JP2011093392A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】ウエットグリップ性能の低下を抑えながら、石噛み防止性能を向上させる。
【解決手段】トレッド溝3の溝断面形状において、溝壁面6は、溝底部5からトレッド面2に向かって、溝巾が増加する向きに傾斜して直線状にのびる溝底傾斜壁面部7と、この溝底傾斜壁面部7の溝深さ方向上端点Pからトレッド面2に向かって、溝巾中心方向外側に凹む凹曲線状にのびる複数の凹壁面部8とを含む。前記複数の凹壁面部8は、溝深さ方向に順次隣り合いかつ互いに交点Qで交わる。
【選択図】図2
【解決手段】トレッド溝3の溝断面形状において、溝壁面6は、溝底部5からトレッド面2に向かって、溝巾が増加する向きに傾斜して直線状にのびる溝底傾斜壁面部7と、この溝底傾斜壁面部7の溝深さ方向上端点Pからトレッド面2に向かって、溝巾中心方向外側に凹む凹曲線状にのびる複数の凹壁面部8とを含む。前記複数の凹壁面部8は、溝深さ方向に順次隣り合いかつ互いに交点Qで交わる。
【選択図】図2
Description
本発明は、石噛み防止性能を向上させた空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤでは、ウエットグリップ性能を確保するため、トレッド面には、種々のパターンにてトレッド溝が形成されている。しかし、砂利道や不整地などの非舗装路面を走行する際には、このトレッド溝内に石を噛み込みタイヤを損傷させる恐れを招く。
従って、石噛み防止のために、例えば、
(ア) 溝底aに、隆起部bを設ける手段(図7(A)):
(イ) 溝壁面cの深さ方向中間部分に段差dを設ける手段(図7(B):
(ウ) 特許文献1に提案されるように、溝壁面cを、傾斜角度を違えた複数、例えば3つの傾斜面部c1、c2、c3で形成し、かつ中間の傾斜面部c2を最も緩傾斜とする手段(図7(C):
などが提案されている。
(ア) 溝底aに、隆起部bを設ける手段(図7(A)):
(イ) 溝壁面cの深さ方向中間部分に段差dを設ける手段(図7(B):
(ウ) 特許文献1に提案されるように、溝壁面cを、傾斜角度を違えた複数、例えば3つの傾斜面部c1、c2、c3で形成し、かつ中間の傾斜面部c2を最も緩傾斜とする手段(図7(C):
などが提案されている。
前記(ア)の手段の場合、前記隆起部bにより石自体が溝内に深く侵入するのを防止しうるため、石噛み防止としては最も効果的である。しかし、隆起部bによって溝容積を減じるため、ウエットグリップ性能の低下を招くという問題がある。又前記(イ)の手段の場合、前記段差dによって、石の侵入をある程度抑制しうるが、いったん段差d、d間で噛み込んでしまった場合には、強い噛み込み力Fが作用するため、逆に石が外れにくくなってしまう傾向がある。又前記(ウ)の手段の場合、中間の傾斜面部c2によって、石の侵入をある程度抑制でき、又噛み込んでしまった場合にも、石が溝壁面cから受ける噛み込み力Fが、傾斜面部c1からの噛み込み分力F1と、傾斜面部c2からの噛み込み分力F2との2つに分散される。従っていったん噛み込んだ石は、前記(イ)の手段の場合に比して外れ易くなる。しかし、充分満足しうる効果を得るに至っておらず、さらなる改善が望まれている。
そこで本発明は、ウエットグリップ性能の低下を抑えながら、石噛み防止性能をさらに向上させた空気入りタイヤを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本願請求項1の発明は、トレッド面に、溝底部と、この溝底部からトレッド面までのびる両側の溝壁面とからなるトレッド溝を設けた空気入りタイヤであって、
前記トレッド溝の長さ方向と直角な溝断面形状において、
各前記溝壁面は、前記溝底部からトレッド面に向かって、溝巾が増加する向きに傾斜して直線状にのびる溝底傾斜壁面部と、この溝底傾斜壁面部の溝深さ方向上端点からトレッド面に向かって、溝巾中心方向外側に凹む凹曲線状にのびる複数の凹壁面部とを含み、しかも前記複数の凹壁面部は、溝深さ方向に順次隣り合いかつ互いに交点Qで交わることを特徴としている。
前記トレッド溝の長さ方向と直角な溝断面形状において、
各前記溝壁面は、前記溝底部からトレッド面に向かって、溝巾が増加する向きに傾斜して直線状にのびる溝底傾斜壁面部と、この溝底傾斜壁面部の溝深さ方向上端点からトレッド面に向かって、溝巾中心方向外側に凹む凹曲線状にのびる複数の凹壁面部とを含み、しかも前記複数の凹壁面部は、溝深さ方向に順次隣り合いかつ互いに交点Qで交わることを特徴としている。
又請求項2の発明では、前記凹壁面部間の各交点Qは、前記溝壁面がトレッド面と交わる溝開口点と、前記溝底傾斜壁面部の溝深さ方向上端点とを通る仮想基準線よりも、溝巾中心方向外側に位置することを特徴としている。
又請求項3の発明では、各前記溝壁面は、トレッド面から前記溝底傾斜壁面部の溝深さ方向上端点までの深さHaを、トレッド面から前記溝底部までの溝深さH0の30〜70%としたことを特徴としている。
又請求項4の発明では、一方の溝壁面における前記溝底傾斜壁面部の溝深さ方向上端点、及び/又は前記凹壁面部間の交点Qは、他方の溝壁面における前記溝底傾斜壁面部の溝深さ方向上端点、及び/又は前記凹壁面部間の交点Qと、溝深さ方向に位置ズレしていることを特徴としている。
又請求項5の発明では、前記トレッド溝は、前記溝底傾斜壁面部の溝深さ方向上端点における溝巾Waを、トレッド面における溝巾W0の50〜90%としたことを特徴としている。
叙上の如く、トレッド溝の両側の溝壁面は、それぞれ溝底部からトレッド面に向かって溝巾が増加する向きに直線状に傾斜してのびる溝底傾斜壁面部と、この溝底傾斜壁面部の上端点からトレッド面に向かって、溝巾中心方向外側に凹む凹曲線状にのびる複数の凹壁面部とを含んで形成される。
このようなトレッド溝は、前記凹壁面部の交点Qが、尖ったエッジ状に突出するため、トレッド溝内への石の侵入、噛み込みをある程度防止する効果を奏する。
又いったんトレッド溝内に石を噛み込んだ場合には、石は、前記交点Qと、前記溝底傾斜壁面部の上端点とからなる複数の点で保持される。即ち、石が溝壁面から受ける噛み込み力が、複数の力に分散されるため、各点における噛み込み力自体が小となる。しかも各点が尖ったエッジ状をなすため、石の保持が不安定となり動きやすい。そしてこれらの相互作用によって、噛み込んだ石が外れやすくなり、ウエットグリップ性能の低下を抑えながら、石噛み防止性能を向上させることができる。
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。図1は、本発明の空気入りタイヤが、乗用車用タイヤである場合のトレッドパターンを示す展開図である。
図1において、空気入りタイヤ1は、トレッド面2に、トレッド溝3からなるトレッドパターンを具える。本例では、前記トレッド溝3が、タイヤ周方向に連続してのびる縦主溝3Aと、これに交わる向きの横溝3Bとから形成される場合が例示される。
具体的には、前記縦主溝3Aとして、タイヤ赤道Cの両側に配される内の縦主溝3Aiと、そのさらに外側に配される外の縦主溝3Aoとの4本の縦主溝が配される。又前記横溝3Bとして、前記縦主溝3Ai、3Ao間を横切る内の横溝3Bi、及び前記縦主溝3Aoからトレッド端Teを越えてタイヤ軸方向外側にのびる第1の外の横溝3Bo1と、該第1の外の横溝3Bo1、3Bo1間に配されかつ前記縦主溝3Aoからトレッド端Teの手前までタイヤ軸方向外側にのびる第2の外の横溝3Bo2とからなる外の横溝3Boから構成される。
図2は、前記縦主溝3Aiの溝長さ方向と直角な溝断面形状を示している。この縦主溝3Aiの溝断面形状に代表されるように、各前記トレッド溝3、即ち、前記縦主溝3Ai、3Ao、横溝3Bi、3Bo1、3Bo2は、それぞれ、溝底部5と、この溝底部5から前記トレッド面2までのびる両側の溝壁面6とを具える。
そして少なくとも前記トレッド溝3の一つ、本例では、最も石噛みが発生しやすい前記縦主溝3Ai、3Aoを、前記図2に代表して示される如き石噛み防止溝9として形成している。
この石噛み防止溝9は、両側の溝壁面6が、それぞれ前記溝底部5からトレッド面2に向かって、溝巾が増加する向きに傾斜して直線状にのびる溝底傾斜壁面部7と、この溝底傾斜壁面部7の溝深さ方向上端点Pからトレッド面2に向かって、溝巾中心方向外側に凹む凹曲線状にのびる複数の凹壁面部8とを含む。しかも、前記複数の凹壁面部8は、溝深さ方向に順次隣り合いかつ互いに交点Qで交わっている。本例では、前記複数の凹壁面部8が、溝深さ方向下側から上側に向かって順次配される第1、第2の2つの凹壁面部8(1)、8(2)からなる場合が例示される。
このような石噛み防止溝9では、前記凹壁面部8が凹曲線状をなすため、前記交点Q及び上端点Pは、尖ったエッジ状に突出する。そのため、交点Q及び上端点Pは、トレッド溝内への石の侵入、噛み込みをある程度防止する効果を奏する。又いったん溝内に石を噛み込んだ場合には、石は、前記交点Qと上端点Pとからなる複数の点によって保持される。これにより、石が溝壁面6から受ける噛み込み力は、各点における複数の力に分散され、各点における噛み込み力自体が小さくなる。しかも、前記交点Qと上端点Pとが、尖ったエッジ状をなすため、各点での石の保持が不安定となって石が動きやすくなる。そしてこれらの相互作用によって、噛み込んだ石は外れやすくなり、走行時に自然に溝から除去されうる。又石噛み防止溝9は、溝底傾斜壁面部7を有するため、溝容積を充分確保できウエットグリップ性能の維持、或いは向上を図ることができる。なお前記凹壁面部8は、その両端を結ぶ直線Zからの凹み量gが0.5〜3.0mmであるのが好ましい。
ウエットグリップ性能と石噛み防止効果とのバランスの観点から、トレッド面2から前記溝底傾斜壁面部7の上端点Pまでの深さHaは、トレッド面2から前記溝底部5までの溝深さH0の30〜70%であるのが好ましい。前記深さHaが溝深さH0の30%未満では、前記凹壁面部8の形成領域が過小となって前記石噛み防止性能を充分発揮することができなくなり、逆に70%を越えると、ウエットグリップ性能が不足し、又溝底まで石が侵入することで耐久性が悪化する。なお前記溝深さH0としては、従来的なタイヤの溝深さが好適に採用でき、例えば乗用車用タイヤでは例えば6.0〜9.0mm、重荷重用タイヤでは8.0〜12.0mmが好適である。
又ウエットグリップ性能の観点からは、前記溝底傾斜壁面部7の、トレッド面2と直角な法線Nに対する傾斜角度αは、前記溝壁面6がトレッド面2と交わる溝開口点Rと、前記溝底傾斜壁面部7の上端点Pとを通る仮想基準線Xの前記法線Nに対する傾斜角度βよりも小であることが好ましい。これにより石噛み防止効果を維持したまま、溝容積を高めることができる、
ここで、石が溝壁面6から受ける噛み込み力を、各点により均等に分散させて石噛み防止効果を高めるために、前記凹壁面部8、8間の各交点Qは、前記仮想基準線Xよりも、溝巾中心方向外側に位置することが好ましい。もし交点Qが仮想基準線X上、或いは仮想基準線Xよりも、溝巾中心方向内側に位置する場合には、噛み込み力を分散できなくなる、或いは分散できる場合にも交点Qでの噛み込み力が不均一に高まる傾向となり石噛み防止効果を充分発揮できなくなる。このような観点から、前記交点Qの仮想基準線Xからの距離Kは0.5mm以上が好ましい。しかし前記距離Kが大きすぎると、溝開口点R、R間のみで石を噛み込んでしまって噛み込み力が分散され難くなる恐れがある。従って前記距離Kの上限は2.0mm以下が好ましい。
又石噛み防止溝9では、前記溝底傾斜壁面部7の上端点Pにおける溝巾Waは、トレッド面2における溝巾W0の50〜90%であることも好ましい。前記溝巾Waが溝巾W0の90%を越えると、噛み込んだ石が外れ難くなって石噛み防止効果の低下を招き、逆に50%未満では、溝容積が減じてウエットグリップ性能を低下させる。なお前記溝巾W0は、従来的なタイヤの溝巾が好適に採用できる。
又前記凹壁面部8の形成数nとしては、5個以下が好ましい。形成数nが5個を越えると前記凹壁面部8自体が過小となってしまい、前述の石噛み防止効果が充分発揮されなくなる。従って、凹壁面部8の形成数nは4個以下さらには3個以下が好ましい。
又n個の凹壁面部8を、溝深さ方向下側から上側に第1、第2・・・第nの凹壁面部8(1)、8(2)・・・8(n)としたとき、第iの凹壁面部8(i)の溝深さ方向の高さh(i)は、その下方で隣り合う第i−1の凹壁面部8(i−1)の溝深さ方向の高さh(i−1)の50〜150%、さらには80〜120%、さらには90〜110%の範囲であるのが好ましい。前記「i」は2〜nの任意の整数である。前記範囲を上限側、下限側に外れると噛み込み力の分散が不均等化し、石噛み防止効果の低下を招く。
次に、前記凹壁面部8の凹曲線形状としては、滑らかな円弧状曲線の一部であれば特に規制されることがなく、この円弧状曲線として、単一円弧、曲率半径が異なる複数の円弧を接続した複合円弧、或いは前記複合円弧で近似される楕円形状や放物線形状などが挙げられる。
本例では、図3に示すように、各前記凹壁面部8が、楕円形状である円弧状曲線の一部から形成される場合が例示される。具体的には、第1の凹壁面部8(1)の場合の場合、凹壁面部8(1)をなす楕円Jは、長軸上の点j1が前記上端点Pに位置し、短軸上の点j2が前記交点Qに位置する。又前記楕円Jに点j2で接する接線tは、トレッド面2と直角な法線Nに対して−10〜+30°、より好ましくは0〜+15°の角度γで傾斜する。なお前記角度γは、前記溝底傾斜壁面部7の傾斜方向と同方向を+とする。又前記楕円Jの短径aは1〜5mm、さらには2〜4mmの範囲が好ましく、又長径bは2〜8mm、さらには4〜6mmが好ましい。なお第2の凹壁面部8(2)をなす楕円Jもこれに準じる。このような楕円Jで前記凹壁面部8を形成することにより、凹壁面部8の前記凹み量gが適量となり、かつ前記上端点P、交点Q、溝開口点Rがそれぞれ尖ったエッジ状をなすため、噛み込み防止効果をより高く発揮することができる。
次に、前記図4に、石噛み防止溝9の他の実施例を示す。本例の石噛み防止溝9は、一方側(図において左側)の溝壁面6Lにおける前記上端点PL、及び/又は前記交点QLは、他方側(図において右側)の溝壁面6Rにおける前記上端点PR、及び/又は前記凹壁面部間の交点QRと、溝深さ方向に位置ズレしている。本例では、一方側の上端点PL及び交点QLが、それぞれ他方側の上端点PR及び交点QRと溝深さ方向に位置ズレしている場合を例示する。この場合、一方側の溝壁面6Lからの噛み込み力と、他方側の溝壁面6Rからの噛み込み力とが、非対称に作用するため、溝内の石の安定が損なわれ、外れやすくなるため、噛み込み防止効果により好ましい。なお前記溝深さ方向の位置ズレ量uは、0.5mm以上が好ましい。
本例では、石噛み防止溝9の各溝壁面6が、溝底傾斜壁面部7と、複数の凹壁面部8とから形成されているが、最も上方に配される凹壁面部8とトレッド面2との間に、直線状にのびる傾斜面を設けることもでき、係る場合には、この傾斜面を、溝底傾斜壁面部7と同方向に傾斜させるのが好ましい。又前記縦主溝3以外に、横溝3Bi、3Bo1、3Bo2の何れか一つ、又は全部の横溝3Bi、3Bo1、3Bo2を石噛み防止溝9として形成することもできる。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図5に示すように、トレッド面に、表1の仕様に基づく3本の縦主溝を30mm間隔でハンドカットにより設けた乗用車用タイヤ(195/65R15)を試作し、各試供タイヤの石噛み防止性能をテストした。比較例及び実施例とも、トレッド面における溝巾W0は7mm、トレッド面から溝底部までの溝深さH0は8mmで、同一である。比較例1、2、3の縦主溝の溝断面形状を図6(A)〜(C)に示す。
(1)石噛み防止性能:
タイヤをリム(15×6.0JJ)、内圧(全輪230kPa,後輪200kPa)にて乗用車用(200cc、FR車)の全輪に装着し、砂利道路を40km/hの速度で5分間走行した後、通常舗装路面を60km/hの速度で5分間走行した。そして、その後の石噛みの個数を計測した。なお表1の石噛みの個数は、上記テストを3回行ったときの平均値で示している。
タイヤをリム(15×6.0JJ)、内圧(全輪230kPa,後輪200kPa)にて乗用車用(200cc、FR車)の全輪に装着し、砂利道路を40km/hの速度で5分間走行した後、通常舗装路面を60km/hの速度で5分間走行した。そして、その後の石噛みの個数を計測した。なお表1の石噛みの個数は、上記テストを3回行ったときの平均値で示している。
表のように、実施例品は、優れた石噛み防止性能を発揮しうるのが確認できる。
1 空気入りタイヤ
2 トレッド面
3 トレッド溝
5 溝底部
6 溝壁面
7 溝底傾斜壁面部
8 凹壁面部
P 上端点
Q 交点
R 溝開口点
X 仮想基準線
2 トレッド面
3 トレッド溝
5 溝底部
6 溝壁面
7 溝底傾斜壁面部
8 凹壁面部
P 上端点
Q 交点
R 溝開口点
X 仮想基準線
Claims (5)
- トレッド面に、溝底部と、この溝底部からトレッド面までのびる両側の溝壁面とからなるトレッド溝を設けた空気入りタイヤであって、
前記トレッド溝の長さ方向と直角な溝断面形状において、
各前記溝壁面は、前記溝底部からトレッド面に向かって、溝巾が増加する向きに傾斜して直線状にのびる溝底傾斜壁面部と、この溝底傾斜壁面部の溝深さ方向上端点からトレッド面に向かって、溝巾中心方向外側に凹む凹曲線状にのびる複数の凹壁面部とを含み、しかも前記複数の凹壁面部は、溝深さ方向に順次隣り合いかつ互いに交点Qで交わることを特徴とする空気入りタイヤ。 - 前記凹壁面部間の各交点Qは、前記溝壁面がトレッド面と交わる溝開口点と、前記溝底傾斜壁面部の溝深さ方向上端点とを通る仮想基準線よりも、溝巾中心方向外側に位置することを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
- 各前記溝壁面は、トレッド面から前記溝底傾斜壁面部の溝深さ方向上端点までの深さHaを、トレッド面から前記溝底部までの溝深さH0の30〜70%としたことを特徴とする請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
- 一方の溝壁面における前記溝底傾斜壁面部の溝深さ方向上端点、及び/又は前記凹壁面部間の交点Qは、他方の溝壁面における前記溝底傾斜壁面部の溝深さ方向上端点、及び/又は前記凹壁面部間の交点Qと、溝深さ方向に位置ズレしていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の空気入りタイヤ。
- 前記トレッド溝は、前記溝底傾斜壁面部の溝深さ方向上端点における溝巾Waを、トレッド面における溝巾W0の50〜90%としたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の空気入りタイヤ。
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EP3929005A1 (en) | 2020-06-24 | 2021-12-29 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Tire |
-
2009
- 2009-10-28 JP JP2009248040A patent/JP2011093392A/ja active Pending
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