JP2004013295A - サプライチェーン評価支援システム、及びサプライチェーン評価支援システムの構築方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シミュレーションデータ入出力装置1300で、シミュレーションデータを入力し、シミュレーション実行装置1100で、前記データを用いてシミュレーションモデルを実行してシミュレーションを行い、評価装置1400でシミュレーション結果を評価し、評価結果を入出力装置1300に出力する。実行装置1100では、物流業務のシミュレーションに際して、物流業務を構成する、調達、倉庫、製造、検査、輸送、納入のカテゴリに対して、1つずつのモデルを用いてシミュレーションを行う物流モデル実行手段160を有する。また、物流モデル実行手段160に対し実行可能なシミュレーション指示のみを出す作業指示モデル実行手段150を有する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、受注から納入に至る企業活動、いわゆるサプライチェーンを設計するときに、設計したチェーンを評価する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
製品やサービスを提供する企業においては、利益の確保や顧客ニーズへの対応を図るために、受注から納入に至るまでの全業務活動の連鎖、いわゆるサプライチェーンを企業全体の操業最適化という観点から改革することが重要となっている。このサプライチェーン改革の手順は、まず、企業の取扱う対象製品やサービスの特性、自社のおかれている状況から経営目標値を定める。そして、現状のサプライチェーンを把握・分析するとともに、経営目標値を実現するサプライチェーンの改革施策を立案する。この改革施策においては、例えば、物流拠点の統廃合、生産計画・調達計画立案周期の短縮、受注生産化(製品在庫をなくす)、製造リードタイムの短縮、資材調達方法の見直しなどが、目指すサプライチェーンの改革ポイントである。そして、作成した改革施策に基づいて、業務支援システムの開発導入、組織改正を行い、サプライチェーン改革を遂行していくこととなる。このような改革は、実行するための投資として、例えば、1事業部を対象とした場合でも改革実施人員として数十名、費用に数億円、期間として1〜2年というように、人、お金、期間が非常に多くかかるため、改革失敗のリスクを排除し遂行する必要がある。このような背景から、サプライチェーン改革施策の作成時に、これらの効果検証を事前に算定するニーズが多く発生しており、この算定技術としてシミュレーションを用いた方法が用いられている。
【0003】
例えば、特開平9−153710号公報に記載されている技術は、企業活動を評価するために、サプライチェーンモデルとして、調達、製造、倉庫といった物の流れに起因する業務プロセス、受注処理や生産計画など情報の流れに起因する業務プロセスをモデル化し、この生産計画において、受注状況、在庫、品切れなど物流状況に応じて、生産・出庫・調達指示を行う主機能である資材所要量計算(Manufacturing Resource Planning、以下MRPと呼ぶ)をモデル化して実行しながらシミュレートすることにより物流と情報に関する改革施策を高精度に効果算定するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
先に述べたシミュレーションのために作成するサプライチェーンモデルは、顧客注文を生成するモデル(以下、受注モデルと呼ぶ)、調達、製造、倉庫など物の流れに起因するモデル(以下、物流モデルと呼ぶ)、販売計画立案、生産計画立案など計画情報の流れに起因するモデル(以下、計画モデルと呼ぶ)、製品の需要予測量を算出するモデル(以下、予測モデルと呼ぶ)からなり、対象事業の業務に応じて構築する必要がある。図2はこのサプライチェーンシミュレーションの概要を示すものであり、予測モデルを実行して確率分布に基づいて製品ごとに予測量を生成し、計画モデルを実行して予測量や在庫量をもとにMRP計算を行った上で発注・製造・出庫指示を作成する。また、受注モデルを実行して、確率分布により顧客ごとの注文指示を生成して在庫へ引当てる。更に、各指示に従い、調達、倉庫、製造など、それぞれの品目毎に要する製造、組立、出庫リードタイムを経て製品が出荷される。このような各モデルの処理を実行頻度(例えば、月に1回)に従ってシミュレーション期間動作させて、在庫推移や品切れ推移、稼働率、コストなどのシミュレーション結果を出力し、サプライチェーンを効果算定することとなる。
【0005】
このようなシミュレーションモデルの作成においては、実際のサプライチェーンを反映したモデルとしなければならないため、モデル規模が増大する傾向にある。
【0006】
例えば、ある装置製造メーカーのサプライチェーン評価においては、サプライヤ、外注、自社の部品倉庫、加工、組立、梱包など合計400の物流業務を対象に物流モデルを構築する必要があり、グローバル生産を実施している企業においては更に大規模になる。一方これら物流業務の物流モデルは、受注モデルや計画モデルで生成された指示、例えば製造に関する指示の場合「A製造業務へ2月3日にb製品を100台分生産」という指示に基づいて処理が実行されるが、この指示は受注モデルや計画モデルがそれぞれの実行頻度で生成したものである。そのため物流モデルの処理前に、b製品を100台製造するための部品が存在するのか、製造タイミングでの能力余裕があるか、ラインは稼動しているか、というような実行可能性を物流業務ごとに確認した上で処理を実行する必要があった。このことから、物流モデルを構成する物流業務をそれぞれ個別にモデル化しておく必要があり、物流モデルの作成工数が非常に多くかかっていた。また、この事前効果算定は、改革施策の組合せからなる複数のサプライチェーン案のシミュレーションモデルを作成し評価することとなるが、その際は、あるサプライチェーン案に基づいて作成したシミュレーションモデルを改革施策に応じて変更しながら作成していくことになる。この改革施策の中には、物流倉庫の統廃合、取引先の選定(調達先絞り込み)など物流業務に関するモデル変更を要するものも存在するが、その場合、その物流モデルの中から対象となる物流業務を見つけ、削除や変更、追加といった作業を人手で行わなければならなかった。このようなことから、更にモデル作成工数が膨大する。また、シミュレーション計算を実行するための計算機の観点からも確保するメモリが増大するなど装置自体のスペックも要求されるなどの問題が生じる。
本発明は、上記の問題点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、サプライチェーンモデルのうちの、物流モデルについて、物流業務を対象サプライチェーンに応じてそれぞれモデル化するのでなく、標準化した物流モデルとして用意しておくことでモデル作成工数を低減し、この物流モデルを用いてシミュレーションを行って、サプライチェーンを評価するための情報を提供するサプライチェーン評価支援システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、 製品の受注から納入に至る業務活動を表したサプライチェーンが、経営目標をどの程度達成するかについて評価するための情報を提供するサプライチェーン評価支援システムにおいて、まず、シミュレーションを実行するための実行条件を特定するシミュレーションデータと、需要量の予測に基づいて定められる製品供給量を生産するための計画情報と、納期を含む、顧客からの製品の注文の予測内容を示す注文情報とを取得する。
【0008】
物流業務を構成する複数のサブ業務の各々に対して、1つずつの物流機能モジュール(後述する物流モデルを構成するモジュール)を用意し、前記物流機能モジュールの各々に、指示情報と、当該物流機能モジュールの前段の物流機能モジュールのシミュレーション状況とに基づいて、対応する業務処理をシミュレーションし、シミュレーション状況を出力する機能を持たせる。
【0009】
そして、前記計画情報と前記注文情報とに対処するために必要となる物流業務について、前記複数のサブ業務の各々に対して、業務単位で、前記指示情報を、前記シミュレーションデータを用いて作成するための指示機能モジュール(後述する作業指示モデル)を用意し、当該指示機能モジュールが対象とする物流業務の前段に他の物流業務がある場合には、そのシミュレーション状況に基づいて前記指示情報を作成する機能を持たせる。
【0010】
前記指示機能モジュールを用いて、指示情報を作成する。この指示情報に基づいて、前記複数のサブ業務に対応する前記物流機能モジュールを用いて、シミュレーションを行い、出力されたシミュレーション状況に基づいて、シミュレーション結果および経営目標に対しての評価を行い、評価の結果を出力する。
【0011】
前記指示機能モジュールは、前記計画情報と前記注文情報とに対処するために必要となる物流業務が実行可能であるかどうかを、前記シミュレーションデータを用いて判定し、実行可能であると判定された場合にのみ、前記物流業務について指示情報を作成する機能を有することができる。
【0012】
以下、上記サブ業務を、カテゴリと表記する。
【0013】
物流業務のカテゴリとしては、調達、倉庫、製造、検査、輸送、および納入を考えることができる。
【0014】
詳細に説明すると、例えば、製造業務は、シミュレーションモデルの中で「部品倉庫などの前に存在する物流業務からの送られてきた品目を入庫するとともに、製造指示に従って部品引当てチェックや、能力、稼働日確認を行い、製造業務、品目毎の製造リードタイムを経たのちに次拠点へ出荷する」という処理が行われる。このような物流業務は評価対象であるサプライチェーンの中で複数個存在することになるが、製造というカテゴリで見ると同じ処理を同じ手順で行うもので,各々の製造業務、品目によってリードタイムなどのデータが異なるのみである。また、検査業務においても、「製造業務など前の物流業務から送られてくる品目を入庫し、検査指示に従って検査品目の引当てチェックや、能力、稼働日確認を行い、検査業務、品目ごとに検査リードタイム、リワーク作業を経たのちに次拠点へ出荷する」という処理が行われる。この検査業務も製造業務と同様に、カテゴリで見ると同じ処理手順で行い、検査リードタイムやリワーク作業にかかるリードタイムなどのデータが異なるのみである。このように、各物流業務のモデルは、カテゴリごとに処理手順は同じで、物流業務,品目ごとに持つデータのみが異なることから、この点に着目して、入庫、業務処理、出庫という処理をカテゴリ単位にモデル化しておき、物流業務に対する指示情報に、それぞれ物流業務、品目ごとの個別データを持たせるようにした。また、従来、物流業務ごとに処理していた引当てチェック,能力,稼働日確認の処理は、この処理自体、カテゴリに関係なく全ての物流業務で同じ処理手順である。この点に着目し、これらの処理を作業指示モデルとして別途モデル化し、物流業務全体に対する生産指示や調達手配などの指示情報を物流モデルへ出力するようにした。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付画面に基づいて、本発明の実施の形態につき詳細を説明する。図1は、本実施の形態にかかるサプライチェーン評価支援システムの構成の1例を示すブロックダイヤグラムである。図1において、本実施形態のサプライチェーン評価支援システムは、シミュレーション実行装置1100と、データ記憶装置1200と、シミュレーションデータ入出力装置1300と、評価装置1400とを有する。また、シミュレーション実行装置1100は、シミュレーション全体制御実行手段110と、計画モデル実行手段120と、受注モデル実行手段130と、需要予測モデル実行手段140と、作業指示モデル実行手段150と、物流モデル実行手段160と、モデル作成手段170とを有する。
【0016】
まず、図1のシステム構成を用いてサプライチェーンを評価する大きな流れを図3に示す。新サプライチェーンを効果算定するために、まず目標とする評価指標として、例えば在庫回転率を20回転、顧客要求対応度を95%などの目標値を、シミュレーションデータ入出力装置1300を介して受け付けてデータ記憶装置1200に格納する(301)。
【0017】
次に対象サプライチェーンを評価するためのシミュレーションモデルを、モデル作成手段170により作成する(302)。ここでシミュレーションモデルとは、サプライチェーンを構成する要素を模擬するためのプログラムの集合である。次に、作成したシミュレーションモデルに対してシミュレーションを実行するために必要なシミュレーションデータの入力を、シミュレーションデータ入出力装置1300を介して受け付ける(303)。ここで、シミュレーションデータとは、シミュレーション実行時間やシミュレーション回数、また、後述する図10の右側に示す部品表データや物流プロセスデータ、注文引当ポイントデータ、能力データ、引当制約データ、カレンダデータ、図18に示す需要設定データ、図20に示す注文設定データである。これらについては後で詳述する。そして、物流や情報の流れをシミュレーション期間にわたってコンピュータ上で模擬するような計算処理を、シミュレーション実行装置1100により行う(304)。このシミュレーション実行のフローチャートを図4に示す。実行開始後に、シミュレーション全体制御実行手段110によりシミュレーション時間を0にするなどの初期設定を行う(2201)。次に、需要モデル実行2202において、現在のシミュレーション時間値が需要発生タイミングの場合に、需要予測モデル実行手段130により需要発生数を計算して予測量情報を作成する。そして、計画モデル実行2203において、現在のシミュレーション時間値が計画実行タイミングの場合に、予測量情報に基づいて計画モデル実行手段120により生産および調達の計画情報を作成する。
【0018】
次に、受注モデル実行2204において、シミュレーション時間が注文発生タイミングの場合に、受注モデル実行手段140により顧客、品目毎の注文情報を作成する。次に、作業指示モデル実行2205において、現在のシミュレーション時間値が作業指示実行タイミングの場合、作業指示モデル実行手段150により計画情報と注文情報に対する各物流業務プロセスへの指示情報を作成する。次に、物流モデル実行2206において、各物流業務プロセスに対して作成された指示情報と現在のシミュレーション時間値が等しい場合に、物流モデル実行手段160により指示情報の品目に対して、指示情報に基づいて各物流業務の処理をする。例えば、物流業務プロセスが調達の場合、指示情報のリードタイムに基づいて、指示があった日からリードタイム時間後に次の物流業務先に出力品目情報を出力させる。また、物流業務プロセスが検査の場合は、指示情報のリードタイムと各検査工程、品目毎の歩留り情報から指示情報毎の実リードタイムを算出し、指示のあった日からリードタイム時間後に次の物流業務先に品目情報を出力させる。以下、物流業務プロセスが倉庫や製造、輸送、納入(顧客)の場合においても、現在のシミュレーション時間値からリードタイム時間後に次の物流業務先に品目情報を出力させる。そして、シミュレーション状況の出力2207において、シミュレーション全体制御実行手段110により、データ記憶装置1200へ、各物流業務プロセスの品目情報の仕掛かり数や指示情報の仕掛かり数、処理総数などの情報を出力する。
【0019】
次に、シミュレーション全体制御実行手段110によりシミュレーション期間が指定された終了時間かどうかの判定(2208)を行い、終了でない場合は、シミュレーション時間のインクリメント(2209)を行った後に、2202の処理に進む。終了の場合は、シミュレーション実行処理を終わる。図3の評価結果の表示305においては、2207で作成したシミュレーション状況の出力情報から評価装置1400により評価指標値を算出し、シミュレーション結果や評価指標値の算出結果を、シミュレーションデータ入出力装置1300へグラフィカルに表示させる(305)。
【0020】
このような評価を現状のサプライチェーン、そして目指す新たなサプライチェーン案のシミュレーションを実施することにより行っていくこととなるが、通常、シミュレーションにおいては構築したモデルの妥当性を確かめるための検証作業が行われる。そこでまず、現状のサプライチェーンを対象としたシミュレーション結果と実績値とをユーザが比較する(306)。そして、シミュレーション結果と実績値とがかけ離れている場合は、再度モデルやデータを見直して図3のステップ302に進み、再評価することを繰り返してモデルやデータの精度を高めていく。また、新サプライチェーン案の評価においては、パラメータを変えた評価結果との比較を行いながらモデルの検証を行った上で、目標とした評価指標を満たしているかを比較する。このシミュレーション結果例を図5に示す。402の在庫推移結果では、現状サプライチェーンに対して、新たなサプライチェーン案(改革案)の在庫削減効果を在庫推移グラフにより確認することができる。また、403の評価結果では、収益、在庫、リードタイム、コスト、納期遵守率、売上げなどさまざまな評価指標値をレーダチャートなど用いて新サプライチェーンの効果や目標を満足しているかをユーザが確認することができる。
【0021】
ここで、再検討が必要な場合は、現状のサプライチェーン評価と同様、ステップ302の処理に戻り、再度モデルをユーザが修正する。そして、ステップ306でモデルが決定されると、別のサプライチェーン案の評価をするかどうかをユーザが検討し(307)、必要な場合はステップ302の処理に戻り、評価したいサプライチェーンモデルへのモデル変更、データ変更を行う。このような形で、検討すべき複数の新サプライチェーン案を比較検討した後、実施するサプライチェーンをユーザが決める(308)。
【0022】
本発明では、ユーザの判断に依存するステップ306、ステップ307、およびステップ308は対象としていない。従って、ここでの実施形態については、ステップ301からステップ305までについて、以下詳細に説明する。
【0023】
次に、シミュレーションモデルの作成302を具体的に説明する。図6は、このシミュレーションモデルの作成の処理を示すフローチャートである。まず、シミュレーションモデルとして、物流モデルを作成する(ステップ501)。ここでは、対象の物流業務全てを1つずつモデル化するのでなく、カテゴリで1つのみモデル化したものをそのまま利用することを特徴としており、この部分は後に説明する。次に、販売計画立案、生産計画立案、調達計画立案などの計画モデルを作成する(502)。ここでは、例えば、評価対象のサプライチェーンが営業の業務を含まない場合、販売計画立案の処理を除いて生産計画立案、調達計画立案の計画モデルを選択するなど、予め各処理をモジュール化しておき評価対象のサプライチェーンに合せて選択していく。次に、シミュレーション実行時に計画モデルからの計画情報を入力として、作業指示を物流モデルへ出力する作業指示モデルを作成する(503)。ここでは、従来、物流モデルの各々で実行可能性を判定していたが、本発明で、物流モデルをカテゴリで1つのみモデル化したものを利用するために、物流モデルで実行可能な指示情報のみを出力するようにしたものである。この部分も後に詳細を説明する。次に、計画モデルの入力データを生成する需要予測モデルを作成する(504)。このモデルは季節変動など需要発生パターンを予め用意しておき、この中から過去の需要予測値に近いパターンを選定する。次に、納入先となる顧客注文情報の生成処理、この注文情報の受付業務処理からなる受注モデルを作成する。本モデルも同様、処理をモジュール化しておき、対象とするサプライチェーンに合うものを選択することで作成していく(505)。以上、サプライチェーンを構成する全てのモデルを選定後に302に戻る処理となる。ここでは、物流モデルから受注モデルへと選定する処理フローチャートとしたが、この順序が変わっても特に問題はない。
【0024】
これらのモデル作成時の表示画面例を図7に示す。ここでは、大きくモデル選択レイヤ2101とモデル構築レイヤ2102からなっており、先で説明したシミュレーションモデル作成のフローチャートに基づいて、モデル選択レイヤにあるモデルをユーザが選択し、モデル構築レイヤにシミュレーションに必要なモデルを構築していくことになる。この時、受注について、受注パターンが複数用意されている場合には、モデル選択レイヤにある「受注」をクリックすると、複数の受注パターンの名称が表示され、その中から1つを選択するようにしても良い。需要予測についても、同様にしても良い。また、モデル選択レイヤにあるモデルは、予めプログラミングされて用意されたものである。これらのモデルは、データ記憶装置1200に保持しておくことができる。
【0025】
次に、本発明に深く関わる物流モデルの概要について詳細に説明する。図8は、501にて選定した物流モデルの概要を示すものである。ここでは物流モデルを6つのカテゴリとしてモデル化(以下、このカテゴリ化したモデルをモジュールと呼ぶ)したものを用いる。601は、調達の物流業務をモデル化したものである。これは、サプライヤなど自社以外の生産業務を表したものであり、調達の指示情報を受けた品目を調達(生産)し、品目を次拠点へ出庫させる処理をする。実際、社外に対しては、そこでの在庫情報や能力情報は考慮せず、週単位、又は月単位で調達数上限値を定めた上で手配数量を調整するような契約を結ぶことが多い。ここでは、作業指示モデルが調達制約を考慮した指示情報を出力し、調達モジュール601はこの指示情報を指示受付709で処理し、この指示情報に基づいて、調達処理720で調達の模擬を行い、調達LT(リードタイム)を経たのちに次の物流業務へ出庫するような処理を備える。なお、在庫や能力情報を考慮するような調達指示を出力する場合は、別カテゴリである製造モジュールを利用する。
【0026】
602の倉庫モジュールは在庫を管理する業務をモデル化したものである。これは調達モジュールなど前の物流業務から出力される品目情報を本モジュールの品目入庫708で入庫処理し、また、作業指示モデル603から出力された指示情報を本モジュールの指示受付709で受ける。そして、本モジュールの引当処理721により、指示対象の品目と入庫した品目との突合せを行う。その後、引当出庫LTを経たのちに品目を次の物流業務へ送るような処理を備える。
【0027】
以下、同じように、603に製造の物流業務を、604に輸送の物流業務を、605に検査の物流業務を、606に顧客への納入の物流業務を、それぞれ作業指示モデルからの指示情報を指示受付709にて処理し、品目入庫708にて入庫処理をして各カテゴリに対応した処理(711、722、723、または724)を実行させて、納入モジュール以外は指示出力710により指示を出力し、品目出庫712により品目を出庫するような処理を備えている。また、これらカテゴリは詳細なシミュレーションモデルを構築するために、6つのカテゴリを詳細に区分したモジュールとして用意することも可能である。
【0028】
次に、本物流モデルを用いたシミュレーション概要について説明する。図9は、物流モデルの中の製造モジュールがシミュレーション時にやり取りする入出力データ例を示したものである。図9の上は、物流モデルへの物の流れを制御する作業指示モデルであり、図9下は、物流モデルである。図9の中央は、この2モデル間でやりとりするモデル間のデータである。
【0029】
以下、シミュレーション時の処理詳細を説明する。図9下側にある物流モデルでは、製造モジュールに705の入力品目情報が他のモジュールからくるが、これらは、行き先を示すカテゴリ名、物流業務名、品目名、数量といったデータを備えている。このカテゴリ名がこの情報の行き先であり、この場合、製造モジュールにある708の品目入庫へ入力品目情報705が入る。品目入庫708では、この入力品目情報705が到着した際に、物流モデルが保持している業務処理、品目毎の入庫数量に、この数量を加算して703の入庫実績を作業指示モデル701へ出力する。この入庫実績703は、705の入力品目情報と同じものである。更に、品目入庫708では入庫実績を出力した後に、入力品目情報705に入庫の際のシミュレーション時間値を加えて711の製造処理に出力する。
【0030】
一方、作業指示モデルによる作業指示処理701からは、製造に必要な品目が在庫として存在し、かつ対象の物流業務の稼働日、能力範囲内であるような条件を満たした702の指示情報が出力される。この指示情報は、
1)指示対象である物流業務(指示対象)のデータ項目
カテゴリ名
物流業務名
展開紐付ID
処理日
品目名
数量
作業LT(リードタイム)
2)対象の物流業務の処理後に出力される次の物流業務(次対象)のデータ項目カテゴリ名
物流業務名
展開紐付ID
品目名
数量
といった情報を備えている。ここで、展開紐付IDとは、需要予測モデルによる予測データで振られたID番号である。このような実行可能である指示情報が指示対象のカテゴリ名モジュールにおける709の指示受付に送られる。
指示受付709に指示情報702が到着すると、物流モデルで保持している物流業務、品目ごとの指示受付完了数に加算し、更に、到着時刻を指示情報に追記して製造処理711へ送る。
【0031】
製造処理711では、この指示情報702と品目入庫708から送られた入力品目情報705との引当てを行う。ただし、すでに作業指示処理701において、指示情報に記載された品目を製造するのに必要な品目、数量、能力といったチェックが終了している。例えば、指示情報702のA拠点組立、製品a、500台という製造に必要であるA拠点組立、部品a、500台以上が既に入庫されており、物流業務のA拠点組立においてカレンダによる稼働日や能力チェックといった処理が済んだ上での指示情報である。そこで、物流モデルの製造モジュール603にある製造処理711において、製品aに必要分だけ同じ物流業務名称を持つ部品を差し引く。
【0032】
711の処理が終了すると、710の指示出力の処理が行われ、さらに作業LT分だけ経た後に712の品目出庫へ製品を送る処理をする。710の指示出力は、物流業務、品目毎の着手完了数に通過した指示の数量を加算し、713に示すような着手情報を出力する。また、712の品目出庫においては、物流業務、品目毎の品目出庫完了数に通過した出庫の数量を加算し、704の出庫実績を作業指示処理701へ送る。そして、製造処理711で処理された品目の数量を示す出力品目情報707を次の物流業務のモジュールへ出力する。
【0033】
ここでは、作業指示モデルから物流モデルの製造モジュールに関するデータの流れを示したが、調達モジュール、検査モジュール、輸送モジュール、倉庫モジュール、納入(顧客)モジュールにおいても同様の流れである。ただし、調達モジュールにおいては、品目入庫708を持たないので、入力品目情報が入力されず、入庫実績が出力されない点が異なっている。また、納入モジュールにおいては、指示出力710、品目出庫712を持たないので、着手情報、出庫実績、および出力品目情報が出力されない点が異なっている。
【0034】
以上、物流モデルと作業指示モデルとの間のデータの流れを述べたが、ここでの特徴とするところは、作業指示処理701から出力される指示情報702に、次の2点に関するデータ項目を持たせた点にある。ひとつは、カテゴリ名、物流業務名、品目名と、この指示に関する項目(展開紐付ID、処理日、数量、作業LT)を持たせたことで、カテゴリで1のみのモジュールに対しても、各々の物流業務および品目で処理を行ったり、物流モデルで個々のデータを管理することが可能となる。もうひとつは、対象となる物流業務の処理後に送られる次の行き先を示すカテゴリ名、物流業務、品目に関するデータ項目を持たせたことで、物流業務間の経路をモデル化することなくシミュレーションが実行可能となる。
【0035】
次に、物流モデルに実行可能である指示情報を出力する作業指示処理701の詳細を図10に示す。中央に示すものは701の作業指示処理であり、計画モデルから受ける801の計画情報、受注モデルから受ける821の注文情報、図1に記載のシミュレーション全体制御実行部110から受けるシミュレーション時間などのシミュレーション情報、図9で説明した物流モデルからの入庫実績、出庫実績を入力として、指示情報を物流モデルへ出力する。
【0036】
また、作業指示処理に必要なマスタデータファイルである814の部品表データ、815の物流プロセスデータ、816注文引当ポイントデータ、817の能力データ、818の引当制約データ、819のカレンダデータをシミュレーション前に予め作成しておく。更に、シミュレーション結果として利用するデータとして、820の作業引当結果データをファイル出力する。
【0037】
図11から図17は、これらデータの主項目を表示したものである。図11は、部品表データ814の一例であり、親品目(901)や子品目(902)、子品目の構成数(903)についての情報を保持する。
【0038】
図12の物流プロセスデータ815の一例は、品目(1001)、場所(1002)、取扱種別(1003)、リードタイム(1004)といった物流のプロセスに関する情報を保持する。
【0039】
図13の注文引当ポイントデータ816の一例は、受注発生のプロセスである場所(2301)、品目(2302)、受けた注文情報から作業指示を出す場所(2303)、及びその品目(2304)の情報を保持する。
【0040】
また、図14の能力データ817の一例は、場所(1101)、取扱種別(1102)、作業能力(1103)、データ有効開始(1104)といった物流プロセスの作業能力に関する情報を保持する。
【0041】
図15のカレンダーデータ819の一例は、場所(1201)、取扱種別(1202)、稼動年月日(1203、1204)というような物流プロセスの作業日に関する情報を保持する。
【0042】
図16の引当制約データ818の一例は、場所(1301)、取扱種別(1302)、前倒制約(1303)、後倒制約(1304)というような要求に対する作業日を決定する際の条件を保持する。この前倒制約とは、当初予定された作業日に割付けができなかった場合の遡る日程を示す。例えば、10日と設定した場合、作業日から10日まで順々に遡っていき、能力の開いた日を辿っていく。また、前倒しで割付けができなかった場合に、今度は後倒し制約の期間で辿って割付けを行っていく。以上の前倒しおよび後倒し制約で作業日程が割付けられなかった場合に未引当となる。
【0043】
図17の作業引当結果データ820の一例は、この引当結果を示すものであり、年月日(1401)、品目(1402)、場所(1403)、取扱種別(1404)、引当可能数(1405)、遅延引当数(1406)、NG数(1407)というような計画された作業が要求日に間に合うように作業されるのかを示す引当結果を保持する。
以下、シミュレーション時における作業指示処理の流れに沿って図10を用いて説明する。計画情報801の内容は、先に説明した指示情報702と同じデータ項目を持つ。また、注文情報821は、後述する図20の受注モデルによる注文発生処理から作成される情報である。ここで、まず計画情報と注文情報の関係について述べる。計画情報は、顧客からの受注に対応するための見込み生産計画であり、注文引当ポイントデータ816で指定された場所まで生産を行う。例えば、図13に示す製品Aは、注文の引当場所が製品倉庫であるので、そこまでは生産計画による見込み生産を行うことを示す。そして、顧客オーダである注文情報によって、製品倉庫の在庫に引当てられて顧客に納入することとなる。いわゆる、計画情報は物流業務プロセスの先端(主に調達)から注文引当ポイントまで、注文情報は注文引当ポイントから物流業務プロセスの末端(主に納入)までの指示である。この計画情報と注文情報は、作業指示処理で同様の処理をすることとなる。以下、この処理の流れを記述する。
計画情報801、注文情報821が送られてくると、記載された物流業務、品目、処理日に応じて、作業指示処理の左側に記載された処理フローチャートに基づいて品目不足チェック、能力・カレンダチェックを実行する。
まず、処理日がシミュレーション時間になった品目に対して、部品表データ814を用いてその品目を生産するのに必要な品目を抽出する。部品表データ814は前述のように物流業務の親部品に対する子部品及び員数の情報を持ち、この抽出結果から得た品目に対して、入庫実績で得た在庫を確認する(805)。そして、必要品目が全て存在するかどうかを判定する(806)。存在しない場合は、指定期間の経過後、再度805のステップを実施する。存在する場合は、次のステップに進む。
次に、能力チェックを実施する(808)。これは、図10の中央に示すように、物流業務ごとに、カレンダデータ819と合せて日付ごとの時間単位の能力データ817を持っている。このようなデータとともに、作業割当てされた能力、能力空きという情報を備えており、ステップ808では、物流プロセスデータ815に記載された作業時間に基づいて、空きの能力で作業可能かどうかを確認する。そして、この判定を行い(809)、作業可能な場合は、必要分だけ作業割当てを行って、作業指示作成処理に進む(813)。作業が不可能な場合は、不可能数量分に対して、前倒し日数や後ろ倒し日数などの引当制約データ818を考慮して、次の引当候補日を決定する(810)。この候補日があるかどうかの判定を行い(811)、ある場合は、ステップ808の処理をする。ない場合は、引当が不可だった数量を物流業務、品目ごとに保持しておき、保持された引当が不可だった数量、引当が可能だった数量をサプライチェーンの評価に利用するために引当が不可だった数量、引当が可能だった数量を作業引当結果データ820に出力する(812)。この後終了する。
【0044】
このように、計画モデルは、予測量情報からどの工程で何をいくつ作るかの計画を計画立案サイクル(例えば1ヶ月など)で立案するものである。これは、あくまでも計画で、例えば、計画立案サイクルが1ヶ月の場合、1ヶ月間の計画情報が作業指示モデルに出力される。作業指示モデルは、実際の在庫情報や仕掛かり(生産中の品目)情報から、実際の作業指示を出すものである。
次に、そのほかのモデル間のデータの流れについても記述する。図18は、需要予測モデルと計画モデル間の入出力データの一例を示すものである。需要予測モデルの需要予測処理(1501)では、予め作成された需要設定データ(1502)に基づいて予測量情報(1503)を出力する。この1503予測量情報には、カテゴリ名、物流業務、品目、計画ID、要求予測日、数量といった情報が保持される。計画モデルの生産計画処理は、図11、図12、図14、図15、図16、図17のデータを用いて、物流プロセスの生産計画(何をいつ何台作るか)を算出する。図19は1502需要設定データの一例であり、場所(1601)、取扱種別(1602)、発生関数(1603)、パラメータ(1604))、予測の発生タイミング(1605)からなるデータを保持する。
次に、受注モデルと作業指示モデル間の入出力データの流れの一例を図20に示す。受注モデルの注文発生処理(1701)では、予め作成された注文設定データ(1702)に基づいて、顧客毎の注文情報(1703)が作成される。この注文情報はカテゴリ名、顧客を識別する物流業務、品目、注文ID、要求日、数量といった情報を持つ。作業指示モデルの作業指示処理(1704)は、図10で説明したものであり、この注文情報や、その他計画情報から物流プロセスに対する指示情報を作成する。
1702の注文設定データの一例を図21に示す。ここでは、場所(1801)、カテゴリ(1802)、発生関数(1803)、発生関数のパラメータ(1804)、注文情報の発生タイミング(1805)或いは分布関数のパラメータなどのデータを保持しておき、注文発生時に、この情報から注文情報を作る。
【0045】
以上、サプライチェーンモデルを作成する際に、物流モデルの作成工数を削減する方法、および該方法により作成された物流モデルを用いたサプライチェーン評価支援システムの詳細を述べた。以上のようにすることで、物流モデル作成の際に膨大な物流業務を1つずつモデル化するような物流モデル作成工数をなくし、モデル作成期間を短縮しながらも全物流業務をモデル化したときと同じ精度で評価結果を得ることが可能となる。
【0046】
また、このようなサプライチェーン評価支援システムに、図22に示すような商流(金流)モデルを組み込むことにより、物流や計画、注文などの情報流とともに売掛や買掛などキャッシュの流れをダイナミックに評価するシステムを構築するにあたっても同様にモデル作成工数の低減を図ることができる。図22において、図1に示した構成要素と同一の符号を有する構成要素は、図1に示した同一の符号を有する構成要素と同一の機能を有する。ただし、モデル作成手段170においては、商流(金流)モデルを作成する機能を追加しておく。図22においては、図1に示した構成要素に加えて商流(金流)モデル実行手段1910を有し、この商流(金流)モデル実行手段1910により、商流(金流)モデルを実行することにより売掛や買掛などキャッシュの流れをダイナミックにシミュレーションすることができる。
【0047】
また、現在では、企業において情報システムの導入が進んでおり、そのような情報システムのマスタデータとして物流業務や品目、部品表などシミュレーションに必要な情報を保持しているケースが多い。そこで、このような企業の情報システムでもつデータをシミュレーションモデルに取り込むことで、サプライチェーン評価支援システムで設定することなくシミュレーションを実行することが可能となる。
【0048】
図23は、このシステム構成例を示すものである。図23において、図1に示した構成要素と同一の符号を有する構成要素は、図1に示した同一の符号を有する構成要素と同一の機能を有する。図23においては、データ記憶装置1200に、企業情報システム9100とシミュレーションデータ作成装置9200とが接続されている。シミュレーションデータ作成装置9200は、データ変換手段9210と、カテゴリ作成手段9220と、シミュレーションデータ作成手段9230とを有している。9100の企業で稼動している情報システムから、物流業務データや品目データ、部品表データなどをデータ記憶装置1200に取り込む。そして、この情報から9210のデータ変換手段により、シミュレーションで利用できるようなデータフォーマットに変換する。また、9220のカテゴリ作成手段により、変換した物流業務のデータに物流モデルのカテゴリを入力する。最後に、シミュレーションデータ作成手段9230によりシミュレーションデータを作成し、このシミュレーションデータをデータ記憶装置1200に保存する。このようなシミュレーションデータ作成装置9200により、シミュレーションモデルの作成工数を低減しつつ、データの入力工数をも低減することが可能となる。
【0049】
また、図1に示したサプライチェーン評価支援システムの応用として、図24に示すように、サプライチェーン評価支援サービス提供システムを構築することも考えられる。
【0050】
図24において、図1と同一符号の構成要素は、図1に示した構成要素と同一の機能を有する。図24においては、図1に示した構成要素に加えて、通信制御装置2401が備えられており、この通信制御装置2401に接続された通信回線を介して、複数の会社(A社、B社、C社、…)と接続されている。
【0051】
これらのA社、B社、C社、…は、サプライチェーン評価支援システムを有するα社と契約し、例えば月単位、年単位、あるいは評価の対象となるサプライチェーンの件数単位等で、α社に料金を支払う。あるいは、モデル使用数、シミュレーションデータ数、及びサプライチェーン評価支援システムの使用時間に基づいて料金を定め、この料金をα社に支払うようにすることも考えられる。そして、α社にシミュレーションデータを送って、サプライチェーンのシミュレーションをしてもらい、α社からシミュレーション結果や評価指標値の算出結果を通知してもらう。A社、B社、C社、…等においては、α社から通知されたシミュレーション結果や評価指標値に基づいて、サプライチェーンの評価を行うことができる。このようなサプライチェーン評価支援サービス提供システムにより、サプライチェーン評価支援サービス提供ビジネスを行うことも考えられる。
【0052】
図25に、図1に示したサプライチェーン評価支援システムの、ハードウエア構成を示す。
【0053】
図25において、コンピュータ2500は、バス2501と、バス2501に接続された本体2502と、バス2501に接続された外部記憶装置2503と、バス2501に接続された入力装置2504と、バス2501に接続された出力装置2505とを有する。本体2502には、主記憶装置25021と、CPU(Central Processing Unit)25022とが含まれている。
【0054】
コンピュータ2500において、主記憶装置25021は、各種プログラム及びこれらのプログラムを実行するうえで必要となるデータを格納する。CPU25022は、主記憶装置25021に格納されたプログラムを、主記憶装置25021に格納されたデータを用いて実行する。外部記憶装置2503は、主記憶装置25021よりも容量が大きい記憶装置とすることができる。主記憶装置25021に格納するプログラム及びデータを、外部記憶装置2503に保管しておき、必要に応じて、CPU25022により、主記憶装置25021に読み込むことができる。外部記憶装置2503としては、ハードディスク装置の他に、可搬型記録媒体であるフレキシブルディスク等を使用することができる。
【0055】
コンピュータ2500において、入力装置2504は、入力制御部と、この入力制御部に接続されたマウスやキーボード等の入力部とから構成される(図示せず)。入力装置2504は、マウスやキーボード等の入力部からユーザにより入力された情報を入力する。出力装置2505は、出力制御部と、この出力制御部に接続されたディスプレイやプリンタ等の出力部とから構成される(図示せず)。出力装置2505は、ディスプレイやプリンタ等の出力部に、CPU25022により外部記憶装置2503から主記憶装置25021に読み込まれたデータ等を、出力することができる。また、出力装置2505は、ディスプレイやプリンタ等の出力部に、CPU25022によるプログラムの実行結果等を、出力することができる。
【0056】
上述の図1に示した各構成要素は、図25に示した構成要素により、以下のように実現される。
【0057】
シミュレーション実行装置1100に含まれる、シミュレーション全体制御実行手段110、計画モデル実行手段120、受注モデル実行手段130、需要予測モデル実行手段140、作業指示モデル実行手段150、物流モデル実行手段160、及びモデル作成手段170は、その機能を記述したプログラムを外部記憶装置2503に格納し、このプログラムを外部記憶装置2503から主記憶装置25021に読み込んで、CPU25022により実行することで実現される。計画モデル、受注モデル、需要予測モデル、作業指示モデル、および物流モデルについては、各モデルの機能を記述したプログラムを外部記憶装置2503に格納しておく。そして、各モデルの実行時には、各モデルの機能を記述したプログラムを外部記憶装置2503から主記憶装置25021に読み込んで、CPU25022により実行する。
【0058】
データ記憶装置1200は、記憶されている情報を保管しておく場合には、外部記憶装置2503によってその機能が実現される。記憶されている情報が、ユーザにより参照されたり更新されたりする場合や、新たな情報がユーザにより登録される場合には、主記憶装置25021によってその機能が実現される。記憶されている情報が、プログラムの実行により参照される場合にも、主記憶装置25021によってその機能が実現される。
【0059】
シミュレーションデータ入出力装置1300は、入力装置2504及び出力装置25052より実現される。
【0060】
評価装置1400は、その機能を記述したプログラムを外部記憶装置2503に格納し、このプログラムを外部記憶装置2503から主記憶装置25021に読み込んで、CPU25022により実行することで実現される。
【0061】
【発明の効果】
本発明によれば、サプライチェーンモデルのうちの、物流モデルについて、物流業務を対象サプライチェーンに応じてそれぞれモデル化するのでなく、標準化した物流モデルとして用意しておくことでモデル作成工数を低減し、この物流モデルを用いてシミュレーションを行って、サプライチェーンを評価するための情報を提供するサプライチェーン評価支援システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】サプライチェーン評価支援システムの一構成例を示す構成図。
【図2】サプライチェーンシミュレーションモデルの概要を示す説明図。
【図3】サプライチェーン評価の全体処理を示すフローチャート。
【図4】シミュレーション実行のフローチャート。
【図5】シミュレーション結果例を示す説明図。
【図6】シミュレーションモデル作成処理を示すフローチャート。
【図7】モデル作成時の表示画面例を示す説明図。
【図8】物流モデルの概要を示す説明図。
【図9】シミュレーション時の物流モデルおよび作業指示モデル間の入出力データ例を示す説明図。
【図10】作業指示モデルの処理の詳細を示す説明図。
【図11】部品表データのフォーマットの一例を示すデータ構成図。
【図12】物流プロセスデータのフォーマットの一例を示すデータ構成図。
【図13】注文引当ポイントデータのフォーマットの一例を示すデータ構成図。
【図14】能力データのフォーマットの一例を示すデータ構成図。
【図15】カレンダデータのフォーマットの一例を示すデータ構成図。
【図16】引当制約データのフォーマットの一例を示すデータ構成図。
【図17】作業引当結果データのフォーマットの一例を示すデータ構成図。
【図18】需要予測モデルと計画モデル間の入出力データの一例を示す説明図。
【図19】需要設定データのフォーマットの一例を示すデータ構成図。
【図20】受注モデルと作業指示モデル間の入出力データの一例を示す説明図。
【図21】注文設定データのフォーマットの一例を示すデータ構成図。
【図22】キャッシュフローをダイナミックに評価するサプライチェーン評価支援システムのシステム構成図。
【図23】企業の情報システムで持つデータを利用するサプライチェーン評価支援システムのシステム構成図。
【図24】サプライチェーン評価支援サービス提供システムの一構成例を示す構成図。
【図25】サプライチェーン評価支援システムのハードウエア構成図。
【符号の説明】
1100 シミュレーション実行装置
110 シミュレーション全体制御実行手段
120 計画モデル実行手段
130 受注モデル実行手段
140 需要予測モデル実行手段
150 作業指示モデル実行手段
160 物流モデル実行手段
170 モデル作成手段
1200 データ記憶装置
1300 シミュレーションデータ入出力装置
1400 評価装置
Claims (14)
- 製品の受注から納入に至る業務活動を表したサプライチェーンが、経営目標をどの程度達成するかについて評価するための情報を提供するサプライチェーン評価支援システムであって、
シミュレーションを実行するための実行条件を特定するシミュレーションデータを入力する入力手段と、
需要量の予測に基づいて定められる製品供給量を生産するための計画情報と、納期を含む、顧客からの製品の注文の予測内容を示す注文情報とを受け付ける受付手段と、
物流業務を構成する複数のサブ業務の各々に対して、1つずつの物流機能モジュールを有し、前記物流機能モジュールの各々は、指示情報と、当該物流機能モジュールの前段の物流機能モジュールのシミュレーション状況とに基づいて、対応する業務処理をシミュレーションし、シミュレーション状況を出力する物流モデル実行手段と、
前記計画情報と前記注文情報とに対処するために必要となる物流業務について、前記複数のサブ業務の各々に対して、業務単位で、前記指示情報を、前記シミュレーションデータを用いて作成するための指示機能モジュールを有し、当該指示機能モジュールが対象とする物流業務の前段に他の物流業務がある場合には、そのシミュレーション状況に基づいて前記指示情報を作成する作業指示モデル実行手段と、
前記複数のサブ業務に対応する前記物流機能モジュールを用いて、前記物流モデル実行手段により出力されたシミュレーション状況に基づいて、シミュレーション結果および経営目標に対しての評価を行う評価手段と、
前記評価の結果を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とするサプライチェーン評価支援システム。 - 請求項1において、前記作業指示モデル実行手段が有する指示機能モジュールは、前記計画情報と前記注文情報とに対処するために必要となる物流業務が実行可能であるかどうかを、前記シミュレーションデータを用いて判定し、実行可能であると判定された場合にのみ、前記物流業務について指示情報を作成する機能を有することを特徴とするサプライチェーン評価支援システム。
- 請求項1または請求項2において、前記物流モデル実行手段は、前記物流機能モジュールとして、少なくとも、
製品を生産するために必要となる物資を調達する業務に対応する調達モジュールと、
製品の生産過程で必要となる保管業務に対応する倉庫モジュールと、
製品の製造業務に対応する製造モジュールと、
製品の生産過程で必要となる検査業務に対応する検査モジュールと、
製品または製品を生産するために必要となる物資の輸送業務に対応する輸送モジュールと、
製品の納入業務に対応する納入モジュールと、
を有することを特徴とするサプライチェーン評価支援システム。 - 請求項1、請求項2、または請求項3において、前記受付手段に代えて、前記計画情報及び前記注文情報を作成する手段を備えることを特徴とするサプライチェーン評価支援システム。
- 請求項1、請求項2、請求項3、または請求項4において、
前記指示情報は、
シミュレーションを行うべき物流業務における作業についての、該物流業務が属するサブ業務名、該物流業務の物流業務名、前記作業を施すべき品目の品目名、該品目に前記作業を施すべき処理日、前記品目に前記作業を施すべき数量、および前記品目に前記作業を施すために必要となる期間である作業リードタイムについての情報と、
次にシミュレーションを行うべき物流業務における作業である次作業についての、該物流業務が属するサブ業務名、該物流業務の物流業務名、前記次作業を施すべき品目の品目名、および該品目に前記次作業を施すべき数量についての情報と、
を含むことを特徴とするサプライチェーン評価支援システム。 - 請求項3において、前記倉庫モジュール、前記製造モジュール、前記検査モジュール、および前記輸送モジュールは、
当該モジュールへ入力された物流業務ごとの品目と、その数量を含む情報である入力品目情報を受け付け、該入力品目情報の物流業務ごと品目ごとの数量の累計を、入庫実績として、前記作業指示モデル実行手段へ通知する品目入庫機能と、
前記指示情報を受け付ける指示受付機能と、
前記指示情報には、作業を行うべき物流業務と品目とその数量の指示が含まれており、該指示情報と、前記入力品目情報とに基づいて、物流業務ごと品目ごとに、指示された数量を入力された数量に引き当てる処理を行う業務処理機能と、
該業務処理機能による物流業務ごと品目ごとの引き当て完了数を、前記作業指示モデル実行手段へ通知する指示出力機能と、
前記業務処理機能で処理された品目についての数量を含む情報を、該品目に対して次に行うべき物流業務が属するサブ業務に対応する物流機能モジュールへ、前記指示情報に基づいて出力し、前記処理された品目の、物流業務ごと品目ごとの数量の累計を、前記作業指示モデル実行手段へ通知する品目出庫機能と、
を有し、
前記調達モジュールは、
前記指示受付機能と、
前記指示情報に基づいて調達業務の模擬を行う調達処理機能と、
該調達処理機能により模擬された、物流業務ごと品目ごとの調達完了数を、前記作業指示モデル実行手段へ通知する機能と、
前記調達処理機能で模擬された品目についての数量を含む情報を、該品目に対して次に行うべき物流業務が属するサブ業務に対応する物流機能モジュールへ、前記指示情報に基づいて出力し、前記模擬された品目の、物流業務ごと品目ごとの数量の累計を、前記作業指示モデル実行手段へ通知する機能と、
を有し、
前記納入モジュールは、前記品目入庫機能と、前記指示受付機能と、前記業務処理機能とを有することを特徴とするサプライチェーン評価支援システム。 - 製品の受注から納入に至る業務活動を表したサプライチェーンが、経営目標をどの程度達成するかについて評価するための情報を提供するサプライチェーン評価支援システムの構築方法であって、
物流業務を構成する複数のサブ業務の各々に対して1つずつの物流機能モジュールを用意し、前記物流機能モジュールの各々に、指示情報と、当該物流機能モジュールの前段の物流機能モジュールのシミュレーション状況とに基づいて、対応する業務処理をシミュレーションし、シミュレーション状況を出力する機能を持たせ、
需要量の予測に基づいて定められる製品供給量を生産するための計画情報と、納期を含む、顧客からの製品の注文の予測内容を示す注文情報とに対処するために必要となる物流業務について、前記複数のサブ業務の各々に対して、業務単位で、前記指示情報を作成するための指示機能モジュールを用意し、当該指示機能モジュールが対象とする物流業務の前段に他の物流業務がある場合には、そのシミュレーション状況に基づいて前記指示情報を作成する機能を持たせることを特徴とするサプライチェーン評価支援システムの構築方法。 - 請求項7において、前記指示機能モジュールは、前記計画情報と前記注文情報とに対処するために必要となる物流業務が実行可能であるかどうかを判定し、実行可能であると判定された場合にのみ、前記物流業務について指示情報を作成する機能を有することを特徴とするサプライチェーン評価支援システムの構築方法。
- 請求項7または請求項8において、前記物流機能モジュールとして、少なくとも、
製品を生産するために必要となる物資を調達する業務に対応する調達モジュールと、
製品の生産過程で必要となる保管業務に対応する倉庫モジュールと、
製品の製造業務に対応する製造モジュールと、
製品の生産過程で必要となる検査業務に対応する検査モジュールと、
製品または製品を生産するために必要となる物資の輸送業務に対応する輸送モジュールと、
製品の納入業務に対応する納入モジュールと、
を用意することを特徴とするサプライチェーン評価支援システムの構築方法。 - 製品の受注から納入に至る業務活動を表したサプライチェーンが、経営目標をどの程度達成するかについて評価するための情報を提供するサプライチェーン評価支援方法であって、
シミュレーションを実行するための実行条件を特定するシミュレーションデータを入力し、
需要量の予測に基づいて定められる製品供給量を生産するための計画情報と、納期を含む、顧客からの製品の注文の予測内容を示す注文情報とを受け付け、
物流業務を構成する複数のサブ業務の各々に対して、1つずつの物流機能モジュールを有し、前記物流機能モジュールの各々は、指示情報と、当該物流機能モジュールの前段の物流機能モジュールのシミュレーション状況とに基づいて、対応する業務処理をシミュレーションし、シミュレーション状況を出力し、
前記計画情報と前記注文情報とに対処するために必要となる物流業務について、前記複数のサブ業務の各々に対して、業務単位で、前記指示情報を、前記シミュレーションデータを用いて作成するための指示機能モジュールを有し、当該指示機能モジュールが対象とする物流業務の前段に他の物流業務がある場合には、そのシミュレーション状況に基づいて前記指示情報を作成し、
前記複数のサブ業務に対応する前記物流機能モジュールを用いて出力されたシミュレーション状況に基づいて、シミュレーション結果および経営目標に対しての評価を行い、
前記評価の結果を出力することを特徴とするサプライチェーン評価支援方法。 - 製品の受注から納入に至る業務活動を表したサプライチェーンが、経営目標をどの程度達成するかについて評価するための情報を提供するサプライチェーン評価支援方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
シミュレーションを実行するための実行条件を特定するシミュレーションデータを入力する機能と、
需要量の予測に基づいて定められる製品供給量を生産するための計画情報と、納期を含む、顧客からの製品の注文の予測内容を示す注文情報とを受け付ける機能と、
物流業務を構成する複数のサブ業務の各々に対して、1つずつの物流機能モジュールを有し、前記物流機能モジュールの各々は、指示情報と、当該物流機能モジュールの前段の物流機能モジュールのシミュレーション状況とに基づいて、対応する業務処理をシミュレーションし、シミュレーション状況を出力する機能と、
前記計画情報と前記注文情報とに対処するために必要となる物流業務について、前記複数のサブ業務の各々に対して、業務単位で、前記指示情報を、前記シミュレーションデータを用いて作成するための指示機能モジュールを有し、当該指示機能モジュールが対象とする物流業務の前段に他の物流業務がある場合には、そのシミュレーション状況に基づいて前記指示情報を作成する機能と、
前記複数のサブ業務に対応する前記物流機能モジュールを用いて出力されたシミュレーション状況に基づいて、シミュレーション結果および経営目標に対しての評価を行う機能と、
前記評価の結果を出力する機能と、
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。 - 製品の受注から納入に至る業務活動を表したサプライチェーンが、経営目標をどの程度達成するかについて評価するための情報を提供するサプライチェーン評価支援方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記プログラムは、
シミュレーションを実行するための実行条件を特定するシミュレーションデータを入力する機能と、
需要量の予測に基づいて定められる製品供給量を生産するための計画情報と、納期を含む、顧客からの製品の注文の予測内容を示す注文情報とを受け付ける機能と、
物流業務を構成する複数のサブ業務の各々に対して、1つずつの物流機能モジュールを有し、前記物流機能モジュールの各々は、指示情報と、当該物流機能モジュールの前段の物流機能モジュールのシミュレーション状況とに基づいて、対応する業務処理をシミュレーションし、シミュレーション状況を出力する機能と、
前記計画情報と前記注文情報とに対処するために必要となる物流業務について、前記複数のサブ業務の各々に対して、業務単位で、前記指示情報を、前記シミュレーションデータを用いて作成するための指示機能モジュールを有し、当該指示機能モジュールが対象とする物流業務の前段に他の物流業務がある場合には、そのシミュレーション状況に基づいて前記指示情報を作成する機能と、
前記複数のサブ業務に対応する前記物流機能モジュールを用いて出力されたシミュレーション状況に基づいて、シミュレーション結果および経営目標に対しての評価を行う機能と、
前記評価の結果を出力する機能と、
をコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。 - 製品の受注から納入に至る業務活動を表したサプライチェーンが、経営目標をどの程度達成するかについて評価するための情報を、予め契約している会社へ提供するサプライチェーン評価支援サービス提供システムであって、
シミュレーションを実行するための実行条件を特定するシミュレーションデータと、需要量の予測に基づいて定められる製品供給量を生産するための計画情報と、納期を含む、顧客からの製品の注文の予測内容を示す注文情報とを、前記契約している会社から受け付ける受付手段と、
物流業務を構成する複数のサブ業務の各々に対して、1つずつの物流機能モジュールを有し、前記物流機能モジュールの各々は、指示情報と、当該物流機能モジュールの前段の物流機能モジュールのシミュレーション状況とに基づいて、対応する業務処理をシミュレーションし、シミュレーション状況を出力する物流モデル実行手段と、
前記計画情報と前記注文情報とに対処するために必要となる物流業務について、前記複数のサブ業務の各々に対して、業務単位で、前記指示情報を、前記シミュレーションデータを用いて作成するための指示機能モジュールを有し、当該指示機能モジュールが対象とする物流業務の前段に他の物流業務がある場合には、そのシミュレーション状況に基づいて前記指示情報を作成する作業指示モデル実行手段と、
前記複数のサブ業務に対応する前記物流機能モジュールを用いて、前記物流モデル実行手段により出力されたシミュレーション状況に基づいて、シミュレーション結果および経営目標に対しての評価を行う評価手段と、
前記評価の結果を前記契約している会社へ通知する手段と、
を備えることを特徴とするサプライチェーン評価支援サービス提供システム。 - 製品の受注から納入に至る業務活動を表したサプライチェーンが、経営目標をどの程度達成するかについて評価するための情報を、予め契約している会社へ提供するサプライチェーン評価支援サービス提供方法であって、
シミュレーションを実行するための実行条件を特定するシミュレーションデータと、需要量の予測に基づいて定められる製品供給量を生産するための計画情報と、納期を含む、顧客からの製品の注文の予測内容を示す注文情報とを、前記契約している会社から受け付け、
物流業務を構成する複数のサブ業務の各々に対して、1つずつの物流機能モジュールを有し、前記物流機能モジュールの各々は、指示情報と、当該物流機能モジュールの前段の物流機能モジュールのシミュレーション状況とに基づいて、対応する業務処理をシミュレーションし、シミュレーション状況を出力し、
前記計画情報と前記注文情報とに対処するために必要となる物流業務について、前記複数のサブ業務の各々に対して、業務単位で、前記指示情報を、前記シミュレーションデータを用いて作成するための指示機能モジュールを有し、当該指示機能モジュールが対象とする物流業務の前段に他の物流業務がある場合には、そのシミュレーション状況に基づいて前記指示情報を作成し、
前記複数のサブ業務に対応する前記物流機能モジュールを用いて出力されたシミュレーション状況に基づいて、シミュレーション結果および経営目標に対しての評価を行い、
前記評価の結果を前記契約している会社へ通知することを特徴とするサプライチェーン評価支援サービス提供方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002162859A JP2004013295A (ja) | 2002-06-04 | 2002-06-04 | サプライチェーン評価支援システム、及びサプライチェーン評価支援システムの構築方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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