JP2015056574A - 装着ヘッド及び部品実装装置 - Google Patents

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伸弘 中井
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登 山崎
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Abstract

【課題】フィルタ部材の交換作業が容易であり、メンテナンス作業の作業効率を向上させることができる装着ヘッド及び部品実装装置を提供することを目的とする。
【解決手段】固定側シャフト22に固定して設けられたハウジング部材31の内部に真空圧が供給される挿入穴31aを形成し、その挿入穴31aにチューブ接続具32をフィルタ部材33とともに取付ける構成の装着ヘッド16において、ハウジング部材31にスライダ35を設け、挿入穴31aに挿入したチューブ接続具32にスライダ35の爪部35dを係止させてチューブ接続具32を挿入穴31a内に保持するようにする。チューブ接続具32とフィルタ部材33を挿入穴31aから抜き取る場合には、スライダ35をスライド操作してチューブ接続具32に対する爪部35dの係止を解除する。
【選択図】図5

Description

本発明は、吸着ノズルにより部品を吸着する装着ヘッド及びこの装着ヘッドを備えた部品実装装置に関するものである。
部品装着装置は、基板を搬送する基板搬送部によって位置決めされた基板に部品を装着する装置であり、部品供給部が供給する部品を吸着する装着ヘッドを備えている。装着ヘッドは固定側シャフトに対して昇降自在な可動側シャフトの下端に吸着ノズルを有しており、吸着ノズルに真空圧を供給することで吸着ノズルによる部品の吸着を可能にしている。吸着ノズルに真空圧を導入する経路は、真空圧が供給されるエアチューブと、可動側シャフトに取り付けられてエアチューブから供給される真空圧を可動側シャフトの内部管路に導入する真空圧導入部を有して成る(例えば、特許文献1)。
また、上記装着ヘッドの真空圧の供給経路中には、真空エア中に含まれている異物を除去するためのフィルタ部材が介装されるが、このフィルタ部材は、上記特許文献1に示されるように、固定側シャフトに対して相対的に固定されたハウジング部材内に直接挿入取り付けされるもののほか、ハウジング部材内に設けられた挿入穴に挿入されるエアチューブ接続用のチューブ接続具に取り付けられるタイプのものが知られている。後者のタイプのフィルタ部材は、チューブ接続具をハウジング部材の挿入穴内に取り付けることによって、真空圧の供給経路中に設置される。
特開2010−27855号公報
しかしながら、フィルタ部材がチューブ接続具に取り付けられるタイプのものでは、従来、チューブ接続具がハウジング部材に捻じ込んで取り付けられるようになっていることから、フィルタ部材の交換をするときには狭い作業空間でチューブ接続具の捻じ込みを緩める作業を行う必要があり、メンテナンス作業の作業効率が良くないという問題点があった。
そこで本発明は、フィルタ部材の交換作業が容易であり、メンテナンス作業の作業効率を向上させることができる装着ヘッド及び部品実装装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の装着ヘッドは、部品実装装置に備えられ、固定側シャフトに対して昇降自在な可動側シャフトの下端に取り付けられた吸着ノズルに真空圧を供給して前記吸着ノズルに部品を吸着させる装着ヘッドであって、前記固定側シャフトに対して相対的に固定して設けられ、内部に真空圧が供給される挿入穴が形成されたハウジング部材と、前記挿入穴に挿入されるチューブ接続具と、前記チューブ接続具に一端が接続されて前記ハウジング部材の外部を延び、前記挿入穴を通じて送られてくる真空圧を前記可動側シャフトに供給するエアチューブと、前記チューブ接続具に取り付けられた状態で前記挿入穴内に設置されるフィルタ部材と、前記ハウジング部材に設けられ、前記挿入穴に挿入された前記チューブ接続具に爪部を係止させて前記チューブ接続具を前記挿入穴内に保持する保持位置と、前記チューブ接続具に対する前記爪部の係止を解除して前記チューブ接続具を前記挿入穴から抜き取り可能にする非保持位置との間でスライド操作されるスライダとを備えた。
請求項2に記載の部品実装装置は、基板を搬送して位置決めする基板搬送部と、部品を供給する部品供給部と、前記基板に対して移動自在に設けられ、前記部品供給部から部品を真空吸着してその部品を前記基板搬送部により位置決めされた前記基板に装着する請求項1に記載の装着ヘッドとを備えた。
本発明では、ハウジング部材の挿入穴にチューブ接続具がフィルタ部材とともに挿入されており、チューブ接続具はハウジング部材に設けられたスライダの爪部によって係止されて挿入穴からの引き抜きが規制される構成となっている。このため、チューブ接続具はスライダを操作して上記係止を解除するだけでフィルタ部材とともに挿入穴から抜き取ることができ、狭い作業空間であってもフィルタ部材の交換作業が容易であるので、メンテナンス作業の作業効率を向上させることができる。
本発明の一実施の形態における部品実装装置の斜視図 本発明の一実施の形態における部品実装装置が備える装着ヘッドの側面図 本発明の一実施の形態における装着ヘッドの部分拡大図 (a)(b)本発明の一実施の形態における装着ヘッドの部分分解側面図 (a)(b)本発明の一実施の形態における装着ヘッドの部分下方斜視図 (a)(b)本発明の一実施の形態における装着ヘッドの部分下面図 本発明の一実施の形態における装着ヘッドの(a)一部断面正面図(b)断面図 本発明の一実施の形態における装着ヘッドの(a)部分斜視図(b)部分分解斜視図 本発明の一実施の形態における部品実装装置の制御系統を示すブロック図 (a)(b)(c)本発明の一実施の形態における装着ヘッドの動作説明図
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1に示す部品実装装置1は基板2上に部品3を装着する装置であり、基台11上に基板搬送部12、部品供給部13及び部品装着部14を有して成る。
基板搬送部12は同期駆動される一対の搬送コンベア12aによって基板2を水平面内の一の方向(X軸方向とする。オペレータOPから見た左右方向)に搬送して位置決めする。部品供給部13は基台11に着脱自在に設けられた複数のパーツフィーダ13a(例えばテープフィーダ)から成り、各パーツフィーダ13aは部品供給口13pに部品3を連続的に供給する。
部品装着部14は基台11上に設けられたヘッド移動機構15と、ヘッド移動機構15によって移動される装着ヘッド16から成る。ヘッド移動機構15は基台11の上方をX軸方向と直交する水平面内方向(Y軸方向とする。オペレータOPから見た前後方向)に延びたY軸テーブル15a及びX軸方向に延びたX軸テーブル15bを有して成り、装着ヘッド16はX軸テーブル15bに取り付けられている。ヘッド移動機構15は、Y軸テーブル15aによってX軸テーブル15bをY軸方向に駆動し、X軸テーブル15bによって装着ヘッド16をX軸方向へ駆動することにより、装着ヘッド16を水平面内で移動させる。装着ヘッド16は、各パーツフィーダ13aが供給する部品3を吸着するための複数の吸着ノズル16aを備えている。
装着ヘッド16には撮像視野を下方に向けた基板カメラ17が設けられており、基台11上の基板搬送部12と部品供給部13の間の位置には撮像視野を上方に向けた部品カメラ18が設けられている。
図1及び図2において、装着ヘッド16は、X軸テーブル15bに取り付けられたプレート状の移動ベース20にシャフト保持部21を備えており、このシャフト保持部21によって複数の固定側シャフト22がそれぞれ上下方向に延びた状態で保持されている。各固定側シャフト22の下部には可動側シャフト23が収容されており、可動側シャフト23はシャフト保持部21の上方に設けられた昇降モータ24に駆動されて個別に固定側シャフト22に対して昇降する。可動側シャフト23は固定側シャフト22に対して上下軸(Z軸とする)回りに相対回転しない非回転部23aと、非回転部23aに対して(すなわち固定側シャフト22に対して)Z軸回りに相対回転する回転部23bとから成り、回転部23bはシャフト保持部21内に設けられた回転駆動部25に駆動されて非回転部23aに対して回転する。なお、本実施の形態では、固定側シャフト22及び可動側シャフト23は、X軸方向に4列、Y軸方向に2列並んでいるものとする(図1等参照)。
図2及び図3において、各固定側シャフト22には吸着ノズル16aへの真空供給経路の一部を構成するジョイント部26が設けられている。ジョイント部26の上部には図示しない真空源に繋がる真空圧供給管路27の下端部が取り付けられており、ジョイント部26の下部にはエアチューブ28の上端が取り付けられている。
図3及び図4(a),(b)において、ジョイント部26はハウジング部材31、チューブ接続具32及びフィルタ部材33を有して成る。ハウジング部材31内は固定側シャフト22に対して相対的に固定して設けられており、その内部には斜め方向に延びて下方に開口した挿入穴31aが設けられている。チューブ接続具32は下端側にエアチューブ28の上端が取り付けられるチューブ上端接続部32aを有しており、上端側にはフィルタ部材33を取り付けるための突起部32bを有している。フィルタ部材33は下方に開口した有底円筒状の部材から成り、円筒状の側面がフィルタ面となっている。フィルタ部材33はチューブ接続具32に形成された突起部32bに下方開口部33aを嵌合させてチューブ接続具32に取り付けられ(図4(b)中に示す矢印A)、チューブ接続具32はフィルタ部材33が取り付けられた状態で、ハウジング部材31の挿入穴31aに下方から挿入取り付けされる(図4(a)中に示す矢印B)。
図3において、ハウジング部材31の内部には、ハウジング部材内管路34が上下方向に延びて設けられている。ハウジング部材内管路34は、下端が挿入穴31aに繋がっており、上端がハウジング部材31の上面から突出した管路接続部31bに開口している。管路接続部31bには、前述の真空圧供給管路27の下端部が接続される。
図3及び図4(a),(b)において、チューブ接続具32内には軸方向に貫通して延びたチューブ接続具内管路32cが形成されている。フィルタ部材33が取り付けられた状態のチューブ接続具32がハウジング部材31の挿入穴31aに挿入され、チューブ上端接続部32aにエアチューブ28の上端が接続されると、真空圧供給管路27は、ハウジング部材内管路34、挿入穴31a、フィルタ部材33及びチューブ接続具内管路32cを介してエアチューブ28に繋がる。
図4(a),(b)に示すように、各チューブ接続具32の外周面にはOリング32eが外嵌されている。このOリング32eは、挿入穴31aに挿入された状態のチューブ接続具32を挿入穴31a内に固定する役割と、チューブ接続具32と挿入穴31aとの間の気密性を保つ役割とを果たす。
図3及び図5(a),(b)に示すように、ジョイント部26のハウジング部材31にはX軸方向に延びた形状のスライダ35が取り付けられている。スライダ35はX軸方向に並んだ複数の張り出し片35aを有しており、各張り出し片35aにはX軸方向に延びた長孔から成るガイド溝35bが設けられている、ハウジング部材31には各ガイド溝35b内に位置するガイド用ボルト31cが取り付けられている。
スライダ35の一端部には操作部35cが設けられており、この操作部35cとハウジング部材31との間にはリターンスプリング36が縮設されている。オペレータOPが操作部35cをリターンスプリング36の圧縮方向に押圧すると、スライダ35は各ガイド溝35bをガイド用ボルト31cに沿って移動させ、ハウジング部材31上をX軸方向にスライドする。また、この状態からオペレータOPが操作部35cの押圧をやめる(操作部35cから手を離す)と、スライダ35はリターンスプリング36の付勢力によってもとの位置に復帰する。
図5(a),(b)及び図6(a),(b)において、スライダ35にはハウジング部材31にX軸方向に並んで設けられた複数(ここでは4つ)の挿入穴31aの配列に応じた配列(個数及び間隔)で複数の爪部35dが設けられている。各チューブ接続具32の外周面には周回状の係止用溝32d(図3及び図4(a),(b))が設けられており、各爪部35dは、挿入穴31aに挿入された状態のチューブ接続具32の係止用溝32dに横方向(X軸方向)から入り込み得るようになっている。
スライダ35は、操作部35cがオペレータOPによって押圧操作されていない状態では、ハウジング部材31の各挿入穴31aに挿入されたチューブ接続具32の係止用溝32dに爪部35dを係止させて、挿入穴31a内にチューブ接続具32を保持する(このときのスライダ35の位置を「保持位置」と称する。図5(a)及び図6(a))。一方、保持位置にあるスライダ35の操作部35cがオペレータOPによって押圧操作された状態では、(図5(b)及び図6(b)。これらの図中に示す矢印C)、スライダ35に設けられた各爪部35dが各チューブ接続具32の係止用溝32dから抜け出るので、オペレータOPは各チューブ接続具32をハウジング部材31の挿入穴31aから下方に引き抜くことが可能となる(このときのスライダ35の位置を「非保持位置」と称する)。
このように本実施の形態において、スライダ35は、ハウジング部材31に設けられ、挿入穴31aに挿入されたチューブ接続具32に爪部35dを係止させてチューブ接続具32を挿入穴31a内に保持する保持位置と、チューブ接続具32に対する爪部35dの係止を解除してチューブ接続具32を挿入穴31aから抜き取り可能にする非保持との間でスライド操作されるものとなっている。
図2において、各可動側シャフト23の中間部(非回転部23aの下端部)には真空圧導入部29が設けられている。この真空圧導入部29は、前述のエアチューブ28から供給される真空圧を、吸着ノズル16aに繋がる可動側シャフト23(詳細には回転部23b)の内部管路であるシャフト内管路23cに導入する機能を有する。
真空圧導入部29は、図7(a)、図7(b)(この図7(b)は図7(a)の矢視V−Vから見た断面図)及び図8(a)に示すように、可動側シャフト23に外嵌して(詳細には可動側シャフト23の回転部23bを挿通させて)取り付けられたブロック部材51と、ブロック部材51からY軸方向に張り出して設けられた張り出し部51aに取り付けられた軸部材52と、軸部材52に取り付けられた接続部材53を有して成る。
図7(b)及び図8(b)に示すように、接続部材53はX軸方向に貫通する円筒状の貫通孔53aを有しており、その貫通孔53aにはリング状の2つのシール部材(接続部材内シール部材53b)が設けられている。軸部材52は中央胴部52aが接続部材53の貫通孔53aに挿入されたうえでその外周面が上記2つの接続部材内シール部材53bによって支持され、中央胴部52aよりも外径の小さい端部胴部52bがブロック部材51の張り出し部51aに形成された収容孔51bに嵌入されている。このため接続部材53は軸部材52の中央胴部52a回り(軸部材52の中心軸52J回り)に回動自在になっている(図7(a)及び図8(a)中に示す矢印D参照)。
図7(a),(b)及び図8(b)において、接続部材53にはエアチューブ28の下端が接続されるチューブ下端接続部54が突出して設けられている。前述の2つの接続部材内シール部材53b、接続部材53の貫通孔53aの内周面及び軸部材52の外周面と形成される空間は周回状の溝部(接続部材内周回溝53c)となっており、この接続部材内周回溝53cには、チューブ下端接続部54をその軸方向に貫通して延びたエア管路54aが連通している。このように本実施の形態において、真空圧導入部29は、可動側シャフトに取り付けられた基部(ブロック部材51及び軸部材52)と、この基部に上下面内で回動自在に設けられてエアチューブ28と接続される接続部(接続部材53)から構成されている。
図7(b)において、軸部材52内にはその軸方向(X軸方向)に延びて形成された軸方向通路52cが設けられるとともに、中央胴部52a内において軸方向通路52cを横断して軸部材52の半径方向に貫通して延びた中央胴部貫通路52d(図8(b)も参照)と端部胴部52b内において軸方向通路52cを横断して半径方向に貫通して延びた端部胴部貫通路52e(図8(b)も参照)が設けられている。中央胴部貫通路52dの両端は前述の接続部材内周回溝53cに開口しており、端部胴部貫通路52eは、ブロック部材51内をY軸方向に延びて設けられたブロック部材内通路51c(図7(a),(b))に連通している。
図7(a)において、ブロック部材51内には可動側シャフト23の回転部23bを挿通させるシャフト挿通孔51dが上下方向に貫通して延びており、このシャフト挿通孔51dの中間部にはリング状の2つのシール部材(ブロック部材内シール部材51e)が上下に配置されている。可動側シャフト23の回転部23bはブロック部材51のシャフト挿通孔51dを上下に貫通した状態で、その外周面が上記2つのブロック部材内シール部材51eによって支持されている。2つのブロック部材内シール部材51e、シャフト挿通孔51dの内周面及び可動側シャフト23の回転部23bの外周面によって囲まれた空間は周回状の溝部(ブロック部材内周回溝51f)となっており、このブロック部材内周回溝51fには前述のブロック部材内通路51cが連通している(図7(b))。
図7(a),(b)において、可動側シャフト23の回転部23bには、その内部管路であるシャフト内管路23cを通って半径方向に貫通するシャフト連通路23dが設けられており、シャフト連通路23dは前述のブロック部材内周回溝51f内に開口している。このため接続部材53のチューブ下端接続部54に取り付けられたエアチューブ28は、エア管路54a、接続部材内周回溝53c、中央胴部貫通路52d、軸方向通路52c、端部胴部貫通路52e、ブロック部材内通路51c、ブロック部材内周回溝51f、シャフト連通路23dを介してシャフト内管路23cに繋がる。シャフト内管路23cは、可動側シャフト23の回転部23bの下端に取り付けられた吸着ノズル16aの内部管路(図示せず)に繋がっているので、前述の図示しない真空源からの真空圧は、真空圧供給管路27、ジョイント部26、エアチューブ28、真空圧導入部29からシャフト内管路23cを経て吸着ノズル16aに供給される。
なお、前述のように、軸部材52に設けられた中央胴部貫通路52dは周回状の接続部材内周回溝53cに連通しているので、接続部材53が軸部材52に対して回動した場合であっても、接続部材内周回溝53cと軸方向通路52cとの連通状態は保持される。また同様に、可動側シャフト23の回転部23bに設けられたシャフト連通路23dは周回状のブロック部材内周回溝51fに連通しているので、可動側シャフト23の回転部23bが非回転部23aに対して(すなわち非回転部23aに固定されたブロック部材51に対して)回転した場合であっても、ブロック部材内周回溝51fとシャフト内管路23cとの連通状態は保持される。
図3に示すように、ジョイント部26に隣接した位置には真空圧供給制御用のバルブ等から成る吸着制御機構61が設けられている。この吸着制御機構61は信号線62を通じて作動させることができ、これにより吸着ノズル16aへの真空圧の供給制御のほか、吸着ノズル16aへの正圧の供給制御を行うことができる。
図9において、基板搬送部12(搬送コンベア12a)による基板2の搬送及び位置決め動作制御、部品供給部13(パーツフィーダ13a)による部品3の供給動作制御、ヘッド移動機構15による装着ヘッド16の移動動作制御、昇降モータ24による各可動側シャフト23の昇降動作制御、回転駆動部25による各可動側シャフト23の回転部23bのZ軸回りの回転動作制御、吸着制御機構61による各吸着ノズル16aへの真空圧(或いは正圧)の供給制御は、部品実装装置1が備える制御装置70によってなされる。また、基板カメラ17による撮像動作制御と部品カメラ18による撮像動作制御は制御装置70によってなされ、基板カメラ17の撮像動作によって得られた画像データと部品カメラ18による撮像動作によって得られた画像データは制御装置70に送られ、制御装置70が備える画像認識部70aにおいて画像認識がなされる。
次に、制御装置70が実行する基板2への部品3の装着作業手順を説明する。制御装置70は、先ず、部品実装装置1の上流側の他の装置から送られてきた基板2を基板搬送部12によって搬送して所定の作業位置に位置決めする(図1)。そして、ヘッド移動機構15により装着ヘッド16を水平面内で移動させて、基板2の上方に基板カメラ17を位置させ、基板2に設けられた位置認識マーク(図示せず)の撮像を行う。そして、得られた位置認識マークの画像を画像認識部70aにおいて画像認識することによって、基板2の正規の作業位置からの位置ずれを検出する。
制御装置70は、基板2の位置ずれを検出したら、ヘッド移動機構15の作動制御を行って装着ヘッド16を部品供給部13の上方に移動させ、各パーツフィーダ13aに部品3の供給動作を行わせるとともに、昇降モータ24、回転駆動部25及び吸着制御機構61の作動制御を行い、吸着ノズル16aに部品3を吸着させてピックアップする。そして、吸着ノズル16aによりピックアップした部品3が部品カメラ18の上方を通過するように装着ヘッド16を移動させ、部品カメラ18による部品3の撮像とこれにより得られた画像データの画像認識を行って、吸着ノズル16aに対する部品3の位置ずれ(吸着ずれ)を求める。
制御装置70は、吸着ノズル16aに対する部品3の位置ずれを求めたら、部品3が基板2の上方に位置するように装着ヘッド16を移動させる。そして、吸着ノズル16aを下降させて、部品3を基板2に装着する(図10(a)→図10(b)→図10(c))。この部品3の装着時には、制御装置70は、既に求めている基板2の位置ずれと部品3の吸着ずれが修正されるように、基板2に対する吸着ノズル16aの位置補正(回転補正を含む)を行う。制御装置70は、基板2に装着すべき全ての部品3の装着が終了したら、基板搬送部12を作動させて、基板2を部品実装装置1の外部に搬出する。
上記のような部品3の装着作業において、吸着ノズル16aに吸着させた部品3を基板2に装着するときには、可動側シャフト23は固定側シャフト22に対して昇降されるが、可動側シャフト23が図10(a)に示す初期位置から下降されると、可動側シャフト23に取り付けられた真空圧導入部29も一体となって下降する(図10(a)→図10(b)→図10(c))。このとき真空圧導入部29に接続されたエアチューブ28の下端は下方に移動させられるが、エアチューブ28の下端が取り付けられている真空圧導入部29の接続部材53はエアチューブ28の変形に追随して軸部材52回り、すなわち上下面内で回動するので、エアチューブ28に無理な変形が与えられることはない。
また、上記のような部品3の装着作業を繰り返し実行している間、ジョイント部26のハウジング部材31内に収容されているフィルタ部材33には真空エア中に含まれていた異物が付着するため、オペレータOPは定期的にハウジング部材31からフィルタ部材33を取り外して交換等する必要がある。オペレータOPは、ハウジング部材31からフィルタ部材33を取り外す場合には、ハウジング部材31に取り付けられたスライダ35の操作部35cを押圧操作してスライダ35を「保持位置」から「非保持位置」に位置させる。これによりスライダ35の各爪部35dは各挿入穴31a内に挿入されたチューブ接続具32の係止用溝32dから外れ、オペレータOPは挿入穴31aからチューブ接続具32を引き抜くことができるようになる。そして、引き抜いたチューブ接続具32からフィルタ部材33を取り外し、新品と交換等して再度チューブ接続具32に取り付けた後、スライダ35を操作しながら、チューブ接続具32を挿入穴31aに戻す。
なお、スライダ35を「保持位置」から「非保持位置」にしたときには、複数のチューブ接続具32についての爪部35dの係止が同時に外れるが、各チューブ接続具32は前述したようにOリング32eによって挿入穴31a内に固定されているので、オペレータOPが意図的にチューブ接続具32を引き抜かない限りチューブ接続具32が挿入穴31aから脱落することはない。このためオペレータOPは引き抜く対象のもののみを選択して挿入穴31aから引き抜き、そのうえでフィルタ部材33の交換等の作業を行うことができる。
以上説明したように、本実施の形態における部品実装装置1では、ハウジング部材31の挿入穴31aにチューブ接続具32がフィルタ部材33とともに挿入されており、チューブ接続具32はハウジング部材31に設けられたスライダ35の爪部35dによって係止されて挿入穴31aからの引き抜きが規制される構成となっている。このため、チューブ接続具32はスライダ35を操作して上記係止を解除するだけでフィルタ部材33とともに挿入穴31aから抜き取ることができ、狭い作業空間であってもフィルタ部材33の交換作業が容易であるので、メンテナンス作業の作業効率を向上させることができる。
フィルタ部材の交換作業が容易であり、メンテナンス作業の作業効率を向上させることができる装着ヘッド及び部品実装装置を提供する。
1 部品実装装置
2 基板
3 部品
12 基板搬送部
13 部品供給部
16 装着ヘッド
16a 吸着ノズル
22 固定側シャフト
23 可動側シャフト
28 エアチューブ
31 ハウジング部材
31a 挿入穴
32 チューブ接続具
33 フィルタ部材
35 スライダ
35d 爪部

Claims (2)

  1. 部品実装装置に備えられ、固定側シャフトに対して昇降自在な可動側シャフトの下端に取り付けられた吸着ノズルに真空圧を供給して前記吸着ノズルに部品を吸着させる装着ヘッドであって、
    前記固定側シャフトに対して相対的に固定して設けられ、内部に真空圧が供給される挿入穴が形成されたハウジング部材と、
    前記挿入穴に挿入されるチューブ接続具と、
    前記チューブ接続具に一端が接続されて前記ハウジング部材の外部を延び、前記挿入穴を通じて送られてくる真空圧を前記可動側シャフトに供給するエアチューブと、
    前記チューブ接続具に取り付けられた状態で前記挿入穴内に設置されるフィルタ部材と、
    前記ハウジング部材に設けられ、前記挿入穴に挿入された前記チューブ接続具に爪部を係止させて前記チューブ接続具を前記挿入穴内に保持する保持位置と、前記チューブ接続具に対する前記爪部の係止を解除して前記チューブ接続具を前記挿入穴から抜き取り可能にする非保持位置との間でスライド操作されるスライダとを備えたことを特徴とする装着ヘッド。
  2. 基板を搬送して位置決めする基板搬送部と、
    部品を供給する部品供給部と、
    前記基板に対して移動自在に設けられ、前記部品供給部から部品を真空吸着してその部品を前記基板搬送部により位置決めされた前記基板に装着する請求項1に記載の装着ヘッドとを備えたことを特徴とする部品実装装置。
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