JP2015071541A - α−ヒドロキシケトン化合物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】α−ヒドロキシケトン化合物を製造するための新たな方法を提供すること。【解決手段】芳香族炭化水素溶媒、脂肪族炭化水素溶媒、ハロゲン化炭化水素溶媒および水と混和しないエーテル溶媒からなる群から選ばれる少なくとも一種の疎水性溶媒の存在下、式(1)(式中、R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基等を表わす。R3は、置換基を有していてもよいアルキル基またはアルキル基を有していてもよいアリール基を表わす。X−は陰イオンを表わす。)で示される化合物と塩基化合物とホルマリン水溶液と炭素数2〜30のアルデヒド化合物とを混合することを特徴とするα−ヒドロキシケトン化合物の製造方法。【選択図】なし
Description
α−ヒドロキシケトン化合物の製造方法等に関する。
ホルムアルデヒドとアルデヒド化合物とのクロスカップリング反応によりα−ヒドロキシケトン化合物を製造する方法として、例えば、非特許文献1には3−メチルチアゾリウム塩と塩基化合物とから調製された触媒を用いる方法が、非特許文献2には3−(2,4,6−トリメチルフェニル)−5,6,7,8−テトラヒドロ−4H−シクロヘプタチアゾリウム塩と塩基化合物とから調製された触媒を用いる方法が、それぞれ記載されている。これらは、いずれも溶媒として水は用いておらず、ホルムアルデヒド源としてパラホルムアルデヒドを用いている。
J. of Organic Chemistry, 50, 603-606(1985)
Chem. Commun., 47, 573-575(2011)
本発明において、発明が解決しようとする課題は、α−ヒドロキシケトン化合物を製造するための新たな方法を提供することである。
このような状況下、本発明者は鋭意検討した結果、本発明に至った。すなわち、本発明は、以下の通りである。
〔1〕芳香族炭化水素溶媒、脂肪族炭化水素溶媒、ハロゲン化炭化水素溶媒および水と混和しないエーテル溶媒からなる群から選ばれる少なくとも一種の疎水性溶媒の存在下、式(1)
(式中、R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアルキルカルボニル基または置換基を有していてもよいアリール基を表わすか、或いは、R1とR2とが互いに結合して、それらが結合する炭素原子とともにシクロアルケン環を形成する。R3は、置換基を有していてもよいアルキル基またはアルキル基を有していてもよいアリール基を表わす。X−は陰イオンを表わす。)
で示される化合物と塩基化合物とホルマリン水溶液と炭素数2〜30のアルデヒド化合物とを混合することを特徴とするα−ヒドロキシケトン化合物の製造方法。
〔2〕反応混合物が、水層と有機層とに分離する前記〔1〕記載の製造方法。
〔3〕塩基化合物が、有機塩基、アルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩からなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物である前記〔1〕または〔2〕記載の製造方法。
〔4〕式(1)におけるR3が、アルキル基を有していてもよいアリール基である前記〔1〕〜〔3〕のいずれか一項記載の製造方法。
〔5〕式(1)で示される化合物と塩基化合物とホルマリン水溶液と炭素数2〜30のアルデヒド化合物との混合が、二酸化炭素の存在下に行われる前記〔1〕〜〔4〕のいずれか一項記載の製造方法。
〔6〕炭素数2〜30のアルデヒド化合物が、式(2)
(式中、R4は置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基または置換基を有していてもよいヘテロアリール基を表わす。)
で示されるアルデヒド化合物である前記〔1〕〜〔5〕のいずれか一項記載の製造方法。
〔7〕式(2)で示されるアルデヒド化合物が3−メチルチオプロパナールであり、α−ヒドロキシケトン化合物が4−メチルチオ−2−オキソ−1−ブタノールである前記〔6〕記載の製造方法。
〔8〕式(2)で示されるアルデヒド化合物が芳香族アルデヒドであり、α−ヒドロキシケトン化合物が2−ヒドロキシ−1−アリールエタノンである前記〔6〕記載の製造方法。
〔1〕芳香族炭化水素溶媒、脂肪族炭化水素溶媒、ハロゲン化炭化水素溶媒および水と混和しないエーテル溶媒からなる群から選ばれる少なくとも一種の疎水性溶媒の存在下、式(1)
(式中、R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアルキルカルボニル基または置換基を有していてもよいアリール基を表わすか、或いは、R1とR2とが互いに結合して、それらが結合する炭素原子とともにシクロアルケン環を形成する。R3は、置換基を有していてもよいアルキル基またはアルキル基を有していてもよいアリール基を表わす。X−は陰イオンを表わす。)
で示される化合物と塩基化合物とホルマリン水溶液と炭素数2〜30のアルデヒド化合物とを混合することを特徴とするα−ヒドロキシケトン化合物の製造方法。
〔2〕反応混合物が、水層と有機層とに分離する前記〔1〕記載の製造方法。
〔3〕塩基化合物が、有機塩基、アルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩からなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物である前記〔1〕または〔2〕記載の製造方法。
〔4〕式(1)におけるR3が、アルキル基を有していてもよいアリール基である前記〔1〕〜〔3〕のいずれか一項記載の製造方法。
〔5〕式(1)で示される化合物と塩基化合物とホルマリン水溶液と炭素数2〜30のアルデヒド化合物との混合が、二酸化炭素の存在下に行われる前記〔1〕〜〔4〕のいずれか一項記載の製造方法。
〔6〕炭素数2〜30のアルデヒド化合物が、式(2)
(式中、R4は置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基または置換基を有していてもよいヘテロアリール基を表わす。)
で示されるアルデヒド化合物である前記〔1〕〜〔5〕のいずれか一項記載の製造方法。
〔7〕式(2)で示されるアルデヒド化合物が3−メチルチオプロパナールであり、α−ヒドロキシケトン化合物が4−メチルチオ−2−オキソ−1−ブタノールである前記〔6〕記載の製造方法。
〔8〕式(2)で示されるアルデヒド化合物が芳香族アルデヒドであり、α−ヒドロキシケトン化合物が2−ヒドロキシ−1−アリールエタノンである前記〔6〕記載の製造方法。
本発明によれば、α−ヒドロキシケトン化合物を製造するための新たな方法を提供することができる。そして、本発明は、触媒量単位当たりのα−ヒドロキシケトン化合物の生成における選択性を向上させることができる点で有利なものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のα−ヒドロキシケトン化合物の製造方法は、芳香族炭化水素溶媒、脂肪族炭化水素溶媒、ハロゲン化炭化水素溶媒および水と混和しないエーテル溶媒からなる群から選ばれる少なくとも一種の疎水性溶媒の存在下、式(1)
(式中、R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアルキルカルボニル基または置換基を有していてもよいアリール基を表わすか、或いは、R1とR2とが互いに結合して、それらが結合する炭素原子とともにシクロアルケン環を形成する。R3は、置換基を有していてもよいアルキル基またはアルキル基を有していてもよいアリール基を表わす。X−は陰イオンを表わす。)
で示される化合物(以下、化合物(1)と記すこともある。)と塩基化合物とホルマリン水溶液と炭素数2〜30のアルデヒド化合物とを混合することを特徴とする。
本発明のα−ヒドロキシケトン化合物の製造方法は、芳香族炭化水素溶媒、脂肪族炭化水素溶媒、ハロゲン化炭化水素溶媒および水と混和しないエーテル溶媒からなる群から選ばれる少なくとも一種の疎水性溶媒の存在下、式(1)
(式中、R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアルキルカルボニル基または置換基を有していてもよいアリール基を表わすか、或いは、R1とR2とが互いに結合して、それらが結合する炭素原子とともにシクロアルケン環を形成する。R3は、置換基を有していてもよいアルキル基またはアルキル基を有していてもよいアリール基を表わす。X−は陰イオンを表わす。)
で示される化合物(以下、化合物(1)と記すこともある。)と塩基化合物とホルマリン水溶液と炭素数2〜30のアルデヒド化合物とを混合することを特徴とする。
まずは、化合物(1)について説明する。
R1およびR2で表わされるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、デシル基、シクロプロピル基、2,2−ジメチルシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メンチル基等の直鎖状、分枝鎖状または環状の炭素数1〜10のアルキル基が挙げられる。
R1およびR2で表わされるアルキル基が有していてもよい置換基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、4−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数6〜10のアリール基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブチルオキシ基、tert−ブトキシ基、トリフルオロメトキシ基等のフッ素原子を有していてもよい炭素数1〜10のアルコキシ基;ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、4−メトキシベンジルオキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数6〜10のアリール基を有する炭素数1〜10のアルコキシ基;3−フェノキシベンジルオキシ基等の炭素数6〜10のアリールオキシ基を有する炭素数6〜10のアリール基を有する炭素数1〜10のアルコキシ基;フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数6〜10のアリールオキシ基;3−フェノキシフェノキシ基等の炭素数6〜10のアリールオキシ基を有する炭素数6〜10のアリールオキシ基;アセチル基、プロピオニル基、ベンジルカルボニル基、4−メチルベンジルカルボニル基、4−メトキシベンジルカルボニル基、ベンゾイル基、2−メチルベンゾイル基、4−メチルベンゾイル基、4−メトキシベンゾイル基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数2〜10のアシル基;カルボキシ基;並びに、フッ素原子が挙げられる。
R1およびR2で表わされる置換基を有するアルキル基としては、例えば、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、メトキシエチル基、ベンジル基、4−フルオロベンジル基、4−メチルベンジル基、フェノキシメチル基、2−オキソプロピル基、2−オキソブチル基、フェナシル基および2−カルボキシエチル基が挙げられる。
R1およびR2で表わされるアリール基としては、例えば、フェニル基、2−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜10のアリール基等が挙げられる。
アリール基が有していてもよい置換基としては、例えば、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、メトキシエチル基等の炭素数1〜10のアルコキシ基またはフッ素原子を有する炭素数1〜10のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、フルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基、メトキシエトキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基またはフッ素原子を有していてもよい炭素数1〜10のアルコキシ基;並びに、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子が挙げられる。
置換基を有するアリール基としては、例えば、4−クロロフェニル基および4−メトキシフェニル基が挙げられる。
アリール基が有していてもよい置換基としては、例えば、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、メトキシエチル基等の炭素数1〜10のアルコキシ基またはフッ素原子を有する炭素数1〜10のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、フルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基、メトキシエトキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基またはフッ素原子を有していてもよい炭素数1〜10のアルコキシ基;並びに、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子が挙げられる。
置換基を有するアリール基としては、例えば、4−クロロフェニル基および4−メトキシフェニル基が挙げられる。
R1およびR2で表わされるアルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、デシルオキシカルボニル基、シクロプロポキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基等の直鎖状、分枝鎖状または環状の炭素数2〜11のアルコキシカルボニル基が挙げられる。
R1およびR2で表わされるアルコキシカルボニル基が有していてもよい置換基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、4−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数6〜10のアリール基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、トリフルオロメトキシ基等のフッ素原子を有していてもよい炭素数1〜10のアルコキシ基;ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、4−メトキシベンジルオキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数6〜10のアリール基を有する炭素数1〜10のアルコキシ基;3−フェノキシベンジルオキシ基等の炭素数6〜10のアリールオキシ基を有する炭素数6〜10のアリール基を有する炭素数1〜10のアルコキシ基;フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数6〜10のアリールオキシ基;3−フェノキシフェノキシ基等の炭素数6〜10のアリールオキシ基を有する炭素数6〜10のアリールオキシ基;アセチル基、プロピオニル基、ベンジルカルボニル基、4−メチルベンジルカルボニル基、4−メトキシベンジルカルボニル基、ベンゾイル基、2−メチルベンゾイル基、4−メチルベンゾイル基、4−メトキシベンゾイル基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数2〜10のアシル基;並びに、フッ素原子が挙げられる。
R1およびR2で表わされる置換基を有するアルコキシカルボニル基としては、例えば、フルオロメトキシカルボニル基、トリフルオロメトキシカルボニル基、メトキシメトキシカルボニル基、エトキシメトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、4−フルオロベンジルオキシカルボニル基、4−メチルベンジルオキシカルボニル基、フェノキシメトキシカルボニル基、2−オキソプロポキシカルボニル基および2−オキソブトキシカルボニル基が挙げられる。
R1およびR2で表わされるアルキルカルボニル基としては、例えば、アセチル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、ブチルカルボニル基、sec−ブチルカルボニル基、tert−ブチルカルボニル基、ペンチルカルボニル基、デシルカルボニル基、シクロプロピルカルボニル基、シクロヘキシルカルボニル基等の直鎖状、分枝鎖状または環状の炭素数2〜11のアルキルオキシカルボニル基が挙げられる。
R1およびR2で表わされるアルキルカルボニル基が有していてもよい置換基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、4−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数6〜10のアリール基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、トリフルオロメトキシ基、sec−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、トリフルオロメチルオキシ基等のフッ素原子を有していてもよい炭素数1〜10のアルコキシ基;ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、4−メトキシベンジルオキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数6〜10のアリール基を有する炭素数1〜10のアルコキシ基;3−フェノキシベンジルオキシ基等の炭素数6〜10のアリールオキシ基を有する炭素数6〜10のアリール基を有する炭素数1〜10のアルコキシ基;フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数6〜10のアリールオキシ基;3−フェノキシフェノキシ基等の炭素数6〜10のアリールオキシ基を有する炭素数6〜10のアリールオキシ基;アセチル基、プロピオニル基、ベンジルカルボニル基、4−メチルベンジルカルボニル基、4−メトキシベンジルカルボニル基、ベンゾイル基、2−メチルベンゾイル基、4−メチルベンゾイル基、4−メトキシベンゾイル基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数2〜10のアシル基;並びに、フッ素原子が挙げられる。
R1およびR2で表わされる置換基を有するアルキルカルボニル基としては、例えば、フルオロメチルカルボニル基、トリフルオロメチルカルボニル基、メトキシメチルカルボニル基、エトキシメチルカルボニル基、ベンジルカルボニル基、4−フルオロベンジルカルボニル基、4−メチルベンジルカルボニル基、フェノキシメチルカルボニル基、2−オキソプロピルカルボニル基および2−オキソブチルカルボニル基が挙げられる。
また、R1とR2とが互いに結合して、それらが結合する炭素原子とともに形成してもよいシクロアルケン環としては、例えば、シクロペンテン環、シクロヘキセン環およびシクロヘプテン環等が挙げられる。
R3で表わされるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、デシル基、シクロプロピル基、2,2−ジメチルシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メンチル基等の直鎖状、分枝鎖状または環状の炭素数1〜10のアルキル基が挙げられる。
R3で表わされるアルキル基が有していてもよい置換基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、4−メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数6〜10のアリール基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、トリフルオロメトキシ基等のフッ素原子を有していてもよい炭素数1〜10のアルコキシ基;ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、4−メトキシベンジルオキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数6〜10のアリール基を有する炭素数1〜10のアルコキシ基;3−フェノキシベンジルオキシ基等の炭素数6〜10のアリールオキシ基を有する炭素数6〜10のアリール基を有する炭素数1〜10のアルコキシ基;フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数6〜10のアリールオキシ基;3−フェノキシフェノキシ基等の炭素数6〜10のアリールオキシ基を有する炭素数6〜10のアリールオキシ基;アセチル基、プロピオニル基、ベンジルカルボニル基、4−メチルベンジルカルボニル基、4−メトキシベンジルカルボニル基、ベンゾイル基、2−メチルベンゾイル基、4−メチルベンゾイル基、4−メトキシベンゾイル基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数2〜10のアシル基;カルボキシ基;並びに、フッ素原子が挙げられる。
R3で表わされる置換基を有するアルキル基としては、例えば、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、メトキシエチル基、ベンジル基、4−フルオロベンジル基、4−メチルベンジル基、フェノキシメチル基、2−オキソプロピル基、2−オキソブチル基、フェナシル基および2−カルボキシエチル基が挙げられる。
R3で表わされるアリール基としては、例えば、フェニル基、2−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜10のアリール基等が挙げられる。
アルキル基を有するアリール基としては、例えば、2,6−ジイソプロピルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基等が挙げられる。
アルキル基を有するアリール基としては、例えば、2,6−ジイソプロピルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基等が挙げられる。
上記式(1)におけるR3は、アルキル基を有していてもよいアリール基であることがより好ましい。
式(1)において、X−で表される陰イオンとしては例えば、塩化物イオン、臭化物イオン及びヨウ化物イオン等のハロゲン化物イオン;メタンスルホナート及びトリフルオロメタンスルホナート等のフッ素原子を有していてもよいアルカンスルホナートイオン;トリフルオロアセテート及びトリクロロアセテートイオン等のハロゲン原子を有していてもよいアセテートイオン;硝酸イオン;過塩素酸イオン;テトラフルオロボレート及びテトラクロロボレート等のテトラハロボレートイオン;ヘキサフルオロホスファート等のヘキサハロホスファートイオン;ヘキサフルオロアンチモナート及びヘキサクロロアンチモナート等のヘキサハロアンチモナートイオン;ペンタフルオロスタンナート及びペンタクロロスタンナート等のペンタハロスタンナートイオン;並びにテトラフェニルボレート、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート及びテトラキス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ボレート等の置換基を有していてもよいテトラアリールボレートが挙げられる。
化合物(1)としては例えば、3−エチルベンゾチアゾリウムブロマイド、3−ブチルベンゾチアゾリウムクロライド、3−(2,6−ジイソプロピル)フェニル−4,5−ジメチルチアゾリウムクロライド、3−フェニル−4,5−ジメチルチアゾリウムクロライド、3−ベンジルチアゾリウムクロライド、3−ベンジル−4−メチルチアゾリウムクロライド、3−n−ブチル−4−メチルチアゾリウムクロライド、3−n−ヘキシル−4−メチルチアゾリウムクロライド、3−シクロヘキシル−4−メチルチアゾリウムクロライド、3−n−オクチル−4−メチルチアゾリウムクロライド及び3−(2,4,6−トリメチル)フェニル−4,5−ジメチルチアゾリウムクロライド、3−〔2,4,6−トリメチルフェニル〕−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾチアゾリウムクロライド、5,6,7,8−テトラヒドロ−3−〔2,4,6−トリメチルフェニル〕−4H−シクロヘプタチアゾリウムクロライドを挙げることができる。
また、これら化合物(1)における「クロライド」が例えば「ヨーダイド」、「ブロマイド」、「メタンスルホナート」、「トリフルオロメタンスルホナート」、「ニトラート」、「ペルクロラート」、「テトラフルオロボレート」、「テトラクロロボレート」、「ヘキサフルオロホスファート」、「ヘキサフルオロアンチモナート」、「ヘキサクロロアンチモナート」、「ペンタフルオロスタンナート」、「ペンタクロロスタンナート」、「テトラフェニルボレート」、「テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート」、「テトラキス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ボレート」に置き換わった化合物(1)も挙げることができる。
化合物(1)は、市販品を用いることもできるし、例えばEur.J.Org.Chem.,2025(2004)に記載の方法に準じて製造されたものを用いることもできる。
化合物(1)の使用量は、炭素数2〜30のアルデヒド化合物1モルに対して、好ましくは0.001モル〜0.5モルの範囲であり、より好ましくは0.005モル〜0.3モルの範囲である。
化合物(1)の使用量は、炭素数2〜30のアルデヒド化合物1モルに対して、好ましくは0.001モル〜0.5モルの範囲であり、より好ましくは0.005モル〜0.3モルの範囲である。
本発明に用いられる塩基化合物としては、有機塩基、アルカリ金属炭酸塩等のアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属炭酸塩等のアルカリ土類金属塩からなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物が挙げられる。
かかる有機塩基としては、例えば、トリエチルアミン、トリオクチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン等の3級アミン;1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン、1,5,7−トリアザビシクロ[4,4,0]−5−デセン等の含窒素環状化合物;ピリジン、イミダゾール等の含窒素芳香族化合物;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド等のアルカリ金属アルコキシド;が挙げられる。
かかるアルカリ金属炭酸塩としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸リチウム、炭酸水素リチウムが挙げられる。
かかるアルカリ土類金属炭酸塩としては、例えば、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムが挙げられる。
本発明に用いられる塩基化合物としては、好ましくは有機塩基である。
かかる有機塩基としては、例えば、トリエチルアミン、トリオクチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン等の3級アミン;1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン、1,5,7−トリアザビシクロ[4,4,0]−5−デセン等の含窒素環状化合物;ピリジン、イミダゾール等の含窒素芳香族化合物;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド等のアルカリ金属アルコキシド;が挙げられる。
かかるアルカリ金属炭酸塩としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸リチウム、炭酸水素リチウムが挙げられる。
かかるアルカリ土類金属炭酸塩としては、例えば、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムが挙げられる。
本発明に用いられる塩基化合物としては、好ましくは有機塩基である。
本発明に用いられる塩基の使用量は、化合物(1)1モルに対して、好ましくは、 0.1モル〜2モル、より好ましくは0.5モル〜1.5モルである。
本発明は、ホルムアルデヒド源として、ホルマリン水溶液を用いることを特徴とする。ホルマリン水溶液には、重合防止剤としてメタノールなどのアルコールを含んでいてもよいし、一部が重合していてもよい。ホルマリン水溶液中のホルムアルデヒド含量は、10重量%〜60重量%の範囲であることが好ましい。ホルマリン水溶液は、通常、市販のものを用いることができる。
本発明に用いられる炭素数2〜30のアルデヒド化合物は、その分子内にホルミル基を少なくとも1つ有する化合物であればよい。なお、本発明における炭素数2〜30のアルデヒド化合物には、ホルムアルデヒドの重合物は含まれない。
炭素数2〜30のアルデヒド化合物としては、例えば、式(2)
(式中、R4は置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基または置換基を有していてもよいヘテロアリール基を表わす。)
で示されるアルデヒド化合物(以下、アルデヒド(2)と記すこともある。)が挙げられる。
(式中、R4は置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基または置換基を有していてもよいヘテロアリール基を表わす。)
で示されるアルデヒド化合物(以下、アルデヒド(2)と記すこともある。)が挙げられる。
ホルマリン水溶液に含まれるホルムアルデヒドと、アルデヒド(2)とのクロスカップリング反応により、式(3)
(式中、R4は、上記と同一の意味を表わす。)
で示されるα−ヒドロキシケトン化合物が生成する。
(式中、R4は、上記と同一の意味を表わす。)
で示されるα−ヒドロキシケトン化合物が生成する。
R4におけるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、デシル基、シクロプロピル基、2,2−ジメチルシクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メンチル基等の直鎖状、分枝鎖状または環状の炭素数1〜10のアルキル基が挙げられる。
アルキル基が有していてもよい置換基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、トリフルオロメトキシ基等のフッ素原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基;ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、4−メトキシベンジルオキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数6〜10のアリール基を有する炭素数1〜10のアルコキシ基;3−フェノキシベンジルオキシ基等の炭素数6〜10のアリールオキシ基を有する炭素数6〜10のアリール基を有する炭素数1〜10のアルコキシ基;フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数6〜10のアリールオキシ基;3−フェノキシフェノキシ基等の炭素数6〜10のアリールオキシ基を有する炭素数6〜10のアリールオキシ基;アセチル基、プロピオニル基、ベンジルカルボニル基、4−メチルベンジルカルボニル基、4−メトキシベンジルカルボニル基、ベンゾイル基、2−メチルベンゾイル基、4−メチルベンゾイル基、4−メトキシベンゾイル基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数2〜10のアシル基;メチルチオ基、エチルチオ基、イソプロピルチオ基等の炭素数1〜10のアルキルチオ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基;並びに、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子が挙げられる。
置換基を有するアルキル基としては、例えば、クロロメチル基、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、2−メトキシエチル基、メトキシカルボニルメチル基、1−エトキシカルボニル−2,2−ジメチル−3−シクロプロピル基および2−メチルチオエチル基が挙げられる。
アルキル基が有していてもよい置換基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、トリフルオロメトキシ基等のフッ素原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルコキシ基;ベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、4−メトキシベンジルオキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数6〜10のアリール基を有する炭素数1〜10のアルコキシ基;3−フェノキシベンジルオキシ基等の炭素数6〜10のアリールオキシ基を有する炭素数6〜10のアリール基を有する炭素数1〜10のアルコキシ基;フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数6〜10のアリールオキシ基;3−フェノキシフェノキシ基等の炭素数6〜10のアリールオキシ基を有する炭素数6〜10のアリールオキシ基;アセチル基、プロピオニル基、ベンジルカルボニル基、4−メチルベンジルカルボニル基、4−メトキシベンジルカルボニル基、ベンゾイル基、2−メチルベンゾイル基、4−メチルベンゾイル基、4−メトキシベンゾイル基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数2〜10のアシル基;メチルチオ基、エチルチオ基、イソプロピルチオ基等の炭素数1〜10のアルキルチオ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基;並びに、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子が挙げられる。
置換基を有するアルキル基としては、例えば、クロロメチル基、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、2−メトキシエチル基、メトキシカルボニルメチル基、1−エトキシカルボニル−2,2−ジメチル−3−シクロプロピル基および2−メチルチオエチル基が挙げられる。
R4におけるアリール基としては、例えば、フェニル基、2−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜20のアリール基が挙げられる。
アリール基が有していてもよい置換基としては、例えば、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基等のフッ素原子を有する炭素数1〜10のアルキル基;メトキシメチル基、エトキシメチル基、2−メトキシエチル基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有する炭素数1〜10のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、フルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基、2−メトキシエトキシ基等のフッ素原子または炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数1〜10のアルコキシ基;フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数6〜10のアリールオキシ基;3−フェノキシフェノキシ基等の炭素数6〜10のアリールオキシ基を有する炭素数6〜10のアリールオキシ基;アセチル基、プロピオニル基、ベンジルカルボニル基、4−メチルベンジルカルボニル基、4−メトキシベンジルカルボニル基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数2〜10のアシル基;ニトロ基;フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子;並びに、メチレンジオキシ基等の炭素数1〜6のアルキレンジオキシ基が挙げられる。置換アリール基としては、4−クロロフェニル基、4−メトキシフェニル基および3−フェノキシフェニル基等が挙げられる。
アリール基が有していてもよい置換基としては、例えば、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基等のフッ素原子を有する炭素数1〜10のアルキル基;メトキシメチル基、エトキシメチル基、2−メトキシエチル基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有する炭素数1〜10のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、フルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基、2−メトキシエトキシ基等のフッ素原子または炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数1〜10のアルコキシ基;フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数6〜10のアリールオキシ基;3−フェノキシフェノキシ基等の炭素数6〜10のアリールオキシ基を有する炭素数6〜10のアリールオキシ基;アセチル基、プロピオニル基、ベンジルカルボニル基、4−メチルベンジルカルボニル基、4−メトキシベンジルカルボニル基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数2〜10のアシル基;ニトロ基;フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子;並びに、メチレンジオキシ基等の炭素数1〜6のアルキレンジオキシ基が挙げられる。置換アリール基としては、4−クロロフェニル基、4−メトキシフェニル基および3−フェノキシフェニル基等が挙げられる。
R4におけるヘテロアリール基としては、例えば、ピリジル基、フリル基、5−メチルフリル基等の窒素原子、酸素原子、硫黄原子等のヘテロ原子を少なくとも一つ含む炭素数4〜10のヘテロアリール基等が挙げられる。
ヘテロアリール基が有していてもよい置換基としては、例えば、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基等のフッ素原子を有する炭素数1〜10のアルキル基;メトキシメチル基、エトキシメチル基、2−メトキシエチル基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有する炭素数1〜10のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、フルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基、2−メトキシエトキシ基等のフッ素原子または炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数1〜10のアルコキシ基;フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数6〜10のアリールオキシ基;3−フェノキシフェノキシ基等の炭素数6〜10のアリールオキシ基を有する炭素数6〜10のアリールオキシ基;アセチル基、プロピオニル基、ベンジルカルボニル基、4−メチルベンジルカルボニル基、4−メトキシベンジルカルボニル基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数2〜10のアシル基;ニトロ基;並びに、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子が挙げられる。
置換基を有するヘテロアリール基としては、例えば、2−クロロピリジル基等が挙げられる。
ヘテロアリール基が有していてもよい置換基としては、例えば、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基等のフッ素原子を有する炭素数1〜10のアルキル基;メトキシメチル基、エトキシメチル基、2−メトキシエチル基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有する炭素数1〜10のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、フルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基、2−メトキシエトキシ基等のフッ素原子または炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数1〜10のアルコキシ基;フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数6〜10のアリールオキシ基;3−フェノキシフェノキシ基等の炭素数6〜10のアリールオキシ基を有する炭素数6〜10のアリールオキシ基;アセチル基、プロピオニル基、ベンジルカルボニル基、4−メチルベンジルカルボニル基、4−メトキシベンジルカルボニル基等の炭素数1〜10のアルコキシ基を有していてもよい炭素数2〜10のアシル基;ニトロ基;並びに、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子が挙げられる。
置換基を有するヘテロアリール基としては、例えば、2−クロロピリジル基等が挙げられる。
アルデヒド(2)としては、例えば、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、シクロペンタンカルボアルデヒド、シクロヘキサンカルボアルデヒド、2−メチルプロパナール、2,2−ジメチルプロパナール、3−メチルチオプロパナール、2,2−ジメチルブタナール、1−メチルシクロヘキサンカルボアルデヒド、2,2−ジメチルノナナール、2,2−ジメチル−3−オキソプロパン酸メチル等の脂肪族アルデヒド;ベンズアルデヒド、4−フルオロベンズアルデヒド、4−ニトロベンズアルデヒド、3−ブロモベンズアルデヒド、2−クロロベンズアルデヒド、4−メチルベンズアルデヒド、3−メトキシベンズアルデヒド、3,4,5−トリメトキシベンズアルデヒド、3,4−メチレンジオキシベンズアルデヒド、1−ナフトアルデヒド等の芳香族アルデヒド;並びに、ピコリンアルデヒド、ニコチンアルデヒド等のヘテロ芳香族アルデヒドが挙げられる。
アルデヒド化合物(2)が3−メチルチオプロパナールであり、得られるα−ヒドロキシケトン化合物が4−メチルチオ−2−オキソ−1−ブタノールであることが好ましい。また、アルデヒド化合物(2)が芳香族アルデヒドであり、α−ヒドロキシケトン化合物が2−ヒドロキシ−1−アリールエタノンであることも好ましい。
本発明には、アルデヒド化合物(2)として、市販のものを用いてもよいし、公知の方法により製造したものを用いてもよい。
本発明に用いる疎水性溶媒は、芳香族炭化水素溶媒、脂肪族炭化水素溶媒、ハロゲン化炭化水素溶媒および水と混和しないエーテル溶媒からなる群から選ばれる。
芳香族炭化水素溶媒としては、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等が挙げられる。脂肪族炭化水素溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等が挙げられる。ハロゲン化炭化水素溶媒としては、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等が挙げられる。水と混和しないエーテル溶媒としては、ジエチルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル等が挙げられる。好ましくは、芳香族炭化水素溶媒、脂肪族炭化水素溶媒またはハロゲン化炭化水素溶媒であり、より好ましくは芳香族炭化水素系溶媒であり、さらに好ましくはトルエンである。
疎水性溶媒の使用量は、後述する混合により得られる反応混合物が水層と有機層とに分離する量であることが好ましい。容積効率を考慮すると、実用的には、ホルマリン水溶液中のホルムアルデヒドとアルデヒド化合物(2)との合計1重量部に対して、好ましくは、100重量部以下である。
芳香族炭化水素溶媒としては、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等が挙げられる。脂肪族炭化水素溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等が挙げられる。ハロゲン化炭化水素溶媒としては、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等が挙げられる。水と混和しないエーテル溶媒としては、ジエチルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル等が挙げられる。好ましくは、芳香族炭化水素溶媒、脂肪族炭化水素溶媒またはハロゲン化炭化水素溶媒であり、より好ましくは芳香族炭化水素系溶媒であり、さらに好ましくはトルエンである。
疎水性溶媒の使用量は、後述する混合により得られる反応混合物が水層と有機層とに分離する量であることが好ましい。容積効率を考慮すると、実用的には、ホルマリン水溶液中のホルムアルデヒドとアルデヒド化合物(2)との合計1重量部に対して、好ましくは、100重量部以下である。
本発明の製造方法における混合は、二酸化炭素の存在下で行われることが好ましい。本発明に用いられる二酸化炭素は、ガス状のものであってもよいし、固体状のもの(ドライアイス)であってもよいし、超臨界状態のものであってもよい。ガス状の二酸化炭素は、窒素等の不活性ガスで希釈されたものであってもよい。
二酸化炭素の使用量は、塩基化合物1モルに対して、好ましくは1モル以上であり、その上限は制限されないが、生産性の面から例えば1000モル以下である。
二酸化炭素の使用量は、塩基化合物1モルに対して、好ましくは1モル以上であり、その上限は制限されないが、生産性の面から例えば1000モル以下である。
本発明の製造方法は、通常、アルデヒド化合物(2)とホルマリン水溶液と化合物(1)と塩基化合物と上記疎水性溶媒とを混合する方法により行われる。アルデヒド化合物(2)、ホルマリン水溶液、化合物(1)、塩基化合物及び上記疎水性溶媒の混合順序は制限されないが、アルデヒド化合物(2)とホルマリン水溶液と化合物(1)と上記疎水性溶媒とを加えて撹拌し、ここに塩基化合物を添加して撹拌を継続する方法が好ましく用いられる。かかる混合を二酸化炭素雰囲気で行う方法が、さらに好ましく用いられる。
本発明の製造方法における混合温度としては、−20℃〜200℃の範囲が好ましい。
本発明の製造方法における混合は、常圧下で行ってもよいし、加圧下で行ってもよい。ガス状の二酸化炭素により、加圧下に本反応を行うこともできる。
ホルマリン水溶液に含まれるホルムアルデヒドと、アルデヒド(2)とのクロスカップリング反応の進行度合いは、ガスクロマトグラフィ、高速液体クロマトグラフィ、薄層クロマトグラフィ、NMR、IR等の分析手段により確認することができる。
該クロスカップリング反応終了後、例えば、得られた反応混合物を必要に応じて分液処理し、有機層を含む混合物を濃縮することにより、α−ヒドロキシケトン化合物を取り出すことができる。取り出したα−ヒドロキシケトン化合物は、例えば、蒸留、カラムクロマトグラフィ等の精製手段により、さらに精製してもよい。
かくして得られるα−ヒドロキシケトン化合物としては、例えば、2−ヒドロキシアセトアルデヒド、2−ヒドロキシ−1−フェニルエタノン、2−ヒドロキシ−1−(4−クロロフェニル)エタノン、2−ヒドロキシ−1−(2−フルオロフェニル)エタノン、4−(メチルチオ)−2−オキソ−1−ブタノール、1−ヒドロキシ−2−プロパノン、1−ヒドロキシ−2−ブタノン、1−ヒドロキシ−2−ペンタノンおよび2−ヒドロキシ−1−シクロヘキサノンが挙げられる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
(実施例1)
窒素置換した50mLシュレンク管に、ベンズアルデヒド205mg、38重量%ホルマリン水460mg、4,5−ジメチル−3−(2,6−ジイソプロピルフェニル)チアゾリウムブロマイド34mg、トルエン2g及びドライアイス500mgを仕込んだ後、発生するガス状の二酸化炭素を、常圧まで排気した。得られた混合物を、40℃に加温し、二酸化炭素ガスの発泡がおさまってから、攪拌下に、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン30mgをトルエン100mgに溶解した溶液を加え、得られた混合物を40℃で6時間撹拌した。得られた反応混合物を室温まで冷却し、2−ヒドロキシ−1−フェニル−エタノンを含む反応混合物を得た。ガスクロマトグラフィ内部標準法による分析の結果、2−ヒドロキシ−1−フェニルエタノンの収率は70%であり、ベンズアルデヒドが18%回収された。
窒素置換した50mLシュレンク管に、ベンズアルデヒド205mg、38重量%ホルマリン水460mg、4,5−ジメチル−3−(2,6−ジイソプロピルフェニル)チアゾリウムブロマイド34mg、トルエン2g及びドライアイス500mgを仕込んだ後、発生するガス状の二酸化炭素を、常圧まで排気した。得られた混合物を、40℃に加温し、二酸化炭素ガスの発泡がおさまってから、攪拌下に、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン30mgをトルエン100mgに溶解した溶液を加え、得られた混合物を40℃で6時間撹拌した。得られた反応混合物を室温まで冷却し、2−ヒドロキシ−1−フェニル−エタノンを含む反応混合物を得た。ガスクロマトグラフィ内部標準法による分析の結果、2−ヒドロキシ−1−フェニルエタノンの収率は70%であり、ベンズアルデヒドが18%回収された。
(実施例2)
窒素置換した50mLシュレンク管に、ベンズアルデヒド171mg、38重量%ホルマリン水382mg、5,6,7,8−テトラヒドロ−3−〔2,4,6−トリメチルフェニル〕−4H−シクロヘプタチアゾリウムクロライド30mg、トルエン2g及びドライアイス500mgを仕込んだ後、発生するガス状の二酸化炭素を、常圧まで排気した。得られた混合物を、40℃に加温し、二酸化炭素ガスの発泡がおさまってから、攪拌下に、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン25mgをトルエン100mgに溶解した溶液を加え、得られた混合物を40℃で6時間撹拌した。得られた反応混合物を室温まで冷却し、2−ヒドロキシ−1−フェニル−エタノンを含む反応混合物を得た。ガスクロマトグラフィ内部標準法による分析の結果、2−ヒドロキシ−1−フェニルエタノンの収率は78%であり、ベンズアルデヒドが9%回収された。
窒素置換した50mLシュレンク管に、ベンズアルデヒド171mg、38重量%ホルマリン水382mg、5,6,7,8−テトラヒドロ−3−〔2,4,6−トリメチルフェニル〕−4H−シクロヘプタチアゾリウムクロライド30mg、トルエン2g及びドライアイス500mgを仕込んだ後、発生するガス状の二酸化炭素を、常圧まで排気した。得られた混合物を、40℃に加温し、二酸化炭素ガスの発泡がおさまってから、攪拌下に、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン25mgをトルエン100mgに溶解した溶液を加え、得られた混合物を40℃で6時間撹拌した。得られた反応混合物を室温まで冷却し、2−ヒドロキシ−1−フェニル−エタノンを含む反応混合物を得た。ガスクロマトグラフィ内部標準法による分析の結果、2−ヒドロキシ−1−フェニルエタノンの収率は78%であり、ベンズアルデヒドが9%回収された。
(実施例3)
窒素置換した50mLシュレンク管に、4−クロロベンズアルデヒド240mg、38重量%ホルマリン水410mg、4,5-ジメチル−3−(2,6−ジイソプロピルフェニル)チアゾリウムブロマイド30mg、トルエン2g及びドライアイス500mgを仕込んだ後、発生するガス状の二酸化炭素を、常圧まで排気した。得られた混合物を、40℃に加温し、二酸化炭素ガスの発泡がおさまってから、攪拌下に、トリエチルアミン9mgをトルエン100mgに溶解した溶液を加え、得られた混合物を40℃で6時間撹拌した。得られた反応混合物を室温まで冷却し、2−ヒドロキシ−1−(4−クロロフェニル)エタノンを含む反応混合物を得た。ガスクロマトグラフィ内部標準法による分析の結果、2−ヒドロキシ−1−(4−クロロフェニル)エタノンの収率は55%であり、4−クロロベンズアルデヒドが42%回収された。
(実施例4)
窒素置換した50mLシュレンク管に、3−メチルチオプロパナール840mg、38重量%ホルマリン水956mg、5,6,7,8−テトラヒドロ−3−〔2,4,6−トリメチルフェニル〕−4H−シクロヘプタチアゾリウムクロライド30mg、トルエン2g及びドライアイス500mgを仕込んだ後、発生するガス状の二酸化炭素を、常圧まで排気した。得られた混合物を、50℃に加温し、二酸化炭素ガスの発泡がおさまってから、攪拌下に、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン13mgをトルエン300mgに溶解した溶液を加え、得られた混合物を50℃で8時間撹拌した。得られた反応混合物を室温まで冷却し、4−(メチルチオ)−2−オキソ−1−ブタノールを含む反応混合物を得た。ガスクロマトグラフィ内部標準法による分析の結果、4−(メチルチオ)−2−オキソ−1−ブタノールの収率は36%であり、3−メチルチオプロパナールが22%回収された。
(実施例5)
窒素置換した50mLシュレンク管に、3−メチルチオプロパナール1030mg、38重量%ホルマリン水1200mg、4,5-ジメチル−3−(2,6−ジイソプロピルフェニル)チアゾリウムブロマイド35mg、トルエン5g及びドライアイス500mgを仕込んだ後、発生するガス状の二酸化炭素を、常圧まで排気した。得られた混合物を、50℃に加温し、二酸化炭素ガスの発泡がおさまってから、攪拌下に、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン15mgをトルエン300mgに溶解した溶液を加え、得られた混合物を50℃で8時間撹拌した。得られた反応混合物を室温まで冷却し、4−(メチルチオ)−2−オキソ−1−ブタノールを含む反応混合物を得た。ガスクロマトグラフィ内部標準法による分析の結果、4−(メチルチオ)−2−オキソ−1−ブタノールの収率は23%であり、3−メチルチオプロパナールが27%回収された。
窒素置換した50mLシュレンク管に、4−クロロベンズアルデヒド240mg、38重量%ホルマリン水410mg、4,5-ジメチル−3−(2,6−ジイソプロピルフェニル)チアゾリウムブロマイド30mg、トルエン2g及びドライアイス500mgを仕込んだ後、発生するガス状の二酸化炭素を、常圧まで排気した。得られた混合物を、40℃に加温し、二酸化炭素ガスの発泡がおさまってから、攪拌下に、トリエチルアミン9mgをトルエン100mgに溶解した溶液を加え、得られた混合物を40℃で6時間撹拌した。得られた反応混合物を室温まで冷却し、2−ヒドロキシ−1−(4−クロロフェニル)エタノンを含む反応混合物を得た。ガスクロマトグラフィ内部標準法による分析の結果、2−ヒドロキシ−1−(4−クロロフェニル)エタノンの収率は55%であり、4−クロロベンズアルデヒドが42%回収された。
(実施例4)
窒素置換した50mLシュレンク管に、3−メチルチオプロパナール840mg、38重量%ホルマリン水956mg、5,6,7,8−テトラヒドロ−3−〔2,4,6−トリメチルフェニル〕−4H−シクロヘプタチアゾリウムクロライド30mg、トルエン2g及びドライアイス500mgを仕込んだ後、発生するガス状の二酸化炭素を、常圧まで排気した。得られた混合物を、50℃に加温し、二酸化炭素ガスの発泡がおさまってから、攪拌下に、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン13mgをトルエン300mgに溶解した溶液を加え、得られた混合物を50℃で8時間撹拌した。得られた反応混合物を室温まで冷却し、4−(メチルチオ)−2−オキソ−1−ブタノールを含む反応混合物を得た。ガスクロマトグラフィ内部標準法による分析の結果、4−(メチルチオ)−2−オキソ−1−ブタノールの収率は36%であり、3−メチルチオプロパナールが22%回収された。
(実施例5)
窒素置換した50mLシュレンク管に、3−メチルチオプロパナール1030mg、38重量%ホルマリン水1200mg、4,5-ジメチル−3−(2,6−ジイソプロピルフェニル)チアゾリウムブロマイド35mg、トルエン5g及びドライアイス500mgを仕込んだ後、発生するガス状の二酸化炭素を、常圧まで排気した。得られた混合物を、50℃に加温し、二酸化炭素ガスの発泡がおさまってから、攪拌下に、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン15mgをトルエン300mgに溶解した溶液を加え、得られた混合物を50℃で8時間撹拌した。得られた反応混合物を室温まで冷却し、4−(メチルチオ)−2−オキソ−1−ブタノールを含む反応混合物を得た。ガスクロマトグラフィ内部標準法による分析の結果、4−(メチルチオ)−2−オキソ−1−ブタノールの収率は23%であり、3−メチルチオプロパナールが27%回収された。
本発明によれば、α−ヒドロキシケトン化合物を製造するための新たな方法を提供することができる。そして、本発明は、触媒量単位当たりのα−ヒドロキシケトン化合物の生成における選択性を向上させることができる点で有利なものである。また、ホルムアルデヒド源として、より安価なホルマリン水を用いることができる点においても有利なものである。
Claims (8)
- 芳香族炭化水素溶媒、脂肪族炭化水素溶媒、ハロゲン化炭化水素溶媒および水と混和しないエーテル溶媒からなる群から選ばれる少なくとも一種の疎水性溶媒の存在下、式(1)
(式中、R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有していてもよいアルキルカルボニル基または置換基を有していてもよいアリール基を表わすか、或いは、R1とR2とが互いに結合して、それらが結合する炭素原子とともにシクロアルケン環を形成する。R3は、置換基を有していてもよいアルキル基またはアルキル基を有していてもよいアリール基を表わす。X−は陰イオンを表わす。)
で示される化合物と塩基化合物とホルマリン水溶液と炭素数2〜30のアルデヒド化合物とを混合することを特徴とするα−ヒドロキシケトン化合物の製造方法。 - 反応混合物が、水層と有機層とに分離する請求項1記載の製造方法。
- 塩基化合物が、有機塩基、アルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩からなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物である請求項1または2記載の製造方法。
- 式(1)におけるR3が、アルキル基を有していてもよいアリール基である請求項1〜3のいずれか一項記載の製造方法。
- 式(1)で示される化合物と塩基化合物とホルマリン水溶液と炭素数2〜30のアルデヒド化合物との混合が、二酸化炭素の存在下に行われる請求項1〜4のいずれか一項記載の製造方法。
- 式(2)で示されるアルデヒド化合物が3−メチルチオプロパナールであり、α−ヒドロキシケトン化合物が4−メチルチオ−2−オキソ−1−ブタノールである請求項6記載の製造方法。
- 式(2)で示されるアルデヒド化合物が芳香族アルデヒドであり、α−ヒドロキシケトン化合物が2−ヒドロキシ−1−アリールエタノンである請求項6記載の製造方法。
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