JP2015083288A - 外周コート材及びセラミック製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温においてもコート層の発色が薄れ難い外周コート材及びセラミック製品を提供すること。【解決手段】チタニアを含む第1の粒子と、ジルコニアを含む第2の粒子と、分散媒と、を含むことを特徴とする外周コート材。前記第1の粒子は、ジルコニアから成る被覆層を有することが好ましい。チタニウム原子1モルに対し、ジルコニウム原子を0.05〜5.0モル含むことが好ましい。前記第1の粒子の平均粒子径が200〜300nmであり、前記第2の粒子の平均粒子径が1〜15nmであることが好ましい。合成樹脂を含有することが好ましい。【選択図】 図1

Description

本発明は、外周コート材及びセラミック製品に関する。
自動車の排ガス浄化用触媒は、セラミックから成る基材に触媒成分を担持した構造を有する。排ガス浄化用触媒は、使用目的や使用方法等に応じて様々な種類があるが、外観から識別することは困難である。そこで、基材の外周面に、排ガス浄化用触媒の識別情報をマーキングすることがある。
マーキングの方法として、酸化チタン等を含む外周コート材を基材の外周に塗布してコート層を形成し、そのコート層にレーザを照射する方法が提案されている(特許文献1参照)。この方法によれば、レーザを照射された部分が黒色の発色を生じ、マーキングが行われる。
特開2011−206764号公報
排ガス浄化用触媒は、高温(例えば850〜900℃)に晒されることがある。この場合、特許文献1記載のマーキング方法では、黒色化した部分の発色が薄れてしまう。
本発明は以上の点に鑑みなされたものであり、高温においてもコート層の発色が薄れ難い外周コート材及びセラミック製品を提供することを目的とする。
本発明の外周コート材は、チタニアを含む第1の粒子と、ジルコニアを含む第2の粒子と、分散媒と、を含むことを特徴とする。
本発明の外周コート材を、セラミック部材の表面に塗布し、コート層を形成することができる。このコート層に対し、例えば、部分的にレーザ照射を行うと、レーザ照射された部分が発色する。以下では、コート層のうち、レーザ照射等により発色した部分を発色部とする。この発色部を所定のパターンに沿って形成することで、セラミック部材に対するマーキングを行うことができる。
本発明の外周コート材を用いた場合、レーザ照射の後、セラミック部材を高温にしても、発色部の発色が薄れ難い。
本発明の第1のセラミック製品は、セラミック部材と、前記セラミック部材の表面に上述した外周コート材を塗布して形成したコート層と、を備えることを特徴とする。
コート層に対し、例えば、部分的にレーザ照射を行うと、レーザ照射された部分が発色し、発色部が生じる。この発色部を所定のパターンに沿って形成することで、セラミック部材に対するマーキングを行うことができる。本発明のセラミック製品では、レーザ照射の後、高温にしても、発色部の発色が薄れ難い。
本発明の第2のセラミック製品は、セラミック部材と、前記セラミック部材の表面に形成された層と、を備え、前記層は、チタニアを含む第1の粒子、及びジルコニアを含む第2の粒子を含むことを特徴とする。
層に対し、例えば、部分的にレーザ照射を行うと、レーザ照射された部分が発色し、発色部が生じる。この発色部を所定のパターンに沿って形成することで、セラミック部材に対するマーキングを行うことができる。本発明のセラミック製品では、レーザ照射の後、高温にしても、発色部の発色が薄れ難い。
セラミック製品5の構成を表す斜視図である。
本発明の実施形態を説明する。第1の粒子は、チタニアの粒子であってもよいし、チタニアに加えて他の成分を含む粒子であってもよい。第1の粒子としては、例えば、その表面の一部又は全部を覆う、ジルコニアから成る被覆層を有するもの(以下、ジルコニア被覆粒子とする)が挙げられる。ジルコニア被覆粒子を用いると、コート層を高温下に晒しても、発色部の発色が一層薄れ難い。
ジルコニア被覆粒子は、例えば、以下の方法で製造できる。市販の無被覆チタニアを塩酸中に溶解させ、ジルコニアを加えて16時間撹拌する。続いて、精留により精製し、酸素雰囲気下で1100℃の下で16時間加熱する。最後に、粉砕することでジルコニア被覆粒子が得られる。
また、ジルコニア被覆粒子として、市販品を用いてもよい。市販品としては、タイペーク(石原産業製)、タイピュア(デュポン製)、JR−603(テイカ製)、TiONA(ミレニアム・インオーガニック・ケミカルズ製)、KRONOS(チタン工業製)、TR(富士チタン工業製)、GTR(堺化学工業製)等が挙げられる。
ジルコニア被覆粒子におけるチタニアとジルコニアとの比は、例えば、チタニウム原子1モルに対しジルコニウム原子が0.001〜0.03モルとすることができる。ジルコニア被覆粒子における、被覆層以外の部分は、チタニアから成っていてもよいし、チタニアに加えて他の成分を含んでいてもよい。
また、第1の粒子としては、その表面の一部又は全部を覆う、シリカアルミナから成る被覆層を有するもの(以下、シリカアルミナ被覆粒子とする)が挙げられる。シリカアルミナ被覆粒子の市販品としては、FTR(堺化学工業製)、タイペーク(石原産業製)、タイピュア(デュポン製)、JR−403(テイカ製)、TiONA(ミレニアム・インオーガニック・ケミカルズ製)、KRONOS(チタン工業製)、TR(富士チタン工業製)等が挙げられる。
第1の粒子の平均粒子径は、200〜300nmであることが好ましい。この範囲内であることにより、コート層の発色性が一層向上する。なお、平均粒子径は、透過型電子顕微鏡写真を元に画像回折装置により測定した値である。
第2の粒子は、ジルコニアの粒子であってもよいし、ジルコニアに加えて他の成分を含む粒子であってもよい。第2の粒子の平均粒子径は、1〜15nmであることが好ましい。この範囲内であることにより、コート層の発色性が一層向上する。なお、平均粒子径は、透過型電子顕微鏡写真を元に画像回折装置により測定した値である。
外周コート材は、チタニウム原子1モルに対し、ジルコニウム原子を0.05〜5.0モル含むことが好ましい。この範囲内であることにより、コート層の耐熱性が一層向上する。
分散媒は特に限定されず、例えば、水、アルコール(メタノール、エタノール、IPA(イソプロピルアルコール)等)、各種有機溶媒等を用いることができる。揮発性の高い分散媒(例えばメタノール)を用いると、外周コート材を塗布した後の乾燥時間が短くて済む。
外周コート材は、さらに、合成樹脂を含むことができる。この場合、合成樹脂を含む外周コート材をセラミック部材(例えば触媒基材)の表面に塗布してコート層を形成すれば、セラミック部材からの液体(例えば触媒スラリー)の滲みだしを抑制できる。
また、外周コート材が合成樹脂を含むことにより、発色部の発色が一層明瞭になる。合成樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、アクリルシリコン樹脂、アクリルスチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、及びポリビニルアルコール樹脂等が挙げられる。これらはエマルジョンの形態で用いてもよい。合成樹脂の配合量は、外周コート材の不揮発成分100重量部に対し、10〜30重量部であることが好ましい。この範囲内であることにより、上述した効果が一層顕著になる。
外周コート材は、さらに、増粘剤を含むことができる。増粘剤を含むことにより、外周コート材における第1の粒子や第2の粒子の沈降を抑制することができる。増粘剤としては、例えば、通常のコート材に用いられるものを使用することができる。例えば、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース及びウレタン樹脂等が挙げられる。増粘剤の配合量は、外周コート材の不揮発成分100重量部に対し、0.1〜10重量部であることが好ましい。この範囲内であることにより、第1の粒子や第2の粒子の沈降を一層抑制することができる。
外周コート材は、さらに、UV蛍光剤を含むことができる。UV蛍光剤を含む外周コート材を塗布して形成したコート層は、紫外線を照射したとき、蛍光を発する。そのため、コート層を形成した範囲の目視確認が容易になる。
また、外周コート剤は、例えば、消泡剤、湿潤剤、造膜助剤、分散剤等を適宜含むことができる。消泡剤としては、例えば、鉱油、ポリアルキレングリコール型非イオン性界面活性剤、ポリエーテル、疎水性シリカ混合物、シリコーン系コンパウンド乳化物等が挙げられる。
湿潤剤としては、例えば、アルキルアルコールエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。造膜助剤としては、例えば、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、ポリプロピレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。分散剤としては、例えば、ポリカルボン酸等が挙げられる。
外周コート材において、第1の粒子に含まれるチタニウム原子のモル数(mt)に対する、第2の粒子に含まれるジルコニウム原子のモル数(mz)の比率(mz/mt)は、0.05〜5.0であることが好ましく、0.08〜1.5であることが一層好ましく、0.1〜0.8であることが特に好ましい。上記の範囲内であることにより、外周コート材を用いて形成したコート層の発色性及び耐熱性が一層向上する。
外周コート材は、例えば、セラミック部材の表面に塗布することができる。この場合、セラミック部材の表面にコート層が形成される。コート層は、セラミック部材の全面に形成してもよいし、一部に形成してもよい。外周コート材の塗布方法としては、例えば、インクジェット、スクリーン印刷、スプレー、スタンプ等の方法を用いることができる。外周コート材の塗布量は、例えば、塗布面積4cm×7cmに対し、0.1〜0.3gとすることが好ましい。コート層には、第1の粒子及び第2の粒子が含まれる。
外周コート材を塗布して形成したコート層の全部又は一部に対し、例えば、レーザ照射を行うことで、発色部を生じさせることができる。レーザ照射には、例えば、COレーザを用いることができる。
レーザ照射は、例えば、コート層のうち、所定のパターン(例えば、QRコード(登録商標)、バーコード、文字、数字、記号等)を構成する一部に対して選択的に行うことができる。この場合、コート層上に、発色部のパターンが生じる。このパターンを、例えば、セラミック部材の識別情報として使用することができる。
セラミック部材としては、例えば、触媒が挙げられる。この触媒は、例えば、セラミックから成る基材と、その基材の表面に担持された触媒成分(例えば貴金属)から成る。セラミック基材の材質としては、例えば、コージェライトが挙げられる。セラミック製品としては、例えば、表面の一部又は全部にコート層が形成された触媒が挙げられる。
1.外周コート材S1〜S35の製造
攪拌機で攪拌している分散媒に、無機粒子を徐々に加え、30分間混合した。次に、その他の成分を加えて5分間攪拌し、外周コート材S1を製造した。なお、操作はすべて常温で行った。
ここで、外周コート材S1における分散媒は、メタノール88.97重量部と、水44.48重量部とを混合したものである。
また、外周コート材S1における無機粒子は、ジルコニア(平均粒子径15nm)30.25重量部と、チタニア(ルチル型・ジルコニア被覆)40.48重量部とである。チタニア(ルチル型・ジルコニア被覆)は、チタニアから成る核と、その表面を覆うジルコニアの被覆層から成るジルコニア被覆粒子である。ジルコニア被覆粒子の平均粒子径は250nmであり、ジルコニア被覆粒子におけるチタンとジルコニアとの重量比は、100:1である。
このジルコニア被覆粒子は、次のようにして製造したものである。市販の無被覆チタニアを塩酸中に溶解させ、ジルコニアを加えて16時間撹する。続いて、精留により精製し、酸素雰囲気下で1100℃の下で16時間加熱する。最後に、粉砕することでジルコニア被覆粒子が得られる。
また、外周コート材S1におけるその他の成分は、以下のとおりである。
アクリル樹脂エマルジョン(合成樹脂の一実施形態):17.79重量部
消泡剤(鉱油):0.18重量部
湿潤剤(アルキルアルコールエチレンオキサイド付加物):0.18重量部
造膜助剤(2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール):3.56重量部
UV蛍光剤(酸化希土類):1.78重量部
分散剤(ポリカルボン酸):1.78重量部
また、基本的には外周コート材S1の場合と同様にして、外周コート材S2〜S35を製造した。ただし、外周コート材S2〜S35における分散媒、無機粒子、及びその他の成分は、それぞれ、表1〜表3に示すものとした。
Figure 2015083288
Figure 2015083288
Figure 2015083288
なお、表1〜表3における分散媒、無機粒子、及びその他の成分の配合量の単位は重量部である。表1〜表3における「チタニア(ルチル型・シリカアルミナ被覆)」は、チタニアから成る核と、その表面を覆うシリカアルミナの被覆層から成るシリカアルミナ被覆粒子である。このシリカアルミナ被覆粒子は、FTR(堺化学工業製)であり、その平均粒子径は250nmである。
また、表1〜表3における「チタニア(ルチル型・無被覆)」は、被覆層を有しておらず、中心から外周面までチタニアから成る粒子である。このチタニアの平均粒子径は250nmである。
また、表1〜表3における「チタニア(ルチル型・シリカアルミナ被覆)Xnm」の記載は、平均粒子径がXnmであるジルコニア被覆粒子を意味する。
また、表1〜表3における「ジルコニウム原子/チタニウム原子 モル比」は、外周コート材において、第1の粒子に含まれるチタニウム原子のモル数(mt)に対する、第2の粒子に含まれるジルコニウム原子のモル数(mz)の比率(mz/mt)を意味する。
なお、表1〜表3における「チタニア(アナタース型・無被覆)」、「チタニア(ルチル型・無被覆)」、「チタニア(ルチル型・シリカアルミナ被覆)250nm」、「チタニア(ルチル型・ジルコニア被覆)100nm」、「チタニア(ルチル型・ジルコニア被覆)200nm」、「チタニア(ルチル型・ジルコニア被覆)250nm」、「チタニア(ルチル型・ジルコニア被覆)300nm」、及び「チタニア(ルチル型・ジルコニア被覆)500nm」は、それぞれ、第1の粒子の一実施形態であり、「ジルコニア(平均粒子径5nm)」、「ジルコニア(平均粒子径15nm)」、及び「ジルコニア(平均粒子径90nm)」は、それぞれ、第2の粒子の一実施形態である。
2.セラミック製品の製造
コージェライト製のモノリス(セラミック部材の一実施形態)の外周表面に、インクジェットを用いる方法で、外周コート材S1〜S35のいずれかを塗布し、常温で乾燥させてコート層を形成した。コート層は、4cm×7cmの矩形の領域に形成した。また、外周コート材S1〜S35の塗布量は、上記の領域全体で、0.1〜0.3gとした。
その結果、図1に示すように、モノリス1における表面の一部にコート層3が形成されたセラミック製品5が製造された。なお、以下では、外周コート材Siを塗布して製造されたセラミック製品をPiとする(i=1〜35)。セラミック製品P1、P3、P16〜P23、P30〜P35におけるコート層3は、チタニアを含む第1の粒子、及びジルコニアを含む第2の粒子を含むものである。
3.セラミック製品P1〜P35の評価
セラミック製品P1〜P35について、以下の評価を行った。
(1)コート層の発色性の評価
セラミック製品におけるコート層の一部に、COレーザ(21W、1000mm/sec)を照射した。そして、レーザを照射した部分における発色性の程度を以下の基準により評価した。
○:コート層のうち、レーザを照射した部分(以下、照射部とする)と、コート層のうち、レーザを照射しなかった部分(以下、非照射部とする)との間の色のコントラストが明確である。
△:照射部と、非照射部との間の色のコントラストが不明確である。
×:照射部と、非照射部との間で、色の区別ができない。
発色性の評価結果を上記表1〜表3に示す。なお、発色性の評価結果が「○」であるセラミック製品において、照射前のコート層は白色であり、照射部は黒色となった。
(2)コート層の付着性の評価
コート層上にセロファンテープ(登録商標)を貼り付けた後に剥がし、以下の基準でコート層の付着性を評価した。
○:セロファンテープに何も付着しない。
△:コート層の一部がセロファンテープに付着するが、コート層の大部分はモノリス上に残存する。
×:コート層の大部分がセロファンテープに付着し、モノリス上にはコート層がほとんど残らない。
付着性の評価結果を上記表1〜表3に示す。
(3)コート層の防水性の評価
モノリスの上面(貫通孔が開口している面)から、モノリスの内部にカーボンブラック分散液を流し込む。コート層におけるカーボンブラック分散液の滲み出しの程度(すなわちコート層の防水性)について、以下の基準で評価した。
○:コート層からは、カーボンブラック分散液がほとんど滲み出ない。
△:コート層からカーボンブラック分散液が滲み出るが、コート層以外の領域と比べると滲み出しの程度が低い。
×:コート層と、それ以外の領域とで、カーボンブラック分散液が同程度に滲み出す。
防水性の評価結果を上記表1〜表3に示す。
(4)コート層の耐熱性の評価
コート層の一部にCOレーザ(21W、1000mm/sec)を照射して発色させた後、850℃で6時間加熱し、以下の基準で耐熱性を評価した。
A:照射部と、非照射部との間の色のコントラストが明確である。
B:照射部と、非照射部との間の色のコントラストが不明確である。
C:照射部と、非照射部との区別が困難であるものの、読み取りは可能である。
D:照射部と、非照射部との間で、色の区別ができない。
耐熱性の評価結果を上記表1〜表3に示す。
4.外周コート材及びセラミック製品が奏する効果
(1)セラミック製品P1、P3、P16〜P23、P30〜P35では、コート層にレーザ照射を行うことで、明瞭な発色を生じさせることができる。
(2)セラミック製品P1、P3、P16〜P23、P30〜P35では、モノリスに対するコート層の付着性が良好である。
(3)セラミック製品P1、P3、P16〜P23、P30〜P35では、コート層の防水性が高い。
(4)セラミック製品P1、P3、P16〜P23、P30〜P35では、コート層にレーザ照射を行った後、高温環境に晒しても、コート層の発色が薄れにくい。
1.外周コート材S36〜S51の製造
基本的には前記実施例1における外周コート材S1〜S35の製造方法と同様にして、外周コート材S36〜S51を製造した。ただし、外周コート材S36〜S51における分散媒、無機粒子、及びその他の成分は、それぞれ、表4、表5に示すものとした。
Figure 2015083288
Figure 2015083288
なお、表4、表5における分散媒、無機粒子、及びその他の成分の配合量の単位は重量部である。表4、表5における「チタニア(ルチル型・ジルコニア被覆)」は、チタニアから成る核と、その表面を覆うジルコニアの被覆層から成るジルコニア被覆粒子である。このジルコニア被覆粒子は、デュポン社製であり、その平均粒子径は280nmである。
外周コート材S36〜S45の製造においては、ジルコニアを含む原料として、以下のジルコニアゾルAを使用した。
(ジルコニアゾルA)
ジルコニアの粒子径:10〜30nm
溶媒:メタノール
ジルコニア濃度:30wt%
また、外周コート材S46の製造においては、ジルコニアを含む原料として、以下のジルコニアゾルBを使用した。
(ジルコニアゾルB)
ジルコニアの粒子径:3nm
溶媒:メタノール
ジルコニア濃度:30wt%
また、外周コート材S47の製造においては、ジルコニアを含む原料として、以下のジルコニアゾルCを使用した。
(ジルコニアゾルC)
ジルコニアの粒子径:60〜100nm
溶媒:水
ジルコニア濃度:10〜10.5wt%
pH:7〜8
また、外周コート材S48の製造においては、ジルコニアを含む原料として、以下のジルコニアゾルDを使用した。
(ジルコニアゾルD)
ジルコニアの粒子径:5〜25nm
溶媒:水
ジルコニア濃度:10〜10.5wt%
pH:3
ジルコニアの結晶構造:非結晶
また、外周コート材S49の製造においては、ジルコニアを含む原料として、以下のジルコニアゾルEを使用した。
(ジルコニアゾルE)
ジルコニアの粒子径:60〜105nm
溶媒:水
ジルコニア濃度:20〜20.5wt%
pH:2.5〜3.8
また、外周コート材S50の製造においては、ジルコニアを含む原料として、粒子径90nmのジルコニア粉末を使用した。
また、外周コート材S51の製造においては、ジルコニアを含む原料として、粒子径450〜800nmのジルコニア粉末を使用した。
また、表4、表5におけるその他の成分の具体的な内容は以下のとおりである。
消泡剤:(鉱油)
湿潤剤:(アルキルアルコールエチレンオキサイド付加物)
造膜助剤:(2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール)
UV蛍光剤:(酸化希土類)
分散剤:(ポリカルボン酸)
また、表4、表5における「ジルコニウム原子/チタニウム原子 モル比」は、外周コート材において、第1の粒子に含まれるチタニウム原子のモル数(mt)に対する、第2の粒子に含まれるジルコニウム原子のモル数(mz)の比率(mz/mt)を意味する。
なお、表4、表5における「チタニア(ルチル型・ジルコニア被覆)280nm」は、第1の粒子の一実施形態であり、「ジルコニア(平均粒子径10〜30nm)」、「ジルコニア(平均粒子径3nm)」、「ジルコニア(平均粒子径60〜100nm)」、「ジルコニア(平均粒子径5〜25nm)」、「ジルコニア(平均粒子径60〜105nm)」、「ジルコニア(平均粒子径450〜800nm)」、及び「ジルコニア(平均粒子径90nm)」は、それぞれ、第2の粒子の一実施形態である。
2.セラミック製品の製造
コージェライト製のモノリス(セラミック部材の一実施形態)の外周表面に、前記実施例1において外周コート材S1〜S35を塗布した方法と同様の方法で、外周コート材S36〜S51のいずれかを塗布し、常温で乾燥させてコート層を形成した。
その結果、図1に示すように、モノリス1における表面の一部にコート層3が形成されたセラミック製品5が製造された。なお、以下では、外周コート材Siを塗布して製造されたセラミック製品をPiとする(i=36〜51)。
3.セラミック製品P36〜P51の評価
セラミック製品P36〜P51について、前記実施例1における評価と同様に、コート層の発色性、及びコート層の耐熱性を評価した。それらの評価結果を上記表4、表5に示す。
4.外周コート材及びセラミック製品が奏する効果
(1)セラミック製品P36〜P51では、コート層にレーザ照射を行うことで、明瞭な発色を生じさせることができる。
特に、第1の粒子に含まれるチタニウム原子のモル数(mt)に対する、第2の粒子に含まれるジルコニウム原子のモル数(mz)の比率(mz/mt)が小さいセラミック製品P36〜P40では、発色性が一層優れている。
また、ジルコニアの粒子径が3nm、60〜100nmであるセラミック製品P46〜P47では、発色性が一層優れている。
(2)セラミック製品P36〜P51では、コート層にレーザ照射を行った後、高温環境に晒しても、コート層の発色が薄れにくい。
特に、第1の粒子に含まれるチタニウム原子のモル数(mt)に対する、第2の粒子に含まれるジルコニウム原子のモル数(mz)の比率(mz/mt)が小さいセラミック製品P36〜P40では、耐熱性が一層優れている。
また、ジルコニアの粒子径が3nmであるセラミック製品P46では、耐熱性が一層優れている。
尚、本発明は前記実施の形態になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
例えば、外周コート材を塗布する対象は、触媒基材以外のセラミック部材であってもよい。また、外周コート材を塗布する対象は、一部又は全部がセラミック以外の材質(例えば金属)から成る部材であってもよい。
また、コート層の一部を発色させる方法は、COレーザ以外のレーザを照射する方法であってもよい。また、コート層の一部を発色させる方法は、レーザ照射以外の加熱方法であってもよい。
1・・・モノリス、3・・・コート層、5・・・セラミック製品

Claims (8)

  1. チタニアを含む第1の粒子と、
    ジルコニアを含む第2の粒子と、
    分散媒と、
    を含むことを特徴とする外周コート材。
  2. 前記第1の粒子は、ジルコニア被覆粒子であることを特徴とする請求項1に記載の外周コート材。
  3. チタニウム原子1モルに対し、ジルコニウム原子を0.05〜5.0モル含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の外周コート材。
  4. 前記第1の粒子の平均粒子径が200〜300nmであり、前記第2の粒子の平均粒子径が1〜15nmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の外周コート材。
  5. 合成樹脂を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の外周コート材。
  6. ジルコニア被覆粒子におけるチタニアとジルコニアとの比は、チタニウム原子1モルに対しジルコニウム原子0.001〜0.03モルであることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の外周コート材。
  7. セラミック部材と、
    前記セラミック部材の表面に請求項1〜6のいずれか1項に記載の外周コート材を塗布して形成したコート層と、
    を備えることを特徴とするセラミック製品。
  8. セラミック部材と、
    前記セラミック部材の表面に形成された層と、
    を備え、
    前記層は、チタニアを含む第1の粒子、及びジルコニアを含む第2の粒子を含むことを特徴とするセラミック製品。
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