JP2007126446A - β−ヒドロキシケトン化合物の製造方法 - Google Patents
β−ヒドロキシケトン化合物の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007126446A JP2007126446A JP2006270439A JP2006270439A JP2007126446A JP 2007126446 A JP2007126446 A JP 2007126446A JP 2006270439 A JP2006270439 A JP 2006270439A JP 2006270439 A JP2006270439 A JP 2006270439A JP 2007126446 A JP2007126446 A JP 2007126446A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- formula
- compound
- optionally substituted
- alkyl
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
Description
。
で示されるケトン化合物(以下、ケトン(2)と略記する。)が挙げられる。
で示されるアルデヒド化合物(以下、アルデヒド(3)と略記する。)が挙げられる。
(式中、R6、R7、R8およびR9は、それぞれ上記と同一の意味を表す。)
で示されるβ−ヒドロキシケトン化合物が得られる。ここで、ケトン化合物として、カルボニル基に対して非対称であり、かつ、1つのカルボニル基に隣接する2つの炭素原子上のそれぞれに水素原子が結合している化合物を用いる場合、反応の選択性は、カルボニル基に隣接する各炭素原子上に結合している置換基の種類やその数、あるいはアルデヒド化合物の種類によって異なる。
3角フラスコに、1−メチル−3−ブチルイミダゾリウムクロライド22gと水200gを仕込み、溶解させた。別の3角フラスコに、フッ化銀(I)16.1gと水120gを仕込み、溶解させた後、2つの水溶液を25℃で混合し、同温度で30分攪拌を続けた。反応後に析出した結晶を濾過し、結晶を水洗した。得られた濾液と洗液を合一して濃縮し、無色オイル24.5gを得た。このオイルは、室温で放置すると結晶化した。元素分析の結果、得られた結晶は1−メチル−3−ブチルイミダゾリウムフルオライドの2水和物と同定された。収率:100%。
元素分析値: C:49.5、H:9.9、N:14.5、F:9.2
計算値 : C:49.5、H:9.9、N:14.4、F:9.8
3角フラスコに、1−メチル−3−ブチルイミダゾリウムクロライド5.0gと水50gを仕込み、溶解させた。別の3角フラスコに、フッ化銀(I)1.72gと水30gを仕込み、溶解させた後、2つの水溶液を25℃で混合し、同温度で30分攪拌を続けた。反応後に析出した結晶を濾過し、結晶を水洗した。得られた濾液と洗液を合一して濃縮し、無色オイル5.8gを得た。このオイルは、0℃でも液体であった。元素分析の結果、得られたオイルはフッ化物イオン47.5モル%、塩化物イオン52.5モル%の混合アニオンと1−メチル−3−ブチルイミダゾリウムカチオンとからなる塩の2水和物と同定された。
収率:100%。
元素分析値: C:48.2、H:9.5、N:14.1、F:4.6、Cl:9.5
計算値 : C:47.4、H:9.5、N:13.8、F:4.5、Cl:9.2
還流冷却管を付した50mLフラスコに、ホルムアルデヒド300mgと参考例1で合成したイミダゾリウム塩(1)200mgとアセトン15gを仕込み、混合した後、50℃で4時間攪拌した。室温まで冷却後、酢酸エチル10gと水5gを加えて攪拌・静置すると2層に分離した。その上層を、ガスクロマトグラフィ(内部標準法)にて分析したところ、ホルムアルデヒドの転化率は75%であり、4−ヒドロキシ−2−ブタノンの選択率は81%であった。(ジアセトンアルコールの選択率:16%。)
還流冷却管を付した50mLフラスコに、ベンズアルデヒド240mgと参考例1で合成したイミダゾリウム塩(1)80mgとアセトフェノン240mgを仕込み、混合した後、50℃で4時間攪拌した。室温まで冷却後、酢酸エチル10gと水5gを加えて攪拌・静置すると2層に分離した。その上層を、ガスクロマトグラフィ(内部標準法)にて分析したところ、ベンズアルデヒドの転化率は50%であり、3−ヒドロキシ−1,3−ジフェニル−1−プロパノンの選択率は84%であった。また、脱水体であるカルコンは微量生成しているのみであった。
還流冷却管を付した50mLフラスコに、4−フルオロベンズアルデヒド250mgと参考例1で合成したイミダゾリウム塩(1)40mgとアセトン15gを仕込み、混合した後、25℃で48時間攪拌した。室温まで冷却後、酢酸エチル10gと水5gを加えて攪拌・静置すると2層に分離した。その上層を、ガスクロマトグラフィ(内部標準法)にて分析したところ、4−フルオロベンズアルデヒドの転化率は70%であり、4−(4−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ−2−ブタノンの選択率は67%であった。また、脱水体である4−(4−フルオロフェニル)−3−ブテン−2−オンの選択率は24%であった。
還流冷却管を付した50mLフラスコに、ホルムアルデヒド300mgと参考例1で合成したイミダゾリウム塩(1)200mgと2−ブタノン15gを仕込み、混合した後、50℃で4時間攪拌した。室温まで冷却後、酢酸エチル10gと水5gを加えて攪拌・静置すると2層に分離した。その上層を、ガスクロマトグラフィ(内部標準法)にて分析したところ、ホルムアルデヒドの転化率は70%であり、3−メチル−4−ヒドロキシ−2−ブタノンの選択率は96%であった。
還流冷却管を付した50mLフラスコに、アセトン20gと参考例1で合成したイミダゾリウム塩(1)900mgを仕込み、60℃に昇温攪拌した。ここに、1−ペンタナール2.0gとアセトン10gの混合液を、8時間かけて滴下した後、同温度で2時間攪拌した。反応後、アセトンを留去し、トルエン20gと水10gを加えて攪拌・静置すると2層に分離した。その上層を、ガスクロマトグラフィ(内部標準法)にて分析したところ、1−ペンタナールの転化率は95%であり、4−ヒドロキシ−2−オクタノンの選択率は73%であった。
還流冷却管を付した50mLフラスコに、アセトン12gと参考例1で合成したイミダゾリウム塩(1)400mgを仕込み、50℃に昇温攪拌した。ここに、シクロヘキサンカルボキシアルデヒド2.0gとアセトン5gの混合液を、2時間かけて滴下した後、同温度で2時間攪拌した。反応後、アセトンを留去し、トルエン20gと水10gを加えて攪拌・静置すると2層に分離した。その上層を、ガスクロマトグラフィ(内部標準法)にて分析したところ、シクロヘキサンカルボキシアルデヒドの転化率は35%であり、4−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ−2−ブタノンの選択率は80%であった。また、脱水体である4−シクロヘキシル−3−ブテン−2−オンの選択率は14%であった。
還流冷却管を付した50mLフラスコに、ベンズアルデヒド530mgと参考例1で合成したイミダゾリウム塩(1)200mgと2−ブタノン1.08gを仕込み、混合した後、60℃で4時間攪拌した。室温まで冷却後、酢酸エチル10gと水5gを加えて攪拌・静置すると2層に分離した。その上層を、ガスクロマトグラフィ(内部標準法)にて分析したところ、ベンズアルデヒドの転化率は30%であり、4−フェニル−4−ヒドロキシ−3−メチルー2−ブタノンの選択率は83%であった。また、脱水体である4−フェニル−3−メチル−3−ブテン−2−オンの選択率は3%であった。
Claims (6)
- 式(1)で示されるフッ化物イオンを含有するアルキル置換イミダゾリウム塩において、x=1である請求項1に記載の製造方法。
- 式(1)で示されるフッ化物イオンを含有するアルキル置換イミダゾリウム塩において、Y−で示される1価のアニオンが、フッ化物イオンを除くハロゲン化物イオン類、ホウ酸イオン類、リン酸イオン類、アンチモン酸イオン類、スルホン酸イオン類またはアミドイオン類である請求項1に記載の製造方法。
- ケトン化合物が、式(2)
で示されるケトン化合物であり、
アルデヒド化合物が、式(3)
で示されるアルデヒド化合物であり、
得られるβ−ヒドロキシケトン化合物が、式(4)
で示されるβ−ヒドロキシケトン化合物である請求項1に記載の製造方法。 - 式(3)で示されるアルデヒド化合物において、R9が、水素原子、結合炭素原子上に水素原子を有しない置換されていてもよいアルキル基または置換されていてもよいアリール基である請求項4に記載の製造方法。
- 請求項1に記載の製造方法において、β−ヒドロキシケトン化合物の製造後に式(1)で示されるフッ化物イオンを含有するアルキル置換イミダゾリウム塩を回収し、該フッ化物イオンを含有するアルキル置換イミダゾリウム塩をリサイクル使用する方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006270439A JP2007126446A (ja) | 2005-10-04 | 2006-10-02 | β−ヒドロキシケトン化合物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005290769 | 2005-10-04 | ||
JP2006270439A JP2007126446A (ja) | 2005-10-04 | 2006-10-02 | β−ヒドロキシケトン化合物の製造方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012092692A Division JP2012167098A (ja) | 2005-10-04 | 2012-04-16 | β−ヒドロキシケトン化合物の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007126446A true JP2007126446A (ja) | 2007-05-24 |
Family
ID=38149392
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006270439A Pending JP2007126446A (ja) | 2005-10-04 | 2006-10-02 | β−ヒドロキシケトン化合物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007126446A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011021129A (ja) * | 2009-07-17 | 2011-02-03 | Chisso Corp | 造膜助剤および塗料用組成物 |
CN109516906A (zh) * | 2018-11-29 | 2019-03-26 | 厦门金达威维生素有限公司 | 一种催化反应精馏合成丁酮醇的方法和装置 |
CN114874084A (zh) * | 2022-01-28 | 2022-08-09 | 浙江普洛家园药业有限公司 | 一种盐酸安非他酮杂质f的制备方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002275118A (ja) * | 2001-03-15 | 2002-09-25 | Central Glass Co Ltd | アルドール反応生成物の製造方法 |
WO2005063661A1 (ja) * | 2003-12-25 | 2005-07-14 | Sumitomo Chemical Company, Limited | フッ素化剤およびそれを用いる含フッ素化合物の製造方法 |
-
2006
- 2006-10-02 JP JP2006270439A patent/JP2007126446A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002275118A (ja) * | 2001-03-15 | 2002-09-25 | Central Glass Co Ltd | アルドール反応生成物の製造方法 |
WO2005063661A1 (ja) * | 2003-12-25 | 2005-07-14 | Sumitomo Chemical Company, Limited | フッ素化剤およびそれを用いる含フッ素化合物の製造方法 |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011021129A (ja) * | 2009-07-17 | 2011-02-03 | Chisso Corp | 造膜助剤および塗料用組成物 |
CN109516906A (zh) * | 2018-11-29 | 2019-03-26 | 厦门金达威维生素有限公司 | 一种催化反应精馏合成丁酮醇的方法和装置 |
CN109516906B (zh) * | 2018-11-29 | 2021-10-08 | 厦门金达威维生素有限公司 | 一种催化反应精馏合成丁酮醇的方法和装置 |
CN114874084A (zh) * | 2022-01-28 | 2022-08-09 | 浙江普洛家园药业有限公司 | 一种盐酸安非他酮杂质f的制备方法 |
CN114874084B (zh) * | 2022-01-28 | 2023-12-19 | 浙江普洛家园药业有限公司 | 一种盐酸安非他酮杂质f的制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA2549431C (en) | Optically active quaternary ammonium salt having axial asymmetry and process for producing .alpha.-amino acid and derivative thereof with the same | |
Quinodoz et al. | N-Arylazetidines: Preparation through anionic ring closure | |
JP5070936B2 (ja) | 2−ヒドロキシ−4−(メチルチオ)酪酸またはそのエステルの製造方法およびその中間体 | |
JP2007126446A (ja) | β−ヒドロキシケトン化合物の製造方法 | |
EP2344437B1 (en) | Process for producing alpha-hydroxyketone compounds | |
CN109809967B (zh) | 一种合成手性醇的方法 | |
JP2012167098A (ja) | β−ヒドロキシケトン化合物の製造方法 | |
JP5974738B2 (ja) | α−ヒドロキシケトン化合物の製造方法 | |
KR100718166B1 (ko) | 구리 촉매하의 삼성분 짝지움 반응에 의한n-술포닐아미딘의 제조방법 | |
JP2019147829A (ja) | 5−(トリフルオロメチル)ピリミジン誘導体及びその製造方法 | |
JP2013067602A (ja) | α−ヒドロキシケトン化合物の製造方法 | |
JP5332228B2 (ja) | チアゾリウム塩が固定化された粒子状酸化物、その製造方法およびその利用 | |
EP1641740B1 (en) | Method for producing an optically active nitro compound | |
JP2009023927A (ja) | 光学活性シアノヒドリンの製造方法 | |
JP4613276B2 (ja) | 光学活性ピロリジン誘導体 | |
JP4911528B2 (ja) | 光学活性ヒドロキシメチル化化合物の製法及びそのための触媒 | |
Chen et al. | 1-(N, N-Diisopropylcarbamoyloxy)-1-tosyl-1-alkenes a 2 d 1 Synthons via Tandem Umpolung | |
JP2015071541A (ja) | α−ヒドロキシケトン化合物の製造方法 | |
JP4784424B2 (ja) | シリルエーテルの製造方法及びアルコールへのシリル保護基の導入方法 | |
KR20010050274A (ko) | 다양한 헤테로사이클릭 고리 시스템을 갖는5-리폭시게나제 억제제의 제조 방법 | |
KR20150106617A (ko) | 키랄 베타 히드록시 카보닐 화합물의 제조 방법 및 이에 의해 제조된 베타 히드록시 카보닐 화합물 | |
JP2006111610A (ja) | β−フルオロアルコール類の製造方法 | |
JP2009013118A (ja) | アルカン化合物の製造方法 | |
JP2009013119A (ja) | プロパン化合物の製造方法 | |
JP2005206583A (ja) | フッ化物イオン含有アルキル置換イミダゾリウム塩の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD05 | Notification of revocation of power of attorney |
Effective date: 20080201 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425 |
|
RD05 | Notification of revocation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425 Effective date: 20080515 |
|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20090714 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20111219 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20111227 |
|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20120222 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20120313 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20120703 |