JPH06225701A - 非付着性チューインガム - Google Patents
非付着性チューインガムInfo
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- JPH06225701A JPH06225701A JP50A JP3424693A JPH06225701A JP H06225701 A JPH06225701 A JP H06225701A JP 50 A JP50 A JP 50A JP 3424693 A JP3424693 A JP 3424693A JP H06225701 A JPH06225701 A JP H06225701A
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Abstract
〜20重量%、乳化剤を12〜20重量%含有してなる
チューインガムベースが配合されていることを特徴とす
る。 【効果】 義歯のみでなく、床材等への付着防止効果に
優れており、かつ、風味及びその持続性、並びに、食
感、生産性にも優れる。
Description
くく、かつ、風味、食感に優れた非付着性チューインガ
ムに関する。
性を有するため、歯表面との界面力により付着しやす
い。この付着性は、特に入れ歯等の義歯の場合に著し
く、従って、義歯を使用している人はチューインガムを
楽しむ上で大きな障害となる。また、チューインガムを
噛んだあとに、紙に包まずに捨てられたチューインガム
の噛みかすは、道路、床等に投げ捨てられると、付着し
やすく、時間が経過すると共に乾燥して剥離しにくくな
るので、義歯等への付着の場合よりも除去が難しい。特
に、チューインガムの投げ捨ては、駅構内等公共施設で
頻発しており、美観を損ねるため、社会的にも問題にな
ってきている。このような問題を解決するため、従来、
義歯への付着防止を中心にチューインガムの改良がなさ
れているが、いずれもその防止効果が弱く、噛み心地、
風味、経日安定性、生産性のいずれかに問題がある。
は、弾性体10〜30重量%(以下、%と記す)、弾性
体溶媒(天然樹脂類)2〜18%、ポリビニルアセテー
ト(酢酸ビニル樹脂)15〜45%、ワックス0.5〜
10%、乳化剤2〜10%等を主体とする非付着性チュ
ーインガム組成物が開示されている。しかしながら、こ
のチューインガム組成物は、弾性体及びワックスの添加
比率が酢酸ビニル樹脂及び天然樹脂類の比率に比べて低
く、歯に対する付着防止効果はあるものの、床に対する
付着防止効果が弱い。床は、歯表面に比べて乾燥しやす
く、また、その表面が粗いため、歯の場合よりも付着性
が大である。従って、上記チューインガム組成物のよう
に弾性体及びワックス等の疎水性物質の添加量が低いも
のは、床材等への付着性が大きくなる。また、酢酸ビニ
ル樹脂の分子量が15,000〜30,000と低いた
めに、粘着性が強くなり、これも床材等への付着を大き
くする要因となる。また、乳化剤の添加量が少ないの
で、特に床材等とチューインガムとの界面に於けるチュ
ーインガムの保湿性が不充分となり、乾燥しやすくなっ
て付着防止効果が得られにくい。
66938号公報に開示されているような弾性体10〜
30%、酢酸ビニル樹脂10〜35%、炭化水素(ワッ
クス)20〜45%、乳化剤2〜10%、無機質8〜2
0%の非付着性チューインガムが挙げられる。しかしな
がら、この組成物は、上記と同様に乳化剤の添加量が少
ないので、特に床材等とチューインガムとの界面に於け
るチューインガムの保湿性が不充分となり、乾燥しやす
くなって付着防止効果が得られにくい。また、上記組成
において、弾性体と酢酸ビニル樹脂とが低分子量の範囲
にあるとき、粘着性が増大し、特に床材等への付着防止
効果は低下する。
通常のガムベースに合成テルペン樹脂とワックスとを共
存させた非粘着性チューインガムが開示されている。上
記チューインガムは、義歯に対する付着の原因であるエ
ステルガムの比率を下げ、合成テルペン樹脂及びワック
スで代替しようとするものである。しかしながら、この
組成では、義歯に対する防止効果はあるものの、合成テ
ルペン樹脂自体、本来粘着性の高い物質であることか
ら、床材等への付着防止は余り期待できない。
ガムベース92〜99%、香料、グリセリンからなる低
カロリーチューインガムにおいて、ガムベースとして、
限定されたエラストマー、水素添加動植物油脂、充填
剤、酢酸ビニル樹脂、乳化剤、樹脂、天然ガム、ワック
ス、酸化防止剤を添加した非付着性チューインガムが開
示されている。しかしながら、このチューインガムは、
疎水性物質であるエラストマー及び天然ゴムの比率及び
分子量が低く、歯に対してはある程度効果があるもの
の、床材等への付着防止効果は期待できない。また、ガ
ムベース量が非常に多いために、従来用いられている砂
糖等の糖質甘味料が添加できない。このため、風味的に
合成的なものとなり、また、物性が通常のチューインガ
ムとは異なるので、従来の製造設備での製造が困難であ
る。
事情に鑑みなされたものであって、特に床材等への付着
を防止できるチューインガムの組成について検討した結
果、チューインガムのガムベース中の弾性体、ワックス
類及び乳化剤を特定の組成にすると、床材等への付着防
止効果が著しく向上することを見出し本発明を完成し
た。本発明の目的は、義歯のみでなく、床材等への付着
防止効果に優れており、かつ、風味及びその持続性、並
びに、食感、生産性の良好な非付着性チューインガムを
提供するにある。
32〜45%、ワックス類を7〜20%、乳化剤を12
〜20%含有してなるガムベースが配合されていること
を特徴とする非付着性チューインガムによって達成され
る。
非付着性チューインガムは、ガムベース全体重量中、弾
性体を32〜45%、好ましくは35〜42%、ワック
ス類を7〜20%、好ましくは10〜17%、乳化剤を
12〜20%、好ましくは14〜18%含有するガムベ
ースが配合されてなるものである。
動とを兼ね備えた粘弾性体である。この粘弾性体に周期
的刺激を加えて応答を見る場合の特性を動的粘弾性とい
う。本発明者らは、チューインガム表面と被着体表面と
を結合させる過程に影響を及ぼす因子として、動的粘弾
性の内でも、貯蔵弾性率(G′)がチューインガムの非
付着の評価指標として有効であることを見いだした。粘
着剤の貯蔵弾性率(G′)が3.3×106 dyne/
cm2 以下であれば、粘着剤と被着体表面とが短時間で
十分接着することができると考えられる。従って、本発
明は、貯蔵弾性率(G′)が3.3×106 dyne/
cm2 を超えるような、チューインガムの組成について
研究した結果なされたものである。図1に、本発明の構
成要件を満たすチューインガムの一例と従来のチューイ
ンガムとの貯蔵弾性率(G′)の温度依存性を示す。図
1に示すように、本発明に係るチューインガムは、60
℃以下の温度域において、貯蔵弾性率(G′)が3.3
×106 dyne/cm2 を超えるものであり、床材に
付着したチューインガムが直接日光によって温められ、
50〜60℃程度まで温められても弾性が保持される。
その結果、床材等への付着防止効果に優れるチューイン
ガムとすることができる。これに対し、従来のチューイ
ンガムは、25℃付近で既に貯蔵弾性率(G′)が3.
3×106 dyne/cm2 以下であり、床材付着性が
高いことがわかる。
うな組成にすることにより、付着防止のみならず、香味
持続性及び食感についても優れたものとなる。すなわ
ち、喫食時に、チューインガムに添加した甘味料、香料
等がガムベース中から徐々に溶出するようになり、長い
間、チューインガムを口中で咀嚼していても、その風味
が長く持続し、また、食感的にも弾力性が低下すること
なく、口中に弾むような食感とすることができる。
ブチレン、ポリイソプレン及びそれらの混合物が挙げら
れ、これらは単独でも2種以上組み合わせてもよい。こ
の中でも、特にポリイソブチレンは非付着性の点で好適
である。これら弾性体の平均分子量は、100,000
〜300,000とすることが好ましい。上記平均分子
量が100,000未満の場合、伸びのあるソフトな物
性が得られるものの、粘性が強くなり、付着防止効果が
悪くなる傾向にある。また、風味については、ソフトな
噛み心地になるため、その持続性は乏しくなる傾向にあ
る。逆に、上記平均分子量が300,000を超える
と、強いゴム様の弾性となり、非付着性は向上するもの
の、噛み心地が硬くなる傾向にある。また、ガムベース
と着香料の親和力が強くなると共に、硬い噛み心地によ
り、香味の持続性は増すが、それがいきすぎて、香味立
ちが悪くなる傾向にある。
全体重量中、32〜45%である。弾性体が32%未満
の場合、弾性が不足して粘着性が増す傾向にあるため、
付着防止効果は得られにくくなる。また、チューインガ
ムが軟らかくなり過ぎて、風味の持続性が乏しくなる傾
向にある。逆に、45%を超えると、ゴム弾性が強くな
り、噛み心地が悪くなる。また、風味についても、ガム
ベースと着香料の親和力が強くなり、香味の持続性は増
すものの、香味立ちが非常に悪く、おいしさの欠けたも
のとなる。
晶ワックス、パラフィンワックス及び植物硬化油脂が挙
げられる。これらは単独でも組み合わせても良い。ま
た、上記ワックス類の融点は、80〜90℃のものが好
ましい。融点が80℃未満だと、ガムベースが軟化して
粘着性が増大し、付着しやすくなる傾向にある。逆に、
90℃を超えると、喫食時の体温による軟化が遅延し、
柔軟性に乏しいポロポロした食感になる傾向にある。
全体重量中、7〜20%である。ワックス類が7%未満
では、可塑化能力が充分得られず、また、噛み心地が悪
くなる。逆に、20%を超えると、チューインガムが軟
化し、まとまりのないものとなると同時に粘着性が増加
する傾向にあり、付着防止効果は得られにくくなる。
ノグリセリド、ジグリセライド、アセチル化モノグリセ
ライド、アセチル化ジグリセライドが挙げられ、これら
は単独でも2種以上併用してもよい。一般に、乳化剤
は、弾性体及び酢酸ビニル樹脂の可塑剤としての働きが
あり、ガムベース基材をソフトで滑らかな噛み心地に仕
上げる。従って、従来のチューインガムでは、通常、ガ
ムベースに対し、2〜10%添加されているが、本発明
においては、12〜20%、好ましくは14〜18%に
設定する。即ち、上記乳化剤が12%未満では、可塑化
能力が充分に発揮されず、ゴム弾性の強い硬い噛み心地
となる。逆に、20%を超えると、酢酸ビニル樹脂に対
する可塑化能力が強く働き、粘着性が増大して付着防止
効果が得られなくなる。
ックス類及び乳化剤の他に、酢酸ビニル樹脂と無機質と
を添加することが好適である。酢酸ビニル樹脂は、平均
重合度が高い程、付着防止効果が高くなるが、例えば、
平均重合度200以下でも、その他のガムベーズ原料の
配合比により非付着性のチューインガムを得ることがで
きる。また、その添加量は、ガムベースの組成及びチュ
ーインガムの品質設計に応じ適宜設定すればよく、通
常、15〜20%程度である。
ク等から適宜選択され、これらは単独でも組み合わせて
も良い。本来、無機質は非付着性を増大させる効果を有
し、従来のチューインガムにおいては、ガムベース中、
8〜20%の範囲で添加されている。そして、従来、8
%未満では付着防止効果は乏しく、また、20%を超え
ると組織が粗雑化して、噛み心地を悪くすると考えられ
ていた。しかし、本発明においては、チューインガムの
ガムベース中に、好ましくは8%未満、更に好ましくは
4〜7%添加することが好ましい。これは、弾性体及び
ワックス類が付着防止効果を最大限に発揮するためであ
る。
ューインガムに添加される他の原料(糖類、軟化剤、香
料、色素等)等とを合わせて混練し、常法に従い調製す
れば、本発明の非付着性チューインガムが得られる。
インガムは、特定組成のガムベースを含有しているの
で、義歯のみならず、床材等への付着防止効果が大き
く、また、風味及びその持続性、食感に優れたチューイ
ンガムである。また、その物性は従来のチューインガム
製造設備を用いて製造できるものであり、様々な形状に
成形することができる。また、風味付けや着色等も従来
のチューインガムと同様、自由に設計することができ
る。
説明する。 〔実施例1〜6、比較例1〜5〕 (ガムベースの調製)表1に示す組成で、まず、乳化
剤、無機質を除く所定のガムベース基材を混合機に投入
し、110〜120℃まで加熱し、ガムベース基材が溶
融後、1時間均質になるまで混合した。その後、乳化
剤、無機質を添加し、15分間混合の後に取り出し、常
温まで冷却してガムベースとした。
ス25部、粉糖56部、ぶどう糖5部、水飴12部、グ
リセリン1部、香料1部をチューインガム混合機に投入
し、15分間均質混合し、1枚当たり19×72×1.
9mmに圧延、裁断し、チューインガムを得た。
パネラー20名によって、チューインガムの義歯への付
着防止効果、床材(モルタル)への付着防止効果、噛み
心地の評価を行った。その結果を表1に併せて示す。な
お、義歯への付着実験、床材への付着実験は下記のよう
にして行った。 (義歯への付着実験)義歯(メタクリレート樹脂)を使
用しているパネラー20名で、チューインガム咀嚼時の
義歯への付着を官能により評価した。 (床材への付着実験)5分間咀嚼したチューインガムを
100×40×15mmのモルタルピース2枚の間に挟着
し、一定圧力で押圧した後、一昼夜放置して手でモルタ
ルピースを剥がしたときの剥離性を目視評価した。
は、いずれも義歯、床材への付着が防止され、また、食
感的にも好ましいものであった。また、風味の持続性に
も優れていた。これに対し、比較例のチューインガム
は、義歯、床材への付着が認められ、食感的にも好まし
くなかった。
ムとの貯蔵弾性率(G′)の温度依存性を示す線図。
Claims (1)
- 【請求項1】 弾性体を32〜45重量%、ワックス類
を7〜20重量%、乳化剤を12〜20重量%含有して
なるガムベースが配合されていることを特徴とする非付
着性チューインガム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5034246A JP2747533B2 (ja) | 1993-01-30 | 1993-01-30 | 非付着性チューインガム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5034246A JP2747533B2 (ja) | 1993-01-30 | 1993-01-30 | 非付着性チューインガム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06225701A true JPH06225701A (ja) | 1994-08-16 |
JP2747533B2 JP2747533B2 (ja) | 1998-05-06 |
Family
ID=12408811
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5034246A Expired - Fee Related JP2747533B2 (ja) | 1993-01-30 | 1993-01-30 | 非付着性チューインガム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2747533B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015050967A (ja) * | 2013-09-09 | 2015-03-19 | 江崎グリコ株式会社 | チューインガム |
-
1993
- 1993-01-30 JP JP5034246A patent/JP2747533B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015050967A (ja) * | 2013-09-09 | 2015-03-19 | 江崎グリコ株式会社 | チューインガム |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JP2747533B2 (ja) | 1998-05-06 |
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