JP2015072333A - 像加熱装置、画像形成装置及び像加熱装置の電力制御方法 - Google Patents

像加熱装置、画像形成装置及び像加熱装置の電力制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】装置の小型化及び低コスト化を実現しつつ、力率を改善すること。【解決手段】電源装置53が接続されている交流電源50に接続された発熱体111、112と、発熱体111、112に供給される電力を制御するCPU32と、を備え、CPU32は、発熱体111、112のうち一方の発熱体に交流電源50の電圧波形の半波において位相制御による電力の供給を行っているときには、他方の発熱体はその半波において全導通又は非導通として制御する像加熱装置であって、CPU32は、電源装置53への電流の供給が終了するタイミングで、位相制御が行われる一方の発熱体への電力の供給を開始するよう制御する(S102)。【選択図】図7

Description

本発明は、像加熱装置、画像形成装置及び像加熱装置の電力制御方法に関し、特に電子写真プロセスを用いた画像形成装置の定着ヒータ制御方式に関する。
近年、電子写真プロセスを用いた画像形成装置においても、高速化やオプションの多様化に伴い、定着装置が使用する電力が増大し、低圧電源部の容量が増加する傾向にある。このような状況において低圧電源部の力率を上げて最大消費電流を下げるため、例えば特許文献1のように、昇圧型アクティブフィルタ等の力率改善回路を搭載したスイッチング電源を使用する場合が増えてきている。
特開2006−304534号公報
しかし、従来の力率改善回路は、回路構成が複雑であり、低圧電源部のコストアップにつながったり、回路が増えることにより低圧電源部の設置のために大きなスペースが必要であったりする。このため、装置の小型化及び低コスト化を実現しつつ、力率を改善することが望まれている。
本発明は、このような状況のもとでなされたもので、装置の小型化及び低コスト化を実現しつつ、力率を改善することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は、以下の構成を備える。
(1)電源装置が接続されている交流電源に接続された2つの発熱体と、前記2つの発熱体に供給される電力を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記2つの発熱体のうち一方の発熱体に前記交流電源の電圧波形の半波において位相制御による電力の供給を行っているときには、他方の発熱体は前記半波において全導通又は非導通として制御する像加熱装置であって、前記制御手段は、前記電源装置への電流の供給が終了するタイミングで、前記位相制御が行われる前記一方の発熱体への電力の供給を開始するよう制御することを特徴とする像加熱装置。
(2)像担持体と、前記像担持体に静電潜像を形成する潜像手段と、前記潜像手段により形成された前記静電潜像を現像しトナー像を形成する現像手段と、前記現像手段により形成されたトナー像を記録媒体に転写するための転写手段と、トナー像が転写された記録媒体を定着する定着手段と、を備え、前記定着手段は、前記(1)に記載の像加熱装置であることを特徴とする画像形成装置。
本発明によれば、装置の小型化及び低コスト化を実現しつつ、力率を改善することができる。
実施例1〜4の画像形成装置、定着装置及びヒータの構成を示す図 実施例1のヒータ駆動回路及び低圧電源回路を示す図 実施例1のヒータへの投入電力パターンを示す図 実施例1の電源電流、ヒータ合成電流及びインレット電流の波形を示す図 実施例1と従来例の投入電力と力率の関係を示すグラフ 実施例1と従来例のヒータへの投入電力パターンを示す表 実施例1の投入電力パターンを設定する処理を示すフローチャート 実施例2のヒータ駆動回路及び電流検知回路を示す図 実施例2の電流検知波形を示す図 実施例2の投入電力パターンを設定する処理を示すフローチャート 実施例3の定着投入電力と実効値電流の二乗値との関係を示すグラフ 実施例3のインレット電流を示すグラフ 実施例3のタイミングの検出処理を示すフローチャート 実施例4のタイミングの変更要否の判断処理を示すフローチャート 実施例4のタイミングの変更要否の判断処理を示すフローチャート
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。即ち、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
[画像形成装置]
図1(a)は、実施例1の電子写真プロセスを用いたタンデム方式のカラー画像形成装置の構成図である。本実施例の画像形成装置は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のトナーを重ね合せることでフルカラー画像を出力できるように構成されている。なお、以下の説明では、特定の色を指定する必要がある場合には、符号にY、M、C、Kの記号を添えて記載することとし、特定の色を指定する必要がない場合には、Y、M、C、Kの記号を省略する。本実施例の画像形成装置には、各色の画像形成のために、レーザスキャナ11とカートリッジ12が備えられている。カートリッジ12は、図中矢印の方向(時計回り方向)に回転する像担持体である感光ドラム13と、現像ローラ16を有する現像器から構成されている。カートリッジ12は、感光ドラム13に接するように設けられた感光ドラムクリーナ14、帯電ローラ15、及び現像ローラ16を有する。更に各色の感光ドラム13には中間転写ベルト19が接して設けられ、中間転写ベルト19を挟み、対向するように一次転写ローラ18が設置されている。
給紙部にて用紙21を格納するカセット22には、カセット22内の記録媒体である用紙21の有無を検出する用紙有無検出センサ24が設けられている。また、用紙21の搬送路には給紙ローラ25、分離ローラ26a、26b、レジローラ27が設けられ、レジローラ27の用紙搬送方向下流側近傍にレジセンサ28が設けられている。更に、搬送路の用紙搬送方向下流側には、中間転写ベルト19と接するように二次転写ローラ29、二次転写ローラ29の下流には定着装置30が配設されている。また、画像形成装置の制御部であるコントローラ31は、ROM32a、RAM32b、タイマ32c等を具備したCPU(中央演算処理装置)32、及び各種入出力制御回路(不図示)等で構成されている。
次に電子写真プロセスについて簡単に説明する。カートリッジ12内の暗所において、帯電ローラ15は感光ドラム13表面を均一に帯電させる。次にレーザスキャナ11は画像データに応じて変調したレーザ光を感光ドラム13表面に照射し、レーザ光が照射された部分の帯電電荷が除去されることで、感光ドラム13表面に静電潜像を形成する。ブレード(不図示)の作用により一定量のトナー層が保持された現像ローラ16は現像電圧を印加されることにより、トナーを感光ドラム13上の静電潜像に付着させる。これにより、各色のトナー画像が感光ドラム13表面に形成される。
感光ドラム13表面上に形成されたトナー画像は、感光ドラム13と中間転写ベルト19とのニップ部において一次転写電圧を印加された一次転写ローラ18によって中間転写ベルト19側に引きつけられる。更に、CPU32が中間転写ベルト19の搬送速度に応じたタイミングで、カートリッジ12における画像形成タイミングを制御する。そして、それぞれのトナー像を中間転写ベルト19上に順次転写させることにより、最終的に中間転写ベルト19上にはフルカラー画像が形成される。
一方、カセット22内の用紙21は給紙ローラ25により搬送され、分離ローラ26a、26bにより、用紙21が一枚だけレジローラ27を通過して、二次転写ローラ29へ搬送される。レジローラ27の下流にある二次転写ローラ29と中間転写ベルト19とのニップ部において、中間転写ベルト19上のトナー像は用紙21に転写される。そして、最後に用紙21上のトナー画像は加熱部としての定着装置30により加熱定着処理され、画像形成装置外に排出される。
[定着装置]
図1(b)は、本実施例の定着装置30の断面模型図である。定着装置30は、例えばエンドレスフィルム(円筒状フィルム)を用いた、加圧ローラ駆動タイプのフィルム加熱方式の像加熱装置であり、概略以下の構成を有する。定着装置30は、加熱手段としての定着ヒータ100、定着ヒータ100を固定保持させた半円弧状樋型の耐熱性・剛性を有するヒータホルダ101を備える。また、定着装置30は、定着ヒータ100を取り付けたヒータホルダ101にルーズに外嵌した円筒状の薄耐熱フィルム(以下、定着フィルムという)102を備える。また、定着装置30は、定着フィルム102を挟んで定着ヒータ100と相互圧接して定着ニップ部Nを形成する回転自在な加圧体としての加圧ローラ103、定着ヒータ100の面上に感熱面が当接されるように配設された温度保護素子104を備える。
加圧ローラ103は、不図示の駆動手段である駆動モータ等により、図中矢印で示す反時計回り方向に所定の周速度で回転駆動される。加圧ローラ103の外面と定着フィルム102との定着ニップ部Nにおける圧接摩擦力により、加圧ローラ103の回転力が円筒状の定着フィルム102に作用して、定着フィルム102が従動回転状態になる。定着フィルム102は、定着フィルム102の内面が定着ヒータ100の下向き面に密着して摺動しながらヒータホルダ101の外回りを図中矢印で示す時計回り方向に回転動作を行う。
定着ヒータ100に電力が供給されることにより、定着ヒータ100の温度が上昇して所定の温度に立ち上り、所定の温度を維持するために温度制御が行われる。そして温度制御が行われている状態で、定着ニップ部Nに未定着トナー像Tを担持した用紙21が用紙搬送方向(図2(b)中、左向き方向)に搬送される。用紙21は、定着ニップ部Nで用紙21の未定着トナー像Tを担持した面側が定着フィルム102の外面に密着して定着フィルム102と一緒に定着ニップ部Nを挟持搬送されていく。用紙21が挟持搬送されていく過程で、定着ヒータ100の熱が定着フィルム102を介して用紙21に付与され、用紙21上の未定着トナー像Tが加熱及び加圧されて溶融定着される。定着ニップ部Nを通過した用紙21は定着フィルム102から曲率分離される。
図1(c)は定着ヒータ100の拡大断面模型図である。定着ヒータ100は、裏面加熱型のセラミックヒータである。セラミックヒータはSiC,AlN,Al2O3等のセラミックス系の絶縁基板110と、絶縁基板110上にペースト印刷等で形成されている発熱体111、112と、2本の発熱体111、112を保護しているガラス等の保護層113から構成されている。発熱体111、112が印刷されている絶縁基板110との対向面側に摺動性を向上させるためにガラス層が形成される場合もある。なお、用紙21は、図1(c)の右から左に向かって搬送され、右が用紙21の搬送方向の上流側、左が用紙21の搬送方向の下流側となっている。
図1(d)は定着ヒータ100の平面模型図である。発熱体111は、発熱部111aと、電極111c、111dと、発熱部111aと電極111c、111dを接続する導電部111bを有しており、電極111c、111dを介して電力が供給されることで、発熱部111aが発熱する。同様に、発熱体112は、2箇所の発熱部112aと、電極112c、112dと、2箇所の発熱部112aを接続する導電部112bを有しており、電極112c、112dを介して電力が供給されることで、発熱部112aが発熱する。また、電力供給は、図1(d)中、二点鎖線で示す給電用コネクタ114、115を介して行われる。
図1(d)に示される一点鎖線Bは、用紙21の搬送方向に直交する方向における中央部を、搬送路の搬送方向に直交する方向における中央部に揃えて搬送する場合の中央搬送基準線である。領域L1は通紙可能な最大サイズ紙の通紙幅領域、領域L2は通紙可能な最小サイズ紙の通紙幅領域である。通紙幅とは、用紙21の搬送方向に直交する方向における用紙21の長さである。発熱体111は主に用紙21の中央部を加熱するために用いられ、発熱体112は主に用紙21の端部を加熱するために用いられる。以下、発熱体111をメインヒータ111、発熱体112をサブヒータ112とも称する。
[ヒータ駆動回路]
図2(a)は、本実施例のヒータ駆動回路を説明するための回路図であり、電力供給回路を示している。本実施例の画像形成装置が接続される商用電源(交流電源)50は、インレット51を介して画像形成装置に交流電力を供給する。電力供給回路は、商用電源50と直接接続された一次側と、商用電源50と非接触に接続された二次側とで構成されている。商用電源50から入力された電力は、ACフィルタ52を介して発熱体111、112へ供給され、発熱体111、112を発熱させる。電源装置(電源部)53は、商用電源50の電力がACフィルタ52を介して入力され、二次側の負荷に所定の電圧を出力している。また、CPU32は、ヒータ駆動制御等にも使用され、各入出力ポートとROM32a及びRAM32bなどから構成される。即ち、画像形成装置において、電力供給回路の一次側は、定着装置30の発熱体111、112や、二次側に電力を供給するための電源装置(電源部)53が、商用電源50に直接接続されて電力が供給される構成である。また、電力供給回路の二次側は、感光ドラム13や中間転写ベルト19を回転させるモータやレーザスキャナ11等、画像形成時に動作するモータやユニットが、商用電源50とは非接触に接続されて電力が供給される構成である。
発熱体111、112は、位相制御回路60、70により所定の電力量が供給される。定着ヒータ100の裏面に配置された温度検出素子54は、一端をグランド、他端を抵抗55に接続されており、更に抵抗56を介してCPU32のアナログ入力ポートAN0に接続されている。温度検出素子54は高温になると抵抗値が低下する特性を持っている。CPU32は、温度検出素子54と抵抗55との分圧電圧から予め設定された温度テーブル(不図示)によって、入力された電圧値の情報を温度に変換することにより、定着ヒータ100の温度を検出する。
一方、商用電源50から供給される電力は、ACフィルタ52を介してゼロクロス生成回路57に入力される。ゼロクロス生成回路57は、商用電源50の電圧が0V近辺のある閾値電圧以下の電圧になっているときにハイレベルの信号を出力し、それ以外の場合にローレベルの信号を出力する構成となっている。そして、商用電源50の電圧の周期とほぼ等しい周期のパルス信号が、抵抗58を介してCPU32の入力ポートPA1に入力される。なお、ゼロクロス生成回路57がCPU32に出力するパルス信号をゼロクロス信号(図中、ZEROXと記す)という。CPU32は、ゼロクロス信号がハイレベルからローレベルに変化するエッジを検出し、位相制御やスイッチング制御のタイミング制御に利用する。
CPU32は、温度検出素子54により検出した温度に基づき位相制御回路60、70を駆動する点灯タイミングを決定し、出力ポートPA2、PA3から駆動信号(図中、Drive1(位相制御)、Drive2(位相制御)と記す)を出力する。まず、発熱体111への電力を供給又は遮断する第一電力供給手段である位相制御回路60を説明する。CPU32が所定の点灯タイミングで出力ポートPA2からハイレベルの信号を出力すると、ベース抵抗67を介してトランジスタ65のベースにハイレベルの信号が入力され、トランジスタ65がオン状態となる。トランジスタ65がオン状態となると、フォトトライアックカプラ62がオン状態となる。なお、フォトトライアックカプラ62は、一次、二次間の沿面距離を確保するためのデバイスであり、抵抗66はフォトトライアックカプラ62の発光ダイオードに流れる電流を制限するための抵抗である。
抵抗63、64は双方向サイリスタ(以下、トライアックという)61のためのバイアス抵抗で、フォトトライアックカプラ62がオン状態となることにより、トライアック61が導通状態となる。トライアック61は、商用電源50から電力が供給されているときにオントリガがかかると、商用電源50からの電力が供給されなくなるまで導通状態が保持される素子である。この場合、トライアック61のオントリガは、フォトトライアックカプラ62がオンすることである。これにより、メインヒータ111には、トライアック61のオンタイミングに応じた電力が投入されることとなる。
次に、発熱体112への電力を供給又は遮断する第二電力供給手段である位相制御回路70を説明する。CPU32が所定の点灯タイミングで出力ポートPA3からハイレベルの信号を出力すると、ベース抵抗77を介してトランジスタ75のベースにハイレベルの信号が入力され、トランジスタ75がオン状態となる。トランジスタ75がオン状態となると、フォトトライアックカプラ72がオン状態となる。なお、フォトトライアックカプラ72は、一次、二次間の沿面距離を確保するためのデバイスであり、抵抗76はフォトトライアックカプラ72の発光ダイオードに流れる電流を制限するための抵抗である。
抵抗73、74はトライアック71のためのバイアス抵抗で、フォトトライアックカプラ72がオン状態となることにより、トライアック71が導通状態となる。トライアック71は、商用電源50から電力が供給されているときにオントリガがかかると、商用電源50の電力が供給されなくなるまで導通状態が保持される素子である。この場合、トライアック71のオントリガは、フォトトライアックカプラ72がオンすることである。これにより、サブヒータ112には、トライアック71のオンタイミングに応じた電力が投入されることとなる。なお、本実施例では、発熱体にセラミックヒータを用いている。しかし、発熱体としては、誘導加熱による発熱やハロゲンヒータ等でもよく、本実施例に限定されるものではない。以降、定着ヒータ100に電力が投入されているとき、定着ヒータ100が点灯している、又は定着ヒータ100がオンしているという。また、定着ヒータ100に電力が投入されていないとき、定着ヒータ100が消灯している、又は定着ヒータ100がオフしているという。
[電源装置]
次に、図2(b)を用いて、電源装置(電源部)53(図2(b)中破線部)について説明する。商用電源50の電圧はインレット51、ACフィルタ52を介してダイオードブリッジ81〜84に入力される。ダイオードブリッジ81〜84に入力された交流電圧は全波整流され、平滑コンデンサ86により平滑される。平滑コンデンサ86により平滑された電圧は、DC−DCコンバータであるスイッチング電源87に入力され、スイッチング電源87が二次側電圧を出力する。スイッチング電源87には一次、二次間の絶縁を確保するために絶縁型のトランスが使用されている。スイッチング電源87から出力された電圧は、平滑コンデンサ88により平滑されて二次側電圧として出力される。
[定着ヒータへの電力供給制御]
具体的に、定着ヒータ100に電力を75%投入しようとした場合のCPU32による電力制御について、図3の商用電源電圧の4全波間の各動作波形を用いて説明する。なお、商用電源電圧の4全波とは、商用電源電圧の4周期分の電圧波形を指し、半波で表すと8半波ということになる。ここで、図3(a)には商用電源50の交流電圧(以下、商用電源電圧501)の波形を示し、図3(b)にはゼロクロス生成回路57が出力するゼロクロス信号502の波形を示す。また、図3(c)にはメインヒータ111に流れる電流の波形(以下、メインヒータ電流波形503)を示し、図3(d)にはサブヒータ112に流れる電流の波形(以下、サブヒータ電流波形504)を示す。更に、図3(e)にはメインヒータ111とサブヒータ112に流れる電流の合計の電流の波形(以下、合計電流波形505)を示す。なお、横軸は時間を示している。
商用電源50から商用電源電圧501がゼロクロス生成回路57に入力されると、ゼロクロス生成回路57はゼロクロス信号502を生成しCPU32に出力する。本実施例では、4全波を一制御周期とする。そして、半波毎に定着ヒータ100の一方へ位相制御による電力供給を行っているときには、他方へは100%の電力供給を行う(全導通)、又は電力供給を行わない(0%の電力供給を行う)(非導通)といった電力供給制御を行う。そして、本実施例では、一制御周期中の8半波のうち、少なくとも2半波以上を位相制御による電力供給を行う半波とする。例えば本実施例では、次のような電力供給制御を行う。即ち、一制御周期の1半波目では、一方のヒータであるサブヒータ112へ位相制御(投入電力50%)による電力供給を行い(図3(d))、他方のヒータであるメインヒータ111へは100%の電力供給を行う(図3(c))。なお、各半波における投入電力50%とは、各半波における電力デューティ比が50%ということでもある。また、一制御周期の2半波目では、一方のヒータであるメインヒータ111へ位相制御(投入電力50%)による電力供給を行い(図3(c))、他方のヒータであるサブヒータ112へは100%の電力供給を行う(図3(d))。
定着ヒータ100に電力を75%投入する場合には、CPU32は、各ヒータにおいて、4全波の平均投入電力が75%になるように半波毎の投入電力(電力デューティ比)を決定する。なお、一制御周期の各半波について、メインヒータ111又はサブヒータ112に投入する電力を設定したものを、以降、投入電力パターンという。図3(c)に示すように、メインヒータ111への投入電力パターンは、メインヒータ電流波形503のように、100%⇒50%⇒50%⇒100%⇒100%⇒50%⇒50%⇒100%と半波毎の投入電力が決定される。また、図3(d)に示すように、サブヒータ112の投入電力パターンは、サブヒータ電流波形504のように、50%⇒100%⇒100%⇒50%⇒50%⇒100%⇒100%⇒50%と半波毎の投入電力が決定される。CPU32内のROM32aには、投入電力に応じた位相制御の点灯タイミング係数のテーブルが格納されており、CPU32は、ROM32aに格納されたテーブルを用いて点灯タイミングを算出する。ROM32aに格納されたテーブルは、例えば表1に表されるようなものである。表1は、左欄が投入電力%、右欄が投入電力%に対応する点灯タイミング係数である。表1で、点灯タイミング係数の0は、商用電源電圧501の波形の位相が0°のときに相当し、点灯タイミング係数の1は、商用電源電圧501の波形の位相が180°のときに相当する。このため、表1は、商用電源電圧501の波形の位相と投入電力%との対応関係を示す表でもある。
Figure 2015072333
CPU32は、表1の位相制御の点灯タイミングテーブルを用いて、ゼロクロス信号502により検出された商用電源電圧501の波形の半周期を掛け合わすことにより、位相を時間に変換する。例えば、50%の電力を投入する場合、表1から点灯タイミング係数は0.5である。なお、点灯タイミング係数の0.5は、商用電源電圧501の波形の位相が90°のときに相当する。ここで、商用電源電圧501の周波数を50Hzとし、50%の電力を投入するための点灯タイミングを時間に変換すると、点灯タイミングはゼロクロス信号を検出したタイミングから5.0ms(ミリ秒)(=20ms/2×0.50)後と算出される。CPU32は、ゼロクロス信号502がハイレベルからローレベル又はローレベルからハイレベルに変化した時間から5ms後に出力ポートPA2、PA3にハイレベルの信号を出力する。これにより、CPU32は、メインヒータ111、サブヒータ112に50%の電力を供給する。このように、各ヒータの投入電力パターンに応じて半波毎に電力を投入することで、定着ヒータ100に4全波で75%の電力を投入することができる。
[電源電流の供給のタイミングとヒータへの電力投入のタイミング]
図4(a)は、横軸を時間として、画像形成装置に入力される商用電源電圧501と、電源装置(電源部)53に流れる電流を表した波形を示す図である。なお、図4(a)中、商用電源電圧501を破線で示し、電源装置53に流れる電流(電源電流)を実線で示している。また、左側の縦軸に電圧V[V]、右側の縦軸に電流I[A]の値を示しており、図4(b)〜図4(d)も同様とする。力率改善回路を搭載していない電源装置(電源部)53の場合、図4(a)の電流波形のようにB点で電流が流れ始め、A点で電流の流れが停止する。このように、B点は電源電流の供給開始タイミングであり、A点は電源電流の供給終了タイミングである。これにより電流の導通角が狭くなり、電圧波形と電流波形が乖離し、力率が下がってしてしまう。
図4(b)は、横軸を時間として、画像形成装置に入力される商用電源電圧501と、ヒータ合成電流を表した波形を示す図である。ここで、ヒータ合成電流は、半波毎に定着ヒータ100の一方へ位相制御による電力供給を行っているときには、他方へは100%又は0%の電力を投入する投入電力パターンの場合の電流である。また、図4(b)に示すヒータ合成電流の波形は、図3(e)に示す合計電流波形505に相当する。図4(b)は、電源電流の供給終了タイミング(図4(a)のAのタイミング)から位相制御で電力を投入する方の定着ヒータ100に電流の供給を開始した場合の定着ヒータ100の合成電流波形を示す図である。例えば、図3に示すような投入電力パターンで電力供給制御を行う場合、一制御周期の1半波目では、メインヒータ111に100%、サブヒータ112に50%の電力を投入する。サブヒータ112に電力が投入されるのは、位相が90°から180°までの間であり、位相が0°から90°までの間では電力が投入されない。このように、定着ヒータ100の合成電流においても位相制御による電力供給を行っている側のヒータ(例えば、サブヒータ112)がオフしている期間がある(例えば位相0°〜90°)ため、電圧波形と電流波形が乖離し、力率が下がってしまう。
図4(c)は、横軸を時間として、画像形成装置に入力される商用電源電圧501とインレット電流の波形を示す図である。ここで、インレット電流とは、電源装置(電源部)53に流れる電流と定着ヒータ100に流れる電流の合算電流である。図4(a)に示した電源電流と図4(b)に示したヒータ合成電流が合算されることで、インレット電流は、商用電源電圧501に近づいて力率が良化している。このように電源電流の供給終了タイミング(Aのタイミング)に合わせて位相制御による電力供給が行われる側の定着ヒータ100への電力供給を開始することで、高い力率を達成することが可能になる。
図4(d)は、横軸を時間として、画像形成装置に入力される商用電源電圧501の波形を示す図である。図4(d)には、半波毎に定着ヒータ100の一方へ位相制御による電力供給を行っているときには、他方へは100%又は0%の電力を供給する投入電力パターンで電力供給制御を行っている場合のインレット電流の波形も示している。図4(d)では、電源電流の供給開始タイミング(図4(a)のBのタイミング)から位相制御による電力供給を行う側の定着ヒータ100への電力供給を開始した場合のインレット電流波形を記載した図である。この場合、電源電流の供給開始タイミングで片方のヒータの位相制御による電力供給が開始することから、急激に電流が変動している。従ってインレット電流波形と商用電源電圧501との間に乖離が発生し、力率が下がってしまう。
[投入電力と力率の関係]
図5は、投入電力と力率の関係を示すグラフである。図5(a)は、横軸を投入電力%として、半波毎に定着ヒータ100の一方へ位相制御による電力供給を行っているときには、他方へは100%又は0%の電力を供給する従来の投入電力パターンの力率を記載した図である。図5(a)では、C点の投入電力近傍、即ち投入電力が70%近傍では力率が良化している。C点は定着ヒータ100の一方の位相制御による電力供給開始タイミングと電源電流の供給終了タイミングが一致する投入電力ポイントである。C点における投入電力パターンは、例えば図6(a)のようなパターンである。ここで、図6(a)は、メインヒータ111とサブヒータ112のそれぞれについて、各半波における投入電力%を示すものであり、一制御周期である8半波の投入電力%を示している。ここで、Pは正の半波を示し、Nは負の半波を示す。また、1全波目Pとは1半波目に相当し、1全波目Nとは2半波目に相当する。なお、図6(b)〜図6(d)の表についても同様である。
図6(a)に示す投入電力パターンは、定着ヒータ100の一方へ電力を100%投入しているときに他方が40%の位相制御による電力供給を行っており、電源電流の供給終了タイミングの近傍で位相制御による電力供給を開始している。また、図6(a)に示す投入電力パターンでは、平均の投入電力は70%である。図6(a)に示す投入電力パターンで電力供給を行った場合には、インレット電流波形は、図4(c)のようになり、商用電源電圧501に近づくため力率が良化する。
一方、図5(a)ではD点の投入電力近傍、即ち投入電力が85%近傍では力率が下がっている。D点は片方のヒータの位相制御による電力供給開始タイミングと電源電流の供給開始タイミングが一致する投入電力ポイントである。D点における投入電力パターンは、図6(b)のようなパターンである。図6(b)に示す投入電力パターンは、定着ヒータ100の一方へ電力を100%投入しているときに他方へは70%の電力供給を行っており、電源電流の供給開始タイミングの近傍で位相制御による電力供給を開始している。また、図6(b)に示す投入電力パターンでは、平均の投入電力は85%である。図6(b)に示す投入電力パターンで電力供給を行った場合には、インレット電流波形は図4(d)のようになり、商用電源電圧501との乖離が発生し、力率が低下する。本実施例では、電源電流の供給開始タイミング近傍で、片方のヒータへ電力供給を開始するような半波を減らし、電源電流の供給終了タイミング近傍で、片方のヒータへ電力供給を開始するような半波を増やす構成とする。これにより、本実施例では、高い力率を実現する。
[本実施例の投入電力パターン]
次に、図6(b)、図6(c)の投入電力パターンの例を用いて具体的に説明する。図6(b)の投入電力パターンは、定着ヒータ100の一方のヒータへは投入電力を100%とし、他方のヒータへは投入電力を70%としている。図6(b)の投入電力パターンの場合、図4(d)に示すように、電源電流の供給開始タイミング近傍で位相制御による電力供給が開始されているために、力率が低下している。そこで、本実施例では、図6(c)の投入電力パターンのように、図6(b)の投入電力パターンで投入電力を70%としている箇所を、電源電流の供給終了タイミング付近で力率の良い投入電力40%と、もともと力率の良い投入電力100%に置き換えている。なお、図6(c)に示す投入電力パターンでは、平均の投入電力は図6(b)と同じく85%である。
例えば、図6(b)の1全波目P(1半波目)でサブヒータ112には投入電力70%としているのに対し、図6(c)の1全波目P(1半波目)でサブヒータ112には投入電力40%としている。また、例えば、図6(b)の1全波目N(2半波目)でメインヒータ111には投入電力70%としているのに対し、図6(c)の1全波目N(2半波目)でメインヒータ111には投入電力100%としている。本実施例ではこのような構成とすることで、定着ヒータ100の全体への一制御周期における平均の投入電力を85%とする場合においても、高い力率を達成することが可能になる。
図5(b)は、横軸を投入電力%として、実線で示す従来例の投入電力パターンと、破線で示す本実施例の投入電力パターンの力率を示す図である。図5(b)のD点付近において、従来例の場合に比較して本実施例の投入電力パターンの力率が良化していることが分かる。本実施例では、4全波周期の投入電力パターンにおいて電源電流の供給終了タイミングで位相制御による電力供給を開始することと、もともと力率の良い投入電力100%を用いることで、高い力率を達成しているが、次のようにしてもよい。即ち、一制御周期を増やすことにより、図5(b)のE点のような力率が下がっている投入電力%においても力率を向上させることが可能である。例えば、一制御周期を8全波周期にし(即ち、一制御周期を16半波とする)、C点における投入電力パターンとD点における投入電力パターンを組み合わせることで、E点の力率を向上させることが可能である。
本実施例の電源電流の供給終了タイミングは、予め用意された電源電流の供給終了タイミングを使用している。しかし、電源電流の供給終了タイミングは、電源電圧や電源電流によっても変化するため、商用電源電圧501やインレット電流、画像形成装置のシーケンス等に応じて変更してもよく、本実施例に限定されるものではない。
このように電源電流の供給終了タイミングに合わせた投入電力パターンとすることで、力率改善回路がない電源でも高い力率を実現することが可能になる。なお、定着ヒータ100の発熱体の本数や一制御周期、投入電力パターンの設定方法に関しては、上述した本実施例に限定されるものではない。
[力率を改善するための電力制御処理]
図7は、力率を良化するための投入電力パターンを設定するシーケンスを説明するためのフローチャートである。図6(d)は、本実施例の投入電力パターンの基本テーブルであり、図6(d)の基本テーブルは例えばROM32aに格納されている。図6(d)の基本テーブルは、次の3つから構成されている。まず、図6(d)の基本テーブルは、100%(図中、全通電と記す)又は0%(図中、非通電と記す)の投入電力であるPiso(0)から構成されている。また、図6(d)の基本テーブルは、1つ目の位相制御(図中、位相1と記す)による電力供給を行うPiso(1)、2つ目の位相制御(図中、位相2と記す)による電力供給を行うPiso(2)から構成されている。ここでは、図6(d)の基本テーブルを用いて、力率を良化するための投入電力パターンを設定する処理についてフローチャートにより説明する。
ステップ(以下、Sとする)101でCPU32は、定着ヒータ100の設定温度、即ち温度制御の目標温度と、温度検出素子54により検出した現在の温度とに基づいて、定着ヒータ100への投入電力%Pを算出する。なお、S101でCPU32が算出する投入電力%Pは、定着ヒータ100全体に一制御周期で供給される平均の投入電力であり、例えば図6(c)の場合、投入電力%Pは85%である。S102でCPU32は、予め用意された電源電流の供給終了タイミングから、図5で説明したように、力率が良化する投入電力(以下、力率良化投入電力とする)Paを算出する。図6(b)、図6(c)で説明したように、投入電力P%が85%である場合、1半波に投入する電力が70%では力率が低下し、40%では力率が良化する。このような場合、CPU32は、力率良化投入電力Paを40%と算出する。なお、本実施例では、予め用意された電源電流の供給終了タイミングは、例えばROM32a等に記憶されているものとする。
S103でCPU32は、投入電力%Pが50%以上であるか否かを判断する。S103でCPU32は、投入電力%Pが50%以上であると判断した場合には、S104でPiso(0)に100%を設定する(Piso(0)=100)。S103でCPU32は、投入電力%Pが50%以上ではないと判断した場合には、S105でPiso(0)に0%を設定する(Piso(0)=0)。例えば、S101でCPU32が算出した投入電力%Pが85%の場合、Piso(0)=100となる。S106でCPU32は、Piso(1)にS102で算出した力率良化投入電力Paを設定し(Piso(1)=Pa)、S107でPiso(2)に100%を設定する(Piso(0)=100)。例えば、S102でCPU32が算出した力率良化投入電力Paが40%である場合、Piso(1)=40となる。
S108でCPU32は、設定された4全波の平均投入電力((Piso(0)×2+Piso(1)+Piso(2))/4)がS101で算出した投入電力%Pと等しくなるか否かを判断する。ここで、図6(c)に示すように、4全波の後半2全波は、前半2全波の要素を逆の順で並べたパターンとなっているため、「(Piso(0)×2+Piso(1)+Piso(2))/4」(4は半波の数)としており、以降も同様とする。S108でCPU32は、4全波の平均投入電力と投入電力%Pが等しくないと判断した場合には、S109で4全波の平均投入電力が投入電力%Pより大きいか否かを判断する。S109でCPU32は、4全波の平均投入電力が投入電力%Pより大きいと判断した場合にはS110の処理に進み、4全波の平均投入電力が投入電力%Pより大きくない、即ち小さいと判断した場合にはS113の処理に進む。
S110でCPU32は、Piso(1)が、力率良化投入電力Paから所定電力Xを減算した値(Pa−X)よりも小さいか否かを判断する。ここで、所定電力Xは閾値であり、力率良化投入電力PaがPa−Xよりも小さくなると、かえって力率が低下してしまうような電力値に設定されている。S110でCPU32は、Piso(1)が力率良化投入電力Paから所定電力Xを減算した値よりも小さいと判断した場合には、S111の処理に進む。S111でCPU32は、Piso(1)が力率良化投入電力Paから所定電力Xを減算した値よりも小さくないと判断した場合には、S112の処理に進む。
S111でCPU32は、Piso(1)からこれ以上減算すると力率がかえって低下してしまうため、Piso(1)からは減算せず、Piso(2)を1%減らす(Piso(2)=Piso(2)−1%)。一方、S112でCPU32は、Piso(1)を1%減らす(Piso(1)=Piso(1)−1%)。また、S113でCPU32は、Piso(1)を1%増やす(Piso(1)=Piso(1)+1%)。なお、S109でCPU32がNoと判断した場合は、Piso(2)(=100)には加算できないため、S110のような判断は行わず、S113の処理を行っている。S108でCPU32は、4全波の平均投入電力と投入電力%Pが等しいと判断した場合は、処理を終了する。例えば、投入電力%Pが85%、力率良化投入電力Paが40である場合、4全波の平均投入電力は85(=(100×2+40+100)/4)%となり、投入電力%Pと等しくなるため、投入電力パターンの設定処理を終了する。
なお、本実施例の制御シーケンス、テーブル、回路構成は上述した実施例に限定されるものではない。本実施例の電力制御により、電源電流の供給終了タイミングに合わせた投入電力パターンとすることで、力率改善回路がない電源においても高い力率を実現することが可能になる。また、本実施例では、温度制御を行うための目標温度と、温度検出素子54により検出した現在の温度から投入電力%Pを算出した上で、投入電力パターンを設定している。しかし、予め各投入電力%と予め用意された力率良化投入電力Paの候補との組み合わせに対応した複数の投入電力パターンの中から、電源電流の供給終了タイミングに基づいて最適な投入電力パターンを選択する構成としてもよい。このように、投入電力パターンの設定の方法は、本実施例で説明した方法に限定されるものではない。
[その他の実施例]
上述した定着ヒータ100の駆動回路では、トライアックを用いている。トライアックを用いた場合、上述したように、電源電流の供給終了タイミングと、定着ヒータ100の一方のヒータへの位相制御による電力供給開始タイミングとが一致するように構成している。本実施例は、トライアックを用いた駆動回路に限定されるものではなく、例えば電界効果トランジスタ(以降、FETとする)を用いた駆動回路に適用することも可能である。
定着ヒータ100の駆動回路にFETを用いた場合、FETのオン又はオフのタイミングを次のように制御すると力率が良化する。ここで、図4(a)を用いて説明すると、位相0°のタイミングでFETをオンし、Bのタイミング即ち電源電流の供給開始タイミングでFETをオフする。そして、Aのタイミング即ち電源電流の供給終了タイミングでFETをオンし、位相180°のタイミングでFETをオフする。このため、FETを用いた駆動回路に適用する場合、投入電力パターンの設定には、電源電流の供給終了タイミングだけでなく電源電流の供給開始タイミングも必要となる。電源電流の供給開始タイミングは、上述した電源電流の供給終了タイミングと同様、例えばROM32aに予め保持しておけばよく、実施例2についても同様とする。
以上、本実施例によれば、装置の小型化及び低コスト化を実現しつつ、力率を改善することができる。
実施例1では、電源電流の供給終了タイミングから算出した力率良化投入電力Paに基づいて力率が良化する投入電力パターンを設定し、1種類の制御周期の投入電力パターンで定着ヒータ100への電力供給を行う例について説明した。通常、画像形成装置へ供給できる商用電源50からの最大電流は、規格により規制されており、インレット51の電流が最大電流規格付近の場合にのみ高い力率が求められる。また、定着ヒータ100に見られる温度リップルを極力少なくするために、電力制御の制御周期を短くすることが求められる。そこで、実施例2では、インレット電流の検知結果に応じて、力率を改善する制御を行うか否かを判断し、電力制御の制御周期及び投入電力パターンを切り替える例について説明する。なお、画像形成装置や定着装置30の構成は実施例1と同様であり、実施例1と異なる点を主として説明し、共通する構成については同一符号を付けて説明を省略する。
[インレット電流検知回路]
図8(a)を用いて本実施例のヒータ駆動回路におけるインレット電流検知回路について説明する。インレット51に流れる電流は、カレントトランス180を介して、インレット電流検知回路181に入力される。インレット電流検知回路181では、入力された電流を電圧に変換して出力する。インレット電流検知回路181により電圧に変換され出力された電流検知信号(図中、HCRRT1と図示)は、抵抗182を介してCPU32の入力ポートPA4に入力され、A/D変換されてデジタル値で管理される。
図8(b)は、本実施例のインレット電流検知回路181の構成を説明するブロック図である。また、図9は、本実施例のインレット電流検知回路181の動作を説明するための波形図である。詳細には、図9(a)は、インレット51、ACフィルタ52を介して供給されるインレット電流I2の電流波形701を示し、インレット電流I2はカレントトランス180によって二次側で電圧に変換される。インレット電流I2は、発熱体111、112に流れるヒータ電流I1と、電源装置53に流れる電流I3(電源電流I3ともいう)との合計の電流である。なお、図9(b)に、発熱体111、112に流れるヒータ電流I1の電流波形702を示す。図9(c)は、ゼロクロス生成回路57が出力するゼロクロス信号502の波形を示す。横軸はいずれも時間を示す。
カレントトランス180から出力された電圧は、図8(b)に示すインレット電流検知回路181のダイオード301、303によって整流され、負荷抵抗として抵抗302、305が接続されている。図9(d)に示す電圧波形703は、ダイオード303で半波整流された電圧波形であり、半波整流後電圧波形703は、図8(b)に示す抵抗305を介して乗算器306に入力される。図9(e)に示す波形704は、乗算器306により2乗された電圧(半波整流後2乗電圧と図示)の電圧波形である。2乗された電圧波形704は、図8(b)の抵抗307を介してオペアンプ309の−端子に入力される。一方、オペアンプ309の+端子には、抵抗308を介してリファレンス電圧317が入力されており、帰還抵抗310により反転増幅される。なお、オペアンプ309は、片電源で電力供給されている。リファレンス電圧317を基準に反転増幅された波形、即ちオペアンプ309の出力である図9(f)に示す波形705(反転増幅出力と図示)は、オペアンプ312の+端子に入力される。なお、インレット電流検知回路181は、抵抗304、バッファ316も有する。カレントトランス180の基準電位は、リファレンス電圧317からバッファ316を介して決定されている。
オペアンプ312は、−端子に入力されたリファレンス電圧317と、+端子に入力された波形の電圧差と、抵抗311により決定される電流が、コンデンサ314に流入されるようにトランジスタ313を制御している。コンデンサ314は、リファレンス電圧317とオペアンプ312の+端子に入力された波形の電圧差と抵抗311で決定される電流によって充電される。ダイオード303による半波整流区間が終わると、コンデンサ314への充電電流がなくなるため、図9(g)の波形706に示すように、その電圧値V2fがピークホールドされる。ここでダイオード301の半波整流期間にトランジスタ315をオンすることにより、コンデンサ314にチャージされた電圧を放電する。このトランジスタ315は、図9(h)に波形707で示す、CPU32から出力されるDIS信号によりオン又はオフされている。CPU32は、図9(c)の波形502で示すゼロクロス信号に基づいてトランジスタ315を制御している。CPU32が出力するDIS信号は、ゼロクロス信号502の立ち上りエッジから所定時間Tdly後にハイレベルとなり、ゼロクロス信号502の立ち下りエッジでローレベルとなる。これにより、CPU32は、ダイオード303の半波整流期間のヒータ電流期間に干渉することなくインレット電流検知回路181を制御することができる。
つまり、コンデンサ314のピークホールド電圧V2fは、カレントトランス180によって電流波形が二次側に電圧変換された波形の2乗値の半周期分の積分値となる。そして、コンデンサ314の電圧が図9(g)の波形706で示すHCRRT1信号として、インレット電流検知回路181からCPU32に出力される。CPU32は、入力ポートPA4から入力されたHCRRT1信号706をゼロクロス信号502の立ち上りエッジから所定時間Tdly後までに、A/D変換を行う。A/D変換されたインレット電流I2は、商用電源電圧1全波分の電流となり、CPU32は、商用電源電圧4全波分のインレット電流I2を平均し、予め用意された係数を掛けることで、装置全体にて消費される電力を算出する。ただし、インレット電流I2の電流検知の方法はこの限りではない。
本実施例では、インレット電流I2が所定電流I4を超えている場合、力率の改善が必要と判断し、実施例1で説明した4全波周期の電源電流I3の供給終了タイミングに合わせた投入電力パターンを設定する。ここで、所定電流I4は、インレット電流規格に基づいて予め決められた値である。一方、インレット電流I2が所定電流I4以下の場合には、力率の改善は不要と判断し、電力供給の制御周期を短くすることを優先して、2全波周期の従来の投入電力パターンを設定する。なお、制御周期を短くすることを優先する場合、一制御周期は、力率改善を行うための投入電力パターン(例えば、8半波)よりも短ければよく、また位相制御を行う半波が少なくとも2半波以上含まれていればよい。
なお、本実施例では、投入電力パターンの切り替え判断を、インレット電流検知回路181による検知結果に基づいて行っている。しかし、例えば、商用電源電圧に応じて投入電力パターンの切り替えを行う構成や、画像形成装置におけるウォームアップ、プリント等といったモードに応じて投入電力パターンの切り替えを行う構成等、本実施例に限定されるものではない。また、求められる電力制御の制御周期等に応じて、4全波周期の電源電流I3の供給終了タイミングに合わせた投入電力パターンと、8全波周期の電源電流I3の供給終了タイミングに合わせた投入電力パターンを切り替える構成としてもよい。このように、切り替える投入電力パターンの種類及び数は、本実施例に限定されるものではない。
[力率を改善するための電力制御処理]
本実施例の制御処理について図10のフローチャートを用いて説明する。本実施例では、実施例1の図7で説明した処理と同じ処理を行うステップには、同一ステップ番号を付けて説明を省略する。S201でCPU32は、図8、図9を用いて説明したインレット電流検知回路181を用いて、4全波平均のインレット電流I2を算出する。S202でCPU32は、インレット電流I2とインレット電流規格に基づいて予め決められた所定電流I4とを比較して、インレット電流I2が所定電流I4より大きいか否かを判断する。S202でCPU32は、インレット電流I2が所定電流I4より大きくないと判断した場合、S204で投入電力パターンに予め用意された2全波周期(2周期)の投入電力パターンを設定する。
一方、S202でCPU32は、インレット電流I2が所定電流I4よりも大きいと判断した場合、S203で電力供給の制御周期を4全波周期に設定する。そして、CPU32は、実施例1で説明したように、S102からS113までの処理を行うことで、4全波の電源電流I3の供給終了タイミングに合わせた投入電力パターンを設定する。このように、図10に示す投入電力パターン設定処理を行うことにより、インレット電流I2が所定電流I4より大きい場合に、電源電流I3の供給終了タイミングに合わせた投入電力パターンを設定する。これにより、力率改善回路がない電源においても高い力率を実現することが可能になる。一方、インレット電流I2が所定電流I4よりも小さく力率改善を行う必要がないと判断できる場合には、定着ヒータ100に見られる温度リップルを極力少なくするために、電力制御の制御周期を短くすることを優先することができる。
以上、本実施例によれば、装置の小型化及び低コスト化を実現しつつ、力率を改善することができる。
実施例1、2では、電源電流I3の供給開始タイミングや電源電流I3の供給終了タイミングは、予め用意されたものとしている。実施例3では、商用電源電圧501や一次平滑コンデンサ86の容量ばらつき等によって、電源電流I3の供給開始タイミング及び電源電流I3の供給終了タイミングが変動した場合でも適用できる構成について説明する。即ち、電源電流I3の供給開始タイミング及び電源電流I3の供給終了タイミングが変動した場合でも、専用の検知回路を設けずに、電源電流I3の供給開始タイミング及び電源電流I3の供給終了タイミングを検知できる方法について説明する。本実施例でも、実施例1、2と異なる点を主として説明し、共通する構成については同一符号を付けて説明を省略する。本実施例では既存のインレット電流検知回路181と図8(a)に示したヒータ駆動回路を用いることで、電源電流I3の供給開始タイミング及び電源電流I3の供給終了タイミングを検知する方法について説明する。なお、力率を改善するための電力制御処理は、実施例1、2と同様であり、説明は省略する。
[ヒータ電流、インレット電流、定着投入電力の関係]
図11は、投入電力%に対するインレット実効値電流(以下、単にインレット電流という)I2の二乗値(太い実線)、ヒータ実効値電流(以下、単にヒータ電流という)I1の二乗値(細い実線)を縦軸に示したグラフである。なお、図11のグラフの横軸は、1半波の定着装置30への投入電力%(以下、定着投入電力%という)(電力デューティ比)を示している。図11のヒータ電流I1の二乗値は、定着投入電力%が増加すると一定傾きで増加することが分かる。これは以下(式1)からも同じことが言える。
Figure 2015072333
ここで、Pは定着投入電力、Rは定着ヒータ100の抵抗値である。
一方、インレット電流I2の二乗値は、定着投入電力%が増加すると、定着投入電力%の領域毎に傾きが異なる。例えば、定着投入電力が0%〜40%付近、75%〜100%付近では、ヒータ電流I1の二乗値の傾きと同じである。しかし、定着投入電力が40%〜75%では、インレット電流I2の傾き(破線)が、その他の領域に比べ急峻になっているのが分かる。また、定着投入電力40%〜75%の領域というのは、電源電流I3と重なっている領域である。即ち、インレット電流I2の傾きが大きくなる方向に変化するポイント(図12では定着投入電力40%)が電源電流I3の供給終了タイミングとなる。また、インレット電流I2の傾きが小さくなる方向に変化するポイント(図12では定着投入電力75%)が電源電流I3の供給開始タイミングとなる。なお、定着投入電力が0%は位相180°に、定着投入電力100%は位相0°に相当する。
次に、図12と(式2)〜(式6−2)を用いて、図11において電源電流I3と重なっている領域のみインレット電流I2の二乗値の傾きが急峻になることについて説明する。図12は、横軸は時間、縦軸は電流値を示すグラフである。インレット電流I2は、(式2)で表され、その二乗値は、(式3)で表される。なお、i2(t)はインレット51に流れる電流の瞬時値である。
Figure 2015072333
(図12(a)の場合)
(式2)、(式3)を用いて、定着ヒータ100への電力供給開始タイミングが電源電流I3の供給終了タイミングよりも遅い場合のインレット電流I2の算出について説明する。図12(a)は、定着ヒータ100への供給開始タイミングが、電源電流I3の供給終了タイミングよりも遅い場合のインレット電流I2を表した図である。ここで、aを電源電流I3の供給開始タイミング、bを電源電流I3の供給終了タイミング、cを定着ヒータ100への電力供給開始タイミングとする。なお、Tは位相180°に相当するタイミングである。このとき、図12(a)のようなケースにおけるインレット電流I2は、(式4)で表すことができる。なお、i1(t)はヒータに流れる電流の瞬時値、i3(t)は電源電流I3の瞬時値である。
Figure 2015072333
ヒータへの電力供給開始タイミングcを、bからTの区間で変化させていったとき、インレット電流I2の二乗値は、(式4)の第二項のヒータ電流I1の二乗変化分だけ変化することが分かる。ここで、図12(a)のbからTの区間は、図11の定着投入電力%が0%から40%までの区間に相当する。つまり図12(a)のようなケースでは、図11でも表されているように半波の定着投入電力%を横軸としたときのインレット電流I2の傾きとヒータ電流I1の傾きは同じであることを示している。
(図12(b)の場合)
続いて、図12(b)を用いて、定着ヒータ100への電力供給開始タイミングが電源電流I3の供給開始タイミングよりも遅く、電源電流I3の供給終了タイミングよりも早い場合のインレット電流I2の算出について説明する。図12(b)は、定着ヒータ100の電力供給開始タイミングが電源電流I3の供給開始タイミングよりも遅く、電源電流I3の供給終了タイミングよりも早い場合のインレット電流I2を表した図である。ここで、aを電源電流I3の供給開始タイミング、bを電源電流I3の供給終了タイミング、cをヒータへの電力供給開始タイミングとする。そうすると、図12(b)のようなケースにおけるインレット電流I2は、(式5)で表すことができる。
Figure 2015072333
(式5)で、a〜cの区間(第一項)は、電源電流I3の瞬時値i3(t)のみの区間、c〜bの区間(第二項)は、電源電流I3の瞬時値i3(t)とヒータ電流I1の瞬時値i1(t)の合算電流区間である。また、(式5)で、b〜Tの区間(第三項)はヒータ電流I1の瞬時値i1(t)のみの区間である。(式5)を展開すると(式5−1)のようになる。(式5−1)をまとめると、(式5−2)のような式でインレット電流I2の二乗値を表すことができる。(式5−2)の第一項は、a〜bの区間の電源電流I3の二乗値を、第二項は、c〜Tまでの区間のヒータ電流I1の二乗値を表している。(式5−2)の第三項は、電源電流I3の瞬時値i3(t)とヒータ電流I1の瞬時値i1(t)が合算され二乗されたことにより発生した項である。定着ヒータ100への電力供給開始タイミングcを、aからbの区間で変化させていったとき、インレット電流I2の二乗値は、(式5−2)の第二項のヒータ電流I1の二乗変化分に加え、第三項の変化分も変化することが分かる。ここで、図12(b)のaからbの区間は、図11の定着投入電力%が40%から75%までの区間に相当する。つまり図12(b)のようなケースでは、図11でも表されているように1半波の定着投入電力%を横軸としたときのインレット電流I2の傾きは、ヒータ電流I1よりも急峻になることを示している。
(図12(c)の場合)
図12(c)を用いて定着ヒータ100への電力供給開始タイミングが電源電流I3の供給開始タイミングよりも早い場合のインレット電流I2の算出について説明する。図12(c)は、ヒータの電力供給開始タイミングが電源電流I3の供給開始タイミングよりも早い場合のインレット電流I2を表した図である。aを電源電流I3の供給開始タイミング、bを電源電流I3の供給終了タイミング、cを定着ヒータ100への供給開始タイミングとする。図12(c)のようなケースにおけるインレット電流I2は、(式6)で表すことができる。
Figure 2015072333
(式6)で、c〜aの区間(第一項)は、ヒータ電流I1の瞬時値i1(t)のみの区間、a〜bの区間(第二項)は、電源電流I3の瞬時値i3(t)とヒータ電流I1の瞬時値i1(t)の合算電流区間である。また、(式6)で、b〜Tの区間(第三項)はヒータ電流I1の瞬時値i1(t)のみの区間である。(式6)を展開すると(式6−1)のようになる。(式6−1)をまとめると(式6−2)のような式でインレット電流I2の二乗値を表すことができる。(式6−2)の第一項は、c〜Tの区間のヒータ電流I1の二乗値を、第二項は、a〜bの区間の電源電流I3の二乗値を表している。(式6−2)の第三項は、電源電流I3の瞬時値i3(t)とヒータ電流I1の瞬時値i1(t)が合算され二乗されたことにより発生した項である。定着ヒータ100の電力供給開始タイミングcを、0からaの区間で変化させていったとき、インレット電流I2の二乗値は、(式6−2)の第一項のヒータ電流I1の二乗変化分だけ変化することが分かる。ここで、図12(c)の0からaの区間は、図11の定着投入電力%が75%から100%までの区間に相当する。つまり図12(c)のようなケースでは、図11でも表されているように、1半波の定着投入電力%を横軸としたときのインレット電流I2の傾きとヒータ電流I1の傾きは同じであることを示している。
以上説明した原理により、電源電流I3と重なっている領域のみインレット電流I2の二乗値の傾きが急峻になり、この原理を用いることで、電源電流I3の供給開始タイミングと電源電流I3の供給終了タイミングを検出することができる。本実施例では、電源電流I3の供給開始タイミングと電源電流I3の供給終了タイミングをインレット電流I2の二乗値の傾きから算出している。しかし電源電流I3の供給開始タイミングと電源電流I3の供給終了タイミングを検出する方法としては、計算等を簡単にするため、インレット電流I2の二乗値からヒータ電流I1の二乗値を引いた波形から算出する方法がある。また、電源電流I3の供給開始タイミングと電源電流I3の供給終了タイミングを検出する方法として、インレット電流値I2からヒータ電流I1を引いた値の傾きから算出する方法等もあり、本実施例に限定されるものではない。
[電源電流の供給開始タイミング、供給終了タイミングの検出処理]
本実施例のインレット電流検知回路181を用いた電源装置53に流れる電源電流I3の供給開始タイミングと電源電流I3の供給終了タイミングの検出処理を、CPU32が実行する図13のフローチャートに沿って説明する。S301でCPU32は、各変数の初期設定を行う。本実施例では、n番目(n半波目に相当する)に1半波で定着ヒータ100に投入する電力をPnとし、Pnを10(Pn=10)、カウンタnを0(n=0)とする。S302でCPU32は、画像形成時に動作するモータ等を起動する。S303でCPU32は、ゼロクロス生成回路57から出力されたゼロクロス信号502の立ち下りエッジを検出したか否かを判断し、ゼロクロス信号502の立ち下りエッジを検出していないと判断した場合は、S303の処理を繰り返す。S303でCPU32は、ゼロクロス信号502の立ち下りを検出したと判断した場合、S304で投入電力Pnとカウンタnをインクリメントする(Pn=Pn+1、n=n+1)。S305でCPU32は、Pn%の電力を定着ヒータ100に投入する。
S306でCPU32は、ゼロクロス生成回路57から出力されたゼロクロス信号502の立ち上りエッジを検出したか否かを判断し、ゼロクロス信号502の立ち上りエッジを検出していないと判断した場合はS306の処理を繰り返す。S306でCPU32は、ゼロクロス信号502の立ち上りエッジを検出したと判断した場合、S307の処理に進む。S307でCPU32は、S305でPn%の電力投入を行った際のインレット電流を、インレット電流検知回路181により検知し、インレット電流の二乗を求める。以降、Pn%の電力を投入した際のインレット電流をI2n(二乗値をI2n)として説明する。
S308でCPU32は、カウンタnが2以上か否かを判断し、カウンタnが2以上でないと判断した場合には、S303の処理に戻る。S308でCPU32は、カウンタnが2以上であると判断した場合には、S309の処理に進む。S309でCPU32は、投入電力Pn%に対するインレット電流I2nの二乗の傾き変化量Anを算出する。ここで、傾き変化量Anは、
An={I2n−I2(n−1)}/{Pn−P(n−1)}
−{I2(n−1)−I2(n−2)}/{P(n−1)−P(n−2)}
である。算出したAnの値は、例えばRAM32bに記憶しておく。
S310でCPU32は、投入電力Pn%が90以上か否かを判断し、投入電力Pn%が90以上ではないと判断した場合、S303の処理に戻る。即ち、CPU32は、投入電力Pn%が90以上になるまでの間、S303〜S309の処理で、各投入電力Pn%におけるインレット電流I2nと、各投入電力Pn%に対するインレット電流I2nの二乗の傾き変化量Anを算出する。S310でCPU32は、投入電力Pn%が90以上であると判断した場合、S311の処理に進む。
S311でCPU32は、RAM32bに記憶したAnの値を読み出し、投入電力Pn%に対するインレット電流I2nの二乗の傾き変化量Anが最大のときの投入電力%PAmaxと、最小のときの投入電力%PAminを求める。なお、PAmax、PAminは本実施例の求め方に限定されるものではなく、他の公知の最大値、最小値の抽出法を用いてもよい。図11で説明したように、緩やかな傾きから急峻な傾きに変化するポイントが電源電流I3の供給終了タイミング、急峻な傾きから緩やかな傾きに変化するポイントが電源電流I3の供給開始タイミングである。緩やかな傾きから急峻な傾きに変化するポイントでは、傾き変化量Aは最大となる。一方、急峻な傾きから緩やかな傾きに変化するポイントでは、傾き変化量Aは最小となる。従って、S311で求めたPAmaxが電源電流I3の供給終了タイミング、PAminが電源電流I3の供給開始タイミングとなる。なお、S311でCPU32が算出したPAmax及びPAminは、例えばRAM32bに記憶しておくものとする。
なお、本実施例の検出処理を実施例1、2に適用する場合には、例えば図7又は図10のS102の処理中に本実施例の検出処理を実行する。また、本実施例の検出処理は、図7又は図10のS102の処理よりも前に実行してもよい。
以上説明したように、本実施例の検出処理により、電源電流I3の供給開始タイミング及び電源電流I3の供給終了タイミングを検出することができる。なお、本実施例では、10%から90%まで1%刻みで、投入電力%を徐々に変化させ(図13のS304、S310)、電源電流I3の供給開始タイミング及び電源電流I3の供給終了タイミングを算出している。しかし、投入電力%を変化させる際に、はじめは大きな刻みで投入電力%を変化させ、大まかな電源電流I3の供給開始タイミング及び電源電流I3の供給終了タイミングを算出させてもよい。この場合、算出した各タイミング付近において、投入電力%を細かな刻みで変化させ、電源電流I3の供給開始タイミング、電源電流I3の供給終了タイミングを検出する。また、予め分かっている電源電流I3の供給開始タイミング、電源電流I3の供給終了タイミング付近のみで、本実施例の検出処理を実施してもよい。この場合は、タイミングの検出処理にかかる時間を短縮することができる。このように、電源電流I3の供給開始タイミング及び供給終了タイミングを検出する方法、インレット電流I2nの測定回数及び測定の順番は、本実施例に限定されるものではない。
以上、本実施例によれば、装置の小型化及び低コスト化を実現しつつ、力率を改善することができる。
実施例3では、10%から90%まで1%刻みで、投入電力%を変化させ、電源電流I3の供給開始タイミング及び電源電流I3の供給終了タイミングを算出する例について説明した。実施例4では、電源電流I3の供給開始タイミング、電源電流I3の供給終了タイミングが負荷バラつきや商用電源電圧501によって変動したかどうかを確認する構成である。そして、電源電流I3の供給開始タイミング、電源電流I3の供給終了タイミングを再検出し変更が必要かどうかを判断する例について説明する。実施例1〜3で説明した構成と同じ構成には同じ符号を付し、説明は省略する。
[変更が必要か否かの判断処理(開始タイミング)]
図14は、本実施例の電源電流I3の供給開始タイミング変更要否判断シーケンスのCPU32による制御処理を説明するフローチャートである。図13と同じ処理には同じステップ番号を付し説明を省略する。また、本実施例のインレット電流は、実施例3のインレット電流I2nと区別するためにI2k(二乗値をI2k)と符号を付けて説明する。
S401でCPU32は、各変数の初期設定を行う。即ち、CPU32は、投入電力PkをPAmin−1(Pk=PAmin−1)とし、カウンタkを0(k=0)とする。即ち、投入電力Pkには、電源電流I3の供給開始タイミングPAminより1%小さい値を設定する。S303は実施例3で説明した処理と同じであるため、説明を省略する。S402でCPU32は、投入電力Pk%の電力を投入する。S306の処理は実施例3で説明した処理と同じであるため、説明を省略する。S403でCPU32は、S402でPk%の電力投入を行った際のインレット電流I2kを、インレット電流検知回路181により検知し、インレット電流I2kの二乗を求める。S404でCPU32は、投入電力Pk%とカウンタkをインクリメントする(Pk=Pk+1、k=k+1)。S405でCPU32は、カウンタkが2以上か否かを判断し、カウンタkが2以上ではないと判断した場合、S303の処理に戻る。
S405でCPU32は、カウンタkが2以上であると判断した場合、S406で投入電力Pk%に対するインレット電流I2kの二乗の傾き変化量Akを算出する。ここで、傾き変化量Akは、
Ak={I2k−I2(k−1)}/{Pk−P(k−1)}
−{I2(k−1)−I2(k−2)}/{P(k−1)−P(k−2)}
である。
S407でCPU32は、傾き変化量Akの絶対値|Ak|が所定の傾き量Axよりも大きいか否かを判断する。ここで、所定の傾き変化量Axは、傾き変化量Akに変化があったか否かを判断するための閾値である。S407でCPU32は、傾き変化量Akの絶対値|Ak|が所定の傾き量Axより大きいと判断した場合、インレット電流I2kの二乗の傾き変化量Akに変化があったと判断し、S408の処理に進む。ここで、S401でCPU32は、電源電流I3の供給開始タイミングに相当する投入電力PAminより1%小さい値を投入電力Pk%に設定している。このため、S406でCPU32は、投入電力PAmin%の近傍での傾きの変化量を算出することとなり、インレット電流I2kの二乗の傾きに変化があれば、|Ak|は所定の傾き変化量Axよりも大きくなる。S408でCPU32は、電源電流I3の供給開始タイミングは変動していないため変更不要と判断する。
一方、S407でCPU32は、傾き変化量Akの絶対値|Ak|が所定の傾き量Axよりも大きくないと判断した場合、即ちインレット電流I2kの二乗の傾きに変化がなかった場合、S409の処理に進む。S409でCPU32は、電源電流I3の供給開始タイミングが変動してしまっているため、変更が必要と判断する。CPU32は、S409で電源電流I3の供給開始タイミングの変更が必要と判断した場合、実施例3で説明した電源電流I3の供給開始タイミングの検出処理を実施する。
[変更が必要か否かの判断処理(終了タイミング)]
続いて本実施例の電源電流I3の供給終了タイミング変更要否判断処理について図15のフローチャートを用いて説明する。なお、図14で説明したフローチャートと同じ処理を行う箇所には、同一ステップ番号を付し説明を省略する。S411でCPU32は、各変数の初期設定を行う。即ち、CPU32は、投入電力PkをPAmax−1(Pk=PAmax−1)とし、カウンタkを0(k=0)とする。即ち、投入電力Pkには、電源電流I3の供給終了タイミングPAmaxより1%小さい値を設定する。S303〜S406の処理は図14で説明した処理と同じであるため、説明を省略する。
S407でCPU32は、S406で算出したインレット電流I2kの二乗の傾き変化量Akの絶対値|Ak|が所定の傾き変化量Axよりも大きいと判断した場合、S412の処理に進む。S412でCPU32は、電源電流I3の供給終了タイミングは変動していないため、変更不要と判断する。一方、S407でCPU32は、インレット電流I2kの二乗の傾き変化量Akの絶対値|Ak|が所定の傾き変化量Ax以下であると判断した場合、S413の処理に進む。S413でCPU32は、電源電流I3の供給終了タイミングが変動してしまっているため、変更が必要と判断する。CPU32は、S413で電源電流I3の供給終了タイミングの変更が必要と判断した場合、実施例3で説明した電源電流I3の供給終了タイミングの検出処理を実施する。
このように、CPU32は、電源電流I3の供給開始タイミング又は供給終了タイミングが変動してしまったと判断した場合にのみ、実施例3の検出処理を実行する。そして、CPU32は、RAM32bに保存されている電源電流I3の供給開始タイミング又は供給終了タイミングの情報を更新する。そして、CPU32は、例えばRAM32bに保存されている、更新されなかった(変動がなかった場合の)又は更新された(変動があった場合の)PAmax又はPAminを用いて、実施例1、2の力率を改善するための電力制御処理を実行する。
以上、図14、図15で説明したように本実施例の処理により電源電圧の変動や負荷の変動によって電源電流I3の供給開始タイミング、電源電流I3の供給終了タイミングが変化した場合でもその変化を短い時間で検出することが可能になる。このように、本実施例によれば、装置の小型化及び低コスト化を実現しつつ、力率を改善することができる。
32 CPU
53 電源装置
111 メインヒータ
112 サブヒータ

Claims (15)

  1. 電源装置が接続されている交流電源に接続された2つの発熱体と、
    前記2つの発熱体に供給される電力を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記2つの発熱体のうち一方の発熱体に前記交流電源の電圧波形の半波において位相制御による電力の供給を行っているときには、他方の発熱体は前記半波において全導通又は非導通として制御する像加熱装置であって、
    前記制御手段は、前記電源装置への電流の供給が終了するタイミングで、前記位相制御が行われる前記一方の発熱体への電力の供給を開始するよう制御することを特徴とする像加熱装置。
  2. 前記電源装置及び前記2つの発熱体に流れる合計の電流値を検知する電流検知手段を備え、
    前記制御手段は、前記一方の発熱体に供給される電力のデューティ比と、前記電流検知手段による検知結果とに基づいて、前記電源装置への電流の供給が終了するタイミングを求めることを特徴とする請求項1に記載の像加熱装置。
  3. 前記制御手段は、前記一方の発熱体に供給される電力のデューティ比を徐々に増加させ、前記デューティ比に対する電流値を前記電流検知手段により検知して前記電流値の二乗を求め、前記デューティ比の変化量に対する前記電流値の二乗の変化量である傾きが所定の傾きから前記所定の傾きよりも大きい傾きに変化したときに、前記電源装置への電流の供給が終了したタイミングであると判断することを特徴とする請求項2に記載の像加熱装置。
  4. 前記制御手段は、前記電源装置への電流の供給が終了したタイミングであると判断した前記デューティ比において、前記傾きの変化が変動した場合には、前記電源装置への電流の供給が終了したタイミングを求めることを特徴とする請求項3に記載の像加熱装置。
  5. 前記一方の発熱体への電力を供給又は遮断する第一電力供給手段と、
    前記他方の発熱体への電力を供給又は遮断する第二電力供給手段と、
    を備え、
    前記第一電力供給手段及び前記第二電力供給手段は、双方向サイリスタを有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の像加熱装置。
  6. 前記一方の発熱体への電力を供給又は遮断する第一電力供給手段と、
    前記他方の発熱体への電力を供給又は遮断する第二電力供給手段と、
    を備え、
    前記第一電力供給手段及び前記第二電力供給手段は、電界効果トランジスタを有することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の像加熱装置。
  7. 前記制御手段は、前記電源装置への電流の供給が開始するタイミングで、前記位相制御が行われる前記一方の発熱体へ電力の供給を終了するよう制御することを特徴とする請求項6に記載の像加熱装置。
  8. 前記制御手段は、前記一方の発熱体に供給される電力のデューティ比と、前記電流検知手段による検知結果とに基づいて、前記電源装置への電流の供給が開始するタイミングを求めることを特徴とする請求項7に記載の像加熱装置。
  9. 前記制御手段は、前記一方の発熱体に供給される電力のデューティ比を徐々に増加させ、前記デューティ比に対する電流値を前記電流検知手段により検知して前記電流値の二乗を求め、前記デューティ比の変化量に対する前記電流値の二乗の変化量である傾きが所定の傾きから前記所定の傾きよりも小さい傾きに変化したときに、前記電源装置への電流の供給が開始したタイミングであると判断することを特徴とする請求項8に記載の像加熱装置。
  10. 前記制御手段は、前記電源装置への電流の供給が開始したタイミングであると判断した前記デューティ比において、前記傾きの変化が変動した場合には、前記電源装置への電流の供給が開始したタイミングを求めることを特徴とする請求項9に記載の像加熱装置。
  11. 前記制御手段は、前記交流電源の電圧波形の4周期を一制御周期とし、前記発熱体に供給される電力の前記一制御周期における平均が所定の電力のデューティ比となるように制御することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の像加熱装置。
  12. 前記制御手段は、前記電流検知手段により検知された電流値が所定の電流値よりも小さい場合には、前記一制御周期を前記電圧波形の2周期とすることを特徴とする請求項11に記載の像加熱装置。
  13. 前記制御手段は、前記一制御周期中の少なくとも2半波以上について、前記一方の発熱体に前記位相制御を行うことを特徴とする請求項11又は12に記載の像加熱装置。
  14. 像担持体と、
    前記像担持体に静電潜像を形成する潜像手段と、
    前記潜像手段により形成された前記静電潜像を現像しトナー像を形成する現像手段と、
    前記現像手段により形成されたトナー像を記録媒体に転写するための転写手段と、
    トナー像が転写された記録媒体を定着する定着手段と、
    を備え、
    前記定着手段は、請求項1乃至13のいずれか1項に記載の像加熱装置であることを特徴とする画像形成装置。
  15. 電源装置が接続されている交流電源に接続された2つの発熱体と、前記2つの発熱体に供給される電力を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段により前記2つの発熱体のうち一方の発熱体に前記交流電源の電圧波形の半波において位相制御による電力の供給を行っているときには、他方の発熱体は前記半波において全導通又は非導通として制御される像加熱装置の電力制御方法であって、
    前記電源装置への電流の供給が終了するタイミングで、前記位相制御が行われる前記一方の発熱体への電力の供給を開始するよう前記制御手段により制御する制御工程を備えることを特徴とする電力制御方法。
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