JP2015050967A - チューインガム - Google Patents

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Abstract

【課題】義歯を保有する、唾液の分泌が悪い等、様々な要因で通常のチューインガムに違和感を持っている人にも、噛み心地の良いチューインガムを提供する【解決手段】天然ゴム及び/又は平均分子量2000以上の合成ゴム30〜60質量%と酢酸ビニル樹脂30〜60質量%を含み、かつ、天然ゴム及び/又は平均分子量2000以上の合成ゴムと酢酸ビニル樹脂の合計量が85〜100質量%である、チューインガム用咀嚼基材。【選択図】なし

Description

本発明は、チューインガムに関し、詳しくは、義歯を有したり、唾液の分泌が少なくても噛み心地がよく、かつ、歯に付着するなどの違和感のないチューインガムに関する。
チューインガムを咀嚼することは、咬合力や咀嚼力などの身体機能を向上させる。また、唾液分泌を促進する効果があることが知られている。唾液の分泌が促進されると口腔内の乾燥が防止され、虫歯や歯周病、口臭などを抑える効果がある。
この様に口腔内の健康維持に有用なチューインガムであるが、ストレスや投薬等で唾液の分泌の少なくなっている人や、義歯のある人は、通常のチューインガムが歯に付き易く、チューインガムを噛むことを躊躇してしまう問題があった。
特許文献1〜4はガムベースの配合を工夫することにより歯に対する付着性が低減されたチューインガムを開示している。特許文献1のチューインガムは、唾液の分泌が不足している場合には、歯、特に義歯に対する付着性があり、違和感を持つ原因になる。特許文献2のチューインガムは、特に義歯に対する低付着性を実現できないものである。特許文献3は、多量の乳化剤の配合により歯への低付着性を実現しているが、多量の乳化剤による渋味のためにチューインガムの嗜好性は著しく低下する。特許文献4のチューインガムは歯への付着性は抑制されているが、咀嚼物としてのなめらかさが不足しているために噛み心地がよくない欠点があった。
特許文献5は、ポリグリセリン脂肪酸エステルを含む、潤い感のある噛み心地のよいチューインガムを開示している。 唾液の少ない環境下では、 このチューインガムは、口腔内の乾燥感の改善が不十分であり、義歯には若干の付着性を有し、噛み心地の良い食感にならない。
特開昭60-66938号 特開平8-179号 特開平6-225701号 特開昭60-66939号 特開2008-125474号
本発明は、義歯を保有する、虫歯の治療で樹脂を充填する、唾液の分泌が悪い等、様々な要因で通常のチューインガムに違和感を持っている人にも、噛み心地の良いチューインガムを提供することを目的としている。
本発明者は、上記課題に鑑み検討を重ねた結果、ガムベース、特に咀嚼基材の配合を工夫することで、チューインガムの歯、特に義歯への付着性を低減できることを見出した。
本発明は、以下の咀嚼基材、ガムベース及びチューインガムを提供するものである。
項1. 天然ゴム及び/又は平均分子量2000以上の合成ゴム30〜60質量%と酢酸ビニル樹脂30〜60質量%を含み、かつ、天然ゴム及び/又は平均分子量2000以上の合成ゴムと酢酸ビニル樹脂の合計量が85〜100質量%である、チューインガム用咀嚼基材。
項2. 項1に記載の咀嚼基材 35〜75質量%を含むガムベースであって、ワックス類15〜40質量%、乳化剤4〜8質量%、充填剤6〜15質量%を含む、ガムベース。
項3. 項2に記載のガムベースを含むチューインガムであって、HLB値が7〜11のポリグリセリン脂肪酸モノエステルをチューインガム全体に対し0.05質量%〜1.0質量%配合することを特徴とするチューインガム。
項4. エタノールと水を配合することを特徴とする、項3に記載のチューインガム。
項5. ヒアルロン酸を配合することを特徴とする、項3〜4のいずれかに記載のチューインガム。
項6. クエン酸とリンゴ酸を含む複数の有機酸からなる唾液分泌促進剤をチューインガム全体に対し0.1〜3.0質量%配合することを特徴とする、項3〜5のいずれかに記載のチューインガム。
本発明によれば、ストレスや投薬により唾液の分泌能が低下している人においても歯に付きにくく、噛み心地のよいチューインガムを得ることができた。
また、チューインガムは義歯やブリッジ、虫歯の治療時に充填されたレジン、セラミック、金属などの人工充填物には付着しやすいが、本発明のチューインガムはこれら人工物に対する付着性は低いので違和感を持つことはなく、虫歯治療の充填物が取れることはない。
本発明によれば、添加する唾液分泌促進剤の持つ味により、香味を限定されることなくチューインガムを設計することができ、嗜好性の高い低付着性チューインガムを製造することができる様になった。
本明細書において、咀嚼基材とは、ガムベース中の咀嚼可能な粘性のある素材で、天然樹脂、酢酸ビニル樹脂、合成及び/又は天然のゴム類、エステルガムなどが咀嚼基材に含まれる。
本発明で使用する咀嚼基材は、天然ゴム及び/又は平均分子量2000以上の合成ゴムと酢酸ビニル樹脂を主成分とし、さらに天然樹脂、平均分子量2000未満の合成ゴム、エステルガムなどを必要に応じて配合することができる。
咀嚼基材の各成分の咀嚼基材中或いはガムベース中の質量での配合割合を、以下の表1に示す。
咀嚼基材中の天然ゴム及び/又は平均分子量2000以上の合成ゴムと酢酸ビニル樹脂の合計量は、85〜100質量%、好ましくは90〜100質量%、より好ましくは95〜100質量%、さらに好ましくは97〜100質量%、特に98〜100質量%もしくは99〜100質量%である。
本明細書において、ガムベースは、前記咀嚼基材とともに、ワックス類、乳化剤、充填剤などのチューインガムの噛み心地に影響する成分をさらに配合したものをいう。ワックス類としては、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、植物硬化油脂などが挙げられる。乳化剤としては、脂肪酸モノグリセリド、ジグリセライド、アセチル化モノグリセライド、アセチル化ジグリセライドなどが挙げられる。充填剤としては、タルク、炭酸カルシウムなどの無機物が挙げられる。これらの添加剤のガムベース中での質量での配合割合を以下に示す。
ワックス類:15〜40%、好ましくは20〜35%、より好ましくは23〜32%。
乳化剤 :4〜8%、好ましくは4〜7%、より好ましくは4〜6%。
充填剤 :6〜15%、好ましくは8〜14%、より好ましくは9〜13%。
本発明のチューインガムは、ガムベースにポリグリセリン脂肪酸モノエステルを配合するのが、歯、特に義歯や虫歯を治療した充填物(樹脂、金属、セラミック)などに対する付着性を低減するために好ましい。
本明細書中では、「ポリグリセリン脂肪酸モノエステル」とは、ポリグリセリンと1分子の脂肪酸とがエステル結合することにより形成される化合物をいう。ポリグリセリンとは、グリセリンを脱水縮合するなどして得られる重合度2以上、好ましくは重合度2〜10のグリセリン(ジグリセリンからデカグリセリン)脂肪酸モノエステルである。ポリグリセリン脂肪酸モノエステルは、1種類のポリグリセリン脂肪酸モノエステルであっても、2種以上ポリグリセリン脂肪酸モノエステルの混合物であってもよい。ポリグリセリン脂肪酸モノエステルは、種々の重合度のポリグリセリンの脂肪酸モノエステルの混合物として得られ、市販されているので、単一のグリセリン重合度のポリグリセリン脂肪酸モノエステルを使用してもよいが、種々の重合度のポリグリセリンの脂肪酸モノエステルの混合物を使用してもよい。
ポリグリセリンと反応させる脂肪酸としては、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸などの飽和脂肪酸、ミリストオレイン酸、パルミトオレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、γ−リノレン酸などの不飽和脂肪酸が挙げられ、単一の脂肪酸のモノエステルであってもよく、2以上の脂肪酸モノエステルの混合物を使用してもよい。
本発明のチューインガムの製造においては、純粋なポリグリセリン脂肪酸モノエステルを用いてもよく、あるいは、ポリグリセリン脂肪酸モノエステル含有の組成物を用いてもよい。ポリグリセリン脂肪酸モノエステル含有組成物はなるべく純度が高いものが好ましい。高純度のポリグリセリン脂肪酸モノエステル含有組成物とは、分子蒸留法によってポリグリセリン脂肪酸モノエステルの高純度化を行ったものであって、ポリグリセリン脂肪酸モノエステルを70%以上高純度に濃縮したものである。当該分野では、分子蒸留法によってポリグリセリン脂肪酸モノエステルの高純度化を行ったポリグリセリン脂肪酸モノエステル含有組成物を、「蒸留ポリグリセリンエステル」ともいう。同様に、高純度ポリグリセリンモノミリステート含有組成物とは、分子蒸留法によってポリグリセリンモノミリステートの高純度化を行ったものであって、ポリグリセリンモノミリステートを70質量%以上の高純度に濃縮したものであり;高純度ポリグリセリンモノオレート含有組成物とは、分子蒸留法によってポリグリセリンモノオレートの高純度化を行ったものであって、ポリグリセリンモノオレートを70質量%以上の高純度に濃縮したものであり;高純度ポリグリセリンモノステアレート含有組成物とは、分子蒸留法によってポリグリセリンモノステアレートの高純度化を行ったものであって、ポリグリセリンモノステアレートを70質量%以上の高純度に濃縮したものである。
ポリグリセリン脂肪酸モノエステルのHLB値は好ましくは7〜11、より好ましくは7〜10である。「HLB値」とは、親水性疎水性バランス(Hydrophile Lipophile Balance)をいい、一般に、20×M/Mにより計算され、ここで、M=親水基部分の分子量であり、M=分子全体の分子量である。HLB値は、分子中の親水基の量が0%のとき0であり、100%のとき20である。
ポリグリセリン脂肪酸モノエステルは、チューインガム全体を基準にして、質量で0.05%〜1%、好ましくは0.08〜0.5%、より好ましくは0.1〜0.4%である。
本発明のチューインガムは、還元水あめ、水、エタノール、ヒアルロン酸、酸味料、甘味料、香料などを配合することができる。水の配合量はチューインガム全体に対し質量で0.01%〜0.5%、好ましくは0.03〜0.4%、より好ましくは0.05〜0.3%である。エタノールの配合量はチューインガム全体に対し質量で0.01%〜0.5%、好ましくは0.03〜0.4%、より好ましくは0.05〜0.3%である。水とエタノールは併用することが望ましい。水とエタノールの配合比率は、質量比で3:1〜1:3、好ましくは2:1〜1:2である。ヒアルロン酸の配合量はチューインガム全体に対し質量で0.01%〜0.5%、好ましくは0.03〜0.4%、より好ましくは0.05〜0.3%である。ヒアルロン酸の配合量はチューインガム全体に対し質量で0.01〜0.5%、好ましくは0.03〜0.4%、より好ましくは0.05〜0.3%である。酸味料は、唾液分泌を促進し、歯へのチューインガムの付着を低減する効果がある。酸味料としては、乳酸、クエン酸、コハク酸、酒石酸、アスコルビン酸、リンゴ酸、酢酸、マレイン酸、フマル酸、リン酸、グルコン酸などが挙げられる。酸味料の配合量はチューインガム全体に対し質量で、0.1%〜5%、好ましくは0.5〜4%、より好ましくは1〜3%である。甘味料の配合量はチューインガム全体に対し質量で、0.001%〜5%、好ましくは0.05〜2%である。甘味料の配合量は、高甘味度甘味料の場合には少なくなり、砂糖よりも甘味度の小さい甘味料の場合には配合量が多くなり、必要な甘味が得られるように甘味料ごとに適当な配合量を決定すればよい。甘味料としては、具体的にはアラビノース、ガラクトース、キシロース、グルコース、フルクトース、異性化糖、N−アセチルグルコサミンなどの単糖類;スクロース、トレハロース、パラチノース、マルトース、ラクトース等の二糖類;ニゲロオリゴ糖(ニゲロース等)、パラチノース、フコース、ポリデキストロース、マルトオリゴ糖(マルトトリオースなど)、カップリングシュガー、転化糖、水飴等のオリゴ糖類;マルチトール、エリスリトール、キシリトール、グリセロール、ソルビトール、パラチニット、マンニトール、ラクチトール、還元麦芽糖水飴、還元水飴等の糖アルコール;ステビア、ステビア抽出物、ステビア末、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、グリチルリチン、サッカリン、サッカリンナトリウム、スクラロース、ズルチン、ソーマチン、ネオテーム、ラカンカ抽出物、酵素処理カンゾウ等の高甘味度甘味料、蜂蜜、果汁、果汁濃縮物などが挙げられる。これらの甘味料は1種単独で使用されても2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。
チューインガム中のガムベースの量は、質量で好ましくは10〜50%、より好ましくは15〜45%、さらに好ましくは20〜40%である。
以下、本発明を実施例を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
下記の表3にあげるチューインガム製造用原料を用いて表3に示すガム原料配合割合(質量%)で常法にて板状のガムを製造した。ただし、ここで用いたガムベースは表2に示されるガムベースA及びガムベースBの配合で製造されておりそれぞれ食感の異なるものである。
ガム配合1〜7で製造した板形状のチューインガム2.0gを、75回/分の割合で3分間咀嚼し、その噛み心地を口内に補綴物(インレー、クラウン、ブリッジ、義歯、インプラントなど)を有する対象者が評価した。対象者には治療済み虫歯にほんの小さいインレー(詰め物)を行っている人も含んだ。一般に、補綴物が口中に存在する場合、ガムを咀嚼する際に自然に補綴物の無い側で噛んでしまう傾向が見られるが、評価に際し、あえて両側噛みを行ってもらい、補綴物への付着による違和感も考慮にいれた噛み心地を、評価をする様に指示した。
また、咀嚼後の残滓(噛みカス)を試料とし、質量を測定した。またガムが水分をよく含むことの指標として噛みカス中の唾液の含有量を計算した。これは、唾液含有率(%)={(3分間咀嚼後のガムの質量)÷(ガムベースの質量)}×100、によって求められる。3分間咀嚼するとチューインガム中に含まれる甘味料はほぼ全て口中に溶け出し、ガム中に残らない。一方、ガムベースはほとんど溶けない。そのため、3分間咀嚼後のガムは実質的に、ガムベースと、唾液から吸収した水分とからなる。そのため、唾液含有率を求めることにより、得られたチューインガムがどれくらい水分をよく含むかがわかる。
表4のガム配合1、2の評価が示す通り、チューインガムベースから歯に付き易い成分を除いたガムベース(ガムベースB)を使用したチューインガムは、歯に付き易い成分を含む、ガムベースAに比べ噛み心地が良いとの評価である。歯に付き易いガムは対象者に噛み心地の良さを提供することが難しく、ガム配合2は歯に付きにくいことが対象者に評価された。
またガム配合1、3の評価が示す通り、歯に付き易い成分を含む通常のガムベースを使用したチューインガムにおいて、ポリグリセリン脂肪酸モノエステルが配合されている場合、配合されていない場合に比べ、噛み心地が良いとの評価である。ポリグリセリン脂肪酸モノエステルが任意の量チューインガムに配合されると、咀嚼後、唾液がガム中に取り込まれやすくなりその唾液が介在し付着感が改善されるので、対象者に評価されたと考えられる。然しながら唾液の少ない環境化では、口腔内の乾燥感の改善が不十分なため、義歯への付着感の改善は不十分なレベルである。
ガム配合2、3の評価が示す通り、歯に付き難いガムベースを使用することと、ポリグリセリン脂肪酸モノエステルを配合することを比較した場合、歯に付き難いガムベースを使用した場合の方が噛み心地の評価が高い。これは、ポリグリセリン脂肪酸モノエステルを配合することが歯への低付着化に寄与する効果より、歯に付かないガムベースが低付着化に寄与する効果の方が大きい事を示している。
ガム配合3、4の評価が示す通り、ポリグリセリン脂肪酸モノエステルが配合されているガムの系において、本発明のガムベースBを使用したチューインガムは、比較例のガムベースAに比べ非常に噛み心地が良いとの評価である。ガムベースの低付着効果と、ポリグリセリン脂肪酸モノエステル配合による相乗効果が確認されている。
ガム配合2、4の評価が示す通り、本発明のガムベースBを使用したチューインガムにおいて、ポリグリセリン脂肪酸モノエステルをガム配合に含むと、対象者は通常のガムと比較して噛み心地が非常に良いと評価している。低付着性のガムベース(ガムベースB)を使用したチューインガムにおいて、ポリグリセリン脂肪酸モノエステルが任意の量チューインガムに配合されると、咀嚼後、唾液がガム中に取り込まれやすくなりその唾液が介在し、非常に歯に付きにくくなる。非常に歯に付きにくいガムは対象者にとって非常に噛み心地が良いとの評価をうけた。この様に非常に歯に付きにくいチューインガムが得られたことは、既存技術では達成しえなかった顕著な利点である。
ガム配合4〜7の評価が示す通り、ポリグリセリン脂肪酸モノエステルはその他の乳化剤にくらべ、ガムベース取り込まれる唾液の量が多く、結果としてポリグリセリン脂肪酸モノエステルを配合したガムは他の乳化剤を配合したガムにくらべ、付着性の少ない噛み心地の良いガムが得られる。
表3、表5の実施例においては、ポリグリセリン脂肪酸エステルとして、ジグリセリンモノオレートを含有する理研ビタミン社から製品名ポエムDO-100Vとして販売されるものを用いた。ポエムDO-100Vは、ジグリセリンとオレイン酸とのエステル化合物を含み、実際に用いたもののジグリセリンモノオレート含有量は87.8%であった。
上記表3において蒸留モノグリセライドには理研ビタミン社製ポエムDM-100を使用した。酢酸モノグリセライドには理研ビタミン社製ポエムG‐002を使用した。ショ糖脂肪酸エステルには三菱化学フーズ社製シュガーエステルS970を使用した。
実施例2
本発明者は、次に、更により一層のチューインガムの低付着性を実現するために、効率的に水分をチューインガム中に残存させる配合を考案した。表5に示す通りガム配合中に、エタノール、水、ヒアルロン酸、クエン酸とリンゴ酸を含む複数の有機酸からなる唾液分泌促進剤を添加した。
上記ガム配合1、2および8〜12を使用して製造した板状チューインガム2.0gを、前記同様、75回/分の割合で3分間咀嚼しその噛み心地を、口内に補綴物(インレー、クラウン、ブリッジ、義歯、インプラントなど)を有する対象者が評価した。また、咀嚼後の残滓(噛みカス)を試料とし、質量を測定し、噛みカス中の唾液の含有量を計算した。
ガム配合1に比べガム配合2、4および8〜12はいずれも噛み心地が良いとの評価となった。ガムベースのみを変更したガム配合2でも歯への付着感は改善されているが、ガム配合4および8〜12の歯への付着感評価が示す通り、唾液含有率が増えるにつれて歯への付着感が低減されて、噛み心地が良いとの評価になっている。これは歯への付着性に唾液が介在していることを表しており。唾液が多く介在しやすいガムは歯への付着性がより低減される。義歯を持つ対象者は歯への付着感が低減されたガムを噛み心地が良いと評価している。

Claims (6)

  1. 天然ゴム及び/又は平均分子量2000以上の合成ゴム30〜60質量%と酢酸ビニル樹脂30〜60質量%を含み、かつ、天然ゴム及び/又は平均分子量2000以上の合成ゴムと酢酸ビニル樹脂の合計量が85〜100質量%である、チューインガム用咀嚼基材。
  2. 請求項1に記載の咀嚼基材 35〜75質量%を含むガムベースであって、ワックス類15〜40質量%、乳化剤4〜8質量%、充填剤6〜15質量%を含む、ガムベース。
  3. 請求項2に記載のガムベースを含むチューインガムであって、HLB値が7〜11のポリグリセリン脂肪酸モノエステルをチューインガム全体に対し0.05質量%〜1.0質量%配合することを特徴とするチューインガム。
  4. エタノールと水を配合することを特徴とする、請求項3に記載のチューインガム。
  5. ヒアルロン酸を配合することを特徴とする、請求項3〜4のいずれかに記載のチューインガム。
  6. クエン酸とリンゴ酸を含む複数の有機酸からなる唾液分泌促進剤をチューインガム全体に対し0.1〜3.0質量%配合する事を特徴とする、請求項3〜5のいずれかに記載のチューインガム。
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