JP2015067846A - 蒸発源及び真空蒸着装置及び有機el表示装置の製造方法 - Google Patents

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三宅 竜也
Tatsuya Miyake
竜也 三宅
松浦 宏育
Hiroyasu Matsuura
宏育 松浦
英明 峰川
Hideaki Minekawa
英明 峰川
智彦 尾方
Tomohiko Ogata
智彦 尾方
楠 敏明
Toshiaki Kusunoki
敏明 楠
山本 健一
Kenichi Yamamoto
健一 山本
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Abstract

【課題】大型基板上に膜厚が均一で有機EL上部電極用の有機薄膜を劣化させることなく成膜させ、或いは、蒸気漏れやノズルの温度低下を低減し、長時間連続運転可能な蒸発源及び真空蒸着装置を提供する。【解決手段】本発明は、蒸着材料を内在するルツボと、前記蒸着材料を加熱し、蒸気を発生させる加熱手段と、前記蒸気を外部に放出するノズル孔を形成するノズル部と、前記ルツボ内の前記蒸着材料の上部に配設され、前記ノズル孔に前記蒸気をもたらすオリフィスを備え、前記ルツボ内に密閉空間を形成する中蓋部と、前記中蓋部から前記加熱手段と対向するように延在する中蓋対向部とを備える中蓋と、を有し、前記蒸着材料は、前記中蓋部から輻射熱よって加熱され、前記蒸気を発生する。【選択図】図3

Description

本発明は、蒸発源及び真空蒸着装置及び有機EL表示装置の製造方法に係り、特に大型の基板上に有機EL表示装置を形成するために有効な蒸発源及び真空蒸着装置及び有機EL表示装置の製造方法に関する。
有機EL表示装置や照明装置に用いられる有機EL素子は、有機材料からなる有機層を上下から陽極と陰極の一対の電極で挟み込んだ構造であり、電極に電圧を印加することにより、陽極側から正孔が、陰極側から電子が、それぞれ有機層に注入され、それらが再結合することにより発光する仕組みになっている。
この有機層は、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層を含む多層膜が積層された構造になっている。この有機層を形成する材料として、高分子材料と低分子材料を用いたものがある。このうち、低分子材料を用いる場合には、真空蒸着装置を用いて有機薄膜を形成する。
有機ELデバイスの特性は、有機層の膜厚の影響を大きく受ける。近年は、有機ELでは発光層に蛍光のみで発光する材料だけでなく、発光効率の良い燐光を用いて発光する材料も用いている。そのため、蒸着技術に求められる要求も多くなっている。例えば、燐光材料では蛍光材料以上に熱分解し易い材料である。そのため、できるだけ劣化が少なく、蒸着レートが安定となるような蒸発源が求められる。有機薄膜を形成する基板は、年々大形化してきている。従って、真空蒸着装置を用いる場合には、大型の基板上に形成される有機薄膜や電極用金属薄膜の膜厚を高精度に制御し、長時間連続稼動する必要がある。
なお、真空蒸着で基板に薄膜を連続させて形成する構成ための蒸発源として、特許文献1には、ヒータ部の熱をルツボ体と蒸発口の両方に加えて、溶融蒸発した蒸着材料が蒸発口に詰まりにくくなり、蒸着の際の均一性が良い蒸発源が開示されている。特許文献2には、ルツボ体を厚みの薄い金属材料で構成された蒸発源を用いることで、温度応答性が良く、ルツボ体に蒸着材料が染み込み難い蒸発源が開示されている。
特開2004−315898号公報 WO2009−060739号公報
特許文献1には、ルツボ体の外部周辺部にヒータを配置し、蒸発口の周囲に配設される伝導加熱部からなる均熱蓋部を設けることにより、蒸発口周辺の加熱時の温度を上昇させ、蒸発口が蒸着材料で詰まりにくくなる蒸発源が開示されている。一方、特許文献2には、蒸発容器を0.7mm以下の厚みの金属材料で形成し、熱容量が小さく制御性がよい蒸発源が開示されている。しかし、いずれの特許文献も蒸着材料の劣化や蒸着レートが安定となる蒸発源構造に対しては開示されていない。
本発明の第1の目的は、上記のような問題を解決して、蒸着材料を劣化させることなく連続成膜することが可能な真空蒸着方法及びその装置を提供することである。
また、本発明の第2の目的は、蒸着材料をノズルの温度低下による放熱あるいは蒸気漏れを低減できる蒸発源を用いて、大型基板に対応した有機薄膜を安定に成膜が可能な真空蒸着方法及びその装置を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明は少なくとも下記の特徴と有する。
本発明は、第1の目的を達成するために、蒸着材料を内在するルツボと、前記蒸着材料を加熱し、蒸気を発生させる加熱手段と、前記蒸気を外部に放出するノズル孔を形成するノズル部と、前記ルツボ内の前記蒸着材料の上部に配設され、前記ノズル孔に前記蒸気をもたらすオリフィスを備え、前記ルツボ内に密閉空間を形成する中蓋部と、前記中蓋部から前記加熱手段と対向するように延在する中蓋対向部とを備える中蓋と、を有し、前記蒸着材料は前記中蓋部から輻射熱よって前記蒸着材料の表面が加熱され、前記蒸気は前記表面から発生する、ことを特徴とする。
また、第2の目的を達成するために、本発明は、前記ノズル部は、前記蒸気の放出方向と垂直方向に延在する第1のノズル延在部と、前記加熱手段の前記第1のノズル延在部側から他端側に向かって対向するように延在する第2のノズル延在部とを備えてもよい。
さらに、第2の目的を達成するために、前記中蓋対向部は、前記ルツボ内壁側を沿うよう前記ノズル部に向かって延在する中蓋内側延在部と、Uターンし前記ルツボ外壁側を平行に延在する前記加熱手段に対向する中蓋外側延在部とを有し、前記第2のノズル延在部は、前記1のノズル延在部の先端から、延在するように設けてもよい。
また、第1の目的を達成するために、前記第2のノズル延在部は、前記ルツボ側を前記加熱手段の一部分又は全部分に沿って設けられ、前記中蓋外側延在部は、前記第2のノズル延在部の前記一部分を前記第2のノズル延在部に、他の部分を前記加熱手段にそれぞれ沿って設けられ、又は前記第2のノズル延在部の前部全部分に沿って設けられていてもよい。
さらに、前記第2のノズル延在部は、前記加熱手段の前記ルツボ側と反対側に沿って設けられ、前記中蓋外側延在部は、前記加熱手段の前記ルツボ側に沿って設けられていてもよい。
また、前記第2のノズル延在部は、前記第1のノズル延在部であり、前記加熱手段は、前記第1のノズル延在部と前記ノズル孔側の一部分又は全部分に沿って設けられ、前記中蓋外側延在部は、前記第1のノズル延在部の前記一部分と、他の部分を前記加熱手段にそれぞれ沿って設けられ、又は前記第1のノズル延在部の前部全部分に沿って設けられていてもよい。
さらに、前記中蓋部は、前記ルツボの前記蒸着材料が配設されない端部側に設けられ、
前記第2のノズル延在部は、前記ノズル孔側を前記加熱手段の一部分又は全部分に沿って設けられ、前記中蓋外側延在部は、前記第2のノズル延在部の前記一部分を前記第2のノズル延在部に、他の部分を前記加熱手段にそれぞれ沿って設けられ、又は前記第2のノズル延在部の前部全部分に沿って設けられていてもよい。
また、前記蒸発源の周辺への熱影響を低減するために、前記蒸発源周りに、熱シールドと、水冷ケースと、を設けてもよい。
さらに、前記中蓋および前記ノズルは、前記ルツボの材質より熱膨張係数の大きい材質であってもよい。
また、前記中蓋部の下面の輻射熱放出部分に、高輻射熱部材を配設、あるいは、高輻射熱部材で被覆してもよい。
さらに、前記中蓋部の下面の輻射熱放出部分形状を球面状にして、前記輻射熱を蒸着材料の上面中央側に照射してもよい。
また、前記ルツボの内側壁に断熱部材を設けてもよい。
さらに、前記ルツボの下部外側壁に加熱冷却機構を設けてもよい。
また、前記ルツボの下部外側壁に移動機構を設けて、前記中蓋下面と前記蒸着材料上面の距離を一定としてもよい。
さらに、上記の目的を達成するために、本発明の真空蒸着装置は、上記記載のいずれかの蒸発源を有するリニア蒸発源を用い、基板に蒸着材料を蒸着してもよい。
また、上記の目的を達成するために、本発明の有機EL表示装置の製造方法は、薄膜卜ランジスタが形成されたTFT基板を真空蒸着装置の蒸着室内に配置し、前記TFT基板に対向して、前記有機EL層または電極層を成膜するための蒸着材料を収容した請求項1乃至15のいずれかに記載の蒸発源であるリニア蒸発源を配設し、前記TFT基板に前記蒸着材料を蒸着することによって、前記有機EL層を形成する
本発明によれば、ルツボ内の中蓋からの輻射熱により、蒸着材料上面を加熱することにより、蒸着材料の劣化を防止して長時間安定した蒸着を実現できる。また、ノズルとルツボ間の蒸気漏れや、ノズル温度の低減を防止して、長時間、ノズル詰り等の不具合無しに成膜できる。
本発明の実施の形態である真空蒸着装置の構成の概略を示す模式図である。 本実施形態に用いる蒸発源の第1の実施例の構成を示す断面図である。 図2Aの蒸発源に熱シールド及び水冷ケースを配置した蒸発源構造の断面図である。 本実施形態に用いる蒸発源の第2の実施例の構成を示す断面図である。 本実施形態に用いる蒸発源の第3の実施例の構成を示す断面図である。 本実施形態に用いる蒸発源の第4の実施例の構成を示す断面図である。 本実施形態に用いる蒸発源の第5の実施例の構成を示す断面図である。 本実施形態に用いる蒸発源の第6の実施例の構成を示す断面図である。 本実施形態に用いる蒸発源の第7の実施例の構成を示す断面図である。 本実施形態に用いる蒸発源の第8の実施例の構成を示す断面図である。 本発明の第8の実施例において蒸着材料が減少していく例を示す図である。 本発明の第8の実施例において蒸着材料が減少していく例を示す図である。 本実施形態に用いる蒸発源の第9の実施例の構成を示す断面図である。 本実施形態に用いる蒸発源の第10の実施例の構成を示す断面図である。 本発明における有機EL表示装置生産工程の一実施例を示す工程図である。 従来の蒸発源構成の一例を示す断面図である。
本発明は、有機蒸着で問題となる蒸着材料の劣化や蒸着レート変動を防止するため、蒸着材料の加熱方法は一方向から主に輻射熱で実施する構成を用いている。ルツボとノズル部間の接触面積を大きくすることにより、蒸気漏れ流路のコンダクタンスの減少による蒸気漏れの低減を図っている。また、ルツボとノズル部間の接触面積増加、及び、ノズル部の坩堝内配置効果により、ノズル部先端の温度の低下が低減し、ノズル詰り等の不具合を回避できる蒸発源となっている。
本蒸発源を用いることにより、長期に安定して稼働できる蒸着装置を実現できる。
以下に、実施例及び図面を用いて本発明の内容を詳細に説明する。
しかし、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるわけではなく、本発明が属する技術分野において、通常の知識を有する者であれば、本発明の思想と精神に基づいて、本発明を修正若しくは変更できる発明が含まれることは勿論である。
なお、各図の説明において、同一の構成要素には同一の参照番号を付し、重複を避けるため、できるだけ説明を省略する。また、構成要素が同じでも、構成又は機能が異なる場合は、小文字のアルファベットの添え字を変えて付している。また、構成要素自体を示すときは、添え字を付けないで用いる。
(実施例1)
図1、図2A、図2Bを用いて、本発明の実施の形態である第1の実施例について説明する。図1は、本発明における実施の形態である真空蒸着装置20の構成の概略を示す模式図である。図2Aは、本実施形態に用いる蒸発源の第1の実施例の構成を示す断面図である。図2Bは、図2Aの蒸発源3に熱シールド及び水冷ケースを配置した蒸発源構造の断面である。
真空蒸着装置20は、真空蒸着室5内に、成膜される基板1、蒸着材料を有する蒸発源3、及び膜厚モニタ7がある。また、真空蒸着室5外には、基板1に成膜される膜厚を制御するための膜厚制御計8、蒸発源3の温度を制御するための蒸発源電源9、及び膜厚制御計8と蒸発源電源9を連動させて制御し、蒸着データを記録するための制御用パソコン10がある。
本実施形態の実施例1である蒸発源3Aは、図1に示すように、ノズル孔35が一列に配設されたリニア蒸発源である。ここで、リニア蒸発源の代わりに、ポイント蒸発源のクヌードセンセル(Kセル)を並べて設置した真空蒸着装置でも成膜可能である。
蒸発源3Aは、図2Aに示すように、蒸着材料4を内蔵するルツボ(坩堝)32aと、ルツボ(坩堝)32aを加熱するためのヒータ33a、ルツボ32aの温度(坩堝温度)を制御するための熱電対39を有する。ヒータ33a、ルツボ32aを温める以上、少なくともルツボ32aの側面を部分的に覆う構成になっている必要がある。更に、蒸発源3Aは、図2Bに示すように、熱を外部に漏らさないようにするための熱シールド320乃至322、及び水冷シールド323から構成されている。
なお、ルツボ32aは、セラミック(PBN(Pyrolytic Boron Nitride)、アルミナ、カーボン材料、BN(Boron Nitride)コンポジット材料等)や金属(チタン、チタン合金、タンタル、モリブデン、タングステン、白金等)の材質で構成されている。また、真空蒸着装置20には、外部から電源(図示しない)が供給されている。
このような構成によって、蒸発源3Aのルツボ32aは、ヒータ33aで加熱される。蒸着材料4は、例えば、有機材料の場合、300[℃]程度に加熱されて、ノズル孔35から基板1へ蒸着材料4の蒸気2が放出され、蒸着材料4が基板1上に成膜される。その際、加熱温度は、ルツボ32の底付近にある熱電対39でモニタされる。真空蒸着装置20は、膜厚モニタ7の信号により、基板1に形成される蒸着材料4の成膜速度(蒸着レート)を制御し、基板1と蒸発源3は相対的に水平方向移動(a方向)させることより、基板1の全体に所望の膜厚を形成することができる。
図13に、実施例1の図2Aに対応し、中蓋31を有する従来例である蒸発源3Jの構成の断面図を示す。蒸発源3Jの構成・機能は実施例1と異なるが、構成要素は、前段落で説明した範囲において、実施例1と同じである。実施例1の蒸発源3Aの構成要素には添え字aを付し、図13に示す従来例の構成要素には添え字Jを付している。
図13に示した従来技術の課題は、ルツボ32jの底面側、側面側からの伝導熱316、および、輻射熱38αにより蒸着材料4が主に加熱されるため、蒸着材料4は側面側、底面側から消費される。そのため、消費とともに蒸着材料4のルツボ32jと接する表面積が変動し、蒸着材料の蒸気2の量が変化してしまう(蒸着レートの不安定性)。また、従来技術は、蒸着材料4への加熱が蒸発に寄与しない蒸着材料4を含め全体に熱がかかるため、蒸着材料自体の劣化が進行しやすい。さらに、従来技術では、ノズル部34jが、上部表側に面している。このため、ルツボ32jを介して、ヒータ33jから熱を吸収して、ヒータ33jに近いノズル部34jの温度はルツボ温度と同程度まで温度上昇する。しかし、輻射熱37として熱が放出されるため、ヒータ33jから離れているノズル孔35付近のノズル部34jの温度は低下する。このため、ノズル孔35付近では、蒸着材料4の蒸気2が結露し易くなりノズル孔35に付着し、ノズル孔35を塞ぐ不具合(ノズル詰り)が起こり易い。
図2Aは、これらの課題を解決する本実施形態における蒸発源の実施例1を示す断面図である。
図2Aに示す実施例1の蒸発源3Aは、ルツボ32aの上部にノズル孔35である開口を有し、オリフィス311が設けられた中蓋31aが上からルツボ32aに挿入され、ノズル孔35が設けられたノズル部34aを、中蓋31aの上に配置する構造となっている。ノズル部34aは、ノズル孔35から左右に延在し開いている第1のノズル延在部であるノズル鍔水平部34aαと、ノズル鍔水平部34aαの先端部から更にヒータ33aに沿って下降する第2のノズル延在部であるノズル鍔下降部34aβとを有する。実施例1では、ノズル鍔下降部34aβはヒータ33aの下端まで配設されている。また、中蓋31aは、蒸着材料4の上部に設けられ、ルツボ32a内に密閉空間を形成する中蓋部31aαと、ルツボ32aの上端までルツボの内壁に沿って延在し上昇する中蓋内側延在部34aβと、上端からUターンしルツボ外壁に平行に延在し下降する中蓋外側延在部34aγとを備える中蓋対向部とを有する。実施例1では、中蓋外側延在部34aγは、ノズル鍔下降部34aβとルツボ32aの外壁との間をヒータ33aに下端まで延在して配設されている。
この構造によって、ヒータ33aよる加熱は、ノズル鍔下降部34aβ、中蓋外側延在部31aγ、ルツボ32a、中蓋内側延在部31aβの順に加熱され、実施例1の各部の温度はノズル部34a>中蓋31a>ルツボ32aの関係となる。
この結果、ノズル部34aの上面温度は、後述するように主として中蓋部31aαの輻射熱38で加熱されて発生する蒸気2の温度より高くすることができ、ノズル詰り等の不具合を回避できる。
また、ルツボ32aの温度が低いために、蒸着材料4は、ヒータ33aによって加熱された中蓋部31aαの下面側からの輻射熱38を受けて、主に加熱されることになる。蒸着材料4は、蒸着材料の上面側から加熱され、蒸発もしくは昇華することにより、蒸着材料4の蒸気2を発生する。即ち、蒸着材料4の消費は上面側から消費される。
この結果、有機材料の場合、熱伝導率が低いため、上面側から熱を受けても、その下側の有機材料は温度が上昇しにくく、劣化しにくくなる。また、上面側から蒸着材料4が消費されるため、蒸気が発生する表面積は、常に一定となり、蒸着材料4の消費とともに蒸着レートは変動することなく、一定に保持しやすくなる。
さらに、ルツボ32aと中蓋31a間の接触面積を、図2Aに示すように大きくすることにより、蒸気漏れ流路のコンダクタンスの減少し、蒸気漏れの低減を図ることができる。特に、ノズル部34aや中蓋31aは、ルツボ32aの材質と同程度か、少し大きい熱膨張係数をもつ材質を用いている。例えば、中蓋31aの材質として、チタン材質のルツボに対して、熱膨張係数が少し大きいモリブデンを用いる。そうすると、蒸着時、蒸発源の温度を上げることにより、ルツボ32aに接触するように設けられたモリブデン材質の中蓋31aの中蓋部31aα、中蓋内側延在部31aβがルツボ32に対して膨張する。この結果、ルツボ32aと中蓋内側延在部31aβとの密閉度が増し、さらに蒸気漏れ流路のコンダクタンスが低減し、蒸気漏れをさらに低減できた。
ここでは、チタンとモリブデンの組合せで実施したが、他の組合せ(例えば、ルツボ材質がアルミナ、PBN、BN、BNコンポジット材、カーボン、タンタル、モリブデン、チタンと、ノズル部と中蓋材質がタンタル、タングステン、モリブデン、チタンの組合せ)、あるいは、チタン同士などの同じ材質の組合せでも同様の効果が得られた。また、ノズル部34や中蓋31形状は、図2Aに示した構造以外の形状でも、接触面積増加、及びノズル部の坩堝内配置の条件が揃えば、蒸気漏れやノズル温度低下の防止効果は得られた。また、ルツボ内側壁をルツボ開口に向かって広がるようにテーパーを設けることにより、中蓋31の密着する部分を設けることができ、蒸気漏れを防ぐことができた。
図2Bは、熱を外部に漏らさないようにするために、図2Aに示す蒸発源3Aに熱シールド320〜322、及び水冷ケース323を配置した蒸発源3の構造の断面図である。熱シールド320〜322は本実施例では1枚で構成しているが、複数枚にすることにより、より熱シールド効果が得られた。図2Bの構造を採用することにより、図1に示す真空蒸着装置20において、蒸発源3Aからの輻射熱が低減し、蒸着中の基板1の温度上昇を低減できた。本実施例では、水冷ケース323を用いたが、水冷しないケースだけでも基板温度上昇を低減する効果があった。
(実施例2)
図3は、本実施形態に用いる第2の実施例である蒸発源3Bの構成を示す断面図である。実施例2においても、図1の真空蒸着装置20に適用するものとする。
実施例1では、中蓋31aは、ノズル部34aを介して、ヒータ33aから加熱されるため、両者の温度はノズル部34a>中蓋31aの関係となる。ノズル詰りを防止するには、両者の温度はノズル部34≒中蓋31の関係でも良く、蒸着材料4の加熱するためには、中蓋31の温度が高い方が良い。
従って、図3に示すように、実施例2の蒸発源3Bは、中蓋31bの中蓋外側延在部31bγをヒータ33aに対面させ、中蓋外側延在部31bγとノズル鍔下降部34bβとの対面する面積割合を調整し、両者の温度を調整する構造を有する。図3に示す蒸発源3Bは、両者の面積割合を同程度になるような構造にした例である。
実施例2によれば、中蓋31bの温度を高くし、その下面から放出される輻射熱38を増加させることができ、効率良く蒸着材料4を基板1に成膜することができた。また、図2Bで示す熱シールド320〜322、水冷ケース323を用いることにより、基板温度上昇を低減することも可能である。
(実施例3)
図4は、実施例2の派生例であり、本実施形態に用いる第3の実施例である蒸発源3Cの構成を示す断面図である。実施例2では、ノズル鍔下降部34cβと中蓋外側延在部31bγのヒータ33aに面する面積割合が同等に面するように配設した。実施例3では、図4に示すように、蒸発源3Cは、ヒータ33aをノズル鍔下降部34cβと中蓋外側延在部31bγとで挟み込む配置とし、実施例2同様に両者のヒータ33aに面する面積割合が同等に面するように配設した。また、ヒータ33aの熱を両面からノズル鍔下降部34cβと中蓋外側延在部31bγへ効率よく伝達できる構造を提供できた。
(実施例4)
図5は、実施例2の派生例であり、本実施形態に用いる第4の実施例である蒸発源3Dの構成を示す断面図である。蒸発源3Dは、中蓋31bの中蓋部31bαの下面から輻射熱38を増幅するための蒸発源構造を有する実施例である。
図5に示す蒸発源3Dは、中蓋部31bαの下面に輻射率の高い窒化アルミニウムや炭化ケイ素などのセラミック類の高輻射率部材312を張り付けて、蒸着材料4を加熱するための輻射熱38を増加した一例である。本実施例では、高輻射率部材312を張り付けた例であるが、直接、中蓋部31bαの下面に窒化アルミニウムや炭化ケイ素をコーティングや溶射で覆うことでも同じ効果が得られた。
勿論、図2A、図4に示す中蓋31aαの下面にも高輻射率部材312設けても同様な効果を得ることはできる。
(実施例5)
図6は、本実施形態に用いる第5の実施例である蒸発源3Eの構成を示す断面図である。実施例1から実施例4までは、中蓋31の下面は平坦な場合の実施例である。蒸着材料4は、熱伝導率の小さい有機材料の場合、中蓋31の下面からの輻射熱38とルツボ32の側壁から熱(伝導熱316及び輻射熱38α)の影響で、ルツボ壁側から材料消費が進む場合がある。材料消費を蒸着材料4の上面から順次進めていくには、上面における輻射熱38からの熱量とルツボ側壁から熱量との和を一定にするようにする必要がある。
そこで本実施例では、図6に示すように、中蓋31cの中蓋部31cαの下面をパラボラ状にすることにより、輻射熱38の熱量を蒸着材料4の上面の中央側に集中するようにして、ルツボ側壁からの熱量とバランスさせて、蒸着材料4の上面の消費形状を平坦に進めていくようにした例である。輻射熱38は、ランバートの余弦則に従うので放出される面の法線方向の強度が強いので、蒸着材料4の上面の中央に法線方向が向くように、中蓋部31cαの下面形状にすることにより、効率良く輻射熱38を伝達できる。
(実施例6)
図7は、本実施形態に用いる第6の実施例である蒸発源3Fの構成を示す断面図である。実施例5ではルツボ側壁からの熱量(伝導熱316及び輻射熱38α)と中蓋31bの中蓋部31bα下面からの輻射熱38による熱量のバランスをとることにより、蒸着材料4の上面の消費形状を平坦にした。
本実施例では、図7に示すようにルツボ32aの内壁からの熱量を小さくするための断熱部材313を配設することにより、ルツボ側壁からの熱量の影響を小さくする。本実施例では、断熱部材313として、熱伝導率の小さい、ジルコニア等のセラミック部材を用いた。また、ルツボ32a自体を熱伝導率の小さい部材で構成してもよい。
(実施例7)
図8は、本実施形態に用いる第7の実施例である蒸発源3Gの構成を示す断面図である。実施例5ではルツボ側壁からの熱量(伝導熱316及び輻射熱38α)と中蓋31bの下面からの輻射熱38の熱量とのバランスをとることにより、蒸着材料4の上面の消費形状を平坦にした。
本実施例では、図8に示すようにルツボ32aの内壁からの伝導熱316、もしくは、輻射熱38αを小さくするため、ルツボ32aの温度を制御するための加熱冷却機構314を設置した。蒸着材料4への加熱温度を知るために、熱電対315を中蓋31bの温度を計測できる箇所に設けてもよい。
本実施例では、蒸着材料4の中蓋31bの中蓋部31bαの下面からの輻射熱38に曝される部分以外の蒸着材料4の温度を劣化しない温度に制御できるため、燐光材料を用いた場合でも劣化無しに有機薄膜を成膜することができた。
なお、ルツボ32aの底部に設けられた熱電対39は、他の実施例とは異なり、加熱冷却機構314によりルツボ32aが冷えすぎないようにルツボ温度を計測するためのものである。また、他の実施例においても、蒸着材料4への加熱温度を知るための熱電対39は、中蓋31あるいはノズル部34に設けてもよい。
(実施例8)
図9A,図9B,図9Cは、本実施形態に用いる第8の実施例である蒸発源3Hの構成を示す断面図である。実施例8の蒸発源3Hは、蒸着材料4の消費と共に、中蓋部31bαに対するルツボ32bの位置を調整できるようにした時の蒸発源である。実施例1〜実施例7では、材料消費と共に中蓋部31bαの下面と蒸着材料4の上面の距離Tosは、変化していく。そのため、輻射熱38は距離の自乗に反比例するため、蒸着材料4の上面へ照射される熱量が変動してしまう。
本実施例では、図9Aに示すように、ルツボの移動機構326を設置し、蒸着材料4の消費と共に、ルツボ32bを移動させて、常に距離Tosを一定と保持できる機構を有している。図9B,図9Cは、蒸着材料4が減少していく例を示す蒸発源3Hの断面図である。本実施例により、蒸着材料4は、常時、同じ輻射熱量を受け取ることができるため、蒸着材料4の蒸気2の蒸発量を一定に保ち、蒸着レートを安定に保持して、成膜することができた。
(実施例9,10)
図10と図11は、本実施形態に用いる第9、10の実施例である蒸発源3I、3Kの構成を示す断面図である。蒸発源3I、3Kは、実施例1〜8までのノズル部34と中蓋31の変形例である。図10の実施例9は、中蓋31dの中蓋内側延在部と中蓋外側延在部を一体化して単純化した中蓋一体部31dδと、ノズル部34dのノズル鍔下降部34dβとを、ヒータ33aに面するように配設して例である。中蓋31dの中蓋部31dαは、ルツボ32cの上端に設けられ、ルツボ32cと密閉空間を形成する。
図11に示す蒸発源3Kは、ノズル部34eのノズル鍔水平部34eαと下降させずに水平に伸ばした中蓋31eの中蓋外側延在部31eγとを、ヒータ33bと共に蒸発源の上面側に配設した例である。また、水平に伸びたノズル鍔水平部34eαと中蓋外側延在部31eγは、ヒータ33bに面するように配設されている。
図11の実施例10では、熱シールドや水冷ケースは図示していないが、図2Bのように熱シールド320〜322や水冷ケース323を設置することにより、基板温度上昇を防止して、成膜することができた。
(実施例11)
以上の説明では、蒸発源3の上方にノズル孔35を有する、水平に配設させた基板1に成膜するのに適した蒸発源を説明した。例えば、図2Aに示した蒸発源3Aにおいて、蒸着材料4と中蓋31aの中蓋部31aαの姿勢を維持し、その他の姿勢を90度回転して得られる蒸発源3にも、即ち垂直に配設された基板1に成膜する蒸発源3にも適用可能である。本実施例では、中蓋部31のオリフィス311は蒸着材料4の上部でなく、側部に設けられる。
(実施例12)
図12は、有機EL表示装置生産工程の一例を示した工程図である。実施例1〜実施例11では、この生産工程の有機蒸着の工程のみを主に説明した。
図12の工程図では、有機層と有機層に流れる電流を制御する薄膜トランジスタ(TFT)が形成されたTFT基板と、有機層を外部の湿気から保護する封止基板は別々に形成され、封止工程/シール硬化工程の封止工程において組み合わされる。
図12のTFT基板の製造工程において、ウェット洗浄された基板に対してドライ洗浄を行う。ドライ洗浄は、紫外線照射による洗浄を含む場合もある。
ドライ洗浄されたTFT基板に先ず、TFTが形成される。TFTの上にパッシベーション膜および平坦化膜が形成され、その上に有機EL層の下部電極が形成される。下部電極はTFTのドレイン電極と接続している。下部電極をアノードとする場合は、例えば、ITO(lndium Tinoxide)膜が使用される。
次に、下部電極の上に有機EL層が形成される。有機EL層は複数の層から構成される。下部電極がアノードの場合には、下から、例えば、ホール注入層、ホール輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層である。このような有機EL層は蒸着によって形成され、その上に上部電極層が形成される。上部電極層は、実施例1〜実施例5で述べたような真空蒸着装置あるいは有機EL表示装置の製造方法によって形成する。
有機EL層の上には、各画素共通に、ベタ膜で上部電極が形成される。有機EL表示装置がトップエミッションの場合は、上部電極にはIZO(登録商標、In−ZnO)等の透明電極が使用され、有機EL表示装置がボトムエミッションの場合は、アルミニウム等の金属膜が使用される。
図12の封止基板投入工程において、ウェット洗浄およびドライ洗浄を行った封止基板に対してデシカント(乾燥剤)が配置される。有機EL層は、水分があると劣化をするので、内部の水分を除去するためにデシカントが使用される。デシカントには種々な材料を用いることができるが、有機EL表示装置がトップエミッションかボトムエミッションかによってデシカントの配置方法が異なる。
このように、別々に製造されたTFT基板と封止基板は、封止工程において、組み合わされる。TFT基板と封止基板を封止するためのシール材は、封止基板に形成される。封止基板とTFT基板を組み合わせた後、シール部に紫外線を照射して、シール部を硬化させ、封止を完了させる。
このようにして形成された有機EL表示装置に対して点灯検査を行う。点灯検査において、黒点、白点等の欠陥が生じている場合でも欠陥修正可能なものは修正を行い、有機EL表示装置が完成する。
本発明により、複数の層によって形成される有機EL層を異物による汚染を抑え、かつ、短いタクト時間で形成することができるので、有機EL表示装置の製造コストを低下させ、歩留まりを向上させることができる。さらに、有機EL層の各層の成分を正確に制御することができるので、特性の再現性が高く、かつ、信頼性の高い有機EL表示装置を製造することができる。
1:基板 2:蒸気
3、3A乃至3K:蒸発源 31、31a乃至3e:中蓋
31aα乃至31eα:中蓋部 31aβ乃至31eβ:中蓋内側延在部
31aγ乃至31cγ、31eγ:中蓋外側延在部
31δγ:中蓋一体部 32、32a乃至32c:ルツボ
33、33a、33b:ヒータ 34、34a乃至34d:ノズル部
34aα乃至34eα:ノズル鍔水平部 34aβ乃至34dβ:ノズル鍔下降部
35:ノズル孔 36:蒸気漏れ
37:放熱 38、38α:輻射熱
39、315:熱電対 311:オリフィス
312:高輻射率部材 313:断熱部材
314:加熱冷却機構 316:伝導熱
326:ルツボ移動機構、 4:蒸着材料
5:真空蒸着室 7:膜厚モニタ
8:膜厚制御計 9:蒸発源電源
10:制御用パソコン 20:真空蒸着装置

Claims (17)

  1. 蒸着材料を内在するルツボと、
    前記蒸着材料を加熱し、蒸気を発生させる加熱手段と、
    前記蒸気を外部に放出するノズル孔を形成するノズル部と、
    前記ルツボ内の前記蒸着材料の上部に配設され、前記ノズル孔に前記蒸気をもたらすオリフィスを備え、前記ルツボ内に密閉空間を形成する中蓋部と、前記中蓋部から前記加熱手段と対向するように延在する中蓋対向部とを備える中蓋と、を有し、
    前記蒸着材料は前記中蓋部から輻射熱よって前記蒸着材料の表面が加熱され、前記蒸気は前記表面から発生する、
    ことを特徴とする蒸発源。
  2. 請求項1に記載の蒸発源において、
    前記ノズル部は、前記蒸気の放出方向と垂直方向に延在する第1のノズル延在部と、前記加熱手段の前記第1のノズル延在部側から他端側に向かって対向するように延在する第2のノズル延在部とを備える、
    ことを特徴とする蒸発源。
  3. 蒸着材料を内在するルツボと、
    前記蒸着材料を加熱し、蒸気を発生させる加熱手段と、
    前記蒸気を外部に放出するノズル孔を形成し、前記蒸気の放出方向と垂直方向に延在する第1のノズル延在部と、前記加熱手段の前記第1のノズル延在部側から他端側に向かって対向するように延在する第2のノズル延在部とを備えるノズル部と、
    前記ルツボ内の前記蒸着材料の上部に配設され、前記ノズル孔に前記蒸気をもたらすオリフィスを備え、前記ルツボ内に密閉空間を形成する中蓋部と、前記中蓋部から前記加熱手段と対向するように延在する中蓋対向部と、を備える中蓋と、を有し、
    前記蒸着材料は前記中蓋部から輻射熱よって前記蒸着材料の表面が加熱され、前記蒸気は前記表面から発生する、
    ことを特徴とする蒸発源。
  4. 請求項2又は3に記載の蒸発源において、
    前記中蓋対向部は、前記ルツボ内壁側を沿うよう前記ノズル部に向かって延在する中蓋内側延在部と、Uターンし前記ルツボ外壁側を平行に延在する前記加熱手段に対向する中蓋外側延在部とを有し、
    前記第2のノズル延在部は、前記第1のノズル延在部の先端から延在する、
    ことを特徴とする蒸発源。
  5. 請求項4に記載の蒸発源において、
    前記第2のノズル延在部は、前記ルツボ側を前記加熱手段の一部分又は全部分に沿って設けられ、
    前記中蓋外側延在部は、前記第2のノズル延在部の前記一部分を前記第2のノズル延在部に、他の部分を前記加熱手段にそれぞれ沿って設けられ、又は前記第2のノズル延在部の前部全部分に沿って設けられている、
    ことを特徴とする蒸発源。
  6. 請求項4に記載の蒸発源において、
    前記第2のノズル延在部は、前記加熱手段の前記ルツボ側と反対側に沿って設けられ、
    前記中蓋外側延在部は、前記加熱手段の前記ルツボ側に沿って設けられている、
    ことを特徴とする蒸発源。
  7. 請求項2又は3に記載の蒸発源において、
    前記第2のノズル延在部は、前記第1のノズル延在部であり、
    前記加熱手段は、前記第1のノズル延在部と前記ノズル孔側の一部分又は全部分に沿って設けられ、
    前記中蓋外側延在部は、前記第1のノズル延在部の前記一部分と、他の部分を前記加熱手段にそれぞれ沿って設けられ、又は前記第1のノズル延在部の前部全部分に沿って設けられている、
    ことを特徴とする蒸発源。
  8. 請求項2又は3に記載の蒸発源において、
    前記中蓋部は、前記ルツボの前記蒸着材料が配設されない端部側に設けられ、
    前記第2のノズル延在部は、前記ノズル孔側を前記加熱手段の一部分又は全部分に沿って設けられ、
    前記中蓋外側延在部は、前記第2のノズル延在部の前記一部分を前記第2のノズル延在部に、他の部分を前記加熱手段にそれぞれ沿って設けられ、又は前記第2のノズル延在部の前部全部分に沿って設けられている、
    ことを特徴とする蒸発源。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載の蒸発源において、
    前記蒸発源の周辺への熱影響を低減するために、前記蒸発源周りに、熱シールドと、水冷ケースとを設ける、
    ことを特徴とする蒸発源。
  10. 求項1乃至7のいずれかに記載の蒸発源において、
    前記中蓋および前記ノズルは、前記ルツボの材質より熱膨張係数の大きい材質であることを特徴とする蒸発源。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の蒸発源において、
    前記中蓋部の下面の輻射熱放出部分に、高輻射熱部材を配設、あるいは、高輻射熱部材で被覆した、
    ことを特徴とする蒸発源。
  12. 請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の蒸発源において、
    前記中蓋部の下面の輻射熱放出部分形状を球面状にして、前記輻射熱を蒸着材料の上面中央側に照射することを特徴とする蒸発源。
  13. 請求項1乃至請求項12のいずれかに記載の蒸発源において、
    前記ルツボの内側壁に断熱部材を設けた、又は前記ルツボを断熱部材で構成する、
    ことを特徴とする蒸発源。
  14. 請求項1乃至請求項13のいずれかに記載の蒸発源において、
    前記ルツボの下部外側壁に加熱冷却機構を設けたことを特徴とする蒸発源。
  15. 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の蒸発源において、前記ルツボの下部外側壁に移動機構を設けて、前記中蓋部の下面と前記蒸着材料の上面との距離を一定とすることを特徴とする蒸発源。
  16. 請求項1乃至請求項15のいずれかに記載の蒸発源を有するリニア蒸発源を用い、基板に蒸着材料を蒸着する、
    ことを特徴とする真空蒸着装置。
  17. 薄膜トランジスタ、有機EL層、及び前記有機EL層を挟む電極層が形成されたTFT基板を封止基板によって封止した有機EL表示装置の製造方法であって、
    前記薄膜卜ランジスタが形成された前記TFT基板を真空蒸着装置の真空蒸着室内に配置し、前記TFT基板に対向して、前記有機EL層または前記電極層を成膜するための蒸着材料を収容した請求項1乃至15のいずれかに記載の蒸発源であるリニア蒸発源を配設し、前記TFT基板に前記蒸着材料を蒸着することによって、前記有機EL層を形成することを特徴とする有機EL表示装置の製造方法。
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