JP2015086078A - ガラス、ガラス粉末、複合粉末及び着色層付きガラス板 - Google Patents

ガラス、ガラス粉末、複合粉末及び着色層付きガラス板 Download PDF

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Abstract

【課題】鉛を多量に含まなくても、低融点と低熱膨張係数を両立し得るガラスを創案すること。【解決手段】本発明のガラスは、ガラス組成として、モル%で、SiO235〜65%、B2O31〜20%、Al2O35〜15%、Li2O 5〜40%、Na2O+K2O 0〜8%未満を含有することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、ガラス、ガラス粉末、複合粉末及び着色層付きガラス板に関し、具体的には、自動車用窓ガラス、電車用窓ガラス、住宅用窓ガラス(以下、自動車用窓ガラス等)の内側周縁部に着色層を形成するためのガラス、ガラス粉末、複合粉末及び着色層付きガラス板に関する。
自動車用窓ガラスの内側周縁部には、着色層が形成されている。着色層は、自動車ボディと窓ガラス(ソーダライムガラス板)を接合する有機接着剤の紫外線劣化の防止、有機接着剤の食み出し部分の隠蔽のために形成される。更に、近年では、意匠性を高めるために、微小なドットパターンをグラデーション状に形成した着色層も広く用いられている。
着色層は、複合粉末をペースト化し、得られた複合粉末ペーストをソーダライムガラス板に塗布、乾燥、焼成して、ソーダライムガラス板の表面上に焼結させることにより形成される。複合粉末は、少なくともガラス粉末と無機顔料粉末を含み、必要に応じて、耐火性フィラー粉末を含む。なお、無機顔料粉末は、通常、黒色である。
特開平06−256039号公報
近年、自動車用窓ガラスの薄板化が推進されている。しかし、これに伴い、自動車用窓ガラスの強度が不十分となる虞が生じる。特に、着色層が形成された窓板ガラスは、着色層が形成されていない場合よりも強度が低下することが知られている。
着色層が形成された窓板ガラスの強度を高める方法として、着色層の熱膨張係数を低下させる方法が有効である。しかし、この方法を薄い窓板ガラスに適用することは困難である。その理由は、窓板ガラスの薄板化に伴い、窓板ガラスの熱変形を防止するために、複合粉末の焼成温度が低温化し、これに対応してガラス粉末も低融点化しなければならないが、ガラス粉末の融点を低下させると、ガラス粉末の熱膨張係数が上昇してしまうからである。
この要求を満たすガラス粉末として、鉛系ガラス粉末が有望であるが、鉛は、環境的影響が懸念される(例えば、特許文献1参照)。
そこで、本発明は、上記問題に鑑み成されたものであり、その技術的課題は、鉛を多量に含まなくても、低融点と低熱膨張係数を両立し得るガラスを創案することである。
本発明者は、種々の検討を行った結果、アルカリホウ珪酸塩ガラスのガラス組成を厳密に規制することにより、上記技術的課題を解決し得ることを見出し、本発明として、提案するものである。すなわち、本発明のガラスは、ガラス組成として、モル%で、SiO 35〜65%、B 1〜20%、Al 5〜15%、LiO 5〜40%、NaO+KO 0〜8%未満を含有することを特徴とする。ここで、「NaO+KO」は、NaOとKOの合量である。
本発明のガラスは、上記のようにガラス組成が規制されているため、低融点になる。また、このガラスを焼成すると、低膨張の結晶、特にβ−石英固溶体が析出し易くなる。このため、焼成後のガラス(結晶化ガラス)は、低膨張になる。結果として、低融点と低膨張係数を両立し易くなる。更に、本発明のガラスは、結晶が析出した後のガラスマトリクスがBリッチになるため、結晶が析出した後も良好に軟化、焼結させることが可能になる。更に、Bリッチのガラスマトリクスにより、結晶が析出した後であっても、軟化点より30℃低い温度でガラスを軟化させることができる。なお、通常、ガラス粉末を軟化点よりも低い温度で軟化させることは困難である。
第二に、本発明のガラスは、NaO+KOの含有量が0.1モル%以上であることが好ましい。
第三に、本発明のガラスは、更にBiを0.1〜15モル%含むことが好ましい。
第四に、本発明のガラスは、更にTiO+ZrOを0.1〜12モル%含むことが好ましい。ここで、「TiO+ZrO」は、TiOとZrOの合量である。
近年、環境面において、酸性雨が問題になっている。各種ガラス製品に形成された着色層が酸性雨と接触すると、着色層中のガラスが白色等に変色する虞があり、また着色層が剥がれる虞もある。また、自動車用窓ガラスの洗浄時に、着色層が洗剤と接触しても、着色層中のガラスが白色等に変色する虞があり、また着色層が剥がれる虞もある。よって、ガラス粉末には、耐酸性が要求される。本発明のガラスは、上記の通り、結晶が析出した後に、ガラスマトリクスがBリッチになるが、このBリッチ層は耐酸性を低下させる虞がある。そこで、TiO+ZrOを所定量導入すれば、耐酸性の低下を効果的に抑制することができる。
第五に、本発明のガラスは、ガラス組成中に実質的にPbOを含まないことが好ましい。ここで、「実質的に〜を含まない」とは、明示の成分が不純物レベルで混入する場合を許容する趣旨であり、具体的には、明示の成分の含有量が0.1質量%未満の場合を指す。
第六に、本発明のガラス粉末は、上記のガラスからなることが好ましい。粉末形状に加工すれば、低温で軟化流動し易くなると共に、焼成時に結晶が析出し易くなる。
第七に、本発明のガラス粉末は、マクロ型DTA(示差熱分析)装置で測定したガラス転移点が550℃以下であることが好ましい。ここで、マクロ型DTA装置による測定は、空気中で行い、昇温速度を10℃/分とする(以下、同様)。
第八に、本発明のガラス粉末は、マクロ型DTA装置で測定した軟化点が600℃以下であることが好ましい。ここで、マクロ型DTA装置で測定した軟化点は、図1に示す第四屈曲点の温度(Ts)を指す。
第九に、本発明のガラス粉末は、マクロ型DTA装置で測定した結晶化温度が600〜700℃であることが好ましい。ここで、「結晶化温度」は、結晶析出による発熱ピーク温度を指す。
第十に、本発明のガラス粉末は、600℃で30分間焼成すると、結晶が析出する性質を有することが好ましい。
第十一に、本発明のガラス粉末は、主結晶がβ−石英固溶体であることが好ましい。ここで、「主結晶」は、X線回折法で測定した時に、最もピーク強度が大きい結晶を指す。
第十二に、本発明の複合粉末は、ガラス粉末 55〜95質量%、無機顔料粉末 5〜45質量%、耐火性フィラー粉末 0〜20質量%を含有する複合粉末であって、ガラス粉末が、上記のガラス粉末であることが好ましい。
第十三に、本発明の複合粉末は、無機顔料粉末がCr系複合酸化物であることが好ましい。ここで、「〜系複合酸化物」とは、明示の成分を必須成分として含む複合酸化物を指す。
第十四に、本発明の着色層付きガラス板は、ガラス板の表面に着色層を有する着色層付きガラス板であって、着色層が複合粉末の焼結体であり、且つ複合粉末が上記の複合粉末であることを特徴とする。
第十五に、本発明の着色層付きガラス板は、着色層にβ−石英固溶体が析出していることが好ましい。
マクロ型DTA装置で測定した軟化点を示すチャートである。
本発明のガラスは、ガラス組成として、モル%で、SiO 35〜65%、B 1〜20%、Al 0〜15%、LiO 5〜40%、NaO+KO 0〜8%未満を含有する。上記のように各成分の含有範囲を限定した理由を下記に示す。なお、各成分の含有範囲の説明において、%表示はモル%を指す。
SiOは、ガラス骨格を形成する成分であり、またβ−石英固溶体の結晶構成成分であり、更に耐酸性を高める成分である。SiOの含有量は35〜65%であり、好ましくは38〜62%、41〜59%、43〜57%、特に45〜55%である。SiOの含有量が少な過ぎると、熱的安定性が不当に低くなり、ガラス粉末が十分に焼結する前に結晶が析出し易くなることに加えて、焼成時に低膨張の結晶、特にβ−石英固溶体が析出し難くなる。一方、SiOの含有量が多過ぎると、軟化点が上昇して、ガラス粉末を低温で焼成し難くなる。
は、ガラス骨格を形成する成分であり、また熱膨張係数を上昇させずに、軟化点を低下させる成分である。Bの含有量は1〜20%であり、好ましくは3〜18%、4〜17%、4〜16%、特に5〜15%である。Bの含有量が少な過ぎると、熱的安定性が不当に低くなり、ガラス粉末が十分に焼結する前に結晶が析出し易くなる。一方、Bの含有量が多過ぎると、耐酸性が低下し易くなる。
Alは、耐酸性を高める成分であり、またβ−石英固溶体の結晶構成成分である。Alの含有量は5〜15%であり、好ましくは5〜13%、5〜11%、5〜10%、特に6〜9%である。Alの含有量が多過ぎると、軟化点が上昇して、ガラス粉末を低温で焼成し難くなる。
LiOは、熱膨張係数を上昇させずに、軟化点を低下させる成分であり、また結晶性を調整し得る成分である。LiOの含有量は5〜40%であり、好ましくは7〜37%、9〜33%、11〜30%、13〜28%、特に14〜25%である。LiOの含有量が少な過ぎると、軟化点が上昇して、ガラス粉末を低温で焼成し難くなることに加えて、焼成時に低膨張の結晶、特にβ−石英固溶体が析出し難くなる。一方、LiOの含有量が多過ぎると、耐酸性が低下し易くなる。
NaO+KOは、軟化点を低下させる成分であるが、その含有量が多過ぎると、焼成時に低膨張の結晶、特にβ−石英固溶体が析出し難くなり、結果として着色層の熱膨張係数を低下させ難くなる。更に耐酸性が低下し易くなる。よって、NaO+KOの含有量は0〜8%未満であり、好ましくは0〜7%、0〜6%、0.1〜6%、特に1〜5%である。なお、NaOとKOの何れかを導入すれば、アルカリ混合効果を享受することができる。結果として、LiOのみを単独で導入する場合よりも、軟化点を低下させつつ、熱膨張係数を低下させることができる。
NaOは、軟化点を低下させる成分であるが、その含有量が多過ぎると、焼成時に低膨張の結晶、特にβ−石英固溶体が析出し難くなり、結果として着色層の熱膨張係数を低下させ難くなる。更に耐酸性が低下し易くなる。よって、NaOの含有量は、好ましくは0〜8%未満、0〜7%、0〜6%、0.1〜6%、特に1〜5%である。
Oは、軟化点を低下させる成分であるが、その含有量が多過ぎると、焼成時に低膨張の結晶、特にβ−石英固溶体が析出し難くなり、結果として着色層の熱膨張係数を低下させ難くなる。更に耐水性が低下し易くなる。よって、KOの含有量は、好ましくは0〜5%、0〜4%、0〜3%、0〜2%、特に0〜1%である。
モル比LiO/(LiO+NaO+KO)は、好ましくは0.4以上、0.5以上、0.6以上、0.7以上、0.75〜0.99である。このようにすれば、焼成時に低膨張の結晶、特にβ−石英固溶体が析出し易くなる。
上記成分以外にも、例えば、以下の成分を導入してもよい。
TiO+ZrOは、耐酸性を高める成分である。TiO+ZrOの含有量は、好ましくは0〜12%、0.1〜12%、1〜10%、3〜8%、特に4〜6%である。TiO+ZrOの含有量が多過ぎると、軟化点が上昇して、ガラス粉末を低温で焼成し難くなる。
TiOは、耐酸性を高める成分である。TiOの含有量は、好ましくは0〜12%、0.1〜12%、1〜10%、3〜8%、特に4〜6%である。TiOの含有量が多過ぎると、軟化点が上昇して、ガラス粉末を低温で焼成し難くなる。
ZrOは、耐酸性を高める成分である。ZrOの含有量は、好ましくは0〜8%、0〜6%、0〜4%、0〜3%、特に0〜2%である。ZrOの含有量が多過ぎると、軟化点が上昇して、ガラス粉末を低温で焼成し難くなる。
MgOは、熱的安定性を高める成分である。MgOの含有量は、好ましくは0〜7%、0〜5%、特に0.1〜3%である。MgOの含有量が多過ぎると、軟化点が上昇して、ガラス粉末を低温で焼成し難くなる。
BaOは、熱的安定性を高める成分である。BaOの含有量は、好ましくは0〜7%、0〜5%、特に0〜3%である。BaOの含有量が多過ぎると、熱膨張係数が不当に上昇して、着色層の熱膨張係数を低下させ難くなる。
ZnOは、熱膨張係数をあまり上昇させずに、軟化点を低下させる成分である。ZnOの含有量は、好ましくは0〜12%、0〜10%、0〜8%、0〜6%、0〜4%、特に0〜2%である。ZnOの含有量が多過ぎると、耐酸性が低下し易くなる。
CuOは、ガラスを黒色に着色させるための成分である。CuOの含有量は、好ましくは0〜7%、0〜5%、0〜3%、特に0〜1%である。CuOの含有量が多過ぎると、熱的安定性が不当に低くなり、ガラス粉末が十分に焼結する前に結晶が析出し易くなる。
Biは、軟化点を低下させる成分である。Biの含有量は、好ましくは0〜15%、0.1〜15%、1〜12%、2〜9%、特に3〜6%である。Biの含有量が多過ぎると、バッチコストが上昇する。
上記成分以外にも、必要に応じて、他の成分を例えば15%、10%、特に5%まで導入することができる。具体的には、CaO、SrO、Cr、MnO、SnO、CeO、P、La、Nd、Co、F、Cl等を導入することができる。
なお、上記の通り、ガラス組成中に、実質的にPbOを含有しないことが好ましい。
本発明のガラス粉末は、上記のガラスからなることが好ましい。粉末形状に加工すれば、低温で軟化流動し易くなると共に、焼成時に低膨張の結晶が析出し易くなる。
ガラス粉末の平均粒子径D50は10μm以下、1〜7μm、特に2〜5μmが好ましい。ガラス粉末の最大粒子径Dmaxは15μm以下、特に3〜10μmが好ましい。ガラス粉末の粒度が大き過ぎると、スクリーン印刷性が低下し易くなり、また着色層の色調が不均一になり易い。ここで、「平均粒子径D50」」とは、レーザー回折装置で測定した値を指し、レーザー回折法により測定した際の体積基準の累積粒度分布曲線において、その積算量が粒子の小さい方から累積して50%である粒子径を表す(以下、同様)。「最大粒子径Dmax」とは、レーザー回折装置で測定した値を指し、レーザー回折法により測定した際の体積基準の累積粒度分布曲線において、その積算量が粒子の小さい方から累積して99%である粒子径を表す(以下、同様)。
マクロ型DTA装置で測定したガラス粉末のガラス転移点は、好ましくは550℃以下、500℃以下、495℃以下、490℃以下、特に440〜485℃である。ガラス転移点が低い程、焼成温度を低下させることが可能になり、無機顔料粉末の発色性が向上するが、ガラス転移点が低過ぎると、他の特性、特に熱的安定性が不当に低下する虞が生じる。一方、ガラス転移点が高過ぎると、焼成温度が上昇し、焼成時にソーダライムガラス板が熱変形する虞がある。
押し棒式TMA装置で測定したガラス粉末の焼結体のガラス転移点は、好ましくは510℃以下、505℃以下、500℃以下、特に450〜495℃である。ガラス粉末の焼結体のガラス転移点が低い程、焼成温度を低下させることが可能になり、無機顔料粉末の発色性が向上するが、ガラス粉末の焼結体のガラス転移点が低過ぎると、他の特性、特に熱的安定性が不当に低下する虞が生じる。一方、ガラス粉末の焼結体のガラス転移点が高過ぎると、焼成温度が上昇し、焼成時にソーダライムガラス板が熱変形する虞がある。ここで、「ガラス粉末の焼結体」は、ガラス粉末の圧粉体を600℃30分間の条件で緻密に焼結したものを指す(以下、同様)。
押し棒式TMA装置で測定したガラス粉末の焼結体の屈伏点は、好ましくは550℃以下、545℃以下、540℃以下、特に490〜535℃である。ガラス粉末の焼結体の屈伏点が低い程、焼成温度を低下させることが可能になり、無機顔料粉末の発色性が向上するが、ガラス粉末の焼結体の屈伏点が低過ぎると、他の特性、特に熱的安定性が不当に低下する虞が生じる。一方、ガラス粉末の焼結体の屈伏点が高過ぎると、焼成温度が上昇し、焼成時にソーダライムガラス板が熱変形する虞がある。
マクロ型DTA装置で測定したガラス粉末の軟化点は、好ましくは600℃以下、595℃以下、590℃以下、特に540〜585℃である。軟化点が低い程、焼成温度を低下させることが可能になり、無機顔料粉末の発色性が向上するが、軟化点が低過ぎると、他の特性、特に熱的安定性、耐酸性が不当に低下する虞が生じる。一方、軟化点が高過ぎると、焼成温度が上昇し、焼成時にソーダライムガラス板が熱変形する虞がある。
マクロ型DTA装置で測定したガラス粉末の結晶化温度は、好ましくは600〜700℃、610〜680℃、特に620〜660℃である。結晶化温度が低過ぎると、焼成時にガラス粉末が十分に焼結する前に、結晶が析出してしまい、着色層の緻密性が低下し易くなる。一方、結晶化温度が高過ぎると、焼成時に着色層に結晶が析出し難くなり、着色層の熱膨張係数を低下させることが困難になる。
ガラス粉末の焼結体の熱膨張係数は、好ましくは88×10−7/℃以下、80×10−7/℃以下、30〜75×10−7/℃、35〜70×10−7/℃、特に40〜65×10−7/℃である。ガラス粉末の焼結体の熱膨張係数が高過ぎると、着色層の熱膨張係数を低下させ難くなる。なお、ガラス粉末の焼結体の熱膨張係数が低過ぎると、着色層の熱膨張係数をソーダライムガラス板の熱膨張係数に整合させ難くなる。なお、着色層とソーダライムガラス板の熱膨張係数が不整合であると、着色層及び/又はソーダライムガラス板にクラックが発生し易くなり、また着色層の脱落等も発生し易くなる。
本発明のガラス粉末は、600℃で30分間(望ましくは600℃で10分間)焼成すると、結晶が析出する性質を有することが好ましい。析出する結晶は、低熱膨張係数の観点から、SiOを主成分とする結晶が好ましく、特にβ−石英固溶体が好ましい。
本発明の複合粉末は、少なくともガラス粉末と無機顔料粉末を含み、必要に応じて、耐火性フィラー粉末等を含む。ガラス粉末は、無機顔料粉末を分散させて、ソーダライムガラス板等に固着させるための成分である。無機顔料粉末は、黒色等に着色させて、紫外線や可視光の遮蔽性を高めるための成分である。耐火性フィラー粉末は、任意成分であり、機械的強度を高める成分であり、また熱膨張係数を調整するための成分である。なお、上記以外にも、型離れ性を高めるために、無機耐熱ウィスカ等を添加してもよく、発色性を高めるために、Cu粉末等の金属粉末を添加してもよい。
本発明の複合粉末は、ガラス粉末 55〜95質量%、無機顔料粉末 5〜45質量%、耐火性フィラー粉末 0〜20質量%を含有することが好ましい。
ガラス粉末の含有量は、好ましくは55〜95質量%、55〜90質量%、55〜85質量%、60〜80質量%、特に65〜75質量%である。ガラス粉末の含有量が少な過ぎると、ソーダライムガラス板と着色層の固着性が低下し易くなる。一方、ガラス粉末の含有量が多過ぎると、無機顔料粉末が相対的に少なくなり、紫外線の遮蔽性が低下して、有機接着剤が劣化し易くなり、また可視光の遮蔽性が低下して、意匠性が低下し易くなる。
無機顔料粉末の含有量は、好ましくは5〜45質量%、10〜45質量%、15〜45質量%、20〜40質量%、特に25〜35質量%である。無機顔料粉末の含有量が少な過ぎると、紫外線の遮蔽性が低下して、有機接着剤が劣化し易くなり、また可視光の遮蔽性が低下して、意匠性が低下し易くなる。一方、無機顔料粉末の含有量が多過ぎると、ガラス粉末が相対的に少なくなり、ソーダライムガラス板と着色層の固着性が低下し易くなる。
無機顔料粉末は、複合酸化物が好ましい。複合酸化物は、構造的に安定であるため、耐熱性、耐酸性、耐水性が高い。このような複合酸化物として、Al−Co系複合酸化物、Al−Co−Cr系複合酸化物、Al−Cr−Fe−Zn系複合酸化物、Al−Co−Li−Ti系複合酸化物、Al−Cu−Fe−Mn系複合酸化物、Al−Fe−Mn系複合酸化物、Al−Si系複合酸化物、Ba−Ni−Ti系複合酸化物、Ca−Cr−Si−Sn系複合酸化物、Co−Cr系複合酸化物、Co−Cr−Fe−Mn系複合酸化物、Co−Cr−Fe−Ni系複合酸化物、Co−Cr−Fe−Ni−Si−Zr系複合酸化物、Co−Cr−Fe系複合酸化物、Co−Cr−Fe−Mn系複合酸化物、Co−Cr−Fe−Ni−Zn系複合酸化物、Co−Fe系複合酸化物、Co−Fe−Mn−Ni系複合酸化物、Co−Li−P系複合酸化物、Co−Ni−Si−Zr系複合酸化物、Co−Ni−Nb−Ti系複合酸化物、Co−Ni−Sb−Ti系複合酸化物、Co−Ni−Ti−Zn系複合酸化物、Co−Si系複合酸化物、Co−Si−Zn系複合酸化物、Co−Ti系複合酸化物、Cr−Cu系複合酸化物、Cr−Cu−Mn系複合酸化物、Cr−Fe系複合酸化物、Cr−Fe−Mn系複合酸化物、Cr−Fe−Zn系複合酸化物、Cr−Nb−Ti系複合酸化物、Cr−Sb−Ti系複合酸化物、Fe−Cr系複合酸化物、Fe−Mn系複合酸化物、Fe−Ti系複合酸化物、Fe−Ti−W系複合酸化物、Fe−Ti−Zn系複合酸化物、Fe−Zn系複合酸化物、Ni−Nb−Ti系複合酸化物、Ni−Sb−Ti系複合酸化物、Ni−Ti−W系複合酸化物、Sb−Sn系複合酸化物から選ばれる一種または二種以上であることが好ましい。これらの無機顔料としては、(Co,Fe,Mn)(Fe,Cr,Mn)、(Ni,Co,Fe)(Fe,Cr)、(Ni,Co,Fe)(Fe,Cr)・(Zn,Fe)(Fe,Cr)、(Co,Fe,Mn)(Fe,Cr,Mn)、(Fe,Mn)(Fe,Mn)(Manganese ferrite black spinel)、(Fe,Mn)(Fe,Cr,Mn)O、Cu(Cr,Mn)、CuCr、(Co,Fe)(Fe,Cr)、(Co,Ni)O・ZrSiO、(Sn,Sb)O、(Ni,Co,Fe)(Fe,Cr)・ZrSiO、Fe(Fe,Cr)、(Zn,Fe)(Fe,Cr)、(Zn,Fe)(Fe,Cr,Al)、(Fe,Co)Fe、(Zn,Fe)Fe、(Ti,Sb,Ni)O、(Ti,Sb,Cr)O、(Ti,Cr,Nb)O、(Ti,Sb,Ni,Co)O、(Ti,Nb,Ni,Co)O、(Ti,Ni,W)O、(Ti,Ni,Nb)O、(Ti,Fe,W)O、(Ti,Nb,Ni)O、(Zn,Fe)(Fe,Cr)、(Fe,Zn)Fe:TiO、(Co,Ni,Zn)TiO、CoCr、CoAl、CoAl:TiO:LiO、CoSi、CoTiO、CoLiPO、Co(Al,Cr)、FeTiO、Cr:Fe、(Co,Zn)2SiO、2NiO,3BaO,17TiO、CaO,SnO,SiO:Cr等を挙げることができる。
無機顔料粉末は、黒色であることが好ましく、黒色無機顔料粉末として、Al−Cu−Fe−Mn系複合酸化物、Al−Fe−Mn系複合酸化物、Co−Cr−Fe系複合酸化物、Co−Cr−Fe−Mn系複合酸化物、Co−Cr−Fe−Ni系複合酸化物、Co−Cr−Fe−Mn系複合酸化物、Co−Cr−Fe−Ni−Zn系複合酸化物、Co−Fe−Mn−Ni系複合酸化物、Cr−Cu系複合酸化物、Cr−Cu−Mn系複合酸化物、Cr−Fe−Mn系複合酸化物、Fe−Mn系複合酸化物、Ti2n―1(nは整数)、Cr、Cが好ましく、例えば、(Co,Fe,Mn)(Fe,Cr,Mn)、(Ni,Co,Fe)(Fe,Cr)、(Ni,Co,Fe)(Fe,Cr)・(Zn,Fe)(Fe,Cr)、(Co,Fe,Mn)(Fe,Cr,Mn)、(Fe,Mn)(Fe,Mn)、(Fe,Mn)(Fe,Cr,Mn)O、Cu(Cr,Mn)、CuCr、(Co,Fe)(Fe,Cr)、カーボンブラック等を例示することができる。
無機顔料粉末として、可視光の遮蔽性、紫外線の遮蔽性、黒色の発色性の観点から、Cr−Cu−Mn系複合酸化物、Cr−Co系複合酸化物、Cr−Fe−Ni系複合酸化物等のCr系複合酸化物が好ましく、特にCr−Cu−Mn系複合酸化物が好ましい。
無機顔料粉末の平均粒子径D50は9μm以下、特に1〜4μmが好ましい。無機顔料粉末の最大粒子径Dmaxは5μm以下、特に2〜6μmが好ましい。無機顔料粉末の粒度が大き過ぎると、スクリーン印刷性が低下し易くなり、また着色層の色調が白くなり易い。
耐火性フィラー粉末の含有量は、好ましくは0〜20質量%、0〜15質量%、0〜10質量%、0〜5質量%、0〜1質量%、特に0〜0.1質量%未満である。耐火性フィラー粉末の含有量が多過ぎると、ソーダライムガラス板と着色層の固着性が低下し易くなる。
耐火性フィラー粉末として、コーディエライト、ウイレマイト、アルミナ、リン酸ジルコニウム、ジルコン、ジルコニア、酸化スズ、ムライト、シリカ、β−ユークリプタイト、β−スポジュメン、β−石英固溶体、リン酸タングステン酸ジルコニウム等が使用可能である。
複合粉末の焼結体の熱膨張係数は、好ましくは100×10−7/℃以下、92×10−7/℃以下、40〜87×10−7/℃、45〜82×10−7/℃、特に50〜77×10−7/℃である。複合粉末の焼結体の熱膨張係数が高過ぎると、着色層の熱膨張係数を低下させ難くなる。なお、複合粉末の焼結体の熱膨張係数が低過ぎると、着色層の熱膨張係数をソーダライムガラス板の熱膨張係数に整合させ難くなる。ここで、「複合粉末の焼結体」は、複合粉末の圧粉体を600℃30分間の条件で緻密に焼結したものを指す(以下、同様)。
本発明に係る複合粉末ペーストは、複合粉末とビークルを含む複合粉末ペーストであって、複合粉末が上記の複合粉末であることを特徴とする。
ビークルは、主に溶媒と樹脂で構成される。溶媒は、樹脂を溶解させつつ、複合粉末を均一に分散させる目的で添加される。樹脂は、ペーストの粘性を調整する目的で添加される。また、必要に応じて、界面活性剤、増粘剤等を添加することもできる。
樹脂として、アクリル酸エステル(アクリル樹脂)、エチルセルロース、ポリエチレングリコール誘導体、ニトロセルロース、ポリメチルスチレン、ポリエチレンカーボネート、メタクリル酸エステル等が使用可能である。特に、アクリル酸エステル、エチルセルロースは、熱分解性が良好であるため、好ましい。
溶媒として、パインオイル、N、N’−ジメチルホルムアミド(DMF)、α−ターピネオール、高級アルコール、γ−ブチルラクトン(γ−BL)、テトラリン、ブチルカルビトールアセテート、酢酸エチル、酢酸イソアミル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ベンジルアルコール、トルエン、3−メトキシ−3−メチルブタノール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレンカーボネート、N−メチル−2−ピロリドン等が使用可能である。特に、α−ターピネオールは、高粘性であり、樹脂等の溶解性も良好であるため、好ましい。
複合粉末ペーストは、例えば、複合粉末とビークルを混合後、3本ロールミルで均一に混練することにより作製される。
複合材料ペーストは、スクリーン印刷機等の塗布機を用いてソーダライムガラス板に塗布された後、乾燥工程、焼成工程に供される。これにより、ソーダライムガラス板の表面に着色層を形成することができる。自動車用窓ガラス用途の場合、複合材料ペーストが塗布される部位は、フロントガラス、サイドガラス、リアガラスの周縁部である。自動車用窓ガラス用途の場合、複合粉末ペーストを塗布した後、その一部を覆うように銀ペースト層が形成される場合がある。乾燥工程は、溶媒を揮発させる工程である。乾燥工程の条件は、70〜150℃で10〜60分間が一般的である。焼成工程は、樹脂を分解揮発させると共に、複合粉末を焼結させて、ソーダライムガラス板の表面上に着色層を固着させる工程である。焼成工程の条件は、570〜640℃で5〜30分間が一般的である。焼成工程で焼成温度が低い程、生産効率が向上すると共に、無機顔料粉末の発色性が向上する。
本発明の着色層付きガラス板は、ガラス板の表面に着色層を有する着色層付きガラス板であって、着色層が複合粉末の焼結体であり、且つ複合粉末が上記の複合粉末であることを特徴とし、着色層にβ−石英固溶体が析出していることが好ましい。本発明の着色層付きガラス板は、本発明の複合粉末の技術的特徴を含むが、その内容は記載済みであるため、便宜上、その説明を省略する。
本発明の着色層付きガラス板は、平板形状のみならず、曲げ加工等が施されていてもよい。自動車用窓ガラス用途の場合、着色層付きガラス板は、プレス装置又は真空吸着成形装置等の成形装置により曲げ加工が施される。曲げ加工の際に、成形型には、通常、ガラス繊維の布で被覆されたステンレス鋼が使用される。
以下、実施例に基づいて、本発明を説明する。なお、以下の実施例は、単なる例示である。本発明は、以下の実施例に何ら限定されない。
表1は、本発明の実施例(試料No.1〜7)及び比較例(試料No.8)を示している。
まず表中に記載のガラス組成になるように、原料を調合し、均一に混合し、ガラスバッチを得た後、ガラスバッチを白金坩堝に入れて、1300℃で2時間溶融した。その後、溶融ガラスをバルク状又はフィルム状に成形した。続いて、得られたガラスフィルムをボールミルにて粉砕した後、空気分級して、平均粒子径D50が2.5μm、最大粒子径Dmaxが6.0μmのガラス粉末を得た。各ガラス粉末について、軟化点を測定した。
各ガラス粉末について、マクロ型DTA装置を用いて、ガラス転移点、軟化点及び結晶化温度を測定した。ここで、測定は、空気中で行い、昇温速度を10℃/分とした。なお、軟化点は、第四変曲点の温度を指しており、結晶化温度は、結晶析出による発熱ピーク温度を指している。
次に、ガラス粉末と無機顔料粉末を表中に記載の割合(合計100%)で混合し、複合粉末を得た。なお、表中の「Cr−Cu−Mn」は、Cr−Cu−Mn系複合酸化物(平均粒径D50が1.5μm、最大粒径Dmaxが4.0μm)である。
熱膨張係数は、TMA装置により30〜300℃の温度範囲で測定した値である。ここで、ガラスバルクの熱膨張係数は、溶融ガラスをバルク状に流し出し、所定のアニールを行った後、所定形状に加工したものを測定試料とした。ガラス粉末の焼結体の熱膨張係数は、ガラス粉末の圧粉体を600℃30分間焼成で緻密に焼結させた後、所定形状に加工したものを測定試料とした。複合粉末の焼結体の熱膨張係数は、ガラス粉末の圧粉体を600℃30分間焼成で緻密に焼結させた後、所定形状に加工したものを測定試料とした。
更に、得られた複合粉末とビークルを混合後、3本ロールミルで均一に混練し、複合粉末ペーストを得た。なお、ビークルとして、エチルセルロースをα−テルピネオールに溶解させたものを用い、質量比複合粉末/ビークルを2〜3に調整した。
続いて、複合粉末ペーストを10cm角のソーダライムガラス板(日本板硝子株式会社製:板厚2.8mm)の片面全体にスクリーン印刷した後、150℃で20分間乾燥した上で、600℃の電気炉に投入して、30分間焼成し、室温まで自然冷却することにより、厚み10μmの着色層付きガラス板を得た。
以下のようにして、各試料の着色層について、X線回折装置(リガク製)を用い、回折角2θが10〜60°の範囲で測定した散乱強度面積と結晶ピーク面積から結晶化度を見積もったところ、試料No.1〜7の結晶化度は、試料No.8の結晶化度よりも高かった。また、着色層の主結晶は、X線回折装置(リガク製)により同定した。なお、表中の「α−石英」はα−石英固溶体を指しており、「β−石英」はβ−石英固溶体を指している。
表1から明らかなように、試料No.1〜7は、ガラス粉末の焼結体の熱膨張係数が低く、また複合粉末の焼結体の熱膨張係数が低かった。一方、試料No.8は、主結晶がα-石英固溶体であり、その結晶化度が低いため、ガラス粉末の焼結体の熱膨張係数が高く、また複合粉末の焼結体の熱膨張係数が高かった。
本発明のガラス、ガラス粉末及び複合粉末は、着色層の形成に好適であるが、低融点と低熱膨張係数を両立し得るため、それ以外の用途にも好適である。例えば、ディスプレイ、電子部品、光部品等の絶縁層、隔壁、封着層、保護層の形成にも好適である。これらの用途の場合、複合粉末は、ガラス粉末 55〜100質量%、耐火性フィラー粉末 0〜45質量%を含有することが好ましく、ガラス粉末 55〜95質量%、耐火性フィラー粉末 5〜45質量%を含有することがより好ましい。

Claims (15)

  1. ガラス組成として、モル%で、SiO 35〜65%、B 1〜20%、Al 5〜15%、LiO 5〜40%、NaO+KO 0〜8%未満を含有することを特徴とするガラス。
  2. NaO+KOの含有量が0.1モル%以上であることを特徴とする請求項1に記載のガラス。
  3. 更にBiを0.1〜15モル%含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のガラス。
  4. 更にTiO+ZrOを0.1〜12モル%含むことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のガラス。
  5. ガラス組成中に実質的にPbOを含まないことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のガラス。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載のガラスからなることを特徴とするガラス粉末。
  7. マクロ型DTA装置で測定したガラス転移点が550℃以下であることを特徴とする請求項6に記載のガラス粉末。
  8. マクロ型DTA装置で測定した軟化点が600℃以下であることを特徴とする請求項6又は7に記載のガラス粉末。
  9. マクロ型DTA装置で測定した結晶化温度が600〜700℃であることを特徴とする請求項6〜8の何れかに記載のガラス粉末。
  10. 600℃で30分間焼成すると、結晶が析出する性質を有することを特徴とする請求項6〜9の何れかに記載のガラス粉末。
  11. 主結晶がβ−石英固溶体であることを特徴とする請求項10に記載のガラス粉末。
  12. ガラス粉末 55〜95質量%、無機顔料粉末 5〜45質量%、耐火性フィラー粉末 0〜20質量%を含有する複合粉末であって、
    ガラス粉末が、請求項6〜11の何れかに記載のガラス粉末であることを特徴とする複合粉末。
  13. 無機顔料粉末がCr系複合酸化物であることを特徴とする請求項12に記載の複合粉末。
  14. ガラス板の表面に着色層を有する着色層付きガラス板であって、
    着色層が複合粉末の焼結体であり、且つ複合粉末が請求項12又は13に記載の複合粉末であることを特徴とする着色層付きガラス板。
  15. 着色層にβ−石英固溶体が析出していることを特徴とする請求項14に記載の着色層付きガラス板。
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