JP2007105758A - 双ロール式連続鋳造方法、双ロール式連続鋳造装置、および金属条の連続製造方法 - Google Patents
双ロール式連続鋳造方法、双ロール式連続鋳造装置、および金属条の連続製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007105758A JP2007105758A JP2005299123A JP2005299123A JP2007105758A JP 2007105758 A JP2007105758 A JP 2007105758A JP 2005299123 A JP2005299123 A JP 2005299123A JP 2005299123 A JP2005299123 A JP 2005299123A JP 2007105758 A JP2007105758 A JP 2007105758A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hot water
- pair
- twin
- continuous casting
- cooling rolls
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Continuous Casting (AREA)
Abstract
【課題】高品質鋳塊が得られる双ロール式連続鋳造方法を提供する。
【解決手段】同期回転する1対の冷却ロール1、2間に金属溶湯9を連続的に注入し凝固させ鋳塊10とする双ロール式連続鋳造方法において、前記1対の冷却ロール1、2の上方にタンディッシュ3を配置し、前記タンディッシュ3は所定深さの湯受け部4と前記1対の冷却ロール1、2間に開口する出湯口5とを備え、前記出湯口先端部分5aは前記1対の冷却ロール表面1a、2aと接触し、前記湯受け部上端4aから流出する金属溶湯を、前記湯受け部側のタンディッシュ側壁内面8上を流動させて前記出湯口5から前記1対の冷却ロール1、2間に注入する双ロール式連続鋳造方法。
【選択図】図1
【解決手段】同期回転する1対の冷却ロール1、2間に金属溶湯9を連続的に注入し凝固させ鋳塊10とする双ロール式連続鋳造方法において、前記1対の冷却ロール1、2の上方にタンディッシュ3を配置し、前記タンディッシュ3は所定深さの湯受け部4と前記1対の冷却ロール1、2間に開口する出湯口5とを備え、前記出湯口先端部分5aは前記1対の冷却ロール表面1a、2aと接触し、前記湯受け部上端4aから流出する金属溶湯を、前記湯受け部側のタンディッシュ側壁内面8上を流動させて前記出湯口5から前記1対の冷却ロール1、2間に注入する双ロール式連続鋳造方法。
【選択図】図1
Description
本発明は、高品質鋳塊が得られる双ロール式連続鋳造方法、双ロール式連続鋳造装置、および高品質金属条が効率良く得られる金属条の連続製造方法に関する。
双ロール式連続鋳造方法は同期回転する1対の冷却ロール間に金属溶湯を連続的に注入し凝固させ鋳塊とする連続鋳造方法で、製出鋳塊は薄板状のため冷間圧延のみで数百μm厚みの金属条に加工できる。従って金属条を低コストで製造できる。
前記双ロール式連続鋳造方法では、図4(イ)、(ロ)に示すように、金属溶湯9は、スパウト20の先端部分に開けた横穴20aから吐出し、冷却ロール1、2により冷却されて凝固シェルを形成し、この凝固シェルは1対の冷却ロール間で圧下され薄板鋳塊22として製出される。
しかしながら、前記吐出溶湯は湯溜まり部の端部方向に流動するため(図4(ロ)参照)湯溜まり部の金属溶湯9の温度分布が不均一になり、その結果凝固シェルの厚みが不均一になり製出鋳塊には圧延割れの原因になる湯皺が多数発生した。
このため凝固シェルの厚みを均一化する方法として、例えば、図4(ハ)に示す冷却ロールの表面1aに接触制限板23の先端を接触させて凝固開始位置を固定する方法(特許文献1)、さらに前記接触制限板23に代えて、図4(ニ)に示す表面に縦溝24を刻設した接触制限板25を用いて湯溜まり部の金属溶湯9の流動を抑制して温度分布を均一化する方法(特許文献2)などが提案された。
しかしながら、いずれの方法によっても十分な湯皺防止効果は得られなかった。
しかしながら、いずれの方法によっても十分な湯皺防止効果は得られなかった。
また双ロール式連続鋳造方法で製出される薄板鋳塊は一旦スプールに巻き取られ、その後スプールから薄板鋳塊を巻き戻してスリッター、面削、圧延の諸工程を施して金属条に加工されており、生産性が低かった。
本発明は、高品質鋳塊が得られる双ロール式連続鋳造方法、双ロール式連続鋳造装置、および生産性に優れる金属条の連続製造方法の提供を目的とする。
請求項1記載発明は、同期回転する1対の冷却ロール間に金属溶湯を連続的に注入し凝固させ鋳塊とする双ロール式連続鋳造方法において、前記1対の冷却ロールの上方にタンディッシュを配置し、前記タンディッシュは所定深さの湯受け部と前記1対の冷却ロール間に開口する出湯口とを備え、前記出湯口先端部分は前記1対の冷却ロール表面と接触し、前記湯受け部上端から流出する金属溶湯を、前記湯受け部側のタンディッシュ側壁内面上を流動させて前記出湯口から前記1対の冷却ロール間に注入することを特徴とする双ロール式連続鋳造方法である。
請求項2記載発明は、前記タンディッシュの少なくとも前記冷却ロールと接触する出湯口先端部分を弾性および自己潤滑性に優れる耐火材により形成することを特徴とする請求項1記載の双ロール式連続鋳造方法である。
請求項3記載発明は、前記湯受け部上端の中央部を低く形成することを特徴とする請求項1または2記載の双ロール式連続鋳造方法である。
請求項4記載発明は、前記1対の冷却ロールの表面および側面の付着物を適宜或いは連続的に除去しつつ鋳造することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の双ロール式連続鋳造方法である。
請求項5記載発明は、連続的に注入される金属溶湯を凝固させ鋳塊とする同期回転する1対の冷却ロールと前記1対の冷却ロールの上方に配置されるタンディッシュとを主要部とし、前記タンディッシュは所定深さの湯受け部と前記1対の冷却ロール間に開口する出湯口とを備え、前記出湯口の先端部分は前記1対の冷却ロール表面と接触し、前記湯受け部上端から流出する金属溶湯は前記湯受け部側のタンディッシュ側壁内面上を流動して前記出湯口から前記1対の冷却ロール間に注入されることを特徴とする双ロール式連続鋳造装置である。
請求項6記載発明は、双ロール式連続鋳造方法により製出される鋳塊を直ちに冷却し、次いでスリッター、面削、圧延の諸加工を連続的に施すことを特徴とする金属条の連続製造方法である。
請求項7記載発明は、前記鋳塊が請求項1乃至4のいずれかの双ロール式連続鋳造方法により製出される鋳塊であることを特徴とする請求項6記載の金属条の連続製造方法である。
本発明の双ロール式連続鋳造方法は、1対の冷却ロールの上方にタンディッシュを配置し、前記タンディッシュは所定深さの湯受け部と前記1対の冷却ロール間に開口する出湯口とを備え、前記出湯口先端部分は前記1対の冷却ロール表面と接触しているので金属溶湯と冷却ロールの接触開始位置が固定される。また前記湯受け部上端から流出する金属溶湯を前記湯受け部側のタンディッシュ側壁内面上を流動させて前記1対の冷却ロール間に注入するので、湯溜まり部の金属溶湯は温度分布が均一になる。従って凝固シェルの厚みが冷却ロールの幅方向に均一化し湯皺のない健全な鋳塊が得られる。
前記冷却ロールと接触する出湯口先端部分を弾力性と自己潤滑性に優れる耐火材で形成することにより冷却ロール表面とタンディッシュの出湯口先端部分との密着性が向上し、冷却ロールと金属溶湯の接触開始位置がより安定して固定され、金属溶湯の差込みが良好に防止される。
前記金属溶湯が流出する湯受け部上端を低く形成することにより、湯溜り部中央部分への金属溶湯の供給量が増加し湯溜り部の金属溶湯の温度分布がより均一化する。
前記1対の冷却ロールの表面および側面の付着物を適宜或いは連続的に除去しつつ鋳造することにより、鋳塊表面への付着物の押し込みが防止され鋳塊品質が向上する。また付着物がタンディッシュ下部に巻き込まれてタンディッシュが破損し湯もれが生じるなどのトラブルが回避される。
本発明の双ロール式連続鋳造装置は金属溶湯が湯溜り部に整流状態で注入されるので湯溜まり部の温度分布が均一化し、その結果、凝固シェルが均一な厚みに形成され、高品質の鋳塊が得られる。
本発明の金属条の連続製造方法では、双ロール式連続鋳造方法により製出される薄板鋳塊に連続してスリッター、面削、圧延の諸加工を施すので、製出鋳塊の巻取り巻戻しが不要になり生産性に優れる。また製出鋳塊を直ちに冷却するので曲げ割れなどが生じない。
前記薄板鋳塊に請求項1乃至4記載発明の双ロール式連続鋳造方法で製出される鋳塊を用いるとスリッターおよび面削での切削量を低減でき生産性および原料歩留まりが向上する。
本発明の双ロール式連続鋳造方法は、図1に示すように、1対の冷却ロール1、2の上方にタンディッシュ3を配置し、タンディッシュ3は所定深さの湯受け部4と1対の冷却ロール1、2間に開口する出湯口5とを備え、出湯口5の先端部分5aは冷却ロール1の表面1aと接触している。
溶解炉(図示せず)から出湯する金属溶湯は樋6を経て樋6終端のダウンスパウト7からタンディッシュ3の湯受け部4に落下する。金属溶湯の流動エネルギー(勢い)は湯受け部4に吸収されて金属溶湯は沈静化し、この沈静化した金属溶湯は湯受け部4上端4aから流出(オーバーフロー)して湯受け部4側のタンディッシュ側壁内面8上を流動して1対の冷却ロール1、2間に整流状態で注入される。従って1対の冷却ロール1、2間に形成される湯溜まり部の金属溶湯9は温度分布が均一化する。図1で10は製出する薄板鋳塊、11は前記薄板鋳塊を冷却するためのスプレーノズルである。
本発明において、出湯口5の先端部分5aを冷却ロール1の表面1aと接触させる理由は、金属溶湯9の凝固開始位置を出湯口5の先端部分5aに固定するためであるが、出湯口5の先端部分5aは冷却ロールの表面1a、2aと摺動するため両者間に隙間が開き易く、隙間が開くと、そこに金属溶湯9が差し込んで凝固開始位置が適正に固定されなくなる。また差し込んだ金属溶湯が凝固すると鋳造トラブルが起きるなどの問題がある。
請求項2記載発明は、この問題を、前記出湯口先端部分5aを弾性および自己潤滑性に優れる耐火材で形成することにより改善したものである。即ち、出湯口5の先端部分5aは自己潤滑性に優れるため冷却ロール表面1a、2aとの間で隙間が生じ難い。また隙間が開いても、前記先端部分5aは弾性に優れるため湯溜まり部の金属溶湯9の静圧により外方に弾性変形して冷却ロール表面1a、2aとの密着性が保たれる。従って金属溶湯9の差込みが防止される。
この発明において、弾性および自己潤滑性に優れる耐火材としては黒鉛系シートが挙げられる。黒鉛系シートはタンディッシュ側壁内面に耐火セメントで貼着される。
前記黒鉛系シート8の先端は、図1、2に示すように、タンディッシュ側壁3aより突出させてあり、黒鉛系シート8先端部分は湾曲状に成形されて冷却ロール表面1aに面接触している。
前記黒鉛系シート8の先端は、図1、2に示すように、タンディッシュ側壁3aより突出させてあり、黒鉛系シート8先端部分は湾曲状に成形されて冷却ロール表面1aに面接触している。
前記金属溶湯の差込みは、金属溶湯の密度が大きいほど、表面張力が小さいほど起き易い。銅、アルミ、鉄の中では、溶湯密度は銅が最も高く、表面張力は銅が最も小さい。従って銅が最も差込みを起こし易い。従って請求項2記載発明は金属溶湯が銅の場合においてその効果が最も発現される。なおアルミの表面張力は溶湯表面に酸化膜が形成された状態では銅より大きい。
本発明において、タンディッシュの側壁3aは冷却ロール1、2の側面1b、2bに密着して金属溶湯のモレを防止する。従ってタンディッシュの側壁3a内面も自己潤滑性に優れる耐火物シートを貼着しておくのが湯モレ防止上望ましい。
請求項3記載発明は、図2に示すように湯受け部4上端4aの中央部を低く形成して前記中央部から金属溶湯を多く流出させて湯溜まり部9の温度分布がより均一化するようにしたものである。湯受け部上端4aの形状は、中央部が低い形状であれば湾曲状、階段上など任意であり、その深さも任意である。即ち湯受け部上端の形状は、鋳造合金種、鋳塊寸法、鋳造速度などを勘案して適切に設計する。
請求項4記載発明は冷却ロールの表面および側面の付着物を適宜或いは連続的に除去して、小片鋳塊などの付着物がロールの回転に伴って出湯口先端部と水冷ロールの隙間に入り込み堆積して耐火物シートやタンディッシュが損傷するのを防止する双ロール式連続鋳造方法である。
請求項5記載発明は、前記双ロール式連続鋳造方法を実施するための鋳造装置であり、樋終端のダウンスパウトから落下する金属溶湯を沈静化するための湯受け部と、前記湯受け部上端から流出する金属溶湯を1対の冷却ロール間に注入するための側壁を備えたタンディッシュを主要部とするものである。
請求項6記載発明は金属条の製造方法で、図3に示すように、双ロール式連続鋳造方法により鋳造される高温の薄板鋳塊10を直ちにスプレーノズル11により水冷し、次いで薄板鋳塊10両端の形状不安定部分をスリットカッター13により切除し、次いで研削機14により両面研削し、次いで圧延機15により圧延して金属条16とし、スプール17に巻き取る。図3で18は金属を溶解し合金成分を調整する溶解炉、19は不安定鋳塊を細断するためのロータリーカッター、20は薄板鋳塊または圧延後の金属条を引張るピンチロールである。
この発明で製出鋳塊を直ちに冷却する理由は、鋳塊温度が高いと、垂直方向に製出される鋳塊を横方向に向きを変えるときの曲げ応力で鋳塊割れが生じたり、スリットカッター13への押し込み時に挫屈したりするためである。前記冷却は、製出鋳塊を挟み込むように配置したスプレーノズル11により水冷するのが冷却が迅速に行えて望ましい。
スプレーノズル11は冷却を迅速且つ均一に行うため複数個を配置する。
スプレーノズル11は冷却を迅速且つ均一に行うため複数個を配置する。
前記鋳塊が析出型合金の場合は、直ちに冷却することで溶体化処理が行える。前記析出型合金としては銅合金、特にコルソン合金(Cu−Ni−Si系合金)が望ましい。前記コルソン合金としては、Cu−Ni0.5〜10mass%―Si0.1〜2.5mass%合金、或いは前記合金にZn、Sn、Mg、Ag、Cr、Mn、Pの少なくとも1つをそれぞれ0.01〜2mass%添加した合金が推奨される。析出型合金の場合、鋳塊温度は300℃以上とするのが良い。冷却速度は30℃/秒以上、望ましくは50℃/秒以上、より望ましくは100℃/秒以上とする。冷却速度は速ければ速いほどよい。
鋳塊コバ部を切除せずに圧延すると、鋳塊コバ部に存在する微細な割れやタンディッシュ側壁内面との摺動痕が起点となってコバ割れが拡大し、場合によっては条が破断することもある。
以下に、本発明を実施例により詳細に説明する。
図1に示した本発明の双ロール式連続鋳造方法によりCu−8mass%Sn−0.1mass%P合金溶湯を鋳造し、製出する薄板鋳塊(厚み2.2mm、幅300mm)10を、図3に示したように、直ちにスプレーノズル11により水冷し、次いでスリットカッター13により片側10mmずつ切除し、次いで両面を研削機14により研削し、次いで圧延機15により圧延して銅合金条16を製造した。研削量は片面あたり0.1〜0.3mmの範囲で種々に変化させ、圧延率は16%に統一した。
図1に示した本発明の双ロール式連続鋳造方法によりCu−8mass%Sn−0.1mass%P合金溶湯を鋳造し、製出する薄板鋳塊(厚み2.2mm、幅300mm)10を、図3に示したように、直ちにスプレーノズル11により水冷し、次いでスリットカッター13により片側10mmずつ切除し、次いで両面を研削機14により研削し、次いで圧延機15により圧延して銅合金条16を製造した。研削量は片面あたり0.1〜0.3mmの範囲で種々に変化させ、圧延率は16%に統一した。
前記鋳造は次のようにして行った。即ち、銅原料を溶解炉18で溶解し、溶湯温度を1050℃に保持して合金元素を添加して合金溶湯とし、成分を確認したのち、充分予熱した樋6内を移動させ、樋終端のダウンスパウト7からタンディッシュ3の湯受け部4に落下させ、湯受け部4内の合金溶湯を湯受け部上端4aから流出させ、これを湯受け部4側のタンディッシュ側壁内面8上を流動させ、タンディッシュ3の出湯口5から1対の冷却ロール1、2の間隙に注入し、冷却ロール1、2により冷却し、生成する凝固シェルを1対の冷却ロール1、2間で圧下して、薄板鋳塊10として製出した。1対の冷却ロール1、2の最短間隙(キスポイントの間隙)は2mmとし、鋳造速度(鋳塊の製出速度)は毎分70mとした。
鋳造開始直後の数秒間は小片鋳塊が排出されたが、その大部分は床面に落下し、一部が冷却ロール1、2に付着した。付着物は付着物除去器の刃12により確実に除去した。鋳造が安定するまで、薄板鋳塊10はロータリーカッター19で細断し、スリットカッター13への導入は見合わせた。
鋳造が安定したところで、薄板鋳塊10の両側に設置した1対のスリットカッター13により薄板鋳塊10の両側端部(コバ部)を切除し、次いで薄板鋳塊10の両面を研削機14により研削して表面の酸化物や微細欠陥を除去し、その後圧延機15により銅合金条16に圧延し、スプール17に巻き取った。
タンディッシュ3は、断熱耐火物のシリカ系ボードで構成し、その全内面に弾性および自己潤滑性に優れる厚さ1mmの黒鉛系シートを耐火セメントを用いて貼着した。出湯口5となるタンディッシュ先端部分は黒鉛系シート8をシリカ系ボードより約10mm突出させて、黒鉛系シート8が冷却ロール表面と接触するようにした。湯受け部は、深さ(湯受け部底面と湯受け部上端間の距離)20mm、幅300mmとし、湯受け部上端4aは幅方向に水平とした。
冷却ロール1、2には、直径350mm、幅300mmの内部水冷式の銅製ロールを用いた。各冷却ロールには200リットル/時間の冷却水を流した。
付着物除去器の鉄製の刃12の刃先と冷却ロールの表面1a、2aまたは側面1b、2bとの間隙はそれぞれ0.1mmに設定した。
薄板鋳塊10の冷却は、鋳塊両面にそれぞれ冷却水が扇状に広がるスプレーノズルを鋳塊幅方向に等間隔に3個セットして行った。冷却水量は片面あたり毎分100ccとした。
冷却後の薄板鋳塊10をスリットカッター13に通して鋳塊両端の端部(コバ部)を各10mmずつ切除し、次いで研削機14により両面を各0.1〜0.3mm研削し、次いでロール面長600mmの圧延機により圧延し、次いで表面清浄化処理(図示せず)後、スプール17に巻取った。圧延率は16%とした。この間、溶湯の差し込みや小片鋳塊の巻き込みなどの鋳造トラブルは発生しなかった。
湯受け部上端を凹状(図2参照)に湾曲させた他は実施例1と同じ方法により銅合金条を製造し、実施例1と同じ調査を行った。凹状湾曲のRは1000mmとした。
双ロール式連続鋳造を従来法(図4(ニ)参照)により行った他は実施例1と同じ方法により銅合金条を製造し、実施例1と同じ調査を行った。
実施例1〜3の調査結果を表1に示した。
表1から明らかなように、実施例1〜3はいずれも、双ロール式連続鋳造方法により鋳造した薄板鋳塊を直ちに冷却し、次いでスリッター、面削、圧延の諸工程を連続して施して銅合金条を製造したので、薄板鋳塊の巻取り、巻戻し工程を要さず、生産性に優れた。
特に実施例1、2は本発明の双ロール式連続鋳造方法により鋳造した薄板鋳塊を用いたので少ない面削量で高品質の銅合金条が得られ生産性および原料歩留まりが向上した。中でも湯受け部上端形状を凹状に湾曲させた実施例2は凝固シェルが冷却ロールの長さ方向に均一に形成されたため、より少ない研削量で高品質の銅合金条が製造できた。
特に実施例1、2は本発明の双ロール式連続鋳造方法により鋳造した薄板鋳塊を用いたので少ない面削量で高品質の銅合金条が得られ生産性および原料歩留まりが向上した。中でも湯受け部上端形状を凹状に湾曲させた実施例2は凝固シェルが冷却ロールの長さ方向に均一に形成されたため、より少ない研削量で高品質の銅合金条が製造できた。
1、2冷却ロール
1a、2a冷却ロールの表面
1b、2b冷却ロールの側面
3 タンディッシュ
3aタンディッシュの側壁
4 タンディッシュの湯受け部
4aタンディッシュ湯受け部の上端
5 タンディッシュの出湯口
6 樋
7 ダウンスパウト
8 湯受け部側のタンディッシュ側壁内面(黒鉛系シート)
9 1対の冷却ロール間に形成される湯溜まり部の金属溶湯
10製出する薄板鋳塊
11製出する薄板鋳塊を冷却するためのスプレーノズル
12付着物除去器の刃
13スリットカッター
14研削機
15圧延機
16金属条
17スプール
18溶解炉
19ロータリーカッター
20ピンチロール
21スパウト
21aスパウトの先端部分に開けた横穴
22薄板鋳塊
23接触制限板
24縦溝
25表面に縦溝を刻設した接触制限板
1a、2a冷却ロールの表面
1b、2b冷却ロールの側面
3 タンディッシュ
3aタンディッシュの側壁
4 タンディッシュの湯受け部
4aタンディッシュ湯受け部の上端
5 タンディッシュの出湯口
6 樋
7 ダウンスパウト
8 湯受け部側のタンディッシュ側壁内面(黒鉛系シート)
9 1対の冷却ロール間に形成される湯溜まり部の金属溶湯
10製出する薄板鋳塊
11製出する薄板鋳塊を冷却するためのスプレーノズル
12付着物除去器の刃
13スリットカッター
14研削機
15圧延機
16金属条
17スプール
18溶解炉
19ロータリーカッター
20ピンチロール
21スパウト
21aスパウトの先端部分に開けた横穴
22薄板鋳塊
23接触制限板
24縦溝
25表面に縦溝を刻設した接触制限板
Claims (7)
- 同期回転する1対の冷却ロール間に金属溶湯を連続的に注入し凝固させ鋳塊とする双ロール式連続鋳造方法において、前記1対の冷却ロールの上方にタンディッシュを配置し、前記タンディッシュは所定深さの湯受け部と前記1対の冷却ロール間に開口する出湯口とを備え、前記出湯口先端部分は前記1対の冷却ロール表面と接触し、前記湯受け部上端から流出する金属溶湯を、前記湯受け部側のタンディッシュ側壁内面上を流動させて前記出湯口から前記1対の冷却ロール間に注入することを特徴とする双ロール式連続鋳造方法。
- 前記タンディッシュの少なくとも前記冷却ロールと接触する出湯口先端部分を弾性および自己潤滑性に優れる耐火材により形成することを特徴とする請求項1記載の双ロール式連続鋳造方法。
- 前記湯受け部上端の中央部を低く形成することを特徴とする請求項1または2記載の双ロール式連続鋳造方法。
- 前記1対の冷却ロールの表面および側面の付着物を適宜或いは連続的に除去しつつ鋳造することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の双ロール式連続鋳造方法。
- 連続的に注入される金属溶湯を凝固させ鋳塊とする同期回転する1対の冷却ロールと前記1対の冷却ロールの上方に配置されるタンディッシュとを主要部とし、前記タンディッシュは所定深さの湯受け部と前記1対の冷却ロール間に開口する出湯口とを備え、前記出湯口の先端部分は前記1対の冷却ロール表面と接触し、前記湯受け部上端から流出する金属溶湯は前記湯受け部側のタンディッシュ側壁内面上を流動して前記出湯口から前記1対の冷却ロール間に注入されることを特徴とする双ロール式連続鋳造装置。
- 双ロール式連続鋳造方法により製出される鋳塊を直ちに冷却し、次いでスリッター、面削、圧延の諸加工を連続的に施すことを特徴とする金属条の連続製造方法。
- 前記鋳塊が請求項1乃至4のいずれかの双ロール式連続鋳造方法により製出される鋳塊であることを特徴とする請求項6記載の金属条の連続製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005299123A JP2007105758A (ja) | 2005-10-13 | 2005-10-13 | 双ロール式連続鋳造方法、双ロール式連続鋳造装置、および金属条の連続製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005299123A JP2007105758A (ja) | 2005-10-13 | 2005-10-13 | 双ロール式連続鋳造方法、双ロール式連続鋳造装置、および金属条の連続製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007105758A true JP2007105758A (ja) | 2007-04-26 |
Family
ID=38032018
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005299123A Pending JP2007105758A (ja) | 2005-10-13 | 2005-10-13 | 双ロール式連続鋳造方法、双ロール式連続鋳造装置、および金属条の連続製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007105758A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101186580B1 (ko) | 2010-07-30 | 2012-10-08 | 주식회사 포스코 | 쌍롤 박판 주조 공정의 주편 에지부 덧살 제거 장치 |
JP2015062948A (ja) * | 2013-09-26 | 2015-04-09 | 新日鐵住金株式会社 | スカム堰、薄肉鋳片の製造方法及び薄肉鋳片の製造装置 |
JP2016221567A (ja) * | 2015-06-03 | 2016-12-28 | 日産自動車株式会社 | 双ロール式縦型鋳造装置及び双ロール式縦型鋳造方法 |
-
2005
- 2005-10-13 JP JP2005299123A patent/JP2007105758A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101186580B1 (ko) | 2010-07-30 | 2012-10-08 | 주식회사 포스코 | 쌍롤 박판 주조 공정의 주편 에지부 덧살 제거 장치 |
JP2015062948A (ja) * | 2013-09-26 | 2015-04-09 | 新日鐵住金株式会社 | スカム堰、薄肉鋳片の製造方法及び薄肉鋳片の製造装置 |
JP2016221567A (ja) * | 2015-06-03 | 2016-12-28 | 日産自動車株式会社 | 双ロール式縦型鋳造装置及び双ロール式縦型鋳造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN108907123B (zh) | 非晶态合金薄带的制造方法 | |
US8701745B2 (en) | Continuous casting of lead alloy strip for heavy duty battery electrodes | |
TW201408397A (zh) | 連續鑄造用鑄模及鋼的連續鑄造方法 | |
JP2007105758A (ja) | 双ロール式連続鋳造方法、双ロール式連続鋳造装置、および金属条の連続製造方法 | |
JP2011189356A (ja) | 双ロール鋳造方法および双ロール鋳造機 | |
JPWO2018056322A1 (ja) | 鋼の連続鋳造方法 | |
CN202180180U (zh) | 一种薄带连铸布流器 | |
KR20090055613A (ko) | 망간 및 저산소 레벨이 조절된 박판 주조 스트립 및 그 제조방법 | |
JP5942712B2 (ja) | スカム堰、薄肉鋳片の製造方法、薄肉鋳片の製造装置 | |
KR20040063177A (ko) | 트림되는 금속 스트립의 제조 방법 및 장치 | |
JP3817188B2 (ja) | スカム堰およびスカム堰を有した双ドラム式連続鋳造機による薄肉鋳片の製造方法 | |
JP2008246531A (ja) | 鋼の連続鋳造方法 | |
JP2004216411A (ja) | 特殊溶鋼の連続鋳造方法 | |
KR100825296B1 (ko) | 접합용 Ag―Cu 공정합금 스트립 제조방법 및 제조장치 | |
JP3228312B2 (ja) | 金属ストリップの連続的鋳造方法、その装置およびタンディッシュ | |
JP4527832B2 (ja) | 鋼の連続鋳造方法 | |
CN209050079U (zh) | 复合板材的双辊连铸生产系统 | |
JP2022177469A (ja) | 薄肉鋳片の製造方法、および、双ロール式連続鋳造装置 | |
JPH0673720B2 (ja) | 急冷金属薄帯の製造方法 | |
KR101186580B1 (ko) | 쌍롤 박판 주조 공정의 주편 에지부 덧살 제거 장치 | |
JPS5947049A (ja) | 薄板鋳造方法及び装置 | |
JP3366951B2 (ja) | 金属板の連続鋳造法、及びこれに用いる鋳型 | |
JP4617756B2 (ja) | 溶融パウダーの投入方法 | |
CN109158560A (zh) | 复合板材的双辊连铸生产系统及生产方法 | |
JP5423715B2 (ja) | 連続鋳造方法 |