JP2015062948A - スカム堰、薄肉鋳片の製造方法及び薄肉鋳片の製造装置 - Google Patents

スカム堰、薄肉鋳片の製造方法及び薄肉鋳片の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】アルミナ皮膜の断続的な巻き込みを抑制することにより、凝固開始点における溶融金属面の高さの変動、及び、凝固シェルの不均一及び鋳片厚みの不均一を抑制し、品質に優れた薄肉鋳片を安定して製造することが可能なスカム堰、薄肉鋳片の製造方法及び薄肉鋳片の製造装置を提供する。【解決手段】回転する一対の冷却ドラム11,11と一対のサイド堰によって形成された溶融金属溜まり部16に、浸漬ノズル19を介して溶融金属3を供給し、冷却ドラム11の周面に凝固シェル5を形成・成長させて薄肉鋳片を製造する薄肉鋳片の製造方法において、溶融金属溜まり部16に配設されるスカム堰20であって、少なくとも冷却ドラム11側を向く面のうち溶融金属溜まり部16の溶融金属面Hと接触する領域が、CaOを10mass%以上50mass%以下の範囲内で含有するCaO含有耐火材で構成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、一対の冷却ドラムと一対のサイド堰によって形成された溶融金属溜まり部に、浸漬ノズルを介して溶融金属を供給して薄肉鋳片を製造する薄肉鋳片の製造方法で用いられるスカム堰、このスカム堰を用いた薄肉鋳片の製造方法及び薄肉鋳片の製造装置に関するものである。
上述のように、金属の薄肉鋳片を製造する方法として、例えば、特許文献1,2に示すように、内部に水冷構造を有する冷却ドラムを備え、回転する一対の冷却ドラムと一対のサイド堰とによって形成された溶鋼溜まり部(溶融金属溜まり部)に溶鋼(溶融金属)を供給し、前記冷却ドラムの周面に凝固シェルを形成・成長させ、一対の冷却ドラムにそれぞれ形成された凝固シェル同士をドラムキス点で圧着し、所定の厚みの薄肉鋳片を製造する双ドラム式連続鋳造方法が提供されている。
ここで、上述の溶鋼溜まり部においては、酸化物等が溶鋼面上に浮上して、いわゆるスカムが発生することが知られている。このスカムが冷却ドラムの凝固開始点に到達した場合には、冷却ドラムの回転に伴って、冷却ドラムと凝固シェル間に巻き込まれ、凝固不均一を引き起こす結果、薄肉鋳片の表面欠陥等が発生してしまうおそれがある。また、冷却ドラムの凝固開始点において溶鋼面の高さの変動が生じた場合には、凝固が安定しなくなるおそれがあった。
そこで、特許文献3には、スカムを固相化することによってスカムの巻き込みを防止して、表面品質の良い薄肉鋳片を製造する方法が提案されている。
また、特許文献4,5には、溶鋼溜まり部にスカム堰を配設することによって、スカムの巻き込みや凝固開始点における溶鋼面の高さの変動を抑制する技術が提案されている。
ここで、スカム堰は、一対の冷却ドラムの間に配設されていることから、予熱を十分に行うことが困難である。そして、溶鋼溜まり部には1500℃超の溶鋼が供給され、スカム堰はこの溶鋼中に浸漬されて使用されることから、スカム堰には、優れた耐熱性及び耐熱衝撃性が要求される。そこで、従来のスカム堰は、一般的に、BN(窒化ボロン)が使用されている。また、特許文献4、5に開示されているように、スカム堰には、耐食性、粒度、強度、容積安定性(低熱変形性)といった特性も求められている。そこで、特許文献4においては、黒鉛と金属酸化物からなるスカム堰が提案されている。
ところで、上述の双ドラム式連続鋳造方法においては、溶融金属から数mm厚の薄肉鋳片を直接製造できることから、熱間圧延等の熱間加工工程を省略することが可能となる。このため、双ドラム式連続鋳造方法は、例えば、Cu含有鋼(〜2mass%Cu)、Al含有鋼(0.1〜4mass%Al)、P含有鋼(〜0.15mass%P)、Si含有鋼(〜4mass%Si)といった脆性材料、難熱間加工材料の製造に、特に適している。
そこで、例えば特許文献6,7には、Al及びSiを含有する電磁鋼を、双ドラム連続鋳造方法によって製造することが開示されている。
特開平04−300049号公報 特開2002−113555号公報 特開2002−273551号公報 特開2003−039139号公報 特開2003−266154号公報 特開2004−323972号公報 特開2008−132534号公報
ところで、0.02mass%以上のAlを含有するAl含有鋼を上述の双ドラム連続鋳造方法によって製造する場合には、溶鋼溜まり部の溶鋼面にアルミナ皮膜が形成されることになる。
なお、溶鋼溜まり部の上部空間は、Ar等の不活性ガス雰囲気とするのが一般的であるが、Alは極わずかな酸素分圧で酸化してアルミナ皮膜を生成するので、0.02mass%以上のAlを含有するAl含有鋼において、溶鋼溜まり部の溶鋼面にアルミナ皮膜を生じさせないようにすることは実質的に困難であった。
溶鋼溜まり部の溶鋼面に形成されたアルミナ皮膜は、鋳造時に冷却ドラムと凝固シェルとの間に巻き込まれる。このとき、アルミナ皮膜はドラム回転方向に引っ張られ、これに伴って、冷却ドラムの冷凝固開始点における溶鋼面が下降することになる。さらに、アルミナ皮膜が巻き込まれていくと、溶鋼静圧によってアルミナ皮膜が破断し、破断した箇所から溶鋼が流出して溶鋼面が上昇し、冷却ドラムの冷凝固開始点における溶鋼面が上昇する。そして、溶鋼面に新しいアルミナ皮膜が形成される。
このように、0.02mass%以上のAlを含有するAl含有鋼を上述の双ドラム連続鋳造方法によって製造する場合には、アルミナ皮膜の巻き込みと破断を繰り返すことによってアルミナ皮膜の巻き込みが断続的に発生し、凝固開始点における溶鋼面の高さが上下に変動することになる。特に、上述のアルミナ皮膜は、比較的強度が高く破れにくい性質を有しており、スカム堰と冷却ドラムとの間の溶鋼面上に強固に形成されることから、上述の凝固開始点における溶鋼面の高さの変動が大きくなり、鋳造を安定して実施できないおそれがあった。
また、上述のように、アルミナ皮膜の巻き込みが断続的に発生した場合には、巻き込まれたアルミナ皮膜が冷却ドラムと凝固シェル間の伝熱抵抗となり、鋳造の長手方向において凝固シェルの不均一や、鋳片厚みの不均一を引き起こすおそれがあった。また、アルミナ皮膜の巻き込みは冷却ドラムの幅方向においてもランダムに発生することから、鋳片の幅方向においても凝固シェルの不均一や、鋳片厚みの不均一が発生するおそれがあった。
本発明は、前述した状況に鑑みてなされたものであって、アルミナ皮膜の断続的な巻き込みを抑制することにより、凝固開始点における溶融金属面(溶融金属の自由表面であって上面にアルミナ皮膜が存在する)の高さの変動、及び、凝固シェルの不均一及び鋳片厚みの不均一を抑制し、品質に優れた薄肉鋳片を安定して製造することが可能なスカム堰、薄肉鋳片の製造方法及び薄肉鋳片の製造装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者らが鋭意検討した結果、溶融金属溜まり部の溶融金属面に形成されるアルミナ皮膜の組成を改質して低融点化することにより、アルミナ皮膜の断続的な巻き込みを抑制でき、凝固開始点における溶融金属面の高さの変動、及び、凝固シェルの不均一及び鋳片厚みの不均一を抑えることが可能であるとの知見を得た。
本発明は、上述の知見に基づいてなされたものであって、本発明に係るスカム堰は、回転する一対の冷却ドラムと一対のサイド堰によって形成された溶融金属溜まり部に、浸漬ノズルを介して溶融金属を供給し、前記冷却ドラムの周面に凝固シェルを形成・成長させて薄肉鋳片を製造する薄肉鋳片の製造方法において、前記溶融金属溜まり部に配設されるスカム堰であって、少なくとも前記冷却ドラム側を向く面のうち前記溶融金属溜まり部の溶融金属面と接触する領域が、CaOを10mass%以上50mass%以下の範囲内で含有するCaO含有耐火材で構成されていることを特徴としている。
この構成のスカム堰においては、少なくとも前記冷却ドラム側を向く面のうち前記溶融金属溜まり部の溶融金属面と接触する領域が、CaOを10mass%以上50mass%以下の範囲内で含有するCaO含有耐火材で構成されているので、溶融金属面に形成されたアルミナ皮膜のうちスカム堰と接触した部分においては、CaOが供給されることによって融点が低下する。これにより、溶融金属面のアルミナ皮膜は、強度が局所的に低下して破断しやすくなり、冷却ドラムに容易に巻き込まれることになる。
よって、本発明のスカム堰を用いることにより、アルミナ皮膜の断続的な巻き込みを抑制し、凝固開始点における溶融金属面の高さの変動、及び、凝固シェルの不均一及び鋳片厚みの不均一を抑制することができ、高品質な薄肉鋳片を安定して製造することが可能となる。
ここで、前記CaO含有耐火材におけるCaOの含有量が10mass%未満では、アルミナ皮膜を十分に低融点化できず、上述の作用効果を奏功せしめることができないおそれがある。
一方、前記CaO含有耐火材におけるCaOの含有量が50mass%を超える場合には、CaO含有耐火材自体の強度が不足し、スカム堰が早期に溶損してしまうおそれがある。
以上のことから、本発明に係るスカム堰においては、前記CaO含有耐火材におけるCaOの含有量を10mass%以上50mass%以下の範囲内に設定している。
また、本発明に係るスカム堰においては、前記CaO含有耐火材は、CaOを10mass%以上50mass%以下の範囲内、MgOを20mass%以上90mass%以下の範囲内、フリーCを0mass%以上40mass%以下の範囲内で含有するものとしてもよい。
この場合、上述のようにCaOを10mass%以上50mass%以下の範囲内で含有しているので、溶融金属面上に形成されたアルミナ皮膜を低融点化してアルミナ皮膜の断続的な巻き込みを抑制することができる。また、MgOを20mass%以上90mass%以下の範囲内で含有しているので、スカム堰自体の強度を確保することができ、スカム堰が早期に溶損することを抑制できる。さらに、フリーCは、耐熱衝撃性を向上させる作用効果を有するため適宜添加してもよい。なお、フリーCを添加する場合には、グラファイト粒子の脱落を防止するために、フリーCの含有量を40mass%以下に制限することが好ましい。なお、本発明において、フリーCとは、化合物を形成していない炭素のことである。
さらに、前記CaO含有耐火材において、CaOの含有量(mass%)とMgOの含有量(mass%)との比である(CaO)/(MgO)が0.2以上1.5以下の範囲内とされていることが好ましい。
この場合、上述の(CaO)/(MgO)が0.2以上とされているので、CaOの含有量が確保され、溶融金属面上に形成されたアルミナ皮膜を確実に低融点化することが可能となる。また、上述の(CaO)/(MgO)が1.5以下とされているので、MgOの含有量が確保され、スカム堰が早期に溶損することを抑制できる。
また、本発明に係るスカム堰においては、前記CaO含有耐火材は、CaOを10mass%以上50mass%以下の範囲内、ZrOを20mass%以上85mass%以下の範囲内、フリーCを5mass%以上40mass%以下の範囲内で含有するものとしてもよい。
この場合、上述のようにCaOを10mass%以上50mass%以下の範囲内で含有しているので、溶融金属面上に形成されたアルミナ皮膜を低融点化してアルミナ皮膜の断続的な巻き込みを抑制することができる。また、ZrOを20mass%以上85mass%以下の範囲内で含有しているので、スカム堰自体の強度を確保することができ、スカム堰が早期に溶損することを抑制できる。さらに、フリーCを5mass%以上40mass%以下の範囲内で含有しているので、鋳造開始時の熱膨張ひずみによる割れの発生を抑制できるとともにグラファイト粒子の脱落を抑制でき、スカム堰の寿命延長を図ることができる。
さらに、前記CaO含有耐火材において、CaOの含有量(mass%)とZrOの含有量(mass%)との比である(CaO)/(ZrO)が0.2以上1.5以下の範囲内とされていることが好ましい。
この場合、上述の(CaO)/(ZrO)が0.2以上とされているので、CaOの含有量が確保され、溶融金属面上に形成されたアルミナ皮膜を確実に低融点化することが可能となる。また、上述の(CaO)/(ZrO)が1.5以下とされているので、ZrOの含有量が確保され、スカム堰が早期に溶損することを抑制できる。
また、本発明に係るスカム堰においては、前記冷却ドラム側を向く面のうち前記溶融金属溜まり部の溶融金属面と接触する領域が前記CaO含有耐火材で構成されており、前記浸漬ノズル側を向く面は、前記CaO含有耐火材よりも前記溶融金属に対する耐溶損性に優れた耐火材で構成されていることが好ましい。
この場合、スカム堰の前記冷却ドラム側を向く面のうち前記溶融金属溜まり部の溶融金属面と接触する領域を前記CaO含有耐火材で構成することにより、冷却ドラム側に位置するアルミナ皮膜を局所的に低融点化することができ、アルミナ皮膜の断続的な巻き込みを抑制することができる。また、スカム堰のうち浸漬ノズル側を向く面には、浸漬ノズルから吐出される溶融金属が衝突することから、前記CaO含有耐火材よりも耐溶損性に優れた耐火材で構成することによって、スカム堰の寿命延長を図ることができる。なお、耐溶損性については、浸漬ノズルから吐出される溶融金属に所定時間保持した後の損耗量等で評価することができる。
本発明に係る薄肉鋳片の製造方法は、回転する一対の冷却ドラムと一対のサイド堰によって形成された溶融金属溜まり部に、浸漬ノズルを介して溶融金属を供給し、前記冷却ドラムの周面に凝固シェルを形成・成長させて薄肉鋳片を製造する薄肉鋳片の製造方法であって、前記溶融金属溜まり部に、上述のスカム堰を配置し、前記浸漬ノズルと前記スカム堰との間で測定される溶融金属の過熱度を5℃以上に設定するとともに、前記冷却ドラムと前記スカム堰との間における前記溶融金属の流速を5cm/sec以上とすることを特徴としている。
この構成の薄肉鋳片の製造方法によれば、少なくとも前記冷却ドラム側を向く面のうち前記溶融金属溜まり部の溶融金属面と接触する領域が、CaOを10mass%以上50mass%以下の範囲内で含有するCaO含有耐火材で構成されたスカム堰を用いており、このスカム堰と浸漬ノズルとの間で測定される溶融金属の過熱度(溶融金属温度と液相線温度の差)を5℃以上とし、スカム堰と冷却ドラムとの間における前記溶融金属の流速を5cm/sec以上としているので、スカム堰と冷却ドラムとの間に位置する溶融金属の温度が高くなり、アルミナ皮膜の破断を促進することができ、アルミナ皮膜の断続的な巻き込みを抑制することが可能となる。
なお、上述の作用効果を確実に奏功せしめるためには、スカム堰と冷却ドラムとの間における前記溶融金属の流速を10cm/sec以上とすることが好ましい。
ここで、本発明に係る薄肉鋳片の製造方法においては、前記溶融金属は、Alを0.1mass%以上4.5mass%以下の範囲内で含むAl含有鋼であってもよい。
Alを0.1mass%以上4.5mass%以下の範囲内で含むAl含有鋼は、溶融金属面(溶鋼面)にアルミナ皮膜が形成されやすいため、少なくとも前記冷却ドラム側を向く面のうち前記溶融金属溜まり部の溶融金属面と接触する領域が、CaOを10mass%以上50mass%以下の範囲内で含有するCaO含有耐火材で構成されたスカム堰を用いることで、アルミナ皮膜の断続的な巻き込みを抑制でき、上述のAl含有鋼からなる薄肉鋳片を安定して鋳造することが可能となる。
本発明に係る薄肉鋳片の製造装置は、回転する一対の冷却ドラムと一対のサイド堰によって形成された溶鋼溜まり部に、浸漬ノズルを介して溶鋼を供給し、前記冷却ドラムの周面に凝固シェルを形成・成長させて薄肉鋳片を製造する薄肉鋳片の製造装置であって、前記溶鋼溜まり部には、上述のスカム堰が配設されていることを特徴としている。
この構成の薄肉鋳片の製造装置によれば、溶鋼溜まり部に、少なくとも前記冷却ドラム側を向く面のうち前記溶融金属溜まり部の溶融金属面と接触する領域が、CaOを10mass%以上50mass%以下の範囲内で含有するCaO含有耐火材で構成されたスカム堰が配設されているので、アルミナ皮膜の断続的な巻き込みを抑制して、凝固開始点における溶融金属面の高さの変動を抑制することができ、高品質な薄肉鋳片を安定して製造することができる。
上述のように、本発明によれば、アルミナ皮膜の断続的な巻き込みを抑制することにより、凝固開始点における溶融金属面の高さの変動、及び、凝固シェルの不均一及び鋳片厚みの不均一を抑制し、品質に優れた薄肉鋳片を安定して製造することが可能なスカム堰、薄肉鋳片の製造方法及び薄肉鋳片の製造装置を提供することができる。
本発明の実施形態である薄肉鋳片の製造装置を示す説明図である。 図1における溶鋼溜まり部の拡大説明図である。 図2における溶鋼溜まり部の上面説明図である。 本発明の第一の実施形態であるスカム堰の説明図である。 本発明の第二の実施形態であるスカム堰の説明図である。 本発明の他の実施形態であるスカム堰の説明図である。
以下に、本発明の実施形態であるスカム堰、これを用いた薄肉鋳片の製造方法及び薄肉鋳片の製造装置について、添付した図面を参照して説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
まず、本実施形態であるスカム堰20及びこのスカム堰20を備えた薄肉鋳片の製造装置10について説明する。
本実施形態である薄肉鋳片の製造装置10は、図1に示すように、一対の冷却ドラム11、11と、薄肉鋳片1を曲げるベンダーロール12、12と、薄肉鋳片1を支持するピンチロール13、13と、一対の冷却ドラム11、11の幅方向端部に配設されたサイド堰15と、これら一対の冷却ドラム11、11とサイド堰15とによって画成された溶鋼溜まり部16に対して溶鋼3を供給するタンディッシュ18及び浸漬ノズル19と、を備えている。
ここで、図2に示すように、溶鋼溜まり部16には、溶鋼3が貯留されており、溶鋼面Hには、アルミナ皮膜Xが形成されている。
そして、溶鋼溜まり部16には、本実施形態であるスカム堰20が配設されている。詳述すると、図2及び図3に示すように、スカム堰20は、浸漬ノズル19と冷却ドラム11、11との間に配置され、その一部が溶鋼3内に浸漬されている。なお、本実施形態では、スカム堰20は、図2及び図4に示すように、矩形平板状をなしており、溶鋼3への浸漬深さDが5mm以上とされている。なお、上述のアルミナ皮膜Xは、スカム堰20と冷却ドラム11の間の溶鋼面H上に形成されるとともに、浸漬ノズル19とスカム堰20との間の溶鋼面H上にも形成される。
このスカム堰20は、図2及び図4に示すように、2層構造とされており、冷却ドラム11側に配置された第1層21が、CaOを10mass%以上50mass%以下の範囲内で含有するCaO含有耐火材で構成されており、浸漬ノズル19側に配置された第2層22が、CaO含有耐火材よりも溶鋼3に対する耐溶損性に優れた耐火材(本実施形態においてはBN)で構成されている。
本実施形態では、第1層21を構成するCaO含有耐火材は、CaOを10mass%以上50mass%以下の範囲内で含有するとともに、MgOを20mass%以上90mass%以下の範囲内で含有し、さらにフリーCを0mass%以上40mass%以下の範囲内で含有したものとされている。また、CaOの含有量(mass%)とMgOの含有量(mass%)との比である(CaO)/(MgO)が0.2以上1.5以下の範囲内とされている。
以下に、CaO含有耐火材の組成を上述のように規定した理由について説明する。
〔CaO〕
CaOは、溶鋼溜まり部16の溶鋼面Hに形成されたアルミナ皮膜Xの融点を低下させる作用効果を有する。よって、スカム堰20のうち冷却ドラム11側に形成された第1層21をCaO含有耐火材で構成することにより、スカム堰20と冷却ドラム11との間の溶鋼面Hに形成されたアルミナ皮膜Xの融点を局所的に低下させて、破断しやすくすることが可能となる。
ここで、CaO含有耐火材におけるCaOの含有量が10mass%未満の場合には、アルミナ皮膜Xの融点を低下させる作用効果を十分に奏功せしめることができないおそれがある。一方、CaO含有耐火材におけるCaOの含有量が50mass%を超える場合には、スカム堰20(第1層21)が早期に劣化してしまうおそれがある。
以上のことから、本実施形態では、CaO含有耐火材におけるCaOの含有量を10mass%以上50mass%以下の範囲内に設定している。
〔MgO〕
MgOは、上述のCaO粒子を保持して、CaO粒子の脱落や過剰な溶損を抑制する作用効果を有する。よって、MgOを含有することにより、スカム堰20(第1層21)の寿命延長を図ることが可能となる。
ここで、CaO含有耐火材におけるMgOの含有量が20mass%未満の場合には、CaO粒子を十分に保持することができずスカム堰20(第1層21)が早期に劣化するおそれがある。一方、CaO含有耐火材におけるMgOの含有量が90mass%を超える場合には、CaOの含有量が確保されず、アルミナ皮膜Xを低融点化することができなくなるおそれがある。
以上のことから、本実施形態では、CaO含有耐火材におけるMgOの含有量を20mass%以上90mass%以下の範囲内に設定している。
〔(CaO)/(MgO)〕
CaOの含有量(mass%)とMgOの含有量(mass%)との比である(CaO)/(MgO)が0.2未満の場合には、MgOの影響によりCaOの供給速度が低下し、溶鋼面Hに形成されたアルミナ皮膜Xを低融点化させることができないおそれがある。一方、(CaO)/(MgO)が1.5を超える場合には、MgOの含有量が不足し、スカム堰20(第1層21)が早期に劣化するおそれがある。
以上のことから、本実施形態では、(CaO)/(MgO)を0.2以上1.5以下の範囲内に設定している。
〔フリーC〕
フリーCは、化合物を形成せずに単独で存在している炭素のことである。このフリーCを含有すると、耐熱衝撃性が向上することになるため、適宜添加してもよい。
ここで、CaO含有耐火材におけるフリーCの含有量が40mass%を超える場合には、グラファイト粒子の脱落が発生しやすくなり、溶損量が大きくなるおそれがある。
以上のことから、本実施形態では、CaO含有耐火材におけるフリーCの含有量を0mass%以上40mass%以下の範囲内に設定している。
次に、本実施形態であるスカム堰20を備えた薄肉鋳片の製造装置10による薄肉鋳片の製造方法について説明する。
一対の冷却ドラム11、11を回転方向Rに向けて、すなわち、一対の冷却ドラム11、11同士が近接する領域が鋳片の引抜方向(図1においては下方向)に向かうように、それぞれの冷却ドラム11、11を回転させる。
そして、一対の冷却ドラム11、11とサイド堰15とによって画成された溶鋼溜まり部16に、タンディッシュ18から浸漬ノズル19を介して溶鋼3が供給される。
なお、本実施形態においては、溶鋼3は、Alを0.1mass%以上4.5mass%以下の範囲内、Caを0.0020mass%以下の範囲内で含有するAl含有鋼とされている。
また、スカム堰20と冷却ドラム11との間の空間を含む溶鋼溜まり部16の上部空間は、雰囲気がArガス雰囲気とされており、冷却ドラム11と凝固シェル5との間にArガスを介在させている。
図3に示すように、浸漬ノズル19からの吐出流は、浸漬されたスカム堰20に向かうように配置されている。浸漬ノズル19から吐出された溶鋼3の一部の流れF1は、スカム堰20に衝突してサイド堰15側へと向かい、サイド堰15に衝突して浸漬ノズル19側へと向かう。また、浸漬ノズル19から吐出された溶鋼3の一部の流れF2は、スカム堰20の下方を通過して冷却ドラム11に衝突し、サイド堰15側へと向かい、サイド堰15に衝突して浸漬ノズル19側へと向かう。
ここで、実施形態では、冷却ドラム11とスカム堰20との間における溶鋼3の流速(流れF2の流速)が5cm/sec以上とされている。なお、本実施形態では、図3に示すように、冷却ドラム11の幅の1/4位置Pにおける溶鋼3の流速が5cm/sec以上となるように構成されており、好ましくは10cm/sec以上となるように構成されている。
さらに、本実施形態では、浸漬ノズル19とスカム堰20との間で測定される溶鋼の過熱度(溶鋼温度と液相線温度の差)が5℃以上50℃以下の範囲内になるように、好ましくは10℃以上50℃以下の範囲内になるように溶鋼温度を調整している。
溶鋼3が回転する冷却ドラム11に接触して冷却されることにより、冷却ドラム11の周面の上で凝固シェル5が成長し、一対の冷却ドラム11、11にそれぞれ形成された凝固シェル5、5同士がドラムキス点で圧着されることによって、所定厚みの薄肉鋳片1が鋳造される。
このとき、溶鋼溜まり部16に浸漬されたスカム堰20により、溶鋼溜まり部16に貯留された溶鋼3の上部に浮遊する介在物(スカム)が冷却ドラム11側へと混入することが防止され、薄肉鋳片1へのスカムの巻き込みが抑制される。また、スカム堰20により、冷却ドラム11の凝固開始点Sにおける溶鋼面Hの高さの変動が抑制される。
以上のような構成とされた本実施形態のスカム堰20、薄肉鋳片の製造方法、薄肉鋳片の製造装置10によれば、スカム堰20のうち冷却ドラム11側を向く面に配置された第1層21が、CaOを10mass%以上50mass%以下の範囲内で含有するCaO含有耐火材で構成されているので、アルミナ皮膜Xは、スカム堰20の第1層21に接触した部分においてCaOが供給され、融点が局所的に低下することになる。これにより、スカム堰20と冷却ドラム11との間に存在するアルミナ皮膜Xは、強度が局所的に低下して破断しやすくなり、冷却ドラム11に短周期で頻繁に、あるいは連続的に巻き込まれることになる。このようにアルミナ皮膜が容易に破断すれば、凝固開始点Sにおける溶鋼面Hの高さの変動量は著しく低減される。
よって、アルミナ皮膜Xの断続的な巻き込みを抑制し、凝固開始点Sにおける溶鋼面Hの高さが上下に大きく変動することを抑制できるので、凝固シェルの不均一及び鋳片厚みの不均一を抑制でき、高品質な薄肉鋳片を安定して製造することが可能となる。
そして、スカム堰20のうち冷却ドラム11側を向く面に配置された第1層21を構成するCaO含有耐火材が、MgOを20mass%以上90mass%以下の範囲内で含有しているので、スカム堰20(第1層21)自体の強度を確保することができ、スカム堰20(第1層21)が早期に劣化することを抑制できる。
さらに、CaOの含有量(mass%)とMgOの含有量(mass%)との比である(CaO)/(MgO)が0.2以上1.5以下の範囲内とされているので、CaO及びMgOをバランス良く含有しており、溶鋼面Hに形成されたアルミナ皮膜Xを低融点化してアルミナ皮膜Xの断続的な巻き込みを抑制することができるともに、スカム堰20(第1層21)の寿命延長を図ることができる。
また、本実施形態においては、第1層21を構成するCaO含有耐火材が、フリーCを0mass%以上40mass%以下の範囲内で含有する場合には、耐熱衝撃性を向上させることができ、鋳造開始時における割れの発生を抑制することができる。
また、本実施形態においては、スカム堰20のうち浸漬ノズル19側を向く面に配置された第2層22が、第1層21を構成するCaO含有耐火材よりも溶鋼3に対する耐溶損性に優れた耐火材で構成されており、具体的には、BNで構成されているので、浸漬ノズル19から吐出される溶鋼3が衝突しても容易に溶損することがなく、スカム堰20の寿命延長を図ることが可能となる。
また、本実施形態においては、冷却ドラム11とスカム堰20との間における溶鋼3の流速が5cm/sec以上とされており、好ましくは10cm/sec以上とされているので、冷却ドラム11とスカム堰20との間に位置する溶鋼3の温度を高く維持することができ、低融点化したアルミナ皮膜Xの破断を促進することが可能となる。
さらに、本実施形態では、浸漬ノズル19とスカム堰20との間で測定される溶鋼の過熱度(溶鋼温度と液相線温度の差)が5℃以上50℃以下の範囲内になるように、好ましくは10℃以上50℃以下の範囲内となるように溶鋼温度を調整しているので、低融点化したアルミナ皮膜Xの破断を促進することができ、アルミナ皮膜Xの断続的な巻き込みを抑制し、薄肉鋳片を安定して鋳造することができる。ここで、浸漬ノズル19とスカム堰20との間で測定される溶鋼の過熱度が50℃を超えると、ノズルからの吐出流が凝固シェルを再溶解するおそれがあるので、50℃以下とすることが好ましい。
さらに、本実施形態においては、溶鋼3が、Alを0.1mass%以上4.5mass%以下の範囲内、Caを0.0020mass%以下の範囲内で含有するAl含有鋼とされている。このようなAl含有鋼は、熱間加工が困難であることから、薄肉鋳片として鋳造することによって効率的に製造することができる。また、溶鋼3の表面にアルミナ皮膜Xが形成されるが、本実施形態であるスカム堰20を用いることで、薄肉鋳片を安定して鋳造することができる。
次に、本発明の第二の実施形態であるスカム堰120について、図5を参照にして説明する。
本実施形態であるスカム堰120は、第一の実施形態と同様に、図1に示す薄肉鋳片の製造装置10において用いられるものである。
このスカム堰120は、図5に示すように、冷却ドラム側を向く面のうち溶鋼溜まり部の溶鋼面Hと接触する領域に配置されたブロック材121と、このブロック材121を支持する堰本体122とを、備えている。このブロック材121は、堰本体122に対して着脱可能に装着されている。
ここで、上述のブロック材121が、CaOを10mass%以上50mass%以下の範囲内で含有するCaO含有耐火材で構成されており、ブロック材121を支持する堰本体122が、CaO含有耐火材よりも溶鋼に対する耐溶損性に優れた耐火材(本実施形態においてはBN)で構成されている。
本実施形態では、スカム堰120の冷却ドラム側を向く面のうち溶鋼溜まり部の溶鋼面Hと接触する領域に配置されたブロック材121を構成するCaO含有耐火材は、CaOを10mass%以上50mass%以下の範囲内で含有するとともに、ZrOを20mass%以上85mass%以下の範囲内で含有し、さらにフリーCを5mass%以上40mass%以下の範囲内で含有したものとされている。また、CaOの含有量(mass%)とZrOの含有量(mass%)との比である(CaO)/(ZrO)が0.2以上1.5以下の範囲内とされている。
以下に、各成分を上述のように規定した理由について説明する。
〔CaO〕
CaOについては、第1の実施形態において説明したとおり、アルミナ皮膜Xの融点を低下させる作用効果を有するものである。
ここで、CaO含有耐火材におけるCaOの含有量が10mass%未満の場合には、アルミナ皮膜Xの融点を低下させる作用効果を十分に奏功せしめることができないおそれがある。一方、CaO含有耐火材におけるCaOの含有量が50mass%を超える場合には、スカム堰120(ブロック材121)が早期に劣化してしまうおそれがある。
以上のことから、本実施形態では、CaO含有耐火材におけるCaOの含有量を10mass%以上50mass%以下の範囲内に設定している。
〔ZrO
ZrOは、上述のCaO粒子を保持して、CaO粒子の脱落や過剰な溶損を抑制する作用効果を有する。よって、ZrOを含有することにより、スカム堰120(ブロック材121)の寿命延長を図ることが可能となる。
ここで、CaO含有耐火材におけるZrOの含有量が20mass%未満の場合には、CaO粒子を十分に保持することができずスカム堰120(ブロック材121)が早期に劣化するおそれがある。一方、CaO含有耐火材におけるZrOの含有量が85mass%を超える場合には、CaOの含有量が確保されず、アルミナ皮膜Xを低融点化することができなくなるおそれがある。
以上のことから、本実施形態では、CaO含有耐火材におけるZrOの含有量を20mass%以上85mass%以下の範囲内に設定している。
〔(CaO)/(ZrO)〕
CaOの含有量(mass%)とZrOの含有量(mass%)との比である(CaO)/(ZrO)が0.2未満の場合には、ZrOの影響によりCaOの供給速度が低下し、アルミナ皮膜Xを低融点化させることができないおそれがある。一方、(CaO)/(ZrO)が1.5を超える場合には、ZrOの含有量が不足し、スカム堰120(ブロック材121)が早期に劣化するおそれがある。
以上のことから、本実施形態では、(CaO)/(ZrO)を0.2以上1.5以下の範囲内に設定している。
〔フリーC〕
フリーCは、化合物を形成せずに単独で存在している炭素のことである。このフリーCを含有すると、耐熱衝撃性が向上することになる。
ここで、CaO含有耐火材におけるフリーCの含有量が5mass%未満の場合には、耐熱衝撃性を向上させることができず、鋳造開始時にスカム堰120(ブロック材121)に割れが発生するおそれがある。一方、CaO含有耐火材におけるフリーCの含有量が40mass%を超える場合には、グラファイト粒子の脱落が発生しやすくなり、溶損量が大きくなるおそれがある。
以上のことから、本実施形態では、CaO含有耐火材におけるフリーCの含有量を5mass%以上40mass%以下の範囲内に設定している。
以上のような構成とされた本実施形態のスカム堰120によれば、冷却ドラム側を向く面のうち溶鋼溜まり部の溶鋼面Hと接触する領域に配置されたブロック材121が、CaOを10mass%以上50mass%以下の範囲内で含有するCaO含有耐火材で構成されているので、第一の実施形態と同様に、アルミナ皮膜Xの断続的な巻き込みを抑制でき、凝固開始点Sにおける溶鋼面Hの高さの変動を抑制することができるともに、凝固シェルの不均一及び鋳片厚みの不均一を抑制でき、高品質な薄肉鋳片を安定して製造することが可能となる。
そして、冷却ドラム側を向く面のうち溶鋼溜まり部の溶鋼面Hと接触する領域に配置されたブロック材121を構成するCaO含有耐火材が、ZrOを20mass%以上85mass%以下の範囲内で含有しているので、スカム堰120(ブロック材121)自体の強度を確保することができ、スカム堰120(ブロック材121)が早期に劣化することを抑制できる。
さらに、ブロック材121を構成するCaO含有耐火材が、フリーCを5mass%以上40mass%以下の範囲内で含有しているので、耐熱衝撃性を向上させることができ、鋳造開始時における割れの発生を抑制することが可能となる。
さらに、CaOの含有量(mass%)とZrOの含有量(mass%)との比である(CaO)/(ZrO)が0.2以上1.5以下の範囲内とされているので、CaO及びZrOをバランス良く含有することになり、溶鋼面Hに形成されたアルミナ皮膜Xを低融点化してアルミナ皮膜Xの断続的な巻き込みを抑制することができるともに、スカム堰120(ブロック材121)の寿命延長を図ることができる。
また、本実施形態においては、スカム堰120のうち浸漬ノズル側を向く面に配置される堰本体122が、ブロック材121を構成するCaO含有耐火材よりも溶鋼に対する耐溶損性に優れた耐火材で構成されており、具体的には、BNで構成されているので、浸漬ノズルから供給される溶鋼が衝突しても容易に溶損することがなく、スカム堰120の寿命延長を図ることが可能となる。
さらに、本実施形態においては、ブロック材121が堰本体122に対して着脱可能に装着されているので、ブロック材121が早期に溶損した場合には、ブロック材121のみを交換して使用することができる。
以上、本発明の実施形態であるスカム堰、薄肉鋳片の製造方法及び薄肉鋳片の製造装置について具体的に説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、ベンダーロール及びピンチロールを配設したもので説明したが、これらのロール等の配置に限定はなく、適宜設計変更してもよい。また、タンディシュ、浸漬ノズル等の構成は、本実施形態に限定されるものではなく、適宜設計変更してもよい。
本実施形態では、Alを0.1mass%以上4.0mass%以下、Caを0.0020mass%以下、を含むAl含有鋼を対象としたが、これに限定されることはなく、他の金属材料(0.02mass%以上のAlを含有するAl脱酸鋼等)を対象としてもよい。
また、本実施形態では、図4及び図5に示すように、スカム堰の一部分をCaO含有耐火材で構成したものとして説明したが、これに限定されることはなく、図6に示すように、スカム堰220全体をCaO含有耐火材で構成したものであってもよい。
また、第一の実施形態において、スカム堰20の第1層21を、CaOとMgOとを含有する耐火材で構成するものとして説明したが、これに限定されることはなく、CaOとZrOとフリーCとを含む耐火材で構成してもよいし、他のCaO含有耐火材で構成してもよい。
同様に、第二の実施形態において、スカム堰120のブロック材121を、CaOとZrOとフリーCとを含む耐火材で構成するものとして説明したが、これに限定されることはなく、CaOとMgOとを含有する耐火材で構成してもよいし、他のCaO含有耐火材で構成してもよい。
また、第一の実施形態において、スカム堰20の第2層22を、CaO含有耐火材よりも溶鋼に対する耐溶損性に優れたBNで構成したものとして説明したが、これに限定されることはなく、他の耐火材で構成してもよい。
同様に、第二の実施形態において、スカム堰120の堰本体122を、CaO含有耐火材よりも溶鋼に対する耐溶損性に優れたBNで構成したものとして説明したが、これに限定されることはなく、他の耐火材で構成してもよい。
以下に、本発明の効果を確認すべく、スカム堰を構成する耐火材の組成を変更して実施した比較実験結果について説明する。
ここで、後述するすべての耐火材において、グラファイト粒子の最大粒径は300μm以下、平均粒径100μm以下、酸化物の最大粒径は100μm以下、平均粒径50μm以下とした。
本実施形態で説明した薄肉鋳片の製造装置において、表1及び表2に示す組成のスカム堰を用いて、C;0.003mass%、Si;3.0mass%、Mn;0.2mass%、P;0.01mass%、S;0.001mass%、Al;0.6mass%、を含有するAl含有鋼からなる薄肉鋳片を、以下の条件で鋳造した。
冷却ドラムの直径 : 1200mm
鋳造幅 : 1300mm
鋳造速度 : 平均60m/min
スカム堰の浸漬深さ : 30mm
スカム堰の幅 : 1250mm
スカム堰の全厚み : 30mm
スカム堰/冷却ドラム間の間隔 : 30mm
スカム堰/冷却ドラム間の流速 : 5cm/sec以上
溶鋼溜まり部内の過熱度 : 25℃目標、15〜35℃の範囲内
鋳造雰囲気 : Ar
鋳造厚み : 平均1.8mm
鋳造量 : 10ton
なお、溶鋼溜まり部内の溶鋼過熱度(溶鋼温度と液相線温度の差)は、例えば、放射温度計や熱電対等で測定することが可能である。放射温度計を用いる場合には、溶鋼面がアルミナ皮膜で覆われることから、他の方法(例えば熱電対)による測温結果と比較して放射率を補正する必要がある。また、タンディッシュから溶鋼溜まり部に溶鋼が流動する際の温度低下量を把握しておき、浸漬ノズルへ溶鋼を供給するタンディッシュ等の溶鋼温度で管理してもよい。
また、スカム堰と冷却ドラムの間の溶鋼の流速は、湯面モニター画像で溶鋼面に浮遊するスカムの移動速度より算出することができる。
スカム堰は、図5に記載した構造のものとし、冷却ドラム側を向く面のうち定常時の溶鋼表面に対して上下に±10mmの範囲の全幅に、表1及び表2の組成の耐火材で構成されたブロック材を配置した。堰本体はBNで構成し、ブロック材を配置する領域に溝加工を施し、この溝部に上述のブロック材を組み込んだ。具体的には、高さ20数mm、厚み20mm、幅250mmの板材を幅方向に5枚組み込んだ。
上述のスカム堰を用いて、上述の条件で薄肉鋳片の鋳造を実施し、定常時における溶鋼面の高さの変動量、薄肉鋳片の表面性状、薄肉鋳片の厚みの変動量、鋳造後のブロック材の溶損量を以下の手順で評価した。評価結果を表3及び表4に示す。
〔ブロック材の溶損量〕
幅方向1/4、1/2、3/4位置と両エッジから10mm位置の溶損量の平均値で評価した。鋳造量100tonあたりの溶損量に換算し、以下の基準で評価した。
◎;10mm以下
○;15mm以下
×;15mm超
〔溶鋼面高さの変動量〕
鋳造中の湯面高さ制御のためのモニター画面から測定した。定常部鋳造時間において溶鋼面のアルミナ皮膜が巻き込まれて生じる溶鋼面の高さの変動のうち、大きなものから10回の平均値を求め、以下の基準で評価した。なお、他の要因によって突発的に生じる大きな変動については測定しなかった。
◎;4mm以下
○;6mm以下
×;6mm超
〔薄肉鋳片の表面性状〕
定常部から2m長さの鋳片を3枚抜き出し、酸洗後、目視、および8倍ルーペで表面割れの有無を調査した。なお、割れは、アルミナ皮膜を巻き込んだ領域で多く観察された。長さ1mm以上の割れをカウントし、鋳片1m当たりの個数で、以下の基準で評価した。
◎;3個/m以下
○;5個/m以下
×;5個/m超
〔薄肉鋳片の厚みの変動量〕
定常部5ton鋳片について、X線板厚計で幅中央部厚みを、鋳造方向に100mm間隔で測定した。標準偏差を算出し、以下の基準で評価した。
◎;25μm以下
○;50μm以下
×;50μm超
Figure 2015062948
Figure 2015062948
Figure 2015062948
Figure 2015062948
表1に示すNo.A1〜A13は、MgO−CaO系耐火材を用いた本発明例及び比較例である。また、No.A14は、従来から用いられているBN系耐火材を用いた比較例である。
CaOの含有量が10mass%未満とされた比較例No.A12においては、溶鋼面の高さの変動量が6mmを超えていた。また、鋳片の表面性状が悪く、鋳片の厚みの変動も大きかった。CaOの供給が少なくアルミナ皮膜を十分に低融点化できず、アルミナ皮膜の巻き込みが断続的に発生したためと推測される。
CaOの含有量が50mass%を超える比較例No.A13においては、スカム堰の溶損量が15mmを超えていた。CaOが優先的に溶損したためと推測される。
BNで構成された比較例No.14においては、溶鋼面の高さの変動が6mmを超えていた。また、鋳片の表面性状が悪く、鋳片の厚みの変動も大きかった。アルミナ皮膜が低融点化されず、アルミナ皮膜の巻き込みが断続的に発生したためと推測される。
これに対して、本発明の範囲内とされた本発明例No.A1〜A11は、スカム堰の溶損量が15mm以下、溶鋼面の高さの変動量が6mm以下に抑えられており、鋳片の表面性状も良好であり、鋳片の厚み変動も抑えられていた。
特に、CaOの含有量(mass%)とMgOの含有量(mass%)との比である(CaO)/(MgO)が0.2以上1.5以下の範囲内とされた本発明例No.A1〜A7においては、スカム堰の溶損量が10mm以下、溶鋼面の高さの変動量が4mm以下に抑えられていた。
(CaO)/(MgO)が0.2未満とされた実施例No.A8においては、溶鋼面の高さの変動量が4mmを超えており、評価は○であった。CaOの供給速度が低下したためと推測される。
(CaO)/(MgO)が1.5を超えた実施例No.A9においては、スカム堰の溶損量がやや大きく10mmを超えており、評価は○であった。CaOに対してMgOが不足し、スカム堰自体の強度が不足したためと推測される。
MgOの含有量が20mass%未満とされた実施例No.A10においては、スカム堰の溶損量が10mmを超えており、評価は○であった。MgOが不足し、スカム堰自体の強度が不足したためと推測される。
フリーCの含有量が40mass%を超える実施例No.A11においては、スカム堰の溶損量が10mmを超えており、評価は○であった。グラファイト粒子が部分的に脱落したためと推測される。この場合、スカム堰に付着したアルミナ皮膜は、CaOによる低融点化に加えて、グラファイト粒子がスカム堰本体から脱落する事によっても、冷却ドラムに容易に巻込まれることになる。
表2に示すNo.B1〜B14は、ZrO−CaO系耐火材を用いた本発明例及び比較例である。
CaOの含有量が10mass%未満とされた比較例No.B13においては、溶鋼面の高さの変動量が6mmを超えていた。また、鋳片の表面性状が悪く、鋳片の厚みの変動も大きかった。CaOの供給が少なくアルミナ皮膜を十分に低融点化できず、アルミナ皮膜の巻き込みが断続的に発生したためと推測される。
CaOの含有量が50mass%を超える比較例No.B14においては、スカム堰の溶損量が15mmを超えていた。CaOが優先的に溶損したためと推測される。
これに対して、本発明の範囲内とされた本発明例No.B1〜B12は、スカム堰の溶損量が15mm以下、溶鋼面の高さの変動量が6mm以下に抑えられており、鋳片の表面性状も良好であり、鋳片の厚み変動も抑えられていた。
特に、CaOの含有量(mass%)とZrOの含有量(mass%)との比である(CaO)/(ZrO)が0.2以上1.5以下の範囲内とされた本発明例No.B1〜B7においては、スカム堰の溶損量が10mm以下、溶鋼面の高さの変動量が4mm以下に抑えられていた。
(CaO)/(ZrO)が0.2未満とされた実施例No.B8においては、溶鋼面の高さの変動量が4mmを超えており、評価は○であった。CaOの供給速度が低下したためと推測される。
(CaO)/(ZrO)が1.5を超えた実施例No.B9においては、スカム堰の溶損量がやや大きく10mmを超えており、評価は○であった。CaOに対してZrOが不足し、スカム堰自体の強度が不足したためと推測される。
ZrOの含有量が20mass%未満とされた実施例No.B10においては、スカム堰の溶損量が10mmを超えており、評価は○であった。ZrOが不足し、スカム堰自体の強度が不足したためと推測される。
フリーCの含有量が5mass%未満とされた実施例No.B11においては、スカム堰の溶損量が10mmを超えており、評価は○であった。鋳造開始時に割れが発生して部分的に脱落したためと推測される。
フリーCの含有量が40mass%を超える実施例No.B12においては、スカム堰の溶損量が10mmを超えており、評価は○であった。グラファイト粒子が部分的に脱落したためと推測される。
次に、スカム堰を構成する耐火材の組成を固定し、表5,6に示す組成の各種鋼種に対する効果を評価した。
No.C1〜C9においては、実施例1のNo.A5の組成の耐火材(MgO−CaO系耐火材)を用いた。
No.D1〜D9においては、実施例1のNo.B5の組成の耐火材(ZrO−CaO系耐火材)を用いた。
鋳造条件は以下のように設定した。なお、スカム堰/冷却ドラム間の流速及び溶鋼溜まり部内の過熱度については、表7,8に記載の条件で実施した。
ここで、溶鋼溜まり部内の溶鋼温度は、鋳造開始以降、徐々に低下することから、表7,8においては、鋳造の定常部(全鋳造量10tの中間部)において測定した値を記載した。
冷却ドラムの直径 : 1200mm
鋳造幅 : 1300mm
鋳造速度 : 平均60m/min
スカム堰の浸漬深さ : 30mm
スカム堰の幅 : 1250mm
スカム堰の全厚み : 30mm
スカム堰/冷却ドラム間の間隔 : 30mm
スカム堰/冷却ドラム間の流速 : 表7,8に記載の条件
溶鋼溜まり部内の過熱度 : 表7,8に記載の条件
鋳造雰囲気 : Ar
鋳造厚み : 平均1.8mm
鋳造量 : 10ton
上述の条件で薄肉鋳片の鋳造を実施し、定常時における溶鋼面の高さの変動量、薄肉鋳片の表面性状、薄肉鋳片の厚みの変動量、鋳造後のブロック材の溶損量を、実施例1と同様の方法で評価した。評価結果を表7及び表8に示す。
Figure 2015062948
Figure 2015062948
Figure 2015062948
Figure 2015062948
溶鋼溜まり部の過熱度が5℃未満とされた比較例No.C8及び比較例No.D8においては、溶鋼面の高さの変動量が6mmを超えていた。また、鋳片の表面性状が悪く、鋳片の厚みの変動も大きかった。溶鋼温度が低くアルミナ皮膜を十分に溶融できず、アルミナ皮膜の巻き込みが断続的に発生したためと推測される。
スカム堰/冷却ドラム間の溶鋼の流速が5cm/sec未満とされた比較例No.C9及び比較例No.D9においては、溶鋼面高さの変動量が6mmを超えていた。また、鋳片の表面性状が悪く、鋳片の厚みの変動も大きかった。スカム堰と冷却ドラムとの間に位置する溶鋼温度が低くなりアルミナ皮膜を十分に溶融できず、アルミナ皮膜の巻き込みが断続的に発生したためと推測される。
これに対して、溶鋼の過熱度及びスカム堰/冷却ドラム間の溶鋼の流速が本発明の範囲内とされた本発明例No.C1〜C7及び本発明例No.D1〜D7においては、溶鋼面高さの変動量が6mm以下に抑えられており、鋳片の表面性状も良好であり、鋳片の厚み変動も抑えられていた。
また、各種組成の溶鋼を用いた場合であっても、同様な作用効果が得られることが確認された。
以上の結果から、本発明に係るスカム堰、薄肉鋳片の製造方法及び薄肉鋳片の製造装置によれば、アルミナ皮膜が容易に巻込まれるので、湯面レベルが安定し、品質や鋳片厚みの均一度が優れた高Al含有鋼の薄肉鋳片を安定して鋳造することができることが確認された。
1 薄肉鋳片
3 溶鋼(溶融金属)
5 凝固シェル
10 薄肉鋳片の製造装置
11 冷却ドラム
15 サイド堰
16 溶鋼溜まり部(溶融金属溜まり部)
19 浸漬ノズル
20,120,220 スカム堰

Claims (9)

  1. 回転する一対の冷却ドラムと一対のサイド堰によって形成された溶融金属溜まり部に、浸漬ノズルを介して溶融金属を供給し、前記冷却ドラムの周面に凝固シェルを形成・成長させて薄肉鋳片を製造する薄肉鋳片の製造方法において、前記溶融金属溜まり部に配設されるスカム堰であって、
    少なくとも前記冷却ドラム側を向く面のうち前記溶融金属溜まり部の溶融金属面と接触する領域が、CaOを10mass%以上50mass%以下の範囲内で含有するCaO含有耐火材で構成されていることを特徴とするスカム堰。
  2. 前記CaO含有耐火材は、CaOを10mass%以上50mass%以下の範囲内、MgOを20mass%以上90mass%以下の範囲内、フリーCを0mass%以上40mass%以下の範囲内で含有することを特徴とする請求項1に記載のスカム堰。
  3. 前記CaO含有耐火材において、CaOの含有量(mass%)とMgOの含有量(mass%)との比である(CaO)/(MgO)が0.2以上1.5以下の範囲内とされていることを特徴とする請求項2に記載のスカム堰。
  4. 前記CaO含有耐火材は、CaOを10mass%以上50mass%以下の範囲内、ZrOを20mass%以上85mass%以下の範囲内、フリーCを5mass%以上40mass%以下の範囲内で含有することを特徴とする請求項1に記載のスカム堰。
  5. 前記CaO含有耐火材において、CaOの含有量(mass%)とZrOの含有量(mass%)との比である(CaO)/(ZrO)が0.2以上1.5以下の範囲内とされていることを特徴とする請求項4に記載のスカム堰。
  6. 前記冷却ドラム側を向く面のうち前記溶融金属溜まり部の溶融金属面と接触する領域が前記CaO含有耐火材で構成されており、
    前記浸漬ノズル側を向く面は、前記CaO含有耐火材よりも溶融金属に対する耐溶損性に優れた耐火材で構成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のスカム堰。
  7. 回転する一対の冷却ドラムと一対のサイド堰によって形成された溶融金属溜まり部に、浸漬ノズルを介して溶融金属を供給し、前記冷却ドラムの周面に凝固シェルを形成・成長させて薄肉鋳片を製造する薄肉鋳片の製造方法であって、
    前記溶融金属溜まり部に、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のスカム堰を配置し、
    前記浸漬ノズルと前記スカム堰との間で測定される溶融金属の過熱度を5℃以上に設定するとともに、
    前記冷却ドラムと前記スカム堰との間における前記溶融金属の流速を5cm/sec以上とすることを特徴とする薄肉鋳片の製造方法。
  8. 前記溶融金属は、Alを0.1mass%以上4.5mass%以下の範囲内で含むAl含有鋼であることを特徴とする請求項7に記載の薄肉鋳片の製造方法。
  9. 回転する一対の冷却ドラムと一対のサイド堰によって形成された溶融金属溜まり部に、浸漬ノズルを介して溶融金属を供給し、前記冷却ドラムの周面に凝固シェルを形成・成長させて薄肉鋳片を製造する薄肉鋳片の製造装置であって、
    前記溶融金属溜まり部には、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のスカム堰が配設されていることを特徴とする薄肉鋳片の製造装置。
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