JP2015047562A - 塗工装置 - Google Patents

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昌人 小島
Masato Kojima
昌人 小島
雅巳 冨岡
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雅巳 冨岡
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Abstract

【課題】幅方向において均一な厚みで塗工液を塗工することができる塗工装置を提供する。
【解決手段】ダム20内に複数の翼31a,31b,32a,32bを設け、これらを隙間X側に向かうにつれてコーティングロール12の軸方向の中央に近づくように傾斜させる。これにより、隙間Xの手前では、軸方向の中央において電極材の圧力を高める一方、軸方向の端部において電極材の圧力を比較的低くする。塗布される電極材の厚みが軸方向の端部で厚くなってしまうことを防止し、軸方向すなわち金属箔の幅方向において均一な厚みで、電極材を塗工する。
【選択図】図3

Description

本発明は、塗工液を金属箔に塗工する塗工装置に関する。
このような塗工装置として、特許文献1に記載されるように、バックアップロールと、バックアップロールの上方に配置されたコンマロールとを有し、バックアップロールとコンマロールの後方に塗工液を貯留するダムが形成された塗工装置が知られている。この塗工装置では、バックプレートと一対のサイドプレートとによってダムが形成されている。ダムに貯留された塗工液は、バックアップロールの周面に沿って走行する基材の表面に塗工される。
特開2002−159899号公報
上記した塗工装置では、バックアップロールとコンマロールとの間に形成された隙間を通じて、ダムから塗工液が供給される。しかしながら、金属箔等の基材に塗工された塗工液は、幅方向の端部において厚くなってしまう傾向があった。そのため、たとえば金属箔を巻き取る際、金属箔の端部にしわが発生する等により、金属箔を適切に巻き取ることが難しかった。
本発明は、幅方向において均一な厚みで塗工液を塗工することができる塗工装置を提供することを目的とする。
本発明の塗工装置は、ダムに貯留された塗工液を金属箔に塗工する塗工装置であって、コーティングロールと、コーティングロールの上方に設けられ、コーティングロールの周面との間の隙間を調整する隙間調整部と、隙間よりも塗工液の供給方向後方に配置されてダムを形成するダム形成部と、ダム形成部と隙間調整部との間に配置されて、コーティングロールの軸方向に間隔をあけて互いに対面する複数の板状部材と、を備え、板状部材は、隙間側に向かうにつれてコーティングロールの軸方向の中央に近づくように傾斜していることを特徴とする。
この塗工装置によれば、ダム形成部と隙間調整部との間には、コーティングロールの軸方向に間隔をあけて互いに対面する複数の板状部材が配置される。よって、塗工液は複数の板状部材の間を通り、さらに隙間を通過して供給される。複数の板状部材は、隙間側に向かうにつれてコーティングロールの軸方向の中央に近づくように傾斜しているため、塗工液は軸方向の中央に向けて案内される。よって、隙間の手前では、軸方向の中央において塗工液の圧力が高まる一方、軸方向の端部において塗工液の圧力が比較的低くなる。これにより、塗布される塗工液の厚みが軸方向の端部で厚くなってしまうことが防止される。その結果として、軸方向すなわち金属箔の幅方向において均一な厚みで塗工液を塗工することができる。
板状部材は、隙間に近接して配置されてもよい。この場合、隙間の手前において、軸方向の中央と端部とで圧力差を形成しやすくなり、より均一な厚みで塗工液を塗工することができる。
隙間調整部はコンマロールであってもよい。この場合、塗工液の厚みを精度良く調整することができる。
板状部材の上下方向の長さは、隙間に近づくにつれて小さくなっていてもよい。隙間の下方には円柱状のコーティングロールが配置されるが、隙間に近づくにつれて板状部材の上下方向の長さが小さくなることにより、板状部材を隙間に近接させて配置しやすくなる。
板状部材は、ダムが形成される領域から退避可能に構成されてもよい。この場合、たとえば塗工を行うとき以外に板状部材をダムから退避させることができ、装置の維持管理性が向上する。
板状部材は、コーティングロールの回転軸線に直交し且つコーティングロールの軸方向の中央を通る仮想平面に関して対称に配置されてもよい。この場合、軸方向において対称な塗工液の圧力状態を形成することができ、より均一な厚みで塗工液を塗工することができる。
上記の塗工装置は、金属箔を搬送するバックアップロールを備え、バックアップロール上の金属箔にコーティングロールから塗工液を転写させる型式であってもよい。この場合、コンマリバース方式において均一な厚みで塗工液を塗工することができる。
上記の塗工装置は、板状部材の傾斜角度を調整可能な角度調整部を備えてもよい。この場合、たとえば塗工液の粘度、量、厚み等に応じて板状部材の傾斜角度を調整することができる。
本発明によれば、幅方向において均一な厚みで塗工液を塗工することができる。
本発明の一実施形態に係る塗工装置の概略構成を示す図である。 図1中の塗工部を示す斜視図である。 図2の塗工部に設けられた複数の板状部材を示す斜視図である。 板状部材の配置を示す平面図である。 板状部材の傾斜角度を示す平面図である。 板状部材の取付機構を概略的に示す斜視図である。 板状部材の上下方向の配置を示す側断面図である。 隙間の手前における塗工液の圧力勾配を示す図である。 (a)は、図2の塗工部によって塗工液が塗工された金属箔を示す断面図、(b)は、(a)の金属箔が巻取ロールに巻き取られた状態を示す断面図である。 (a)は、従来の装置によって塗工液が塗工された金属箔を示す断面図、(b)は、(a)の金属箔が巻取ロールに巻き取られた状態を示す断面図である。 (a)〜(c)のそれぞれは、本発明の変形例における板状部材の配置を示す平面図である。 ダイレクト方式の塗工部に本発明を適用した場合の塗工装置の概略構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
以下の説明では、金属箔に電極材を塗工することにより、たとえばリチウムイオン二次電池に適用される電極(正極または負極)を製造する場合について説明する。電極は、リチウムイオン二次電池以外の蓄電装置に適用されてもよい。たとえば、電極は、電気二重層キャパシタ等に適用されてもよい。
図1に示されるように、塗工装置1は、活物質を含む電極材(塗工液)Aを金属箔2に塗工するための装置である。塗工装置1は、間欠塗工を行う装置であってもよく、連続塗工を行う装置であってもよい。塗工装置1は、金属箔2を巻き出す巻出ロール3と、巻出ロール3から巻き出された金属箔2に電極材Aを塗工する塗工部10と、塗工された電極材Aを乾燥させる乾燥炉4と、電極材Aが塗工された金属箔2を巻き取る巻取ロール6とを備える。金属箔2は、たとえば銅箔またはアルミニウム箔である。
塗工部10は、いわゆるコンマリバース方式にて塗工を行う装置である。塗工部10は、回転軸線L1を中心に回転可能なコーティングロール12と、コーティングロール12の上方に配置されたコンマロール(隙間調整部)11と、コーティングロール12の前方に配置されたバックアップロール13とを備える。コンマロール11およびコーティングロール12の後方には、電極材Aが貯留されるダム20が設けられている。ここで、前方および後方は、電極材Aの供給方向を基準としている。すなわち、前方は、図1に示す右方向であり、後方は、図1に示す左方向である。
図1および図2に示されるように、塗工部10は、ダム20に貯留された電極材Aを金属箔2に塗工する。コンマロール11は、コーティングロール12に対し上下方向で対向している。コンマロール11は、その周面とコーティングロール12との間に隙間Xを形成している(図3および図7参照)。隙間Xは、コンマロール11の下端部11aとコーティングロール12の上端部12aとの間に形成される。隙間Xは、コーティングロール12の軸方向D2(図4参照)に延びており、上下方向に僅かな高さを有する。コンマロール11は、隙間Xを調整することにより、金属箔2に供給される電極材Aの厚み(すなわち金属箔2上の活物質層の厚み)を調整する。
コーティングロール12は、回転軸線L1を中心に回転方向D1に回転することにより、隙間Xを通じて電極材Aを供給する。バックアップロール13は、回転軸線L2を中心に回転可能であり、その周面に沿って金属箔2を搬送する。金属箔2は、コーティングロール12とバックアップロール13とによって挟まれる。コーティングロール12によって供給された電極材Aがバックアップロール13上の金属箔2の表面に転写されることにより、金属箔2に電極材Aが塗工される。なお、図1に示される例では金属箔2の一方の面のみに電極材Aが塗工されているが、金属箔2の両面に電極材Aが塗工されてもよい。コーティングロール12の軸方向D2およびバックアップロール13の軸方向は、それぞれ、金属箔2の幅方向に相当する。
ダム20は、隙間Xの後方に配置されたバックプレート(ダム形成部)21と、バックプレート21の幅方向の両側に配置された2枚のサイドプレート22,22とを有する。バックプレート21の下端部は、コーティングロール12の周面に接続されている。バックプレート21の後端部はバックプレート21に連結されており、バックプレート21の前端部は、コンマロール11とコーティングロール12とに接続されている。バックプレート21、サイドプレート22,22、コーティングロール12、およびコンマロール11によって、ダム20が形成されている。
ダム20には、所定量の電極材Aが貯留される。電極材Aは、中性またはアルカリ性である。電極材AのpHは、たとえば7以上12以下である。電極材Aは、活物質とバインダと溶剤とを含む。電極材Aは、たとえばアセチレンブラック等の導電助剤を更に含んでもよい。
電極材Aに含まれる活物質は、正極活物質または負極活物質である。正極活物質としては、たとえば複合酸化物、金属リチウム、硫黄等が挙げられる。複合酸化物は、マンガン、ニッケル、コバルト及びアルミニウムの少なくとも1つとリチウムとを含む。負極活物質としては、たとえば黒鉛、高配向性グラファイト、メソカーボンマイクロビーズ、ハードカーボン、ソフトカーボン等のカーボン、リチウム、ナトリウム等のアルカリ金属、金属化合物、SiOx(0.5≦x≦1.5)等の金属酸化物、ホウ素添加炭素等が挙げられる。バインダは、例えばPVDF、ポリアミドイミド等の熱可塑性樹脂であってもよく、主鎖にイミド結合を有するポリマー樹脂であってもよい。溶剤は、例えばNMP(N−メチルピロリドン)、メタノール、メチルイソブチルケトン等の有機溶剤であってもよく、水であってもよい。
図3に示されるように、ダム20内には、コーティングロール12の軸方向D2に間隔をあけて互いに対面する複数の翼31,32,33が設けられている。言い換えれば、翼31,32,33は、ダム20のバックプレート21とコンマロール11との間に配置されている。翼31は、2枚の翼31a,31bを有しており、軸方向D2の中央部よりも一方の端部寄りに設けられている。翼32は、2枚の翼32a,32bを有しており、軸方向D2の中央部よりも他方の端部寄りに設けられている。2枚の翼33,33は、翼31と翼32の間に配置され、軸方向D2の中央部に設けられている。翼31a,31bと翼32a,32bと翼33,33とは、すべて同一の形状および大きさの板状部材であり、等しい高さに設けられている。
ここで、図4に示されるように、翼31a,31bは、隙間X側に向かうにつれてコーティングロール12の軸方向D2の中央に近づくように傾斜している。また、翼32a,32bは、隙間X側に向かうにつれてコーティングロール12の軸方向D2の中央に近づくように傾斜している。すなわち、翼33,33は傾斜しておらず、コーティングロール12の回転方向D1に平行に配置されている。翼31a,31bと翼32a,32bとは、塗工幅の端から中央に向かうように傾斜して配置されている。
より具体的には、翼31a,31bと翼32a,32bと翼33,33とは、コーティングロール12の回転軸線L2に直交し且つ軸方向D2の中央を通る仮想平面Pに関して、対称に配置されている。翼31aと翼32aとが、仮想平面Pに関して対称に配置されており、翼31bと翼32bとが、仮想平面Pに関して対称に配置されている。
図5を参照してより詳細に説明すると、翼31aは、平面視において、回転方向D1に対して時計回りに鋭角の傾斜角度θをなしている。翼32aは、平面視において、回転方向D1に対して反時計回りに鋭角の傾斜角度θをなしている。翼31bは、平面視において、回転方向D1に対して時計回りに鋭角の傾斜角度θをなしている。翼32bは、平面視において、回転方向D1に対して反時計回りに鋭角の傾斜角度θをなしている。軸方向D2端部寄りの翼31b,32bの傾斜角度θは、軸方向D2中央寄りの翼31a,32aの傾斜角度θよりも大きい。
翼31aの側面を延長した平面P1aと、翼32aの側面を延長した平面P2aとは、隙間Xよりも前方側(回転方向D1の下流側)において交差する。翼31bの側面を延長した平面P1bと、翼32bの側面を延長した平面P2bとは、隙間Xよりも前方側(回転方向D1の下流側)において交差する。
このようにして、一対の板状部材である翼31aと翼32aとの間隔は、隙間Xに近づくほど小さく(狭く)なっている。翼31aと翼32aとは、隙間Xに近づくほど仮想平面Pに近づくように配置されている。一対の板状部材である翼31bと翼32bとの間隔は、隙間Xに近づくほど小さく(狭く)なっている。翼31bと翼32bとは、隙間Xに近づくほど仮想平面Pに近づくように配置されている。
図6を参照して、翼31,32,33の取付機構35について説明する。取付機構35は、翼31,32,33を支持する支持棒36と、翼31,32,33を揺動・回動可能に保持する複数のボール37とを有する。支持棒36は、コンマロール11の中心に接続されて径方向に張り出す張出しアーム部36a,36aと、張出しアーム部36a,36aの先端からL字状に折り曲げられてダム20内に進入可能な浸漬アーム部36b,36bと、浸漬アーム部36b,36bの先端同士を連結する直線状の連結バー36cとを有する。連結バー36cに複数のボール37が固定されており、翼31a,31bと翼32a,32bと翼33,33とのそれぞれは、ボール37を中心として揺動・回動自在になっている。
このような支持棒36およびボール37によって、翼31a,31bと翼32a,32bと翼33,33とのそれぞれの傾斜角度が調整可能になっている。また、支持棒36の張出しアーム部36aがコンマロール11に対して回動することにより、翼31,32,33は、ダム20が形成される領域から退避可能になっている。取付機構35は、翼31,32,33の傾斜角度を調整可能な角度調整部と、翼31,32,33を退避可能な退避機構とを兼ねている。
上記した取付機構35と翼31,32,33とによって、塗工液である電極材Aの流れ方向を調整する流れ方向調整部30が構成されている。なお、流れ方向調整部30では、上記したように翼31,32,33の傾斜角度を調整可能になっているが、電極材Aの塗工時には、上述した配置関係(図4および図5参照)が維持される。傾斜角度の調整は、たとえば電極材Aの粘度等の性状や、塗工量、塗工厚さ等が変更された場合に行うことができる。たとえば、電極材Aが高粘性であるほど、傾斜角度θ,θを大きくしてもよい。
図7を参照して、各翼の形状および上下方向の配置について説明する。翼31,32,33は、上下方向において、コンマロール11およびコーティングロール12の間に配置されている。翼31,32,33は、コンマロール11およびコーティングロール12とは接触しておらず、コンマロール11およびコーティングロール12から離間している。翼31a,31bと翼32a,32bと翼33,33とのそれぞれにおいて、上下方向の長さすなわち高さhは、隙間Xに近づくにつれて小さくなっている。言い換えれば、翼31a,31bと翼32a,32bと翼33,33とのそれぞれは、先端にかけて丸みを帯びた先細り状に形成されている。先細り状の先端がコンマロール11とコーティングロール12との間に入り込むようにして、翼31,32,33は、隙間Xに近接して配置されている。
以上説明した塗工装置1では、ダム20に電極材Aが貯留された状態で、コーティングロール12およびバックアップロール13を回転させ、金属箔2を搬送することによって、金属箔2の表面に電極材Aを転写・塗工する。電極材Aが塗工された金属箔2は、乾燥炉4において乾燥され、巻取ロール6によって巻き取られる。
このとき、電極材Aは複数の翼31a,31b,32a,32bの間を通り、さらに隙間Xを通過して供給される。複数の翼31a,31b,32a,32bは、隙間X側に向かうにつれてコーティングロール12の軸方向D2の中央(塗工幅の中央)に近づくように傾斜しているため、電極材Aは軸方向D2の中央に向けて案内される。よって、図8に示されるように、隙間Xの手前では、軸方向D2の中央(図8に示す領域C)において電極材Aの圧力が高まる一方、軸方向D2の端部(図8に示す領域B,B)において電極材Aの圧力が比較的低くなる。これにより、コーティングロール12に載る電極材Aの圧力アンバランスが解消され、塗布される電極材Aの厚みが軸方向D2の端部で厚くなってしまうことが防止される。その結果として、軸方向D2すなわち金属箔2の幅方向において均一な厚みで電極材Aが塗工される。
塗工装置1によれば、図9(a)に示されるように、塗工エッジの盛り上がりが抑制されて、金属箔2上に電極材Aが均一に塗布される。よって、図9(b)に示されるように、巻取ロール6によって金属箔2を巻き取る際、金属箔2の幅方向の端部にしわが発生し難い。電極材Aが塗工された金属箔2が全体として平坦であることにより、ロールRにしわを発生させることなく、金属箔2を適切に巻き取ることができる。
一方、塗工装置のダムに傾斜した翼が設けられない従来の装置では、金属箔2に塗工された電極材Aは、幅方向の端部において厚くなってしまう傾向がある(図10(a)参照)。この場合には、巻取ロール6によって金属箔2を巻き取ると、ロールRにしわが発生し、そのまま巻き続けると箔切れが生じるおそれがある。また、しわを抑えようとしてテンションを低くすることも考えられるが、その場合には巻きずれが発生してしまい、巻き取り中に、既に巻き終わった部分で巻きずれが生じたり、次工程への搬送途中において巻きずれが発生したりするおそれがある。塗工装置1によれば、そのような事態を回避することができる。
また、塗工装置1では、翼31a,31b,32a,32bが隙間Xに近接して配置されているため、隙間Xの手前において、軸方向D2の中央と端部とで圧力差(図8参照)を形成しやすくなり、より均一な厚みで電極材Aを塗工することができる。
また、隙間調整部としてコンマロール11を採用しているため、電極材Aの厚みを精度良く調整することができる。
隙間Xの下方には円柱状のコーティングロール12が配置されるが、隙間Xに近づくにつれて翼31a,31b,32a,32bの高さhが小さくなっているため、翼31a,31b,32a,32bを隙間Xに近接させて配置しやすくなる。
また、たとえば塗工を行うとき以外等に、取付機構35によって翼31a,31b,32a,32bをダム20から退避させることができる。塗工部10では、各部品をばらすことがある。このような退避機構が設けられることにより、装置の維持管理性が向上している。
また、翼31a,31b,32a,32bは、コーティングロール12の軸方向D2の中央を通る仮想平面Pに関して対称に配置されているため、軸方向D2において対称な電極材Aの圧力状態を形成することができ、より均一な厚みで電極材Aを塗工することができる。
また、バックアップロール13上の金属箔2にコーティングロール12から電極材Aを転写させるコンマリバース方式の塗工部10において、均一な厚みで塗工液を塗工することができる。
また、取付機構35によって、翼31a,31b,32a,32bの傾斜角度を調整可能であるため、たとえば電極材Aの粘度、量、厚み等に応じて板状部材の傾斜角度を調整することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではない。たとえば、取付機構35のような退避機構を省略し、板状部材が固定されて移動不能であってもよい。取付機構35のような角度調整機構を省略し、板状部材の傾斜角度が固定されていてもよい。
板状部材の枚数や傾斜角度を適宜変更してもよい。たとえば、図11(a)に示されるように、翼33,33に傾斜角度をもたせてもよい。この構成は、取付機構35による角度調整機能によって実現してもよいし、予め傾斜角度が固定された翼33,33としてもよい。また、図11(b)に示されるように、板状部材の枚数を4枚として、端部寄りの翼31b,32bおよび中央の翼33,33のみとしてもよい。また、図11(c)に示されるように、板状部材の枚数を2枚として、端部寄りの翼31b,32bのみとしてもよい。板状部材の形状は、上記したような丸みを帯びた先細り形状に限られず、矩形状であってもよいし、三角形状であってもよい。各翼の大きさおよび形状が同一である場合に限られず、異なる大きさおよび/または形状の翼(板状部材)を設けてもよい。
上記実施形態では、翼31a,31b,32a,32bが仮想平面Pに関して対称に配置される場合について説明したが、対称に配置されなくてもよい。各板状部材の傾斜角度が異なっていてもよい。これとは逆に、傾斜角度θ,θがすべて等しくてもよい。板状部材は奇数枚であってもよい。
上記実施形態では、塗工液が活物質を含む電極材Aである場合について説明したが、活物質を含まない塗料であってもよい。隙間調整部がコンマロールである場合について説明したが、隙間調整部は、平板状の部材から構成されてもよい。また、図12に示されるように、いわゆるダイレクト方式の塗工部10Aを備える塗工装置1Aに本発明を適用することもできる。この場合、塗工部10Aのダム20には、たとえば図4または図11(a)〜(c)に示されるのと同様の板状部材を設けることができる。
1…塗工装置、2…金属箔、11…コンマロール(隙間調整部)、12…コーティングロール、13…バックアップロール、20…ダム、21…バックプレート(ダム形成部)、30…流れ方向調整部、31a,32a…軸方向中央寄りの翼(板状部材)、31b,32b…軸方向端部寄りの翼(板状部材)、35…取付機構(角度調整部)、A…電極材(塗工液)、h…高さ(上下方向の長さ)、L1…コーティングロールの回転軸線、X…隙間。

Claims (8)

  1. ダムに貯留された塗工液を金属箔に塗工する塗工装置であって、
    コーティングロールと、
    前記コーティングロールの上方に設けられ、前記コーティングロールの周面との間の隙間を調整する隙間調整部と、
    前記隙間よりも前記塗工液の供給方向後方に配置されて前記ダムを形成するダム形成部と、
    前記ダム形成部と前記隙間調整部との間に配置されて、前記コーティングロールの軸方向に間隔をあけて互いに対面する複数の板状部材と、を備え、
    前記板状部材は、前記隙間側に向かうにつれて前記コーティングロールの前記軸方向の中央に近づくように傾斜していることを特徴とする塗工装置。
  2. 前記板状部材は、前記隙間に近接して配置されている、請求項1記載の塗工装置。
  3. 前記隙間調整部はコンマロールである、請求項1または2記載の塗工装置。
  4. 前記板状部材の上下方向の長さは、前記隙間に近づくにつれて小さくなっている、請求項1〜3のいずれか一項記載の塗工装置。
  5. 前記板状部材は、前記ダムが形成される領域から退避可能に構成されている、請求項1〜4のいずれか一項記載の塗工装置。
  6. 前記板状部材は、前記コーティングロールの回転軸線に直交し且つ前記コーティングロールの前記軸方向の中央を通る仮想平面に関して対称に配置されている、請求項1〜5のいずれか一項記載の塗工装置。
  7. 前記金属箔を搬送するバックアップロールを備え、
    前記バックアップロール上の前記金属箔に前記コーティングロールから前記塗工液を転写させる、請求項1〜6のいずれか一項記載の塗工装置。
  8. 前記板状部材の傾斜角度を調整可能な角度調整部を備える、請求項1〜7のいずれか一項記載の塗工装置。
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