間がかかっている(平均20)ことがわかる。また、最大値と最小値により改善可能時間を推測することもできる。
【0045】
このようにこのビジネスプロセスに参加する企業では、これらの分析結果を見ることにより、どの部分で時間がかかっているかを把握することができ、ビジネスプロセスの改善を行うことが可能となる。
【0046】
また、上記の分析結果により、各企業のアクティビティで要する処理時間が把握できるため、他のビジネスプロセスで同様のアクティビティを行っている企業の処理時間を当てはめ、処理時間の変化を見ることが可能となる。例えば、運送会社として、企業Zと同様の処理を行っている企業Aがあり、企業Zと同様に運送依頼受付・集荷と運送完了アクティビティに関する処理時間が求められている場合、企業X、Y、Zからなるビジネスプロセスの代わりに企業X、Y、Aでビジネスプロセスを実行したと仮定し、企業Aの処理時間を適用することにより、ビジネスプロセス全体の処理時間の変化をシミュレートすることが可能である。これにより取引を行う企業を変えたときの処理時間を処理時間の実績に基づいて推定することが可能となる。
【0047】
以上の例では、処理時間に着目した分析の例であるが、他に、伝票内の数値の精度を求めることも可能である。例えば、発注量に対する納品数の精度や、希望納品日に対する実際の納品日との差異などを求めることができる。
【0048】
(分析例の説明)
分析サーバ2で行う分析例には、次のものがある。
【0049】
(1) ビジネスプロセスを処理するのに要する、各企業におけるアクティビティの処理時間の平均値、最大値、最小値、分散値を求める。
【0050】
(2) 特定の企業から納品される製品の不良率を分析サーバで求める。これは検収伝票、出荷伝票内の項目値を用いる。
【0051】
(3) 特定の企業が納品するときの、注文時の納品希望日時と実際の納品日時との差、および、確定納品日時と実際の納品日時との差の平均値、最大値、最小値、分散値を分析サーバで求める。確定注文伝票、運送依頼伝票、出荷伝票(受領伝票)内の項目を用いる。
【0052】
(4) 各企業が製造・販売する商品および購入する商品とそれらの取引量、取引量の時間変遷を分析サーバで求める。これは確定注文伝票内の項目を用いる。
【0053】
こように上記 (1)〜(4) で得た情報を用いることにより、企業を診断するサービスやコンサルテーションを提供することができる。また、マーケットプレース(取引所)で分析サーバを用い、マーケットプレースに参加する企業が取引情報を分析サーバに送るとき、マーケットプレースで上記 (1)〜(4) の情報などの取引情報を処理した結果を公開することにより、取引相手の信用度と取引の際の振る舞い(例えば、製品の品質、納期の正確さ等)を予測する判断材料として活用することができる。更に、マーケットプレースで、上記(4) の情報などで企業が扱う商品を購入する可能性のある他企業の紹介、および、企業が購入する商品を扱う他企業の紹介(企業のマッチング)を行うことができる。
【0054】
また、マーケットプレースが各社の取引実績を公開するようにできる。このマーケットプレースが公平な第三者として振る舞い、分析サーバが取得する取引情報は改ざんされていないと仮定する。このため各社が独自に公表する情報より信頼性が高いものとなる。
【0055】
(6):プログラムインストールの説明
EAI制御部11、B2Bアダプタ13、In−Bアダプタ14、トランスポート15、社内システム16、17、取引分析アダプタ18、抽出手段18a、フィルタリング手段18b、格納手段19a等は、プログラムで構成でき、主制御部(CPU)が実行するものであり、主記憶に格納されているものである。このプログラムは、一般的な、コンピュータで処理されるものである。このコンピュータは、主制御部、主記憶、ファイル装置、表示装置、キーボード等の入力手段である入力装置などのハードウェアで構成されている。
【0056】
このコンピュータに、本発明のプログラムをインストールする。このインストールは、フロッピィ、光磁気ディスク等の可搬型の記録(記憶)媒体に、これらのプログラムを記憶させておき、コンピュータが備えている記録媒体に対して、アクセスするためのドライブ装置を介して、或いは、LAN等のネットワークを介して、コンピュータに設けられたファイル装置にインストールされる。そして、このファイル装置から処理に必要なプログラムステップを主記憶に読み出し、主制御部が実行するものである。
【0057】
〔以下付記を記載する〕
(付記1) 商取引を行う複数の企業にそれぞれ設けた取引システムと、該取引システムに、企業が送受する伝票及びその時刻情報を抽出する抽出手段と、該抽出した情報を格納する格納手段とを備え、複数の企業の前記格納手段から一連の商取引の振る舞いを取り出せるようにすることを特徴とした商取引分析システム。
【0058】
(付記2) 商取引の振る舞いを分析する分析サーバを備え、該分析サーバは、複数の企業が持つ前記格納手段からの情報を集約することを特徴とした付記1記載の商取引分析システム。
【0059】
(付記3) 前記取引システムに、商取引の振る舞いを分析するための情報のみを前記分析サーバに転送するためのフィルタリング手段を備えることを特徴とした付記2記載の商取引分析システム。
【0060】
(付記4) 前記分析サーバは、前記一連の商取引を行う複数の企業を、新規の企業に変更して一連の商取引の振る舞いを分析することを特徴とした付記2又は3記載の商取引分析システム。
【0061】
(付記5) 企業が送受する伝票及びその時刻情報を抽出する抽出手順と、該抽出した情報を格納手段に格納する格納手順と、前記格納手段から情報を取り出し一連の商取引の振る舞いを分析する分析サーバに転送する手順とをコンピュータに実行させるためのプログラム。
【0062】
(付記6) 企業が送受する伝票及びその時刻情報を抽出する抽出手順と、該抽出した情報を格納手段に格納する格納手順と、前記格納手段から情報を取り出し一連の商取引の振る舞いを分析する分析サーバに転送する手順とをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば次のような効果がある。
【0064】
(1):取引システムに、企業が送受する伝票情報を抽出する抽出手段と、該抽出した情報を格納する格納手段とを備え、複数の企業の前記格納手段から一連の商取引の振る舞いを取り出せるようにするため、複数の企業間が送受する伝票情報より、商取引の効果的な改善方法を発見することができる。
【0065】
(2):分析サーバで、複数の企業が持つ前記格納手段からの情報を集約するため、伝票間を関連付ける情報により分析サーバで容易に商取引の分析を行うことができる。
【0066】
(3):商取引の振る舞いを分析するための情報のみを分析サーバに転送するためのフィルタリング手段を備えるため、分析サーバでのデータ量を削減することができる。
【0067】
(4):分析サーバで、一連の商取引を行う複数の企業を、新規の企業に変更して一連の商取引の振る舞いを分析するため、新規に加えたい企業が属する取引グループでの取引実績等から得られる振る舞いに関するパラメータを用いて、企業を変更した場合の振る舞いをシミュレートすることができる。
【0068】
(5):企業が送受する伝票情報を抽出する抽出手順と、該抽出した情報を格納手段に格納する格納手順と、前記格納手段から情報を取り出し一連の商取引の振る舞いを分析する分析サーバに転送する手順とをコンピュータに実行させるためのプログラム又はプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体とするため、このプログラムをコンピュータにインストールすることで、商取引の効果的な改善方法を発見することができる商取引分析システムを容易に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】実施の形態におけるシステム構成図である。
【図3】実施の形態におけるビジネスプロセスの説明図である。
【図4】実施の形態における抽出データ定義の説明図である。
【図5】実施の形態における伝票間の関係の説明図である。
【図6】実施の形態における企業ごとの取引分析用リポジトリ内情報の説明図である。
【図7】実施の形態における分析用テーブルの説明図である。
【図8】実施の形態における分析結果表示の説明図(1)である。
【図9】実施の形態における分析結果表示の説明図(2)である。
【符号の説明】
1 取引システム
2 分析サーバ
3 他社取引システム
18a 抽出手段
18b フィルタリング手段
19a 格納手段

Claims (3)

  1. 複数の企業をまたがって行われる商取引の流れを示す分析装置であって、
    各企業が持つ、何時発生した、どの企業からどの企業に送信される伝票に関わる、どの伝票に関する企業活動であるアクティビティかと、伝票間の関連付けをする伝票項目とを特定可能な情報を持つ取引用ビジネスリポジトリから、伝票間の関連付けをする伝票項目をもとに、確定注文伝票に関するアクティビティから運送依頼伝票に関するアクティビティまでの一連のアクティビティについて、何時発生した、どの企業から送信されるアクティビティかを関連付けて持つ分析用テーブルを作成する抽出部と、
    前記分析用テーブルのアクティビティに関して、一方の軸における表示位置を、どの企業から発行されたかに従って決定し、他方の軸における表示位置をアクティビティが発生した時刻順で決定するとともに、表示幅をアクティビティが起こってから次のアクティビティが起こるまでの時間に応じて決定して表示する分析結果表示部と、
    を有することを特徴とする分析装置。
  2. 複数の企業をまたがって行われる商取引の流れを示す商取引の分析のためのプログラムであって、
    各企業が持つ、何時発生した、どの企業からどの企業に送信される伝票に関わる、どの伝票に関する企業活動であるアクティビティかと、伝票間の関連付けをする伝票項目とを特定可能な情報を持つ取引用ビジネスリポジトリから、伝票間の関連付けをする伝票項目をもとに、確定注文伝票に関するアクティビティから運送依頼伝票に関するアクティビティまでの一連のアクティビティについて、何時発生した、どの企業から送信されるアクティビティかを関連付けて持つ分析用テーブルを作成する抽出部と、
    前記分析用テーブルのアクティビティに関して、一方の軸における表示位置を、どの企業から発行されたかに従って決定し、他方の軸における表示位置をアクティビティが発生した時刻順で決定するとともに、表示幅をアクティビティが起こってから次のアクティビティが起こるまでの時間に応じて決定して表示する分析結果表示部と、
    してコンピュータを機能させるためのプログラム。
  3. 複数の企業をまたがって行われる商取引の流れを示す分析方法であって、
    各企業が持つ、何時発生した、どの企業からどの企業に送信される伝票に関わる、どの伝票に関する企業活動であるアクティビティかと、伝票間の関連付けをする伝票項目とを特定可能な情報を持つ取引用ビジネスリポジトリから、伝票間の関連付けをする伝票項目をもとに、確定注文伝票に関するアクティビティから運送依頼伝票に関するアクティビティまでの一連のアクティビティについて、何時発生した、どの企業から送信されるアクティビティかを関連付けて持つ分析用テーブルを作成する抽出手順と、
    前記分析用テーブルのアクティビティに関して、一方の軸における表示位置を、どの企業から発行されたかに従って決定し、他方の軸における表示位置をアクティビティが発生した時刻順で決定するとともに、表示幅をアクティビティが起こってから次のアクティビティが起こるまでの時間に応じて決定して表示する分析結果表示手順と、
    を有することを特徴とする分析方法。
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