JP2015089643A - 樹脂被覆金属板及びシームレス缶 - Google Patents

樹脂被覆金属板及びシームレス缶 Download PDF

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Abstract

【課題】容易に且つ大量に製造可能な樹脂被覆金属板であって、絞りしごき成形のような厳しい成形方法により製缶したときでも、缶内面において金属露出発生率が低く、更に、巻締部での腐食が有効に抑制される樹脂被覆金属板を提供する。
【解決手段】金属板の少なくとも一方の表面にポリエステル樹脂被覆が形成されて成る樹脂被覆金属板において、前記ポリエステル樹脂がエチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂であり、ポリエステル樹脂被覆の(100)面のX線回折角2θが23〜29°の範囲のピークのうち最も高いピーク強度をポリエステル樹脂被覆の厚さで割った値で表わされる二軸配向度が3.0〜8.0cps/μmの範囲にあることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、金属板の表面にポリエステル樹脂被覆が形成された樹脂被覆金属板に関し、より詳細には、シームレス缶への成形に際して、缶内面における金属露出発生率が低いと共に、巻締部での腐食を有効に抑制可能な樹脂被覆金属板に関する。
飲料缶等の金属缶の製造に用いられる金属板は、ぶりき、ティンフリースチール(TFS)、アルミニウム合金等が用いられ、このような金属板には、一般に、内容物の影響による腐食を防ぐ等の目的で樹脂被覆が設けられている。
例えば、特許文献1には、加熱された鋼板の表面に合成樹脂フィルムをラミネートロールで押し付けて連続的にラミネート鋼板を製造するに際し、合成樹脂フィルムとしてホモポリエチレンテレフタレートフィルムを使用し、ラミネート前の鋼板温度を樹脂融点±20℃以内、前記ラミネートロールのニップ長を40〜80mm、かつ前記ラミネートロールの表面温度を120℃以上とするポリエチレンテレフタレート(PET)被覆鋼板の製造方法が開示されている。特許文献1の製造方法によれば、フィルム性能(密着性や耐疵付性)を維持しつつ、フィルムの気泡欠陥の発生が防止されたPET被覆鋼板が提供される。
特許文献1においては、得られたPET被覆鋼板は、X線回折を用いて測定したPET被覆の残存配向結晶量が400cps以上であるが、このように高い配向性を有する樹脂被覆の鋼板を用いて、絞りしごき加工のような厳しい加工に賦してシームレス缶を成形すると、加工時に加えられる応力や板の塑性流動にPET被覆が十分に追随することができず、満足する加工密着性・加工性を得ることは困難である。
一方、優れた密着性・加工性を付与することを目的として、特許出願人は、先に、缶内面側となる金属板表面に未配向の2層を被覆して得られる樹脂被覆金属板を提案している(特許文献2)。
この樹脂被覆金属板は、無延伸のフィルム(キャストフィルム)を金属板の上に熱ラミネートすること、或いは金属板の上に溶融樹脂を直接供給する押出ラミネートすることによって製造されるが、無延伸フィルムの熱ラミネートにより樹脂被覆を形成する場合には、無延伸フィルムは、ラミネートの際に破断しやすく取扱性に劣ると共に、延伸フィルムに比べて生産性に劣ると言う問題があった。一方、押出ラミネートにより樹脂被覆を形成する場合には、プライマーを介して樹脂被覆を金属板に設けることが技術的に困難であることから、プライマーにより樹脂被覆の密着性をより高めることが困難であった。更に、この樹脂被覆金属板からシームレス缶を成形し充填・巻締する際には、巻締部の樹脂被覆に割れが発生しやすく、耐食性の点で改善の余地があった。
特開2007−245441号公報 特開2001−246695号公報
従って、本発明の目的は、絞りしごき加工等の過酷な成形方法に賦された場合でも、成形性に優れ、缶内面における金属露出発生率が低いと共に、巻締部での腐食を有効に抑制し得る樹脂被覆金属板を提供することである。
本発明の他の目的は、生産性及び経済性にも優れた樹脂被覆金属板を提供することである。
本発明者らは、前記した課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、エチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂に関し、金属板に被覆した後の当該樹脂の二軸配向度が8.0cps/μmより低いときには、この樹脂を被覆した金属板から成形されたシームレス缶の内面において、金属露出発生率は1%未満と非常に低く抑制されているが、8.0cps/μmを超えると、一気に金属露出発生率が30%程度まで悪化することを見出し、本発明を完成するに至った(図1参照)。尚、図1において、二軸配向度が0cps/μmのとき、即ち樹脂被覆が無延伸であるときの金属露出発生率が1%を超えているのは、しごき加工等の過酷な加工によって金属部分が表面に露出したためではなく、シームレス缶の製造時に発生する鉄粉等の異物が軟らかい無延伸樹脂被覆上に付着しフィルムを突き破ったためである。
即ち、本発明によれば、金属板の少なくとも一方の表面にポリエステル樹脂被覆が形成されて成る樹脂被覆金属板において、前記ポリエステル樹脂がエチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂であり、ポリエステル樹脂被覆の(100)面のX線回折角2θが23〜29°の範囲の最も高いピーク強度をポリエステル樹脂被覆の厚さで割った値で表わされる二軸配向度が3.0〜8.0cps/μmの範囲にあることを特徴とする樹脂被覆金属板が提供される。
本発明の樹脂被覆金属板においては、
(1)前記ポリエステル樹脂被覆が、共重合成分としてイソフタル酸を2〜15モル%の
量で含有し、固有粘度が0.5〜1.0dL/gであるエチレンテレフタレート系
ポリエステル樹脂の単層の樹脂フィルムからなること、
(2)前記ポリエステル樹脂被覆が、金属板の温度がTm+25℃〜Tm+45℃{Tm
:ポリエステル樹脂の融点(℃)}の条件で二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムを
金属板にラミネートすることにより形成されていること、
(3)前記ポリエステル樹脂被覆がプライマーを介して金属板に形成されていること、
(4)前記金属板が、ティンフリースチールであること、
が好適である。また、
(5)前記金属板の、前記ポリエステル樹脂被覆が設けられている面とは反対側の表面に、表層及び下層を含む2層着色樹脂フィルムが、該下層が該金属板に接するようにしてラミネートされており、前記表層及び前記下層は、共重合ポリエステル樹脂又は共重合ポリエステル樹脂とホモポリエステル樹脂とのブレンドを用いて形成され、前記表層は、固有粘度が0.66〜0.90dL/g、融点が215〜230℃、且つ、着色顔料の含有量が20重量%以下であり、前記下層は、固有粘度が0.46〜0.85dL/g、融点が235〜250℃、且つ、着色顔料の含有量が、前記表層よりも多く且つ50重量%以下であること、或いは、
(6)前記金属板の、前記ポリエステル樹脂被覆が設けられている面とは反対側の表面に、表層、中間層及び下層を含む3層着色樹脂フィルムが、該下層が該金属板に接するようにしてラミネートされており、前記表層、中間層及び下層は、共重合ポリエステル樹脂又は共重合ポリエステル樹脂とホモポリエステル樹脂のブレンドを用いて形成され、前記表層は、固有粘度が0.66〜0.90dL/g、融点が215〜230℃、且つ、着色顔料の含有量が20重量%以下であり、前記中間層は、固有粘度が0.46〜0.85dL/g、融点が235〜250℃、且つ、着色顔料の含有量が、他の層よりも多く且つ50重量%以下であり、前記下層は、固有粘度が0.66〜0.90dL/g、融点が215〜230℃、且つ、着色顔料の含有量が20重量%以下であること、
が好適である。
本発明によれば、また、前記樹脂被覆金属板を、前記ポリエステル樹脂被覆が缶内面側となるように絞りしごき加工、絞り加工、絞りストレッチ加工、又は絞りストレッチしごき加工して成るシームレス缶が提供される。
本発明の樹脂被覆金属板においては、金属板に被覆した後のポリエステル樹脂の二軸配向度が3.0〜8.0cps/μmという特定の範囲に調整されているので、缶を成形したときに、缶内面側での金属露出発生率が大幅に低減されている。即ち、飲料缶として広く採用されている側面無継目缶(サイドシームレス缶)は、例えば樹脂被覆金属板を絞り・しごき加工に付することにより成形されるが、樹脂の配向性が高いと、しごき工程において缶内面側を被覆している樹脂の一部に亀裂が生じて金属部分が露出し、特に8.0cps/μmを境に露出する確率が急増するが、本発明においては、二軸配向度をその境界値よりも低く設定することで、金属露出発生率を有効に抑制しているのである。
このように樹脂の二軸配向度が8.0cps/μmを超えると金属露出が急増する理由は明らかではないが、本発明者等は以下のように考えている。
樹脂被覆金属板からシームレス缶を成形するにあたっては、絞りしごき加工や絞りストレッチ加工のような過酷な加工が行われる。例えばしごき加工は、樹脂被覆金属板のうち缶胴部に相当する領域の厚さを薄くすることを目的とするものである。しごき加工では、缶の厚さ方向に力を加えながら、缶の高さ方向に成形途中の缶(樹脂被覆金属板)を移動させる。その結果、樹脂被覆金属板は、缶の高さ方向に引き延ばされることとなる。このとき、樹脂被覆の配向性が低ければ分子のランダム性が高く、缶の高さ方向に樹脂中の分子が更に配向する余地が大きく、亀裂が生じることなく所望の倍率だけ樹脂被覆が延びることができるが、樹脂被覆の配向性が高いと、更に配向できるだけの分子が樹脂被覆中に残っておらず、樹脂被覆に亀裂が生じてしまう。即ち、しごき加工において樹脂被覆がどれだけ延びることができるかは、しごき加工前の時点で配向に寄与していない分子がどれだけ残存しているかに依存しており、無配向分子残存量が樹脂被覆を引き延ばすのに足りなくなると、加工限界に達し、急激に亀裂発生の確率が増えると考えられる。
また、本発明の樹脂被覆金属板は、ある程度の二軸配向度が被覆後の樹脂に保持されているので、この樹脂被覆金属板から成るシームレス缶の巻締部において優れた耐食性を有している。即ち、シームレス缶の充填過程のうち特に蓋巻締工程においては、ボディフックラジアスやプレッシャーリッジといった巻締部に局所的に負荷がかかる(図2参照)。具体的には、ボディフックラジアスには折り曲げによる応力が加えられ、また、プレッシャーリッジには面方向に対して垂直に応力がかかる。そのため、缶内面側を覆う樹脂の配向性が低い場合には、局所的な負荷に樹脂被覆が耐えられずに断裂し、金属の一部が空気や内容物に触れて腐食する原因となるが、本発明における樹脂被覆は、良好な巻締部耐食性を得るのに十分な配向性を有していることから、こうした心配がないのである。
更に、本発明の樹脂被覆金属板は、無延伸フィルムではなく延伸フィルムから製造されるため、製造時のフィルム取扱性やフィルム自体の生産性の問題も解消されており、工業的に極めて有利である。
尚、本明細書において、金属露出発生率とは、蓋巻締前の缶胴部及び缶底部の内面側に金属露出が発生した缶が、製造した缶全体においてどれだけの割合を占めるのかを評価する指標であり、具体的には、缶内部に所定の電解液を充填し、通電させたときに、0.5mA以上の電流が流れた缶を金属露出発生缶として、全体に占める金属露出発生缶の割合(%)を導き出す。
二軸配向度と金属露出発生率の関係を示した図である。 巻締部(ボディフックラジアス及びプレッシャーリッジ)を表す模式図である。 本発明の樹脂被覆金属板の製造装置の概略図である。
(金属板)
本発明では、金属板として各種表面処理鋼板やアルミニウム等の軽金属板を使用する。
表面処理鋼板としては、冷間圧延鋼板を焼鈍後調質圧延あるいは二次冷間圧延し、亜鉛メッキ、錫メッキ、ニッケルメッキ、電解クロム酸処理、クロム酸処理、ジルコニウム化合物処理等の表面処理の一種または二種以上を行ったものを用いることができる。本発明においては、塗膜密着性と耐腐食性の点から電解クロム酸処理鋼板{ティンフリースチール(以下、「TFS」という)}を特に好適に用いることができ、このTFSは10〜200mg/mの金属クロム層と1〜50mg/m(クロムとして)のクロム水和酸化物層とを備えていることが好適である。表面処理鋼板の他の例としては、0.5〜11.2g/mの錫メッキ量を有するブリキ板を挙げることができる。このブリキ板には、クロムとして1〜30mg/mとなるようなクロム酸処理、重クロム酸ソーダ処理、或いはリン酸クロム酸処理が行われていることが望ましい。更に他の例としては、アルミニウムメッキ、アルミニウム圧接等を施したアルミニウム被覆鋼板が用いられる。
軽金属板としては、所謂アルミニウム板の他に、アルミニウム合金板が使用される。耐腐食性と加工性の点で優れたアルミニウム合金板は、Mn:0.2〜1.5重量%、Mg:0.8〜5重量%、Zn:0.25〜0.3重量%、及びCu:0.15〜0.25重量%、残部がAlの組成を有するものである。これらの軽金属板も、金属クロム換算でクロム量が20〜300mg/mとなるようなクロム酸処理或いはリン酸クロム酸処理、ジルコニウム化合物処理等が行われていることが望ましい。
金属板の素板厚は、金属の種類、容器の用途或いはサイズによっても相違するが、一般に0.10〜0.50mmの厚みを有するのがよい。この内、表面処理鋼板の場合には、得られるシームレス缶の強度、成形性の観点から、0.10〜0.30mmの厚みが好ましく、また軽金属板の場合には0.15〜0.40mmの厚みを有するのがよい。
(樹脂被覆)
本発明の樹脂被覆金属板においては、上記金属板の缶内面となるべき面に被覆される樹脂(以後「内面樹脂」と呼ぶことがある。)として、ポリエステル樹脂、具体的には、エチレンテレフタレート単位を85モル%以上の量で含有する、エチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂が使用される。
ポリエステル樹脂で被覆された金属板については、8.0cps/μm以上の二軸配向度を有すると金属露出発生率が極端に大きくなることがわかっている。そのため、本発明のポリエステル樹脂の被覆後の二軸配向度は3.0〜8.0cps/μmの範囲にある。
即ち、二軸配向度が上記範囲よりも高いと、ポリエステル樹脂被覆中に無配向分子が少ないために、樹脂被覆金属板が製缶時の過酷な加工における負荷、例えばしごき加工における缶高さ方向への引き延ばしに耐えられず、金属板が露出する確率が格段に大きくなる。また、ポリエステル樹脂被覆が硬くなるために、金属板と樹脂被覆との密着性が損なわれるという問題もある。一方、二軸配向度が低すぎると、缶を成形し充填・巻締する際に巻締部で樹脂被覆に割れが発生し、この部分に腐食(PET浮き)が生じやすくなる。
尚、二軸配向度は、ポリエステル樹脂被覆の(100)面のX線回折角2θが23〜29°の範囲のピークのうち、最も高いピーク強度の値(cps)をポリエステル樹脂被覆の厚さ(μm)で割った値(cps/μm)で表される。X線回折の測定は、例えばX線回折装置{株式会社リガク製RINT2100}を用いて、ターゲットをCuとし(Cu−Kα)、管電圧40kV、管電流40mAの条件で行われる。
本発明の樹脂被覆金属板においては、内面樹脂被覆用フィルムを形成するエチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂が、共重合成分としてイソフタル酸を2〜15モル%の量で含有していることが特に好ましい。本発明では、ポリエステル樹脂の配向性を狭い範囲に限定しているので、配向性を厳密に調整しなければならず、そのため、上記範囲のイソフタル酸を用いるのが好ましい。イソフタル酸量が多いと、ポリエステル樹脂被覆の配向性が低くなりやすく、その結果、樹脂被覆が軟らかすぎることとなり、缶成形後の充填・蓋巻締工程で巻締部樹脂被覆に割れが発生しやすくなる。一方、上記範囲よりもイソフタル酸量が少ないと、ポリエステル樹脂の配向性が高くなりやすく、樹脂被覆に柔軟性が付与されず、缶成形過程のしごき工程等の厳しい工程において樹脂被覆が断裂して金属露出が発生しやすくなる。
また、本発明においては、内面樹脂被覆用フィルムを形成するポリエステル樹脂は、溶媒としてフェノール/テトラクロロエタン混合溶媒を用いて測定した固有粘度(IV)が0.5〜1.0dL/gの範囲にあることが好ましく、特に0.6〜0.8dL/gの範囲にあることが好ましい。固有粘度が上記範囲よりも大きいと、ポリエステル樹脂被覆と金属板の密着性が悪くなる。また、固有粘度が上記範囲よりも小さいと、材料となるポリエステル樹脂フィルムの形成に足るだけの分子量が確保できなくなる。
本発明においては、上記の特性や組成を満足する限り、エチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂フィルムは、他の共重合成分を少量含有していてもよい。イソフタル酸及びテレフタル酸成分以外のカルボン酸成分としては、これに限定されないが、ナフタレンジカルボン酸、p−β−オキシエトキシ安息香酸、ビフェニル−4,4’−ジカルボン酸、ジフェノキシエタン−4,4’−ジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ヘミメリット酸、1,1,2,2−エタンテトラカルボン酸、1,1,2−エタントリカルボン酸、1,3,5−ペンタントリカルボン酸、1,2,3,4−シクロペンタンテトロカルボン酸、ビフェニル−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸、ダイマー酸等を挙げることができる。
一方、エチレングリコール以外のアルコール成分としては、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−へキシレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、グリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビタン等のアルコール成分を挙げることができる。
また、本発明においては、ポリエステル樹脂フィルム中に、それ自体公知のフィルム用配合剤、例えば、非晶質シリカなどのアンチブロッキング剤、二酸化チタン等の顔料、帯電防止剤、酸化防止剤、滑剤等を公知の処方によって配合することができる。
本発明においては、内面樹脂被覆は、上述した特性を有するポリエステル樹脂フィルムに更に他の層を設けた多層フィルムから形成することもできるが、材料である樹脂フィルムの供給効率の観点、及び樹脂被覆金属板製造過程の簡略化の観点から単層のポリエステル樹脂フィルムから形成されることが好ましい。内面樹脂被覆の層構造が複雑であるほど、層間の密着性等に配慮が必要となるが、単層樹脂フィルムを用いればこうした配慮も不要である。更に、単層樹脂フィルムから形成される内面樹脂被覆でも、前述した優れた成形性及び耐食性を問題なく発現できる。
尚、内面樹脂被覆が多層構造をとる場合においては、上記の各種特性や組成は、全体の平均値において満たされていればよい。
内面樹脂被覆の厚みは、金属板に被覆した後の状態で10〜40μmが好適であり、特に17〜30μmであることが好ましい。即ち、内面樹脂被覆がポリエステル樹脂被覆のみの単層であれば、ポリエステル樹脂被覆が上記範囲の厚みを有し、多層であれば、ポリエステル樹脂被覆とその他の層とを合わせた総厚みが上記範囲にあることが好適である。上記範囲よりも厚い場合には、樹脂強度が高くなりすぎて、巻締加工の際に樹脂破断が生じやすく、巻締部に腐食(PET浮き)が生じる虞がある。一方、厚みが薄い場合には、絞りしごき成形等により金属露出が生じやすくなる。
(プライマー)
本発明の樹脂被覆金属板においては、内面樹脂被覆と金属板の間に、接着プライマーを設けることもでき、これにより樹脂被覆の密着性を更に向上させることができる。
接着プライマーは、金属板の上に予め設けておくことが技術的に困難であるので、樹脂フィルムに設けておき、これを金属板の上に熱溶着させる。本発明においては、延伸樹脂フィルムを材料として用いるので、プライマー塗布・乾燥時の熱による変形が少なく、予めプライマーを設けることが容易である。プライマーを設けると、内面樹脂被覆と金属板との密着性が向上し、金属が露出したり、製缶後に金属部分と内面樹脂被覆との間に内容物が侵入する虞がないため、本発明の樹脂被覆金属板を果汁飲料等の腐食性の強い酸性飲料用の缶に適用できる。
密着性と耐腐食性とに優れたプライマー塗料としては、エポキシフェノール系プライマー塗料、ポリエステルフェノール系プライマー塗料等、従来公知のプライマーを用いることができるが、衛生性の点からビスフェノールフリーのプライマー塗料を用いることが好ましく、特にポリエステル樹脂と硬化剤としてm−クレゾールから誘導されたレゾール型フェノール樹脂から成るポリエステルフェノール系プライマー塗料を用いることが好ましい。接着プライマー層は一般に0.01〜10μmの厚みに設けるのがよい。
(外面樹脂被覆)
金属板の缶外面側となるべき面、即ち、内面樹脂被覆が設けられている面とは反対側の金属板表面には、通常の缶用塗料や従来樹脂被覆金属板に使用されている樹脂フィルムを被覆することができる。以後、この樹脂被覆を外面樹脂被覆と呼ぶ。
外面樹脂被覆に用いられる樹脂フィルムは単層構成でもよいが、二層構成や三層構成等の多層構成とすることが好ましい。
樹脂フィルムが表層と下層を含む二層構成の場合、この樹脂フィルムは、下層が金属板と接するようにしてラミネートに供される。表層及び下層は、共重合ポリエステル樹脂、又は共重合ポリエステル樹脂とホモポリエステル樹脂とのブレンドを用いて形成することが好ましい。外面樹脂被覆用フィルムの材質を内面樹脂被覆用フィルムと共通させることにより、樹脂被覆金属板の品質をコントロールしやすいからである。特に、表層には、イソフタル酸含有量が7〜14モル%のポリエチレンテレフタレート/イソフタレート(PET/IA)樹脂を使用することが、印刷インキ密着性と樹脂強度の面から好ましい。下層には、イソフタル酸含有量が12〜18モル%のポリエチレンテレフタレート/イソフタレート樹脂を使用することが、加工後の樹脂密着性の面から好ましい。
また、樹脂フィルムが二層構成の場合においては、機械的強度の観点から、表層の固有粘度は0.66〜0.90dL/gであることが好ましい。下層の固有粘度は、0.46〜0.85dL/gとすることが好ましい。下層の固有粘度が大きすぎると、金属板と外面樹脂被覆との密着性が損なわれ、また、下層の固有粘度が小さすぎると、フィルムの形成に足るだけの分子量が確保できないからである。
尚、二層構成における、表層と下層の厚み比は1:5〜5:1の範囲にあることが好ましい。
更に、表層と下層に、加飾の面から二酸化チタンなどの着色顔料を添加し、樹脂フィルムを二層着色樹脂フィルムとしてもよい。この場合、下層の着色顔料量を多くすることが好ましい。具体的には、表層の着色顔料の含有量を0〜20重量%、特に5〜10重量%とし、下層の着色顔料の含有量を、表層より多いことを条件として、50重量%以下(ゼロを含まない)、特に20〜40重量%とすることが好ましい。
二層着色樹脂フィルムの場合、絞りしごき成形などの過酷な成形条件では、成形時の外面フィルム削れ対策のため、着色顔料を多く含んだ下層の融点を235〜250℃と高くすることが有効である。融点を高くする方法としては、例えばイソフタル酸含有量が2〜5モル%のポリエチレンテレフタレート/イソフタレート樹脂等を使用することが考えられるが、この方法によれば、金属板との密着性が低下してしまう。これに対して、例えば、密着性の面から有利なイソフタル酸含有量が12〜18モル%のポリエチレンテレフタレート/イソフタレート樹脂に、高融点のホモポリエチレンテレフタレート樹脂をブレンドしてブロック共重合化する方法は、密着性を保持しつつ高融点を達成することができるので好適である。
一方、表層の融点は、缶成形時の割れを防ぐ観点から、215〜230℃とすることが好ましい。
外面樹脂被覆の形成に用いられる樹脂フィルムが、表層、中間層及び下層を含む三層構成の場合、この樹脂フィルムは、下層が金属板と接するようにしてラミネートに供される。表層、中間層及び下層は、共重合ポリエステル樹脂、又は共重合ポリエステル樹脂とホモポリエステル樹脂とのブレンドを用いて形成することが好ましい。例えば、表層には、印刷インキ密着性と樹脂強度の観点から、イソフタル酸含有量が7〜14モル%のポリエチレンテレフタレート/イソフタレート樹脂を使用することが好ましい。中間層には、成形時の外面樹脂被覆の削れ対策の観点から、イソフタル酸含有量が2〜5モル%のポリエチレンテレフタレート/イソフタレート樹脂を使用することが好ましい。下層には、加工後の樹脂密着性の観点から、イソフタル酸含有量が12〜18モル%のポリエチレンテレフタレート/イソフタレート樹脂を使用することが好ましい。
また、樹脂フィルムが三層構成の場合においては、機械的強度の観点から、表層の固有粘度は、0.66〜0.90dL/gとすることが好ましい。また、中間層の固有粘度は、金属板との密着性を確保する観点から、0.46〜0.85dL/gとすることが好ましい。下層の固有粘度は、金属板との密着性を付与する観点、及びフィルム形成に足るだけの分子量を確保する観点から、0.66〜0.90dL/gとすることが好ましい。
尚、三層構成における、表層、中間層、及び下層の厚み比は、表層を1とした場合、中間層は6〜18の範囲、下層は0.5〜2の範囲にあることが好ましい。
更に、加飾の面から、各層に二酸化チタンなどの着色顔料を添加し、樹脂フィルムを三層着色樹脂フィルムとしてもよい。この場合、より優れた加飾性を付与するために、中間層の着色顔料量を最も多くすることが好ましい。具体的には、着色顔料の含有量を、表層では0〜20重量%、特に0〜10重量%とし、中間層では、他の層(表層及び下層)よりも多いことを条件として、10〜50重量%、特に20〜40重量%とし、下層では0〜20重量%、特に0〜10重量%とすることが好ましい。
更にまた、缶成形時の割れを防ぐ観点から、表層の融点は215〜230℃とするのが好ましい。成形時の外面樹脂被覆の削れ対策のため、中間層の融点は、235〜250℃とし、且つ、下層の融点を215〜230℃とすることが好ましい。
外面樹脂被覆の厚みは、金属板に被覆した後の状態で、1〜20μmが好適であり、特に8〜16μmであることが好ましい。尚、多層の場合には、総厚みが上記範囲にあればよい。
外面樹脂フィルムの製法としては、延伸、無延伸いずれも可能であるが、延伸フィルムを使用すると、製造時のフィルム取扱性やフィルム自体の生産性の問題も解消されており、工業的に極めて有利である。
(樹脂被覆金属板の製造)
本発明の樹脂被覆金属板は、内面樹脂被覆用フィルムとして二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムを用い、この内面樹脂被覆用フィルムと外面樹脂被覆用フィルムとを金属板に熱接着させることにより製造することができる。
熱接着前の段階で、内面樹脂被覆の材料である二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムの二軸配向度は、最終的に金属板を被覆した後の値が前述の範囲となるように設定されていればよいが、具体的には、20〜150cps/μmが好ましく、50〜130cps/μmが特に好ましい。本発明は、無延伸ではなく二軸延伸のポリエステル樹脂フィルムを材料とするため、材料フィルムの生産性や、本発明の樹脂被覆金属板の製造時における材料フィルムの取扱性の面で有利である。
前述した通り、本発明の樹脂被覆金属板においては、内面樹脂被覆は単層のポリエステル樹脂フィルムから形成することが好ましいが、用途に応じて、多層のポリエステル樹脂フィルムから形成することもできる。
また、内面樹脂被覆と金属板との間にプライマーを設ける場合には、内面樹脂被覆用フィルムにプライマーを設け、後述の製造工程に供することとする。
本発明の樹脂被覆金属板の製造に用いる外面樹脂被覆用フィルムとしては、上記の外面樹脂被覆用フィルムの特性及び組成が満たされることを条件として、公知材料及び方法により得られたフィルムが使用される。
次に、内面樹脂被覆用フィルム及び外面樹脂被覆用フィルムを製造工程に供する。図3において、金属板1を、加熱ロール2により、内面樹脂被覆用フィルムを形成するポリエステル樹脂の融点(Tm)+25〜融点(Tm)+45℃の範囲の温度に加熱し、ラミネートロール3A、3B間に供給する。一方、内面樹脂被覆用フィルム4A及び外面樹脂被覆用フィルム4Bは、それぞれ供給ロール5A、5Bから巻きほぐされ、ラミネートロール3A、3B間に金属板1をサンドイッチする位置関係で供給される。ラミネートロール3Aは50〜110℃に、3Bは60〜100℃の範囲内で一定に保たれている。130〜230m/分の通板速度で、金属板1の両面にそれぞれ内面樹脂被覆用フィルム4A及び外面樹脂被覆用フィルム4Bを熱接着させる。ラミネートロール3A、3Bの下方には、形成される樹脂被覆金属板11を急冷するための冷却水を収容した水槽12が設けられており、この水槽中に樹脂被覆金属板を導くガイドローラ13が配置されている。
本発明においては、既に述べたとおり、非常に限られた範囲の二軸配向度(3.0〜8.0cps/μm)を有する内面樹脂被覆を金属板上に設ける必要があり、そのためには、この樹脂被覆金属板の製造時において、加熱ロール温度、ラミネートロール温度及び通板速度を一定の範囲に設定する必要がある。例えばラミネートロール温度と通板速度を適度な値に設定しても、加熱ロール温度が高すぎたり低すぎたりすると、樹脂被覆内で二軸配向度にばらつきが生じたり、二軸配向度が上記範囲から外れてしまう。即ち、材料となる二軸延伸ポリエステルフィルムの配向度を設定し、加熱ロール温度、ラミネートロール温度及び通板速度を上述の範囲とし、製造時に樹脂に加えられる総熱量をコントロールすることにより、特定範囲の二軸配向度を有する樹脂被覆金属板を得ることができる。
(シームレス缶の成形方法)
本発明のシームレス缶は、このようにして作成された本発明の樹脂被覆金属板を、それ自体公知の方法を採用して成形することができる。即ち、本発明の樹脂被覆金属板を打ち抜き、次いで、内面樹脂被覆が缶内面となるようにして、絞りしごき加工や絞り加工、絞りストレッチ加工、絞りストレッチしごき加工等のシームレス加工に付すことで、シームレス缶を得ることができる。
製造されたシームレス缶は、適宜、ネックイン工程等に付され、内容物の充填・蓋巻締工程等を経て、内容物の種類に応じて、適宜低温加熱殺菌、レトルト殺菌等が行われる。
このようにして得られる本発明のシームレス缶は、缶胴部における金属露出の発生及び巻締部における腐食(PET浮き)が有効に抑制されている。更に、内面樹脂被覆と金属板の間にプライマーを設けている場合には、金属板と内面樹脂被覆との密着性がさらに向上しており、酸性の内容物を充填しても金属が溶出しない。
更に、このシームレス缶の成形に用いられる樹脂被覆金属板が、その製造において、生産性及び取扱性に優れた樹脂フィルムを用いているという点で、大量生産が可能となっており、工業的利用価値が極めて高い。
本発明を次の実施例で説明する。本発明の物性、特性の測定及び性能評価は以下の方法により行った。
(1)二軸配向度
X線回折装置{株式会社リガク製、RINT2100}を用いて、以下の条件で測定した。
X線 :CuKαX線(1.542オングストローム)
管電圧 :40kV
管電流 :40mA
X線ビーム径:100μmφ
検出器 :湾曲形位置敏感検出器(PSPC)
樹脂被覆金属板から29mmφの試験片を打ち抜き、測定用セルに取り付け、缶内面側に相当する面が測定面となるようにして試料台に装着し、内面樹脂被覆についてポリエステル樹脂の(100)面のX線回折角2θ=23〜29°の範囲を反射法にてX線回折測定した。ピークトップ法により得られた測定データに対してバックグラウンド補正を行う事により試料データを得た。バックグラウンド補正は2θ=29.45°、29.55°の回折強度の平均値を得られた測定データから差し引くことにより行った。試料データを樹脂被覆の厚みで割り、二軸配向度の値(cps/μm)を算出した。尚、X線回折強度の検出限界以下(70cps以下)は0cpsとした。
(2)樹脂固有粘度
樹脂200mg分をフェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタン混合溶液(重量比1:1)に110℃で溶解し、ウベローデ型粘度計を用いて30℃で比粘度を測定した。固有粘度〔IV〕(dl/g)は下記式により求めた。
[IV]=[(−1+(1+4K’ηsp1/2)/2K’C]
式中、
K’ :ハギンズの恒数(=0.33)
C :濃度(g/100ml)
ηsp:比粘度[=(溶液の落下時間−溶媒の落下時間)/溶媒の落下時間]
(3)樹脂融点
ポリエステル樹脂被膜の融点は、示差走査熱量分析装置(パーキンエルマー社製 DSC8500)を用いて求めた。10℃/分の速度で昇温して、融解ピークによる融点(Tm)を求めた。
(4)金属露出発生率
得られたシームレス缶200缶について、エナメルレーターを用いて通電することにより金属露出を測定し、0.5mA以上の電流値の缶の割合(%)として評価した。エナメルレーターの測定条件は、電圧6Vで電圧印加開始から4秒後の電流値を測定値とした。電解液は、1重量%塩化ナトリウム水溶液に0.02重量%の界面活性剤を添加した液であった。次の基準で評点とした。
○:1%以下
△:1%を上回り、3%以下
×:3%を上回る
(5)巻締部腐食評価
得られたシームレス缶50缶に0.4重量%クエン酸水溶液を室温で充填、巻締めし、37℃で3ヶ月間保管した。その後、缶蓋を取り除いて、巻締部の腐食状態を視覚で観察した。評価は50缶中の最も巻締部腐食点の大きい缶について以下の基準で行った。○と△が許容範囲である。
○:腐食なし
△:わずかに腐食があるが許容レベルである
×:明らかな腐食がある
(総合評価)
金属露出発生率評価、巻締部耐食性評価をもとに、次の基準で総合評価を行った。○、△が許容範囲である。
○ :すべての評価が「○」である
△:少なくとも一つの評価に「△」があり、且つすべての評価に「×」がない
× :いずれかの評価に「×」がある
(実施例1)
[樹脂被覆金属板の作製]
金属板である表面処理鋼板は、板厚0.185mmのTFS(金属クロム量120mg/m、クロム水和酸化物中のクロムとして15mg/m)とした。内面樹脂被覆用フィルムには、厚み28μm、イソフタル酸量12モル%のポリエチレンテレフタレート/イソフタレート(PET/IA)共重合二軸延伸フィルムを使用した。外面樹脂被覆用フィルムには、厚み16μmの無延伸三層ホワイトフィルムを使用した。外面樹脂被覆用フィルムの表層は、イソフタル酸共重合量12モル%、固有粘度0.85dL/g、融点225℃のPET/IA樹脂からなり、その厚みは2μm、酸化チタン濃度は5重量%であった。中間層は、イソフタル酸共重合量2モル%、固有粘度0.83dL/g、融点248℃のPET/IA樹脂からなり、その厚みは12μm、酸化チタン濃度は34重量%であった。下層は、イソフタル酸共重合量15モル%、固有粘度0.9dL/g、融点215℃のPET/IA樹脂からなり、その厚みは2μm、酸化チタン濃度は0重量%であった。
図3に示す装置を用いて、金属板に、内面樹脂被覆用フィルム及び外面樹脂被覆用フィルムを260℃の金属板温度で内外面同時に熱接着し、ワックス系潤滑剤を塗布して樹脂被覆金属板を作製した。このとき、内面樹脂被覆用フィルム側のラミネートロールの温度は100℃であり、外面樹脂被覆用フィルム側のラミネートロールの温度は74℃であった。また、通板速度は145m/分であった。
得られた樹脂被覆金属板における、内面樹脂被覆の二軸配向度は3.0cps/μmであった。
[樹脂被覆シームレス缶の作製]
得られた樹脂被覆金属板を円盤状に打ち抜いた。次に、絞り比2.4、しごき率59%、しごき加工時のパンチ温度30℃で絞りしごき成形を行い、開口端縁部をトリミングし、カップを加熱して樹脂の成形歪みを除去した。その後、印刷インキと仕上げニスを缶胴外面に塗布し、オーブンで焼き付けを行った。ネック加工し、フランジ加工して、缶径53mm、缶高さ105mm、内容量200mlの樹脂被覆シームレス缶を作製した。しごき加工時のパンチ温度は、パンチ内部への温調水温度で表した。
得られたシームレス缶について、金属露出発生率、巻締部耐食性の評価を行った。内面樹脂被覆用フィルムの仕様、ラミネート条件、内面樹脂被覆の二軸配向度、評価結果を表1に示す。
(実施例2)
ラミネート時の金属板温度を255℃として内面樹脂被覆の二軸配向度を5.4cps/μmとしたこと以外は実施例1と同様にして樹脂被覆金属板を作成した。実施例1と同様にしてシームレス缶を作製し、評価を行った。内面樹脂被覆用フィルムの仕様、ラミネート条件、内面樹脂被覆の二軸配向度、評価結果を表1に示す。
(実施例3)
ラミネート時の金属板温度を248℃として内面樹脂被覆の二軸配向度を8.0cps/μmとしたこと以外は実施例1と同様にして樹脂被覆金属板を作成した。実施例1と同様にしてシームレス缶を作製し、評価を行った。内面樹脂被覆用フィルムの仕様、ラミネート条件、内面樹脂被覆の二軸配向度、評価結果を表1に示す。
(実施例4)
内面樹脂被覆用フィルムとして用いられる二軸延伸フィルムの樹脂をホモポリエチレンテレフタレートとし、ラミネート時の金属板温度を290℃として、内面樹脂被覆の二軸配向度を5.4cps/μmとしたこと以外は実施例1と同様にして樹脂被覆金属板を作成した。実施例1と同様にしてシームレス缶を作製し、評価を行った。内面樹脂被覆用フィルム仕様、ラミネート条件、内面樹脂被覆の二軸配向度、評価結果を表1に示す。
(実施例5)
内面樹脂被覆用フィルムとして用いられるポリエチレンテレフタレート/イソフタレート(PET/IA)共重合二軸延伸フィルムのイソフタル酸共重合量を2モル%とし、ラミネート時の金属板温度を280℃として、内面樹脂被覆の二軸配向度を5.4cps/μmとしたこと以外は実施例1と同様にして樹脂被覆金属板を作成した。実施例1と同様にしてシームレス缶を作製し、評価を行った。内面樹脂被覆用フィルムの仕様、ラミネート条件、内面樹脂被覆の二軸配向度、評価結果を表1に示す。
(実施例6)
内面樹脂被覆用フィルムとして用いられるポリエチレンテレフタレート/イソフタレート(PET/IA)共重合二軸延伸フィルムのイソフタル酸共重合量を15モル%とし、ラミネート時の金属板温度を240℃として、内面樹脂被覆の二軸配向度を5.4cps/μmとしたこと以外は実施例1と同様にして樹脂被覆金属板を作成した。実施例1と同様にしてシームレス缶を作製し、評価を行った。内面樹脂被覆用フィルムの仕様、ラミネート条件、内面樹脂被覆の二軸配向度、評価結果を表1に示す。
(実施例7)
内面樹脂被覆用フィルムに予めエポキシ−フェノール系プライマーを厚み0.8μmで塗布し、更に、ラミネート時の金属板温度を255℃として内面樹脂被覆の二軸配向度を5.4cps/μmとしたこと以外は実施例1と同様にして樹脂被覆金属板を作成した。実施例1と同様にしてシームレス缶を作製し、評価を行った。内面樹脂被覆用フィルム仕様、ラミネート条件、内面樹脂被覆の二軸配向度、評価結果を表1に示す。
(実施例8)
内面樹脂被覆用フィルムに予め塗布するプライマーをポリエステル−フェノール系プライマーとする以外は実施例6と同様にして樹脂被覆金属板を作成した。実施例1と同様にしてシームレス缶を作製し、評価を行った。内面樹脂被覆用フィルムの仕様、ラミネート条件、内面樹脂被覆の二軸配向度、評価結果を表1に示す。
(実施例9)
金属板として、板厚0.25mmのJIS3104アルミニウム合金板であって、両面にリン酸クロム系表面処理を行い、クロム量として20mg/mとしたものを用い、ラミネート時の金属板温度を260℃としたこと以外は実施例1と同様にして樹脂被覆金属板を作成した。実施例1と同様にしてシームレス缶を作製し、評価を行った。内面樹脂被覆用フィルムの仕様、ラミネート条件、内面樹脂被覆の二軸配向度、評価結果を表1に示す。
(実施例10)
内面樹脂被覆用フィルムとして用いられるポリエチレンテレフタレート/イソフタレート(PET/IA)共重合二軸延伸フィルムを、表層と下層とからなる2層構成とし、表層のイソフタル酸共重合量を2モル%、固有粘度を0.83dL/g、厚みを22μmとし、下層のイソフタル酸共重合量を15モル%、固有粘度を0.9dL/g、厚みを6μmとし、更に、ラミネート時の金属板温度を280℃としたこと以外は実施例1と同様にして樹脂被覆金属板を作成した。得られた内面樹脂被覆の二軸配向度は4.3cps/μmであった。実施例1と同様にしてシームレス缶を作製し、評価を行った。内面樹脂被覆用フィルム仕様、ラミネート条件、内面樹脂被覆の二軸配向度、評価結果を表1に示す。
(実施例11)
内面樹脂被覆用フィルムとして用いられるポリエチレンテレフタレート/イソフタレート(PET/IA)共重合二軸延伸フィルムのイソフタル酸共重合量を2モル%とし、外面樹脂被覆用フィルムとして、表層と下層とからなる二軸延伸二層ホワイトフィルムを使用した。二層ホワイトフィルムの表層はイソフタル酸共重合量12モル%、固有粘度0.70、融点225℃のエチレンテレフタレート/イソフタレート(PET/IA)共重合二軸延伸樹脂であり、その厚みは2μm、酸化チタン濃度は5重量%であった。二層ホワイトフィルムの下層は、イソフタル酸共重合量12モル%のエチレンテレフタレート/イソフタレート(PET/IA)共重合二軸延伸樹脂にホモポリエチレンテレフタレートをブレンドして組成物の融点を240℃としたものであり、その厚みは14μm、固有粘度は0.66dL/g、酸化チタン濃度は30重量%であった。ラミネート時の金属板温度は280℃とし、それ以外は実施例1と同様にして樹脂被覆金属板を作成した。得られた内面樹脂被覆の二軸配向度は5.4cps/μmであった。実施例1と同様にしてシームレス缶を作製し、評価を行った。内面樹脂被覆用フィルムの仕様、ラミネート条件、内面樹脂被覆の二軸配向度、評価結果を表1に示す。
(比較例1)
ラミネート時の金属板温度を265℃として、内面樹脂被覆の二軸配向度を2.5cps/μm未満としたこと以外は、実施例1と同様にして樹脂被覆金属板を作成した。実施例1と同様にしてシームレス缶を作製し、評価を行った。内面樹脂被覆用フィルム仕様、ラミネート条件、内面樹脂被覆の二軸配向度、評価結果を表1に示す。
(比較例2)
ラミネート時の金属板温度を245℃として、内面樹脂被覆の二軸配向度を8.9cps/μmとしたこと以外は実施例1と同様にして樹脂被覆金属板を作成した。実施例1と同様にしてシームレス缶を作製し、評価を行った。内面樹脂被覆用フィルム仕様、ラミネート条件、内面樹脂被覆の二軸配向度、評価結果を表1に示す。
(比較例3)
内面樹脂被覆用フィルムとして用いられるポリエチレンテレフタレート/イソフタレート(PET/IA)共重合二軸延伸フィルムのイソフタル酸共重合量を18モル%とし、ラミネート時の金属板温度を220℃として、内面樹脂被覆の二軸配向度を2.5cps/μm未満としたこと以外は実施例1と同様にして樹脂被覆金属板を作成した。実施例1と同様にしてシームレス缶を作製し、評価を行った。内面樹脂被覆用フィルム仕様、ラミネート条件、内面樹脂被覆の二軸配向度、評価結果を表1に示す。
Figure 2015089643
1 :金属板
2 :加熱ロール
3A:ラミネートロール
3B:ラミネートロール
4A:内面樹脂被覆用フィルム
4B:外面樹脂被覆用フィルム
5A:供給ロール
5B:供給ロール
11:樹脂被覆金属板
12:水槽
13:ガイドローラ

Claims (8)

  1. 金属板の少なくとも一方の表面にポリエステル樹脂被覆が形成されて成る樹脂被覆金属板において、
    前記ポリエステル樹脂がエチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂であり、ポリエステル樹脂被覆の(100)面のX線回折角2θが23〜29°の範囲の最も高いピーク強度をポリエステル樹脂被覆の厚さで割った値で表わされる二軸配向度が3.0〜8.0cps/μmの範囲にあることを特徴とする樹脂被覆金属板。
  2. 前記ポリエステル樹脂被覆が、共重合成分としてイソフタル酸を2〜15モル%の量で含有し、固有粘度が0.5〜1.0dL/gであるエチレンテレフタレート系ポリエステル樹脂の単層樹脂フィルムから成る請求項1記載の樹脂被覆金属板。
  3. 前記ポリエステル樹脂被覆が、金属板の温度がTm+25℃〜Tm+45℃{Tm:ポリエステル樹脂の融点(℃)}の条件で二軸延伸ポリエステル樹脂フィルムを金属板にラミネートすることにより形成されている請求項1又は2記載の樹脂被覆金属板。
  4. 前記ポリエステル樹脂被覆がプライマーを介して金属板に形成されている請求項1〜3の何れかに記載の樹脂被覆金属板。
  5. 前記金属板が、ティンフリースチールである請求項1〜4の何れかに記載の樹脂被覆金属板。
  6. 前記金属板の、前記ポリエステル樹脂被覆が設けられている面とは反対側の表面に、表層及び下層を含む2層着色樹脂フィルムが、該下層が該金属板に接するようにしてラミネートされており、
    該表層及び該下層は、共重合ポリエステル樹脂又は共重合ポリエステル樹脂とホモポリエステル樹脂とのブレンドを用いて形成され、
    前記表層は、固有粘度が0.66〜0.90dL/g、融点が215〜230℃、且つ、着色顔料の含有量が20重量%以下であり、
    前記下層は、固有粘度が0.46〜0.85dL/g、融点が235〜250℃、且つ、着色顔料の含有量が、前記表層よりも多く且つ50重量%以下である、請求項1〜5の何れかに記載の樹脂被覆金属板。
  7. 前記金属板の、前記ポリエステル樹脂被覆が設けられている面とは反対側の表面に、表層、中間層及び下層を含む3層着色樹脂フィルムが、該下層が該金属板に接するようにしてラミネートされており、
    該表層、該中間層及び該下層は、共重合ポリエステル樹脂又は共重合ポリエステル樹脂とホモポリエステル樹脂のブレンドを用いて形成され、
    前記表層は、固有粘度が0.66〜0.90dL/g、融点が215〜230℃、且つ、着色顔料の含有量が20重量%以下であり、
    前記中間層は、固有粘度が0.46〜0.85dL/g、融点が235〜250℃、且つ、着色顔料の含有量が、他の層よりも多く且つ50重量%以下であり、
    前記下層は、固有粘度が0.66〜0.90dL/g、融点が215〜230℃、且つ、着色顔料の含有量が20重量%以下である、請求項1〜5の何れかに記載の樹脂被覆金属板。
  8. 請求項1〜7の何れかに記載の樹脂被覆金属板を、前記ポリエステル樹脂被覆が缶内面側となるように絞りしごき加工、絞り加工、絞りストレッチ加工、又は絞りストレッチしごき加工して成ることを特徴とするシームレス缶。
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