JP4637423B2 - 電気部品装着装置 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、電気部品(電子部品を含む)をプリント配線板等の回路基材に装着する電気部品装着装置に関するものであり、特に、吸着ノズルにより電気部品を負圧で吸着して保持し、回路基材に装着するタイプの電気部品装着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
吸着ノズルにより電気部品を保持するタイプの電気部品装着装置においては、吸着時に吸着ノズルに負圧を供給し、装着時には装着ノズル内の負圧を解消することが必要である。負圧を解消するためには、吸着ノズル内の空間を単に大気に連通させてもよいのであるが、負圧を急速に解消するために、正圧を供給することが広く行われている。そして、負圧を急速に解消するのは装着作業の能率を向上させるためであり、同じ目的で、吸着時における吸着ノズルの電気部品への接近速度や、装着時における吸着ノズルの電気部品からの離間速度を増大させること、ならびに吸着ノズルの下降完了から上昇開始までの時間を短縮することが望まれている。
【0003】
装着作業の能率向上を図りつつ、電気部品の吸着ミスや装着ミスの発生を良好に回避するためには、吸着ノズル内の空間に負圧の供給を開始し、あるいは負圧の解消を開始する時期を、吸着ノズルの昇降動作と精度よく同期させることが必要であり、この同期を電気的に精度良くとることは困難である。例えば、吸着ノズル内の空間と、負圧供給装置,正圧供給装置あるいは大気との連通,遮断を、電磁方向切換弁や電磁開閉弁によって制御することも可能なのであるが、この場合には、電磁弁への切換信号の発生や、その切換信号に応じた電磁弁の作動の遅れが比較的大きく、また、遅れ量が変化し易いために、高速作動中に高精度で同期をとることが困難なのである。
【0004】
そのため、従来、吸着ノズルを保持するノズル保持体を昇降させて、そのノズル保持体に保持される吸着ノズルを電気部品に接近させ、あるいは電気部品から離間させる保持体昇降装置と、方向切換弁を切り換える弁切換装置とを機械的に同期させることが一般的に行われている。しかし、近年、吸着ノズルにより保持される電気部品の種類が増加し、高さが種々に異なるために、吸着ノズルの下降端位置が大きく変化するようになり、保持体昇降装置の作動量が大きく変わるようになった。その結果、保持体昇降装置と機械的に同期して作動する弁切換装置による方向切換弁の切換時期も変化し、電気部品の吸着ミスや装着ミスが発生し易くなっている。これらミスが発生すれば、そのミスをカバーするために電気部品装着装置に余分の動作を行わせることが必要となって、装着作業の能率が低下し、また、ミスの発生が見過ごされれば、不良電気回路が発生してしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果】
本発明は、以上の事情を背景とし、電気部品の吸着ミスや装着ミスの発生を極力回避することと、万一、発生した場合にミスの発生をいち早く発見することとの少なくとも一方により、作業能率の低下あるいは不良電気回路の発生をできる限り回避することを課題としてなされたものであり、本発明によって、下記各態様の電気部品装着装置が得られる。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも本発明の理解を容易にするためであり、本明細書に記載の技術的特徴およびそれらの組合わせが以下の各項に記載のものに限定されると解釈されるべきではない。また、一つの項に複数の事項が記載されている場合、それら複数の事項を常に一緒に採用しなければならないわけではない。一部の事項のみを選択して採用することも可能なのである。
【0006】
なお、以下の各項において、(3)項が請求項1に相当し、(8)項が請求項2に、(9)項が請求項3に、(10)項が請求項4に、(11)項が請求項5に、(13)項が請求項6にそれぞれ相当する。
以下の各項の発明の中には、補正により特許請求の範囲に記載の発明でも、それの下位概念の発明でもなくなったものもあるが、特許請求の範囲に記載の発明を理解する上で有用な記載を含んでいるため、そのまま残すこととする。
【0007】
(1)複数のノズル保持部を備えて回転軸線まわりに回転し、それら複数のノズル保持部を選択的に部品吸着位置および部品装着位置に位置決めする回転体を備え、前記ノズル保持部に保持される吸着ノズルにより電気部品を吸着保持して回路基材に装着する電気部品装着装置において、
前記回転体の回転に伴う前記複数のノズル保持部の前記部品吸着位置および前記部品装着位置への到達時に、回転体の回転を利用して前記ノズル保持部内の圧力状態を切り換える回転依拠状態切換装置を設けたことを特徴とする電気部品装着装置。
【0008】
上記部品吸着位置と部品装着位置とは互いに異なる位置でも、同一位置でもよい。回転体に複数のノズル保持部を設け、それらノズル保持部の各々に吸着ノズルを保持させて電気部品を装着する装置は、回転体を一定角度ずつ間欠的に回転させ、ノズル保持部が停止している間に、そのノズル保持部に保持されている吸着ノズルが電気部品の吸着および装着を行うようにされるのが普通であるが、その際、停止位置の一つにおいて吸着ノズルが電気部品を吸着し、別の一つにおいて電気部品を装着するようにされる場合と、電気部品の吸着と装着とが同じ停止位置で行われるようにされる場合とがある。後者は、回転体が回転させられるのみならず、横方向移動装置により横方向にも移動させられるタイプの装置において多く採用され、前者は、回転体が横方向にも移動させられるタイプの装置にも、移動させられないタイプの装置にも採用される。
【0009】
いずれの場合にも、回転体の回転および停止と、吸着ノズル(すなわち、ノズル保持部)の昇降とは機械的に同期させられるのが普通であるため、方向切換弁の切換装置を、ノズル保持部を昇降させる保持部昇降装置と同期させる代わりに、回転体の回転と同期させても、吸着ノズルの昇降と、吸着ノズル内の圧力状態の切換えとを精度良く同期させることができる。しかも、回転体の回転、停止の時期は、電気部品の高さの変化とは関係なく一定とされるため、吸着ノズル内の圧力状態の切換えを、吸着ノズルの電気部品への接触あるいは電気部品からの離間と精度良く同期して行うことができる。上記説明から明らかなように、本項において「ノズル保持部の部品吸着位置および部品装着位置への到達時」とは、「ノズル保持部に保持された吸着ノズルの電気部品への接触、離間との関係で適切な時期」という意味であって、文字通り、ノズル保持部が部品吸着位置や部品装着位置へ到達した瞬間という意味ではない。
【0010】
(2)前記回転体を回転可能に保持する回転体保持体を移動させる保持体移動装置を含む(1)項に記載の電気部品装着装置。
保持体移動装置は、回転体保持体を昇降させる保持体昇降装置、回転体保持体を少なくとも水平方向の成分を含む方向に移動させる保持体横移動装置、回転体保持体を回転体の回転軸線である第一回転軸線と交差(立体交差を含む)する第二回転軸線のまわりに回転させる保持体回転装置の少なくとも一つを含むものとされる。
(3)回転体保持体と、
複数のノズル保持部を備えて前記回転体保持体に回転可能に保持され、それら複数のノズル保持部の一つづつを、自身の回転により選択的に下向きの吸着・装着位置に位置決めする回転体と、
前記複数のノズル保持部の各々に対応して設けられ、各ノズル保持部を少なくとも負圧供給装置と大気とに選択的に接続する複数の方向切換弁と、
前記回転体の回転に基づいて、前記複数の方向切換弁のうち下向きの吸着・装着位置へ旋回するノズル保持部に対応するものを切り換える回転依拠弁切換装置と
を含む電気部品装着装置。
本項の電気部品装着装置は、前記 (1)項に記載の電気部品装着装置の望ましい態様の一つである。回転依拠弁切換装置は、回転体の回転を直接あるいは間接の原因として(回転に基づいて、伴って、起因して、回転を利用して、または直接回転によって)方向切換弁を切り換えるものとすることができる。回転体の回転を直接の原因とするとは、回転体の回転そのものにより方向切換弁の切換えが行われることであり、回転体の回転を間接の原因とするとは、回転体の回転が他の部材の運動を引き起こし、その運動によが方向切換弁の切換えが行われることである。回転依拠弁切換装置は、例えば、(9)項および(10)項に記載の構成とすることができる。
(4)回転体保持体を昇降させることにより、前記吸着・装着位置に位置決めされたノズル保持部およびそれに保持された吸着ノズルを昇降させる保持体昇降装置を含む(3)項に記載の電気部品装着装置。
本項に記載の電気部品装着装置においては、回転体保持体が昇降させられることによって回転体が昇降させられ、その回転体のノズル保持部およびその保持部に保持されている吸着ノズルも共に昇降させられる。
(5)前記回転体が水平な第一回転軸線まわりに回転可能なものであり、当該電気部品装着装置が、前記回転体保持体を第一回転軸線と交差する第二回転軸線まわりに回転させる保持体回転装置を含む (3)項または (4)項に記載の電気部品装着装置。
回転体保持体が第二回転軸線まわりに回転させられれば、回転体、ノズル保持部、吸着ノズル等も第二回転軸線まわりに回転させられる、
(6)前記第二回転軸線と、前記吸着・装着位置に位置決めされたノズル保持部の軸線とが実質的に一致する (5)項に記載の電気部品装着装置。
本項に記載の電気部品装着装置においては、回転体保持体が第二回転軸線まわりに回転させられれば、ノズル保持部が自身の軸線まわりに回転させられる。吸着ノズルの吸着面がノズル保持部と同心に形成されている場合には、その吸着面に吸着された電気部品が、ノズル保持部の軸線上に位置する1点を中心として回転することとなり、電気部品の吸着ノズルによる保持位置に回転位置誤差がある場合にそれを補正したり、電気部品を吸着時とは異なる姿勢で装着したりする必要がある場合に、好適である。
(7)前記回転体の外部に設けられた圧力センサと、
前記回転体の回転に依拠して、前記複数のノズル保持部のうち前記部品吸着位置にあるものを前記圧力センサに選択的に接続するセンサ接続装置と
を含む (3)項ないし (6)項のいずれかに記載の電気部品装着装置。
本項に記載の電気部品装着装置においては、圧力センサの検出結果を監視していれば、万一、電気部品の吸着ミスが発生した場合に、それをいち早く検出することができ、吸着ミスを犯した吸着ノズルに再度吸着動作を行わせたり、次の吸着ノズルに吸着されなかった電気部品を吸着させたりすることができる。吸着ミスのカバーが速やかに行われるようにすることが可能となるのである。また、吸着ミスの発生が見過ごされることを良好に回避することができるため、不良回路の発生を良好に防止することができる。
(8)電気部品を回路基材に装着する電気部品装着装置であって、
電気部品を吸着保持する吸着ノズルを着脱可能に保持するノズル保持部を備えたノズル保持体と、
そのノズル保持体内に配設されて、前記ノズル保持部への気体通路を、少なくとも、負圧供給装置に連通させる状態と大気に連通させる状態とに切り換えるパイロット式方向切換弁と、
加圧空気を供給する正圧供給装置と、
その正圧供給装置と前記パイロット式方向切換弁との間に配設され、パイロット圧としての正圧のパイロット式方向切換弁への供給を制御するパイロット圧制御装置と
を含む電気部品装着装置。
ノズル保持部内の圧力状態の切換えを、加圧空気の圧力をパイロット圧とするパイロット式方向切換弁に行わせ、そのパイロット式方向切換弁へのパイロット圧の制御をパイロット圧制御装置に行わせれば、方向切換弁の切換えが、純機械的に行う場合より容易になることが多く、その分、切換時期の制御精度を向上させることが容易になる。また、装置コストも低減させ得る場合が多い。
(9)前記パイロット圧制御装置が、
前記ノズル保持体に設けられた第一接続部と、
前記ノズル保持体と相対運動可能に設けられた接続部材に設けられた第二接続部と、
前記ノズル保持体と前記接続部材とを、前記第一接続部と前記第二接続部とが接続状態となる接続位置と、非接続状態となる非接続位置とに機械的に相対移動させる断接装置と
を備えた機械式カット弁を含む (8)項に記載の電気部品装着装置。
本項によれば、機械式カット弁まで正圧を供給した状態にしておき、機械式カット弁を機械的に作動させることにより、パイロット式方向切換弁に速やかにパイロット圧を供給し、パイロット式方向切換弁を必要な時点に迅速に切り換えることができる。しかも、機械式カット弁は、電気部品装着装置の、回転体等ノズル保持体や昇降装置の可動部材等、作動部材の作動と機械的に同期させることが容易であるため、吸着ノズルの電気部品に対する接触,離間と容易に同期させることができる。
(10)前記ノズル保持体が、複数のノズル保持部を備え、回転軸線まわりに回転することによりそれら複数のノズル保持部を選択的に部品吸着位置および部品装着位置に位置決めする回転体を含み、前記接続部材が、前記部品吸着位置および部品装着位置に設けられた (9)項に記載の電気部品装着装置。
本項の構成を採用すれば、接続部材を部品吸着位置および部品装着位置に設ければよいため、その接続部材への正圧供給通路の接続が容易であり、装置コストを低減させることができる。
(11)前記パイロット式方向切換弁が2つのパイロット圧ポートを備え、それら2つのパイロット圧ポートのいずれに前記正圧供給装置からの加圧空気が供給されるかによって2つの切換状態に切り換えられるものであり、前記パイロット圧制御装置がそれら2つのパイロット圧ポートへの前記正圧供給装置からの加圧空気の供給状態を切り換える電磁弁装置を含む (8)項ないし(10)項のいずれかに記載の電気部品装着装置。
パイロット式方向切換弁の2つのパイロット圧ポートへの正圧の供給は迅速に行うことが必要であるが、機械式カット弁が設けられている場合には、その機械式カット弁への正圧の供給状態の切換えは、前もって行っておくことができるため、それほど迅速性を要しない。したがって、1つ以上の電磁弁を含む電磁弁装置によって十分目的を達することができる。しかも、電磁弁装置は、電気的に制御可能であるため、状況に応じて、状態を切り換えたり、切り換えなかったりすることが可能であり、ノズル保持部の圧力制御の自由度を増すことが容易である。例えば、機械式カット弁が遮断状態から連通状態に切り換えられても、必ずしもパイロット式方向切換弁の切換えが行われるとは限らないようにすることができるのである。
(12)前記ノズル保持体を運動させることによって前記ノズル保持部を部品吸着位置または部品装着位置に位置決めするノズル保持体駆動装置と、
前記ノズル保持体の外部に設けられた圧力センサと、
前記ノズル保持体の運動に依拠して、前記部品吸着位置にあるノズル保持体を前記圧力センサに選択的に接続するセンサ接続装置と
を含む (8)項ないし(11)項のいずれかに記載の電気部品装着装置。
(7)項に関して前述した説明が本項の発明にも当てはまる。
(13)前記パイロット式方向切換弁が前記ノズル保持部への気体通路を前記負圧供給装置から遮断する状態に切り換えられる際、前記正圧供給装置からのパイロット圧を前記ノズル保持部にも供給してノズル保持部内の負圧を速やかに解消する負圧解消装置を含む (8)項ないし(12)項のいずれかに記載の電気部品装着装置。
ノズル保持部内の圧力状態を切り換えるためにパイロット式方向切換弁を使用する場合には、パイロット圧としての正圧が必ずパイロット式方向切換弁まで供給される。そして、パイロット式方向切換弁は、切換えに応じてノズル保持部内の圧力状態が迅速に変わるようにするために、できる限りノズル保持部に近い位置に配設されるものであるため、必然的に正圧がノズル保持部に近い位置まで導かれることとなる。したがって、その正圧をノズル保持部内、すなわち、吸着ノズル内の負圧の解消に利用すれば、負圧解消用の正圧を導く気体通路の大部分を、パイロット圧を導く気体通路と兼用とすることができ、装置コストを低減し得る。しかも、負圧解消用の正圧は、ノズル保持部内の圧力の負圧から大気圧への切換えの過渡期にノズル保持部内に供給される必要があるものであるため、負圧から大気圧への切換えを行うパイロット式方向切換弁のパイロット圧をノズル保持部に供給することとすれば、専用の制御装置を使用することなく、適切な時期に正圧を供給することができ、この点でも装置コストの低減を図ることができる。
(14)複数のノズル保持部を備えたノズル保持体と、
そのノズル保持体を運動させることにより、前記複数のノズル保持部を択一的に部品吸着位置へ位置決めするノズル保持体駆動装置と、
前記ノズル保持体の外部に設けられた圧力センサと、
前記ノズル保持体の前記ノズル保持体駆動装置による運動に依拠して、前記複数のノズル保持部のうち前記部品吸着位置にあるものを前記圧力センサに選択的に接続するセンサ接続装置と
を含む電気部品装着装置。
(7)項に関して前述した説明が本項の発明にも当てはまる。
(15)前記ノズル保持体が回転軸線まわりに回転可能な回転体であり、前記保持体駆動装置が、その回転体を回転させる回転駆動装置を含む(14)項に記載の電気部品装着装置。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態である電気部品装着装置を備える電気部品装着システムとしての電子部品装着装置を備える電子部品装着システムについて図面に基づいて詳細に説明する。
本電子部品装着システムは、図1に示すように、ベース10上に配設された部品装着装置12,部品供給装置14およびプリント配線板搬送装置16を備えている。プリント配線板搬送装置16は、X軸方向(図1において上下方向)に配設された基板コンベヤとしての配線板コンベヤ18を備え、回路基材の一種であるプリント配線板20が配線板コンベヤ18により搬送されるとともに、ストッパ装置22により、予め定められた部品装着位置に位置決めされ、プリント配線板保持装置24により保持される。
【0012】
配線板コンベヤ18の水平面内においてX軸方向と直交するY軸方向の両側には、部品供給装置14が設けられている。部品供給装置14は、フィーダ支持台26と、その上にX軸方向に並べられて配列される多数のフィーダ28とを有し、位置を固定して設けられている。各フィーダ28は、それぞれ1種類ずつの電気部品たる電子部品32を収容し、それら電子部品32を1個ずつ順次部品供給部に送るものである。フィーダ28は、例えば、複数の電子部品が等間隔に保持させられたテープを送ることにより電子部品を1個ずつ部品供給部に送るものでもよく、あるいは、ケーシング内に収容された電子部品を空気流,傾斜,振動等あるいはそれらの組み合わせにより一列に並べて部品供給部へ1個ずつ送るものとしてもよい。
【0013】
部品装着装置12は、部品保持ヘッド30がX軸方向およびY軸方向に直線移動させられてフィーダ28の部品供給部に対応する部品受取位置から受け取った電子部品32を搬送し、前記部品装着位置に保持されたプリント配線板20に装着するものである。そのため、部品装着装置12は、XY移動装置たるXYロボット34を備えている。XYロボット34は、支柱35に支持されてベース10の上方に配設された上フレーム36に保持されている。上フレーム36は、図1においては理解を容易にするために除去され、位置のみが二点鎖線で示されている。上フレーム36には、水平にかつY軸方向に平行に一対のガイドレール38が固定され、Y軸スライド40がガイドブロック41において移動可能に嵌合されている。Y軸スライド40のナット42がY軸方向に平行に延びる送りねじ43に螺合され、Y軸モータ(サーボモータ)44によって送りねじ43が回転させられることにより、Y軸スライド40が水平なY軸方向に移動させられる。ナット42,送りねじ43およびY軸モータ44等がY軸スライド駆動装置を構成し、ガイドレール38,ガイドブロック41がY軸スライド40の移動を案内する案内装置を構成している。
【0014】
Y軸スライド40上には、X軸スライド46が、水平面内においてY軸方向と直交し、水平面に平行なY軸方向に移動可能に設けられている。X軸スライド46の垂直な側面には、X軸方向に延びる送りねじ(図示省略)が取り付けられるとともに、X軸スライド46がナット(図示省略)において螺合されており、送りねじがX軸モータ(サーボモータ)50(図1参照)により回転させられることにより、X軸スライド46は、ガイドブロック51およびガイドレール52に案内されてX軸方向に移動させられる。送りねじ,ナットおよびX軸モータ50等がX軸スライド駆動装置を構成し、ガイドブロック51およびガイドレール52がX軸スライド46の移動を案内する案内装置を構成している。Y軸スライド40,Y軸スライド駆動装置およびX軸スライド駆動装置,X軸,Y軸スライド40,46の各移動を案内する案内装置がXYロボット34を構成している。X軸スライド46には、複数(図示の例では3個)の部品保持ヘッド30がX軸方向に並んで設けられている。部品保持ヘッド30は、XYロボット34により水平面内の任意の位置に移動させられる。
【0015】
X軸スライド46を構成する側壁の垂直な側面54には、上記複数の部品保持ヘッド30がそれぞれ昇降可能かつ回転可能に設けられるとともに、図2に示すように、各部品保持ヘッド30を昇降させる昇降装置60および部品保持ヘッド30を軸線まわりに回転させる回転装置62がそれぞれ設けられている。また、プリント配線板20に設けられた複数の基準マークを撮像するマーク撮像装置(図示省略)が設けられるとともに、部品撮像装置64が設けられている。
【0016】
部品保持ヘッド30は、電子部品32を負圧により吸着する複数の吸着ノズル100と、吸着ノズル100を保持するホルダ102とを備えている。ホルダ102は、X軸スライド46に上下方向に昇降可能に保持された概して円筒状を成すスリーブ106と、スリーブ106に上下方向の軸線まわりに回転可能に保持された軸部108とを含むものである。スリーブ106の上端部に一体的に設けられた係合部110には、送りねじ112に螺合されたナット114が固定されている。送りねじ112は、X軸スライド46を構成する上壁に、上下方向に延びる軸線のまわりに回転可能かつ軸方向に移動不能に取り付けられており、送りねじ112がタイミングプーリ116,118,タイミングベルト120を含む回転伝達装置を介して昇降用モータ122によって回転させられることにより、ナット114が昇降させられるとともにホルダ102および吸着ノズル100が昇降させられる。ホルダ102の昇降は、スリーブ106の外周面に固定の上下方向に延びるガイドレール124と、X軸スライド46の側面54に固定のガイドブロック126とにより案内される。送りねじ112,タイミングプーリ116,118,タイミングベルト120および昇降用モータ122が昇降装置60を構成している。
【0017】
軸部108の下端部には、歯車130が一体的に設けられ、回転用モータ132の出力軸に固定の歯車134と上記歯車130とが噛み合わせられており、回転用モータ132の駆動により、軸部108が自身の軸線まわりに回転させられるとともに、軸部108に保持される複数の吸着ノズル100のうち、後述する作用位置である部品吸着・装着位置に位置決めされた吸着ノズル100が軸部108の軸線と一致する回転軸線のまわりに回転させられる。歯車130,134および回転用モータ132が回転装置62を構成している。
【0018】
軸部108の下端部には、支持部材140が固定されている。支持部材140は、複数の部材が組み付けられることにより、一体的な支持部材140として機能するものである。支持部材140には、図2および図3に示すように、回転体144が軸部108の回転軸線に直角で水平な軸線まわりに回転可能に支持されている。厳密には、支持部材140に回転不能かつ移動不能に取り付けられた接続部材146を介して、回転体144が回転可能に支持されている。接続部材146については、後に説明する。回転体144は、複数の部材が一体的に組み付けられることにより一体の部材として機能するものである。回転体144には、複数個、本実施形態では8個の吸着ノズル100が回転体144の回転軸線のまわりに等角度間隔で放射状に、かつ、着脱可能に保持されている。回転体144には、回転軸線のまわりに等角度間隔に、半径方向に延びる複数(図示の例では8個)のノズル保持穴150が形成され、それらノズル保持穴150に吸着ノズル100が相対回転不能かつノズル保持穴150の中心軸線の方向である軸方向に設定距離移動可能に保持されている。吸着ノズル100は、ノズル本体154,吸着管156および発光部158を一体的に備えるものである。吸着ノズル100のノズル本体154には、係合ピン160が設けられ、図3に示すように、その係合ピン160の先端が吸着ノズル100から突出し、ノズル保持穴150に連通する係合穴162に係合させられている。係合穴162は、回転体144の半径方向に延びる長穴であり、係合ピン160の突出部がその係合穴162の長手方向には移動可能かつ長手方向に直角な幅方向には実質的に移動不能に係合することにより、吸着ノズル100がノズル保持穴150内に相対回転不能かつ軸方向に設定距離移動可能に保持されることになる。ノズル保持穴150内に配設された付勢装置としての圧縮コイルスプリング166により、吸着ノズル100が回転体144の外周側に突出する向きに付勢され、係合ピン160と係合穴162の外周側の端面との当接により、吸着ノズル100の突出限度が規定されている。
【0019】
回転体144に保持された複数の吸着ノズル100は、図3に示すノズル選択装置170により、部品吸着・装着位置に選択的に位置決めされる。本実施形態においては、部品吸着・装着位置に位置決めされた吸着ノズル100は、吸着管156が下向きとなり、吸着ノズル100の軸線は、回転体144の回転軸線と直交する垂直方向に延び、軸部108の軸線と実質的に一致する。したがって、回転装置62によって軸部108が回転させられれば、部品吸着・装着位置に位置決めされた吸着ノズル100が自身の軸線まわりに回転させられる。ノズル選択装置170は、駆動源たる選択用モータ172と、選択用モータ172の回転を回転体144に伝達する回転伝達装置174とを備えるものである。回転伝達装置174は、選択用モータ172の出力軸に設けられた駆動ギヤ176と、回転体144の一端部に一体的に設けられた被駆動ギヤたる外歯リングギヤ178と、駆動ギヤ176の回転を外歯リングギヤ178に伝達するための複数の被駆動ギヤ180,182とを含むものである。
【0020】
吸着ノズル100は、前述のように、負圧により電子部品32を保持するものであり、吸着ノズル100内部に通路190が形成され、ノズル保持穴150に連通している。回転体144には、ノズル保持穴150の各々に対応して、複数(本実施形態では8つ)のパイロット式方向切換弁194が設けられている。パイロット式方向切換弁194は、回転体144内に配設され、ノズル保持穴150、ひいては吸着ノズル100内部の通路190に連通する気体通路である通路195を、負圧供給装置196に連通させる状態と、大気に連通させる状態と、正圧供給装置198に連通させる状態とに選択的に切り換えるものである。
【0021】
接続部材146は、回転体144の中心を貫通して設けられた軸部202と、軸部202の外歯リングギヤ178側の先端部とは反対側の後端部から外周側に延び出す円筒状を成す円筒部204とを備えている。回転体144は、軸部202の外周側に回転可能に嵌合されるとともに、円筒部204においてその外周が覆われている。円筒部204は、支持部材140の一部を構成する円筒状のポート形成部材205によって外周側から回転不能かつ軸方向に移動不能に保持されている。接続部材146の軸部202内部には、負圧通路206が形成されている。その負圧通路206が、回転体144内部に形成された放射状に延びる複数の負圧通路212およびパイロット式方向切換弁194を経て、負圧ポート214(図6および図7参照),通路195およびノズル保持穴150(通路190)に接続されている。なお、回転体144が軸部202に対して回転させられても、負圧通路206と負圧通路212との連通状態が保たれるようにされている。本実施形態におけるパイロット式方向切換弁194は、正圧(加圧空気の圧力)をパイロット圧とするものであり、ハウジング内の2つの圧力室の一方に選択的に正圧が供給されて弁部材としてのスプール218が移動させられることにより、通路190と負圧供給装置196,大気あるいは正圧供給装置198との接続状態を切り換えることができる。
【0022】
パイロット式方向切換弁194に供給されるパイロット圧の制御は、パイロット圧制御装置220により行われる。パイロット圧制御装置220は、回転体144に設けられ、パイロット式方向切換弁194の一方の圧力室(第1圧力室)222に連通させられた第1パイロット圧通路224と、接続部材146の円筒部204に形成され、第1パイロット圧通路224と軸方向(回転体144の中心軸線の方向)の位置が一致させられた第1接続通路232とを含むものである。回転体144が回転させられて、複数の吸着ノズル100のうちの1つが部品吸着・装着位置に位置決めされれば、その吸着ノズル100に対応して設けられたパイロット圧制御装置220の第1パイロット圧通路224が、第1接続通路232と回転体144の周方向における位相が一致させられ、第1接続通路232に連通させられる。また、パイロット圧制御装置220は、パイロット式方向切換弁194の他方の圧力室(第2圧力室)240に連通させられた第2パイロット圧通路242と、接続部材146の円筒部204に形成され、第2パイロット圧通路242と軸方向の位置が一致させられた第2接続通路244とを含む。部品吸着・装着位置にある吸着ノズル100に対応する第2パイロット圧通路242は、第2接続通路244と連通させられる。部品吸着・装着位置に位置しない吸着ノズル100の第1,第2パイロット圧通路224,242は、上記第1,第2接続通路232,244には接続されない。ノズル選択装置170が、回転体144と接続部材146とを、第1パイロット圧通路224と第1接続通路232とが接続状態となる接続位置と、非接続状態となる非接続位置とに機械的に相対移動させる断接装置を構成しており、第一接続部として機能する第1パイロット圧通路224および第2パイロット圧通路242と、第二接続部として機能する第1接続通路232および第2接続通路244と、上記断接装置とが機械式カット弁を構成している。
【0023】
パイロット式方向切換弁194は、図3に示すように、ポート形成部材205に設けられた2つのパイロット圧ポート(第1,第2パイロット圧ポート)250,252を備えるものである。パイロット圧ポート250,252は、それぞれ通路254,255の途中に設けられた電磁弁装置としての電磁方向切換弁256を経て、正圧供給装置198および大気に接続されている。電磁方向切換弁256の切換えにより、パイロット圧ポート250,252の一方が正圧供給装置198からパイロット圧を供給され、かつ、他方が大気に開放される状態と、いずれのパイロット圧ポート250,252も正圧供給装置198から遮断される状態とに選択的に切り換えられる。パイロット圧制御装置220は、上記電磁方向切換弁256も含むものである。
【0024】
第2圧力室240は、図6および図7に示すように、大気開放用ポート258を経て外部の大気に連通させられている。また、第2圧力室240は、負圧解消用ポート260を経て前記通路195に接続されており、第2圧力室240に正圧が供給される状態では、この負圧解消用ポート260を経て、ノズル保持穴150ひいては吸着ノズル100内の通路190に正圧が供給される。
【0025】
通路195にはまた、負圧通路270が連通させられている。部品吸着・装着位置にあるノズル保持穴150においては、図4に示すように、負圧通路270が接続部材146の円筒部204に形成された負圧測定用ポート272に選択的に接続され、支持部材140内部に設けられた負圧通路274を経て圧力センサ276に接続させられている。圧力センサ276は、ノズル保持穴150ひいては通路190の負圧を測定するものである。吸着ノズル100に電子部品32が吸着されている状態や、吸着されていない状態において、通路190内の負圧を監視すれば、吸着ノズル100によって電子部品32が正常に吸着されたか否か、その吸着力が十分であるか、吸着ノズル100に詰まりが発生していないか、あるいは、負圧源に異常が発生していないか等を検知することができる。
【0026】
本電子部品装着システムは、図5に示す制御装置330により制御される。制御装置330は、PU(プロセッシングユニット)332,ROM334,RAM336およびそれらを接続するバス338を有するコンピュータ340を主体とするものである。バス338には入力インタフェース342が接続されるとともに、部品撮像装置64および圧力センサ276等が接続されている。バス338にはまた、出力インタフェース346が接続されるとともに、駆動回路348を介してY軸モータ44,X軸モータ50,昇降用モータ122,回転用モータ132,選択用モータ172,電磁方向切換弁256等が接続されている。Y軸モータ44,X軸モータ50,昇降用モータ122,回転用モータ132および選択用モータ172は、駆動源たる電動モータとしてのサーボモータであり、回転角度の精度の良い制御が可能である。
【0027】
以下、本電子部品装着システムの作動を説明する。電子部品32の取出し時には、ノズル選択装置170によって回転体144が回転させられ、8個の吸着ノズル100が順次部品吸着・装着位置に位置決めされるとともに、XYロボット34により、電子部品32を供給するフィーダ28の部品供給部上へ移動させられる。吸着ノズル100が部品吸着・装着位置へ到達するとき、昇降装置60の駆動により、吸着ノズル100がホルダ102とともに下降させられる。また、電子部品32を取り出すべき吸着ノズル100が部品吸着・装着位置に位置決めされる前に、電磁方向切換弁256の切換えによって、第1パイロット圧ポート250が正圧供給装置198に接続される。回転体144の回転によって、電子部品32を取り出すべき吸着ノズル100が部品吸着位置に位置決めされれば、図6に示すように、第1パイロット圧通路224と第1接続通路232とが接続状態となり、第1パイロット圧ポート250を経たパイロット圧が、上記吸着ノズル100に対応するパイロット式方向切換弁194の第1圧力室222に供給され、パイロット式方向切換弁194が負圧供給状態に切り換えられる。つまり、ノズル保持穴150および吸着ノズル100の通路190が負圧供給装置196に接続されるのである。そして、吸着ノズル100が電子部品32に接触して負圧により吸着した後、ホルダ102が上昇させられ、吸着ノズル100が電子部品32をフィーダ28から取り出す。なお、電子部品32を取り出した吸着ノズル100においては、回転体144が回転させられれば、第1パイロット圧通路224と第1接続通路232とが非接続状態となるのであるが、パイロット式方向切換弁194のスプール218は、ハウジングの内周面との摩擦力により負圧供給状態に保持されるため、吸着ノズル100は電子部品32を吸着保持した状態に維持される。
【0028】
また、負圧測定用ポート272が通路270,195を経てノズル保持穴150および通路190に連通させられており、吸着ノズル100が電子部品32を吸着した後であって回転体144が次の吸着ノズル100を部品吸着・装着位置に位置決めするために回転させられる前に、通路190内の負圧が圧力センサ276によって測定される。この測定値に基づいて、吸着ノズル100に吸着ミスが発生していないか、あるいは、吸着力が十分であるか等が判定される。例えば、圧力センサ276により測定された通路190内の負圧の強さ(負圧の絶対値)が設定値以上であるか否かに基づいて判定が行われる。具体的には、通路190の負圧の強さが設定値以上であれば、吸着ノズル100によって電子部品32が吸着されており、かつ、吸着力も十分であると判定される。また、負圧供給装置196にも異常が発生していないことも確認される。逆に、設定値より弱ければ、吸着ノズル100が電子部品32を保持していないか、その吸着状態が異常であるか、あるいは、負圧供給装置196に異常が発生しているかの少なくとも1つの問題が発生している可能性が高いと判定される。問題が発生した吸着ノズル100がある場合に、作業者に向かって警報を発するようにしてもよいし、ディスプレイに何番の部品保持ヘッド30の何番の吸着ノズル100に負圧異常が発生したかが表示されるとともに、負圧異常の発生した部品保持ヘッド30および吸着ノズル100の情報が生産情報メモリに記録されるようにしてもよい。この生産情報メモリの記録は、以後の電子部品装着システムの制御に用いられる。例えば、負圧異常が発生した吸着ノズル100により吸着されるべきであった電子部品32の吸着が別の吸着ノズル100によって行われるようにされたり、負圧異常の発生回数または発生率が設定値を超えた吸着ノズル100が使用されないようにされるのである。
【0029】
なお、圧力センサ276による通路190内の負圧の測定は、吸着ノズル100が電子部品32を保持していない時にも行うことができる。この場合には、吸着ノズル100の通路190等に目詰まりが発生しているか否かを検査することができる。例えば、通路190内の圧力が設定値(前記設定値とは異なる負の値)より低くなれば(負圧が設定値より強くなれば)、通路190,ノズル保持穴150または通路195に詰まりが発生していることが判るのである。
【0030】
8個の吸着ノズル100がそれぞれ、部品吸着・装着位置において電子部品32を取り出した後、電子部品撮像位置において部品撮像装置64により電子部品32の保持姿勢が撮像される。全部の吸着ノズル100が電子部品32を吸着したならば、部品保持ヘッド30がXYロボット34によりプリント配線板20上へ移動させられる。部品撮像装置64による電子部品32の撮像後、上記プリント配線板20上への移動中も含む適宜の時期に、撮像結果に基づいて吸着ノズル100による電子部品32の保持位置誤差および保持方位誤差が求められる。そして、最初にプリント配線板20に装着されるべき電子部品32を保持している吸着ノズル100が部品吸着・装着位置に位置させられるとともに、その吸着ノズル100による電子部品32の保持位置誤差および保持方位誤差が修正される。電子部品32の方位が変更されることもある。方位の変更は電子部品32を吸着時と異なる方位で装着する必要がある場合に行われる。この方位の変更と保持方位誤差の修正とは、回転用モータ132により軸部108が回転させられることによって行われる。軸部108が回転させられれば、部品吸着・装着位置に位置決めされた、あるいは後に位置決めされる吸着ノズル100も軸線まわりに同角度回転させられることとなり、その吸着ノズル100に保持されている電子部品32の方位の変更と保持方位誤差の修正とが行われるのである。また、これら方位の変更と保持方位誤差の修正とによって生じる電子部品32の位置の変化と、前記保持位置誤差とを打ち消すようにホルダ102の移動量が修正される。なお、プリント配線板20への電子部品32の装着に先立ってプリント配線板20に設けられた基準マークが基準マーク撮像装置により撮像され、その撮像結果に基づいてプリント配線板20の部品装着箇所のX軸,Y軸方向の各位置誤差が取得されており、上記ホルダ102の移動量の修正は、この部品装着箇所の位置誤差も打ち消すように行われる。
【0031】
部品保持ヘッド30のプリント配線板20上への移動後、昇降装置60によってホルダ102が下降させられて電子部品32がプリント配線板20に装着される。その際、電子部品32を装着すべき吸着ノズル100が部品吸着・装着位置に位置決めされる前に、電磁方向切換弁256の切換えによって、第2ポート252が正圧供給装置198に接続される。そして、回転体144の回転によって、吸着ノズル100が部品吸着・装着位置に位置決めされれば、図7に示すように、第2パイロット圧ポート252が第2接続通路244および第2パイロット圧通路242に接続され、第2圧力室240にパイロット圧が供給され、スプール218が移動させられて、ノズル保持穴150および通路190が負圧供給装置196から遮断される。また、負圧解消用ポート260が第2圧力室240に連通させられ、負圧解消用ポート260を経て通路190に正圧が供給されることにより、通路190内の負圧が速やかに解消される。パイロット式方向切換弁194が負圧解消状態に切り換えられるのであり、電子部品32が解放され、プリント配線板20上に載置される。
【0032】
図8に、本実施形態における回転体144の回転、ホルダ102の昇降、およびパイロット式方向切換弁194の切換えに基づく吸着ノズル100内部の負圧の変化の関係を、時間を横軸にとったグラフで示すが、このグラフによれば、吸着ノズル100の下降の途中で電子部品32を装着すべき吸着ノズル100の部品吸着・装着位置への位置決めが終了し、パイロット式方向切換弁194が切り換えられて吸着ノズル100内部の通路190の負圧が急速に解消され、電子部品32が解放される。パイロット式方向切換弁194がそのようなタイミングで切り換えられるように、昇降用モータ122と選択用モータ172とがそれぞれ制御されるのである。パイロット式方向切換弁194が負圧解消状態に切り換えられた後は、第2圧力室240は、大気開放用ポート258に連通させられ、吸着ノズル100の通路190が大気に開放される。
【0033】
本実施形態においては、図8のグラフから明らかなように、電子部品32の高さに応じて、ホルダ102および吸着ノズル100の上昇端位置および下降端位置が変更されるように昇降用モータ122が制御される。それによって、吸着ノズル100の下降端位置(実際には、下降端位置の手前で下降速度が減速されるのであり、その減速開始位置も)が変わっても、下降速度は変わらずに吸着ノズル100が昇降させられる。
【0034】
本実施形態においては、回転体144を回転可能に保持するホルダ102が回転体保持体を構成している。昇降装置60が保持体昇降装置の一例であり、回転装置62が保持体回転装置の一例である。回転体144の水平な回転軸線を第一回転軸線とすれば、回転装置62が回転体144を回転させる垂直な回転軸線は、第一回転軸線と交差する第二回転軸線を構成している。回転体144を移動させるXYロボット34,昇降装置60および回転装置62が保持体移動装置を構成している。また、吸着ノズル100を保持するノズル保持穴150がノズル保持部の一例である。パイロット式圧力切換弁194が、複数のノズル保持部の各々に対応する方向切換弁の一例であり、パイロット圧制御装置220が回転依拠弁切換装置の一例であって、これらパイロット式圧力切換弁194およびパイロット圧制御装置220が回転依拠状態切換装置の一実施形態である。負圧通路270を備えた回転体144および負圧測定用ポート272を備えた接続部材146がセンサ接続装置を構成している。ノズル選択装置170が、ノズル保持体としての回転体144を部品吸着位置または部品装着位置に位置決めするノズル保持体駆動装置の一例である回転駆動装置を構成している。負圧解消用ポート260が負圧解消装置を構成している。
【0035】
本実施形態においては、部品吸着・装着位置に位置決めされる吸着ノズル100の通路190の負圧供給状態あるいは負圧解消状態への切換えを、パイロット式方向切換弁194で行い、そのパイロット式方向切換弁194へのパイロット圧の供給の切換えを回転体144の回転(吸着ノズル100の部品吸着・装着位置への位置決め動作)で制御する構成とすることにより、部品吸着時に吸着ノズル100の通路190に負圧の供給を開始し、あるいは、部品装着時に通路190の負圧の解消を開始する時期を、電子部品32の高さの変化の影響を受けることなく、吸着ノズル100の昇降動作と精度よく同期させることができる。従来は、吸着ノズルを昇降させるノズル昇降装置と方向切換弁を切り換える弁切換装置とを機械的に同期させていたため、図8のグラフにおいて二点鎖線で示すように、吸着ノズルの昇降の際に同じ位置aにおいて弁切換装置による方向切換弁の切換えが開始されていたため、電子部品の高さの変化によって、方向切換弁の切換開始時期が変化し(例えば開始時期b,c)、電子部品の吸着ミスや装着ミスが発生し易かったのであるが、本実施形態においては、破線で示すように、電子部品32の高さが変わり、吸着ノズル100の昇降範囲が変わっても、吸着ノズル100の下降端位置と、吸着ノズル100の通路190に負圧の供給が開始される位置、あるいは、通路190の負圧の解消が開始される位置との相対位置関係は変わらず、吸着ノズル100による吸着ミスや装着ミスの発生を極力回避することができる。また、パイロット式方向切換弁194のパイロット圧である正圧を、負圧解消用ポート260を経て吸着ノズル100の通路190に供給することにより、負圧の急速な解消を実現することができ、負圧解消専用の正圧供給制御装置等の機構を別個に設ける必要がなく、装置コストが低減される。さらに、吸着ノズル100の通路190の負圧を、電子部品32を吸着している状態と吸着していない状態との両方の場合について圧力センサ276で検出することができ、吸着ミスの発生や、通路190の目詰まり等をいち早く発見することができる。
【0036】
図1〜図7に示す実施形態は、複数の吸着ノズル100が水平軸線まわりに回転可能な回転体144に放射状に保持される形態の電子部品装着装置を備えるものであったが、ノズル保持体としての回転体を、水平な移動平面に直角な回転軸線である垂直軸線まわりに回転可能に設け、この回転体に複数の吸着ノズルを保持させる形態とすることも可能である。あるいはまた、ノズル保持体としての回転体を、垂直軸線を中心とする円錐面の母線である軸線のまわりに回転可能に設け、複数の吸着ノズルを、回転体の回転軸線を中心とする円錐面の母線の方向に放射状に延びる姿勢で保持させる形態とすることも可能である。この実施形態における吸着ノズルは、部品吸着・装着位置において、垂直な姿勢となるようにされることが望ましい。
【0037】
図1〜図7に示す実施形態は、本発明に係る電気部品装着装置たる電子部品装着装置を、一軸線(水平軸線)まわりを旋回する複数の吸着ノズル100を有する部品保持ヘッド30が、電子部品供給装置14から電子部品32を受け取り、プリント配線板保持装置24に保持されたプリント配線板20の表面に平行な基準平面内の任意の位置へ移動させられて、複数の吸着ノズル100により吸着保持された電子部品32をプリント配線板20に装着する形式の電子部品装着システムに採用した場合の実施形態であるが、本発明に係る電子部品装着装置を、図9に示すように、それぞれ複数の吸着ノズル100を保持する複数のホルダ102を備える部品保持ヘッド30が一軸線まわりを旋回可能に回転ヘッド510に保持され、複数の吸着ノズル100が、部品吸着位置において電子部品供給装置512から電子部品32を吸着し、部品装着位置において基板保持装置たるプリント配線板保持装置514に保持されたプリント配線板20に装着する形式の電子部品装着システムに採用してもよい。なお、本実施形態における電子部品供給装置512は、電子部品フィーダ28と同様の電子部品フィーダ520が複数台フィーダ支持台522に支持され、フィーダ支持台522が、複数の電子部品フィーダ520の部品供給部が並ぶ方向(X軸方向)に平行な方向に移動し得るように、支持台移動装置524を含むものである。また、プリント配線板保持装置514は、プリント配線板20をその表面に平行な水平面内の任意の位置へ移動させ得るように、相対移動装置たるXY移動装置530を含むものである。
【0038】
以上、本発明のいくつかの実施形態を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、本発明は、前記〔発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効果〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である電子部品装着装置を備える電子部品装着システムを概略的に示す平面図である。
【図2】上記電子部品装着装置を示す正面図(一部断面)である。
【図3】上記電子部品装着装置を構成する複数の吸着ノズル,回転体,パイロット式方向切換弁およびパイロット圧制御装置を示す側面断面図である。
【図4】上記電子部品装着装置を構成する複数の吸着ノズル,回転体,圧力センサおよびセンサ接続装置を示す正面断面図である。
【図5】前記電子部品装着システムを制御する制御装置のうち本発明に関連の深い部分を示すブロック図である。
【図6】前記パイロット式方向切換弁の一作動状態を示す側面断面図である。
【図7】前記パイロット式方向切換弁の別の作動状態を示す側面断面図である。
【図8】前記電子部品装着装置の回転体昇降装置の昇降と、回転体の回転と、吸着ノズル内の負圧の変化との相対関係を表すグラフである。
【図9】本発明の別の実施形態である電子部品装着装置を備える電子部品装着システムを概略的に示す平面図である。
【符号の説明】
12:電子部品装着装置 30:部品保持ヘッド 32:電子部品 34:XYロボット 60:昇降装置 62:回転装置 100:吸着ノズル
102:ホルダ 122:昇降用モータ 132:回転用モータ 144:回転体 146:接続部材 150:ノズル保持穴 170:ノズル選択装置 172:選択用モータ 194:パイロット式方向切換弁
195:通路 196:負圧供給装置 198:正圧供給装置 206:負圧通路 212:負圧通路 214:負圧ポート 215:負圧ポート
224:第1パイロット圧通路 232:第1接続通路 240:圧力室(第2圧力室) 242:第2パイロット圧通路 244:第2接続通路
250,252:第1,第2パイロット圧ポート 256:電磁方向切換弁 258:大気開放用ポート 260:負圧解消用ポート 270,274:負圧通路 272:負圧測定用ポート 276:圧力センサ 300:制御装置 220:パイロット圧制御装置
Claims (6)
- 回転体保持体と、
複数のノズル保持部を備えて前記回転体保持体に回転可能に保持され、それら複数のノズル保持部の一つづつを、自身の回転により選択的に下向きの吸着・装着位置に位置決めする回転体と、
前記複数のノズル保持部の各々に対応して設けられ、各ノズル保持部を少なくとも負圧供給装置と大気とに選択的に接続する複数の方向切換弁と、
前記回転体の回転に基づいて、前記複数の方向切換弁のうち下向きの吸着・装着位置へ旋回するノズル保持部に対応するものを切り換える回転依拠弁切換装置と
を含む電気部品装着装置。 - 電気部品を回路基材に装着する電気部品装着装置であって、
電気部品を吸着保持する吸着ノズルを着脱可能に保持するノズル保持部を備えたノズル保持体と、
そのノズル保持体内に配設されて、前記ノズル保持部への気体通路を、少なくとも、負圧供給装置に連通させる状態と大気に連通させる状態とに切り換えるパイロット式方向切換弁と、
加圧空気を供給する正圧供給装置と、
その正圧供給装置と前記パイロット式方向切換弁との間に配設され、パイロット圧としての正圧のパイロット式方向切換弁への供給を制御するパイロット圧制御装置と
を含む電気部品装着装置。 - 前記パイロット圧制御装置が、
前記ノズル保持体に設けられた第一接続部と、
前記ノズル保持体と相対運動可能に設けられた接続部材に設けられた第二接続部と、
前記ノズル保持体と前記接続部材とを、前記第一接続部と前記第二接続部とが接続状態となる接続位置と、非接続状態となる非接続位置とに機械的に相対移動させる断接装置と
を備えた機械式カット弁を含む 請求項2に記載の電気部品装着装置。 - 前記ノズル保持体が、複数のノズル保持部を備え、回転軸線まわりに回転することによりそれら複数のノズル保持部を選択的に部品吸着位置および部品装着位置に位置決めする回転体を含み、前記接続部材が、前記部品吸着位置および部品装着位置に設けられた請求項3に記載の電気部品装着装置。
- 前記パイロット式方向切換弁が2つのパイロット圧ポートを備え、それら2つのパイロット圧ポートのいずれに前記正圧供給装置からの加圧空気が供給されるかによって2つの切換状態に切り換えられるものであり、前記パイロット圧制御装置がそれら2つのパイロット圧ポートへの前記正圧供給装置からの加圧空気の供給状態を切り換える電磁弁装置を含む請求項2ないし4のいずれかに記載の電気部品装着装置。
- 前記パイロット式方向切換弁が前記ノズル保持部への気体通路を前記負圧供給装置から遮断する状態に切り換えられる際、前記正圧供給装置からのパイロット圧を前記ノズル保持部にも供給してノズル保持部内の負圧を速やかに解消する負圧解消装置を含む請求項2ないし5のいずれかに記載の電気部品装着装置。
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