JP5553745B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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本発明は、トレッド面に、タイヤ周方向に沿って延びる複数本の主溝により区画された複数の陸部を設けてある空気入りタイヤに関する。
トレッド面に設けられる複数の陸部のうち、タイヤ幅方向の最外側に位置する陸部(ショルダー陸部)では、コーナリング走行時に負荷が大きくなる傾向にあるため、乾燥路面での操縦安定性能に及ぼす影響が大きい。このような現象は、車重が重く且つ重心が高いミニバンやワンボックス車に装着したタイヤにおいて特に顕著であり、有効な対策を講ずることが望まれる。
ところで、ショルダー陸部を複数のブロックで構成した場合(例えば、下記特許文献1)、或いは、ラグ溝を設定してショルダー陸部をブロック状に形成した場合(例えば、下記特許文献2〜5)には、ショルダー陸部におけるタイヤ前後方向の剛性が低下することから、操縦安定性能の悪化を引き起こすとともに、ヒールアンドトウ摩耗と呼ばれる偏摩耗が発生しやすくなる。
その一方で、ショルダー陸部をタイヤ周方向に連続して延びるリブで構成した場合には、剛性を確保できるものの、ショルダー陸部と路面との間に介在する水の排出路が不足するために、排水性能が低下するという問題があった。このように、単にショルダー陸部をリブで構成するだけでは、偏摩耗性能や排水性能を確保しながら、操縦安定性能を高めることが困難であった。
特開2007−076532号公報 特開2008−105460号公報 特開2008−273451号公報 特開2009−067180号公報 特開2009−292252号公報
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、偏摩耗性能や排水性能を確保しながら、優れた操縦安定性能を発揮しうる空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的は、下記の如き本発明により達成することができる。即ち、本発明に係る空気入りタイヤは、トレッド面に、タイヤ周方向に沿って延びる複数本の主溝により区画された複数の陸部が設けられ、タイヤ幅方向の最外側に位置する陸部の少なくとも片方が、タイヤ周方向に連続して延びるショルダーリブで構成されている空気入りタイヤにおいて、前記ショルダーリブの壁面はタイヤ周方向に連続して延び、1mmを超える溝幅を有して前記主溝に開口する横溝が前記ショルダーリブに形成されておらず、前記ショルダーリブには、タイヤ周方向に沿って延びて両端部を前記ショルダーリブ内で終端させた細溝と、前記細溝の両端部からタイヤ幅方向外側に延びる切り込み状のサイプとが、タイヤ周方向に間隔を置いて複数形成され、1本の前記細溝に対し、その細溝の両端部から延びる一対の前記サイプのみが形成され、前記ショルダーリブに面した前記主溝の溝底には、前記ショルダーリブの壁面からタイヤ幅方向内側へ高さを漸減させた補強ブロックが、前記細溝に対してタイヤ幅方向にオーバーラップする位置に設けられているものである。
この空気入りタイヤでは、タイヤ幅方向の最外側に位置する陸部(ショルダー陸部)をショルダーリブで構成しているため、ヒールアンドトウ摩耗の発生を防いで偏摩耗性能を確保できる。それでいて、上記の如き細溝とサイプをショルダーリブに複数形成していることにより、排水性能の低下を抑制できる。しかも、タイヤ幅方向に延びる成分を切り込み状のサイプにしていることで、タイヤ前後方向の剛性低下が抑えられ、細溝の両端部を閉塞させていることで、タイヤ幅方向の大幅な剛性低下を回避できる。
更に、本発明では、細溝とオーバーラップする位置に上記の如き補強ブロックを設けていることにより、コーナリング走行時に、細溝と主溝とで挟まれた部分がタイヤ幅方向に過度に倒れ込むことを防止できる。そのうえ、補強ブロックがショルダーリブの壁面からタイヤ幅方向内側へ高さを漸減させていることで、排水性能の低下を抑制できる。かかる構成に加え、ブロックよりも本来的に剛性が高いリブを採用していることにより、ショルダー陸部の剛性を確保して、優れた操縦安定性能を発揮することができる。
本発明では、前記細溝がタイヤ周方向に対して傾斜して延びているものが好ましい。かかる構成によれば、コーナリング走行時に、細溝と主溝とで挟まれた部分がタイヤ幅方向に一様に倒れ込むことを抑制して、操縦安定性能を有効に向上できる。
本発明では、前記補強ブロックが、前記ショルダーリブの壁面からタイヤ幅方向内側へ高さを漸減させる傾斜面と、その傾斜面の先端と前記主溝の内面とを滑らかに連ねる湾曲面とを有するものが好ましい。かかる構成によれば、補強ブロックによる排水性能の低下を抑制しながら、補強ブロックと主溝の内面との稜線における応力集中を緩和して、その稜線を基点としたクラック(溝底割れ)の発生を防止することができる。
本発明では、前記細溝のタイヤ幅方向外側の縁部が断面円弧状に形成されているものが好ましい。かかる構成によれば、両端部を閉鎖させている細溝からタイヤ幅方向への排水を促して、排水性能を向上することができる。
本発明では、前記ショルダーリブのタイヤ幅方向内側に隣接した陸部に、前記ショルダーリブに面した前記主溝に開口する横溝が設けられ、前記補強ブロックが、前記ショルダーリブの壁面からタイヤ幅方向内側に主溝中央を超えて延在するとともに、前記横溝の開口近くの壁面に対向するものが好ましい。かかる構成によれば、補強ブロックによって、ショルダーリブを補強するだけでなく、ショルダーリブに隣接した陸部でのヒールアンドトウ摩耗の発生を抑えて、偏摩耗性能を向上できる。
本発明に係る空気入りタイヤのトレッド面の一例を示す展開図 図1のトレッド面の一部を示す拡大図 図1のA−A断面図 図1のB−B断面図
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1に示した空気入りタイヤのトレッド面Trには、タイヤ周方向に沿って延びる複数本の(本実施形態では四本の)主溝1a〜1dと、それらにより区画された複数の(本実施形態では五つの)陸部が設けられている。このうち、タイヤ幅方向の最外側に位置する陸部(ショルダー陸部)は、タイヤ周方向に連続して延びるショルダーリブ2で構成されている。
本実施形態では、ショルダーリブ2のタイヤ幅方向内側に隣接してメディエイト陸部3が設けられ、そのショルダーリブ2に面した主溝1a,1dに開口する横溝5が設定されている。また、タイヤ赤道Cを通るようにしてセンター陸部4が設けられており、これもリブで構成されている。本発明では、ショルダー陸部の少なくとも片方をリブで構成している限り、それ以外の陸部の構造については特に限定されない。
接地端Eは、正規リムにリム組みし、正規内圧を充填した状態でタイヤを平坦な路面に垂直に置き、正規荷重を加えたときの路面に接触する接地面のタイヤ軸方向の最外位置を指す。正規リムは、原則としてJISD4202等に定められている標準リムとし、正規荷重及び正規内圧は、JISD4202(自動車タイヤの諸元)等に規定されている最大荷重(乗用車用タイヤの場合は設計常用荷重)及びこれに見合った空気圧とする。
図1,2に示すように、ショルダーリブ2の壁面はタイヤ周方向に連続して延びており、1mmを超える溝幅を有して主溝1a,1dに開口する横溝がショルダーリブ2には形成されていない。但し、1mm以下(好ましくは0.8mm以下)の厚みを有して主溝に開口するサイプをショルダーリブ2に形成することは考えられ、その場合のサイプは、接地端Eや他の溝に接続されることなく終端することが好ましい。かかる構造に基づき、ショルダーリブ2ではヒールアンドトウ摩耗の発生を効果的に防止できる。
ショルダーリブ2には、タイヤ周方向に沿って延びて両端部を閉塞させた細溝6と、その細溝6の両端部からタイヤ幅方向外側に延びる切り込み状のサイプ7とが、タイヤ周方向に間隔を置いて複数形成され、リブ構造による排水性能の低下を抑制できるようになっている。しかも、タイヤ幅方向に延びる成分を切り込み状のサイプ7にしていることにより、タイヤ前後方向の剛性低下が抑えられ、細溝6の両端部を閉塞させていることにより、タイヤ幅方向の大幅な剛性低下を回避できる。
細溝6の溝幅W6は、サイプ7の厚みT7よりも大きく、好ましくは2〜5mm、より好ましくは3〜4mmである。溝幅W6が2mm以上であることにより、排水性能を有効に確保できるとともに、溝幅W6が5mm以下であることにより、ショルダーリブ2のタイヤ幅方向の大幅な剛性低下を回避できる。
サイプ7の厚みT7は、好ましくは0.5〜1.0mm、より好ましくは0.6〜0.8mmである。厚みT7が0.5mm以上であることにより、排水性能を有効に確保できるとともに、厚みT7が1.0mm以下であることにより、ショルダーリブ2のタイヤ前後方向の大幅な剛性低下を回避できる。細溝6の溝幅W6及びサイプ7の厚みT7は、それぞれトレッド面Tr上にて測定される。
細溝6の両端部から延びた一対のサイプ7は互いに平行に配置されており、その間隔Gは、例えば10〜25mmである。この間隔Gが10mm以上であることにより、細溝6の長さを確保して排水性能の向上に資するとともに、間隔Gが25mm以下であることにより、細溝6と主溝1aとで挟まれた部分がタイヤ幅方向に過度に倒れ込むことを防いで、操縦安定性能の向上に資することができる。
細溝6の両端部からタイヤ幅方向外側にサイプ7を延出させることで、リブ構造による排水性能の低下を抑えられる。これら一対のサイプ7の間に、タイヤ幅方向に延びる別のサイプを追加しても構わないが、その追加したサイプは、排水性能に対する寄与が小さいうえ、ショルダーリブ2の剛性低下を招来することから、本実施形態のようにサイプ7を一対で形成することが好ましい。また、排水性能を確保する観点から、ショルダーリブ2の一本あたり5〜8本の細溝6が接地面内に現れることが好ましい。
本実施形態では、細溝6がタイヤ周方向に対して傾斜して延びているため、操縦安定性能を良好に向上できる。これに対し、細溝6がタイヤ周方向に平行に延びていると、細溝6と主溝1aとで挟まれた部分の厚みが一律となり、コーナリング走行時に当該部分がタイヤ幅方向に一様に倒れ込みやすくなって、接地性(接地の均一性)が低下する傾向にある。細溝6の幅中央を基準としたタイヤ周方向に対する傾斜角度θは、好ましくは3〜20°、より好ましくは5〜15°に設定される。
本実施形態では、主溝1aから細溝6までのタイヤ幅方向の距離Wがタイヤ周方向にて変化している。この距離Wは、それが最短となる箇所で3mm以上であることが好ましい。それにより、細溝6と主溝1aとで挟まれた部分の厚みを確保して接地性の低下を抑え、操縦安定性能の向上に資することができる。また、距離Wは、それが最長となる箇所において10mm以下であることが好ましく、それによって細溝6を的確に接地面内に配置して排水性能の向上に資することができる。
本実施形態では、図3に示すように、細溝6のタイヤ幅方向外側の縁部を断面円弧状に形成しており、両端部を閉鎖させた細溝6における排水効率を少しでも高めるようにしている。細溝6の中央線に直交する断面において、その細溝6の縁部の曲率半径R1は、例えば1〜3mmに設定される。また、細溝6の深さD6は、主溝1aの深さD1(図4参照)の例えば30〜50%に設定され、図3では図示しないサイプ7の深さも、それに準じたものとなる。
このトレッド面Trでは、細溝6によるショルダーリブ2のタイヤ幅方向の剛性低下を補うため、主溝1a,1dの溝底に補強ブロック8を設けている。補強ブロック8は、排水の障壁となり得ることから、図4のようにショルダーリブ2の壁面からタイヤ幅方向内側へ高さを漸減させている。また、ショルダーリブ2を適切に補強できるように、細溝6に対してタイヤ幅方向にオーバーラップする位置に設けられる。補強ブロック8は、その少なくとも一部が細溝6とオーバーラップしていればよい。
補強ブロック8の高さは、ショルダーリブ2の壁面にて最大となる。ショルダーリブ2の上面から壁面における補強ブロック8までの深さD8は、主溝1aの深さD1の50〜90%が好ましく、60〜80%がより好ましい。これが50%以上であることで、補強ブロック8が高くなり過ぎずに排水性能の低下を抑えられる。また、これが90%以下であることで、ショルダーリブ2を補強ブロック8によって適切に補強することができる。
補強ブロック8は、ショルダーリブ2の壁面からタイヤ幅方向内側へ高さを漸減させる傾斜面8aと、その傾斜面8aの先端と主溝1aの内面とを滑らかに連ねる湾曲面8bとを有する。これにより、補強ブロック8による排水性能の低下を抑制しながらも、その補強ブロック8と主溝1aの内面との稜線を基点としたクラック(溝底割れ)の発生を防止することができる。湾曲面8bの曲率半径R2は、例えば1.5〜2.5mmに設定される。
一般に、主溝の溝壁と溝底とは円弧状面で接続され、それらの稜線への応力集中を予防するようにしているが、高さが漸減する補強ブロックを溝底に設けると、その補強ブロックの先端と主溝の内面との稜線が角張って応力集中を起こす恐れがある。そこで、本実施形態では、補強ブロック8の上面を傾斜面8aで構成しつつ、その先端に湾曲面8bを設けて応力集中の緩和を図っている。かかる湾曲面8bは、陸部3側の溝壁と溝底とを接続する円弧状面に連ねることが好適である。
補強ブロック8の長さL8は、例えば3〜15mmに設定される。これが3mm以上であることにより、補強ブロック8による補強効果の実効性を高めることができる。また、これが15mm以下であることにより、補強ブロック8による排水性能の低下を抑えられる。
補強ブロック8は、ショルダーリブ2の壁面からタイヤ幅方向内側に主溝中央を超えて延在するため、ショルダーリブ2だけでなく、メディエイト陸部3に対しても補強効果を奏する。そして、本実施形態では、補強ブロック8が横溝5の開口近くの壁面に対向することから、メディエイト陸部3におけるヒールアンドトウ摩耗の発生をも抑えて、偏摩耗性能を向上できる。
メディエイト陸部3でのヒールアンドトウ摩耗の発生を抑える観点から、補強ブロック8は、横溝5から0.3Xの範囲内となる陸部3の壁面に対向することが好ましく、横溝5から10mmの範囲内となる陸部3の壁面に対向することが好ましい。Xは、横溝5間における陸部3の壁面の長さである。補強効果を確保しつつ排水性能の低下を抑える観点から、補強ブロック8の長さL8は、長さXの5〜30%であることが好ましく、5〜25%であることがより好ましい。
本実施形態では、ショルダーリブ2に細溝6とサイプ7を形成し、そのショルダーリブ2を補強ブロック8で補強する構造を、タイヤ幅方向の両側に設けてある例を示すが、これをタイヤ幅方向の片側のみにしても構わない。その場合には、当該構造を車両装着時の車両外側に配することが、操縦安定性能を高めるうえで好ましい。車両に対するタイヤの装着方向の特定は、例えばタイヤのサイドウォール部に車両内側或いは車両外側となる旨の表示を付すことにより行われる。
本実施形態の空気入りタイヤの内部構造は、一般的なラジアルタイヤと同様に構成できるため、内部構造についての説明は省略する。本発明の空気入りタイヤは、トレッド面に上記の如き構成を設けること以外は、通常の空気入りタイヤと同等であり、従来公知の材料、形状、構造、製法などが、何れも本発明に採用することができる。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示すため、偏摩耗性能、排水性能、操縦安定性能を評価したので説明する。これらの性能評価は下記(1)〜(3)のようにして行い、評価に供したタイヤのサイズは215/60R16、車両は2400cc国産ミニバンである。
(1)偏摩耗性能(耐ヒールアンドトウ摩耗性能)
舗装道路を9600km走行した後、ショルダー陸部に設けた横溝(但し、実施例1においてはサイプ)の前後の高さを測定し、その段差摩耗量(高低差の最大値)の逆数を測定した。比較例1の結果を100とする指数で評価し、数値が大きいほど偏摩耗性能に優れていることを示す。
(2)排水性能
水深8mmの湿潤路を徐々に速度を増して走行し、ハイドロプレーニング現象が発生し始めるときの速度を測定した。比較例1の結果を100とする指数で評価し、数値が大きいほど排水性能に優れていることを示す。
(3)操縦安定性能
車両指定の空気圧を充填して乾燥路面をコーナリング走行し、ドライバーによる官能試験を行った。比較例1の結果を100とする指数で評価し、数値が大きいほど操縦安定性能に優れていることを示す。
比較例1
図1に示したトレッド面において、細溝6を具備しないとともに、サイプ7の代わりに溝幅2mmの横溝を設けて、ショルダー陸部を複数のブロックで構成したものを比較例1とした。この横溝は、主溝からタイヤ幅方向外側に延びて接地端に到達し、ショルダー陸部を完全に分断するものである。
比較例2
図1に示したトレッド面において、細溝6の代わりに厚み0.8mmのサイプを設けるとともに、サイプ7の代わりに溝幅2mmの横溝を設けて、ショルダー陸部をブロック状に構成したものを比較例2とした。この横溝は、主溝からタイヤ幅方向外側に延びて接地端に到達することなく終端するものである。
比較例3
図1に示したトレッド面において、主溝1a,1dの溝底に補強ブロック8を設けていないこと以外は、実施例1と同じ構成であるものを比較例3とした。
実施例1
図1に示したトレッド面において、細溝6の溝幅を3mmとし、サイプ7の厚みを0.8mmとして、ショルダー陸部をリブで構成したものを実施例1とした。
比較例1,2及び実施例1においては、深さD1を8mm、深さD8/深さD1を60%、長さL8を6.5mmとし、横溝5から0.26Xの範囲内に補強ブロック8を設定した。また、ショルダー陸部におけるボイド比(陸部に対する溝及びサイプの面積比)は、各例において略同等としている。その他、特に説明しないタイヤ構造やゴム配合は共通である。表1に評価結果を示す。
Figure 0005553745
表1に示すように、実施例1では、比較例1〜3よりも偏摩耗性能が良好であるとともに、排水性能の低下が抑えられており、そのうえで優れた操縦安定性能を発揮することができている。
1a 主溝
1d 主溝
2 ショルダーリブ
5 横溝
6 細溝
7 サイプ
8 補強ブロック
8a 傾斜面
8b 湾曲面

Claims (6)

  1. トレッド面に、タイヤ周方向に沿って延びる複数本の主溝により区画された複数の陸部が設けられ、タイヤ幅方向の最外側に位置する陸部の少なくとも片方が、タイヤ周方向に連続して延びるショルダーリブで構成されている空気入りタイヤにおいて、
    前記ショルダーリブの壁面はタイヤ周方向に連続して延び、1mmを超える溝幅を有して前記主溝に開口する横溝が前記ショルダーリブに形成されておらず、
    前記ショルダーリブには、タイヤ周方向に沿って延びて両端部を前記ショルダーリブ内で終端させた細溝と、前記細溝の両端部からタイヤ幅方向外側に延びる切り込み状のサイプとが、タイヤ周方向に間隔を置いて複数形成され、1本の前記細溝に対し、その細溝の両端部から延びる一対の前記サイプのみが形成され、
    前記ショルダーリブに面した前記主溝の溝底には、前記ショルダーリブの壁面からタイヤ幅方向内側へ高さを漸減させた補強ブロックが、前記細溝に対してタイヤ幅方向にオーバーラップする位置に設けられていることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記細溝がタイヤ周方向に対して傾斜して延びている請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記補強ブロックが、前記ショルダーリブの壁面からタイヤ幅方向内側へ高さを漸減させる傾斜面と、その傾斜面の先端と前記主溝の内面とを滑らかに連ねる湾曲面とを有する請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記細溝のタイヤ幅方向外側の縁部が断面円弧状に形成されている請求項1〜3いずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記ショルダーリブのタイヤ幅方向内側に隣接した陸部に、前記ショルダーリブに面した前記主溝に開口する横溝が設けられ、
    前記補強ブロックが、前記ショルダーリブの壁面からタイヤ幅方向内側に主溝中央を超えて延在するとともに、前記横溝から0.3X(但し、Xは横溝間における前記陸部の壁面の長さ)の範囲内となる壁面に対向する請求項1〜4いずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記ショルダーリブの上面から壁面における前記補強ブロックまでの深さが前記主溝の深さの60%以上である請求項1〜5いずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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