JP2015074248A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】タイヤの周方向に延びる主溝3又は5と、主溝3又は5に交差する横溝6又は8とによって形成されたブロック7又は9は、タイヤの周方向に延びる主溝3又は5を構成する側面の少なくとも前記周方向の一端側に、ブロック7又は9の側面から主溝3又は5の底面に向かって湾曲する曲率半径Rの円弧状部分を有する凸部10を備える。
【選択図】図2
Description
タイヤの周方向に延びる主溝と、主溝に交差する横溝とによって形成されたブロックは、タイヤの周方向に延びる主溝を構成する側面の少なくとも前記周方向の一端側に、前記ブロックの側面から前記主溝の底面に向かって湾曲する曲率半径Rの円弧状部分を有する凸部を備えた空気入りタイヤを提供する。
図2(a)及び(b)に示すように、凸部10は、側面9aの上端から所定寸法下方の所定位置から斜め下方へと傾斜する第1領域11と、第1領域11から鉛直下方へと延びる第2領域12と、さらに第2領域12から曲率半径Rで窪み、第2主溝5の底面に至る第3領域13とで構成されている。また図2(c)に示すように、凸部10は平面視で中央部分が最も窪むように湾曲している(ここでは、平面視曲率半径Rxで湾曲している。)。このため、第1領域11は徐々に傾斜面を減少させてショルダーブロック9の中心位置で消失する。また第2領域12は断面円弧状の内周面を構成し、両端から内側に向かって徐々に上端及び下端を上方側へと偏位させ、ショルダーブロック9の中心位置では側面と面一となる。第3領域13は両端から内側に向かって徐々に曲率半径Rを増大させ、ショルダーブロック9の中心位置では両端位置に比べて側面から第2領域12までの突出寸法分だけ大きくなる。
図3(a)及び(b)では、凸部10の形状はほぼ前記第1実施形態のものと同じであるが、平面視での湾曲位置を内側にずらせている点で相違する。すなわち、凸部10の両端部の所定範囲で、第1領域11及び第2領域12がそのまま残り、その内側でショルダーブロック9の中心位置に向かって平面視曲率半径Ry(Ry<Rx)で窪んでいる。この構成によれば、ショルダーブロック9の側面のうち、最も変形しやすいタイヤ周方向の両端部での強度をより一層強化して、変形に伴う基部側での応力集中を緩和し、グルーブクラックの発生を防止することができる。また実施例1の構成に比べてブロック7の両端部での強度が向上している分、耐摩耗性に優れた効果を発揮する。
図4(a)及び(b)では、図2(a)及び(b)に示す凸部10に比べて平面視での湾曲位置を第2主溝5側にずらせている。すなわち、ショルダーブロック9の側面中心位置で第1領域11及び第2領域12を残留させ、凸部10がショルダーブロック9の側面全体に形成されるようにしている。この構成によれば、ショルダーブロック9の側面全体の剛性を高めることができ、より一層変形しにくくして、変形に伴う基部側での応力集中をさらに緩和することにより、グルーブクラックの発生を防止することができる。
図5(a)及び(b)では、ショルダーブロック9の側面のうち、タイヤの周方向の両端部に第2主溝5側への突出寸法が相違する段付き形状の凸部10をそれぞれ形成している。すなわち、両端側にそれぞれ位置する第1凸部10aと、それらの内側にそれぞれ位置し、突出寸法が第1凸部10aのほぼ半分である第2凸部10bとで構成されている。この構成によれば、実施例2ほどではないが実施例1の構成に比べてブロック7の両端部での強度が向上している分、耐摩耗性に優れた効果を発揮させることができる。
図6(a)及び(b)では、実施例1のように、ブロック7の側面の上方部分に凸部10を形成しない領域がなく、上端から第1領域11に相当する傾斜面が形成されている点で相違する。この構成によれば、ブロック7の剛性をより一層高めることができ、さらに変形しにくくすることが可能となる。
比較例2は、図9に示すように、実施例4のように両端側から連続して段付き形状で凸部10が形成されるのではなく、所定間隔で4箇所に同一突出寸法の凸部10が形成された構成となっている。
実施例1から5については前述の第1〜第5実施形態(図2〜図6)の通りである。
また、実施例2から4では他の実施例1及び5に比べて偏摩耗性についても優れた効果を発揮した。特に実施例4では、第2主溝5内での空気流れの乱れを大きくして、第2主溝5内での空気流れによる共鳴音の発生を抑えることができた。
さらに、実施例1から4では、ショルダーブロック9の側面上方側に凸部10が形成されないようにしているので、第2主溝5の幅寸法を確保して、雨天走行時のウェット性が悪化することもなかった。
さらにまた、実施例1から5のいずれの構成であっても、ショルダーブロック9の側面の中心位置を窪ませることにより、ショルダーブロック自体の剛性が大きくなり過ぎることを防止し、所望の乗り心地性能を維持することができた。
2…ショルダー部
3…第1主溝
4…リブ
5…第2主溝
6…第1横溝
7…ブロック
8…第2横溝
9…ショルダーブロック
10…凸部
11…第1領域
12…第2領域
13…第3領域
Claims (6)
- タイヤの周方向に延びる主溝と、主溝に交差する横溝とによって形成されたブロックは、タイヤの周方向に延びる主溝を構成する側面の少なくとも前記周方向の一端側に、前記ブロックの側面から前記主溝の底面に向かって湾曲する曲率半径Rの円弧状部分を有する凸部を備えたことを特徴とする空気入りタイヤ。
- 前記凸部は、前記曲率半径Rがタイヤの周方向に変化するように形成したことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記凸部は、前記ブロックの側面のうち、タイヤの周方向の両端部に形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記凸部は、前記ブロックの側面下方側にのみ形成したことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記凸部は、主溝の底面側に於ける曲率半径Rの円弧状部分の終端位置を、前記周方向に向かって同一直線上に位置させることを特徴とする請求項2又は請求項2に従属する請求項3又は4に記載の空気入りタイヤ。
- 前記タイヤのトレッド部に形成した横溝が主溝に対して傾斜し、前記横溝によって形成されたブロックの鋭角側の凸部の突出寸法を鈍角側の凸部よりも大きくしたことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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