JP5645640B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
本発明は、定着装置及び画像形成装置に関するものである。
電子写真方式の画像形成装置において、記録紙等の記録材上に画像を定着させる方法として、熱ローラ方式が幅広く用いられている。熱ローラ方式の画像形成装置においては、内部に加熱用のハロゲンヒータが配置された定着ロールと、当該定着ロールとの間で記録紙に加圧するための加圧ロールとが用いられる。これら定着ロールと加圧ロールとの間を記録紙が搬送されると、これらによって加えられる熱及び圧力の作用で、当該記録紙上に形成された画像が当該記録紙上に定着する。
この熱ローラ方式の画像形成装置では、一般的に、定着ローラの熱容量を大きくし、蓄熱を行うことにより、安定した定着動作が実現される。しかしながら、定着ローラの熱容量が大きい場合、定着ローラが定着動作に必要な温度に加熱されるまでに要する時間が長くなることにより、ユーザがプリント動作の開始を指示してから実際にプリント動作が開始されるまでに待ち時間が発生する。このような待ち時間を生じさせずに早期にプリント動作を開始するには、プリント動作開始前の待機時においても定着ローラを所定の温度に保つための電力が必要となる。
熱ローラ方式の画像形成装置におけるこのような待ち時間を短縮する手法として、特許文献1のように、フィルム加熱式の定着装置が用いられている。フィルム加熱式の定着装置では、その熱源としてセラミックヒータを用いたものが知られている。セラミックヒータは抵抗体によるヒータであるため、当該抵抗体に与えられたエネルギーは直接熱に変換される。このため、セラミックヒータを用いて定着装置を加熱する場合、上述のようにハロゲンヒータから放射される輻射熱によって定着装置を加熱する場合に比べて、早い応答速度を得ることが可能になる。
上記のようなセラミックヒータを使用した定着装置は、ヒータ上を摺動するフィルムを記録紙に直接押し当てた状態で定着動作を行う。このため、ヒータの温度が記録材の定着温度に大きな影響を及ぼす。ここで、記録紙の定着温度が不均一であると、記録紙に与えられる熱量が不均一になる結果、記録紙上に定着する画像にムラが発生することが知られている。従って、このような画像ムラの発生を抑制するためには、ヒータに投入する電力を高精度に制御することで、ヒータの温度を一定に保ち、定着温度を一定に保つ必要がある。
このような電力の制御については、商用電源からの交流電流の半波長内において、当該商用電源からヒータへ投入のオン/オフを切り替える位相制御を採用するとともに、その切り替えのタイミングを適切に制御することによって実現可能である。しかしながら、この位相制御では、商用電源の出力の周期に対して、当該出力が0となる位置(ゼロクロス点)ではなく、半波長内で通電のオン/オフを切り替えるため、高調波電流が増大する問題がある。このような高調波電流は、特に電源の周波数の高次波で発生し、商用電源から給電線を介して給電されている他の機器に対して妨害ノイズを与え得る。この現象は、例えば、テレビの映像にちらつきを生じさせたり、DCコンバータを有する機器の電源に含まれるコンデンサ等を加熱破壊する等、他の機器の故障の原因となり得る。
このような位相制御によって生じる高調波電流を低減するために、例えば、特許文献2の手法が提案されている。特許文献2では、定着装置に設けられた2個のヒータへの通電制御において、電源からの交流電流における連続する4半波を1単位として、そのうちの2半波を位相制御に、他の2半波を全通電又は非通電にする制御を行っている。また、位相制御を行う2半波については、2個のヒータ間で位相が相補的となる、予め定めた通電パターンを用いることによって、高調波電流を低減している。
高調波電流の発生量は、欧州においてはIEC規格、日本においてはJIS規格に基づいて規制されている。例えば、欧州のIEC61000−3−2規格では、高調波電流として、高調波電流測定装置によって測定された値が用いられる。また、その値は、商用電源の交流電圧の周波数を基準として2〜40次の次数において、最大電流及び平均電流で表される。即ち、このような規格に適合するためには、各次数について定められた規格値で制限される範囲内に、高調波電流の発生量を収めなければならない。
一方で、画像形成装置に使用されるヒータは、一般的に、その消費電力が1000W程度と比較的大きい。また、温度制御のために当該ヒータに供給される電流の位相角を周期的に変化させる際に、様々な次数の高調波が発生してしまう。このような高調波を低減するために、上述のように予め定めた通電パターンでヒータに対する通電制御を行ったとしても、定着動作中にどの程度の高調波電流が生じるのか不明であった。また、かかる通電パターンが一意に定められていた場合、発生し得る高調波電流に応じて、予め定められた規格に適合するように、通電制御を行うことは困難であった。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、定着装置において、定着動作中に発生し得る高調波電流を、予め定められた規格に合わせて適切に低減する技術を提供することを目的としている。
本発明は、例えば、定着装置として実現できる。定着装置は、未定着の画像が形成された記録材を加熱するための、交流電源からの通電により発熱するヒータと、ヒータの温度を検知する温度検知手段と、温度検知手段によって検知されたヒータの温度が目標温度に近づくように、交流電源からの交流電流における半波の時間長に対する、当該半波内でヒータを通電させる期間の比率である通電率についての平均通電率を決定する決定手段と、交流電源からの交流電流における連続する所定数の半波のそれぞれに対する通電率を定めた通電パターンであって、決定された平均通電率でヒータを通電させるために使用すべき通電パターンを決定するパターン決定手段と、ヒータに対して交流電源から通電させた通電状態と、通電させていない非通電状態とを、パターン決定手段によって決定された通電パターンに従って切り替える切替手段とを備え、パターン決定手段は、使用すべき通電パターンを、当該通電パターンによって生じる高調波電流と、過去の所定期間に使用された通電パターンによって生じる高調波電流との平均値が、当該平均値の規格値を超えないように、決定することを特徴とする。
本発明によれば、例えば、定着装置において、定着動作中に発生し得る高調波電流を、予め定められた規格に合わせて適切に低減する技術を提供できる。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須のものとは限らない。
<画像形成装置100の構成>
図1は、電子写真方式の画像形成装置の一例として、タンデム型の中間転写体(中間転写ベルト)を有するカラー画像形成装置(カラープリンタ)100の概略的な構成を示す図である。画像形成装置100は、イエロー(Y)色、マゼンタ(M)色、シアン(C)色、ブラック(Bk)色の画像をそれぞれ形成する4つの画像形成部(画像形成ユニット)1Y、1M、1C、1Bkを備える。これら4つの画像形成部1Y、1M、1C、1Bkは、一定の間隔で一列に配置されている。画像形成部1Y、1M、1C、1Bkの下方には、給紙カセット17が配置されている。また、給紙カセット17から給紙された記録紙(記録材)が搬送される搬送パス18に沿って下流側に、定着フィルム16a及び加圧ローラ16bを備える定着装置16が配置されている。
図1は、電子写真方式の画像形成装置の一例として、タンデム型の中間転写体(中間転写ベルト)を有するカラー画像形成装置(カラープリンタ)100の概略的な構成を示す図である。画像形成装置100は、イエロー(Y)色、マゼンタ(M)色、シアン(C)色、ブラック(Bk)色の画像をそれぞれ形成する4つの画像形成部(画像形成ユニット)1Y、1M、1C、1Bkを備える。これら4つの画像形成部1Y、1M、1C、1Bkは、一定の間隔で一列に配置されている。画像形成部1Y、1M、1C、1Bkの下方には、給紙カセット17が配置されている。また、給紙カセット17から給紙された記録紙(記録材)が搬送される搬送パス18に沿って下流側に、定着フィルム16a及び加圧ローラ16bを備える定着装置16が配置されている。
画像形成部1Y、1M、1C、1Bkは、それぞれ以下の構成を有する。画像形成部1Y、1M、1C、1Bkは、それぞれ像担持体の一例として、感光ドラム2a、2b、2c、2dを備える。感光ドラム2a、2b、2c、2dの周囲には、一次帯電器3a、3b、3c、3d、現像装置4a、4b、4c、4d、転写ローラ5a、5b、5c、5d、ドラムクリーナ装置6a、6b、6c、6dがそれぞれ配置されている。一次帯電器3a、3b、3c、3dと現像装置4a、4b、4c、4dとの間の下方には、レーザ露光装置7が設置されている。感光ドラム2a、2b、2c、2dは、負帯電のOPC感光体でアルミニウム製のドラム基体上に光導電層を有しており、駆動装置(不図示)によって同図において時計回り方向に所定のプロセス速度で回転駆動される。一次帯電器3a、3b、3c、3dは、帯電バイアス電源(不図示)から印加される帯電バイアスによって、感光ドラム2a、2b、2c、2dの表面をそれぞれ負極性の所定電位に均一に帯電する。
レーザ露光装置7は、与えられる画像情報に基づく、時系列の電気デジタル画素信号に対応した発光を行うレーザ発光部、ポリゴンレンズ、反射ミラー等を備える。レーザ露光装置7は、各感光ドラム2a、2b、2c、2dを露光することで、各一次帯電器3a、3b、3c、3dにより帯電された各感光ドラム2a、2b、2c、2dの表面に画像情報に応じた各色の静電潜像を形成する。現像装置4a、4b、4c、4dには、それぞれY色、C色、M色、Bk色のトナーが収納されている。現像装置4a、4b、4c、4dは、感光ドラム2a、2b、2c、2d上に形成される静電潜像に各色のトナーを付着させることで、静電潜像をそれぞれトナー像として現像(可視像化)する。
転写ローラ5a、5b、5c、5dは、それぞれ、一次転写部32a、32b、32c、32dにおいて、中間転写ベルト8を介して感光ドラム2a、2b、2c、2dに当接可能に配置されている。各感光ドラム2上のトナー像は、中間転写ベルト8上に重ね合わせて順に転写される。これにより、中間転写ベルト8上に、フルカラーのトナー像が転写(形成)される。ドラムクリーナ装置6a、6b、6c、6dは、クリーニングブレード等を備え、一次転写後に感光ドラム2上に残留したトナーを回収することで、ドラムの表面を清掃する。
中間転写ベルト8は、感光ドラム2a、2b、2c、2dの上面側に配置されており、二次転写対向ローラ10とテンションローラ11との間に張架されている。この二次転写対向ローラ10は、二次転写ニップ部34において中間転写ベルト8を介して二次転写ローラ12と当接可能に配置されている。中間転写ベルト8に転写された画像(トナー像)は、二次転写ニップ部34において、給紙カセット17から搬送された記録紙上に転写される。
給紙部は、記録紙Pを収納するための給紙カセット17と、手差しトレイ20と、給紙カセット17または手差しトレイ20から記録紙Pを1枚ずつ搬送パス18に送り出す(給紙する)ためのピックアップローラとを備える。搬送パス18上に給紙された記録紙Pは、レジストローラ19が配置された位置まで給紙ローラによって搬送され、そこで一時的に停止する。その後、記録紙Pは、画像形成部1による画像形成タイミングに合わせて、二次転写ニップ部34に向けてレジストローラ19によって搬送される。
定着装置16は、内部に熱源を備えた円筒状の定着フィルム16aと、定着フィルム16aによって加圧される加圧ローラ16bとを備える。なお、定着フィルム16aではなく加圧ローラ16bが熱源を備えていてもよい。二次転写ニップ部34においてトナー像を転写された記録紙Pは、定着装置16まで搬送される。定着装置16は、記録紙P上に形成されたトナー像を、熱及び圧力により当該記録紙上に定着させる。搬送パス18において定着装置16よりも下流側には、定着装置16から排出された記録紙Pを画像形成装置100の外部の排紙トレイ22に導き出すための排紙ローラ21が配置されている。
<定着装置16の構成>
次に、図2を参照して、定着装置16の概略的な構成について説明する。定着装置16は、上述のように、定着フィルム16aと加圧ローラ16bとを備える。表面に未定着の画像(トナー像)が形成された記録紙Pは、定着フィルム16aと加圧ローラ16bとが当接する部分である定着ニップ部に搬送される。当該定着ニップ部において、定着フィルム16aと加圧ローラ16bとによって記録紙Pに加えられる熱及び圧力によって、画像が記録紙P上に定着する。
次に、図2を参照して、定着装置16の概略的な構成について説明する。定着装置16は、上述のように、定着フィルム16aと加圧ローラ16bとを備える。表面に未定着の画像(トナー像)が形成された記録紙Pは、定着フィルム16aと加圧ローラ16bとが当接する部分である定着ニップ部に搬送される。当該定着ニップ部において、定着フィルム16aと加圧ローラ16bとによって記録紙Pに加えられる熱及び圧力によって、画像が記録紙P上に定着する。
定着フィルム16aの内部には、(セラミック)ヒータ201、コの字板金211、ヒータ201の温度検知用のサーミスタ212、及びホルダ213が配置されている。ヒータ201は、セラミックに発熱パターンをプリントしたヒータであり、1秒間に50℃程度温度が上昇する、極めて応答性の高いヒータである。定着フィルム16aは、金属を基材とし、その上に300μm程度のゴム層を備え、そのゴム層にフッ素表面処理を施したフィルムである。定着フィルム16aは、熱容量が極めて小さく、定着フィルム16aと加圧ローラ16bとの間の定着ニップ部にのみ熱を伝える。これにより、ヒータ201は、定着ニップ部に搬送された、未定着の画像が形成された記録紙Pを加熱する。
加圧ローラ16bは、硬度60°程度のローラであり、定着フィルム16aに接しながら回転することにより、定着フィルム16aを摩擦力により回転させる。加圧ローラ16bには、セルフバイアス回路214が接続されている。コの字板金211は、定着フィルム16aを、その内側から加圧ローラ16bに対して圧接しており、定着フィルム16aと加圧ローラ16bとの間に生じる加圧力は180N程度である。サーミスタ212は、ヒータ201の中央部に配置され、定着温度制御のためにヒータ201の温度を検知する。
<ヒータ駆動回路の構成>
次に、図3を参照して、定着装置16のヒータ201への通電制御によりヒータ201の駆動及び制御を行うヒータ駆動回路について説明する。トライアック303が非通電(オフ)状態である場合に、ヒータ201のオン信号がCPU304からフォトトライアックカプラ302へ出力されると、フォトトライアックカプラ302を通じてトライアック303が通電(オン)状態に切り替わる。これにより、ヒータ201に対して商用の交流電源(AC電源)301から電力が供給され、ヒータ201が発熱する。このヒータ201の温度は、サーミスタ212によって検知される。検知された温度に対応する電圧は、電源Vccの分圧値として、CPU304によって検出される。CPU304は、内蔵したAD(アナログ・デジタル)コンバータによるAD変換後のデジタル値として、ヒータ201の温度に対応する電圧を検出される。
次に、図3を参照して、定着装置16のヒータ201への通電制御によりヒータ201の駆動及び制御を行うヒータ駆動回路について説明する。トライアック303が非通電(オフ)状態である場合に、ヒータ201のオン信号がCPU304からフォトトライアックカプラ302へ出力されると、フォトトライアックカプラ302を通じてトライアック303が通電(オン)状態に切り替わる。これにより、ヒータ201に対して商用の交流電源(AC電源)301から電力が供給され、ヒータ201が発熱する。このヒータ201の温度は、サーミスタ212によって検知される。検知された温度に対応する電圧は、電源Vccの分圧値として、CPU304によって検出される。CPU304は、内蔵したAD(アナログ・デジタル)コンバータによるAD変換後のデジタル値として、ヒータ201の温度に対応する電圧を検出される。
CPU304は、AC電源301の交流電流におけるゼロクロス点を時間的な基準として、トライアック303のオン/オフ制御を行い、ヒータ201への入力電流(入力信号)のオン/オフ制御を行う。このようにして、CPU304は、ヒータ201の発熱量を制御する。この制御は、AC電源301の交流電流における1周期に対する、ヒータ201を通電状態(オン)にする時間の比率を変化させる制御に相当し、一般的に位相制御と称される。
<位相制御回路の構成>
次に、図4を参照して、ヒータ201への入力電流の位相制御を行う位相制御回路について説明する。図4において、400aは位相制御回路の構成を示しており、400bは位相制御に関連する各種信号波形を示している。400aに示す位相制御回路において、AC電源301から交流電流が入力されると、フォトカプラ401は、当該電流が正の場合にはHi信号を、負の場合にはLo信号を出力する。400bの電源出力信号411は、AC電源301からの交流電流に相当し、当該信号のゼロクロス点410において、フォトカプラ401の出力がHi信号とLo信号との間で切り替わる。また、フォトカプラ401の当該出力は、最終的に400bのCPU入力信号412としてCPU304へ入力される。CPU304は、CPU入力信号412によって、ゼロクロス点410を検出できる。
次に、図4を参照して、ヒータ201への入力電流の位相制御を行う位相制御回路について説明する。図4において、400aは位相制御回路の構成を示しており、400bは位相制御に関連する各種信号波形を示している。400aに示す位相制御回路において、AC電源301から交流電流が入力されると、フォトカプラ401は、当該電流が正の場合にはHi信号を、負の場合にはLo信号を出力する。400bの電源出力信号411は、AC電源301からの交流電流に相当し、当該信号のゼロクロス点410において、フォトカプラ401の出力がHi信号とLo信号との間で切り替わる。また、フォトカプラ401の当該出力は、最終的に400bのCPU入力信号412としてCPU304へ入力される。CPU304は、CPU入力信号412によって、ゼロクロス点410を検出できる。
本実施形態に係る位相制御では、電源出力信号411における各ゼロクロス点410を基準として、フォトカプラ401の出力がHi信号となるHi区間を正の1半波区間、Lo信号となるLo区間を負の1半波区間とする。CPU304は、正及び負の各半波区間において、ヒータ201に投入すべき電力に適合したタイミングに、トライアック303をオン状態にするための信号(トライアック駆動信号414)を出力することにより、本実施形態に係る位相制御を実現する。これにより、ヒータ201への入力電流(ヒータ入力信号413)のオン/オフ状態が制御され、ヒータ201に与えられる電力が制御される。なお、ゼロクロス点410のタイミングにおいてAC電源301からの交流電流(電源出力信号411)の正負が反転すると、トライアック303は自動的に非通電(オフ)状態となり、ヒータ201に投入される電力もオフ状態となる。例えば、400bに示すように、当該交流電流の正及び負の各半波区間において、トライアック303のオン/オフ状態の切り替えを、ゼロクロス点410を基準とした同一のタイミング(同一の位相角)で行う場合を想定する。この場合、ヒータ201に投入される電力(ヒータ入力信号413に対応)の波形は、正側と負側とで対称の波形となる。
<通電率と通電パターン>
次に、本実施形態を説明するために必要となる通電率と通電パターンについて説明する。本実施形態では、CPU304は、ゼロクロス点410を時間的な基準として、決定した通電パターンに従って、ヒータ201に対してAC電源301から通電させた通電状態と、通電させていない非通電状態とを切り替える切替処理を行う。CPU304は、この切替処理を、上述のように、トライアック303のオン/オフ状態の切り替えにより実行して、ヒータ201への通電制御を実現する。
次に、本実施形態を説明するために必要となる通電率と通電パターンについて説明する。本実施形態では、CPU304は、ゼロクロス点410を時間的な基準として、決定した通電パターンに従って、ヒータ201に対してAC電源301から通電させた通電状態と、通電させていない非通電状態とを切り替える切替処理を行う。CPU304は、この切替処理を、上述のように、トライアック303のオン/オフ状態の切り替えにより実行して、ヒータ201への通電制御を実現する。
ここで、通電率とは、AC電源301からの交流電流における半波の時間長に対する、CPU304が当該半波内でヒータ201を通電させる期間の比率として定義される。CPU304は、サーミスタ212によって検知されたヒータ201の温度が、目標温度に近づくように、そのために必要となる平均通電率を決定する。この平均通電率は、例えば、CPU304が、定着動作に必要となるヒータ201の目標温度と、検知された温度とに基づくPID制御によって必要な電力を算出し、算出した電力に応じて決定され得る。CPU304は、決定した平均通電率に基づいて、ヒータ201の通電制御を行う際に使用すべき通電パターンを決定する。
通電パターンとは、AC電源301からの交流電流における連続する所定数の半波のそれぞれに対する通電率を定めたパターンである。CPU304は、決定した平均通電率でヒータ201を通電させるために使用すべき通電パターンを、後述するようにして決定する。また、本実施形態では、一例として、4半波を1組とした通電パターンを用いた、ヒータ201の通電制御について説明する。図5は、平均通電率(60%)を実現する2つの通電パターンを用いた場合の、ヒータ201への入力電流の一例を示したものであり、斜線で示した部分は通電状態であることを示している。通電パターン501、502では、交流電流における4つの半波のそれぞれに対して通電率が定められている。その通電率に応じて、各半波内で電流がオン状態となる(ヒータ201が通電状態となる)期間が変化している。これらの通電パターン501、502の何れを用いた場合にも、4半波区間における通電率の平均値である平均通電率は60%となる。このように、ある平均通電率に対して、複数の通電パターンを定めることが可能である。
本実施形態では、使用する通電パターンとして、図5にも示すように、連続する4半波のうち、前半の2半波に関するパターンを定め、後半の2半波については当該前半の2半波と対称となるパターンを含む、通電パターンを一例として用いる。図6は、平均通電率60%及び70%のそれぞれに対する通電パターンの一例を示している。例えば、平均通電率60%に対しては、「20%,100%」〜「100%,20%」のような複数の通電パターンを定めることができる。本実施形態では、異なる複数の通電パターンと、複数の通電パターンのそれぞれを使用した場合の平均通電率とを対応付けたパターンテーブル601が、CPU304の内部又は画像形成装置100若しくは定着装置16に備えた記憶装置に格納されている。なお、図6のパターンテーブル601は、第1のテーブルに相当する。また、図6では10%ごとに通電率を変化させた複数の通電パターンを示しているが、異なる割合で(例えば5%ごとに)通電率を変化させてもよい。5%ごとに通電率を変化させた場合、例えば、平均通電率60%に対して、図6に示すパターンに加えて、「25%,95%」、「35%,85%」等のパターンがさらに定められる。
<通電率と高調波電流>
図7は、一定の位相角(通電率)でヒータ201への通電を継続した場合に発生する高調波電流を示している。具体的には、ヒータ201の抵抗値を10Ωとし、AC電源301の電圧を100V、周波数を50Hzとし、出力波形の1全波における正側及び負側のそれぞれについて同一の位相角を継続して選択した場合に生じる高調波電流を示している。なお、偶数次数の高調波は発生しないため、図7ではそれを省略している。また、図8は、図7に示す高調波電流をグラフ化したものである。図8に示すように、各次数において発生する高調波電流は、通電率に対して線形に増加又は減少するのではなく、使用される通電率に応じて非線形に変化する電流値となることがわかる。
図7は、一定の位相角(通電率)でヒータ201への通電を継続した場合に発生する高調波電流を示している。具体的には、ヒータ201の抵抗値を10Ωとし、AC電源301の電圧を100V、周波数を50Hzとし、出力波形の1全波における正側及び負側のそれぞれについて同一の位相角を継続して選択した場合に生じる高調波電流を示している。なお、偶数次数の高調波は発生しないため、図7ではそれを省略している。また、図8は、図7に示す高調波電流をグラフ化したものである。図8に示すように、各次数において発生する高調波電流は、通電率に対して線形に増加又は減少するのではなく、使用される通電率に応じて非線形に変化する電流値となることがわかる。
本実施形態で、図7に示す高調波電流に関する情報は、CPU304の内部、又は画像形成装置100若しくは定着装置16内に備えた記憶装置に、高調波電流テーブルとして格納されている。この高調波電流テーブルは、第2のテーブルに相当する。また、この高調波電流テーブルは、CPU304によって作成され、かかる記憶装置に格納されている。当該高調波電流テーブルでは、図7に示すように、複数の通電率と、当該複数の通電率のそれぞれでヒータ201を通電状態にした場合に生じる複数の次数の高調波電流とが対応付けられている。
図9は、高調波電流規格として予め定められた規格値の一例を示しており、当該規格値は、各次数における高調波電流についての平均高調波電流(Ave)及び最大高調波電流(Max)によって定義されている。これらの規格値は、1半波区間において、通電状態を継続した場合は通電率100%、非通電状態を継続した場合は通電率0%として、1半波を20分割したときに、各通電率で発生する1〜15次の高調波電流の規格値を示している。本実施形態で、図9に示す規格値の情報は、CPU304の内部、又は画像形成装置100若しくは定着装置16内に備えた記憶装置に予め格納されている。
本実施形態では、ヒータ201の通電制御に用いる通電パターンを決定するために、新たに使用する通電パターンによって生じる高調波電流と、過去の所定期間に使用された通電パターンによって生じる高調波電流との平均値を算出する。さらに、算出した平均値が、図9に示す平均高調波電流の規格値を超えないように、決定した平均通電率でヒータ201を通電させるために使用すべき通電パターンを決定する。
<定着装置16の制御手順>
次に、図10に示すフローチャートを参照して、本実施形態に係る、高調波電流を低減するための位相制御の手順について説明する。ここで、CPU304は、図10に示すフローチャートの手順に従って、定着装置16を制御する。
次に、図10に示すフローチャートを参照して、本実施形態に係る、高調波電流を低減するための位相制御の手順について説明する。ここで、CPU304は、図10に示すフローチャートの手順に従って、定着装置16を制御する。
定着制御を開始すると、S101で、CPU304は、AC電源301から出力される電流におけるゼロクロス点を(例えばCPU入力信号412によって)検知するとともに、AC電源301の周波数が50Hzか60Hzかを特定する。次に、S102で、CPU304は、ヒータ201の抵抗値を用いて、AC電源301の電圧と、ヒータ201の抵抗値とから、ヒータ201を常に通電(オン)状態とした場合に、ヒータ201に流れる電流の最大値(最大電流値)を算出する。例えば、抵抗値が10Ω、AC電源301の電圧が100Vである場合、最大電流値は10Aとなる。なお、ヒータ201の抵抗値については、CPU304内部、又は、画像形成装置100若しくは定着装置16内に備えるROM等の記憶装置に、記憶させておき、CPU304がそれを参照して、最大電流値の算出に用いればよい。
次に、S103で、CPU304は、S102で算出した、ヒータ201に流れる最大電流に基づいて、図7に示すような高調波電流テーブルを生成する。高調波電流テーブルは、複数の通電率と、当該複数の通電率のそれぞれを使用してヒータ201を通電させた場合に生じる、各次数の高調波電流とを、対応付けたテーブルである。各次数の高調波電流は、ヒータ201への最大電流値と、各次数及び各通電率に対して予め定められた高調波電流係数とを乗算することによって算出できる。この高調波電流係数は、それぞれ予めCPU304又は何れかの記憶装置に格納されている。例えば、通電率が60%であり、3次高調波の電流値を求める場合、高調波電流係数が12.3%であり、最大電流値が10Aである場合には、1.23Aが算出される。このようにして求めた、複数の通電率に対する各次数の高調波電流の値を含むテーブルを、高調波電流テーブルとして作成する。その後、CPU304は処理をS104へ進める。
S104で、CPU304は、S103で作成した高調波電流テーブルに含まれる電流値に、最大高調波電流の規格値(図9)を超えるものがあるか否かを判定する。ここで、CPU304は、規格値を超える電流値があると判定した場合には、S105へ処理を進め、規格値を超える電流値がないと判定した場合には、S106へ処理を進める。S105で、CPU304は、最大高調波電流の規格値を超える高調波電流が生じる通電率について、その使用を禁止して、処理をS106へ進める。これにより、後述する通電パターン決定(S109)では、使用を禁止された通電率を含む通電パターン以外の通電パターンから、使用すべき通電パターンを決定することになる。また、何れの通電率も使用が禁止された場合、S111の処理が実行されることになる。
S106で、CPU304は、定着動作を開始する。具体的には、まず、CPU304は、初期設定として、上述のように検知されたヒータ201の温度が目標温度に近づくように、PID制御によって必要な電力をヒータ201に与えるための平均通電率を決定する。また、CPU304は、決定した当該平均通電率に対応する、何れかの通電パターンを選択して、ヒータ201への通電制御を開始する。
次に、S107で、CPU304は、定着動作中に、現時点よりも過去の所定期間における平均高調波電流を算出する。選択された通電パターンによって生じる高調波電流の平均値の算出する期間については、予め任意に設定できる。例えば、この期間を200msに設定した場合、S101で検知した電源周波数が50Hzの場合には20半波、60Hzの場合には24半波の区間における平均値を算出することになる。また、本実施形態では、通電パターンは4波分の通電率から成る。このため、電源周波数50Hzの場合を想定すると、ここでは、200msに相当する20半波のうち、新たに使用する通電パターンの4波分を除いた、直近の16半波(160ms)の区間について、高調波電流の平均値を算出すればよい。
次に、S108で、CPU304は、サーミスタ212によって検知されたヒータ201の温度が目標温度に近づき、最終的には当該目標温度で一定に維持されるように、ヒータ201に投入すべき電力を決定する。また、CPU304は、当該電力を投入するために必要な平均通電率を決定する。S108の処理は、例えば、上述のようにPID制御によって実現され得る。その後、CPU304は、処理をS109へ進める。
S109で、CPU304は、ヒータ201の通電制御において次に使用すべき通電パターンを決定する。まず、過去の所定期間に使用した通電パターンによって生じる高調波電流、及び次に使用する通電パターンによって生じる高調波電流の平均値を算出する。このように、CPU304は、過去の所定期間に使用した通電パターンと、次に使用する通電パターンとを、平均値を算出するための平均化対象の通電パターンとする。さらに、CPU304は、算出した平均値が、図9に示す平均高調波電流の規格値を超えないように、次に使用すべき通電パターンを決定する。具体的には、当該平均値は、パターンテーブル(図6)に含まれる複数の通電パターンのうち、S108で決定された平均通電率に対応する複数の通電パターンのそれぞれについて、高調波の次数ごとに算出される。本実施形態で、当該平均値は、平均化対象の通電パターンに含まれる通電率のそれぞれに対する高調波電流を高調波電流テーブルから得ることによって算出される。即ち、平均化対象の通電パターンに定められた通電率のそれぞれに対応する高調波電流が、当該高調波電流テーブルから読み出され、それらを平均化した平均値が算出される。さらに、CPU304は、平均通電率に対応する複数の通電パターンのうちで、算出した平均値が、何れの次数においても平均高調波電流の規格値を超えない通電パターンの何れかを、使用すべき通電パターンとして選択する。このような処理によって、通電パターンを用いたヒータ201の位相制御において、発生し得る高調波電流を、予め定められた規格値に適合するように低減可能な通電パターンを選択することが可能になる。
また、S109では、CPU304は、平均通電率に対応する複数の通電パターンのそれぞれについて、算出した各次数の平均値と各次数の平均高調波電流の規格値との差分を余裕度として算出してもよい。この場合、CPU304は、平均通電率に対応する複数の通電パターンのうち、算出した平均値が何れの次数においても規格値を超えないものであって、かつ、余裕度が最小の次数についての平均値が最小の通電パターンを選択する。これにより、規格値に対する余裕度(マージン)に基づいて、規格値に適合するように高調波電流を低減可能な通電パターンを選択して、ヒータ201の位相制御を行うことが可能になる。
なお、S109で、CPU304は、算出した平均値がその規格値を超えない通電パターンが存在しないことによって、使用すべき通電パターンを決定できない場合には、ヒータ201を非通電状態として、定着動作及び画像形成動作を停止させてもよい。即ち、CPU304は、画像形成動作について、いわゆるダウンシーケンスを実行してもよい。
また、S105で、高調波電流テーブルに含まれる何れの通電率も使用が禁止された場合にも、S109で何れの通電パターンをも決定できなくなる。このことについて、CPU304は、S110で、高調波電流テーブルに含まれる何れの通電率も使用が禁止されているか否かを判定する。ここで、CPU304は、何れの通電率も使用が禁止されていると判定した場合、処理をS111へ進め、禁止されていない通電率があると判定した場合、処理をS112へ進める。S111で、CPU304は、S108で決定した平均通電率を減少させた値に変更して、S109で通電パターンの決定を再び実行する。
S112で、CPU304は、定着動作をするか否かを判定し、終了すると判定した場合には一連の処理を終了する一方で、終了しないと判定した場合にはS107へ戻る。
以上説明したように、本実施形態に係る定着装置は、ヒータの温度を目標温度に近づけるために決定した平均通電率に対応する複数の通電パターンのうちで、高調波電流の規格に適合する通電パターンを使用すべき通電パターンとして決定する。具体的には、新たに使用する通電パターンによって生じる高調波電流と、過去の所定期間に使用した通電パターンによって生じる高調波電流との平均値を、各通電パターンについて算出する。さらに、算出した平均値がその規格値を超えない通電パターンから、使用すべき通電パターンを選択する。これにより、定着動作中に発生し得る高調波電流を、予め定められた規格に合わせて適切に低減可能な通電パターンを用いて、定着装置のヒータへの通電制御を行うことが可能になる。
Claims (9)
- 定着装置であって、
未定着の画像が形成された記録材を加熱するための、交流電源からの通電により発熱するヒータと、
前記ヒータの温度を検知する温度検知手段と、
前記温度検知手段によって検知された前記ヒータの温度が目標温度に近づくように、前記交流電源からの交流電流における半波の時間長に対する、当該半波内で前記ヒータを通電させる期間の比率である通電率についての平均通電率を決定する決定手段と、
前記交流電源からの交流電流における連続する所定数の半波のそれぞれに対する通電率を定めた通電パターンであって、前記決定された平均通電率で前記ヒータを通電させるために使用すべき通電パターンを決定するパターン決定手段と、
前記ヒータに対して前記交流電源から通電させた通電状態と、通電させていない非通電状態とを、前記パターン決定手段によって決定された通電パターンに従って切り替える切替手段と
を備え、
前記パターン決定手段は、
前記使用すべき通電パターンを、当該通電パターンによって生じる高調波電流と、過去の所定期間に使用された通電パターンによって生じる高調波電流との平均値が、当該平均値の規格値を超えないように、決定することを特徴とする定着装置。 - 異なる複数の通電パターンと、前記複数の通電パターンのそれぞれを使用した場合の平均通電率とを対応付けた第1のテーブルが格納された記憶手段と、
複数の通電率と、前記複数の通電率のそれぞれで前記ヒータを前記通電状態にした場合に生じる高調波電流とを対応付けた第2のテーブルを作成する作成手段と
をさらに備え、
前記パターン決定手段は、
前記第1のテーブルに含まれる前記決定された平均通電率に対応する複数の通電パターンのそれぞれについて、当該通電パターンによって生じる高調波電流と、前記所定期間に使用された通電パターンによって生じる高調波電流との前記平均値を、平均化対象の通電パターンに含まれる通電率のそれぞれに対する高調波電流を前記第2のテーブルから得ることによって算出する算出手段と、
前記第1のテーブルに含まれる前記決定された平均通電率に対応する複数の通電パターンのうちで、算出された前記平均値が当該平均値の規格値を超えない通電パターンの何れかを、前記使用すべき通電パターンとして選択する選択手段と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。 - 前記第2のテーブルには、前記複数の通電率と、前記複数の通電率のそれぞれで前記ヒータを前記通電状態にした場合に生じる複数の次数の高調波電流とが対応付けられており、
前記算出手段は、前記第1のテーブルに含まれる前記決定された平均通電率に対応する複数の通電パターンのそれぞれについての前記平均値を、前記複数の次数のそれぞれについて算出し、
前記選択手段は、前記第1のテーブルに含まれる前記決定された平均通電率に対応する複数の通電パターンのうちで、前記複数の次数の何れについても、算出された前記平均値が当該平均値の規格値を超えない通電パターンの何れかを、前記使用すべき通電パターンとして選択すること
を特徴とする請求項2に記載の定着装置。 - 前記算出手段は、前記複数の次数のそれぞれについて、算出した前記平均値と、当該平均値の規格値との差分を余裕度としてさらに算出し、
前記選択手段は、
前記第1のテーブルに含まれる前記決定された平均通電率に対応する複数の通電パターンのうちで、前記複数の次数の何れについても、算出された前記平均値が当該平均値の規格値を超えない通電パターンであって、かつ、前記余裕度が最小の次数についての前記平均値が最小の通電パターンを、前記使用すべき通電パターンとして選択すること
を特徴とする請求項3に記載の定着装置。 - 前記作成手段は、
前記ヒータの抵抗値と前記交流電源から前記ヒータに印加される電圧との比を、前記ヒータに流れる最大電流として算出し、かつ、前記複数の通電率のそれぞれについて予め定められた係数を当該最大電流に乗算することで、前記複数の通電率のそれぞれで前記ヒータを前記通電状態にした場合に生じる高調波電流を算出して、前記第2のテーブルを作成することを特徴とする請求項2乃至4の何れか1項に記載の定着装置。 - 前記第2のテーブルに含まれる前記複数の通電率のうち、対応する高調波電流が最大高調波電流の規格値を超える通電率の使用を禁止する禁止手段をさらに備え、
前記パターン決定手段は、前記禁止手段によって使用を禁止された通電率を含む通電パターン以外の通電パターンから、前記使用すべき通電パターンを決定することを特徴とする請求項2乃至5の何れか1項に記載の定着装置。 - 前記決定手段は、さらに、
前記第2のテーブルに含まれる前記複数の通電率に対応する高調波電流の何れもが、前記最大高調波電流の規格値を超える場合には、決定した前記平均通電率を減少させた値に変更することを特徴とする請求項6に記載の定着装置。 - 前記切替手段は、
前記平均値が当該平均値の規格値を超えない通電パターンが存在しないことによって、前記パターン決定手段によって前記使用すべき通電パターンが決定されない場合には、前記ヒータを前記非通電状態とすること
を特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の定着装置。 - 画像形成装置であって、
前記記録材の表面に前記未定着の画像を形成する画像形成手段と、
前記画像形成手段によって形成された前記未定着の画像を前記記録材に定着させる、請求項1乃至8の何れか1項に記載の定着装置と
を備えることを特徴とする画像形成装置。
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