JP2016221567A - 双ロール式縦型鋳造装置及び双ロール式縦型鋳造方法 - Google Patents

双ロール式縦型鋳造装置及び双ロール式縦型鋳造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アルミニウムシート材の仕上がり品質を一定値以上に維持できる双ロール式縦型鋳造装置及びアルミニウム系シート材の鋳造方法を提供する。
【解決手段】所定のロールギャップ13をもって対向配置され、互いに平行な回転軸121を中心にして等しい周速度で回転するとともに、相対的に接近する方向へ弾性付勢され、前記回転軸方向に所定長さLの成形面126を有する一対の鋳造ロール12,13と、前記回転軸と平行に対向配置された一対の主堰板141,142と、前記回転軸と直交して対向配置されるとともに前記一対の主堰板の両端面に密接された一対の側堰板143,144とを含み、前記一対の鋳造ロールの前記ロールギャップの上方に配置されて、アルミニウム系材料の溶湯5が注湯される溶湯ノズル14と、前記一対の鋳造ロールの前記所定長さと同等の幅Wの注湯口182を有し、前記アルミニウム系材料の溶湯を収容し、当該溶湯を前記注湯口から前記溶湯ノズルに注湯するレードル18と、を備える。
【選択図】図10

Description

本発明は、双ロール式縦型鋳造装置及び双ロール式縦型鋳造方法に関するものである。
溶湯液面の状態に左右されずに板厚と品質が安定したシートを高速度で採取することができる双ロール式縦型鋳造装置として、一対の水冷回転ロールの上方に、一対の主堰及び一対の横堰を延設した溶湯ノズルを有するものが知られている(特許文献1)。溶湯ノズルには、溶湯が収容されたレードル(取鍋)から当該溶湯が注湯される。
特許第4873626号公報
レードルから溶湯ノズルに溶湯を注湯する場合においては、アルミニウムが酸化することなく又温度が低下することがないように、表面積が小さい円筒に近い溶湯断面で、湯が跳ね上がらない程度に湯切れすることなく、素早く注湯することが必要とされる。しかしながら、双ロール式縦型鋳造法では、成形される板材の幅(たとえば数100mm〜2000mm)に合わせた一対の金属製鋳造ロールのギャップ上に設置された、ロール幅に近い幅広の溶湯ノズルへ注湯するため、上述した従来のレードルによる注湯作業では、幅方向へ均一に入熱することができない。このため、入熱量が相対的に大きいに鋳造ロールの中央部は凝固が遅くなり、成形されるアルミニウムシート材の内部に鋳造組織特有のSi偏析や引け巣が発生し、材料特性が著しく低下するという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、アルミニウムシート材の仕上がり品質を一定値以上に維持できる双ロール式縦型鋳造装置及び双ロール式縦型鋳造方法を提供することである。
本発明は、レードルの注湯口の幅を、一対の鋳造ロールの成形面の軸方向の長さと同等にすることによって上記課題を解決する。
レードルから溶湯ノズルを介して一対の鋳造ロールのロールギャップに溶湯を注湯すると、当該溶湯は、一対の鋳造ロールの成形面の軸方向の長さと同等の幅で、レードルから溶湯ノズルに注湯される。これにより、鋳造ロールへの入熱量が軸方向に対して均一になるので、アルミニウムシート材の仕上がり品質を一定値以上に維持することができる。
本発明に係る双ロール式縦型鋳造装置の一実施の形態を示す側面図である。 図1の平面図である。 図1の分解斜視図である。 図1の主要部分の断面図である。 図1の制御ユニットに記憶される制御マップの第1例を示すグラフである。 図1の制御ユニットに記憶される制御マップの第2例を示すグラフである。 図1の制御ユニットに記憶される制御マップの第3例を示すグラフである。 ロールギャップ、鋳造ロールの周速度及び溶湯の液面の位置の経時変化を測定した実施例及び比較例を示すグラフである。 ロールギャップ、鋳造ロールの周速度及び溶湯の温度の経時変化を測定した実施例及び比較例を示すグラフである。 鋳造初期におけるロールギャップ、鋳造ロールの周速度及び溶湯の液面の位置の経時変化を測定した実施例及び比較例を示すグラフである。 鋳造終期におけるロールギャップ、鋳造ロールの周速度及び溶湯の液面の位置の経時変化を測定した実施例及び比較例を示すグラフである。 (A)は図1及び図2のレードルの一例を示す平面図、(B)はレードルの開口部に取り付けられる蓋体を示す平面図、(C)はXC−XC線に沿う断面図である。 図10のXI部を示す拡大斜視図である。 (A)は図1及び図2のレードルの他の例を示す平面図、(B)はXIIB−XIIB線に沿う断面図である。 (A)は図1及び図2のレードルのさらに他の例を示す平面図、(B)はXIIIB−XIIIB線に沿う断面図である。 図1及び図2のレードルのさらに他の例を適用した双ロール式縦型鋳造装置の全体を示す側面図である。 比較例に係るレードルを用いた双ロール式縦型鋳造装置を示す平面図である。 図15Aに示す比較例に係るレードルを用いた双ロール式縦型鋳造装置において、回転軸中央部と端部の溶湯温度と鋳造ロール温度を測定した結果を示す図である。 図15Aに示す比較例に係るレードルを用いた双ロール式縦型鋳造装置により製造されたアルミニウムシート材の幅方向中央部の断面状態を示す電子顕微鏡写真である。 図1及び図2に示す双ロール式縦型鋳造装置により製造されたアルミニウムシート材の幅方向中央部の断面状態を示す電子顕微鏡写真である。 図1及び図2に示す双ロール式縦型鋳造装置(実施例)により製造されたアルミニウムシート材と、図15Aに示す双ロール式縦型鋳造装置(比較例)により製造されたアルミニウムシート材それぞれの、表面状態(上図)と断面状態(下図)を示す電子顕微鏡写真である。
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態の双ロール式縦型鋳造装置1は、溶解されたアルミニウム系材料を、特に限定はされないが例えば1000℃/秒以上の冷却速度で冷間圧延し、所定厚さt、所定幅W及び所定長Lのシート2に製造するための鋳造装置である。冷却速度を大きくすることで不純物が含まれていても大きく成長せず、また生産性も高いという利点がある。鋳造原料となるアルミニウム系材料としては、特に限定されないが例えば、アルミニウムのほか、アルミニウム・シリコン合金、アルミニウム・シリコン・マグネシウム合金その他のアルミニウム合金が含まれる。これらアルミニウム系材料の融点又は液相温度は、概ね580〜670℃である。
本実施形態の双ロール式縦型鋳造装置1は、所定のロールギャップ13をもって対向配置された一対の鋳造ロール11,12と、当該一対の鋳造ロール11,12のロールギャップ13の上方に配置され、アルミニウム系材料の溶湯5を受容する溶湯ノズル14と、アルミニウム系材料の溶湯5を収容し当該溶湯5を溶湯ノズル14に注湯するレードル18と、溶湯ノズル14からロールギャップ13を通過する溶湯5が、弾性付勢に反して当該ロールギャップ13を押し広げようとする反力を推定する反力推定器15と、反力推定器15により推定された反力に応じて一対の鋳造ロール11,12がロールギャップ13を通過する溶湯5から受ける単位時間当たりの受熱量を制御する制御ユニット16と、を備える。図2に示すように、一対の鋳造ロール11,12と、溶湯ノズル14と、レードル18とは、それぞれの幅方向の中心軸CLが一致するように配置されている。
一対の鋳造ロール11,12は、架台4に搭載され、一方の鋳造ロール11は、回転軸111を中心にして回転するように設けられ、他方の鋳造ロール12は、回転軸111に平行な回転軸121を中心にして回転するように設けられている。本実施形態における一方の鋳造ロール11は、架台4に対して位置が固定され、他方の鋳造ロール12は、スライドレール41を介して一方の鋳造ロール11に対して水平方向に接近及び離反移動が可能とされている。当該他方の鋳造ロール12は、一方の鋳造ロール11に向かう方向にばね又は流体圧シリンダなどの弾性体122により弾性付勢されているが、最も接近した際のロールギャップ13は、目的とするシート2の板厚tに応じたゼロを超える所定値、特に限定されないが例えば、0.5〜3mmに設定されている。なお、一対の鋳造ロール11,12の両者を、架台4に対して互いに接近及び離反移動が可能に構成してもよい。
一対の鋳造ロール11,12は、互いに等しい周速度で回転するように、プーリ及びベルトなどの伝達機構を介して回転駆動モータ112に接続されている。本実施形態の鋳造ロール11,12は、外径が等しくされているので、一つの回転駆動モータ112により互いに逆方向、すなわちロールギャップ13において溶湯5を鉛直下方向へ押し下げる力が作用するように等しい周速度で回転する。図1及び図4に示す例においては、一方の鋳造ロール11は反時計方向に回転し、他方の鋳造ロール12は時計方向に回転する。なお、回転駆動モータ112は、出力軸の回転速度を可変とするインバータ装置116により回転速度が制御され、当該インバータ装置116は制御ユニット16からの制御指令により制御されるが、その制御内容については後述する。
ちなみに、一対の鋳造ロール11,12の外径を等しくすれば、変速機構を設けることなく一つの回転駆動モータ112により等しい周速度で回転させることができる。また、一対の鋳造ロール11,12の外径を等しくし、後述する溶湯ノズル14の主堰板141,142の中心をロールギャップ13の中心に一致させれば、溶湯ノズル14の下端の溶湯5と鋳造ロール11,12との接触面113,123の面積が等しくなるので、鋳造されるシートの表裏における冷却速度が均等になる。ただし、本発明の一対の鋳造ロール11,12は、周速度が等しければ異なる外径であってもよい。この場合に、溶湯ノズル14の下端の溶湯5と鋳造ロール11,12との接触面113,123の面積を等しくするためには、溶湯ノズル14の主堰板141,142の中心の位置をロールギャップ13の中心に対してどちらかにずらせばよい。
一対の鋳造ロール11,12は、回転軸111,121の両端部にそれぞれ固定されたハブ(不図示)に中空状筒体114,124をそれぞれ固定し、その表面に熱伝導性が良好な銅などの金属層(金属板)115,125を固定することにより構成されている。中空状筒体114,124の内部の一部又は全部には、後述する熱媒体が循環する循環系統171が設けられ、少なくとも溶湯5との接触面113,123(以下、これらの接触面113,123を成形面126ともいい、その回転軸111,121方向の長さをWという。)の裏面の金属層115,125に熱媒体が接触するように、スプレーノズルが設けられたり、あるいは中空状筒体114,124の内部の一部又は全体が熱媒体の流路とされている。本実施形態の一対の鋳造ロール11,12のそれぞれは、少なくとも溶湯5が接触する鋳造ロールの接触面113,123の温度を調節する温度調節器17を含むが、その詳細は後述する。
本実施形態の溶湯ノズル14は、一対の鋳造ロール11,12の回転軸111,121と平行に対向配置された一対の主堰板141,142と、回転軸111,121と直交して対向配置されるとともに一対の主堰板141,142の両端面に密接された一対の側堰板143,144とを含んで構成されている。すなわち、本実施形態の溶湯ノズル14は、4つの側面を有し、上面と下面がそれぞれ開口した矩形筒体とされている。
一対の主堰板141,142及び一対の側堰板143,144は、アルミニウム系材料の融点又は液相温度に耐え得る耐熱性を有するセラミックス製板材を基材とし、その表面(少なくとも主堰板と側堰板とで囲まれる内面)に、同等の耐熱性を有する断熱材層が形成されてなる。そして、一対の主堰板141,142の下端が、上述した一対の鋳造ロール11,12の表面に接触又は僅かな隙間をあけて設けられている。また、一対の側堰板143,144は、図2の平面図に示すように、一対の主堰板141,142の側縁と一対の鋳造ロール11,12の両側面に、押圧弾性体145,146を介して当接する。すなわち、主堰板141,142の幅方向の長さWは鋳造ロール11,12の幅方向の長さ(成形面126の回転軸方向の長さ)Wとほぼ等しく形成され、一対の側堰板143,144は、これら一対の主堰板141,142と一対の鋳造ロール11,12とに押圧されている。これにより、一対の主堰板141,142、一対の側堰板143,144及び一対の鋳造ロール11,12のロールギャップ13の近傍(接触面113,123)とで囲まれた空間に溶湯5が受容されることになる。
なお、他方の鋳造ロール12の接触面123に接触又は僅かな隙間をあけて設けられる主堰板141には、当該他方の鋳造ロール12が架台4に対して水平方向に移動する際においても、他方の鋳造ロール12の接触面123との接触又は僅かな隙間を維持するように引張り弾性体147が設けられている。これに対して、一方の鋳造ロール11の接触面113に接触又は僅かな隙間をあけて設けられる主堰板142は、図示はしないが架台4に対して位置が固定されている。
溶湯ノズル14の上方には、レードル(取鍋)18が設けられ、当該レードル18に収容された溶湯5を溶湯ノズル14に注入するための、ホイストクレーンなどのレードル移動機構(不図示)が設けられている。アルミニウム系材料の固形原材料は、レードル18に投入された状態で別途の溶解炉にて溶解され、このレードル18をレードル移動機構により溶湯ノズル14の近傍に移動し、当該レードル18を傾けることで溶湯5を溶湯ノズル14に注入する。
図10(A)は、図1及び図2のレードル18のレードル本体181の一例を示す平面図、図10(B)は、レードル18の開口部183に取り付けられる蓋体184を示す平面図、図10(C)は、図10(A)のXC−XC線に沿う断面図である。本実施形態のレードル18は、直方体形状の有底筒状とされ、上面に開口部183を有するレードル本体181と、上面の開口部183を開閉可能に覆う蓋体184とを備える。レードル本体181は、アルミニウムの溶湯5の温度に耐え得る程度の耐熱性を有するセラミック材などで構成され、蓋体184は、レードル本体181に収容された溶湯5の放熱を抑制するための断熱性乃至遮熱性を有する金属材又はセラミック材などで構成されている。図1及び図2のレードル18は、図10(A)のレードル本体181に、図10(B)の蓋体184をヒンジ185などを用いて開閉可能に装着することで構成されている。
レードル本体181は、バッチ式鋳造の場合、1バッチに必要とされる所定量Vの溶湯5が収容可能な容積Vとなるように、幅WL0,長さL及び深さDが設定されている。また、上述したとおり、アルミニウム系材料の固形原材料は、レードル18に投入された状態で別途の溶解炉にて溶解され、このレードル18をレードル移動機構により溶湯ノズル14の近傍に移動し、当該レードル18を傾けることで溶湯5を溶湯ノズル14に注入する。そのため、レードル本体181の開口部183の、溶湯ノズル14側の一辺は、注湯口182とされ、当該注湯口182からレードル本体181の底面に至る注湯口側壁186は、レードル18を傾けていく際に溶湯5が徐々に注湯口182から流出するように傾斜面とされている。
本実施形態のレードル本体181の注湯口182の両端部には、図10(A)の平面視において中央に向かって凸となる凸部187が形成されている。この凸部187の上面は、レードル本体181の開口部183の上面(注湯口182を含む)と面一とされ、レードル本体181の一般部の幅WL0を注湯口の幅Wに狭めている。そして、本実施形態のレードル18においては、注湯口の幅Wが鋳造ロール11,12の成形面126の幅Wと同等寸法に設定されている。この場合の同等寸法とは、注湯口の幅Wと鋳造ロール11,12の成形面126の幅Wとが等しい場合のほか、注湯口の幅Wが鋳造ロール11,12の成形面126の幅Wより10%程度小さい場合も含まれる。すなわち、注湯口の幅Wと鋳造ロール11,12の成形面126の幅Wとの関係は、0.9W≦W≦Wであることが望ましい。
注湯口の幅Wが鋳造ロール11,12の成形面126の幅Wより大きいと、注湯口182から流出した溶湯が幅方向へ広がり、この溶湯5が、側堰板143,144と鋳造ロール11,12との摺動部分へ飛散し、付着する可能性が高いので、清掃等を頻繁に行わないと鋳造ロール11,12が固着して安定した周速度で回転しないことになる。一方において、注湯口の幅Wが鋳造ロール11,12の成形面126の幅Wの90%未満であると、ロールギャップ13に注湯される溶湯の幅方向における温度分布が不均一になり、上述した本発明の課題が生じる。
すなわち、レードル18を傾けて注湯口182から溶湯を流出させる場合に、注湯口182の両端部における流速は、注湯口182の中央部における流速に比べて小さくなる。そのため、注湯口182から流出した溶湯は幅方向へ広がることになるが、本例の凸部187は、レードル本体181から流出する溶湯5の流速を部分的に増大させ、注湯口182から流出した溶湯が幅方向へ広がならないように抑制する機能がある。これにより、側堰板143,144と鋳造ロール11,12とが摺動する部分へ、溶湯5が飛散し、付着することを防止できるので、双ロール式縦型鋳造装置1を安定的に稼働させることができる。なお、レードル18の注湯口182から流出した溶湯5の幅方向への広がり寸法を予め予測し、その分だけ注湯口182を含めたレードル本体の幅WL0を小さく設定すれば、凸部187を省略してもよい。
図10(A)〜(C)に示すレードル本体181は、開口部183周縁の上面が、注湯口182を含めて面一とされているが、図12(A)〜(B)に別例として示すレードル本体181のように、開口部183周縁の上面のうち、注湯口182の上面のみを鉛直方向の下側に段差を設けて形成してもよい。図12(A)は、図1及び図2のレードル18の他の例を示す平面図、図12(B)は、XIIB−XIIB線に沿う断面図であり、図12(A)において蓋体184は図示を省略している。この場合に、凸部187の上面を、注湯口182以外の開口部183周縁の上面と面一に形成することで、注湯口側面186から注湯口182の先端に至るまでの領域の両端部に堤(土手)が形成される。これにより、レードル18を傾けて注湯口182から溶湯を流出させる場合に、溶湯が注湯口182の両端部から開口部183の上面を超えて溢れるのを防止することができ、側堰板143,144と鋳造ロール11,12とが摺動する部分へ、溶湯5が飛散し、付着することをより確実に防止することができる。
図12及び図13に示すレードル18のように、注湯口182の両端部に凸部187を形成することで、注湯口182の両端部における流速を増加させ、注湯口182から流出した溶湯が幅方向へ広がならないように抑制することができる。図13(A)は、図1及び図2のレードル18のさらに他の例を示す平面図、図13(B)は、XIIIB−XIIIB線に沿う断面図であり、図13(A)において蓋体184は図示を省略している。図13にさらなる別例として示すレードル本体181は、注湯口の両端部に、図12及び図13に示す凸部187を形成するとともに、これら凸部187の中央部側に、鉛直方向において底面から凹となる凹部188が形成されている。なお、図13において凸部187を省略し、注湯口182の両端部に凹部188のみを形成してもよい。注湯口182の両端部に凹部188を形成することで、レードル18を傾けて注湯口182から溶湯を流出させる場合に、注湯口182の両端部における流速は中央部に比べて遅くなるものの、両端部における流量が増加する。これにより、注湯口182から流出した溶湯が幅方向へ広がならないように抑制することができる。
図1及び図2並びに図10〜図13に示すレードル18は、いわゆるバッチ方式による鋳造を行う場合のものを示すが、本発明に適用できるレードルは連続方式のものも含まれる。図14は、図1及び図2のレードル18のさらに他の例を適用した双ロール式縦型鋳造装置の全体を示す側面図である。図14に示す双ロール式縦型鋳造装置1は、溶解炉19により溶解したアルミニウム材の溶湯5を連続してレードル18に給湯し、当該レードル18の注湯口182から溶湯ノズル14へ連続して溶湯5を注湯するタイプの一例である。そのため、溶解炉19は、アルミニウム材の固形原料を溶解して保持する溶湯保持炉191と、当該溶湯保持炉191に保持されたアルミニウム材の溶湯5を吸引してレードル18に給湯する電磁式給湯機192と、当該電磁式給湯機192により吸引された溶湯5をレードル18に案内する樋193とを備える。
そして、図14に示すレードル18は、基台4に対して位置が固定され、溶湯ノズル14側の側壁下部に注湯口182が設けられている。この注湯口182は、上述した図10から図13に示すレードル18の注湯口182と同様に構成されている。なお、本例においては、後述する温度検出器151と位置検出器152は、レードル18に設けることもできる。こうした連続給湯式の双ロール式縦型鋳造装置1に本発明のレードル18の構造を適用しても、上述した作用効果を奏することになる。
さて、図15Aは、比較例に係るレードル18を用いた双ロール式縦型鋳造装置1を示す平面図、図15Bは、図15Aに示す比較例に係るレードル18を用いた双ロール式縦型鋳造装置1において、回転軸111,121の中央部と端部における溶湯5の温度(●印)と、鋳造ロール11,12の温度(■印)を測定した結果を示す図である。図15Aに示す比較例のレードル18は、一対の鋳造ロール11,12の成形面126の長さWに対して、注湯口182の幅Wが著しく小さいものであり(W<<W)、このレードル18に収容した溶湯5を溶湯ノズル14に注湯し、鋳造ロール11,12を回転してアルミニウムシート2を成形した。原材料としてアルミニウム・シリコン合金系の材料を用いた。
その結果、図15Bに示すように、レードル18から溶湯ノズル14に注湯される溶湯5の落下地点である中央付近の溶湯5の温度が、鋳造ロール11,21の両端部に比べて5℃ほど高く、またこの温度差によって鋳造ロール11,12の表面温度についても、中央部が両端部に比べて15℃ほど高くなっていることが判明した。このように鋳造ロール11,12の回転軸方向に温度差が生じるが、鋳造ロール11,12の周速度は中央部も両端部も同じであるため、鋳造ロール11,12の中央部における溶湯5の凝固時間が長くなり、両端部における溶湯5の凝固時間が短くなる。図15Cは、図15Aに示す比較例に係るレードル18を用いた双ロール式縦型鋳造装置1により製造されたアルミニウムシート2の幅方向中央部の断面状態を示す電子顕微鏡写真である。
その結果、図15Cに示すように、成形されたアルミニウムシート2の中央部の断面状態を電子顕微鏡で観察すると、同図の右に示すように、アルミニウムシートの内部には、厚さ方向の中央部付近に、引け巣とSi偏析が多く発生していることが解った。この引け巣とSi偏析の相は、アルミニウムシート2に求められる部品強度の均一性を損ない、また加工面に発生することにより外観品質も損なうものである。
これに対し、図1及び図2並びに図10〜図14に示す本発明の実施形態に係るレードル18を適用した双ロール式縦型鋳造装置1で、同じアルミニウム・シリコン合金系の材料を用いてアルミニウムシート2を成形したところ、図16Aに示すように引け巣とSi偏析の発生が著しく抑制された。図16Aは、図1及び図2に示す双ロール式縦型鋳造装置1により製造されたアルミニウムシート2の幅方向中央部の断面状態を示す電子顕微鏡写真である。また、図16Bは、図1及び図2に示す双ロール式縦型鋳造装置1(実施例)により製造されたアルミニウムシート2と、図15Aに示す双ロール式縦型鋳造装置1(比較例)により製造されたアルミニウムシート2のそれぞれの、表面状態(上図)と断面状態(下図)を示す電子顕微鏡写真である。図16Bに示すように、Si偏析と引け巣の減少に加えて、マクロ的な組織の均一性が向上した。
図1及び図2に戻り、一対の鋳造ロール11,12の下方には、ロールギャップ13を通過して固相状態となったアルミニウムシート2を略水平方向に案内するガイド板6が設けられ、その下流にガイドローラ7と巻取機3が設けられている。ロールギャップ13を通過して固相状態となったアルミニウムシート2は、ガイド板6により水平方向に案内されたのちガイドローラ7の上面を滑りつつ巻取機3によってロール状に巻き取られる。
図4は、本実施形態の双ロール式縦型鋳造装置1の溶湯ノズル14及び一対の鋳造ロール11,12で囲まれた鋳造の主要部分を示す断面図であり、本実施形態の双ロール式縦型鋳造装置1においては、レードル18から溶湯ノズル14へ溶湯5を注入すると同時又は若干のタイムラグをもって、一対の鋳造ロール11,12の回転を開始する。この溶湯注入初期段階において、溶湯ノズル14への溶湯5の注入速度(単位時間当たりの注入容積)は、ロールギャップ13を通過して固相状態となるアルミニウムシート2の鋳造速度(単位時間当たりの鋳造容積)よりも大きい速度に設定する。
溶湯ノズル14に注入された溶湯5は、ロールギャップ13の中心水平線と交わる点P1から主堰板141,142に接触又は僅かな隙間をあけて設けられる点P2までの、一対の鋳造ロール11,12の接触面113,123と接触することで、溶湯5は冷却され、凝固し始める。図4において溶湯5のうち液相状態の溶湯を符号51、固液共存の溶湯を符号52、固相の溶湯(すなわちアルミニウムシート2)を符号53で示す。
本実施形態の双ロール式縦型鋳造装置1は、溶湯5の冷却速度が例えば1000℃/秒以上となる冷間圧延鋳造法であり、この溶湯5の冷却速度に応じて一対の鋳造ロール11,12の周速度が設定される。
ここで、液相の溶湯51が接触面113,123と接触する際の温度が高いと、凝固速度が遅くなり、図4に示す液相の溶湯51及び固液共存の溶湯52の存在領域が、同図において下方にずれることになる。このため、ロールギャップ13を通過する溶湯のうち液相の溶湯51が全体に占める割合が増加し、固相の溶湯53が全体に占める割合が減少するので、弾性体122の弾性付勢に反して当該ロールギャップ13を押し広げようとする反力が減少する。これにより、ロールギャップ13は小さくなる。
逆に、液相の溶湯51が接触面113,123と接触する際の温度が低いと、凝固速度が早くなり、図4に示す液相の溶湯51及び固液共存の溶湯52の存在領域が、同図において上方にずれることになる。このため、ロールギャップ13を通過する溶湯のうち固相の溶湯53が全体に占める割合が増加し、液相の溶湯51が全体に占める割合が減少するので、弾性体122の弾性付勢に反して当該ロールギャップ13を押し広げようとする反力が増加する。これにより、ロールギャップ13は大きくなる。
このように、溶湯ノズル14に注入された溶湯5の温度が変動すると、ロールギャップ13の寸法が変動し、その結果、得られるアルミニウムシート2の板厚tが不均一となる。
また、本実施形態の双ロール式縦型鋳造装置1においては、いわゆるバッチ方式により所定量の溶湯5を溶湯ノズル14に注入し、所定厚さt、所定幅W及び所定長さLのアルミニウムシート2を得るが、溶湯ノズル14に注入された溶湯5の重量が、鋳造中にロールギャップ13に重力として作用する。すなわち、溶湯ノズル14に注入された溶湯5の液面が高いと(溶湯重量が大きいと)、弾性体122の弾性付勢に反して当該ロールギャップ13を押し広げようとする反力が増加する。これにより、ロールギャップ13は大きくなる。
また、溶湯ノズル14に注入された溶湯5の液面が高いと(溶湯重量が大きいと)、溶湯5と接触面113,123との密着度が大きくなり、溶湯5の凝固効率が高くなる。このため、図4に示す液相の溶湯51及び固液共存の溶湯52の存在領域が、同図において上方にずれることになり、ロールギャップ13を通過する溶湯のうち固相の溶湯53が全体に占める割合が増加し、液相の溶湯51が全体に示す割合が減少する。このため、弾性体122の弾性付勢に反して当該ロールギャップ13を押し広げようとする反力が増加する。これによっても、ロールギャップ13は大きくなるといえる。
逆に、溶湯ノズル14に注入された溶湯5の液面が低いと(溶湯重量が小さいと)、弾性体122の弾性付勢に反して当該ロールギャップ13を押し広げようとする反力が減少する。これにより、ロールギャップ13は小さくなる。また、溶湯ノズル14に注入された溶湯5の液面が低いと(溶湯重量が小さいと)、溶湯5と接触面113,123との密着度が小さくなり、溶湯5の凝固効率が低くなる。このため、図4に示す液相の溶湯51及び固液共存の溶湯52の存在領域が、同図において下方にずれることになり、ロールギャップ13を通過する溶湯のうち液相の溶湯51が全体に占める割合が増加し、固相の溶湯53が全体に占める割合が減少する。このため、弾性体122の弾性付勢に反して当該ロールギャップ13を押し広げようとする反力が減少する。これによっても、ロールギャップ13は小さくなるといえる。
このように、溶湯ノズル14に注入された溶湯5の液面の位置が変動すると、ロールギャップ13の寸法が変動し、その結果、得られるアルミニウムシート2の板厚tが不均一となる。
そこで、本実施形態の双ロール式縦型鋳造装置1では、ロールギャップ13を通過する溶湯5が、弾性体122の弾性付勢に反して当該ロールギャップ13を押し広げようとする反力を推定する反力推定器15と、この反力推定器15により推定された反力に応じて一対の鋳造ロール11,12がロールギャップ13を通過する溶湯5から受ける単位時間当たりの受熱量を制御する制御ユニット16と、を備え、制御ユニット16は、推定された反力が大きいほど単位時間当たりの受熱量を小さく制御し、推定された反力が小さいほど単位時間当たりの受熱量を大きく制御する。
本実施形態に係る反力推定器15は、上述したとおりロールギャップ13に作用する反力は溶湯5の温度と溶湯5の液面の位置に相関することから、溶湯ノズル14に受容された溶湯5の温度を検出する温度検出器151と、溶湯ノズル14に受容された溶湯5の液面の位置を検出する位置検出器152とを含んで構成される。温度検出器151は、熱電対などで構成され、検出された溶湯5の温度のデータは検出信号として所定時間間隔で制御ユニット16へ読み込まれる。また、位置検出器152は、レーザ式変位センサなどで構成され、検出された溶湯の液面の位置データは検出信号として所定時間間隔で制御ユニット16へ読み込まれる。ちなみに、反力推定器15として、温度検出器151及び位置検出器152に代えて、他方の鋳造ロール12の水平方向の変位を測定する鋳造ロール変位検出器153を用いてもよい。
一方、制御ユニット16は、上述した温度検出器151と位置検出器152とからそれぞれ検出された溶湯5の温度と溶湯5の液面の位置とに応じて、一対の鋳造ロール11,12がロールギャップ13を通過する溶湯5から受ける単位時間当たりの受熱量を制御するが、当該単位時間当たりの受熱量の制御として、一対の鋳造ロール11,12の周速度を制御することと、これに代えて又はこれに加えて、一対の鋳造ロール11,12の接触面113,123の温度を制御することが含まれる。
一対の鋳造ロール11,12の周速度を制御することで、単位時間当たりの受熱量を制御する場合は、制御ユニット16からインバータ装置116に制御信号を出力すればよいが、そのための制御マップが制御ユニット16に記憶されている。図5Aは、制御ユニット16に記憶される制御マップの第1例を示すグラフであり、溶湯5の温度及び溶湯5の液面の位置に対する鋳造ロール11,12の周速度の制御関係を示すものである。
上述したとおり、溶湯ノズル14に受容された溶湯5の液面の位置が高い(溶湯重量が大きい)とロールギャップ13は大きくなり、液面の位置が低い(溶湯重量が小さい)とロールギャップ13は小さくなる。このため、位置検出器152により検出された溶湯ノズル14の溶湯5の液面の位置が高い場合には、ロールギャップ13を小さくするために鋳造ロール11,12の周速度を大きく制御し、逆に位置検出器152により検出された溶湯ノズル14の溶湯5の液面の位置が低い場合には、ロールギャップ13を大きくするために鋳造ロール11,12の周速度を小さく制御する。図5Aに示すグラフにおいて液面の位置と鋳造ロールの周速度の関係が右上がりの線になっていることがこれを表している。ただし、液面の位置と鋳造ロール11,12の周速度との関係は、予め双ロール式縦型鋳造装置1の実機を用いてデータを収集するか、コンピュータシミュレーションなどを用いて収集し、そのデータを制御ユニット16に記憶するので、図5Aに示す制御線のプロファイルは一例を示すものである。
また上述したとおり、溶湯ノズル14に受容された溶湯5の温度が高いとロールギャップ13は小さくなり、溶湯5の温度が低いとロールギャップ13は大きくなる。このため、温度検出器151により検出された溶湯ノズル14の溶湯5の温度が高い場合には、ロールギャップ13を大きくするために鋳造ロール11,12の周速度を小さく制御し、逆に温度検出器151により検出された溶湯ノズル14の溶湯5の温度が低い場合には、ロールギャップ13を小さくするために鋳造ロール11,12の周速度を大きく制御する。図5Aに示すグラフにおいて、溶湯5の温度が低いほど鋳造ロールの周速度が高くなることがこれを表している。
ちなみに、図5Aに示す制御マップは、溶湯5の液面の位置及び溶湯5の温度に対する鋳造ロール11,12の周速度の関係を示すものであり、たとえば溶湯5の温度を5deg間隔にした場合の液面の位置に対する周速度を示すが、温度検出器151により検出された温度が当該5deg間隔の中間にあたる場合(線上にない場合)は、内挿処理などを用いて周速度を求めればよい。
また、図5Aに示す制御マップは、溶湯5の液面の位置及び溶湯5の温度に対する鋳造ロール11,12の周速度の関係を示すものであり、溶湯5の液面の位置と溶湯5の温度の両者に応じて鋳造ロール11,12の周速度を制御する例であるが、溶湯5の液面の位置又は溶湯5の温度のいずれか一方に応じて鋳造ロール11,12の周速度を制御してもよい。図5Bは、溶湯5の液面の位置のみに応じて鋳造ロール11,12の周速度を制御する場合の制御マップの一例であり、図5Cは、溶湯5の温度のみに応じて鋳造ロール11,12の周速度を制御する場合の制御マップの一例である。
図6は、位置検出器152により検出された溶湯5の液面の位置を制御ユニット16に読み込み、溶湯5の温度を一定とした場合に、制御ユニット16により鋳造ロール11,12の周速度を制御した際のロールギャップ13の変位を測定した実施例を示すグラフである。同図の点線は、溶湯の液面の位置に依らず鋳造ロール11,12の周速度を一定に制御した場合のロールギャップ13の変位を比較例として示したものである。
図6に示すように、鋳造を開始してからの時間T1〜T2において、溶湯5の液面の位置が所定値H0から低くなった場合に、比較例のように鋳造ロール11,12の周速度を所定値V0に維持すると、ロールギャップ13は、比較例の点線で示すように所定値G0より大幅に小さくなる。これに対して、実施例においては、溶湯5の液面の位置が所定値H0から低くなるのに応じて制御ユニット16が鋳造ロール11,12の周速度を所定値V0より小さく制御するため、ロールギャップ13は所定値G0より大幅に小さくはならない。
また、鋳造を開始してからの時間T2〜T3において、溶湯5の液面の位置が所定値H0から高くなった場合に、比較例のように鋳造ロール11,12の周速度を所定値V0に維持すると、ロールギャップ13は、比較例の点線で示すように、所定値G0より大幅に大きくなる。これに対して、実施例においては、溶湯5の液面の位置が所定値H0から高くなるのに応じて制御ユニット16が鋳造ロール11,12の周速度を所定値V0より大きく制御するため、ロールギャップ13は所定値G0より大幅に大きくはならない。
図7は、温度検出器151により検出された溶湯5の温度を制御ユニット16に読み込み、溶湯5の液面の位置は一定とした場合に、制御ユニット16により鋳造ロール11,12の周速度を制御した際のロールギャップ13の変位を測定した実施例を示すグラフである。同図の点線は、溶湯の温度に依らず鋳造ロール11,12の周速度を一定に制御した場合のロールギャップ13の変位を比較例として示したものである。
図7に示すように、鋳造を開始してからの時間T1〜T2において、溶湯5の温度が所定値t0から低くなった場合に、比較例のように鋳造ロール11,12の周速度を所定値V0に維持すると、ロールギャップ13は、比較例の点線で示すように、所定値G0より大幅に小さくなる。これに対して、実施例においては、溶湯5の温度が所定値t0から低くなるのに応じて制御ユニット16が鋳造ロール11,12の周速度を所定値V0より大きく制御するため、ロールギャップ13は所定値G0より大幅に小さくはならない。
また、鋳造を開始してからの時間T2〜T3において、溶湯5の温度が所定値t0から高くなった場合に、比較例のように鋳造ロール11,12の周速度を所定値V0に維持すると、ロールギャップ13は、比較例の点線で示すように、所定値G0より大幅に大きくなる。これに対して、実施例においては、溶湯5の温度が所定値t0から高くなるのに応じて制御ユニット16が鋳造ロール11,12の周速度を所定値V0より小さく制御するため、ロールギャップ13は所定値G0より大幅に大きくはならない。
以上のとおり、本実施形態の双ロール式縦型鋳造装置1において、ロールギャップ13を通過する溶湯5が、弾性体122の弾性付勢に反して当該ロールギャップ13を押し広げようとする反力を推定する反力推定器15、具体的には、溶湯5の温度を検出する温度検出器151及び/又は溶湯5の液面の位置を検出する位置検出器152により推定された反力に応じて、一対の鋳造ロール11,12の受熱量、具体的には一対の鋳造ロール11,12の周速度を制御するので、一対の鋳造ロール11,12の接触面113,123における受熱量の変動が小さくなり、溶湯の凝固速度の変動が小さくなり、その結果、ロールギャップ13が安定する。これにより、板厚tの均一性並びに表面及び内面の仕上がり品質を一定値以上に維持することができる。
既述したとおり、制御ユニット16は、温度検出器151と位置検出器152とからそれぞれ検出された溶湯5の温度と溶湯5の液面の位置とに応じて、一対の鋳造ロール11,12がロールギャップ13を通過する溶湯5から受ける単位時間当たりの受熱量を制御するが、当該単位時間当たりの受熱量の制御として、図5A〜図7に示すように、一対の鋳造ロール11,12の周速度を制御すること以外に、一対の鋳造ロール11,12の接触面113,123の温度を制御することが含まれる。以下に、一対の鋳造ロール11,12の接触面113,123の温度を制御することにより、一対の鋳造ロール11,12がロールギャップ13を通過する溶湯5から受ける単位時間当たりの受熱量を制御する例を説明する。なお、この制御は、上述した鋳造ロール11,12の周速度の制御に代えて、又はこれに加えて実行することができる。
本実施形態の一対の鋳造ロール11,12のそれぞれは、少なくとも溶湯5が接触する鋳造ロールの接触面113,123の温度を調節する温度調節器17を含み、当該温度調節器17は、少なくとも接触面113,123を加熱又は冷却する熱媒体の循環系統171と、当該熱媒体の流量を調節する流量調節器172と、熱媒体の温度を調節する媒体温度調節器173と、を含んで構成されている。熱媒体は、一対の鋳造ロール11,12の少なくとも接触面113,123の裏面に接触すればよいが、上述したとおり中空状筒体114,124の内部の一部または全部を循環させるように構成してもよい。また熱媒体は、一対の鋳造ロール11,12の少なくとも接触面113,123の裏面に接触し、当該接触面113,123の温度を加熱又は冷却するものであるが、冷却のみを行う冷媒、たとえば冷却水であってもよい。
媒体温度調節器173は、一対の鋳造ロール11,12を循環して帰還した熱媒体を加熱又は冷却する加熱器、冷却器又は熱交換器などから構成され、熱媒体が冷媒である場合は冷却器又は加熱用熱交換器などから構成される。また流量調節器172は、流量調節弁などから構成される。これら流量調節器172及び媒体温度調節器173は、制御ユニット16からの制御信号により制御される。
そして、温度検出器151及び位置検出器152を含む反力推定器15により推定された反力が大きいほど、温度調節器17により少なくとも接触面113,123を加熱制御することで単位時間当たりの受熱量を小さく制御し、推定された反力が小さいほど、温度調節器17により少なくとも接触面113,123を冷却制御することで単位時間当たりの受熱量を大きく制御する。また、熱媒体が冷媒(冷却水)である場合は、温度検出器151により検出された溶湯5の温度が高いほど流量調節器172により冷却水の流量を多く制御することで単位時間当たりの受熱量を大きく制御し、溶湯5の温度が低いほど流量調節器172により冷却水の流量を少なく制御することで単位時間当たりの受熱量を小さく制御するとともに、位置検出器152により検出された溶湯5の液面の位置が高いほど流量調節器172により冷却水の流量を少なく制御することで単位時間当たりの受熱量を小さく制御し、液面の位置が低いほど流量調節器172により冷却水の流量を多く制御することで単位時間当たりの受熱量を大きく制御する。
反力推定器15により推定された反力が大きいほど、ロールギャップ13における溶湯の凝固速度が早いので、温度調節器17により少なくとも接触面113,123を加熱制御することで凝固速度を遅く抑制する。また、反力推定器15により推定された反力が小さいほど、ロールギャップ13における溶湯の凝固速度が遅いので、温度調節器17により少なくとも接触面113,123を冷却制御することで凝固速度を早く抑制する。
以上のとおり、本実施形態の双ロール式縦型鋳造装置1において、ロールギャップ13を通過する溶湯5が、弾性体122の弾性付勢に反して当該ロールギャップ13を押し広げようとする反力を推定する反力推定器15、具体的には、溶湯5の温度を検出する温度検出器151及び/又は溶湯5の液面の位置を検出する位置検出器152により推定された反力に応じて、一対の鋳造ロール11,12の受熱量、具体的には一対の鋳造ロール11,12の接触面113,123の温度を加熱制御又は冷却制御するので、一対の鋳造ロール11,12の接触面113,123における受熱量の変動が小さくなり、溶湯の凝固速度の変動が小さくなり、その結果、ロールギャップ13が安定する。これにより、板厚tの均一性並びに表面及び内面の仕上がり品質を一定値以上に維持することができる。
なお、上述した反力推定器15に応じて受熱量を制御することは、鋳造途中のみならず、本実施形態の双ロール式縦型鋳造装置1のようなバッチ式鋳造における鋳造初期及び鋳造終期においてもその効果を発揮する。
すなわち、鋳造初期においては、レードル18から溶湯ノズル14に一定量の溶湯5が所定の流速(単位時間当たりの流量)で注入されるが、注入し始めてから溶湯5の液面が所定位置に達するまでは、溶湯5の液面は徐々に上昇するため、この間の一対の鋳造ロール11,12が溶湯から受ける受熱量を一定にすると、具体的には一対の鋳造ロール11,12の周速度を一定にすると、図8の左図の比較例に示すとおりロールギャップ13も、初期は狭く溶湯5の液面の上昇に応じて徐々に広くなる。このため、鋳造初期のアルミニウムシート2の板厚tは目標板厚より薄くなり、所期の目的には使用できず廃棄しなければならない。
これに対して、図8の右図の実施例に示すように、溶湯5の液面の位置に応じて一対の鋳造ロール11,12の周速度を徐々に大きく制御すれば、換言すれば、鋳造初期における一対の鋳造ロール11,12の周速度を小さく設定し、ここから徐々に大きくなるように制御すれば、ロールギャップ13が所定値に安定するまでの時間が短縮され、アルミニウムシート2の廃棄長さが短くなる。この場合に、溶湯5の液面の位置は、位置検出器152により検出してもよいが、溶湯ノズル14の容積と、レードル18から溶湯ノズル14へ注湯される際の流速が既知であるから、注湯し始めてから液面の位置が所定の高さに達するまでの時間は演算できる。したがって、位置検出器152に代えて注湯開始からの時間に基づいて一対の鋳造ロール11,12の周速度を制御してもよい。
また、この溶湯5の液面の位置又は鋳造開始からの時間による、鋳造初期における一対の鋳造ロール11,12の周速度を小さく制御することに加えて、溶湯5の温度を温度検出器151で検出し、検出された溶湯温度と、図5Aに示す制御マップとを用いて一対の鋳造ロール11,12の周速度を制御してもよい。この鋳造初期においても、検出された溶湯の温度が高いほど一対の鋳造ロール11,12の周速度を小さく制御し、溶湯の温度が低いほど一対の鋳造ロール11,12の周速度を大きく制御する。
さらにこれに加えて、温度調節器17を用いて一対の鋳造ロール11,12の接触面を加熱又は冷却制御してもよい。すなわち、鋳造初期においては温度検出器151及び位置検出器152を含む反力推定器15により推定された反力が相対的に小さいので、温度調節器17により少なくとも接触面113,123を冷却制御することで単位時間当たりの受熱量を大きく制御する。また、熱媒体が冷媒(冷却水)である場合は、鋳造初期において、流量調節器172により冷却水の流量を多く制御することで単位時間当たりの受熱量を大きく制御する。
同様に、鋳造終期においては、溶湯ノズル14に注入された溶湯5の液面が所定位置から徐々に下降するため、この間の一対の鋳造ロール11,12が溶湯から受ける受熱量を一定にすると、具体的には一対の鋳造ロール11,12の周速度を一定にすると、図9の左図の比較例に示すとおりロールギャップ13も溶湯5の液面の下降に応じて徐々に狭くなる。このため、鋳造終期のアルミニウムシート2の板厚tは目標板厚より薄くなり、所期の目的には使用できず廃棄しなければならない。
これに対して、図9の右図の実施例に示すように、溶湯5の液面の位置が下降するのに応じて一対の鋳造ロール11,12の周速度を徐々に小さく制御すれば、ロールギャップ13が所定値を維持する時間が長くなり、アルミニウムシート2の廃棄長さが短くなる。この場合に、溶湯5の液面の位置は、位置検出器152により検出してもよいが、溶湯ノズル14の容積と、溶湯ノズル14から吐出される溶湯の流速が既知であるから、溶湯の液面の位置が所定の高さから下降し始めてから溶湯がなくなるまでの時間は演算できる。したがって、位置検出器152に代えて溶湯5の液面の位置の下降開始からの時間に基づいて一対の鋳造ロール11,12の周速度を制御してもよい。
また、この溶湯5の液面の位置又は下降開始からの時間による、鋳造終期における一対の鋳造ロール11,12の周速度を小さく制御することに加えて、溶湯5の温度を温度検出器151で検出し、検出された溶湯温度と、図5Aに示す制御マップとを用いて一対の鋳造ロール11,12の周速度を制御してもよい。この鋳造終期においても、検出された溶湯の温度が高いほど一対の鋳造ロール11,12の周速度を小さく制御し、溶湯の温度が低いほど一対の鋳造ロール11,12の周速度を大きく制御する。
さらにこれに加えて、温度調節器17を用いて一対の鋳造ロール11,12の接触面を加熱又は冷却制御してもよい。すなわち、鋳造終期においては温度検出器151及び位置検出器152を含む反力推定器15により推定された反力が相対的に小さいので、温度調節器17により少なくとも接触面113,123を冷却制御することで単位時間当たりの受熱量を大きく制御する。また、熱媒体が冷媒(冷却水)である場合は、鋳造初期において、流量調節器172により冷却水の流量を多く制御することで単位時間当たりの受熱量を大きく制御する。
以上のとおり、本実施形態の双ロール式縦型鋳造装置1によれば、レードル18の注湯口182の幅Wを、一対の鋳造ロール11,12の成形面126の軸方向の長さWと同等(好ましくは、0.9W≦W≦W)にしたので、レードル18から溶湯ノズル14を介して一対の鋳造ロール11,12のロールギャップ13に溶湯5を注湯すると、当該溶湯5は、一対の鋳造ロール11,12の成形面126の軸方向の長さWと同等の幅で、レードル18から溶湯ノズル14に注湯される。これにより、鋳造ロール11,12への入熱量が軸方向に対して均一になるので、アルミニウムシート2の仕上がり品質を一定値以上に維持することができる。
また本実施形態の双ロール式縦型鋳造装置1において、注湯口182の両端部に、平面視において中央に向かって凸となる凸部187を設けることで、レードル本体181から流出する溶湯5の流速を部分的に増大させ、注湯口182から流出した溶湯が幅方向へ広がならないように抑制することができる。これにより、側堰板143,144と鋳造ロール11,12とが摺動する部分へ、溶湯5が飛散し、付着することを防止できるので、双ロール式縦型鋳造装置1を安定的に稼働させることができる。
また本実施形態の双ロール式縦型鋳造装置1において、注湯口182の両端部に、鉛直方向において底面から凹となる凹部188を設けることで、レードル18を傾けて注湯口182から溶湯を流出させる場合に、注湯口182の両端部における流速は中央部に比べて遅くなるものの、両端部における溶湯5の流量が増加する。これにより、注湯口182から流出した溶湯が幅方向へ広がならないように抑制することができる。その結果、側堰板143,144と鋳造ロール11,12とが摺動する部分へ、溶湯5が飛散し、付着することを防止できるので、双ロール式縦型鋳造装置1を安定的に稼働させることができる。
1…双ロール式縦型鋳造装置
11…鋳造ロール
111…回転軸
112…回転駆動モータ
113…溶湯との接触面
114…中空状筒体
115…金属層
12…鋳造ロール
121…回転軸
122…弾性体
123…溶湯との接触面
124…中空状筒体
125…金属層
126…成形面
…成形面の回転軸方向の長さ
13…ロールギャップ
14…溶湯ノズル
141,142…主堰板
143,144…側堰板
145,146…押圧弾性体
147…引張り弾性体
15…反力推定器
151…温度検出器
152…位置検出器
153…鋳造ロール変位検出器
16…制御ユニット
17…温度調節器
171…循環系統
172…流量調節器
173…媒体温度調節器
18…レードル(取鍋)
181…レードル本体
182…注湯口
183…開口部
184…蓋体
185…ヒンジ
186…注湯口側壁
187…凸部
188…凹部
…注湯口の幅
19…溶解炉
191…溶湯保持炉
192…電磁式給湯機
193…樋
2…アルミニウムシート
t…アルミニウムシートの厚さ
W…アルミニウムシートの幅
L…アルミニウムシートの長さ
3…巻取機
4…架台
41…スライドレール
5…溶湯
51…液相の溶湯
52…固液共存の溶湯
53…固相の溶湯(シート)
6…ガイド板
7…ガイドローラ

Claims (9)

  1. アルミニウム系材料をシートに製造する双ロール式縦型鋳造装置であって、
    所定のロールギャップをもって対向配置され、互いに平行な回転軸を中心にして等しい周速度で回転するとともに、相対的に接近する方向へ弾性付勢され、前記回転軸方向に所定長さの成形面を有する一対の鋳造ロールと、
    前記回転軸と平行に対向配置された一対の主堰板と、前記回転軸と直交して対向配置されるとともに前記一対の主堰板の両端面に密接された一対の側堰板とを含み、前記一対の鋳造ロールの前記ロールギャップの上方に配置されて、一定量のアルミニウム系材料の溶湯が注湯される溶湯ノズルと、
    前記一対の鋳造ロールの前記所定長さと同等の幅の注湯口を有し、前記アルミニウム系材料の溶湯を収容し、当該溶湯を前記注湯口から前記溶湯ノズルに注湯するレードルと、を備える双ロール式縦型鋳造装置。
  2. 前記レードルは、前記注湯口の両端部に、平面視において中央に向かって凸となる凸部を有する請求項1に記載の双ロール式縦型鋳造装置。
  3. 前記レードルは、前記注湯口の両端部に、鉛直方向において底面から凹となる凹部を有する請求項1又は2に記載の双ロール式縦型鋳造装置。
  4. 前記成形面の前記所定長さをW,前記注湯口の幅をWとした場合に、
    0.9W≦W≦Wである請求項1〜3のいずれか一項に記載の双ロール式縦型鋳造装置。
  5. 前記ロールギャップを通過する溶湯が、弾性付勢に反して当該ロールギャップを押し広げようとする反力を推定する反力推定器と、
    前記反力推定器により推定された反力に応じて、前記一対の鋳造ロールが前記ロールギャップを通過する溶湯から受ける単位時間当たりの受熱量を制御する制御ユニットと、をさらに備え、
    前記制御ユニットは、前記反力が大きいほど前記単位時間当たりの受熱量を小さく制御し、前記反力が小さいほど前記単位時間当たりの受熱量を大きく制御する請求項1〜4のいずれか一項に記載の双ロール式縦型鋳造装置。
  6. 前記制御ユニットは、前記反力が大きいほど前記一対の鋳造ロールの周速度を大きく制御し、前記反力が小さいほど前記一対の鋳造ロールの周速度を小さく制御する請求項5に記載の双ロール式縦型鋳造装置。
  7. 前記反力推定器は、
    前記溶湯ノズルに受容された溶湯の温度を検出する温度検出器を含み、
    前記制御ユニットは、
    前記温度検出器により検出された溶湯の温度が高いほど前記一対の鋳造ロールの周速度を小さく制御し、前記溶湯の温度が低いほど前記一対の鋳造ロールの周速度を大きく制御する請求項6に記載の双ロール式縦型鋳造装置。
  8. 前記反力推定器は、
    前記溶湯ノズルに受容された溶湯の液面の位置を検出する位置検出器を含み、
    前記制御ユニットは、
    前記位置検出器により検出された溶湯の液面の位置が高いほど前記一対の鋳造ロールの周速度を大きく制御し、前記液面の位置が低いほど前記一対の鋳造ロールの周速度を小さく制御する請求項6又は7に記載の双ロール式縦型鋳造装置。
  9. 所定のロールギャップをもって対向配置され、互いに平行な回転軸を中心にして等しい周速度で回転するとともに、相対的に接近する方向へ弾性付勢され、前記回転軸方向に所定長さの成形面を有する一対の鋳造ロールの前記ロールギャップに、
    前記回転軸と平行に対向配置された一対の主堰板と、前記回転軸と直交して対向配置されるとともに前記一対の主堰板の両端面に密接された一対の側堰板とを含み、前記一対の鋳造ロールの前記ロールギャップの上方に配置されて、アルミニウム系材料の溶湯を受容する溶湯ノズルから前記溶湯を注湯し、前記アルミニウム系材料をシートに製造する双ロール式縦型鋳造方法であって、
    前記アルミニウム系材料の溶湯をレードルに収容する工程と、
    前記レードルに収容された前記溶湯を、前記溶湯ノズルに、前記一対の鋳造ロールの前記所定長さと同等の幅で注湯する工程と、を含む双ロール式縦型鋳造方法。
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